JP4429070B2 - 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル - Google Patents

針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル Download PDF

Info

Publication number
JP4429070B2
JP4429070B2 JP2004140983A JP2004140983A JP4429070B2 JP 4429070 B2 JP4429070 B2 JP 4429070B2 JP 2004140983 A JP2004140983 A JP 2004140983A JP 2004140983 A JP2004140983 A JP 2004140983A JP 4429070 B2 JP4429070 B2 JP 4429070B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
insertion member
lumen
injection needle
distal end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004140983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005319170A (ja
Inventor
秀一 上之原
康之 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRUMO KABUSHIKI KAISHA filed Critical TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2004140983A priority Critical patent/JP4429070B2/ja
Publication of JP2005319170A publication Critical patent/JP2005319170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4429070B2 publication Critical patent/JP4429070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Description

本発明は、カテーテルに関する。
従来のカテーテルは、内部を延長するルーメンを有する鞘部と、鞘部のルーメンに摺動自在に配置される挿通部材と、挿通部材の先端部に配置される注射針とを有し、挿通部材の基端部の移動量を制御することで、注射針の突出量を調整している(例えば、特許文献1参照。)。
実公平3−15081号公報
しかし、生体内の患部組織、例えば、心臓組織等における病変部位が目的部位である場合、カテーテルの導入部位から目的部位まで、直線的にアプローチ可能であるケースは稀であり、ほとんどのケースは、鞘部を湾曲させてアプローチする必要がある。
鞘部の湾曲は、内部に配置される挿通部材の軸ずれを引き起こすため、挿通部材の基端部の移動量が一定であっても、注射針の突出量が変化する。そのため、針刺し量を制御することは困難であり、針刺し量に対する制御性に問題を有する。
本発明は、このような従来の問題を解決するために成されたものであり、針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は次のように構成される。
(1)内部を延長するルーメンを有する鞘部と、
前記鞘部のルーメンに摺動自在に配置される挿通部材と、
前記挿通部材の先端部に配置され、前記鞘部の先端部から突出可能である注射針と、
前記鞘部のルーメンと前記挿通部材の外周との間に形成される隙間に、前記挿通部材の外周を取り囲むように配置されるバネ部材とを有し、
前記バネ部材は、前記鞘部のルーメンに固定され、外径が異なる拡径部位および縮径部位を有し、
前記拡径部位および縮径部位は、交互に複数配置され、
前記挿通部材は、前記縮径部位の内周を摺動する
ことを特徴とするカテーテル。
(2)前記バネ部材は、らせん形状を有することを特徴とする前記(1)に記載のカテーテル。
(3)前記拡径部位の外径は、前記鞘部のルーメンの内径と略一致しており、前記縮径部位の内径は、前記挿通部材の外径と略一致していることを特徴とする前記(1)又は前記(2)に記載のカテーテル。
)前記バネ部材は、前記鞘部のルーメンの軸と前記挿通部材の軸とを略一致させることを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載のカテーテル。
)前記鞘部のルーメン、前記挿通部材および前記バネ部材の軸は、略一致していることを特徴とする前記()に記載のカテーテル。
)前記挿通部材は、液状組成物が供給される基端部と、前記基端部から前記先端部まで内部を延長し、前記注射針と連通するルーメンとを有し、
前記鞘部の基端部は、側方に配置される操作ボタンを有する手元操作部に、連結されており、
前記手元操作部は、前記操作ボタンが押圧されることで、前記鞘部の先端部から前記注射針を突出させるための操作と、突出させた前記注射針によって目的部位を穿刺し、前記挿通部材の基端部から供給される液状組成物を前記目的部位に注入するための操作と、前記注射針を前記鞘部の先端部のルーメンに後退させるための操作とを、一連の作業として、連続して繰り返し得る
ことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載のカテーテル。
上記のように構成した本発明によれば、鞘部のルーメンに固定され、拡径部位と縮径部位とが交互に複数配置され、縮径部位の内周を挿通部材が摺動するバネ部材、挿通部材の外周を取り囲むように配置されているため、鞘部が湾曲した場合、挿通部材の軸ずれを抑制し、挿通部材の基端部の移動量と挿通部材の先端部の移動量との関係を、良好に維持する。注射針は、挿通部材の先端部に配置されるため、挿通部材の基端部の移動量を調整することで、針刺し量を高精度に制御することが可能である。一方、バネ部材は、外径が小さい縮径部位を有するため、鞘部の柔軟性の低下が抑制され、カテーテルの操作性を低下させない。したがって、針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテルを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るカテーテルの要部側面図、図2は、図1のカテーテルの要部断面図、図3は、カテーテルの注射針が突出した状態を示している断面図、図4は、カテーテルの注射針が後退した状態を示している断面図である。
カテーテル100は、鞘部170と、挿通部材180と、注射針190と、異径バネ部材110と、手元操作部120とを有する。
鞘部170は、中空管からなり、先端部172と、手元操作部120に連結される基端部175と、基端部175から先端部172に向かって内部を延長するルーメン171とを有する。ルーメン171には、挿通部材180が摺動自在に配置される。
鞘部170の形状は、特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。鞘部170の外径は、特に限定されないが、例えば、経血管的に心室内から心臓組織にアプローチする用途においては、10フレンチ(3.3mm)以下であることが好ましい。また、例えば、内視鏡下で、外側から心臓組織にアプローチする用途においては、15mm以下であることが好ましい。
鞘部170の材料は、特に限定されないが、ポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、ポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ポリアミド、アミド系エラストマー、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素樹脂エラストマー、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコンゴムなどの高分子材料等を使用することができる。
ポリオレフィンは、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンである。オレフィン系エラストマーは、例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマーである。アミド系エラストマーは、例えば、ポリアミドエラストマーである。
鞘部170を高分子材料から形成する場合、例えば、超弾性合金のパイプや、金属からなる埋め込みコイルまたは埋め込みメッシュを利用して複合化し、剛性を向上させることが可能である。
挿通部材180は、中空管からなり、注射針190が配置される先端部182と、手元操作部120の内部に配置され、液状組成物が供給される基端部と、基端部から先端部182まで内部を延長し、注射針190と連通するルーメン181とを有する。液状組成物は、例えば、核酸、タンパク質、あるいは細胞を含有する治療用組成物である。
挿通部材180の形状は、特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。挿通部材180の材料は、特に限定されないが、金属や比較的高剛性の高分子材料、あるいはこれらを適宜組み合わせたものが挙げられる。例えば、金属は、ステンレス綱、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、コバルト合金、タンタルである。例えば、高分子材料は、ポリアミド、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂である。
挿通部材180の外径は、鞘部170のルーメン171の内部を摺動可能であれば特に限定されないが、0.3〜1.0mmであることが好ましい。挿通部材180の内径は、特に限定されないが、0.2〜0.9mmであることが好ましい。
注射針190は、例えば、0.1〜1.0mmの径を有する中空針であり、挿通部材180のルーメン181を経由し、手元操作部120から液状組成物が供給される。挿通部材180の先端部182は、鞘部170の先端部172から突出可能に構成されている。そのため、注射針190は、挿通部材180の突出動作に対応して、鞘部170の先端部172から突出することで、液状組成物を目的部位10に注入することが可能である。
目的部位10は、生体内の患部組織、例えば、心臓組織等における病変部位である。目的部位10が、心筋梗塞部の周辺部位である場合、液状組成物は、例えば、心機能の回復が期待できる薬液である。
注射針190は、挿通部材180の先端部182に針付け加工を施して形成されたベベル状の刃面によって構成されている。しかし、注射針190は、挿通部材180と一体化して形成する形態に限定されず、例えば、別体の注射針190を、挿通部材180の先端部182に装着(接合)することも可能である。
異径バネ部材110は、鞘部170のルーメン171と挿通部材180の外周との間に形成される隙間に、挿通部材180の外周を取り囲むように配置される。そのため、異径バネ部材110は、鞘部170が湾曲した場合、挿通部材180の軸ずれを抑制し、挿通部材180の基端部の移動量と挿通部材180の先端部182の移動量との関係を、良好に維持する。注射針190は、挿通部材180の先端部182に配置されるため、挿通部材180の基端部の移動量を調整することで、針刺し量を高精度に制御することが可能である。
隙間は、環状の断面を有するため、異径バネ部材110は、らせん形状としている。らせん形状は、製造が容易である点で好ましい。しかし、例えば、環状部材を、所定の間隔で順次連結することで異径バネ部材110を形成し、隙間に配置することも可能である。また、異径バネ部材110の断面形状は、鞘部170および挿通部材180の変形に良好に追従するためには、円形状であることが好ましい。
鞘部170のルーメン171、挿通部材180および異径バネ部材110の軸は、略一致している。この場合、異径バネ部材110は、鞘部170のルーメン171の軸と挿通部材180の軸とを略一致させることが容易であり、挿通部材180の軸ずれの抑制効果を向上させることが可能である。
異径バネ部材110は、外径が異なる2種類の部位(拡径部位および縮径部位)111,112を有する。拡径部位111および縮径部位112は、交互に複数配置される。異径バネ部材110は、外径が小さい縮径部位112を有するため、鞘部170の柔軟性の低下が抑制され、カテーテル100の操作性を低下させない。また、異径バネ部材110の線径は、柔軟性の観点から、細いことが好ましい。
拡径部位111の外径は、鞘部170のルーメン171の内径と略一致しており、縮径部位112の内径は、挿通部材180の外径と略一致している。そのため、挿通部材180の軸ずれの抑制効果を向上させることが可能である。
異径バネ部材110の先端部および基端部は、鞘部170のルーメン171の先端部側および基端部側に、それぞれ固定される。固定方法は、特に限定されないが、例えば、接着やかしめを適用することが可能である。
異径バネ部材110の材質は、適当な弾性を有すれば、特に限定されず、金属や高分子材料を適用することが可能である。しかし、異径バネ部材110は、血液などの体液と接触し、また、縮径部位112の内周は、挿通部材180が摺動する。そのため、耐食性および低摩擦性を有する材料、例えば、ステンレス綱やNi−Ti合金によって異径バネ部材110を形成することが好ましい。なお、縮径部位112の内周に、良好な摺動性を有する被覆層を形成することも可能である。
また、異なる材質および/又は線径から拡径部位111および縮径部位112を別体として製造し、拡径部位111と縮径部位112とを順次接合して異径バネ部材110を形成することも可能である。
図5は、カテーテルの針刺し量の制御性に関する測定結果を説明するための図表である。
カテーテルの針刺し量の制御性は、鞘部170の一箇所を直角に湾曲させた状態において挿通部材180の基端部を移動させ、鞘部170から突出する挿通部材180の先端部182の長さを、ノギスで測定することで評価した。挿通部材180の基端部の移動量は、1mm、2mm、3mm、5mm、10mmの5種類を適用した。
鞘部170の全長は、1600mmであり、先端部172の端面から湾曲部位までの長さは、60mmである。鞘部170の内径は、1.8mmで有る。挿通部材180は、Ni−Ti合金から形成され、外径は、0.37mmであり、内径は、0.27mmで有る。
実施例に係る異径バネ部材110は、外径1.7mmかつ内径1.5mmの拡径部位111および外径0.7mmかつ内径0.5mmの縮径部位112を有する。異径バネ部材110の全長は、1500mmである。拡径部位111および縮径部位112の長さは各5mmであり、繰返し数は150である。異径バネ部材110の材質は、ステンレス綱である。
比較例1は、バネ部材を有しない場合である。比較例2は、縮径部位112に相当する小径バネ部材を隙間に配置することで作成されている。比較例3は、拡径部位111に相当する大径バネ部材を隙間に配置することで作成されている。
図5に示されるように、挿通部材180の基端部の移動量と、鞘部170から突出する挿通部材180の先端部182の長さ(突出量)との関係は、比較例1〜3に比べて実施例が良好であり、挿通部材180の軸ずれが抑制されていることを示している。
特に、挿通部材180の基端部の移動量が微小である1mmのケースにおいては、比較例1〜3においては、鞘部170からの挿通部材180の突出は測定されなかったが、実施例においては、0.8〜0.9mmの突出が測定された。また、挿通部材180の基端部の移動量と突出量との差は、比較例1〜3においては、1〜3mmであり、実施例においては、0〜0.4mmである。
例えば、心筋梗塞病変部の肉厚は、3〜4mm程度であり、薄くなっているため、針刺し量は、1mm以下の高精度な制御が求められている。しかし、比較例1〜3の場合と異なり、実施例の上記結果が示すように、本実施の形態を適用することが可能である。
以上のように、実施例は、挿通部材の軸ずれを抑制し、挿通部材の基端部の移動量と突出量との関係を、良好に維持することが可能であり、挿通部材の基端部の移動量を調整することで、針刺し量を高精度に制御することが可能であることが確認された。
図6は、本発明の実施の形態に係るカテーテルが有する手元操作部の一例を説明するための概略外観図である。
手元操作部120は、ノズル部121、操作ボタン140、ロックタブ148、操作タブ160、および蓋128を有する。ノズル部121は、鞘部170の基端部175が装着されるキャップ130が着脱自在に取付けられ、また、注射針190の突出量を調整するための突出量調整機構が内部に設けられている。
手元操作部120を構成する部品の材質としては、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ウレタン、ABS樹脂、MBS樹脂、PMMA樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンを使用することができる。また、手元操作部120を構成する部品の成形方法としては、例えば、射出成型、切削加工、プレス加工を適用することが可能である。
操作ボタン140は、手元操作部120における側方に配置され、注射針190を突出および後退させるための注射針駆動機構と、所定量の液状組成物を注入するための液状組成物注入機構とを作動させるために使用される。ロックタブ148は、操作ボタン140をロックすることが可能であり、誤操作を防止する。操作タブ160は、液状組成物の注入量を調整するための注入量調整機構を制御するために使用される。
蓋128は、本体ケース122に開閉およびロック自在に連結され、液状組成物を収容するシリンジ195を内部に収容するために使用される。シリンジ195は、使い捨て式であり、手元操作部120に着脱自在に内蔵される。したがって、液状組成物の入れ替えが簡単であり、また、液状組成物を収容する容器を再使用する場合に比べて、感染リスクを低減することが可能である。蓋128の開閉機構およびロック機構は、特に限定されず、必要に応じ適当な他の方式を採用することが可能である。
図7は、注射針の突出量調整機構を説明するための断面図であり、手元操作部の先端部を示している。
キャップ130は、円柱状の凹部132が形成される先端131と、拡径部136が形成される基端135とを有する。凹部132は、鞘部170の基端部175の先端外周面が固定される内周面と、挿通部材180の基端部185が摺動自在に延長している開口部133が形成される底面とを有する。拡径部136は、ねじ溝137が形成される外周面を有する。
ノズル部121は、円柱状であり、キャップ130の先端131が摺動自在に挿入される開口部123が形成される先端と、キャップ130のねじ溝137に対応するねじ溝124が形成される内周面とを有する。先端は、縮径しており、開口部123の内径は、キャップ130の拡径部136の外径より小さい。したがって、先端は、キャップ130の脱落を防止するストッパとして機能する。
キャップ130を回転させる場合、キャップ130のねじ溝137とノズル部121のねじ溝124とが嵌合し、キャップ130は、回転方向に応じ、ノズル部121から離間する方向に移動あるいは近接する方向に移動する。鞘部170は、キャップ130に固定され、一方、挿通部材180は、キャップ130に拘束されていないため、挿通部材180と鞘部170との相対位置が変化する。
したがって、キャップ130を回転させ、挿通部材180と鞘部170との相対位置を変更することで、挿通部材180の先端部182に配置される注射針190の突出量を調整することが可能である。また、ねじ溝124が形成されている長さLは、突出量の調整可能な範囲となる。
また、鞘部170のルーメン171と挿通部材180の外周との間には、異径バネ部材110が配置され、挿通部材180の軸ずれが抑制されており、挿通部材180の基端部185の移動量と注射針190の突出量との関係は、良好に維持されている。したがって、鞘部170が部分的に直角に湾曲している場合であっても、設定された突出量に応じて、注射針190は突出するため、針刺し量は、高精度に制御される。
以上のように、本実施の形態に係る注射針190の突出量調整機構は、ねじ溝124,137の嵌合によって引き起こされる挿通部材180と鞘部170との相対位置の変更に基づいている。
図8は、手元操作部120における注射針駆動機構を説明するための断面図であり、手元操作部120における操作ボタン140を中心とする近傍を示しており、図9は、操作ボタン140のロック機構を説明するための平面図である。
操作ボタン140は、本体ケース122の内部に拡張部を有しており、当該拡張部は、スロット141、ガイド溝143、押圧部材144、ラック145、および凹部147を有し、また、その近傍には、ロックタブ148、伝動部材150および針駆動部材155が配置される。
スロット141は、長円状であり、本体ケース122に固定されるガイドピン142が、スライド自在に挿入される。したがって、操作ボタン140が押圧されると、スロット141の内周がガイドピン142の外周をスライドするため、操作ボタン140は、本体ケース122の内部に向かって移動する。
ガイド溝143は、操作ボタン140と伝動部材150とを連動させるために使用され、半長円状である。押圧部材144は、弾性を有しており、湾曲可能であり、また、三角形状の先端部144Aを有する。ラック145は、突出部145Aと複数の鋸歯部145Bとを有する。先端部144Aと突出部145Aとは近接して配置されている。
操作ボタン140は、移動と同時に注射針駆動機構を作動させ、注射針駆動機構の伝動部材150は、旋回することで、針駆動部材155をキャップ130に向かって移動させる(図8参照)。針駆動部材155は、挿通部材180が固定されているため、挿通部材180の先端部182に配置される注射針190は、突出量調整機構の設定に応じて、鞘部170の先端部172から突出する。
先端部144A、突出部145Aおよび鋸歯部145Bは、操作ボタン140と液状組成物注入機構とを連動させるために使用される。なお、操作ボタン140の内部には、ばね(弾性体)146が配置されており、操作ボタン140を外側に向かって付勢している。
図9に示されるように、ロックタブ148は、本体ケース122に形成される開口部125に移動自在に配置される。開口部125は、長方形状である。ロックタブ148は、本体ケース122の内部に配置される矩形状の基部149を有する。基部149は、開口部125より大きな形状を有し、突起149Aを有する。
操作ボタン140の凹部147は、突起149Aと位置合せされており、対応する形状を有する。したがって、ロックタブ148を凹部147に向かって移動させると、突起149Aと凹部147とが嵌合し、操作ボタン140をロックする。一方、ロックタブ148を凹部147から離間する方向に移動させると、突起149Aと凹部147との嵌合が解消され、操作ボタン140が移動可能になる。
以上のように、手元操作部120は、操作ボタン140のロック機構を有しており、操作ボタン140の移動を適宜ロックすることで、誤操作を防止することが可能である。
伝動部材150は、三角形状であり、軸151を中心として旋回自在に支持され、連結ピン152,153がそれぞれ挿入される貫通孔を有する。連結ピン152は、操作ボタン140のガイド溝143にスライド自在に連結される。
したがって、操作ボタン140が本体ケース122の内部に向かって移動する場合、ガイド溝143は、連結ピン152を押圧するため、伝動部材150は、軸151を中心として旋回する。この際、連結ピン152は、ガイド溝143に沿って移動することになる。なお、連結ピン153は、伝動部材150と針駆動部材155とを連動させるために使用される。
針駆動部材155は、挿通部材180の基端部185が固定される。基端部185の端部は、柔軟性を有す中空状のチューブ192が弛緩させて連結される。チューブ192は、シリンジ195のノズル194に着脱自在に連結されるプラグ193から延長しており、シリンジ195に収容される液状組成物が内部を流通する。チューブ192およびプラグ193の材質としては、例えば、塩化ビニルや軟質ポリプロピレン、シリコン、ポリウレタン、スチレン系エラストマーなどが好ましい。
針駆動部材155は、L次状であり、交差する方向に配置される長円状のスロット156,157を有する。スロット156は、伝動部材150の連結ピン153が連結される。スロット157は、本体ケース122に固定されるガイドピン158がスライド自在に挿入される。
したがって、伝動部材150が旋回する場合、連結ピン153の外周は、スロット156の内周を押圧するため、スロット157の内周がガイドピン158の外周をスライドし、針駆動部材155は、キャップ130に向かって移動する。この際、連結ピン153の外周は、スロット156の内周をスライドして移動することになる。針駆動部材155は、挿通部材180の基端部185が固定されているため、挿通部材180の先端部182に配置される注射針190は、鞘部170の先端部172から突出する。
以上のように、操作ボタン140は、本体ケース122の内部に向かって押し込まれると、伝動部材150を旋回させ、一方、伝動部材150は、針駆動部材155をキャップ130に向かって移動させる。つまり、本実施の形態に係る注射針駆動機構は、操作ボタン140の押圧動作によって引き起こされる降下運動を、伝動部材150の旋回動作を経由して、針駆動部材155、挿通部材180および注射針190の前進運動に変換することに基づいている。
図10および図11は、手元操作部120の中間部および後端部の断面図、図12および図13は、手元操作部120における液状組成物注入機構が有するラチェット部材および伝動部材の平面図、図14は、液状組成物注入機構を説明するための要部拡大図であり、無作動状態を示しており、図15は、図14に続く、作動開始状態を説明するための要部拡大図、図16は、図15に続く、作動完了状態を説明するための要部拡大図である。
操作ボタン140の近傍には、ラチェット部材162、伝動部材163、シリンジ駆動部材166、シリンジ台199および操作タブ160が配置されている。
ラチェット部材162は、軸162Aを中心に旋回自在に支持されており、バネ(弾性部材)165Aが連結されるコネクタ162Bと、ラック145の鋸歯部145Bと嵌合可能な突起162Cと、ラック145の突出部145Aと当接可能な突起162Dとを有する。バネ165Aは、本体ケース122に固定され、ラチェット部材162を、付勢している。
伝動部材163は、軸163Aを中心に旋回自在に支持され、バネ(弾性部材)165Bが連結されるコネクタと、シリンジ駆動部材166を移動させるために使用される突起163Bおよび拡張部163Cとを有する。バネ165Bは、本体ケース122に固定され、伝動部材163を、付勢している。拡張部163Cは、操作ボタン140の押圧部材144の先端部144Aと、当接可能である。
シリンジ駆動部材166は、矩形部と、矩形部から延長する長尺のアームとを有するd字状である。矩形部は、突起163Bが配置される開口部166Aが形成される。アームは、爪167が設けられている先端を有する。
したがって、操作ボタン140が本体ケース122の内部に向かって押し込まれると、液状組成物注入機構は、無作動状態から作動開始状態を経由して作動完了状態に移行する。
図14に示される初期状態つまり無作動状態においては、バネ165A,165Bの付勢力に基づいて、ラチェット部材162の突起162Cは、ラック145の鋸歯部145Bが形成されていない端部に当接し、伝動部材163の突起163Bは、突起163Bが配置される開口部166Aを介し、シリンジ駆動部材166を初期位置に保持している。
図15に示される半押し状態つまり作動開始状態においては、操作ボタン140の押圧部材144およびラック145が、内部に向かって移動する。ラチェット部材162の突起162Cは、鋸歯部145Bが形成されていない平坦部位をスライドし、ラック145の鋸歯部145Bと嵌合する。ラチェット部材162は、軸162Aを中心に移動可能であるため、ラック145の移動に伴って、突起162Cは、隣接する鋸歯部145Bと順次嵌合する。なお、前記平坦部位は、注射針駆動機構の作動時間に対応して設定される。つまり、注射針駆動機構による注射針190の突出動作の完了後に、液状組成物注入機構が作動するように、前記平坦部位の長さが設定されている。
突起162Cと鋸歯部145Bとの嵌合は、ラック145を固定し、操作ボタン140の後退あるいは初期位置への復帰を阻止し、誤動作を防止する。また、突起162Cと鋸歯部145Bとの嵌合は、クリック感を生じさせるため、操作ボタン140の押圧状況を把握することが可能である。
一方、伝動部材163の拡張部163Cは、押圧部材144の先端部144Aと、当接する。伝動部材163は、軸163Aを中心に移動可能であるため、先端部144Aの移動に伴って、拡張部163Cを押圧することで、伝動部材163が徐々に旋回する。伝動部材163の突起163Bは、シリンジ駆動部材166の開口部166Aの内周を押圧し、シリンジ駆動部材166を、本体ケース122の後端部側に向かって移動させる。
図16に示される全押し状態つまり作動完了状態においては、操作ボタン140の押圧部材144およびラック145が、最先端位置に到達する。この際、ラチェット部材162は、ラック145の鋸歯部145Bから離間し、また、伝動部材163は、最大旋回位置にあり、シリンジ駆動部材166の駆動は終了している。
したがって、操作ボタン140の押圧が、除去されると、操作ボタン140は、ばね146の付勢力に基づいて、初期状態に復帰する。一方、ラチェット部材162は、突起162Dとラック145の突出部145Aとの当接、およびバネ165Aの付勢力に基づいて、初期状態に復帰する。伝動部材163は、バネ165Bの付勢力に基づいて、初期状態に復帰する。この際、伝動部材163の突起163Bは、シリンジ駆動部材166の開口部166Aの内周を押圧し、シリンジ駆動部材166を初期位置に同伴する。
シリンジ台199は、凹部199A、拡径部199Bおよびラック168を有する。凹部199Aは、円弧状断面を有し、シリンジ195の外筒が着脱自在に配置される。拡径部199Bは、バネ(弾性体)169によって、操作ボタン側に付勢され、また、その内径は、外筒のフランジ196の外径より小さい。ラック168は、直角三角状の歯168Aを複数有しており、シリンジ駆動部材166と相対するサイドに配置され、シリンジ駆動部材166の爪167と係合可能である。
したがって、ラック168と爪167とが係合している場合、シリンジ駆動部材166の移動は、本体ケース122の後端部側に向かったシリンジ台199の移動を、引き起こす。その結果、シリンジ台199の拡径部199Bは、外筒のフランジ196に当接し、シリンジ195の外筒を同伴する。なお、バネ169の内部に、支持バーを挿入し、バネ169の不必要な変形を抑制することが好ましい。
外筒の内部には、押し子(プランジャ)197が摺動自在に挿入され、また、押し子197の基部198は、固定されている。そのため、押し子197の先端197Aは、外筒の内部をノズル194に向かって移動し、シリンジ195の外筒の内部に収容される液状組成物を押し出す。つまり、液状組成物を注入するためには、押し子197の基部198を押圧し、移動させることを必要としない。そのため、押し子197の基部198の後方に、操作スペースを配置することが不要であり、本体ケース122の後端部がコンパクトとなり、手元操作部120の全長を短くすることができる。
以上のように、操作ボタン140が本体ケース122の内部に向かって押し込まれると、注射針駆動機構による注射針190の突出動作の完了後に、ラチェット部材162および伝動部材163が駆動され、シリンジ駆動部材166を手元操作部120における後端部側に向かって移動させる。シリンジ駆動部材166は、シリンジ195の外筒を同伴するため、押し子197は、シリンジ195の外筒の内部をノズル194に向かって移動する。
つまり、本実施の形態に係る液状組成物注入機構は、操作ボタン140の押圧動作によって引き起こされる降下運動を、ラチェット機構を経由して、シリンジ駆動部材166、シリンジ台199およびシリンジ195の外筒の前進運動に変換し、外筒の内部おける押し子197の位置を相対的に変化させることに基づいている。
図17は、手元操作部120におけるシリンジ台199の制止機構を説明するための要部拡大図である。
本体ケース122の蓋128は、弾性を有するフック127,129が形成されている。フック127は、本体ケース122に形成される凹部127Aと係合することで、蓋128を本体ケース122に固定する。フック129は、ラック168が後端部に向かって移動する場合、歯168Aの斜面に沿ってスライドするため、前記移動を妨害しない。一方、フック129は、ラック168が逆方向に移動する場合、歯168Aの垂直面に当接し、ラック168を制止する。
したがって、フック129は、ラック168が形成されているシリンジ台199の逆戻りを防ぐためのストッパとして機能する。なお、フック127と凹部127Aとの係合を手動で外し、蓋128を開けると、蓋128に形成されているフック129は、ラック168から離間し、フック129とラック168との係合が解除される。シリンジ台199は、バネ169によって、操作ボタン側に付勢されているため、シリンジ台199は、逆戻りして、初期位置に復帰する。
図18は、手元操作部120における液状組成物の注入量調整機構を説明するための要部拡大図であり、最大注入量をセットした場合における初期状態を示しており、図19は、図18に係る最大注入量をセットした場合における最終状態を示している要部拡大図、図20は、図18に係る最大注入量より小さい注入量をセットした場合における初期状態を示している要部拡大図、図21は、図20に係る小さい注入量をセットした場合における最終状態を示している要部拡大図である。
操作タブ160は、L字状であり、外部に露出している突起160Aと、本体ケース122の内部を延長するプレート161とを有する。突起160Aは、本体ケース122に形成される開口部126に移動自在に配置される。開口部126は、長方形状である。プレート161は、シリンジ台199のラック168に相対して平行に配置され、ラック168とスライド自在に当接する。したがって、プレート161は、シリンジ駆動部材166の爪167とラック168との係合を妨害する。
初期ポジションにある爪167の先端が、プレート161の端面に位置決めされるように、突起160Aがセットされる場合(図18参照)、シリンジ駆動部材166が移動すると同時に、爪167は、ラック168と係合し、シリンジ台199を駆動する(図19参照)。この際、プレート161は、爪167とラック168との係合を妨害しないため、シリンジ駆動部材166の移動量と、シリンジ台199の移動量とは、略一致し、液状組成物の注入量は、最大となる。
一方、初期ポジションにある爪167の先端が、プレート161の端面から距離L離れて位置決めされるように、突起160Aがセットされる場合(図20参照)、シリンジ駆動部材166が移動すると、爪167は、プレート161をスライドする。そして、爪167は、距離L移動した後で、ラック168と係合し、シリンジ台199を駆動する(図21参照)。
この際、シリンジ駆動部材166の移動量と、シリンジ台199の移動量とは、一致せず、シリンジ台199の移動量は、シリンジ駆動部材166の移動量から距離Lを減じた値となる。つまり、シリンジ駆動部材166の移動量は一定であるが、突起160Aのセット位置を調整し、距離Lを変更することで、液状組成物の注入量が、適当に調整される。
以上のように、本実施の形態に係る注入量調整機構は、シリンジ台199の移動を引き起こす伝動を、適当な範囲で妨害することに基づいている。
次に、カテーテル100の使用方法の一例を説明する。なお、目的部位は、心筋梗塞部の周辺部位であり、注入される液状組成物は、心機能の回復が期待できる薬液である。また、肋骨の間に約10mmの穴を複数開けて、その穴に内視鏡カメラや鉗子等の器具を挿入し、内視鏡カメラの画像を見ながら処置する内視鏡手術の最後に段階において、内視鏡カメラおよびカテーテル100用の2つの穴を使用する状況を想定している。
まず、術者は、蓋128のフック127と本体ケース122の凹部127Aとの係合を外し、蓋128を開放する。蓋128に形成されているフック129は、ラック168から離間し、フック129とラック168との係合が解除される。シリンジ台199は、バネ169によって、操作ボタン側に付勢されているため、シリンジ台199は、逆戻りして、初期位置に復帰する(図17参照)。
そして、術者は、液状組成物を収容するシリンジ195を、本体ケース122の内部に配置し、シリンジ195のノズル194に、挿通部材180に連結されるチューブ192を装着する(図8参照)。
その後、術者は、キャップ130を回転させ、挿通部材180と鞘部170との相対位置を変更することで、挿通部材180の先端部182に配置される注射針190の突出量を調整する(図7参照)。また、操作タブ160の突起160Aを移動させ、シリンジ台199の移動を引き起こす伝動を、適当な範囲で妨害すことによって、液状組成物の注入量を調整する(図18〜図21参照)。
突出量調整機構および注入量調整機構の設定が終了すると、術者は、ロックタブ148を移動させ(図9参照)、ロックタブ148の突起149Aと操作ボタン140の凹部147とを、嵌合させ、操作ボタン140をロックする。
そして、例えば、カテーテル100の鞘部170の先端部172を、予め肋間に設けられた穴より、生体内に挿入し、内視鏡カメラの画像を見ながら、目的部位(心筋梗塞部の周辺部位)に誘導し、目的部位の組織に密着させる。
術者は、ロックタブ148を移動させ、操作ボタン140のロックを解除し、手元操作部120を把持している片手の指で、操作ボタン140を押圧し、操作ボタン140を本体ケース122の内部に向かって押し込む。
操作ボタン140は、移動と同時に注射針駆動機構を作動させ、注射針駆動機構の伝動部材150は、旋回することで、針駆動部材155をキャップ130に向かって移動させる(図8参照)。針駆動部材155は、挿通部材180の基端部185が固定されているため、挿通部材180の先端部182に配置される注射針190は、鞘部170の先端部172から突出する。
この際、鞘部170のルーメン171と挿通部材180の外周との間には、異径バネ部材110が配置され、挿通部材180の軸ずれが抑制されており、挿通部材180の基端部185の移動量と注射針190の突出量との関係は、良好に維持されている。したがって、鞘部170が部分的に直角に湾曲している場合であっても、突出量調整機構の設定に応じて、注射針190は突出するため、針刺し量は、高精度に制御される。
操作ボタン140が、本体ケース122の内部に向かってさらに押し込まれると、液状組成物注入機構が作動し、ラチェット部材162および伝動部材163が、駆動され(図15および図16参照)、シリンジ駆動部材166が手元操作部120における後端部側に向かって移動する。
シリンジ駆動部材166は、外筒を同伴するため、押し子197は、外筒の内部をノズル194に向かって移動する。その結果、シリンジ195の内部に収容される液状組成物が、送り出され、注射針190から目的部位の内部に注入される。
操作ボタン140が最先端位置に到達すると、シリンジ駆動部材166の駆動は終了する。これによって、注入量調整機構の設定に応じた所定量の液状組成物の供給が完了する。そして、術者が、操作ボタン140の押圧を中止(解消)すると、操作ボタン140および注射針駆動機構並びに液状組成物注入機構は、バネの付勢力に基づいて、初期位置に復帰し、注射針190が鞘部170の先端部172の内部に後退する。
その後、術者は、鞘部170の先端部172を、次の目的組織に向かって移動させ、上記操作を繰り返すことによって、心臓組織の複数の箇所に、所定量の治療用組成物を連続的に注入する事ができる。
以上のように、本実施の形態は、針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテルを提供することが可能である。
また、当該カテーテルが有する手元操作部は、鞘部の先端部から注射針を突出させるための操作と、突出させた注射針によって目的部位を穿刺し、液状組成物を目的部位に注入するための操作と、注射針を鞘部の先端部のルーメンに後退させるための操作とを、一連の作業として、連続して繰り返し得る操作ボタンを有している。したがって、目的部位の広い範囲に渡って液状組成物を注入することが可能であり、良好な操作性を有し、かつ簡便であるため好ましい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
例えば、X線透視下で使用される場合、鞘部の先端部は、X線不透過材料を含有する樹脂を使用して形成することが、好ましい。この場合、鞘部の先端部は、X線造影性が得られ、X線造影マーカとして機能する。したがって、X線透視下、鞘部の先端部の位置を確認しつつ、例えば、心室内に誘導することができる。X線不透過材料は、例えば、タンタル、炭化タングステン、酸化ビスマス、硫酸バリウム、プラチナもしくはその合金、コバルト合金の粉末である。
また、本発明は、遺伝子治療や細胞療法に適用することが可能である。遺伝子治療は、例えば、虚血性心疾患に対する治療であり、内蔵される注射針によって核酸を注入することは、低侵襲である点で好ましい。
細胞療法は、例えば、外部より新たな細胞(心筋細胞、骨格筋芽細胞、平滑筋細胞、骨髄由来細胞、末梢血幹細胞、さい帯血由来細胞)を移植し、心機能を改善するための治療法である。したがって、内蔵される注射針を、例えば、骨髄由来細胞を梗塞部に移植するために、適用することができる。
本発明の実施の形態に係るカテーテルの要部側面図である。 図1のカテーテルの要部断面図である。 カテーテルの注射針が突出した状態を示している断面図である。 カテーテルの注射針が後退した状態を示している断面図である。 カテーテルの針刺し量の制御性に関する測定結果を説明するための図表である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルが有する手元操作部の一例を説明するための概略外観図である。 注射針の突出量調整機構を説明するための断面図であり、手元操作部の先端部を示している 手元操作部における注射針駆動機構を説明するための断面図であり、手元操作部における操作ボタンを中心とする近傍を示している。 操作ボタンのロック機構を説明するための平面図である。 手元操作部の中間部の断面図である。 手元操作部の後端部の断面図である。 手元操作部における液状組成物注入機構が有するラチェット部材の平面図である。 液状組成物注入機構が有する伝動部材の平面図である。 液状組成物注入機構を説明するための要部拡大図であり、無作動状態を示している。 図14に続く、作動開始状態を説明するための要部拡大図である。 図15に続く、作動完了状態を説明するための要部拡大図である。 手元操作部におけるシリンジ台の制止機構を説明するための要部拡大図である。 手元操作部における液状組成物の注入量調整機構を説明するための要部拡大図であり、最大注入量をセットした場合における初期状態を示している。 図18に係る最大注入量をセットした場合における最終状態を示している要部拡大図である。 図18に係る最大注入量より小さい注入量をセットした場合における初期状態を示している要部拡大図である。 図20に係る小さい注入量をセットした場合における最終状態を示している要部拡大図である。
符号の説明
10・・目的部位、
100・・カテーテル、
110・・異径バネ部材、
111・・拡径部位、
112・・縮径部位、
120・・手元操作部、
121・・ノズル部、
122・・本体ケース、
123・・開口部、
124・・溝、
125・・開口部、
126・・開口部、
127・・フック、
127A・・凹部、
128・・蓋、
129・・フック、
130・・キャップ、
131・・先端、
132・・凹部、
133・・開口部、
135・・基端、
136・・拡径部、
137・・溝、
140・・操作ボタン、
141・・スロット、
142・・ガイドピン、
143・・ガイド溝、
144・・押圧部材、
144A・・先端部、
145・・ラック、
145A・・突出部、
145B・・鋸歯部、
146・・ばね、
147・・凹部、
148・・ロックタブ、
149・・基部、
149A・・突起、
150・・伝動部材、
151・・軸、
152,153・・連結ピン、
155・・針駆動部材、
156,157・・スロット、
158・・ガイドピン、
160・・操作タブ、
160A・・突起、
161・・プレート、
162・・ラチェット部材、
162A・・軸、
162B・・コネクタ、
162C・・突起、
162D・・突起、
163・・伝動部材、
163A・・軸、
163B・・突起、
163C・・拡張部、
165A,165B・・バネ、
166・・シリンジ駆動部材、
166A・・開口部、
167・・爪、
168・・ラック、
168A・・歯、
169・・バネ、
170・・鞘部、
171・・ルーメン、
172・・先端部、
175・・基端部、
180・・挿通部材、
181・・ルーメン、
182・・先端部、
185・・基端部、
190・・注射針、
192・・チューブ、
193・・プラグ、
194・・ノズル、
195・・シリンジ、
196・・フランジ、
197・・押し子、
197A・・先端、
198・・基部、
199・・シリンジ台、
199A・・凹部、
199B・・拡径部、
・・長さ、
・・距離。

Claims (6)

  1. 内部を延長するルーメンを有する鞘部と、
    前記鞘部のルーメンに摺動自在に配置される挿通部材と、
    前記挿通部材の先端部に配置され、前記鞘部の先端部から突出可能である注射針と、
    前記鞘部のルーメンと前記挿通部材の外周との間に形成される隙間に、前記挿通部材の外周を取り囲むように配置されるバネ部材とを有し、
    前記バネ部材は、前記鞘部のルーメンに固定され、外径が異なる拡径部位および縮径部位を有し、
    前記拡径部位および縮径部位は、交互に複数配置され、
    前記挿通部材は、前記縮径部位の内周を摺動する
    ことを特徴とするカテーテル。
  2. 前記バネ部材は、らせん形状を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記拡径部位の外径は、前記鞘部のルーメンの内径と略一致しており、前記縮径部位の内径は、前記挿通部材の外径と略一致していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記バネ部材は、前記鞘部のルーメンの軸と前記挿通部材の軸とを略一致させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 前記鞘部のルーメン、前記挿通部材および前記バネ部材の軸は、略一致していることを特徴とする請求項に記載のカテーテル。
  6. 前記挿通部材は、液状組成物が供給される基端部と、前記基端部から前記先端部まで内部を延長し、前記注射針と連通するルーメンとを有し、
    前記鞘部の基端部は、側方に配置される操作ボタンを有する手元操作部に、連結されており、
    前記手元操作部は、前記操作ボタンが押圧されることで、前記鞘部の先端部から前記注射針を突出させるための操作と、突出させた前記注射針によって目的部位を穿刺し、前記挿通部材の基端部から供給される液状組成物を前記目的部位に注入するための操作と、前記注射針を前記鞘部の先端部のルーメンに後退させるための操作とを、一連の作業として、連続して繰り返し得る
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のカテーテル。
JP2004140983A 2004-05-11 2004-05-11 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル Expired - Fee Related JP4429070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004140983A JP4429070B2 (ja) 2004-05-11 2004-05-11 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004140983A JP4429070B2 (ja) 2004-05-11 2004-05-11 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005319170A JP2005319170A (ja) 2005-11-17
JP4429070B2 true JP4429070B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=35466884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004140983A Expired - Fee Related JP4429070B2 (ja) 2004-05-11 2004-05-11 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4429070B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2869953T3 (es) * 2010-02-09 2021-10-26 Medinol Ltd Punta de catéter ensamblada con un resorte
JP6241255B2 (ja) * 2013-12-17 2017-12-06 住友ベークライト株式会社 内視鏡用注射針および内視鏡用注射針の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005319170A (ja) 2005-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10758244B2 (en) Endoscopic surgical clip applier
JP7088685B2 (ja) 内視鏡的外科用クリップアプライヤ
RU2579627C2 (ru) Хирургический инструмент со спусковым крючком для осуществления различных приводных движений
RU2620900C2 (ru) Кассетное устройство линейного сшивающего инструмента многоразового использования для измерения толщины ткани
CN104739480B (zh) 关节式运动内窥镜外科施夹器
US8603110B2 (en) Organism tissue suturing apparatus
CN103083059B (zh) 具有连接板的内窥镜手术施夹器
CN101664332B (zh) 单行程内窥镜手术施夹器
EP1588670B1 (en) Transendoscopic medical instrument
WO2012111761A1 (ja) 内視鏡および内視鏡用処置具
US20130158569A1 (en) Suturing instrument
US20080188872A1 (en) Multi-mode clip applier, and associated method
TW200824639A (en) Rotating curved cutter stapler
JPH06197901A (ja) 旋回および回転可能なステープル・カートリツジを有する内視鏡の外科用ステープリング器具
JP2003523253A (ja) 電気機械式駆動装置と組み合わせて使う組織ステープル留め用アタッチメント
JP4429070B2 (ja) 針刺し量に対する良好な制御性を有するカテーテル
JP4404665B2 (ja) 注射針位置調整機構を有する薬液注入装置
JP2010531171A (ja) 回転カッターを具備する外科用ステイプラーヘッド機構部
CN115399821A (zh) 一种锁结装置及手柄控制***
US20120323261A1 (en) Suturing assembly providing bi-directional needle movement through uni-directional actuator movement
CN113301867B (zh) 具有无菌导引件的标记物递送装置
JP2004305719A (ja) 手元操作部を有するカテーテル
CN214128658U (zh) 末端执行器和吻合器
US20230172616A1 (en) Systems and methods for hemoclip deployment
CN114376641A (zh) 末端执行器、吻合器和吻合器装填方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4429070

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees