JP4429041B2 - 複合成形品の製造方法と製造装置及び複合成形品 - Google Patents

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本発明は、熱可塑性樹脂シート(以下、シートと略記する。)からなる表皮と発泡合成樹脂成形品とが積層された複合成形品とその製造方法及び製造装置に関する。本発明の複合成形品は、例えば、ユニットバスの天井材等の住宅設備用部材、自動車の内装材(インストルメンタルパネル、ドアパネル、シートバックパネル、ステアリングホイール、取手等)、家具(椅子の座部等)、容器、内装材、壁面材等に用いられる。
発泡合成樹脂成形品の表面改良目的として、耐久性の向上がある。従来、発泡合成樹脂成形品の表面改良の方法として、発泡合成樹脂成形品の表面に、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)等からなるシートを積層し、これを表皮とした複合成形品が提案されている。
従来、この種の複合成形品の製造方法としては、雄型と雌型のいずれか一方又は双方のキャビティ面に該キャビティ面に沿う形に予め成形した表皮フィルム又はシートを装着後、型締めを行い、発泡性樹脂粒子の充填と該粒子の加熱発泡処理を行って表皮付き発泡樹脂成形品を製造する方法において、キャビティ面に装着した表皮フィルム又はシートをキャビティ内圧力を上昇させることによりキャビティ面に更に密着させる工程を備えることを特徴とする表皮付き発泡樹脂成形品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、表皮材が通気性を有せず、発泡体層の厚さが大きいものであっても、予備発泡粒子から型内発泡体を製造すると同時に該表皮材と型内発泡体とを強固に一体化することができ、融着不良の発生が無い表皮を有するポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−292669号公報 特開平6−891号公報
特許文献1には、凹凸面内にシートを装着して表皮付き発泡樹脂成形品を製造する旨が記載されているが、その詳細については記載されていない。
特許文献2には、インサート品等の取付具に関して記載されているが、その構造等の詳細については記載されていない。
一般に、シートを成形型内に正確に位置決めして固定するには手間がかかり、また型内発泡の際にシートがずれやすく、良品の製造が難しい問題がある。
また、予めシートを成形し、これを成形型内に入れて熱可塑性樹脂発泡粒子を充填して型内成形する従来技術では、シートを別に成形するために余分な製造工程が必要であり、製造に手間と時間がかかる問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面に熱可塑性樹脂シート(以下、シートと記す。)からなる表皮が積層されてなる複合成形品を簡単に効率よく製造するための製造方法、それに用いる製造装置、及び前記方法で得られた複合成形品の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、シート係止部を有する枠材の該シート係止部にシートの縁を係止して前記枠材にシートを張設し、成形型を構成する雄型と雌型のうち雌型に前記枠材を取り付け、シートを加熱、軟化せしめた後、雄型と雌型を型締めし、雄型に設けられた凸部で前記シートを押圧することによってシートを型内成形すると共に、該シートを雄型側に接触させ、次いで雌型とシートの間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の融着温度以上の温度に加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面にシートからなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材が接合されてなる複合成形品を製造することを特徴とする複合成形品の製造方法を提供する。
本発明の製造方法において、雄型の周縁部から突出してその先端で雌型に取り付けた枠材を押圧し、雄型と雌型の間隔に応じて進退する複数の押圧ピンによって枠材を押圧してシートを枠材に固定することが好ましい。
本発明の製造方法において、枠材が複合成形品を他部に取り付ける際に用いる固定用枠材であることが好ましい。
また本発明は、多数の蒸気穴が穿設された雄型と雌型を備え、これらを型締めした時に製造する複合成形品の外形と合致するキャビティが形成される成形型を備え、このキャビティ内にシートと熱可塑性樹脂発泡粒子を入れて熱可塑性樹脂発泡粒子の融着温度以上に加熱して複合成形品を型内成形により製造する複合成形品の製造装置において、雌型に、シート係止部にシートの縁を係止して該シートを張設した枠材を着脱可能に取り付ける取付部が設けられたことを特徴とする複合成形品の製造装置を提供する。
本発明の製造装置において、雄型の周縁部から突出してその先端で雌型に取り付けた枠材を押圧し、雄型と雌型の間隔に応じて進退する複数の押圧ピンが設けられた構成とすることが好ましい。
本発明の製造装置において、枠材が複合成形品を他部に取り付ける際に用いる固定用枠材であることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る製造方法により得られ、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面にシートからなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材が接合されてなることを特徴とする複合成形品を提供する。
本発明の複合成形品の製造方法は、シート係止部を有する枠材の該シート係止部にシートの縁を係止して前記枠材にシートを張設し、成形型を構成する雄型と雌型のうち雌型に前記枠材を取り付け、シートを加熱、軟化させた後、型締めして該シートを雄型の凸部で押圧、成形し、雄型側のシートと雌型との間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面にシートからなる表皮が積層されてなる複合成形品を製造するので、シートの取付が容易であり、またシートの縁を強く固定できるので、シート成形時にずれを生じることがなくなり、高品質の複合成形品を安定して製造することができる。
また、軟化したシートを雄型の凸部で押圧して成形し、さらに発泡粒子の型内成形の際に生じる圧力でシートを成形しているので、綺麗な外観の表皮が得られると共に、複雑な形状の複合成形品の製造が可能となる。
また本発明の複合成形品の製造装置は、雌型に、シート係止部にシートの縁を係止して該シートを張設した枠材を着脱可能に取り付ける取付部を設けた構成としたので、シートを張設した枠材を雌型の取付部に取り付け、このシートを加熱、軟化させた後、型締めして該シートを雄型の凸部で押圧、成形し、雄型側のシートと雌型との間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面にシートからなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材が接合されてなる複合成形品を一台の成形装置を用いて効率よく製造することができる。
また、雄型の周縁部から突出してその先端で雌型に取り付けた枠材を押圧し、雄型と雌型の間隔に応じて進退する複数の押圧ピンが設けられた構成とすることで、シートの固定力を高めることができ、シート成形時のシートのずれを確実に防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1〜7は、本発明に係る複合成形品の製造方法の一例を説明するための図であり、図1は雌型4の取付部7に、シート2を張設した枠材5を取り付けた状態を示す成形型1の要部断面図、図2は本発明の方法に用いる枠材5の要部断面図、図3は雄型3の押圧ピン13で枠材5を固定した状態を示す成形型1の要部断面図、図4は型締めと同時に雄型3で加熱したシートを成形した状態を示す成形型1の要部断面図、図5は型内発泡成形して複合成形品を製造する状態を示す成形型1の要部断面図、図6は本発明の製造方法で得られる複合成形品の一例を示す斜視図、図7はその複合成形品を天井材として取り付けた状態を示す要部断面図である。
これらの図中、符号1は成形型、2はシート、3は雄型、3Aは凸部、4は雌型、5は枠材、6はシート係止部、7は取付部、8は取付片、9は係止爪、10は支持凸部、11はカバー取付部、11Aは突起、12は収納部、13は押圧ピン、14はキャビティ、15は熱可塑性樹脂発泡成形品、16は複合成形品、17は表皮、18は壁、19は化粧カバーである。
本発明の製造方法において、使用する製造装置としては、雌型4の周縁部に枠材5を取り付ける取付部7が設けられ、また雄型3の周縁部から突出してその先端で雌型4に取り付けた枠材5を押圧し、雄型3と雌型4の間隔に応じて進退する複数の押圧ピン13が設けられ、かつ雄型3に型締め時に枠材5の一部(支持凸部10及びカバー取付部11など)を収納する収納部12を設けた成形型1を備えたものが使用される。この成形型1以外の製造装置の各部の構成は特に限定されず、熱可塑性樹脂発泡成形品の型内発泡成形に通常用いられている従来公知の発泡成形装置の構成を採用し得る。
この成形型1において、枠材5を取り付けるための取付部7は、雌型4の周縁に沿って所定間隔毎に突出形成されたピン状の取付部7とすることができる。このような取付部7とすれば、枠材5を簡単に取り付けることができると共に、型締めしてキャビティ14内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填する際に、取付部7によって該発泡粒子の移動が妨げられることが無く、周縁部分にも隙間無く熱可塑性樹脂発泡粒子を充填することができる。
この成形型1において、雄型3の周縁部から突出する複数の押圧ピン13は、スプリングやエアシリンダーによって雄型3の周縁に取り付けることができ、特にエアシリンダーによって進退可能に取り付けることが好ましい。これらのエアシリンダーは、雄型3の周縁(収納部12)の裏側に取り付けられ、図示しない貫通孔に押圧ピン13を挿入してセットされる。押圧ピン13は、その先端で雌型4に取り付けた枠材5を押圧し、枠材5によって係止されたシート2が枠材から抜け出さないように固定し、シート2のずれを確実に防止するために使用される。押圧ピン13は、その先端で雌型4に取り付けた枠材5を押圧しつつ、型締め時には雄型3の移動に伴って押し込まれるようになっている。
この成形型1において、雄型3に型締め時に枠材5の一部製造される複合成形品16において露出する枠材5の部分の形状及び寸法に合わせて設けられ、本例示では枠材5の支持凸部10及びカバー取付部11及びその周辺部分を収納する凹部形状を有している。
このような成形型1を備えた複合成形品の製造装置は、シート2を張設した枠材5を雌型4の取付部7に取り付け、このシート2を加熱、軟化させた後、型締めして該シート2を雄型3の凸部3Aで押圧、成形し、雄型3側のシート3と雌型4との間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品15の表面にシート2からなる表皮17が積層されるとともにその縁に枠材5が接合されてなる複合成形品16を一台の成形装置を用いて効率よく製造することができる。
また、雄型3の周縁部から突出してその先端で雌型3に取り付けた枠材5を押圧し、雄型3と雌型4の間隔に応じて進退する複数の押圧ピン13が設けられた構成とすることで、シート2の固定力を高めることができ、シート成形時のシート2のずれを確実に防止することができる。
図2は、本発明の方法に用いる枠材5の要部断面図である。この枠材5は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などの合成樹脂で作られている。本例示において、枠材5は、長コ字状をなし、シート2を挟んで係止するシート係止部6が形成された本体部と、該本体部の上方側に突出した一対の取付片8と、本体部の下方から突出形成された支持凸部10及びカバー取付部11とからなっている。前記取付片8は、雌型4の取付部7に取りつけられて、枠材5を雌型4側に着脱可能に取り付けるとともに、型内発泡成形後は熱可塑性樹脂発泡成形品15の内部に埋め込まれ、熱可塑性樹脂発泡成形品15と枠材5との接合を強める機能を持っている。また前記支持凸部10及びカバー取付部11は、複合成形品16の壁18への取り付けの際、それらの間に壁18の上端部を挿入する状態で簡単に取り付けを行うことができると共に、カバー取付部11には化粧カバー19を簡単に取り付けることができるようになっている。
この枠材5のシート係止部6には、図2に示すように、複数の係止爪9を設けることが望ましい。このシート係止部6にシートを挟むと、係止爪9がシート2に食い込んで、シート係止部6からシート2が抜け出し難くなる。シート係止部6によるシート2の係止構造は、本例示に限定されない。
本発明の方法に用いるシート2としては、熱可塑性樹脂単層シート又は複数枚のシートやフィルムを積層してなる積層シート又は複数枚のシートやフィルムを重ねたシートであることが好ましい。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。また、このシート2は、非発泡のシート又はフィルムのみから形成しても良いし、低倍率の発泡樹脂シートを用いてもよい。低倍率の発泡樹脂シートとしては、密度140〜500kg/mの発泡ポリスチレン系樹脂シートに、表層としてハイインパクトポリスチレンフィルムが積層された積層シートなどが好ましい。
また熱可塑性樹脂発泡粒子としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂を適当な密度に予備発泡させた発泡ビーズなどが用いられる。本発明において好ましい熱可塑性樹脂発泡粒子としては、密度50〜200kg/mの範囲のポリスチレン系樹脂発泡ビーズなどが挙げられる。
これらの材料を用い、本発明の方法によって複合成形品を製造するには、まず、型開き状態(図1、図3参照)にある雌雄型のうち、雌型4側の取付部7に、予めシート2を張設しておいた枠材5を取り付ける。図1に示すように、枠材5は、シート2の縁を係止し、一対の係止爪8の間に雌型4の取付部7を挟持した状態で取り付けられる。
次に、図3に示すように、雄型3の収納部12から押圧ピン13を上昇させ、その先端を雌型4に取り付けた枠材5に当接させ、かつ枠材5を押圧する。この押圧ピン13の押圧によって、シート2を挟んで取り付けられた枠材5は、取付部7の先端と押圧ピン13との間に押し付けられた状態となるので、シート係止部6に挟み込まれたシート2が外れたり、ずれたりするのを確実に防止できる。
次に、雄型3と雌型4を通して成形型1を蒸気加熱し、シート2を加熱、軟化させる。このシート軟化条件は、使用するシート2の材質、シート厚さなどに応じて適宜設定される。
次に、雄型3と雌型4の一方または両方を、それぞれの型が接近する方向に移動させ、型締めする。この型締めの際、軟化したシート2には雄型3の凸部3Aが当接し、シート2はこの凸部3Aの形状に沿って成形される。
図4は、雄型3と雌型4が型締めされた状態を示す図であり、この型締めされた状態では、凸部3Aで成形されたシート2が雄型3の内面側に付着しており、このシート2と雌型4内面側との間がキャビティ14になっている。枠材5は上部に雌型4の取付部7が当接し、下部が雄型の収納部12上端に接している。枠材5の支持凸部10とカバー取付部11は、雄型3の収納部12に設けられた凹部(収納スペース)に挿入される。
次いで、雌型4のいずれかに接続された図示しない供給管路を通して、キャビティ14内に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填する。
次いで、成形型1を熱可塑性樹脂発泡粒子の融着温度以上に蒸気加熱して型内発泡成形し、図5に示すように、熱可塑性樹脂発泡成形品15の表面にシート2からなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材5が接合されてなる複合成形品を製造する。
この型内発泡成形では、図5に示すように、枠材5の取付片8が熱可塑性樹脂発泡成形品15の内部に埋め込まれた状態になり、熱可塑性樹脂発泡成形品15と枠材5が強固に接合された状態になり、またシート2は縁を枠材5に係止された状態のまま、熱可塑性樹脂発泡成形品15の一面側に積層される。この型内発泡成形時、シート2は発泡膨張する熱可塑性樹脂発泡成形品15により雄型3内面側に押し付けられ、雄型3の形状が転写される成形を受けるので、綺麗な外観の表皮が得られる。
次いで、成形型1を冷却水で冷却し、排水した後、真空排気、排気中止後に空気導入などの操作を行って、雄型3を雌型4から離して型開きし、複合成形品を型から取り出す。複合成形品を成形型1から取り外す際、枠材5の取付片8が雌型4の取付部7から抜き出される。
この複合成形品の製造方法は、シート係止部6を有する枠材5の該シート係止部6にシート2の縁を係止して枠材5にシート2を張設し、成形型1を構成する雄型3と雌型4のうち雌型4に枠材5を取り付け、シート2を加熱、軟化させた後、型締めして該シート2を雄型3の凸部3Aで押圧、成形し、雄型3側のシート3と雌型4との間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品15の表面にシート2からなる表皮が積層されてなる複合成形品を製造するので、シート2の取付が容易であり、またシート2の縁を強く固定できるので、シート成形時にずれを生じることがなくなり、高品質の複合成形品を安定して製造することができる。
また、軟化したシート2を雄型3の凸部3Aで押圧して成形し、さらに発泡粒子の型内成形の際に生じる圧力でシートを成形しているので、綺麗な外観の表皮が得られると共に、複雑な形状の複合成形品の製造が可能となる。
図6は、前述した本発明に係る複合成形品の製造方法を用いて製造された複合成形品の一例を示す斜視図である。
この複合成形品16は、熱可塑性樹脂発泡成形品15の一面側にシート2からなる表皮17が積層されるとともにその縁に枠材5が接合された構造になっており、この表皮17側を意匠面として、例えば浴槽の天井材として用いられる。本発明において、複合成形品16の形状、寸法は特に限定されない。この複合成形品21の用途としては、例えばユニットバスの天井材等の住宅設備用部材、自動車の内装材(インストルメンタルパネル、ドアパネル、シートバックパネル、ステアリングホイール、取手等)、家具(椅子の座部等)、容器、内装材、壁面材等が挙げられるが、これらに限定されない。
図7は、図6に示す複合成形品16を天井材として用いる場合に、枠材5を固定用枠材として、複合成形品16を壁18の上端部に取り付けた状態を示している。
図7に示す例では、枠材5の下方に突出して設けられた支持凸部10とカバー取付部11の間の凹部に壁18の上端部が嵌着されるように設計されている。したがって、前記複合成形品16(天井材)を壁18上端部に取り付けるには、壁18の上端に複合成形品16を載せ、枠材5の支持凸部10とカバー取付部11の間に壁18の上端を嵌め込んで、複合成形品16を押し下げた後、適所をボルトで締結する程度の簡単な作業で複合成形品16の取り付けを行うことができる。また、壁18の内面側の露出しているカバー取付部11は、突起11Aを用いて化粧カバー19を嵌め込んで外観上覆うことができる。
この複合成形品16は、前述した製造方法によって、軟化したシート2を雄型3の凸部3Aで押圧して成形し、さらに発泡粒子の型内成形の際に生じる圧力でシート2を成形しているので、綺麗な外観の表皮17が得られる。また、複雑な形状の複合成形品16であっても、シート2が雄型3の形状を綺麗に転写できることから、意匠性に優れた表皮17を有する高品質の複合成形品16を提供できる。
本発明に係る複合成形品の製造方法を説明する図であり、雌型の取付部に、シートを張設した枠材を取り付けた状態を示す成形型の要部断面図である。 本発明の方法に用いる枠材を例示する要部断面図である。 雄型の押圧ピンで枠材を固定した状態を示す成形型の要部断面図である。 型締めと同時に雄型で加熱したシートを成形した状態を示す成形型の要部断面図である。 型内発泡成形して複合成形品を製造する状態を示す成形型の要部断面図である。 本発明の製造方法で得られる複合成形品の一例を示す斜視図である。 その複合成形品を天井材として取り付けた状態を示す要部断面図である。
符号の説明
1…成形型、2…シート、3…雄型、3A…凸部、4…雌型、5…枠材、6…シート係止部、7…取付部、8…取付片、9…係止爪、10…支持凸部、11…カバー取付部、11A…突起、12…収納部、13…押圧ピン、14…キャビティ、15…熱可塑性樹脂発泡成形品、16…複合成形品、17…表皮、18…壁、19…化粧カバー。

Claims (7)

  1. シート係止部を有する枠材の該シート係止部に熱可塑性樹脂シートの縁を係止して前記枠材に熱可塑性樹脂シートを張設し、成形型を構成する雄型と雌型のうち雌型に前記枠材を取り付け、該熱可塑性樹脂シートを加熱、軟化せしめた後、雄型と雌型を型締めし、雄型に設けられた凸部で前記熱可塑性樹脂シートを押圧することによって熱可塑性樹脂シートを型内成形すると共に、該シートを雄型側に接触させ、次いで雌型と熱可塑性樹脂シートの間に熱可塑性樹脂発泡粒子を充填し、次いで成形型を熱可塑性樹脂発泡粒子の融着温度以上の温度に加熱して型内成形し、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面に熱可塑性樹脂シートからなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材が接合されてなる複合成形品を製造することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  2. 雄型の周縁部から突出してその先端で雌型に取り付けた枠材を押圧し、雄型と雌型の間隔に応じて進退する複数の押圧ピンによって枠材を押圧して熱可塑性樹脂シートを枠材に固定する請求項1に記載の複合成形品の製造方法。
  3. 枠材が複合成形品を他部に取り付ける際に用いる固定用枠材である請求項1又は2に記載の複合成形品の製造方法。
  4. 多数の蒸気穴が穿設された雄型と雌型を備え、これらを型締めした時に製造する複合成形品の外形と合致するキャビティが形成される成形型を備え、このキャビティ内に熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂発泡粒子を入れて熱可塑性樹脂発泡粒子の融着温度以上に加熱して複合成形品を型内成形により製造する複合成形品の製造装置において、
    雌型に、シート係止部に熱可塑性樹脂シートの縁を係止して該シートを張設した枠材を着脱可能に取り付ける取付部が設けられたことを特徴とする複合成形品の製造装置。
  5. 雄型の周縁部から突出してその先端で雌型に取り付けた枠材を押圧し、雄型と雌型の間隔に応じて進退する複数の押圧ピンが設けられた請求項4に記載の複合成形品の製造装置。
  6. 枠材が複合成形品を他部に取り付ける際に用いる固定用枠材である請求項4又は5に記載の複合成形品の製造装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られ、熱可塑性樹脂発泡成形品の表面に熱可塑性樹脂シートからなる表皮が積層されるとともにその縁に枠材が接合されてなることを特徴とする複合成形品。
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