JP4428849B2 - 濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置 - Google Patents

濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置に関し、とくに各種水処理において高分子凝集剤を用いて凝集処理を行う際に、注入する高分子凝集剤の量を精度良く目標値に制御できるようにした濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上下水処理、各種排水処理では、懸濁物質、溶存有機物等を除去するために広く凝集処理が行われている。凝集処理においては、通常、凝集剤として硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄などのアルミニウム系や鉄系の無機金属塩凝集剤が利用されている。しかし、これらの無機凝集剤は、単独使用では十分に大きなフロックを形成することが困難であるため、凝集沈澱・濾過工程における固液分離速度が遅いという欠点がある。
【0003】
このため下排水処理、汚泥処理分野では、従来よりポリアクリルアミド等の有機高分子凝集剤がフロック形成を促進するために多用されている。上水分野では、高分子凝集剤中に有害な不純物(アクリルアミドモノマー等)が含まれるためこれまで使用が認められていなかったが、不純物を基準値以下に抑えるという条件で平成12年度から使用が認められるようになった。
【0004】
水・汚泥処理系での高分子凝集剤の使用に際しては、粉末体である高分子凝集剤は瞬時に水には溶解しないことから、一度溶解設備で水溶液としてから処理系へ最適な注入率となように注入・混和される(最適注入率はあらかじめジャーテスト等の手法により決定する)。
【0005】
従来の溶解設備においては、概ね、粉末の高分子凝集剤を貯留し溶解槽に導入する容器(高分子凝集剤貯留槽)、粉末凝集剤の秤量・導入部、水の導入部、溶解槽および攪拌機からなり、粉末凝集剤の秤量値と溶解槽への導入水量をもとに所定の濃度の高分子凝集剤水溶液が調製される。このように調製した水溶液が定量ポンプ等で所定の注入量となるよう水・汚泥処理系に注入・混和される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
有機高分子凝集剤の使用に際しては、それを最適注入率で処理系へ注入する必要がある。すなわち、過少注入や過剰注入は凝集沈澱処理水の水質の悪化を招く。特に、過剰注入は、高価な高分子凝集剤を無駄に消費し処理コストの増大に繋がる、凝集剤に含まれる有害不純物(アクリルアミドモノマー等)もその分多く処理系へ混入してしまうことにもなる。したがって、高分子凝集剤の使用にあたっては、高分子凝集剤自身の注入率が厳密に制御できる技術が必要となる。とくに、浄水処理への有機高分子の適用にあたっては、有害不純物の過剰混入の懸念は大きく、凝集剤注入率の厳格な管理・制御が求められている。
【0007】
従来の制御方法では、溶解装置で高分子凝集剤を、たとえば1000mg/Lといった所定の濃度(目標濃度)に溶解し、その濃度をもとに水溶液注入流量を算出し、定量ポンプでその流量の調整を行うようにしている。この方法では、溶解設備において高分子凝集剤水溶液が所定の濃度に正しく調製されていることが前提となる。つまり、高分子凝集剤自身の注入率を厳密に制御するためには、溶解設備での水溶液濃度が厳密に所定の濃度に保たれている必要がある。
【0008】
ところが、従来の溶解装置における水溶液濃度は、粉末凝集剤の秤量値と溶解槽への導入水量をもとに制御されるだけである。この従来型の溶解装置の問題点は、実際に所定濃度の水溶液に調製されているのかをチェックする機構がないこと、および粉末凝集剤が正しく秤量されない場合があることである。とくに、粉末体の高分子凝集剤は、吸湿性が高いので、装置設置場所の湿度条件によっては、たとえ秤量値が同じでも溶解槽に投入される凝集剤量は大きく変化することがある。そのため、水溶液が所定の濃度に調整されず、結果的に、水処理系への注入率が意図したものになっていない場合があった。
【0009】
そこで本発明の課題は、従来の溶解装置における上記のような不都合を解消するために、溶解槽中での高分子凝集剤水溶液の濃度に変動やばらつきがある場合にあっても、水処理系へ実際に注入される高分子凝集剤の注入量を目標値に精度良く制御できるようにした、濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置は、粉末の高分子凝集剤と水から高分子凝集剤水溶液を調製する溶解槽と、該溶解槽から移送されてくる高分子凝集剤水溶液を貯留する高分子凝集剤水溶液貯留槽と、該高分子凝集剤水溶液貯留槽中の高分子凝集剤水溶液を水処理系へ注入する、流量調整機構を備えた注入系を有する装置であって、前記高分子凝集剤水溶液貯留槽中の高分子凝集剤水溶液の濃度を測定する濃度測定装置と、該濃度測定装置による測定濃度に基づいて、前記水処理系へ注入される高分子凝集剤量が目標値になるように前記高分子凝集剤水溶液の注入量を演算し、該演算結果に基づいて前記注入系を制御する制御手段とを有し、かつ、前記濃度測定装置が、前記高分子凝集剤水溶液貯留槽からの濃度測定用試料を酸化し、試料の酸化前の電気伝導度と酸化後の電気伝導度との差分を、少なくとも2個の電極を有する電気伝導度測定セルを前記酸化前の位置と酸化後の位置とに配置し、両電気伝導度測定セルからの検出信号自身の差分を両電気伝導度測定セルの位置間の試料の電気伝導度の差分として出力する差伝導度計を用いて検出することにより、試料の酸化分解によって生じた電気伝導度増加量を測定し、該電気伝導度増加量から試料中の高分子凝集剤の濃度を定量する装置からなることを特徴とするものからなる。
【0011】
とくに、本発明においては、差伝導度計を用いた濃度測定装置を備えることにより、高分子凝集剤水溶液貯留槽に貯留されている、そのときの高分子凝集剤水溶液の濃度が極めて精度良く測定されるので、それに応じて制御手段により、注入される高分子凝集剤量が目標値になるように、そのときの濃度の高分子凝集剤水溶液の注入すべき量が演算され、その演算結果に基づいて制御されることにより、実際に注入される高分子凝集剤の注入量が目標値に精度良く調整されることになる。
【0012】
上記差伝導度計においては、前記試料の酸化に用いる酸化剤として光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤が用いられ、この酸化剤と前記試料が接触された状態で光が照射されて前記試料が酸化されることが好ましい。照射光としては、所定波長の紫外線を用いることができる。
【0013】
また、前記電気伝導度増加量の測定において、前記試料の電気伝導度に応じた標準液がキャリア液として用いられ、キャリア液中に試料が注入されて連続的に試料が酸化され、かつ、連続的に前記電気伝導度増加量が測定されることが好ましい。キャリア液としては、とくに過酸化水素水を用いることが好ましい。
【0014】
このような本発明に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置においては、水処理系に実際に注入される前に一旦高分子凝集剤水溶液貯留槽に貯留される高分子凝集剤水溶液の濃度が、差伝導度計を用いた極めて高精度の濃度測定装置によって測定される。この濃度測定値に基づいて、つまり、そのときの実際の濃度に基づいて、水処理系に注入される高分子凝集剤の量が目標量となるための、高分子凝集剤水溶液の注入量が演算により求められる。この演算結果に基づいて、実際に高分子凝集剤水溶液が注入される。したがって、そのときの高分子凝集剤水溶液の濃度に変動やばらつきがあったとしても、その変動やばらつきを吸収できるように高分子凝集剤水溶液の実際の注入量が決められ、高分子凝集剤自身の実際の注入量が精度良く目標値に制御される。そのときの状況にかかわらず、高分子凝集剤の注入量が精度良く目標値に制御される結果、所望の凝集沈澱処理を安定して行うことが可能になるとともに、従来装置における過剰注入や過少注入に伴う問題が完全に解消される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置401を示している。粉末の高分子凝集剤402は、高分子凝集剤貯留槽403に貯留されており、秤量部404aで秤量された後、導入部404bより溶解槽405に少しずつ投入される。溶解槽405には、水供給管406を介して、流量調整されて水が導入される。溶解槽405内では、導入された水と高分子凝集剤402が攪拌機407で攪拌され、所定量の高分子凝集剤水溶液408が、所定の目標濃度(たとえば、1000mg/L)となるように調製される。所定量は、上記水の流量制御や、溶解槽405に取り付けられたレベルスイッチ(図示略)等で調整される。溶解時には、溶解槽405中の水を攪拌機407で攪拌しながら、秤量した高分子凝集剤402を溶解槽405中に少しずつ投入することにより溶解することが好ましい。一定時間(たとえば、1〜2時間程度)攪拌して溶解する。
【0016】
調製された高分子凝集剤水溶液408は、溶解槽405から、移送ポンプ409により高分子凝集剤水溶液貯留槽410に移送、貯留される。この高分子凝集剤水溶液貯留槽410にも攪拌機411が設けられている。高分子凝集剤水溶液貯留槽410に貯留された高分子凝集剤水溶液408は、必要に応じて、定量ポンプ412により、水処理系凝集槽に送られたり、水処理系にライン注入されたりする。高分子凝集剤の注入量は、定量ポンプ412の作動を制御して高分子凝集剤水溶液408の注入量を調整することによって制御される。定量ポンプ412の制御は、制御手段としての制御装置413からの信号に基づいて行われる。
【0017】
高分子凝集剤水溶液貯留槽410中の高分子凝集剤水溶液408の一部(たとえば、100μL程度)が濃度測定用の試料として、試料ポンプ414を介して濃度測定装置415に送られ、濃度測定装置415で高分子凝集剤水溶液408の高分子凝集剤の濃度が測定される。そして、この濃度測定装置415が、次に詳述する差伝導度計を用いた濃度測定装置に構成され、たとえば試料がキャリア液(たとえば、過酸化水素水)で希釈され、酸化カラムに送られ、酸化前後の差伝導度が測定され、それに基づいて高分子凝集剤水溶液408の濃度が定量される(後に詳述する)。濃度測定装置415での濃度測定信号が制御装置413に送られる。制御装置413では、濃度測定装置415によるそのときの測定濃度に基づいて、水処理系へ注入される高分子凝集剤の量が目標値になるために注入すべき高分子凝集剤水溶液408の量が演算され、その演算結果に基づいて、制御装置413から定量ポンプ412の流量調整機構に信号が送られて、実際に高分子凝集剤水溶液408が水処理系に注入される。
【0018】
高分子凝集剤水溶液貯留槽410中の高分子凝集剤水溶液408の残量がある一定量となったら、再び溶解槽405から高分子凝集剤水溶液貯留槽410に高分子凝集剤水溶液408が補給され、攪拌機411により残液と混合される。この状態で再び、濃度測定装置415によって高分子凝集剤水溶液貯留槽410中の高分子凝集剤水溶液408の濃度が測定され、その結果に基づいて、上記同様の演算、制御がくり返される。
【0019】
このように、本発明に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置においては、実際に高分子凝集剤水溶液408を注入する前に、高分子凝集剤水溶液貯留槽410中の高分子凝集剤水溶液408の濃度が、差伝導度計を用いた高精度の濃度測定装置415によって測定され、そのときの測定濃度に基づいて、制御装置413による演算を介して、実際に水処理系に注入される高分子凝集剤の量が目標値となるように、実際に注入される高分子凝集剤水溶液408の注入量が制御される。
【0020】
したがって、たとえば高分子凝集剤の吸湿等により、溶解槽405において目標濃度の高分子凝集剤水溶液が調製されていない場合にあっても、あるいは、高分子凝集剤水溶液貯留槽410中に貯留される高分子凝集剤水溶液408の濃度に変動やばらつきがある場合にあっても、そのときの注入前の実際の濃度に応じて(つまり、濃度の変動やばらつきを考慮し、それらを吸収した条件にて)、実際に注入される高分子凝集剤水溶液408の量が制御され、それによって水処理系に実際に注入される高分子凝集剤の量が、高分子凝集剤水溶液の濃度の変動やばらつきにかかわらず、精度良く目標量に制御される。その結果、高分子凝集剤の過剰注入や過少注入は確実に防止され、所望の処理が安定して行われることになる。
【0021】
とくに、過剰注入が無くなることにより、高分子凝集剤に含有される有害不純物(アクリルアミドモノマー等)の不要な注入も無くなる。さらに、過剰注入が無くなることにより、凝集剤コストも削減される。
【0022】
このような本発明に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置においては、高分子凝集剤水溶液貯留槽410における、実際に注入する前の高分子凝集剤水溶液408の濃度をいかに精度良く測定できるかが重要な要素となるが、本発明ではこの濃度測定に差伝導度計を用いた高精度の濃度測定装置415が使用される。
【0023】
この差伝導度計を用いた濃度測定装置は、高分子凝集剤水溶液貯留槽から試料として導入されてくる高分子凝集剤水溶液中の高分子凝集剤を酸化分解し、該酸化分解によって生じた電気伝導度増加量を差伝導度計を用いて測定し、その増加量から試料中の高分子凝集剤の濃度を定量するものである。
【0024】
上記酸化方法の具体例としては、酸化剤としてオゾン、ペルオキソ二硫酸カリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等のハロゲン酸化物などを用い、これらを単独もしくは併用して酸化を行う方法、過硫酸塩や過酸化水素やオゾンの共存下、光を照射して酸化を行う方法、フェントン反応による酸化、電極反応により酸化を行う方法、二酸化チタンに代表される光触媒の共存下、光を照射して酸化を行う方法等が挙げられる。これらの方法の中で、その酸化能力の高さと特別な酸化処理装置が不要であること、酸化後の廃液処理が不要であることなどから、本発明において好ましく用いられる方法は、光触媒の共存下、光を照射して酸化を行う方法である。特に好ましい方法としては、光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤の共存下、光を照射して酸化を行う方法である。
【0025】
本発明で用いられる光触媒担持体としては、たとえば、本出願人が先に特願平11−143958号で提案した光触媒担持体を用いることができる。ここで言う光触媒とは、光触媒粒子にそのバンドギャップ以上のエネルギーを有する光を照射すると、光励起により伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生じるものであり、この価電子帯に生じた正孔の強い酸化力を利用して試料中の高分子凝集剤の酸化分解を行うものである。この光子によって励起された正孔による酸化反応を有効に利用するためには、反応が光触媒粒子の表面でのみ進行し、かつ、光が照射された部位のみ進行することから、触媒が大きな表面積を有することと分解対象物質との接触が十分に達成されることが必要である。また、その酸化メカニズムから、反応を迅速に進行させるためには、光照射によって生じた光触媒内の電子を速やかに光触媒から奪う電子受容体(酸化剤)が系内に存在することが必要である。
【0026】
本発明では、上記の本出願人が先に特願平11−143958号で提案した光触媒担持体を用いることが好ましく、この光触媒担持体は、担体(A)と光触媒粒子(B)との単なる混合物とは異なり、担体(A)の表面部分に粒子(B)が熱融着により担持され、粒子(B)の一部が露出している状態を保持した担持体である。また、担体(A)の表面部分に粒子(B)が多重に積み重なっているため、光触媒担持体表面の劣化により粒子(B)の一部に剥離や脱落が生じたとしても、その下の粒子(B)が次々に表面に現れて露出してくるようになっている。従って、このような光触媒担持体を用いることにより、長期間にわたり光触媒活性を維持し続けることが可能になり、本発明における試料の酸化において、長期間安定した酸化作用を持続させることができる。
【0027】
このような光触媒担持体の形状は任意であるが、製造工程の簡便さから実質的に球形や円盤状の形状が好ましい。実質的に球形の光触媒担持体は取扱性の上で好ましく、円盤状のものは光触媒粒子(B)が露出した表面積が大きい点で好ましい。また、この光触媒担持体の大きさは特に限定されず適宜設定できるが、例えば、実質的球形の場合、その粒径は0.1mm〜30mm、好ましくは0.5mm〜10mm、より好ましくは1mm〜5mmである。
【0028】
本発明において用いられる光触媒担持体の担体(A)の例としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン単独重合体類、オレフィン同士の共重合体類、オレフィン類と他の重合性単量体との共重合体類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類、ポリアミド類、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル類を挙げることができる。これらの中で、担体(A)の材料として用いた時に多重に積み重ねた状態で強固に粒子(B)を容易に担持し得る点で特に好ましい熱可塑性重合体は、オレフィン単独重合体類、オレフィン同士の共重合体類、オレフィン類と他の重合性単量体との共重合体類である。
【0029】
本発明において用いられる光触媒担持体を構成する粒子(B)の例としては、例えば、二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化錫、硫化カドミウム、テルル化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化モリブデン、珪素等の光触媒作用を有する物質の粒子を挙げることができ、これらの中から少なくとも一種類の粒子を選択して用いることができる。特に優れた光触媒性能を発現する二酸化チタンが好ましい。二酸化チタンにはアナターゼ型とルチル型の結晶構造があり、アナターゼ型二酸化チタンの方が光触媒活性が高いので、これを用いるのが通常である。
【0030】
また、粒子(B)は、更にその表面に白金、ロジウム、ルテニウム、ニッケル等の金属や該金属の酸化物又は水酸化物などを担持したものを用いてもよく、この場合はその担持量が極めて少量でも光触媒効率の向上を図ることが可能である。また、粒子(B)は、その表面に蓄光作用を有する物質を担持せしめたものでもよい。かかる蓄光物質としては、例えば、アルカリ土類金属の硫化物、硫酸塩、珪酸塩等を主材料として、これに鉛、マンガン、ビスマス等を活性剤として加えた物質を好適に用いることができる。具体例としては、BaSO4/Pb、CaSiO3/Pb、CaS/Bi等を挙げることができ、これらは単独でも二種以上を組み合わせて用いてもよい。蓄光物質は、一般に蛍光物質、夜光物質等と称され、可視光線、紫外線、放射線等のエネルギーを一旦化学的エネルギーに変換して蓄え、該エネルギーを随時光エネルギーとして放射することが可能な物質なので、これを粒子(B)に担持せしめることにより、光の利用効率を向上させることも可能である。
【0031】
担体(A)に担持せしめる粒子(B)の量は、光触媒粒子の種類や熱可塑性重合体の種類等により大きく異なってくるので特定できないが、担体(A)+粒子(B)の合計重量に対して、好ましくは0.1〜80重量%、より好ましくは1%〜50重量%である。0.1重量%より少ないと粒子(B)が担体(A)の表面全体を覆うことが難しくなり易く、また、80重量%より多くすることは、必要以上に光触媒担持体内部に埋没する光触媒粒子を増加させるだけで余り意味がない。
【0032】
上記光触媒担持体の比重は、特に限定されないが、試料が水溶液の場合、好ましくは0.7〜1.3の範囲、より好ましくは0.9〜1.1の範囲である。この比重が0.7未満の場合、該光触媒担持体は攪拌をもってしても常に水面に浮かび反応効率が悪く、1.3を超えると攪拌をもってしても常に水底に没することになり光を効率良く照射せしめることが困難となる。ただし、光触媒担持体をカラムに充填して固定床とし、試料の酸化装置として用いる際には、比重がこの範囲を超えていても差し支えない。上記比重の範囲が重要となるのは、光担持触媒を水中に分散させ攪拌して用いる流動床方式の場合である。本発明においては、酸化装置として、固定床、流動床いずれも好適に用いることができる。
【0033】
また、光触媒の酸化反応を迅速に進行させるためには、光照射によって生じた光触媒内の電子を速やかに光触媒から奪う電子受容体(酸化剤)が系内に存在することが必要である。そのような電子受容体の例としては、酸素、オゾン、過酸化水素等が挙げられ、本発明においても好適に用いられる。
【0034】
光触媒を酸化剤として用いる際に必要となる光の波長は、光触媒を励起・活性化させるのに必要な波長帯を含むものであれば特に制限はなく、通常、紫外域の波長(380〜400nm以下)を含んでいればよい。したがって、光源としては、太陽光、蛍光灯、ブラックライト、冷陰極管、水銀灯、キセノンランプなどを用いることができる。
【0035】
次に、本発明における高分子凝集剤水溶液貯留槽で電気伝導度増加量の検出装置として用いられる差伝導度計について説明する。本発明においては、高分子凝集剤水溶液貯留槽からの高分子凝集剤水溶液の試料が上述の如き酸化手段を用いて酸化され、その試料の酸化前の電気伝導度と酸化後の電気伝導度との差分、つまり、高分子凝集剤の酸化分解によって生じた電気伝導度増加量が差伝導度計によって測定される。この差伝導度計は、少なくとも2個の電極を有する電気伝導度測定セルを試料酸化前の位置と酸化後の位置とに配置し、両電気伝導度測定セルからの検出信号自身の差分を両電気伝導度測定セルの位置間の試料の電気伝導度の差分として出力するものである。したがって、従来の電気伝導度計を単に2個用いて、各測定位置における試料の電気伝導度の絶対値を測定し、それらの差から電気伝導度増加量を求める方法とは、根本的に異なるものである。この差伝導度計を用いて検出した、高分子凝集剤の酸化分解によって生じた電気伝導度増加量から、試料中の高分子凝集剤の濃度が定量される。
【0036】
図2は、本発明に係る濃度測定装置に用いる差伝導度計の一例を示している。図2に示す差伝導度計1においては、交流オシレーター2からの交流電流が各電気伝導度測定セル3、4に供給されるが、一方の電気伝導度測定セル3には、倍率設定器5付きの位相反転増幅器6で所定倍率に増幅され、かつ、位相の反転された交流電流が供給され、他方の電気伝導度測定セル4には、増幅器7により一定の倍率で増幅された交流電流が位相を反転されることなく供給される。各電気伝導度測定セル3、4の出力側は接続されており、上記一方の供給交流電流の位相が反転されているので、両電気伝導度測定セル3、4からの検出信号自身の差をとる減算処理が行われることになる。この減算処理された信号が感度(測定レンジ)切替器8付き増幅器9で増幅され、所定の一つの出力信号10として出力される。したがって、この出力信号10は、両電気伝導度測定セル3、4の検出電気伝導度間の差分あるいは変化分を表すことになる。
【0037】
このように、個々の電気伝導度測定装置により出力された検出値の絶対値から差分や変化分を演算するのではなく、一つの差伝導度計1内において、各電気伝導度測定セル3、4からの検出信号自身について減算処理しているので、両電気伝導度測定セル3、4の検出電気伝導度間の差分あるいは変化分のみを精度良く抽出することができる。また、この測定の際の測定レンジは、電気伝導度の絶対値に対してではなく、検出しようとする電気伝導度の差分あるいは変化分に対して調整すればよいので、たとえ、電気伝導度の絶対値に対し差分や変化分が微少である場合にあっても、電気伝導度の絶対値に関係なく、最適な測定レンジに調整でき、極めて高精度かつ高感度の測定が可能になる。
【0038】
また、倍率設定器5を設けて一方の電気伝導度測定セル3側の供給電流のレベルを適宜切り換えることができるようになっているので、濃縮系あるいは希釈系のいずれに対しても最適な感度調整が可能になる。しかも、出力側にも感度(測定レンジ)切替器8を設けてあるので、最終的に出力される信号のレベルも最適なレベルに調整でき、電気伝導度測定の差分や変化分を最適な感度で測定できる。その結果、信頼性の極めて高い電気伝導度測定の差分や変化分のデータが、高精度かつ高感度で得られることになる。
【0039】
このような差伝導度計は、たとえば図3に示すようにも構成できる。図3に示す差伝導度計11は、被測定物質(試料)に接する少なくとも2個の電極(本実施態様では3電極構成にて図示してある。)を有する電気伝導度測定セルを少なくとも2個(本実施態様では2セル構成にて図示してある。)有している。各電気伝導度測定セル12、13(図3には、セル1、セル2と表示してある。)は、本実施態様では、各電気伝導度測定セル12、13からの検出信号自身が減算処理されるように電気的に接続されている。
【0040】
各電気伝導度測定セル12、13は電気的に並列に接続されており、各電気伝導度測定セル12、13の電流供給用電極12a、13aには、電源としての交流オシレーター14から同相の交流電流が供給されている。各電気伝導度測定セル12、13の電気伝導度検出用電極12b、13bは、互いに電気的に接続され、両検出用電極12b、13bからの検出信号自身の値が次のように減算されるようになっている。電気伝導度測定セル13の電流供給用電極13aの前に、供給される交流電流の値を所定の倍率で増幅あるいは減幅可能な位相反転器15が設けられており、電気伝導度測定セル13で検出対象となる被測定物質の電気伝導度のレベルを、電気伝導度測定セル12のそれに比べ異ならしめることができるとともに、その検出信号の位相を反転できるようになっている。このようにしておけば、各電気伝導度測定セル12、13からの検出信号自身が、実質的に減算されることになる。
【0041】
上記電気的に演算処理が施された信号、つまり、電気伝導度検出用電極12b、13bの接続点から得られる信号は、一つの増幅器16により出力信号として適切なレベルに増幅されるようになっている。このとき、測定レンジ切替器17で、測定対象に応じて最適な測定レンジを選択できるようになっている。
【0042】
増幅器16からの信号は、本実施態様では、測定環境に対する温度補償が温度補償器18で行われた後、同期整流器19で交流オシレーター14の出力側との同期がとられ、さらに、その信号が、各種の制御や出力の表示に最適なレベルの信号となるよう、レンジ調整器20付きの増幅器21で増幅され、実際の出力22として取り出されるようになっている。
【0043】
上記のような差伝導度計においては、所定容量の時間遅延カラムを用いることにより、試料(被測定物質)の電気伝導度の時間的な変化分を精度良く測定することが可能になる。たとえば図4に示すように、流水管52内を流れる水の流れ方向に対し、異なる位置間における電気伝導度測定の変化を測定しようとする場合、差伝導度計51を、上流側の位置53においてたとえばベンチュリー管54を介してサンプル水として採水できるように配設する。このサンプル水の電気伝導度をまず一方の電気伝導度測定セル55で検出した後、そのサンプル水を時間遅延カラム56を通して他方の電気伝導度測定セル57に送り、そこで再びサンプル水の電気伝導度を測定し、測定後のサンプル水を流水管52の下流側の位置58に戻す。時間遅延カラム56は、たとえば細管をスパイラル状に巻いて、流入端から流出端までの通水時間を調節できるようにしたものであり、本実施態様では、実質的に流水管52における上流側の位置53から下流側の位置58までの通水時間に対応させてある。
【0044】
このような時間遅延カラム56を設けて、同一のサンプル水に対する電気伝導度の検出タイミングを時間的にずらすことにより、その間で電気伝導度がどのように変化するかが観測できる。そしてこの観測に本発明に係る差伝導度計51を用いることにより、電気伝導度の変化分が信頼性高く高精度かつ高感度で検出されることになる。したがって、この時間遅延カラム56内を試料の酸化手段に構成することにより、本発明における、所望の試料の酸化を、所望の時間で行うことが可能になる。
【0045】
本発明においては、各電気伝導度測定セル自身の構造はとくに限定されず、被測定物質(試料)に接する少なくとも2個の電極を有する電気伝導度測定セルであればよい。各電気伝導度測定セルにおける少なくとも2個の電極は、電気伝導度検出用電極と、電流供給用電極とからなり、3電極構成の場合には、一つを接地電極とすることもできる。電流供給用電極には交流電流が供給されることが好ましいが、直流電流を供給する構成も可能である。
【0046】
図5は、本発明に適用可能な2極構成の電気伝導度測定セルの概略構成を示している。図5に示す電気伝導度測定セル61は、測定管62中に流れてくる、あるいは測定管62中に貯留されている被測定物質としての被測定流体63に対し、電源電極64と電気伝導度検出用電極65とが離間配置されている。電源電極64には、たとえば電源(図示略)からアンプ66を介して交流定電圧が印加され、電気伝導度検出用電極65からの検出電流が、前述の加算や減算処理に供される。
【0047】
上記のような2極構成の電気伝導度測定セル61では、測定管62は、少なくとも上記電気伝導度測定部位においては絶縁体(たとえば、塩化ビニル管)から構成されているが、通常、その延設部位のいずれかの位置で、実質的に接地状態となっていることが多く、その接地状態に起因して、周囲環境からのノイズを拾ってしまうことがある。
【0048】
このようなノイズの影響を除去するためには、たとえば図6や図7に示すような3極構成の電気伝導度測定セルを用いることが好ましい。図6に示す電気伝導度測定セル71においては、絶縁された測定管72中に流されてくる、あるいは測定管72中に貯留されている被測定物質としての被測定流体73に対し、その被測定流体73に接する3個の電極74、75、76が設けられている。3個の電極は、電気伝導度を検出するための電気伝導度検出用電極74と、該電気伝導度検出用電極74の両側にそれぞれ間隔をもって配置された2個の交流電流供給用電極75、76とからなる。2個の交流電流供給用電極75、76にはアンプ77を介して、同相の交流電流が、同電位の定電圧にて供給されている。電気伝導度検出用電極74からの検出電流が、前述の減算処理に供される。
【0049】
図6に示した電気伝導度測定セル71においては、電気伝導度検出用電極74は、その両側に配置され、同相の交流電流が供給される2個の交流電流供給用電極75、76によって、測定管72の延設部位のいずれかの部位に存在するであろう接地点に対し、電気的にシールドされることになる。すなわち、2個の交流電流供給用電極75、76には、定電圧交流電流が同相で供給され、電気伝導度検出用電極74と交流電流供給用電極75、76間の電位差は常に所定の一定値に保たれるから、電気伝導度検出用電極74と外部接地点との間には実質的に電気的な抵抗が存在しない状態となる。したがって、図5に示したセル構成における、電気伝導度検出用電極と外部接地点との間の抵抗値やその抵抗値の変動に起因する電気伝導度検出用電極からの出力電流への影響は、実質的に全く無くなる。換言すれば、電気伝導度検出用電極74から外部接地点への漏洩電流は全く存在しないことになる。その結果、電気伝導度検出用電極74からの出力電流は、常時外乱の無い状態で取り出され、外乱によるばらつきや変動が防止されて、常時高精度の電気伝導度の測定が安定して行われる。
【0050】
図7に示す電気伝導度測定セル81においては、絶縁された測定管82中に流されてくる、あるいは測定管82中に貯留されている被測定物質としての被測定流体83に対し、その被測定流体83に接する3個の電極84、85、86が設けられている。3個の電極は、電気伝導度を検出するための電気伝導度検出用電極84と、該電気伝導度検出用電極の片側に間隔をもって配置された交流電流供給用電極85と、電気伝導度検出用電極84の反対側に間隔をもって配置された接地電極86とからなる。交流電流供給用電極85には、アンプ87を介して、所定の交流電流が定電圧にて供給されている。電気伝導度検出用電極84からの検出電流が、前述の減算処理に供される。
【0051】
図7に示した電気伝導度測定セル81においては、交流電流供給用電極85のみに交流電流が定電圧にて供給され、接地電極86は接地により強制的に電位0とされ、これら電極85、86が電気伝導度検出用電極84の両側に配置されている。したがって、電極85、86間は、電気伝導度検出用電極84によって、電気回路的には、いわゆる抵抗分割された形態となっている。この電極85、86間の回路においては、電極85には所定の定電圧交流電流が供給され、電極86は接地により強制的にその電位が常時0とされ、この状態は常に安定している。つまり、測定管82のいずれかの延設部位が接地された状態にあったとしても、その接地点と電気伝導度検出用電極84との間の抵抗等が入り込む余地はなく、それによって電気伝導度検出用電極84から取り出される電流がシフトしたり変動したりすることはなくなる。したがって、電気伝導度検出用電極84からの出力電流は、常時外乱の無い状態で取り出され、外乱によるばらつきや変動が防止されて、常時高精度の電気伝導度の測定が安定して行われることになる。
【0052】
本発明において、電気伝導度測定セルの機械的な構成はとくに限定されず、たとえば図8に示すような構造とすることができる。図8に示す電気伝導度測定セル91においては、たとえば図9に示すような、導電金属からなる電極本体92の表面に、酸化チタン層93により電極面が形成された電気伝導度測定用電極94が用いられることが好ましい。酸化チタン層93は、導電金属からなる電極本体92の表面に、スパッタリング、メッキ等の表面処理により形成されるか、あるいは、電極本体92をチタン金属から構成し、その表面を酸化することにより形成されている。酸化は、電気分解や空気酸化により行われる。
【0053】
電気伝導度測定用電極94は、図5〜7に示した2個あるいは3個の各電極に相当する電極として用いられ、図8に示すように、絶縁体からなる電極ホルダ95に、電極面を露出させた状態で埋設されている。図8に示す電気伝導度測定セル91では、3個の電極94は一列に配置され、両側の電極94a、電極94bが電源へと接続される交流電流供給用電極、中央の電極94cが電気伝導度検出用のセンサーとして機能する電気伝導度検出用電極を構成している。
【0054】
電極ホルダ95は、基体96の所定位置に固定される。基体96には、被測定流体(たとえば、水溶液)を流入させる流入口97および流出させる流出口98と、電気伝導度測定用の流通孔99および流通孔100が設けられている。電極ホルダ95には、流通孔101と流通孔102が設けられており、流通孔101は基体の流通孔99と、流通孔102は基体の流通孔100とそれぞれ連通するように配置されている。流入口97から流入された被測定流体は、基体96の内部通路103、流通孔99、電極ホルダ95の流通孔101を通して、各電極94の電極面側に形成される被測定物質貯留空間104に流入される。被測定物質貯留空間104は、被測定流体の電気伝導度測定用流路を形成する。被測定物質貯留空間104からの流体は、電極ホルダ95の流通孔102、基体96の流通孔100、内部通路105を通して、流出口98から流出される。
【0055】
基体96には、各電極94a、94b、94cに対応した位置に貫通孔106a、106b、106cが穿設されており、貫通孔106a、106b、106cを通して必要な電気配線が引き出されるようになっている。
【0056】
被測定物質貯留空間104は、本実施態様では、シート状のパッキン107と、電極ホルダ95にパッキン107を介して間隔をあけて対向配置された透光体としての透明ガラス板108によって画成されている。このガラス板108の被測定物質貯留空間104側表面においても、透光性を損なわない程度に酸化チタンコートが施されていることが好ましい。この被測定物質貯留空間104内を流れる流体の電気伝導度が測定される。
【0057】
電極ホルダ95、パッキン107およびガラス板108は、ボルト109を介してカバー体110により、基体96の一面側に固定される。カバー体110には、透光用の窓111が開設されている。この窓111を通して、外部に配置された光照射手段112からの光が照射される。照射された光は、窓111からガラス板108を通して、各電極94a、94b、94cの電極面を形成している酸化チタン層93に照射される。照射される光は、酸化チタン層93に光触媒活性を発揮させる波長を有する光が選択される。たとえば、特定の波長(たとえば、300〜400nmの波長)の紫外線を使用でき、光照射手段112としては、たとえば紫外線を発光するブラックライトを使用することができる。
【0058】
このような電気伝導度測定セル91に構成すれば、光照射手段112による光照射により、各電極94a、94b、94cの表面に設けられた酸化チタン層93が光触媒活性を発揮し、被測定物質貯留空間104を流される被測定流体中に有機物が含まれている場合にも、該有機物が光触媒活性により分解されるので、電気伝導度測定の際電極面でイオン交換が行われても、非導電性の有機物が電極面に付着したり吸着されたりすることは防止される。したがって、電極面の定期的なクリーニングは不要になり、クリーニングなしでも、常時安定して電気伝導度を精度良く測定することができる。また、その精度の良い測定の再現性も確保される。
【0059】
また、ガラス板108の被測定物質貯留空間104側表面に酸化チタンコートを施しておけば、この面側でも有機物の付着や吸着が阻止され、被測定物質貯留空間104内への有機物の蓄積等も防止されて、良好な測定精度が維持される。
【0060】
以上、本発明に係る濃度測定装置に用いる差伝導度計について詳細に説明してきたが、本発明においては、上記のような差伝導度計が、前述の如き高分子凝集剤水溶液の濃度測定装置に組み込まれている。この差伝導度計は、前述の如く、例えば、表面が酸化チタンの被膜で覆われている電極を用いて光照射下で使用する電極構成とでき、かつ、特別の差分測定回路を持つ装置構成としてあるので、特に高電気伝導度で水溶性有機物を含むような系で極めて微少の電気伝導度の変化を安定に検出できるようになる。この電気伝導度の変化(電気伝導度増加量)から高分子凝集剤の濃度を求めるのが、本発明に係る溶解・注入装置における濃度測定装置である。
【0061】
従来有機物を含む試料中では電極の汚れが大きく安定な測定はほぼ不可能であったが、前述の如く、電極表面が酸化チタンの被膜で覆われていてかつ酸化チタンを活性化する350nm程度の光で照射される構成とすることにより、電極表面は非常に親水性(超親水界面が形成される)が高く、しかも光触媒活性により有機物等の酸化分解特性を有するので、電極表面には有機物などの付着が起こらない。また、イオンの水和構造も界面で破壊されないため、従来の電極材料に比較して極めて安定である。とくに、3電極を用いた交流定電圧ドライブと交流電流増幅、並びに2つの電気伝導度セルを構成し、それらの差分測定回路を用いて、電極材料の特徴を活かした、ほぼ究極に近い超高感度、高安定な差伝導度計に構成することができる。
【0062】
本発明においては、試料が酸化手段により酸化され、酸化前後の電気伝導度の増加が上記のような差伝導度計を用いて高精度、高感度で測定され、測定された電気伝導度増加量から高分子凝集剤の濃度が定量される。この試料中の高分子凝集剤の酸化分解によって生じた電気伝導度増加量の測定方法としては、特に制限はなく、試料を連続的に酸化手段に導入し、連続的に試料の酸化前後の電気伝導度増加量を測定する方法や、キャリア液中に試料を注入し、これを酸化手段に導入して電気伝導度増加量を測定する方法などを用いることができる。特に好ましい方法としては、試料の電気伝導度に合わせた標準液をキャリア液として用い、キャリア液中に試料を注入して連続的に酸化分解と前記電気伝導度増加量を測定する方法が挙げられる。この方法では、上記本発明で用いられる検出装置である差伝導度計の測定感度を更に高めることができ、高感度測定に有利となるため、本発明において好適に用いられる。
【0063】
このような差伝導度型高分子凝集剤濃度測定装置の酸化手段の例として、とくに、試料のキャリア液として過酸化水素水を用い、酸化カラム中を流れる試料を含んだ過酸化水素水に紫外線を照射し、強力な酸化力を持つヒドラキシラジカル等を発生させて試料中の有機物を分解する機構を採用することが望ましい。
【0064】
上記のような差伝導度計を用いた本発明に係る高分子凝集剤水溶液用の濃度測定装置の一例を図10に示す。図10に示す濃度測定装置200は、試料の電気伝導度に応じた標準液をキャリア液として用いるシステムとして構成されている。ボトル201中にキャリア液としての標準液202を貯留し、デガッサー203を介して、ポンプ204によりキャリア液をサンプルインジェクションバルブ205に供給する。サンプルインジェクションバルブ205は、供給されてきたキャリア液をそのまま定量、あるいは、別の系206から供給されてくる試料をキャリア液で希釈して定量し、デガッサー207を介して、試料測定流路208に供給する。この試料測定流路208に、前述したような差伝導度計209が配置されている。差伝導度計209は、2個の電気伝導度測定セル210、211(チャンネルch1とch2)を備え、両電気伝導度測定セル210、211間に、所定容量の時間遅延カラム212が介装されている。この時間遅延カラム212が、例えば前述したような、光触媒担持体を充填、固定化した酸化手段に構成されており、所定の時間、試料測定流路208中に流される試料流体を酸化するようになっている。差伝導度計209の増幅器213からは、前述したような、両電気伝導度測定セル210、211からの検出信号自身の差の信号、つまり、両電気伝導度測定セル210、211の位置間の電気伝導度の差信号が、この間における電気伝導度増加量に対応する信号として高精度で出力される。
【0065】
ここでデガッサー203、207は特に差伝導度計209の安定化のために装備されている。つまり、ミクロの気泡が通過することによる電気伝導度の揺らぎを防ぐために使われている。時間遅延カラム212は、電気伝導度の時間変化を検出するためのカラムで一定体積と長さを備えて一定流量で送液されていれば、一定時間間隔の伝導度をch1とch2の電気伝導度の差として検出できる。
【0066】
試料測定流路208中にキャリア液としての標準液のみが流されている場合には、測定対象試料の無い、ベースとしての電気伝導度の変化分の測定が可能であり、試料を注入してキャリア液とともに試料測定流路208に供給する場合には、その注入試料による電気伝導度増加量の測定が可能である。
【0067】
前述したように、差伝導度計209により、電気伝導度測定セル210、211の位置間の電気伝導度の差が高精度で測定される。この試料中の高分子凝集剤の酸化分解に基づく電気伝導度増加の特性は、例えば図11および図12に示すようになる。注入試料により、試料測定流路208中の高分子凝集剤の濃度が連続的に変化した場合には、その時間微分をとると、高分子凝集剤濃度の変化は図11に示すように電気伝導度変化分としてひとつのピークとなって検出される。一方、高分子凝集剤濃度の一過的変化が起こった場合には、高分子凝集剤濃度の変化は、電気伝導度変化分として、図12に示すようなオーバーシュート波形として検出される。従来型の電気伝導度計を用いた場合には、試料のベースの電気伝導度が極めて大きい場合、このような微少な高分子凝集剤濃度に対応する電気伝導度の変化を検出することは不可能である。本発明では、上記のような差伝導度計209を用いることにより、高分子凝集剤の酸化分解による微少な電気伝導度増加量が高精度、高感度で迅速に測定され、それによって高分子凝集剤濃度が極めて高精度、高感度で定量される。
【0068】
次に、本発明に係わる濃度測定装置のシステム例について説明する。濃度測定装置は、基本的にキャリア液を送液するポンプ、試料溶液をキャリア溶液中に注入するインジェクター、高分子凝集剤を酸化する酸化反応器(酸化手段)、酸化前後の電気伝導度を測定する差伝導度計、差伝導度計で測定されたデータを記録するデータプロセッサーで構成されている。ただし、場合によっては、キャリア液を用いないこともあるため、そのような系ではインジェクターは不要となる。
【0069】
上記データプロセッサーは、電気伝導度増加量対高分子凝集剤の検量線を内包し、高分子凝集剤濃度計算等の演算処理を行うことができるのが好ましく、更に必要に応じて、高分子凝集剤水溶液を供給するポンプ等のポンプ類の制御信号を出力できることが好ましい。
【0070】
なお、上記装置に加えて、差伝度計の電極表面での気泡生成を抑制するためのデガッサーや、試料とキャリア液とを均一に混合するためのインラインミキサーや混合コイル等の混合器などを必要に応じて設置してもよい。
【0071】
更に具体的に、本発明に係る濃度測定装置のシステム例を図13を用いて説明する。図13は、本発明に係る濃度測定装置の一例を示している。キャリア液(たとえば、過酸化水素水)には、インジェクター301から高分子凝集剤を含む試料が注入される。この試料を含むキャリア液は、ポンプ302により酸化装置304(酸化反応器)の直前に設置された差伝導度計306の一方の電気伝導度測定セル303の位置に供給される。ここで酸化前の電気伝導度を測定された試料を含むキャリア液は、酸化装置304で連続的に酸化されて、差伝導度計306の他方の電気伝導度測定セル305の位置に供給される。差伝導度計306では酸化前の電気伝導度から酸化後の電気伝導度への増加量(変化分)が測定され、データプロセッサー307に記録されるとともに、その電気伝導度増加量から、高分子凝集剤の濃度が定量される。
【0072】
実施例1
粉末高分子凝集剤貯留槽(10L)、秤量部、粉末高分子凝集剤導入部、水道水導入管、溶解槽(250L)、差伝導度型高分子凝集剤濃度測定装置、移送ポンプ、高分子凝集剤水溶液貯留槽(250L)、定量ポンプを主な構成要素とし、200m3 /日の処理能力を持った凝集沈澱処理プラントに高分子凝集剤を1日間、1mg/L注入することを想定した高分子凝集剤溶解・注入装置を作製した。
【0073】
また、高分子凝集剤濃度測定装置は、試料のキャリア液として過酸化水素水を用い、酸化手段として酸化カラム中を流れる試料を含んだ過酸化水素水に波長254nmの紫外線を照射し、強力な酸化力を持つヒドロキシラジカル等を発生させて試料中の有機物を分解する機構をもつものを使用した。
【0074】
この測定装置は、高精度で測定できる範囲が酸化カラム流入量で1〜20μgであるため、試料の溶解液10μLを測定に供するよう設定した。すなわち、試料の溶解液をサンプリングチューブより10μL正確に採取し、インジェクター部において1.0mL/minで流れるキャリア液(過酸化水素水10mmol/L)に混和し、酸化カラムに導入するよう設定した。
【0075】
粉末高分子凝集剤約1kgが高分子凝集剤水溶液にされた。溶解槽に水道水200Lが導入され、秤量部にて粉末高分子凝集剤200gが計量され、攪拌機で水道水を攪拌しつつ、計量した粉末高分子を溶解槽に添加・溶解した。1時間攪拌溶解後、この溶解液を高分子凝集剤水溶液貯留槽に移送し、攪拌した後濃度測定装置に導入した。濃度は、1000mg/Lとなるはずであるが、この粉末凝集剤が吸湿していたためか、実測値は910mg/Lであった、
【0076】
この測定結果をもとに、凝集槽への高分子凝集剤の注入率が1mg/Lとなるように、制御装置により溶解液の注入流量を153ml/minと計算し、定量ポンプの吐出量がその流量となるよう調整され、実際にその流量で水処理系凝集槽に注入された。この制御により、実際に水処理系へ注入される高分子凝集剤の量が、厳密に目標値に制御できることが確認できた。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置によれば、高分子凝集剤水溶液貯留槽中での実際に注入する前の高分子凝集剤水溶液の濃度を精度良く測定し、その測定濃度が目標濃度に調整されているか否かにかかわらず、その測定濃度に基づいて、注入される高分子凝集剤量が目標値となるように実際に注入すべき高分子凝集剤水溶液の注入量を演算し、その演算結果に基づいて注入制御できるようにしたので、実際に注入される高分子凝集剤量を精度良く目標値に制御できるようになり、所望の処理を安定して行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置の機器系統図である。
【図2】本発明における濃度測定装置に使用される差伝導度計の構成例を示す概略回路図である。
【図3】本発明における濃度測定装置に使用される差伝導度計の別の構成例を示す概略回路図である。
【図4】時間遅延カラムを有する、本発明における濃度測定装置に使用される差伝導度計の使用例を示す概略構成図である。
【図5】本発明における差伝導度計に使用可能な電気伝導度測定セルの一例を示す概略構成図である。
【図6】本発明における差伝導度計に使用可能な電気伝導度測定セルの別の例を示す概略構成図である。
【図7】本発明における差伝導度計に使用可能な電気伝導度測定セルのさらに別の例を示す概略構成図である。
【図8】本発明における差伝導度計に使用可能な電気伝導度測定セルの機械的な構成例を示す分解斜視図である。
【図9】本発明における差伝導度計に使用可能な電気伝導度測定セルの電極の構成例を示す斜視図である。
【図10】本発明における濃度測定装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】図10の装置における電気伝導度変化の一例を示す特性図である。
【図12】図10の装置における電気伝導度変化の別の例を示す特性図である。
【図13】本発明に係る濃度測定装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、11 差伝導度計
2、14 交流オシレーター
3、4、12、13 電気伝導度測定セル
5 倍率設定器
6、15 位相反転増幅器
7、9、16、21 増幅器
8、17 測定レンジ切替器
10、22 出力
12a、13a 電流供給用電極
12b、13b 電気伝導度検出用電極
18 温度補償器
19 同期整流器
20 レンジ調整器
51 差伝導度計
52 流水管
53 上流側の位置
54 ベンチュリー管
55、57 電気伝導度測定セル
56 時間遅延カラム
58 下流側の位置
61、71、81 電気伝導度測定セル
62、72、82 測定管
63、73、83 被測定流体
64 電源電極
65、74、84 電気伝導度検出用電極
66、77、87 アンプ
75、76、85 交流電流供給用電極
86 接地電極
91 電気伝導度測定セル
92 電極本体
93 酸化チタン層
94 電気伝導度測定用電極
94a、94b 交流電流供給用電極
94c 電気伝導度検出用電極
95 電極ホルダ
96 基体
97 流入口
98 流出口
99、100、101、102 流通孔
103、105 内部通路
104 被測定物質貯留空間
106a、106b、106c 貫通孔
107 パッキン
108 透光体としての透明ガラス板
109 ボルト
110 カバー体
111 透光用の窓
112 光照射手段
200 水処理用薬品の濃度測定装置
201 ボトル
202 標準液
203、207 デガッサー
204 ポンプ
205 インジェクションバルブ
206 試料を注入する系
208 試料測定流路
209 差伝導度計
210、211 電気伝導度測定セル
212 時間遅延カラム(酸化手段)
213 増幅器
301 インジェクター
302 ポンプ
303、305 電気伝導度測定セル
304 酸化反応器(酸化手段)
306 差伝導度計
307 データプロセッサー
401 濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置
402 高分子凝集剤
403 高分子凝集剤貯留槽
404a 秤量部
404b 導入部
405 溶解槽
406 水供給管
407 攪拌機
408 高分子凝集剤水溶液
409 移送ポンプ
410 高分子凝集剤水溶液貯留槽
411 攪拌機
412 定量ポンプ
413 制御手段としての制御装置
414 試料ポンプ
415 濃度測定装置

Claims (4)

  1. 粉末の高分子凝集剤と水から高分子凝集剤水溶液を調製する溶解槽と、該溶解槽から移送されてくる高分子凝集剤水溶液を貯留する高分子凝集剤水溶液貯留槽と、該高分子凝集剤水溶液貯留槽中の高分子凝集剤水溶液を水処理系へ注入する、流量調整機構を備えた注入系を有する装置であって、前記高分子凝集剤水溶液貯留槽中の高分子凝集剤水溶液の濃度を測定する濃度測定装置と、該濃度測定装置による測定濃度に基づいて、前記水処理系へ注入される高分子凝集剤量が目標値になるように前記高分子凝集剤水溶液の注入量を演算し、該演算結果に基づいて前記注入系を制御する制御手段とを有し、かつ、前記濃度測定装置が、前記高分子凝集剤水溶液貯留槽からの濃度測定用試料を酸化し、試料の酸化前の電気伝導度と酸化後の電気伝導度との差分を、少なくとも2個の電極を有する電気伝導度測定セルを前記酸化前の位置と酸化後の位置とに配置し、両電気伝導度測定セルからの検出信号自身の差分を両電気伝導度測定セルの位置間の試料の電気伝導度の差分として出力する差伝導度計を用いて検出することにより、試料の酸化分解によって生じた電気伝導度増加量を測定し、該電気伝導度増加量から試料中の高分子凝集剤の濃度を定量する装置からなることを特徴とする、濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置。
  2. 前記試料の酸化に用いる酸化剤として光触媒を担体上に固定化した固体酸化剤が用いられ、この酸化剤と前記試料が接触された状態で光が照射されて前記試料が酸化される、請求項1の濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置。
  3. 前記電気伝導度増加量の測定において、前記試料の電気伝導度に応じた標準液がキャリア液として用いられ、キャリア液中に試料が注入されて連続的に試料が酸化され、かつ、連続的に前記電気伝導度増加量が測定される、請求項1または2の濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置。
  4. キャリア液として過酸化水素水が用いられる、請求項3の濃度測定装置付き高分子凝集剤溶解・注入装置。
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