JP4427236B2 - ガス吸着材ならびにこれを使用する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガス吸着材に関し、より詳しくは、ガスに関する吸着等温線と脱着等温線とが一致する挙動を示す吸着材に関する。これらのガス吸着材は、ガス貯蔵装置やガス分離装置に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
ガス吸着材は、加圧貯蔵や液化貯蔵に比べて、低圧で大量のガスを貯蔵しうる特性を有する。このため、近年、ガス吸着材を用いたガス貯蔵装置やガス分離装置の開発が盛んである。
【0003】
ガス吸着材としては、活性炭や金属錯体などが知られている。金属錯体としては、例えば、特開平9−227571号公報に、[Co(4,4’−bpy)1.5(NO3)2]nの組成を有する金属錯体が提案されている。また、近年においてはフラーレンやカーボンナノチューブ等のファインカーボンが水素ガス貯蔵能力を有することが見出され、実用化が検討されている。
【0004】
しかしながら、従来提案されているガス吸着材は、ガス吸着量や作業性などの点で充分に満足できるものとはいえず、より優れた特性を有するガス吸着材の開発が所望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的とするところは、従来のガス吸着材と比較して優れた特性を有するガス吸着材を提供することである。また本発明は、前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス分離装置にて使用する方法を併せて提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素、炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、および窒素からなる群より選択される少なくとも1種のガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示し、配位結合、共有結合、イオン結合、および水素結合の総数を1としたときに、水素結合の総数が0.2以上である金属錯体であって、吸着開始圧力が0.01MPaより大きく、下記式(1)で表される単位構造を有する金属錯体からなる、ガス吸着材である。
【化3A】
(式中、Mは、銅、コバルト、ニッケル、または亜鉛である金属原子であり、Aは同一または異なっていてもよい配位子であり、Aの少なくとも1つが、窒素原子を有する芳香族化合物の基である。nはAの数である。)
【0008】
かような特性を有するガス吸着材は、従来一般に知られていたガス吸着材と全く異なる特性を有しているがため、各種用途に適用した場合において、非常に特殊な効果を発揮する。適用される好例としては、ガス貯蔵装置やガス分離装置などが挙げられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のガス吸着材は、水素、炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、および窒素からなる群より選択される少なくとも1種のガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示し、配位結合、共有結合、イオン結合、および水素結合の総数を1としたときに、水素結合の総数が0.2以上である金属錯体であって、吸着開始圧力が0.01MPaより大きい。即ち、図1に示すように、吸着時のガス圧力−ガス吸着量曲線と、脱着時のガス圧力−ガス吸着量曲線とが異なる材料である。
【0010】
本発明のガス圧力−ガス吸着量カーブがヒステリシスループを示すガス吸着材の特異性を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のガス吸着材におけるガス圧力−ガス吸着量の関係を示すグラフである。図2は、従来の吸着材におけるガス圧力−ガス吸着量の関係を示すグラフである。図中、横軸はガス圧力を示し、縦軸は吸着材の単位質量あたりのガス吸着量を示す。
【0011】
従来のガス吸着材においては、ガス圧力の増加に従ってガス吸着量も増加し、吸着の際の圧力−吸着量カーブと、脱着の際の圧力−吸着量カーブとは一致する(図2)。例えば、従来のガス吸着材に吸着させる吸着量をA1にする場合には、ガス圧力をp1にまで加圧する必要があり、吸着量をA1に保持するためには圧力をp1に保持する必要がある。これに対し、本発明のガス吸着材においては、ガス吸着の際の圧力−吸着量カーブがヒステリシスループを示す(図1)。
【0012】
かようなヒステリシスループが発現する機構については、未だ完全な理解はなされていない。考えられるメカニズムとしては、分子レベルでの配位子の結合が磁石の継手弁のようにくっついたり離れたりする構造を有していて、所定の運動エネルギーを有する分子のみが通過できる分子レベルでの弁構造が存在するため、ある特定の圧力になると突然吸着量が増大するとするメカニズムである。分子レベルの弁構造としては結合力が緩い水素結合または水素結合同様の結合エネルギーを有する弁が挙げられ、これは小さな磁石のようにくっついたり離れたりすることが可能であるため、所定の運動エネルギーを持つガス分子のみが弁を通過する。
【0013】
水素結合は、配位結合、共有結合、イオン結合に比べて、一桁弱い結合であるので、分子レベルの弁構造として機能するのである。分子レベルの弁構造は、水素結合のみに限定されるのではなく、水素結合と結合エネルギーにおいて±30%以内の範囲内に入る他の弱い結合であってもよい。かような結合であっても、水素結合と同様に、「弁」として作用することが可能であると考えられる。ただし、これらは単なるメカニズムの推定である。つまり、前記メカニズムに従っていない場合でも、本発明で規定する要件を満足し、所定のガスに関してヒステリシスループを示すのであれば、本発明の技術的範囲に包含される。
【0015】
配位結合とは、一方の原子のみから共有する電子が供給されて形成される結合をいう。この点で、互いに電子を共有する共有結合とは異なる。配位結合の例としては、[Co(NH3)6]3+において、アンモニア(NH3)の窒素原子の有する非共有電子対とCo3+との間で形成される結合をいう。共有結合とは足りない電子をお互いに共有して結合する結合をいう。共有結合の例としては、水素分子(H2)における各水素間の結合などが挙げられる。イオン結合とは、正に荷電した原子(陽イオン)と負に荷電した原子(陰イオンが)、静電気的引力(クーロン力)によって引きあうことによって形成される結合をいう。イオン結合の例としては、塩化ナトリウム(NaCl)の結晶におけるNa+とCl-との間の結合などが挙げられる。水素結合とは、強い電気陰性度を有するため電子密度が高くなった原子と水素原子とが、強い双極子引力によって形成する結合をいう。分極した2つの水分子間における、一方の水素原子と他方の酸素原子との間の結合などが挙げられる。
【0016】
本発明においては、金属錯体における水素結合の含有量の判別は、X線構造解析装置によって行うことができる。具体的には、後述する実施例において行う方式に従うことができる。
【0017】
金属錯体は、ガス吸着量や分子構造の制御のし易さを考慮すると、周期的結晶構造を有する金属錯体であることが好ましい。周期的結晶構造の態様としては、二次元シートが配位子を介して積層した構造が、ガス吸着特性を考慮すると、好ましいと考えられる。即ち、所定の配位子を媒介とした結合によって形成された二次元シートが、ピラジン、4,4’−ビピリジン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンのような配位子をピラー配位子(Pillar Ligand)として積み重なった構造であることが好ましい。ガス吸着材を構成する金属錯体が二次元シートが配位子を介して積層した周期的結晶構造構造を有する場合、分子レベルの弁構造は、格子状二次元シート内ばかりでなく、積層する配位子に存在していてもよい。
【0018】
ピラー配位子を介した積層構造は、二次元シートが2D1、2D2、2D3、2D4の順で積層しているとすると、隣接する二次元シートがピラー配位子(PL)によって接合されていてもよい(即ち、2D1−PL−2D2−PL−2D3−PL−2D4)。
【0019】
二次元シートが配位子を介して積層されている構造を有する場合、配位子の少なくとも一部が、隣接する二次元シート間ではなく、1層以上離れた二次元シート間を介在し、2つの二次元シートを結合させていることが好ましい。少なくとも1層離れた二次元シートが配位子によって結合されている構造を有する場合、二次元シート間の距離が小さくなる。このため、より分子レベルの弁構造が密に存在し、ヒステリシスループがより発現しやすい構造になることが、種々の金属錯体の合成実験によって判明した。3次元の構造を有する当該金属錯体において分子レベルの弁構造の総数は多いほど、ガス吸着特性においてヒステリシスループを発現しやすいと考えられる。
【0020】
例えば、二次元シートが1つ置きにピラー配位子によって接合されている場合には、「2D1−PL−2D3、2D2−PL−2D4」等の構造となる。二次元シートが1つ置きにピラー配位子によって接合されている場合には、2D1と2D2とを介在するPLは、2D2の分子内部を挿通することとなる。ただし、かような構造に限定されるものではなく、本発明のガス吸着材の特徴である、所定のガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示す限りにおいて、本発明の技術的範囲に包含されるものである。メカニズムは定かではないが、かような二次元シートが1つ置きにピラー配位子によって接合されている場合に、本発明のガス吸着材のガス貯蔵能が有意に高まる。
【0021】
本発明のガス吸着材は、ガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示す材料であるが、水素、炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、および窒素からなる群より選択される少なくとも1 種のガスに関してヒステリシスループを発現すればよく、全てのガスに対してヒステリシスループを示さずともよい。
【0022】
本発明のガス吸着材がヒステリシスループを示す必要があるガスは、本発明のガス吸着材の適用用途によって異なる。例えば、本発明のガス吸着材をメタンガス貯蔵装置に用いる場合には、メタンガスに対してヒステリシスループを示す必要がある。本発明のガス吸着材を、水素と酸素との混合ガスから水素ガスを分離するガス分離装置に用いる場合には、各ガスに対してヒステリシスループを示す必要がある。一般的にいえば、本発明のガス吸着材を各種用途に利用されるガスの貯蔵または分離に用いるのであれば、本発明のガス吸着材がヒステリシスループを示すガスは、水素、炭化水素( メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタンなど) 、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、窒素などである。LNGなどのように複数の炭化水素ガスの混合物を貯蔵できるように、これらの2種以上のガスに対してヒステリシスループを示しても勿論よい。
【0023】
本発明のガス吸着材として使用する材料は、貯蔵させるガスや吸着時に必要となる圧力に応じて選択すればよい。遷移金属を有するものが挙げられる。
【0024】
金属錯体は、具体的には、下記式(1):
【0025】
【化3B】
【0026】
で表される金属錯体である。前記式(1)において、Mは金属原子であり、銅、コバルト、ニッケル、または亜鉛である。前記式(1)において、Aは配位子であり、複数存在するAは、同一であってもよく異なっていてもよく、Aの少なくとも1つが、窒素原子を有する芳香族化合物の基である。窒素原子を有する芳香族化合物としては、例えば、ピラジン、4,4’−ビピリジン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,4−ジシアノベンゼン、4,4−ジシアノビフェニル、1,2−ジシアノエチレン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼンなどが挙げられる。また、配位子Aとして、BF4、PF6、Cl、Br、CF3SO3、CH3C6H4SO3、およびH2Oからなる群より選択される1種以上が含まれていてもよい。ただし、これらに限定されるものではない。これらの配位子が組み合わさった複合配位子であってもよい。また、窒素原子を有する芳香族化合物の基とBF4など化合物との双方が配位子Aとして含まれていても勿論よい。前記式(1)において、nはA配位数であり、具体的には、nは4、5、6などである。
【0027】
本発明のガス吸着材のガス吸着量や所定のガスに対する選択性を向上させるためには、金属錯体に用いられる金属イオンや配位子の種類を選択することが有効である。特に、配位子における配位原子の原子間距離を制御することが有効であると考えられる。具体的には、配位子として、下記式(2):
【0028】
【化4】
【0029】
で表される化合物を配位子として使い分けて、本発明のガス吸着材の吸着特性を制御してもよい。式(2)において、Lは、窒素原子を有する芳香族化合物の基であり、2つ存在するLは、同一であっても異なっていてもよい。窒素原子を有する芳香族化合物としては、アニリン、ピリジン、ピリミジン、キノリン、アクリジンなどが挙げられる。また、式(1)において、Sは、脂肪族炭化水素の二価の基、芳香族炭化水素の二価の基、−NH−、−O−、−C(=O)O−、−SO−、または−SO2−である。脂肪族炭化水素は、飽和していてもよく、不飽和であってもよい。また、直鎖、分岐、環状のいずれの形状であってもよい。脂肪族炭化水素の具体例としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロブタン、i−ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。芳香族炭化水素の具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセンなどが挙げられる。ただし、Sを選択するに際しては、式(1)で表される配位子の配位が阻害されないように留意する必要がある。
【0030】
また、同じ成分であっても、合成後に100〜600℃に予熱することによって、ヒステリシスループの形状を変えることも可能である。
【0031】
本発明のガス吸着材の具体例としては、[Cu(bpy)(BF4)2(H2O)2・(bpy)]n(式中、bpyは4,4’−ビピリジンを表す。以下同じ。)や、[Cu(bpy)(BF4)2(H2O)4・(bpy)]nなどを挙げることができる。
【0032】
[ガス吸着材の製造]
ガス吸着材の調製方法はガス吸着材の種類によって異なるものであり、一義的に決定できるものではないが、ここでは、[Cu(bpy)(BF4)2(H2O)2・(bpy)]nを合成する場合を例にとり説明する。
【0033】
まず、4,4’−bipyridine(以下bpyと略記)のアセトニトリル溶液を還流しながら、銅(II)テトラフルオロボレート水和物を含む水溶液を添加する。生じた析出物を濾過し、ジエチルエーテルの蒸気を、窒素流を用いて母液中に拡散させ、母液を室温で数日間保存する。続いて、濾過により析出物を得て、減圧下で数時間乾燥させる。このような作業により、目的物を得ることができる。しかしながら、上記方法に限定されるものでは勿論なく、各種方法を用いて合成してもよいことは言うまでもない。
【0034】
[ガス吸着材の利用用途]
本発明のガス吸着材は、ガスの吸脱着に関する特殊な性質を活用して各種用途に適用することができる。例えば、圧力スイング吸着方式(以下「PSA方式」と略記)のガス分離装置における吸着材に適用した場合にあっては、本発明のガス吸着材の特性を活かして、非常に効率良いガス分離が可能である。また、圧力変化に要する時間を短縮でき、省エネルギーにも寄与する。さらに、ガス分離装置の小型化にも寄与しうるため、高純度ガスを製品として販売する際のコスト競争力を高めることができることは勿論、自社工場内部で高純度ガスを用いる場合であっても、高純度ガスを必要とする設備に要するコストを削減できるため、結局最終製品の製造コストを削減する効果を有する。
【0035】
本発明のガス吸着材の他の用途としては、ガス貯蔵装置が挙げられる。本発明のガス吸着材をガス貯蔵装置(業務用ガスタンク、民生用ガスタンク、車両用燃料タンクなど)に適用した場合には、搬送中や保存中の圧力を劇的に低減させることが可能である。搬送時や保存中のガス圧力を減少させ得ることに起因する効果としては、形状自由度の向上がまず挙げられる。従来のガス貯蔵装置においては、保存中の圧力を維持しなくてはガス吸着量を高く維持できない。しかしながら、本発明のガス貯蔵装置においては、圧力を低下させても充分なガス吸着量を維持できる。このため、容器の耐圧性を低くすることができ、ガス貯蔵装置の形状をある程度自由に設計することができる。この効果は、例えば自動車などの車両用燃料ガスタンクとして本発明のガス貯蔵装置を用いた場合には絶大である。燃料タンクとして本発明のガス貯蔵装置を用いた場合には、上述のように耐圧性に関する制約が緩くなるため、形状をある程度自由に設計できる。具体的には、車両における車輪やシートなどの形状にフィットするようにガス貯蔵装置の形状を調節することが可能となる。その結果、車両の小型化、荷物スペースの確保、車両の軽量化による燃費向上などの各種実利が得られる。
【0036】
ガス分離装置やガス貯蔵装置に適用する場合における、容器形状や容器材質、ガスバルブの種類などに関しては、特に特別の装置を用いなくてもよく、ガス分離装置やガス貯蔵装置に用いられているものを用いることが可能である。ただし、各種装置の改良を排除するものではなく、いかなる装置を用いたとしても、本発明のガス吸着材を用いている限りにおいて、本発明の技術的範囲に包含されるものである。
【0037】
【実施例】
<実施例1>
テトラフルオロホウ酸銅(II)6水和物(Aldrich社製;0.674g)を純水(50ml)に溶解させ、テトラフルオロホウ酸銅(II)の0.04M溶液(A1液)を準備した。別途、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン(関東化学株式会社製特級;0.729g、以下「t−bpa」と略記)をアセトニトリル(100ml)に溶解させて、t−bpaの0.04M溶液(B1液)を準備した。357Kの水浴を用いて還流させながら、B1液にA1液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、放冷し、5C濾紙を用いて、微量の粉体を濾取し、青色の濾液を得た。
【0038】
この濾液を室温で撹拌しながら、ジエチルエーテル(500ml)を12時間かけて滴下し、さらに室温で48時間撹拌した。ロータリーエバポレーターを使用して、エーテル及びアセトニトリルを実質的に留去し、残留物を濾過することで、淡青色粉体を得た。この粉体を10-3Pa以下の減圧下で乾燥し、本発明のガス吸着材である[Cu(t−bpa)(BF4)2(H2O)2(t−bpa)]n(0.417g)を得た。
【0039】
得られたガス吸着材の77Kでの窒素吸着特性を調査した。測定には、BET自動吸着装置(日本ベル株式会社製)を用い、測定に先立って試料を373Kで3時間真空熱処理して、吸着サイトに予め吸着していたゲスト分子を脱離させた。約0.01MPaまでは窒素の吸着は観測されず、0.01MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。
【0040】
また、得られたガス吸着材の室温での二酸化炭素吸着特性を調査した。測定方法は、窒素吸着測定の場合と同様にした。約0.04MPaまでは二酸化炭素の吸着は観測されず、0.04MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約0.03MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、0.02MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の減少が確認された。
【0041】
さらに、得られたガス吸着材の室温でのメタン吸着特性を調査した。試料は、測定に先立って373Kで3時間真空熱処理して、吸着サイトに予め吸着していたゲスト分子を脱離させた。約4MPaまではメタンの吸着は観測されず、5MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約3MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、3MPaを下回ったあたりで急激な吸着量の減少が確認された。メタンガスの吸着量の最大値は、ガス吸着材1cm3あたり165cm3(Normal)であった。また、吸脱着を3サイクル繰り返したが、ヒステリシスループには殆ど変化が見られなかった。
【0042】
<実施例2>
トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)6水和物(関東化学株式会社製;0.723g、以下トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)を「Cu(OTf)2」と略記)を純水(50ml)に溶解させ、Cu(OTf)2の0.04M溶液(A2液)を準備した。別途、4,4’−ビピリジン(和光純薬工業株式会社製特級;0.625g)をアセトニトリル(50ml)に溶解させて、4,4’−ビピリジンの0.08M溶液(B2液)を準備した。357Kの水浴を用いて還流させながら、B2液にA2液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、放冷し、5C濾紙を用いて、微量の粉体を濾取し、青色の濾液を得た。
【0043】
この濾液を室温で撹拌しながら、ジエチルエーテルの蒸気を、体積が150mlになるまで窒素気流を用いて母液中に拡散させた。さらにこの溶液を室温で48時間撹拌した。ロータリーエバポレーターを使用して、エーテル及びアセトニトリルをほとんど留去し、残留物を濾過することで淡青色粉体を得た。この粉体を10-3Pa以下の減圧下で乾燥し、本発明のガス吸着材である[Cu(bpy)(OTf)2(H2O)2(bpy)]n(0.417g)を得た。
【0044】
実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の77Kでの窒素吸着特性を調査した。約0.01MPaまでは窒素の吸着は観測されず、0.01MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。
【0045】
また、実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の室温での二酸化炭素吸着特性を調査した。約0.04MPaまでは二酸化炭素の吸着は観測されず、0.04MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約0.03MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、0.02MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の減少が確認された。
【0046】
さらに、実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の室温でのメタン吸着特性を調査した。約4MPaまではメタンの吸着は観測されず、4.8MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約3MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、3MPaを下回ったあたりで急激な吸着量の減少が確認された。メタンガスの吸着量の最大値は、ガス吸着材1cm3あたり158cm3(Normal)であった。また、吸脱着を3サイクル繰り返したが、ヒステリシスループには殆ど変化が見られなかった。
【0047】
<実施例3>
テトラフルオロホウ酸銅(II)6水和物(Aldrich社製;0.674g)を純水(50ml)に溶解させ、テトラフルオロホウ酸銅(II)の0.04M溶液(A3液)を準備した。別途、4,4’−ビピリジン(和光純薬工業株式会社製特級;0.625g)をアセトニトリル(50ml)に溶解させて、4,4’−ビピリジンの0.08M溶液(B3液)を準備した。357Kの水浴を用いて還流させながら、B3液にA3液を1時間かけて滴下した。これにより、僅かにグレーがかった析出物を含む溶液を得た。滴下終了後、副反応物である沈殿を濾過して除去した。
【0048】
次に、撹拌しながら、ジエチルエーテルの蒸気を、体積が150mlになるまで窒素気流を用いて母液中に拡散させた。続いて、この母液を2日間室温で保存し、353Kに加熱することによって溶媒(アセトニトリル、ジエチルエーテル)を蒸発させた。
【0049】
残存物を濾過し、10-3Pa以下の減圧下において4時間乾燥することによって水を除去し、本発明のガス吸着材である[Cu(bpy)(BF4)2(H2O)2(bpy)]n(0.3g)を得た。
【0050】
実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の77Kでの窒素吸着特性を調査した。約0.01MPaまでは窒素の吸着は観測されず、0.01MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。
【0051】
また、実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の室温での二酸化炭素吸着特性を調査した。約0.04MPaまでは二酸化炭素の吸着は観測されず、0.04MPaを超えるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約0.03MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、0.02MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の減少が確認された。
【0052】
さらに、実施例1に記載の方法に準拠して、得られたガス吸着材の室温でのメタン吸着特性を調査した。約4MPaまではメタンの吸着は観測されず、4.5MPaにさしかかるあたりで急激な吸着量の増加が確認された。また、脱着に際しては、約3MPaまでの脱着量は僅かであったのに対して、3MPaを下回ったあたりで急激な吸着量の減少が確認された。メタンガスの吸着量の最大値は、ガス吸着材1cm3あたり160cm3(Normal)であった。また、吸脱着を3サイクル繰り返したが、ヒステリシスループには殆ど変化が見られなかった。
【0053】
<比較例1>
活性炭粉末(関東化学株式会社製;0.5g)について、実施例と同様にして、窒素、二酸化炭素、メタンについての吸脱着特性を評価した。吸脱着等温線はいずれもヒステリシスループを示さず、図2に示すようなタイプの吸脱着等温線を示した。メタンガスの吸着量の最大値は、活性炭1cm3あたり100cm3(Normal)であった。しかしながら、吸脱着を繰り返すと、3サイクル目におけるメタンガスの吸着量の最大値は、活性炭1cm3あたり70cm3(Normal)にまで減少した。
【0054】
【発明の効果】
本発明のガス吸着材は、水素、炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、および窒素からなる群より選択される少なくとも1種のガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示し、配位結合、共有結合、イオン結合、および水素結合の総数を1としたときに、水素結合の総数が0.2以上である金属錯体であって、吸着開始圧力が0.01MPaより大きいガス吸着材であるため、従来のガス吸着材と比べて非常に優れた吸着特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガス吸着材のガス吸着量とガス圧力との関係を示すグラフである。
【図2】 従来のガス吸着材のガス吸着量とガス圧力との関係を示すグラフである。
Claims (9)
- 周期的結晶構造を有することを特徴とする請求項1に記載のガス吸着材。
- 前記周期的結晶構造は、二次元シートが配位子を介して積層した構造であることを特徴とする請求項2に記載のガス吸着材。
- 前記配位子の少なくとも一部が、隣接する前記二次元シート間ではなく、1層以上離れた前記二次元シート間を結合させることを特徴とする請求項3に記載のガス吸着材。
- 前記窒素原子を有する芳香族化合物の基は、ピラジン、4,4’−ビピリジン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,4−ジシアノベンゼン、4,4−ジシアノビフェニル、1,2−ジシアノエチレン、または1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼンであることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着材。
- BF4、PF6、Cl、Br、CF3SO3、CH3C6H4SO3、およびH2Oからなる群より選択される1種以上が前記Aとして含まれることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着材。
- 硫化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物、およびアンモニアからなる群より選択される少なくとも1種のガスに関する吸脱着等温線がヒステリシスループを示すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のガス吸着材。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のガス吸着材を、圧力スイング吸着方式ガス分離装置にて使用する方法。
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