JP4426331B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びこれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
最近、環境あるいは安全への関心が高まるにつれ、タイヤにも低燃費性、路面把握性の向上、摩耗寿命の延長が強く要求されるようになった。しかしながら、これらの性能を同時に満足させる難しい。
すなわち、例えば、ゴム組成物中へのフィラーとオイルの配合量を増やすと、路面把握性は改良されるものの、低燃費性、耐摩耗性が低下してしまう。また、ガラス転移温度の低いポリマーを使用すると、低燃費性は改良されるものの、路面把握性が低下してしまう。また、一般に、ブタジエン系ゴムのガラス転移温度と耐摩耗性及び路面把握性との間には、例えば、Rubber Chemistry and Technology 44巻 996頁(1971年)に記載されているように、ガラス転移温度が高くなるにしたがって耐摩耗性が低下し、スキッド抵抗路面把握性が大きくなるという関係がある。更に、フィラーとしてシリカを配合したゴム組成物において、シリカとの親和性を高めるため、ビニル含有量の多い低シスブタジエンゴムを用いると、ウエット性能(湿潤路面でのグリップ性、制動性)と低燃費性のバランスは改良されるが、耐摩耗性が十分ではない。
以上のように従来、耐摩耗性と路面把握性と低燃費性は、その中の一つが良くなれば他が悪くなるという傾向にあった。
なお、下記特許文献1には、ガラス転移温度が高くかつビニル含有量が50重量%以上のスチレン−ブタジエン共重合体Aと、ガラス転移温度が低くかつビニル含有量が25重量%未満のポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体Bとを含有するタイヤトレッド用ゴム組成物が開示されている。しかしながら、このゴム組成物においては、ガラス転移温度の低い重合体Bにつき、ビニル含有量は25重量%未満とむしろ少なくすることを意図しており、ガラス転移温度の低い重合体側にシリカと相性の良いビニル含有ポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体を積極的に使用するというものではない。また、この特許文献1には、上記重合体Aと重合体Bのゴム粘度の関係についても開示されていない。
また、下記特許文献2には、スチレン含有量30〜60重量%、ビニル含有量35〜80モル%のスチレン−ブタジエン共重合体Aと、スチレン含有量0〜40重量%、ビニル含有量0〜30重量%のポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体Bとを含有するタイヤトレッド用ゴム組成物が開示されている。しかしながら、特許文献2には、上記重合体Aと重合体Bのガラス転移温度の関係についても、また両者の粘度の関係についても開示されていない。
特開平1−135845号公報 特開平7−41601号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性と路面把握性と低燃費性のバランスに優れたタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ガラス転移温度の高いポリマーと低いポリマーのブレンド系において、ガラス転移温度の低いポリマー側にシリカと相性の良いビニル含有ポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体の変性品を使用し、かつその粘度をガラス転移温度の高いポリマーよりも低くしておくことで、低燃費性を損なうことなく、路面把握性と耐摩耗性を改良できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ガラス転移温度が−10〜−60℃である共役ジエン系ポリマー(A)と、ガラス転移温度が−50〜−120℃であり、該ポリマー(A)よりもガラス転移温度が20〜80℃低くかつ該ポリマー(A)よりも100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が5以上低い低粘度共役ジエン系ポリマー(B)と、無機フィラーとしてシリカを含有し、前記ポリマー(B)は、末端に変性基としてアミノ基又は水酸基を有するポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体の末端変性ポリマーであって、ブタジエン単位中におけるビニル含有量が10〜40重量%であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物に係るものである。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、前記ポリマー(B)は、スチレン含有量が0〜20重量%であり、ブタジエン単位中におけるシス含有量が10〜40重量%であることが好ましい
本発明の空気入りタイヤは、上記した本発明のタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドを持つことを特徴とするものである。
本発明によれば、低ガラス転移温度で低粘度のポリマー(B)に、シリカ等の無機フィラーと相性の良いビニル含有ポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体の末端変性品を使用したことにより、低燃費性と、路面把握性と、耐摩耗性とのバランスを高度に改良することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、共役ジエン系ポリマー(A)と、該ポリマー(A)よりもガラス転移温度Tgが20〜80℃低くかつ低粘度である共役ジエン系ポリマー(B)と、無機フィラーとを含有するものである。
上記共役ジエン系ポリマー(A)としては、一般にタイヤ用ゴム組成物として用いられている各種のジエン系ゴムを使用することができる。好ましくはポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、及びこれらの変性品が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用して用いることができる。
上記共役ジエン系ポリマー(B)としては、上記ポリマー(A)よりもガラス転移温度が20〜80℃低くかつ低粘度であって、ブタジエン単位中におけるビニル含有量が10〜40重量%であるポリブタジエン(BR)又はスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)の末端変性ポリマーを用いる。このように低ガラス転移温度のポリマー(B)側に、シリカとの親和性の高いビニル含有ジエン系ポリマーを使用することにより、低燃費性と、路面把握性と、耐摩耗性とのバランスを高度に改良することができる。
ポリマー(B)のガラス転移温度は、ポリマー(A)のガラス転移温度に対し、20〜80℃低いもの(より好ましくは30〜70℃低いもの)であれば、特に限定されないが、好ましくは−50〜−120℃である。なお、ポリマー(A)のガラス転移温度は−10〜−60℃であることが好ましい。
ポリマー(B)の粘度(原料ゴム粘度)は、ポリマー(A)の粘度よりも低ければ、特に限定されないが、好ましくは、JIS K 6300に準拠して測定した100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が25〜70である。また、ポリマー(A)との該ムーニー粘度の差は5以上であることが好ましく、より好ましくは、ポリマー(B)のムーニー粘度がポリマー(A)のムーニー粘度よりも10以上低いことである。このように低ガラス転移温度のポリマー(B)として、高ガラス転移温度のポリマー(A)よりも低粘度のポリマーを用いることにより、ゴム組成物の調製時にフィラーがポリマー(B)側に入りやすくなって、ポリマー(B)側にフィラーを偏在させやすくなり、上記した本発明の効果を一層効果的に発揮させることができる。
ポリマー(B)は、上記したようにブタジエン単位中におけるビニル含有量(1,2−ビニル結合ブタジエンの含有量)が10〜40重量%のものである。ビニル含有量が10重量%未満では、ポリマー(B)においてシリカとの親和性を高めることができず、上記した本発明の効果も得られない。逆に、ビニル含有量が40重量%を越えると、耐摩耗性、低燃費性が悪化してしまう。
ポリマー(B)は、また、スチレン含有量(ポリマー(B)全体におけるスチレン単位の含有量)が0〜20重量%であり、ブタジエン単位中におけるシス含有量(シス−1,4結合ブタジエン単位の含有量)が10〜40重量%であることが好ましい。なお、スチレン含有量は0重量%でもよく、その場合、ポリマー(B)はポリブタジエン(BR)である。
上記BR、SBRの末端変性ポリマーとしては、水酸基やアミノ基を始めとする活性水素含有基などの変性基(官能基)を末端に有するBR又はSBRであれば、特に限定されない。その場合、活性末端を有するポリマーと変性剤とを反応させてポリマー末端に上記変性基を導入したものには限られず、例えば、末端がカップリング化合物でカップリングされたSBRやBRであって、該カップリング化合物自体が上記変性基を持つようなものも含まれる。また、例えば、部分的にカップリングされたポリマーであって非カップリング鎖が残存するものについて、該非カップリング鎖のみにつきその末端を変性剤で変性したものであってもよい。あるいまた、ポリマーの一方の末端がカップリング化合物によりカップリングされるとともに、該カップリング化合物と他方の末端との少なくとも一方が水酸基やアミノ基等の変性基を持つ化合物で変性されたポリマーであってもよい。このような末端変性ポリマーを使用することにより、シリカ等の無機フィラーとの親和性が高まり、耐摩耗性と低燃費性が向上するとともに、ポリマー(B)側に無機フィラーを偏在させやすくして路面把握性を向上することができる。
上記変性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトン、ベンゾフェノン、アミノアセトン、アミノベンゾフェノン、アセチルアセトンなどのケトン類、酢酸エチル、アジピン酸メチル、アジピン酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのエステル類、ベンズアルデヒド、ピリジンアルデヒドなどのアルデヒド類、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−イソブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、グリシジルメチルエーテル、グリシジルエチルエーテル、グリシジルイソプロピルエーテル、グリシジルアリルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、グリシジルブチルエーテル、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ類、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのN,N−ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミド化合物、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、N,N−ジエチルアミノエチルスチレンなどのN,N−ジ置換アミノ芳香族ビニル化合物、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのN−置換環状アミド類、1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンなどのN−置換環状尿素類、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのN−置換アミノケトン類、更には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、4−ピリジルアミド、コハク酸アミド、尿素、カルバミン酸メチル、2−ピロリドンなどが挙げられる。
また、上記カップリング化合物としては、例えば、四塩化スズ、メチルトリクロロスズ、エチルトリクロロスズ、四臭化スズなどのスズハロゲン化物、四塩化ケイ素、クロロトリエチルシランなどのケイ素化合物、フェニルイソシアネートなどのイソシアネート化合物等が挙げられる。
このようなBR又はSBRの末端変性ポリマーの具体例としては、末端に変性基としてアミノ基又は水酸基を有する日本ゼオン社製SBR「NS112R」、日本ゼオン社製BR「BR1250H」などが市販されており、その使用が推奨される。
ポリマー(A)とポリマー(B)の重量平均分子量Mwについては、特に限定されないが、ポリマー(A)が20万〜150万、ポリマー(B)が10〜120万であることが好ましい。
ポリマー(A)とポリマー(B)の配合比率は、特に限定されないが、重量比で、A:B=10:90〜90:10であることが好ましい。ポリマー(A)が10重量%未満ではウェット性能が不十分となり、また90重量%を越えると耐摩耗性や低燃費性が不十分となる。
上記無機フィラーとしては、シリカ、特に含水珪酸を用いることが好ましい。シリカとしては、窒素吸着比表面積(BET)が80〜250m/gであり、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が80〜250m/gであり、また、DBP(ジブチルフタレート)吸油量が100〜250ml/100gであるシリカを好適に用いることができる。ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037に準じ、BET法で測定され、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積は、ASTM D3765に準じて測定され、DBP吸油量は、JIS K6221に準じて測定される。
無機フィラー(シリカ)の配合量は、ポリマー(A)とポリマー(B)の合計量100重量部に対して10〜80重量部であることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、フィラーとして、更にカーボンブラックを配合することが好ましい。カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(BET)が80〜150m/gであり、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が50〜250m/gであり、また、DBP吸油量が80〜150ml/100gであるものを好適に用いることができる。カーボンブラックの配合量は、ポリマー(A)とポリマー(B)の合計量100重量部に対して10〜80重量部であることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、更に、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、有機シラン、ワックス、オイルなど、タイヤ用ゴム組成物に一般に用いられている各種添加剤を配合することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記した各成分を慣用の方法(例えば、バンバリーミキサーなどの混合機による混合方法など)により混合して調製することができる。その際、上記のようにポリマー(B)の方が低粘度であることから、シリカなどのフィラーがポリマー(B)の方に入りやすく、しかも、ポリマー(B)はシリカなどの無機フィラーと相性のよいビニル含有BR、SBRであって、更に末端変性によりシリカなどの無機フィラーとの親和性がより高められている。そのため、上記各成分を一度に混ぜ合わせた場合であっても、シリカなどの無機フィラーは低ガラス転移温度のポリマー(B)側により効果的に取り込まれることになる。
従って、本発明のゴム組成物を用いて空気入りタイヤのトレッドを形成した場合、そのタイヤは、低燃費性(転がり抵抗性能)と、路面把握性(特にウエット性能)と、耐摩耗性に優れ、しかもこれらはバランス良く高いレベルで備えられており、また、加工性を損なうこともない。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ゴム成分)
実施例及び比較例で使用したゴム成分は下記表1に示す通りである。
Figure 0004426331
ここで、実施例においてポリマー(B)として使用した「SBR2」及び「BR2」は、末端が水酸基又はアミノ基を持つ変性剤で変性されたSBR又はBRである。また、比較例においてポリマー(B)として使用した「SBR3」は変性基を持つカップリング剤でカップリングされたSBRであり、「BR1」及び「BR3」は変性基を持たない、即ち末端未変性のBRである。
また、各ポリマーの分析方法は次の通りである。
・分子量測定:GPC法(分離カラム:ボアサイズ10Å、10Å、10Åの3本連結。移動相:THF 1mL/分)
・ガラス転移温度:DSC法(昇温速度:20℃/分、測定温度範囲:−150℃〜50℃)
・ミクロ構造:赤外分光法(透過測定により得られたスペクトルから算出。SBR中のスチレン%:Hampton法、SBR及びBR中のシス/トランス/ビニル%:Morero法)。
(ゴム組成物の調製)
バンバリーミキサーを使用し、一般的方法に従って、下記表2に示す実施例1〜2および比較例1〜3のゴム組成物を調製した。実施例1では、ポリマー(A)としてSBR1を用い、これよりもガラス転移温度が54℃低くかつ低粘度であり、ビニル含有量が12重量%であるポリブタジエンの末端変性品であるBR2をポリマー(B)として使用した。また、実施例2では、ポリマー(A)としてSBR1を用い、これよりもガラス転移温度が23℃低くかつ低粘度であり、ビニル含有量が30重量%であるスチレン−ブタジエン共重合体の末端変性品であるSBR2をポリマー(B)として使用した。一方、比較例1では、ポリマー(B)として用いたBR3が高シスブタジエンゴムの未変性品であり、また、比較例2では、ポリマー(B)として用いたBR1が未変性品である。更に、比較例3では、ポリマー(A)としてSBR1を用い、これよりもガラス転移温度は低いが粘度は高いビニル含有量30重量%のスチレン−ブタジエン共重合体の末端変性品であるSBR3をポリマー(B)として使用した。
なお、各ゴム組成物には、共通配合剤として、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、ワックス(日本精蝋社製「OZOACE0355」)1重量部、老化防止剤(大内新興化学工業社製「ノクラック6C」)2重量部、カーボンブラック(三菱社製「ダイアブラックN339」)5重量部、シリカ(デグサ社製「ウルトラジルVN3」)75重量部、有機シラン(デグサ社製「Si69」)6重量部、オイル(JOMO社製「プロセスX140」)40重量部、硫黄1.5重量部、加硫促進剤(大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」)1.8重量部、及び加硫促進剤(大内新興化学工業社製「ノクセラーD」)2重量部を、それぞれ配合した。
なお、使用したカーボンブラックの窒素吸着比表面積(BET)は96m/g、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)は94m/g、DBP吸油量は124ml/100gである。また、使用したシリカの窒素吸着比表面積(BET)は175m/g、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)は160m/g、DBP吸油量は210ml/100gである。
(タイヤ評価)
各ゴム組成物をタイヤトレッドゴムとして用いてタイヤサイズ185/70R14のタイヤを常法に従い作製し、低燃費性、湿潤路面での制動性及び耐摩耗性についてそれぞれ評価した。結果を表2に示す。なお、各評価方法は以下の通りである。
・低燃費性:各タイヤを一軸ドラム試験機で速度80km/h、空気圧2kg/cm、荷重400kgの条件にて測定し、比較例1を100として指数表示した。数値が小さいほど良好である。
・湿潤路面での制動性:各タイヤをトレーラーに装着し、64.4km/hにてロックさせてブレーキングフォースを記録し、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど良好である。
・耐摩耗性:各タイヤをタクシーに装着して約5000kmごとにローテーションし、20000km走行後の後溝深さを測定し、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど良好である。
Figure 0004426331
表2に示すように、本発明に係る実施例1及び2によれば、低燃費性を損なうことなく湿潤路面での制動性と耐摩耗性に優れていた。特に、低ガラス転移温度のポリマー(B)として低シスブタジエンゴムの変性品を使用した実施例1であると、低燃費性と湿潤路面での制動性を改良することができ、しかも、従来は十分でなかった耐摩耗性も大幅に改良することができた。

Claims (3)

  1. ガラス転移温度が−10〜−60℃である共役ジエン系ポリマー(A)と、ガラス転移温度が−50〜−120℃であり、該ポリマー(A)よりもガラス転移温度が20〜80℃低くかつ該ポリマー(A)よりも100℃でのムーニー粘度(ML1+4)が5以上低い共役ジエン系ポリマー(B)と、無機フィラーとしてシリカを含有し、
    前記ポリマー(B)は、末端に変性基としてアミノ基又は水酸基を有するポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体の末端変性ポリマーであって、ブタジエン単位中におけるビニル含有量が10〜40重量%であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ポリマー(B)は、スチレン含有量が0〜20重量%であり、ブタジエン単位中におけるシス含有量が10〜40重量%であることを特徴とする請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドを持つことを特徴とする空気入りタイヤ。
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