JP4425110B2 - 蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物、および成形物 - Google Patents

蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物、および成形物 Download PDF

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Description

本発明は、建築・土木・船舶用などの材料として好適に使用される水硬性成形物、および該水硬性成形物の製造に用いられる水硬性組成物に関する。
セメント、石膏、水滓スラグなどの水硬性物質からなる成形物の機械的物性、寸法安定性、成形性等を改善したり、表面状態を改良したりするために、水硬性物質にポリビニルアルコール(以下PVAともいう)を添加することは従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、PVAを粉末状で水硬性材料中に添加し、成形した後、蒸気養生および/またはオートクレーブ養生を行って水硬性成形物の強度、耐凍害性等を向上させることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、水硬性物質、PVA粉末、およびPVAを増粘させる物質(増粘物質)を所定の配合割合で混合し、混合液を100℃以上の温度でオートクレーブ養生して成形物を製造する方法が特許文献3に記載されている。
これらの方法において、成形物中に形成したPVA層は水だけでなく炭酸ガスも通しにくく、基材の中性化を防ぐ。また、耐凍害性に悪影響を与える細孔を密封し、さらにPVAの溶解によって新たに形成される気孔は水分の凍結融解の際に発生する内部圧力を緩衝する効果があると考えられている。さらに、PVA層は、マトリックスと骨材や補強繊維の接着力を向上させ、曲げ強度、引っ張り強度、衝撃強度が向上し、同時に曲げや引っ張りの破壊歪みが大きくなるという特徴を持つ。
しかしながら、上記のいずれの方法も作業性において必ずしも満足のいくものではなく、特に、特許文献3に記載の方法では、増粘物質を添加すると、スラリーの混合時に水中へ僅かに溶け出したPVAが、増粘物質により増粘し、スラリー全体の粘度が非常に高くなってしまい、抄造時の濾水性が極端に悪くなるなど作業性に悪影響を及ぼす。そのため、スラリーの濃度を上げることができない、PVAの添加量を上げることができない等の問題があった。また、生産時に増粘物質を添加するという工程が必要になるため、作業上の手間がかかる、コストアップになるという問題がある。また、最も効果が高い増粘剤であるホウ酸などのホウ素系物質は、労働安全衛生法、化学物質管理促進法(PRTR法)、水質汚濁防止法の指定物質であるため、環境、安全衛生的にも問題がある。
一方、近年、水硬性成形物には、さらに高い性能が求められるようになり、また、従来の方法では、成形物に対する耐凍害性や強度、伸度といった機械的物性の要求を満足できなくなってきているため、さらに高い耐凍害性、機械的特性を得ることができる方法の開発が望まれている。
特開昭61−209950号公報 特開平8−245257号公報 特開2000−44318号公報
本発明は、作業性が良好であり、蒸気および/またはオートクレーブ養生することにより、耐凍害性および機械的物性(例えば曲げ強度、曲げたわみ等)に優れた成形物が得られる水硬性組成物を安価に提供することを目的とする。また、かかる水硬性組成物を用いて得られる水硬性成形物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、40℃以下の水に対する溶出量が5質量%以下であり、目開き0.6mmのふるいを通過する粒度であり、且つ、ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以下のPVA系樹脂粉末を用いれば、作業性が良好であり、蒸気および/またはオートクレーブ養生することにより、耐凍害性および機械的物性に優れた成形物が得られる水硬性組成物を安価に得ることができることを見出した。また、このようなPVA系樹脂粉末は、ニーダーケン化法で作製されたケン化度98モル%以上であり、平均重合度1000以上のPVA系樹脂粉末であるのが好ましいことを見出し、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)水硬性物質(A)と、40℃の水に対する溶出率が5質量%以下であり、JIS標準の目開き0.6mmのふるいを通過する粒度であり、ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以下であるポリビニルアルコール系樹脂の粉末(B)とを含有し、成分(B)の含有量が全固形分に対して0.1〜20質量%であることを特徴とする蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物、
(2)粉末(B)のポリビニルアルコール系樹脂が、脂肪族ポリビニルエステルのケン化物であり、ケン化度が98モル%以上および平均重合度が1000以上であり、ニーダーケン化法により製造されたものである前記(1)記載の蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物、
(3)水硬性物質(A)と、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末(B)と補強繊維(C)とを含有し、補強繊維を全固形分に対し0.1〜10質量%含有してなることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物、
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の水硬性組成物を水に分散させスラリーとした後、成形し、その後、蒸気および/またはオートクレーブ養生して得られることを
特徴とする水硬性成形物、および
(5)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の水硬性組成物を水に分散させスラリーとした後、成形し、その後、蒸気および/またはオートクレーブ養生することを特徴とする水硬性成形物の製造方法
に関する。
本発明の水硬化性組成物は作業性に優れており、本発明の水硬性組成物を蒸気および/またはオートクレーブ養生することにより、耐凍害性、機械的物性に優れた水硬性成形物を得ることができる。
本発明の蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物は、水硬性物質(A)と、40℃の水に対する溶出率が5質量%以下であり、JIS標準の目開き0.6mmのふるいを通過する粒度であり、ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以下であるPVA系樹脂の粉末(B)とからなり、成分(B)の含有量が全固形分に対して0.1〜20質量%であることを特徴とする。
(成分A)
本発明の一方の成分である水硬性物質(A)は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、水と反応して硬化する無機物質であればよい。水硬性物質(A)の種類としては、例えば各種ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、石膏、水滓スラグ、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは1種類のみ、または2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
(成分B)
本発明の他の成分であるPVA系樹脂の粉末(B)は、40℃の水に対する溶出率が5質量%以下であり、JIS標準の目開き0.6mmのふるいを通過する粒度であり、ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以下である。
PVA系樹脂粉末(B)の40℃の水に対する溶出率は5質量%以下である。溶出率が5質量%を越えると、水に分散させスラリー状態とした時にPVA系樹脂の溶け出しが大きくなり、スラリーの粘度が高くなり作業性が悪くなることや、PVA系樹脂粉末の分散性が悪くなり高い機械的物性、寸法安定性を持った成形物を得ることができないという問題が起こる。特に抄造法で成形した場合には、濾水性が悪くなり、作業性・生産性が極端に悪くなるといった問題が起こる。
本発明においては、「40℃の水に対する溶出率」とは、40℃の水に対する下記数式で表される溶出率と定義される。具体的には、40℃の恒温槽中に浸漬した容器に40℃の純水450g、PVA50g(固形分質量)を入れ、密封状態のまま24時間攪拌を続けてスラリーを得る。ついで、スラリーを11−G4のガラスフィルターで吸引濾過して、濾液を採取する。採取した濾液の濃度を測定して水中に溶出したPVA質量を求め、水中に溶出したPVA質量とPVA50g(固形分質量)とから溶出率を算出することにより求められる。
〔数1〕
溶出率(質量%)=(水中に溶出した試料の質量/溶出前の試料固形分質量)×100
PVA系樹脂粉末(B)の粒度は、JIS標準の目開き0.6mmのふるいを通過する粒度である。好ましくは、目開き0.25mmのふるいを通過する粒度である。粒度がこれより大きいとスラリーを均一に分散できなくなり、成形物としたときにPVA系樹脂の分散状態が悪くなるので、PVA系樹脂粉末の溶解によってできる気孔が大きくなりすぎてしまうので、高い機械的物性を持った成形物を得ることができない。
上記「粒度」は、JIS K6726 3.10:粒度で定義され、JIS Z8815の乾式ふるい分け試験に記載の方法に従い測定される。
PVA系樹脂粉末(B)のゆるみ見かけ比重は0.35g/ml以下であり、好ましくは0.1g/ml以上0.35g/ml以下である。より好ましくは、0.1g/ml以上0.3g/ml以下である。
上記「ゆるみ見かけ比重」は、粉末が占める単位体積当たりの質量と定義され、ホソカワミクロン株式会社製のパウダーテスターのゆるみ見かけ比重の測定方法に従うことにより求められる。
PVA系樹脂粉末の見かけ比重が小さいと、スラリーとしたときの分散性が良好であり、また、PVA粉末の溶解によって形成される気孔が、少ない量のPVAで十分な量を得ることができる。そのため、PVA系樹脂を多く添加したとき起こる悪影響を出すことなく、高い耐凍害性、機械的物性を持った成形物を得ることができる。
ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以上になると、水に分散させスラリーとしたときのPVA系樹脂粉末の分散性が悪くなり、高い機械的物性、寸法安定性を持った成形物を得ることができない。
また、0.1g/ml未満では、PVA系樹脂粉末の嵩が高くなりすぎて、PVA系樹脂粉末の取り扱い性が悪くなるという問題が起こる。
本発明に係るPVA系樹脂粉末(B)は、例えば、脂肪族ビニルエステル系単量体を、アルコールなどの溶媒中、ラジカル開始剤の存在下で重合させ、得られた脂肪族ポリビニルエステル溶液を撹拌しながらアルカリ性物質または酸性物質といった触媒を加え、加えた後も撹拌を続けることにより、脂肪族ポリビニルエステルをケン化させ、生成したPVA系樹脂をアルコールなどの溶媒中より析出させ、得られた微粉末状PVA系樹脂を100℃以上の温度で加熱乾燥して、さらにJIS標準の目開き0.6mm以下のふるいで、分球することにより製造される。
上記脂肪族ビニルエステル系単量体としては、各種のものが使用され、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の公知の脂肪族ビニルエステルを挙げることができる。工業的に製造する目的では、特に酢酸ビニルが好ましい。
また、本発明に係るPVA系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で前記脂肪族ビニルエステル系単量体と共重合可能な不飽和単量体と共重合を行ったものでもよい。脂肪族ビニルエステル系単量体と共重合可能な不飽和単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ダイアセトンアクリルアミドなどのアミド類;塩化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、弗化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基を有する単量体;ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル類;酢酸アリル、ジメチルアリルアセテート、イソプロペニルアリルアセテート、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、イソプロペニルアリルアルコール、塩化アリル、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのアリル化合物;ジフェニルメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリビニルブチルビニルシランなどのビニルシリル化合物;N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム等の環状N−ビニル化合物類;酢酸イソプロペニル;無水マレイン酸;モノまたはジアルキルマレイン酸エステル;イタコン酸またはそのアルキルエステル;アクリル酸;アリルカルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレートなどのカルボン酸またはその塩に誘導される(メタ)アクリル酸エステル類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩;2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩;2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸などのオレフィンスルホン酸またはその金属塩などが挙げられるが、これらに限らない。
また、ポリマー末端を修飾するため連鎖移動剤を使用してもよい。ポリマー末端を修飾する連鎖移動剤としては、アルデヒド類、メルカプタン類、ハロゲン含有化合物などを挙げることができるが、これらに限らない。
また、2種類以上のPVA系樹脂を併用してもよい。
生成した脂肪族ポリビニルエステルのケン化方法としては、ニーダーを用いて行うニーダーケン化法が安定した品質のPVA系樹脂粒子を得ることができるので好ましい。この方法で、PVA系樹脂を製造すると、粒度が小さく、粒子の形状が繊維状、つまり、見かけ比重の小さいPVAの微粉末を得ることができる。
PVA系樹脂のケン化度は特に限定されるものではないが、PVAの40℃の水に対する溶解性を低くするためには、98モル%以上であることが好ましい。さらに、99モル%以上であることがより好ましい。
PVA系樹脂の平均重合度も特に限定されるものではないが、成形物の補強効果をより大きなものとするには1000以上であることが好ましく、1300以上であることがさらに好ましい。
PVA系樹脂粉末の含有量は、水硬性組成物の全固形分に対して0.1〜20質量%である。好ましくは、0.3〜10質量%である。0.1質量%より少ないと添加による効果が達成できない。また、20質量%より多く添加しても添加に見合った補強効果が得られず不経済であるし、スラリーの粘度が極度に高くなり、抄造時の濾水性などの作業性が極端に低下する。
(成分C)
また、さらに高性能の製品強度を発現させるために補強繊維(C)を使用することが好ましい。補強繊維の含有量としては全固形分に対して0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。0.1質量%未満では水硬性物質の補強効果やグリーンシートの強度向上効果が得難く、また、10質量%を越えると分散性の問題が有り、逆に補強効果を低下させることになる。補強繊維の種類としては通常セメント等の補強材として使用されるもの全てが挙げられるが、例えば、ビニロン系、アクリル系、オレフィン系、カーボン、アラミド系の各繊維、合成パルプ、木材パルプ、木材の高叩解パルプ等のパルプ類であり、使用に際してはこれら単独または2種類以上を併用してもよい。
(その他の成分)
本発明の水硬性組成物は、必要により、前記成分以外に、水硬性成形物に通常使用される添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば粉末シリカ、ガラスバルーン、シラスバルーン、フライアッシュ、パーライト等の無機充填材や、砂、砂利、軽量骨材等の充填材が挙げられる。本発明の水硬性組成物は、さらに気泡を含んでいてもよい。
(水硬性組成物の製造方法)
本発明の水硬性組成物は、水硬性物質(A)、PVA系樹脂粉末(B)および所望により補強繊維(C)等を混合することにより得られる。
(水硬性成形物)
本発明の水硬性成形物は、上記水硬性組成物を水に分散させてスラリーとした後(スラリー調製工程)、成形し(成形工程)、ついで蒸気および/またはオートクレーブ養生すること(養生工程)により得られる。
(スラリー調製工程)
本発明の水硬性組成物スラリーの調製は、水硬性組成物および水を混合してスラリーを調製する。混合には、従来から既知の混合方法を使用することができ、例えば、コンクリートミキサー、スクリュー型混練装置、ペラー型混練装置等を使用することができる。
本発明のスラリーの固形分濃度は、成形方法等により適宜に設定されるので、特に制限はないが、通常2〜90質量%である。
(成形工程)
次いで、スラリーを成形する。成形方法は特に限定されず、従来からの既知の方法(例えば、型枠法、押出法、湿式抄造法、フローオン法、乾式法等)を適宜に用いることができる。なお、成形方法が湿式抄造法である場合には、パルプ、叩解パルプ、合成パルプ等のパルプ類の何れかがスラリーに含まれていることが望ましい。
(養生工程)
さらに、成形工程で得られた成形物に、100℃以下の温度で湿熱処理する蒸気養生、および/または、100℃以上の温度のオートクレーブ中でオートクレーブ養生を行う。蒸気養生、またはオートクレーブ養生のどちらか一方を行ってもよいし、蒸気養生を行った後、さらにオートクレーブ養生を行ってもよい。
蒸気養生の温度は、80℃以上が好ましい。80℃未満の温度では、PVA系樹脂粉末の溶解が不十分となり、耐凍害性、機械的物性の改善効果が不十分である。
オートクレーブ養生の温度は、好ましくは120〜180℃、より好ましくは140〜170℃である。蒸気養生、およびオートクレーブ養生の時間は特に制限はないが、好ましくは1〜30時間、より好ましくは8〜20時間である。養生の時間が1時間未満では、水硬反応が不十分である恐れがあり、オートクレーブ養生の場合は、24時間を越えるとPVA系樹脂粉末(B)の劣化の恐れがある。
上記成形工程や養生工程後に、工作機械等を用いて、さらに水硬性成形物を所望の寸法や形状に加工してもよく、本発明の水硬性成形物は種々の形状(例えば多面状、円柱状、円筒状等)をとりうる。
本発明の水硬性成形物は、建築、土木、船舶など種々の分野で広く使用することができ、特に、屋根材、外壁材、内壁材、床材、門扉、道路用ブロック、護岸用ブロック等として極めて有効に使用できる。
実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によりなんら制限されるものではない。
また以下の実施例での物性値は次に示す評価方法によって評価した。
<PVA系樹脂粉末の物性測定方法>
(ケン化度、平均重合度)
ケン化度および平均重合度は、JIS K6726 3.5:ケン化度、3.7:平均重合度に準じて測定した。
(40℃の水に対する溶出率)
40℃の恒温槽中に浸漬した容器に40℃の純水450g、PVA系樹脂粉末50gを入れ、密封状態のまま24時間攪拌を続ける。24時間後このスラリーを11−G4のガラスフィルターで吸引濾過して、濾液を採取する。採取した濾液の濃度を測定し、溶出率を算出した。
(ゆるみ見かけ比重)
ホソカワミクロン株式会社製のパウダーテスターを用いて、この装置のゆるみ見かけ比重の測定方法に準じて測定した。
(粒度)
JIS K6726 3.10:粒度に準じて測定した。
<成形品の物性測定方法>
(比重)
JIS A5413に準じ、試験片をかき混ぜ機付空気乾燥機に入れ、105℃±5℃で24時間乾燥後の質量と体積から求めた。
(曲げ強度、曲げたわみ)
JISA1408「建築ボード類の曲げ試験法」に準じて測定した。
<試験条件>
試料サイズ:幅40mm、厚み5〜8mm
スパン幅:100mm、クロスヘッド速度:20mm/min
温度・湿度:20℃・65%RH
スパン中央部の最大たわみ量を曲げたわみとした。
(耐凍害性体積膨張率)
試験体(長さ100mm×幅100mm×厚さ8mm)を、水中に24時間浸漬した後、炉に入れ、ASTM C666に準じて凍結融解サイクルテストを行った。すなわち試験体を4.4℃に2時間保持し、次いで−17.8℃に2時間保持し、再度、4.4℃に2時間保持する。この温度サイクルを20サイクル行った後の体積膨張率を測定した。
(スラリーの作業性)
○:スラリーの状態が均一であり、脱水時の濾水性が良好
△:スラリーの状態および脱水時の濾水性の内、どちらか一方、もしくは両方の特性が若干悪い。
×:スラリーの状態および脱水時の濾水性の内、どちらか一方、もしくは両方の特性がかなり悪い。
(総合評価)
○:スラリーの作業性が良好であり、成形物の耐凍害性、曲げ強度、曲げたわみともに非常に高い。
×:スラリーの作業性、成形物の耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみにおいて、いずれか問題点がある。
<PVAの作成方法>
(PVA−1)
ポリ酢酸ビニルの40質量%メタノール溶液を40℃の条件でニーダーにて30rpmの回転数で撹拌中に水酸化ナトリウムを加えて、ポリ酢酸ビニルをケン化させることにより、平均重合度1700およびケン化度99.2モル%のPVAのメタノールスラリーを得た。
このスラリーから遠心分離機で溶剤分を分離し、固形分を110℃で1時間乾燥することにより、PVA粉末を得た。このPVA粉末を目開き0.18mmのふるいでふるい分けることにより、目開き0.18mmのふるいを通過するPVA粉末(PVA−1)を得た。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、2.2質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.29g/mlであった。
(PVA−2)
ポリ酢酸ビニルを用いて、(PVA−1)と同様の方法で、平均重合度1300およびケン化度99.5モル%のPVA粉末を得た。このPVA粉末を目開き0.30mmのふるいでふるい分けることにより、目開き0.30mmのふるいを通過するPVA粉末(PVA−2)を得た。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、2.8質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.31g/mlであった。
このPVA粉末の特性値を表1に示す。
(PVA−3)
ポリ酢酸ビニルを用いて、(PVA−1)と同様の方法で、平均重合度2000およびケン化度98.8モル%のPVA粉末を得た。このPVA粉末を目開き0.25mmのふるいでふるい分けることにより、目開き0.25mmのふるいを通過するPVA粉末(PVA−3)を得た。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、3.8質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.27g/mlであった。
(PVA−4)
ポリ酢酸ビニルを用いて、(PVA−1)と同様の方法で、平均重合度1700およびケン化度99.2モル%のPVA粉末を得た。このPVA粉末を目開き1.5mmのふるいでふるい分け、目開き1.5mmのふるいを通過するPVA粉末(PVA−4)を得た。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、2.0質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.31g/mlであった。
(PVA−5)
ポリ酢酸ビニルの40質量%メタノール溶液を40℃の条件で水酸化ナトリウムを加え混合した。その後40℃で静置しておき、静置状態でポリ酢酸ビニルをケン化することにより、平均重合度1700およびケン化度99.2モル%のPVAのメタノール膨潤物を得た。
このメタノール膨潤物を切断、粉砕することにより砕き、さらに、110℃で1時間乾燥することにより、PVA系樹脂の粗粒を得た。このPVA粗粒をさらに粉砕することにより、目開き0.18mmのふるいを通過するPVA粉末(PVA−5)とした。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、25.3質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.47g/mlであった。
(PVA−6)
PVA−5のPVA粉末を110℃で、1時間熱処理を行って、PVA粉末(PVA−6)を得た。なお、このPVA粉末の粒度は、目開き0.18mmのふるいを通過する粒度であった。
このPVA粉末の40℃の水に対する溶出率を測定したところ、4.3質量%であった。
また、ゆるみ見かけ比重を測定したところ0.47g/mlであった。
実施例1
以下に示す混合組成に加え、PVA−1のPVA粉末を全固形分に対し、2質量%を添加し、混合することにより水硬性組成物を製造した。この水硬性組成物に常温(約30℃)の水を加えて固形分濃度40質量%のスラリーを調整し、型枠に流し込んだ後、プレスして厚さ8mmのかさ比重約1.0の板状物を作成した。これは、通常の長編み式一層抄きに相当する。その後、160℃で6時間オートクレーブ養生し、さらに90℃で16時間乾燥して、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
(混合組成)
セメント(普通ポルトランドセメント) 45質量%
フライアッシュ(関電フライアッシュ) 35質量%
パルプ 10質量%
パーライト(トプコ パーライト51) 10質量%
実施例2
PVA粉末(PVA−1)の添加量を全固形分に対し1質量%とした以外は、実施例1と同様の方法で、水硬性組成物および成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
実施例3
PVA粉末(PVA−1)の添加量を全固形分に対し5質量%とした以外は、実施例1と同様の方法で、水硬性組成物および成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
実施例4
PVA粉末(PVA−2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、水硬性組成物および成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
実施例5
PVA粉末(PVA−3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、水硬性組成物および成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
比較例1
PVA粉末を添加しなかった以外は、実施例1と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
PVAを添加しないと、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性は、非常に低かった。
比較例2
PVA粉末(PVA−1)の添加量を全固形分に対し40質量%とした以外は、実施例1と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
PVAの添加量を多くしすぎたため、スラリーの分散性が悪く、作業性が悪かった。また、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性もあまり高くならなかった。
比較例3
PVA粉末(PVA−4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
PVAの粒度が大きすぎるため、PVAの分散性も悪かった。結果として、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性もあまり高くならなかった。
比較例4
PVA粉末(PVA−5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
PVAの溶け出しが大きいため、スラリーの粘性が非常に高くなり作業性が悪く、また、PVAの見かけ比重が高かったため、PVAの分散性も悪かった。結果として、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性もあまり高くならなかった。
比較例5
PVA粉末(PVA−6)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表1に示す。
PVAの見かけ比重が高かったため、成形物中のPVAの分散状態が悪く、気孔の形成が不十分であった。結果として、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性もあまり高くならなかった。
Figure 0004425110
実施例6
以下に示す混合組成に加えPVA粉末(PVA−1)を全固形分に対して2質量%を添加し、混合することにより水硬性組成物を製造した。この水硬性組成物に常温(約30℃)の水を加えて固形分濃度15質量%のスラリーを作製した。このスラリーを用いてハチェック法(丸編み抄造機)による湿式抄造を行い、厚さ6mmの中間体を得た。次いで、この中間体を80℃で24時間養生を行って成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表2に示す。スラリーの分散性が良く、作業性も良好であり、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性も良好であった。
(混合組成)
セメント(普通ポルトランドセメント) 50質量%
フライアッシュ(関電フライアッシュ) 30質量%
パルプ(NUKP csf500ml) 5質量%
パーライト(微粉パーライト) 15質量%
比較例6
PVA粉末(PVA−5)を用いた以外は、実施例6と同様の方法で、成形物サンプルを製造した。この成形物サンプルの特性を表2に示す。
PVAの溶け出しが大きいため、スラリーの粘性が非常に高くなり作業性が悪く、また、PVAの見かけ比重が高かったため、PVAの分散性も悪かった。結果として、耐凍害性、および曲げ強度、曲げたわみなどの機械的物性もあまり高くならなかった。
Figure 0004425110
本発明の水硬性組成物を用いれば、耐凍害性、機械的物性および寸法安定性に優れた成形物を得ることができ作業性が良好である蒸気および/またはオートクレーブ養生用の水硬性成形物を安価に得ることができる。
本発明の方法では、ホウ酸などの増粘剤を用いる必要が無いので、作業性に優れており、コストも安価であり、環境、安全衛生面においても優れているという特徴を持つ。

Claims (5)

  1. 水硬性物質(A)と、40℃の水に対する溶出率が5質量%以下であり、JIS標準の目開き0.6mmのふるいを通過する粒度であり、ゆるみ見かけ比重が0.35g/ml以下であるポリビニルアルコール系樹脂の粉末(B)とを含有し、成分(B)の含有量が全固形分に対して0.1〜20質量%であることを特徴とする蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物。
  2. 粉末(B)のポリビニルアルコール系樹脂が、脂肪族ポリビニルエステルのケン化物であり、ケン化度が98モル%以上および平均重合度が1000以上であり、ニーダーケン化法により製造されたものである請求項1記載の蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物。
  3. 水硬性物質(A)と、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末(B)と補強繊維(C)と 含有し、補強繊維を全固形分に対し0.1〜10質量%含有してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気および/またはオートクレーブ養生用水硬性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物を水に分散させスラリーとした後、成形し、その後、蒸気および/またはオートクレーブ養生して得られることを特徴とする水硬性成形物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物を水に分散させスラリーとした後、成形し、その後、蒸気および/またはオートクレーブ養生することを特徴とする水硬性成形物の製造方法。
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