JP4424618B2 - 洗剤組成物 - Google Patents
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Description
洗浄後の被洗衣類に、柔軟性を付与する方法として、層状粘土鉱物を用いる方法が知られている。衣類上に残存した粘土鉱物による固体潤滑の作用で、かかる作用が奏されるため、効率的に粘土鉱物を衣類上に吸着・残存させる技術開発が行われている。例えば、特許文献7では、高分子凝集剤によって、スメクタイト型粘土鉱物を衣類に吸着させ、柔軟性を改善している。しかし、粘土鉱物のような固体粒子が、大量に衣類に残存することは、黒ずみ・くすみ等の原因となり、衣類の洗浄性を損なう結果となる。
〔1〕 アルキルベンゼンスルホン酸塩10〜40重量%、アルカリ剤7〜40重量%、非イオン性界面活性剤15重量%以下及び泡調整剤0.07〜10重量%を含有してなり、泡調整剤が平均分子量100万超の水溶性有機ポリマーを含有してなる洗剤組成物、
〔2〕 さらに、粘土鉱物の含有量が5重量%以下である〔1〕記載の洗剤組成物、
〔3〕 泡調整剤中の平均分子量100万超の水溶性有機ポリマーの含有量が、30重量%以上である〔1〕又は〔2〕記載の洗剤組成物、
〔4〕 水溶性有機ポリマーがポリアクリル酸塩である〔1〕〜〔3〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔5〕 水溶性有機ポリマーがポリエチレンオキサイドである〔1〕〜〔3〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔6〕 非イオン性界面活性剤が3重量%以下である〔5〕記載の洗剤組成物、
〔7〕 水溶性有機ポリマーがポリアクリルアミドである〔1〕〜〔3〕いずれか記載の洗剤組成物、
〔8〕 〔1〕〜〔7〕いずれか記載の洗剤組成物を含有する洗濯液を用いて被洗浄物を洗濯する方法、並びに、
〔9〕 平均分子量100万超の水溶性有機ポリマー泡調整剤としての用途に関する。
本発明の洗剤組成物は、アルキルベンゼンスルホン酸塩10〜40重量%、アルカリ剤7〜40重量%、非イオン性界面活性剤15重量%以下、及び泡調整剤0.07〜10重量%を含有し、泡調整剤が平均分子量100万超の水溶性有機ポリマーを含有してなるものであり、かかる構成を有することにより、優れた洗浄力を有し、洗浄時において、泡立ちよくしかも、すすぎ時には泡切れのよい洗濯を行うことができるという効果が奏される。
本発明に用いられるアルキルベンゼンスルホン酸塩は、嗜好性の高い泡を有している。このため、洗浄力感の想起や洗濯時の快適性を与えることができる。
この場合、原料となるアルキルベンゼンは、種々の合成法により合成されるが、合成法の差異により、フェニル異性体の含有量が異なり、アルキルベンゼンスルホン酸塩に誘導した後の、界面活性剤としての物性に影響を与える。洗浄力や生産性の観点から、α−オレフィン法で合成したアルキルベンゼンを原料としたアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
また、洗浄力や耐硬水性の点から、メチル分岐アルキル型、メチル置換ベンゼン型等のアルキルベンゼンスルホン酸塩等も好適に使用される。
代表的な汚れとして、エリや袖口の汚れが挙げられるが、これらの汚れは、人体から分泌されたトリグリセリド、ワックス等やその分解物等の皮脂類及び、皮膚角質や外来の埃等の固体汚垢が複合してなるものであって、かかる、エリや袖口の汚れを除去するためには、特に皮脂の洗浄性を高めることが有効である。
本発明に用いられる非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、商標プルロニックに代表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。本発明の洗剤組成物中、非イオン性界面活性剤の含有量は、濯ぎ時の泡切れの観点から、15重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。一方、平均分子量100万を超える水溶性有機ポリマーが、ポリエチレンオキサイドである場合、非イオン性界面活性剤量は、洗剤組成物中3重量%以下が好ましく、1重量%以下がさらに好ましく、さらに好ましいのは実質的に含有しない方がよい。
本発明において、泡調整剤とは、アルキルベンゼンスルホン酸を含んでなる界面活性剤系における泡立ち/泡切れを調整するために用いられる、界面活性剤以外の成分をいい、洗浄工程やすすぎ工程で、泡を調整するために用いられる剤をいう。
カラムはPW/GMPWXL/GMPWXL(東ソー(株)製)、溶離液に0.2Mリン酸バッファー(KH2PO4、Na2HPO4、pH=7)/CH3CN=9/1を用い、カラム温度:40℃、流速:1ml/min、サンプル濃度は10〜100μg/mlとする。検出器は、RALLSを用いる。
消泡剤の一例として、ポリオルガノシロキサン及びその誘導体、等が挙げられる。
粘土鉱物とは、カチオン交換性層状シリケートであり、有機物質を結晶構造層間に抱持(インターカレート)して層間複合体を形成し得るものである。これら粘土鉱物は、カオリナイト族、パイロフィライト族、スメクタイト族、バーミキュライト族、雲母族、脆雲母族、緑泥石族に分類されるものが存する他、合成物として膨潤性弗素系雲母類等が挙げられる。このような粘土鉱物の一例としてスメクタイト系粘土鉱物が挙げられる。スメクタイト系粘土鉱物は、天然物としてはベントナイトの主成分として良く知られているモンモリロナイトの他、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト等が挙げられ、洗浄後の衣類に柔軟性を付与する目的で、これらを洗剤中に配合することが公知である。一方、多量の粘土鉱物を配合した場合、本願で言う平均分子量100万超の水溶性有機ポリマーと粘土鉱物との相互作用により、衣類上に多量の粘土鉱物粒子が残存し、これが黒ずみやくすみの原因となり、衣類の洗浄性を損なう。
本発明の洗剤組成物には、本発明の効果を損なわない限り、前記アルキルベンゼンスルホン酸塩、非イオン性界面活性剤以外の公知の界面活性剤を公知の範囲で配合することが可能である。この界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、両性のものに大別される。中でも、アニオン性界面活性剤であるアルキル硫酸塩は、溶解性の観点から、洗剤組成物中15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の洗剤組成物には、公知の金属イオン封鎖剤を配合してもよい。金属イオン封鎖剤は、洗浄水中のカルシウムイオン等の硬度成分によっては、界面活性剤の界面活性能が劣化するのを抑制する目的で配合される。本発明に用いられる金属イオン封鎖剤は、縮合型リン酸塩やA型、X型、Y型、P型等のゼオライト(結晶性アルミノケイ酸塩)、結晶性珪酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、しゅう酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩等のカルボン酸塩等が挙げられる。経済性の観点より、洗剤組成物中の主な金属イオン封鎖剤として、縮合型リン酸塩、ゼオライトが好ましい。洗剤組成物中の主な金属イオン封鎖剤が、縮合型リン酸塩である場合、保存安定性の観点より、ゼオライトと併用する方が好ましい。金属イオン封鎖剤の含有量としては、洗剤組成物中、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がさらに好ましく、15重量%以上がさらに好ましい。一方、配合の自由度を損なわない点より、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、25重量%以下がさらに好ましい。
また、本発明の洗剤組成物には、平均分子量100万を超える水溶性有機ポリマー以外に、洗浄液中の多価金属イオン封鎖、固体粒子分散などの目的で平均分子量100万以下の水溶性有機ポリマーを配合することができる。例えば、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合体とその誘導体、カルボン酸系ポリマー、ポリエチレン系ポリマー、カルボキシメチルセルロース等の糖誘導体、ポリグリオキシル酸塩、ポリアスパラギン酸塩等のアミノカルボン酸系のポリマー、アクリルアミド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、ピロリドン系ポリマー、リグニンスルホン系ポリマー、オレフィン/マレイン酸系コポリマー、イミダゾール系ポリマー、ポリリン酸系ポリマー、カチオン化澱粉などが挙げられる。カルボン酸系ポリマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、及びヒドロキシアクリル酸からなる群より選択される1種以上を必須の単量体とするホモ又はコポリマー及び、それらの誘導体、又は、それらの塩が挙げられる。中でもカルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース等の糖誘導体、ポリリン酸系ポリマーが好ましい。また、平均分子量100万超の水溶性有機ポリマーが、ポリエチレンオキサイドであって、特に、部分ケン化型ビニルアルコール系ポリマーと併用する場合は、部分ケン化型ビニルアルコール系ポリマーは、洗剤組成物中、5重量%以下が好ましく、3重量%以下がさらに好ましく、1重量%以下がさらに好ましい。また、実質的に、配合しなくても良い。カルボキシメチルセルロース等の糖誘導体を使用する場合、洗浄力の観点から、洗剤組成物中、0.05重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がさらに好ましく、0.3重量%以上がさらに好ましい。また、溶解性の観点より、洗剤組成物中、10重量%以下が好ましく、7重量%以下がさらに好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。
以上のような構成を有する本発明の洗剤組成物の形態としては、粉末状、液状、ペースト状、錠剤等が挙げられるが、特に限定はない。中でも、アルカリ剤の配合自由度が大きいという点で、粉末状、ペースト状、錠剤が好ましく、溶解性の点で、粉末状がさらに好ましい。また、それらの製造方法は、特に限定はなく、公知の方法で製造できる。例えば、粉末状であれば、噴霧乾燥法、ドライ中和法、乾燥造粒法、ドライブレンド法、流動層乾燥法、薄膜乾燥法、押出し造粒法、転動造粒法、攪拌造粒法、圧密造粒法、界面活性剤担持法とこれらの組み合わせにより、製造可能である。また、例えば、錠剤であれば、タブレッティング(打錠)法、ロールプレス法等の製造方法を用いることができる。
なお、これらの製造方法において、製造温度、時間等の製造条件には特に限定はない。
本発明は、洗濯方法にも関する。本発明の洗濯方法は、前記洗剤組成物を含有する洗濯液を用いて被洗浄物を洗濯することに特徴があり、かかる特徴を有することで、洗浄時において、泡立ち良くしかも、泡切れのよい洗濯を行うことができるという効果が奏される。
前述の方法で、本実施例で使用した各有機ポリマーの分子量を測定した。
サンプル1 東亞合成(株)製 ポリアクリル酸ナトリウム「アロンA−20P」
サンプル2 東亞合成(株)製 アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマーNa塩「アロンA−50P」
サンプル3 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「PEO−PF」
サンプル4 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「PEO−8Z」
サンプル5 住友精化(株)製 ポリエチレンオキサイド「PEO−3Z」
サンプル1(ピーク)平均分子量500万
サンプル2(ピーク)平均分子量550万
サンプル3(ピーク)平均分子量500万
サンプル4(ピーク)平均分子量280万
サンプル5(ピーク)平均分子量120万
(洗浄工程)
東芝(株)製洗濯機「銀河VH−360S1」に、綿実油0.3(g/枚)を含浸した肌着(グンゼ社製 白シャツ 丸首Lサイズ)8枚投入後、水温25℃、4°DH硬水(Ca/Mg;7/3)10Lを注入した。その後、洗剤組成物50g添加した。強撹拌モードで1分間予備攪拌後、15分間浸漬し、強攪拌モードで10分間洗浄した。その後、洗濯液面からの泡高さ(cm)を測定した。尚、泡高さの測定(泡立ち性)は、撹拌を停止した後、泡厚が液面上にほぼ均一になるよう手で平坦化し、定規を用いて速やかに測定した。
洗浄工程で使用した洗濯液を排水後、脱水装置にて被洗衣料を5分間脱水した。次いで、水温25℃、4°DH硬水(Ca/Mg=7/3)30Lを洗濯機に注入し、5分間攪拌し、次いで被洗衣料を脱水(5分間)した(第1の濯ぎ)。同一の条件で濯ぎ、排水、脱水のサイクルを繰り返し、排水前の3回目濯ぎ水にてすすぎ性を下記評価基準に基づき評価をした。
5:濯ぎ水面上に泡が全くない。
4:濯ぎ水面上に少量の泡が残っている。
3:濯ぎ水面上に半分未満泡が残っている。
2:濯ぎ水面上に半分以上泡が残っている。ただし、泡に覆われない液面が少し見える。
1:濯ぎ水面、全体が泡で覆われている。
0:濯ぎ水面、全体が多重層の泡で覆われている。
5℃に温調された1リットルの4°DH硬水(Ca/Mg:7/3)に試料1.00gを投入し、1リットルビーカー(内径105mm)内で回転数800r/m、攪拌子(長さ35mm、直径8mm)で1分間攪拌した。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100
S:試料の投入重量(g)
T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩(目開き200mesh)に供したときに、篩上の残存する試料の溶残物の乾燥重量(乾燥条件:105℃の温度下に1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持した)(g)。
◎:溶解率 80%〜100%
○:溶解率 50〜80%未満
△:溶解率 30〜50%未満
×:溶解率 0〜30%未満
洗剤組成物の平均粒子径を、JIS Z 8801に規定の篩を用いて求めた。例えば、目開きが2000μm、1400μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm、125μmである9段の篩と受け皿を用い、ロータップマシーン(HEIKO SEISAKUSHO製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、100gの試料を10分間振動して篩い分けを行った後、受け皿、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの順番に受け皿及び各篩上に重量頻度を積算していくと、積算の重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%とした場合、
(平均粒径)=10A
A=(50−(c−d/(log b−log a)x log b))/(d/(log b−log a))
に従って求めることができる。
尚、用いる篩は測定粉体の粒度分布を正確に見積もることが出来るように適宜調整した。
粉末状の水分測定は赤外線水分計法により行った。即ち、試料3gを重量既知の試料皿にはかり採り、赤外線水分計(ケット科学研究所(株)製(赤外線ランプ185W))により3分間試料の加熱、乾燥を行った。乾燥後、試料皿と乾燥試料の重量をはかった。前記操作により得られた乾燥前後の容器と試料の重量の差分を試料のはかり採り量で除し100を掛けることにより試料中の水分量を計算した。
<人工汚染布の調整>
下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調製した。人工汚染液の布への付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染布を布に印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容積58cm3/m2、塗布速度1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾2003布(谷頭商店製)を使用した。
ラウリン酸 0.44重量%
ミリスチン酸 3.09重量%
ペンタデカン酸 2.31重量%
パルミチン酸 6.18重量%
ヘプタデカン酸 0.44重量%
ステアリン酸 1.57重量%
オレイン酸 7.75重量%
トリオレイン 13.06重量%
パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量%
スクアレン 6.53重量%
卵白レシチン液晶物 1.94重量%
鹿沼赤土 8.11重量%
カーボンブラック 0.01重量%
水道水 バランス
洗浄剤組成物1.33gを、25℃の使用水(5°DH:Ca/Mg=7/3)1000mLに溶解させた。次にこれを25℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg−O−Tometer)の試料カップに移し、上記人工汚染布を5枚入れて回転速度100±5r/mで10分間撹拌した。次に人工汚染布を取り出し、含水率が200重量%以下になるように軽く手で絞ってから、25℃の使用水(5°DH:Ca/Mg=7/3)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5r/m)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なった。次に風乾後、アイロン仕上げを行った。
原布及び洗浄前後の550nmにおける反射率(日本電色工業(株)製 300A)を測定し、次式によって、洗浄率(%)を算出した。その結果を表4に示す。
洗浄率(%)=(L2−L1)/(L0−L1)×100
L0:原布の反射率
L1:洗浄前汚染布の反射率
L2:洗浄後汚染布の反射率
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:ネオペレックスG−65(花王(株)社製)
アルコールエトキシレート(C12(EO6)):エマルゲン108(花王(株)社製)
アルキル硫酸ナトリウム:エマール10パウダー(花王(株)社製)
アルカノールアミド:脂肪酸ジエタノールアミド(アミノーンPK−02S、花王(株)社製)
石鹸:パルミチン酸(ルナックP−95(花王(株)社製))を苛性ソーダで中和後、噴霧乾燥によって予め粉末化したもの。
硫酸ナトリウム:無水中性芒硝(四国化成(株)製)
2号シリケート:大阪曹達社製JIS2号
蛍光染料:チノパールCBS−X(Ciba Geigy AG社製)
炭酸ナトリウム:デンス灰(平均粒径:290μm、セントラル硝子(株)製)
ゼオライト:A型ゼオライト(平均粒径:3.5μm、ゼオビルダー社製)
トリポリリン酸ナトリウム:三井化学社製
炭酸水素ナトリウム:東ソー社製
ポリエチレングリコール:XG1300(日本触媒社製、平均分子量13000)
カルボキシメチルセルロース:F10MC(日本製紙ケミカル社製)
アクリル酸ナトリウム/マレイン酸ナトリウムコポリマー(モル比:7/3、平均分子量(MW)7万):東亞合成(株)社製
吸油担体:カープレックス(塩野義製薬社製)
バランス剤:前記硫酸ナトリウムに同じ
アロンA−20P:ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量500万、東亞合成(株)製)
アロンA−50P:アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸/アクリル酸コポリマーNa塩(平均分子量550万、東亞合成(株)製)
PEO−PF:ポリエチレンオキサイド(平均分子量500万、住友精化(株)製)
PEO−8Z:ポリエチレンオキサイド(平均分子量280万、住友精化(株)製)
PEO−3Z:ポリエチレンオキサイド(平均分子量120万、住友精化(株)製)
酵素混合物:サビナーゼ12.0TW(ノボザイムズ社製)、リポラーゼ100T(ノボザイムズ社製)、セルザイム0.1T(ノボザイムズ社製)、ターマミル60T(ノボザイムズ社製)を2:1:1:1(重量比)で混合したもの
消泡剤:担体として100%還元末端マルトデキストリン/マルトデキストリン(Dextrose equivalent=5、グルコースユニットの繰り返し単位=8)=40/60(重量比)混合品を用い、ダウコーニング社製シリコーン(コンパウンド型・FSアンチフォーム)を特開平7−70594記載の方法で調製した粉末消泡剤
本法は、噴霧乾燥法とドライブレンド法より粉末洗剤組成物を製造した。
即ち、攪拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水54.2kgを入れ、水温が37℃に達した後に、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.7kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム25kg、炭酸ナトリウム20kg、ゼオライト20kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Aを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体A 19.08kg、バランス剤600g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、香料 80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(比較例1)20kgを得た。尚、得られた粉末洗剤組成物の水分は5.9重量%であった。
前段の比較例1の調製例中、最終ドライブレンド工程に下記の原料をドライブレンドした以外は、比較例1と同様にして、各洗剤組成物を得た。尚、得られた粉末洗剤組成物の水分はいずれも5.9重量%であった。
比較例4:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、消泡剤 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
比較例5:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、石鹸 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
比較例6:粉末洗剤前駆体A 18.7kg、アルカノールアミド 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例1:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、アロンA−20P 16g、バランス剤 584g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例2:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、アロンA−20P 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例3:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、アロンA−50P 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例4:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、PEO−8Z 16g、バランス剤 584g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例5:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、PEO−8Z 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
実施例6:粉末洗剤前駆体A 19.08kg、PEO−3Z 600g、蛍光染料 40g、酵素混合物 200g、香料 80g
ジャケット付き混合槽に水37kgを入れ、水温が37℃に達した後に、カルボキシメチルセルロース1.0kg、硫酸ナトリウム21.0kg、ゼオライト15kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、50重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、噴霧乾燥によって、粉末洗剤組成物前駆体Bを得た。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)12.3kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム35.0kg、炭酸ナトリウム20.0kg、ゼオライト20.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Cを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体C 19.08kg、アロンA−20P 16g、バランス剤584g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、香料 80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(比較例7)20kgを得た。尚、得られた粉末洗剤組成物の水分は5.9重量%であった。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)15.38kg、アルキル硫酸ナトリウム8.0kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム25.0kg、炭酸ナトリウム20.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Dを得た。実施例2の調製例の粉末洗剤組成物前駆体Aを粉末洗剤組成物前駆体Dに代え、同じ手順で粉末洗剤組成物(実施例7)を得た。尚、得られた組成物の水分は5.9重量%であった。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.7kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム27.0kg、炭酸ナトリウム20.0kg、トリポリリン酸ナトリウム18.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Eを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体E19.08kg、PEO−PF 16g、消泡剤8g、バランス剤176g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、ゼオライト400g、香料 80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(実施例8)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は5.9重量%であった。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.7kg、アルコールエトキシレート 0.5kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム22.9kg、炭酸ナトリウム20.0kg、ゼオライト 18.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Fを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体F18.36kg、PEO−PF 20g、バランス剤900g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、ゼオライト400g、香料 80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(実施例9)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は5.9重量%であった。
実施例8記載の粉末洗剤組成物前駆体E 19.08kg、PEO−PF 16g、ゼオライト400g、消泡剤40g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、バランス剤144g、香料 80gを実施例9に記載の方法と同様にしてドライブレンドし、粉末洗剤組成物(比較例8)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は5.9重量%であった。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.69kg、アルコールエトキシレート5.0kg、2号シリケート(純度40%)12.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム22.9kg、炭酸ナトリウム20.0kg、ゼオライト18.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、調製液を噴霧乾燥することによって、粉末洗剤組成物前駆体Hを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体H 19.26kg、PEO−PF 20g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、ゼオライト400g、香料 80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(比較例9)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は5.9重量%であった。
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.69kg、2号シリケート(純度40%)2.5kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム46.82kg、炭酸ナトリウム1.0kg、トリポリリン酸ナトリウム18.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、噴霧乾燥によって、粉末洗剤組成物前駆体Iを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体I 18.46kg、PEO−PF 16g、ゼオライト400g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、バランス剤800g、香料80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(比較例10)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は6.0重量%であった。
前段の比較例10の調製例中、最終ドライブレンド工程に下記の原料をドライブレンドした以外は、比較例10と同様にして、各洗剤組成物を得た。尚、得られた粉末洗剤組成物の水分はいずれも6.0重量%であった。
比較例12 粉末洗剤組成物前駆体I 18.46kg、ゼオライト 400g、炭酸ナトリウム 800g、PEO−PF 16g、蛍光染料40g、酵素混合物 200g、香料 80g
混合槽に37℃の温水、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(純度65%)27.7kg、2号シリケート(純度40%)5.0kg、アクリル酸/マレイン酸コポリマー(モル比:7/3、純度40%)2.5kg、ポリエチレングリコール(純度60%)0.83kg、硫酸ナトリウム30.82kg、炭酸ナトリウム5.0kg、トリポリリン酸ナトリウム18.0kgを添加して、60分間攪拌した。なお、このスラリー調製液の水分は、45重量%であり、この調製液の最終温度は50℃であった。充分混合できていることを確認できた後、噴霧乾燥によって、粉末洗剤組成物前駆体Jを得た。次に、最終ブレンド工程としてコンクリートミキサー(光洋機械産業(株)製 容量40L)傾斜角30度、回転数20r/m、3分間によって、該粉末洗剤組成物前駆体J 16.26kg、PEO−PF 16g、ゼオライト400g、蛍光染料40g、酵素混合物200g、バランス剤3.0kg、香料80gをドライブレンドし、粉末洗剤組成物(実施例10)20kgを得た。尚、得られた組成物の水分は6.0重量%であった。
前段の実施例10の調製例中、最終ドライブレンド工程に下記の原料をドライブレンドした以外は、実施例10と同様にして、各洗剤組成物を得た。尚、得られた粉末洗剤組成物の水分はいずれも6.0重量%であった。
実施例12 粉末洗剤組成物前駆体J 16.26kg、ゼオライト 400g、炭酸ナトリウム 3.0kg、PEO−PF 16g、蛍光染料40g、酵素混合物 200g、香料 80g
Claims (5)
- アルキルベンゼンスルホン酸塩10〜40重量%、アルカリ剤7〜40重量%、非イオン性界面活性剤15重量%以下及び泡調整剤0.07〜10重量%を含有してなり、泡調整剤が平均分子量100万超のアクリル酸と2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸との共重合体物を含有してなる洗剤組成物。
- さらに、粘土鉱物の含有量が5重量%以下である請求項1記載の洗剤組成物。
- 泡調整剤中の平均分子量100万超のアクリル酸と2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパンスルホン酸との共重合体物の含有量が、30重量%以上である請求項1又は2記載の洗剤組成物。
- 非イオン性界面活性剤が3重量%以下である請求項1〜3いずれか記載の洗剤組成物。
- 請求項1〜4いずれか記載の洗剤組成物を含有する洗濯液を用いて被洗浄物を洗濯する方法。
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