JP4422576B2 - 光学的立体造形方法および装置 - Google Patents

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本発明は光学的立体造形方法および装置に関する。より詳細には、本発明は、光硬化性樹脂組成物を用いて光学的に立体造形物を製造する際に使用する造形用基盤の改良技術に係るものである。本発明による場合は、構造の簡単な造形用基盤を使用して、造形用基盤上での立体造形物の位置ずれや造形用基盤の造形用表面の上下および左右方向のずれを防止して、立体造形物を造形用基盤上で安定した状態で密着載置しながら、寸法精度に優れる立体造形物を円滑に製造することができ、しかも造形の終了した立体造形物を造形用基盤から容易に分離することができる。
近年、三次元CADに入力されたデータに基づいて光硬化性樹脂を硬化させて立体造形物を製造する光学造形方法および装置が実用化されている。この光造形技術は、設計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品の機能性をチェックするためのモデル、鋳型を製作するための樹脂型、金型を製作するためのベースモデルなどのような複雑な三次元物体を容易に造形できることから注目を集めている。
光学造形方法によって造形物を製造するに当たっては、造形浴を用いる方法が汎用されており、その手順としては、造形浴に液状の光硬化性樹脂を入れ、液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御されたスポット状の紫外線レーザー光を選択的に照射して所定の厚みに光硬化させて硬化樹脂層を形成し、その硬化樹脂層を造形浴内で下方に移動させて造形浴内の光硬化性樹脂液を該硬化樹脂層上に流動させて光硬化性樹脂液の層を形成させ、その光硬化性樹脂液層にスポット状の紫外線レーザー光を照射して硬化樹脂層を形成し、前記の工程を所定の形状および寸法の立体造形物が得られるまで繰り返して行う方法が広く採用されている。
また、スポット状の紫外線レーザー光を照射する方法に代えて、露光マスク(描画マスク)を通して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に光を照射して立体造形物を製造する方法が知られている。描画マスクを用いる方法としては、光硬化した樹脂層の形成ごとに所定のマスク画像を形成した描画マスクに順次取り替えて造形を行う方法、微小ドットエリアでの遮光および透光が可能な複数の微小液晶シャッターを線状または面状に配置した液晶描画マスクを用いて造形面に形成しようとする光硬化パターンに応じて液晶描画マスクのマスク画像を順次変化させながら造形を行う方法(例えば特許文献1〜3を参照)などが挙げられる。描画マスクを用いる場合は、紫外線レーザーなどの高価な光源を使用せずに汎用の紫外線ランプなどの安価な光源を使用して、立体造形物を速い造形速度で製造することができる。
スポット状の紫外線レーザー光を用いる光造形および描画マスクを用いる光造形のいずれの場合にも、造形操作として、液状の光硬化性樹脂組成物を充填した造形浴中に造形テーブルなどの造形用基盤を配置し、造形用基盤上に1層分の液状の光硬化性樹脂組成物層(造形面)を形成させ、その造形面に制御下に光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化した樹脂層(光硬化層)を形成した後、前記で形成した光硬化層面に1層分の液状の光硬化性樹脂組成物よりなる層(造形面)を更に形成させて制御下に光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化層を一体に積層形成する工程を繰り返す方法が一般に広く採用されている。
上記した光造形方法では、造形用基盤上に形成された立体造形物を造形工程の終了後に造形用基盤から分離する際に、立体造形物が造形用基盤に強く固着して容易に分離できず、分離に手間や時間がかかったり、場合によっては分離時に立体造形物の破損が生ずることがある。
そこで、造形終了後に立体造形物を造形用基盤から容易に分離できるようにするために、支持部材に可撓性のシート状部材を着脱自在に取り付けて基盤面を形成し、基盤面をなす可撓性のシート状部材上で上記した光造形操作を行って立体造形物を形成させ、立体造形物の形成後に支持部材への可撓性のシート状部材の取り付けを解除して立体造形物と可撓性のシート状部材を一体にして支持部材から取り外し、次いで可撓性のシート状部材を撓ませて立体造形物から剥離する方法が提案されている(特許文献4を参照)。
前記した特許文献4の方法による場合は、基盤面からの立体造形物の分離を立体造形物の破損などを生ずることなく簡単に行うことができる。しかしながら、特許文献4の方法では、基盤面の表面をなす可撓性のシート状部材は、支持部材に周縁部で固定されているだけで内側や中央部は支持部材上に単に載置された状態になっているため、基盤面(支持部材)の寸法が大きくなると、光造形工程中に可撓性のシート状部材の内側や中央部が上下または左右にずれるという問題が起り易い。可撓性のシート状部材の内側や中央部が光造形工程中にずれると、安定して造形を行うことができず、得られる立体造形物の形状不良や寸法精度の低下などが発生し易くなる。
特許文献4に記載されている上記方法で発生する可撓性のシート部材のずれの問題を解消するために、光造形時に立体造形物を支持するための支持テーブル(造形テーブル)として、支持プレートとその上に着脱可能に固定される可撓性のシート状部材から構成され、支持プレートおよび可撓性のシート状部材の一方を磁力を有する部材で形成し他方を磁性体で形成した支持テーブルを使用することが提案されている(特許文献5を参照)。この特許文献5には、具体例として、支持プレートに間隔を設けて複数の磁石を組み込み(配置し)、その上に磁性体で形成した可撓性のシート状部材を載置し、可撓性のシート状部材を磁力によって支持プレートの全面に着脱可能に固定した支持テーブルおよびそれを用いる光造形方法が主に記載されている。
特許文献5に記載されている方法による場合は、可撓性のシート状部材が磁力によって支持プレートの全面に固定されているため、光造形工程中に可撓性のシート状部材の内側や中央部が上下または左右にずれるのを防止でき、安定して造形を行うことができる。また、造形工程が終了したときに、支持プレートと可撓性のシート状部材との間の磁力に打ち勝つ力を外部から加えるだけで、立体造形物をその底部に可撓性のシート状部材が固着した状態で支持プレートから簡単に分離することができ、続いて支持プレートから分離した立体造形物の底部に固着している可撓性のシート状部材を撓ませることによって立体造形物から可撓性のシート状部材を簡単に剥離して立体造形物を回収することができる。
しかしながら、特許文献5に開示されている上記した支持テーブル(造形テーブル)は、支持テーブルを構成する支持プレートが複数の磁石を間隔を設けて配置した構造であるため、鉄板やその他の金属板をそのまま支持プレートとして用いる従来の造形テーブルに比べて、造形テーブル、ひいては支持プレートの作製に多くの手間、時間およびコストを要するという問題がある。また、特許文献5に開示されて支持プレートでは、支持プレートの周囲端部まで磁石が存在せず、磁石が支持プレートの内寄り部分に存在するため、支持プレート上に磁性体からなる可撓性のシート状部材を載置した際に、可撓性のシート状部材の周縁部が支持プレートに固着されず、剥がれたり、上方にずれ易いという問題がある。特許文献5に具体例として開示されている前記支持テーブル(造形テーブル)において、磁性体からなる可撓性のシート状部材の周縁部での固着不良を防ぐために、支持プレート全体に磁石を密に配置した場合には、コストの上昇を招くという問題が発生する。
また、特許文献5に記載されている光造形技術において、支持テーブルを構成する支持プレートを磁性を有するプレート(例えば磁性を有する鉄板などの金属プレート)から形成し、可撓性のシート状部材を磁力を有するシート状部材(磁石を組み込んだり磁石粉末を混入したシートなど)から形成した場合には、支持プレートに磁石を組み込み配置する手間やコストを省くことができる。
しかしながら、磁石を組み込んだり磁石粉末を混入した可撓性のシート状部材は、一般に表面の平滑性や平坦性に劣ることが多い。そのため、表面の平滑性や平坦性に劣るそのような可撓性のシート状部材を表面材とする支持テーブルでは、該可撓性のシート状部材表面に光硬化性液を施して光造形を行ったときに、厚さの均一な造形面(光硬化液層)が形成されにくくなり、それに伴って立体造形物の寸法精度の低下、形状不良などが生じ易くなる。さらに、磁石を組み込んだり磁石粉末を混入した可撓性のシート状部材は、鉄板などのような可撓性の金属プレートに比べて強度が低く、そのために光造形工程の終了後に立体造形物に固着している可撓性のシート状部材を撓ませて立体造形物から剥離する操作を繰り返すうちに亀裂や損傷などが発生し、少数回の使用で使用不能になり易く、耐久性に劣るという問題がある。
特開平4−305438号公報 特開平8−112863号公報 特開2003−266546号公報 特公平4−79828号公報 特開2000−211031号公報
本発明の目的は、光硬化性樹脂組成物を用いて造形用基盤上で立体造形物を製造するに当たって、造形用基盤上で形成された立体造形物を、破損などを生ずることなく造形用基盤材料から簡単に分離して回収することのできる光学的立体造形方法および装置を提供することである。
本発明の目的は、光硬化性樹脂組成物を用いて造形用基盤上で立体造形物を製造するに当たって、造形用基盤を構成する部材が造形工程中に上下にずれたり左右にずれるという問題が生じず、寸法精度および形状に優れる立体造形物を、安定した光造形工程で製造することのできる光学的立体造形方法および装置を提供することである。
本発明の目的は、造形工程が終了したときに、造形用基盤上で形成された立体造形物を、造形用基盤およびそれを構成する部材から簡単に且つ円滑に分離して回収することのできる光学的立体造形方法および装置を提供することである。
さらに、本発明の目的は、造形用基盤(造形テーブル)の作製や組み立てなどに多くの手間、時間およびコストを要せず、簡単に且つ低いコストで作製することができ、しかも表面の平滑性および平坦性に優れていて、光硬化性樹脂組成物よりなる厚さが均一で平滑な造形面を造形用基盤表面に形成することができ、更に耐久性に優れる造形用基盤およびそれを用いる光学的立体造形方法を提供することである。
上記の目的を達成すべく本発明者は検討を重ねてきた。その結果、造形用基盤(造形テーブル)の構造を、磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)が造形用基盤の最表面側からA)/(B)/(C)の順で重なった層構造部を少なくとも有するものにすると、磁性を有する支持プレート(C)の上に磁力を有するシート部材(B)を重ね、その上に更に磁性を有する可撓性のシート部材(A)を重ねるだけで、磁力を有するシート部材(B)がその磁力によってその下に位置する磁性を有する支持プレート(C)上に全面で安定した状態で固定され、更に磁性を有する可撓性のシート部材(A)が磁力を有するシート部材(B)の上に該シート部材(B)の磁力によって全面で安定した状態で固定されるため、造形工程中に最表面をなす可撓性のシート部材(A)が上下や左右にずれることがなくなり、安定した状態で造形を行えることを見出した。
また、本発明者は、上記した(A)/(B)/(C)の層構造部を有する造形用基盤を用いて光造形を行った場合は、造形が終了した段階で磁力に打ち勝つ外力を単に手などで加えることによって、造形用基盤上に形成された立体造形物を、磁性を有するシート部材(A)と一体にして磁力を有するシート部材(B)から分離でき、または磁性を有するシート部材(A)およびシート部材(B)と一体にして支持プレート(C)から分離でき、次いでシート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離するか、またはシート部材(A)とシート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物から剥離することによって、立体造形物の破損などを生ずることなく立体造形物から分離・回収できることを見出した。
さらに、本発明者は、上記した(A)/(B)/(C)の層構造部を有する造形用基盤では、その最表面に位置する磁性を有するシート部材(A)は耐久性に優れるため、何回も繰り返して使用できることを見出した。
また、本発明者は、上記した(A)/(B)/(C)の層構造部を有する造形用基盤では、表面の平滑性および平坦性に優れる磁性を有する可撓性のシート部材が最表面に位置し、磁石粉末を混入したり磁石を組み込んだ磁力を有するシート部材がその下に位置するため、造形用基盤上に厚さが均一で平滑な光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を形成でき、それによって造形精度、得られる立体造形物の外観などが向上することを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)(i) 造形用基盤上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる最初の造形面を形成し、その造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を形成した後、該光硬化した樹脂層の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を形成しその造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を更に形成する光造形工程を所定の立体造形物が形成されるまで順次繰り返すことからなる光学的立体造形方法であって;
(ii) 造形用基盤が、磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有し、前記層構造部における磁性を有する可撓性のシート部材(A)の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる前記した最初の造形面を形成する;
ことを特徴とする光学的立体造形方法である。
そして、本発明は、
(2) 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する前記(1)の光学的立体造形方法である。
さらに、本発明は、
(3)・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物および磁性を有する可撓性のシート部材(A)を一体にして、磁性を有する可撓性のシート部材(A)の下部に位置する磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁性を有する可撓性のシート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収するか;
・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物、磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして、磁力を有するシート部材(B)の下部に位置する磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収するか;または、
・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物、磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして、磁力を有するシート部材(B)の下部に位置する磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁力を有するシート部材(B)を立体造形物および磁性を有する可撓性のシート部材(A)から剥離し、続いて磁性を有する可撓性のシート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収する;
ことからなる前記(1)または(2)の光学的立体造形方法である。
また、本発明は、
(4) 造形用基盤;
造形用基盤上および光硬化した樹脂層上に、1層分の光硬化性樹脂組成物を順次供給して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を順次形成するための手段;
光源;および、
光源からの光を所定のパターンで光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に照射して、所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を形成するための手段;
を有する光学的立体造形装置であって、
前記造形用基盤が、磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有している;
ことを特徴とする光学的立体造形装置;並びに、
(5) 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する前記(4)の光学的立体造形装置;
である。
さらに、本発明は、
(6) 磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有することを特徴とする光学的立体造形用の造形用基盤;および、
(7) 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する前記(6)の造形用基盤;
である。
本発明の光学的立体造形方法および装置による場合は、造形用基盤上に形成された立体造形物を、光造形工程の終了後に、
・立体造形物および可撓性を有する磁性シート部材(A)[以下「可撓性磁性シート部材(A)」という]を一体にして、可撓性磁性シート部材(A)の下部に位置する磁力を有するシート部材(B)[以下「磁力シート部材(B)」という]および磁性を有する支持プレート(C)[以下「磁性支持プレート(C)」という]などから分離し、次いで可撓性磁性シート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離するか;
・立体造形物、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして、磁力シート部材(B)の下部に位置する磁性支持プレート(C)などから分離し、次いで可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物から剥離するか;または、
・立体造形物、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして、磁力シート部材(B)の下部に位置する磁性支持プレート(C)などから分離し、次いで磁力シート部材(B)を立体造形物および可撓性磁性シート部材(A)から分離し、続いて更に可撓性磁性シート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離することにより;
立体造形物の破損などを生ずることなく立体造形物を造形用基盤材料から簡単に分離・回収することができる。
本発明による場合は、造形用基盤を構成する可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が、磁力によって全面で互いに安定に固定されているため、可撓性磁性シート部材(A)をはじめとして造形用基盤を構成する部材のいずれもが造形工程中に上下にずれたり左右にずれることがなく、それによって寸法精度および形状などに優れる立体造形物を安定して製造することができる。
本発明による場合は、造形用基盤の作製や組み立てなどに多くの手間、時間およびコストがかからず、造形用基盤における磁性支持プレート(C)の上に、磁力シート部材(B)を重ね、更にその上に可撓性磁性シート部材(A)を重ねるだけで、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が安定に固定された造形用基盤を簡単に形成することができる。
本発明による場合は、造形用基盤の最表面に、表面平滑性および平坦性に優れる可撓性磁性シート部材(A)が存在し、その可撓性磁性シート部材(A)上に光硬化性樹脂組成物よりなる最初の造形面が形成されるため、該最初の造形面は厚さが均一で表面平滑性に優れたものとなり、その状態で光硬化層が形成され、その上に順次造形が行われ、それに伴って得られる立体造形物の寸法精度、外観、形状が良好なものになる。
本発明では、造形用基盤の最表面をなす可撓性磁性シート部材(A)は、高強度で耐久性に優れるため、多数回にわたって繰り返して使用することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では、造形用基盤;造形用基盤上および光硬化した樹脂層上に1層分の光硬化性樹脂組成物を順次供給して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を順次形成するための手段;光源;および光源からの光を所定のパターンで光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を順次形成するための手段を有する光学的立体造形装置を用いて光学的立体造形を行うに当たり、造形用基盤として、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有する造形用基盤を用いる。
本発明では、造形用基盤における前記した(A)/(B)/(C)の層構造部における可撓性磁性シート部材(A)の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる最初の造形面を形成し、その造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を形成した後、該光硬化した樹脂層の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を形成しその造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を更に形成する光造形工程を所定の立体造形物が形成されるまで順次繰り返すことによって立体造形物を製造する。
前記した本発明の光造形工程は、液状の光硬化性樹脂組成物を充填した造形浴中に造形用基盤を配置し、造形用基盤を下降させることによって造形用基盤における可撓性磁性シート部材(A)の上に1層分の液状の光硬化性樹脂組成物層(造形面)を形成させ、その造形面に制御下に光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化した樹脂層(以下「光硬化層」ということがある)を形成した後、造形用基盤を更に下降させて該光硬化層面に1層分の液状の光硬化性樹脂組成物層(造形面)を形成させてから光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化層を一体に積層形成する工程を繰り返して行う、造形浴法を採用して行うことができる。
また、前記した本発明の光造形工程は、造形浴を用いずに、例えば、気体雰囲気中に造形用基盤を配置し、その造形用基盤における可撓性磁性シート部材(A)の上に1層分の液状、ペースト状、粉末状または薄膜状の光硬化性樹脂組成物を塗工などにより施し、それに制御下に光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化層を形成した後、該光硬化層面に1層分の液状、ペースト状、粉末状または薄膜状の光硬化性樹脂組成物を施してから制御下に光を照射して所定のパターンおよび厚みを有する光硬化層を一体に積層形成する工程を繰り返して行う方法を採用して行うこともできる。この方法による場合は、造形用基盤または光硬化層を上向きにしておき、その上面に光硬化性樹脂組成物を施し、そこに光を照射して光硬化層を順次積層形成してゆく方式を採用してもよいし、造形用基盤または光硬化層を垂直または斜めに配置しておいて造形用基盤における可撓性磁性シート部材(A)面上または光硬化層面上に光硬化性樹脂層を施し、そこに光を照射して光硬化層を順次積層形成してゆく方式を採用してもよいし、或いは造形用基盤または光硬化層を下向きに配置しておいて造形用基盤における可撓性磁性シート部材(A)面または光硬化層面に光硬化性樹脂組成物を施し、そこに光を照射して順次下方に光硬化層を積層形成してゆく方式を採用してもよい。造形用基盤における可撓性磁性シート部材(A)の面上にまた光硬化層面に光硬化性樹脂組成物を施すに当たっては、例えば、ブレード塗装、流延塗装、ローラー塗装、転写塗装、ハケ塗り、スプレー塗装などの適当な方法を採用することができる。
本発明では、光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化層を形成する方法として、光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化層を形成し得るいずれの方法を採用してもよく、例えば、コンピューターなどで制御されたスポット状の紫外線レーザー光を造形面に選択的に照射する方法を採用してもよいし、光硬化層の形成のたびごとに所定のマスク画像を有する描画マスクに順次変えて該描画マスクを介して造形面に所定のパターンの光を照射する方法を採用してもよいし、または微小ドットエリアでの遮光および透光が可能な複数の微小光シャッターを線状または面状に配置した描画マスク(例えば液晶シャッターまたはデジタルマイクロミラーシャッターなど)を介して造形面に所定のパターンの光を照射する方法を採用してもよい。
本発明の光学的立体造形を行うに当たっては、光源の種類は特に制限されず、光学的立体造形で使用され得る光源のいずれもが使用できる。本発明で使用できる光源としては、例えば、キセノンランプ、メタルハライドランプ、水銀灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、白熱ランプ、Arレーザー、He−Cdレーザー、LDレーザー(半導体励起固体レーザー)、LEDなどを挙げることができる。
本発明で用いる造形用基盤は、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が、造形用基盤の最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重なった層構造部を少なくとも有する造形用基盤であれば、その他の形状、構造、寸法などはいずれでもよい。造形用基盤は、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)の3者からなる3層構造体であってもよいし、または磁性支持プレート(C)の下部に更に他の層(例えば鉄やステンレスなどからなる支持層)の1つまたは2つ以上を有する4層以上の多層構造体であってもよい。造形用基盤が磁性支持プレート(C)の下部に更に他の層を有する場合は、磁性支持プレート(C)を該他の層に適当な固定手段により着脱可能に固定しておくことが好ましい。
可撓性磁性シート部材(A)は磁性体から形成されている可撓性のシート部材である。また、磁性支持プレート(C)は磁性体から形成されているプレートである。
ここで、磁性体とは、磁界内に置かれたときに磁化されて磁気分極を生じ、磁気モーメントをもつようになる物質をいう。
可撓性磁性シート部材(A)および磁性支持プレート(C)は、鉄、ニッケル、コバルト、それらの化合物などの強磁性を示す金属や金属化合物など(いわゆる強磁性体)から形成されていることが好ましく、具体的には、例えば、鉄、珪素鋼、鉄・アルミニウム合金、鉄・ニッケル合金、ステンレスなどのような強磁性を示す金属または合金からなるシートまたはプレートを挙げることができる。そのうちでも、可撓性磁性シート部材(A)及び磁性支持プレート(C)は、磁性を有するステンレス(SUS403など)から形成されていることが、強度、磁力シート材料(B)との密着性などの点からより好ましい。
可撓性磁性シート部材(A)および磁性支持プレート(C)は、磁性効果が損なわれない範囲で、表面保護、表面平滑化、その他の目的で、必要に応じて、それらの一方の表面または両方の表面に合成樹脂塗料、プラスチックフィルム、金属メッキ、金属蒸着などを施してあってもよい。
可撓性磁性シート部材(A)は、光造形工程の終了後に立体造形物から撓ませて剥離できるようにするために、可撓性を有していることが必要である。かかる点から、可撓性磁性シート部材(A)が前記した強磁性を示す金属または合金のシートから形成されている場合は、シートを構成する金属および合金の種類にもよるが、一般的には可撓性磁性シート部材(A)の厚さは5mm以下であることが好ましく、0.5〜2mmであることがより好ましく、0.8〜1.5mmであることが更に好ましい。可撓性磁性シート部材(A)が厚すぎると可撓性が失われて撓まなくなるため、光造形工程が終了したときに立体造形物から可撓性磁性シート部材(A)を剥離しにくくなり、一方可撓性磁性シート部材(A)が薄すぎると、形状保持性の低下に伴う取り扱い性の不良、平坦性の低下などを生じ易くなる。
造形用基盤が、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)の3層からなり、磁性支持プレート(C)の下部に更に別の層を有していない場合は、光造形時に立体造形物を造形用基盤上に安定した状態で保持するために、磁性支持プレート(C)として造形用基盤に形態安定性、剛性、強度などを付与しうるプレートを使用する必要があり、かかる点から、磁性支持プレート(C)の厚さは5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。但し、磁性支持プレート(C)が厚すぎると、造形用基盤全体が重くなって、光造形工程時に造形用基盤の移動(例えば昇降)などの操作を行いにくくなるので注意を要する。
また、造形用基盤が、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)と共に、更に別の層(例えば支持層など)を磁性支持プレート(C)の下に有する場合は、該更に別の層によって造形用基盤に形態安定性、剛性、強度などを付与することができるので、磁性支持プレート(C)の厚さを、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)の3層のみからなる場合に競べて薄くしてもよい。
また、造形用基盤全体の重さを軽くして、光造形工程時における造形用基盤の移動(昇降など)などの操作を行い易くするために、必要に応じて、磁性支持プレート(C)を穴あき構造[例えば磁性支持プレート(C)全体にわたって複数の穴を等間隔で開けた構造]プレートなどから形成してもよい。
可撓性磁性シート部材(A)と磁性支持プレート(C)の間に位置する磁力シート部材(B)は、磁力を有するシートから形成されている。磁力シート部材(B)を形成する磁力を有するシートとしては、永久磁石の粉末または粒状体を混入したゴムやプラスチックからなる磁力シート、所定の大きさの複数の永久磁石を組み込んだり取り付けた布帛、ゴム、プラスチック、金属などからなるシート状材料などを挙げることができる。
そのうちでも、永久磁石の粉末または粒状体を混合したゴムまたはプラスチックからなる磁力シート(特に可撓性のゴムまたは可撓性のプラスチックからなる磁力シート)が、シート全体にわたってほぼ均等な磁力を有しているためにその上に可撓性磁性シート部材(A)を磁力によって安定して固定できる点、入手が容易である点、取り扱い易い点、厚さが均一である点、柔軟性に優れる点、加工性に優れる点、安価である点などから、磁力シート部材(B)として好ましく用いられる。
磁力シート部材(B)を形成する磁力シートに用いる永久磁石としては、既知の永久磁石のいずれもであってもよく、例えば、炭素鋼磁石、ダングステン鋼磁石、KS鋼磁石、タングステン・クロム鋼磁石、MK鋼磁石、ケステル鋼磁石、NKS鋼磁石、アルニコ磁石などを挙げることができる。本発明で好ましく用いられる磁石粉末または磁石粒状物を混入した磁力シート部材(B)は、前記した磁石の粉末や粒状物の1種または2種以上を含有していることができる。
磁力シート部材(B)における磁力の強さは、100〜500ミリテラ(mT)(表面磁束)であることが好ましく、100〜300ミリテラであることがより好ましい。磁力シート部材(B)の上下に位置する可撓性磁性シート部材(A)および磁性支持プレート(C)の材質、磁性の強さなどにもよるが、磁力シート部材(B)の磁力が前記範囲であると、光造形工程中に可撓性磁性シート部材(A)および磁性支持プレート(C)を磁力によって安定して固定することができ、一方光造形工程が終了したときに、立体造形物を可撓性磁性シート部材(A)と一体にして磁力シート部材(B)から円滑に分離するか、または立体造形物、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして磁性支持プレート(C)から円滑に分離することができる。
磁力シート部材(B)の厚さは、取り扱い性、柔軟性、加工性などの点から、0.5〜5mmであることが好ましく、1〜3mmであることがより好ましい。磁力シート部材(B)が厚すぎると可撓性が低下して取り扱い性が悪くなり易く、一方薄すぎると形状保持性が低下して取り扱い性の低下、破損などを生じ易くなる。
本発明の光学的立体造形を行う際に用いる光硬化性樹脂組成物の種類は特に制限されず、光造形に用い得る液状、ペースト、粉末状、薄膜状などの光硬化性樹脂組成物のいずれもが使用できる。
使用し得る光硬化性樹脂組成物としては、例えば、光造形において従来から用いられている、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、エステルアクリレートオリゴマー、多官能エポキシ樹脂などの各種オリゴマー;イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルメタクリレート、ジシクロペタニルアクリレート、ジシクロペタニルメタクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、モルホリンアクリルアミド、モルホリンメタクリルアミド、アクリルアミドなどのアクリル系化合物やN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、酢酸ビニル、スチレンなどの各種の単官能性ビニル化合物;トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ポリエステルジアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートなど多官能性ビニル化合物;水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートなどの各種エポキシ系化合物などを挙げることができ、これらの1種または2種以上と光重合開始剤および必要に応じて増感剤などを含有する光硬化性樹脂組成物を用いることができる。
また、光硬化性樹脂組成物は、上記した成分以外にも、必要に応じて、レベリング剤、リン酸エステル塩系界面活性剤以外の界面活性剤、有機高分子改質剤、有機可塑剤などを含有していてもよい。
さらに、光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、固体微粒子やウィスカーなどの充填材を含有していてもよい。充填材を含有する光硬化性樹脂組成物を用いると、硬化時の体積収縮の低減による寸法精度の向上、機械的物性や耐熱性の向上などを図ることができる。
充填材として用いる固体微粒子としては、例えば、カーボンブラック微粒子などの無機微粒子、ポリスチレン微粒子、ポリエチレン微粒子、ポリプロピレン微粒子、アクリル樹脂微粒子、合成ゴム微粒子などの有機重合体微粒子などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。固体微粒子の粒径は特に制限されないが、一般的には平均粒径が200μm以下、特に100μm以下のものが好ましく用いられる。
また、ウィスカーとしては、径が0.3〜1μm、特に0.3〜0.7μm、長さが10〜70μm、特に20〜50μmおよびアスペクト比が10〜100、特に20〜70μmのものが好ましく用いられる。なお、ここで言うウイスカーの寸法およびアスペクト比は、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した寸法およびアスペクト比である。ウイスカーの種類は特に制限されず、例えば、ホウ酸アルミニウム系ウイスカー、酸化アルミニウム系ウイスカー、窒化アルミニウム系ウイスカー水、酸化硫酸マグネシウム系ウイスカー、酸化チタン系ウイスカーなどを挙げることができ、前記したウイスカーの1種または2種以上を用いることができる。
固体微粒子および/またはウィスカーは、シランカップリング剤で表面処理されていても表面処理されていなくてもよいが、表面処理されていることが好ましい。固体微粒子および/またはウイスカーがシランカップリング剤で表面処理されている場合には、熱変形温度、曲げ弾性率、機械的強度の一層高い光硬化物を得ることができる。その場合のシランカップリング剤としては、充填剤の表面処理などに従来から用いられているシランカップリング剤のいずれもが使用でき、好ましいシランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシランおよび(メタ)アクリルシランを挙げることができる。
以下に図を参照して本発明について具体的に説明するが、本発明は図に記載のものに何ら限定されるものではない。
図1は、昇降用部材を取り付けた本発明で用いる造形用基盤の例を示した図である。
図1において、1は造形用基盤、Aは造形用基盤を構成する可撓性磁性シート部材(A)、Bは磁力シート部材(B)、Cは磁性支持プレート(C)、Dは支持層(D)を示し、また2は昇降用部材、3は固定手段を示す。
造形用基盤1は、例えば図1の(a)に示すように、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が、造形用基盤1の最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重なった3層構造であってもよいし、例えば図1の(b)に例示するように、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)、磁性支持プレート(C)および支持層(D)が、造形用基盤1の最表面側から(A)/(B)/(C)/(D)の順に重なった4層構造であってもよい。図1の(b)の造形用基盤1では、磁性支持プレート(C)は適当な固定手段4によって隅部や周縁部でその下部に位置する支持層(D)に取り付けられている。
また、図示はしないが、造形用基盤1は、磁性支持プレート(C)の下に更に2層以上の層を有する5層以上の多層構造を有していてもよい。
図1の装置において、昇降用部材2の構造や造形用基盤1への取り付け位置、取り付け方式などは特に制限されず、各光学的立体造形装置に適合したものを採用することができる。
図1に示す造形用基盤1では、磁性支持プレート(C)の上に磁力シート部材(B)を載置するか[図1の(a)]、支持層(D)の上に固定された磁性支持プレート(C)の上に磁力シート部材(B)を載置する[図1の(b)]だけで、磁力シート部材(B)がその磁力により磁性支持プレート(C)上に安定に固定される。次いで、磁性支持プレート(C)の上に磁力によって固定された磁力シート部材(B)の上に可撓性磁性シート部材(A)を載置するだけで、磁力シート部材(B)の磁力によって可撓性磁性シート部材(A)が磁力シート部材(B)の上に安定して固定される。それによって、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)の3層が上下方向や左右方向へのずれなどを生ずることなく安定に固定された造形用基盤1[図1の(a)]、または可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)、磁性支持プレート(C)および支持層(D)の4層が上下方向や左右方向へのずれなどを生ずることなく安定に固定された造形用基盤3[図2の(b)]を簡単に形成することができる。
何ら、限定されるものではないが、図1に示した造形用基盤1を用いて、例えば、図2に示すようにして光造形を行う。図2において、1は造形用基盤、2は造形用基盤の昇降部材、4は造形浴、5は立体造形物、aは造形浴4中に収容した液状の光硬化性樹脂組成物、b1は光硬化層を示す。
まず、昇降用部材2によって昇降する造形用基盤1を配置し、光硬化性樹脂組成物aを収容した造形浴4において、図2の(a)に示すように、造形用基盤1における可撓性磁性シート部材(A)の上に光硬化性樹脂組成物よりなる最初の1層分の造形面を形成し、その造形面に光源(図示せず)から発射された光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化層b1を形成する。次いで、図に示していないが、前記光硬化層b1の上に光硬化性樹脂組成物aよりなる1層分の造形面を形成し、その造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化層b2を形成し、そのような操作を多数回繰り返すことによって、図2の(b)に示すように、所定の形状および構造を有する立体造形物5を製造する。
造形浴4内での光造形工程が終了して、所定の形状および構造を有する立体造形物5が形成された段階[図2の(b)]で、例えば図3の(a)に示すように、昇降手段2によって造形用基盤1を上昇させて、立体造形物5および可撓性磁性シート部材(A)を一体にして、その下の磁力シート部材(B)から分離し、次いで図3の(b)に示すように可撓性磁性シート部材(A)を撓ませて立体造形物5から剥離して、立体造形物5を分離・回収する。
また、図3に示す方法に代えて、所定の立体造形物5を製造するための光造形工程が終了した段階で、例えば図4の(a)に示すように、昇降手段2によって造形用基盤1を上昇させて、立体造形物5、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして、その下の磁性支持プレート(C)から分離し、次いで図4の(b)に示すように可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物5から剥離して、立体造形物5を分離・回収してもよい。
また、場合によっては、所定の立体造形物5を製造するための光造形工程が終了した段階で、例えば図4の(a)に示すように、昇降手段2によって造形用基盤1を上昇させて、立体造形物5、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして、その下の磁性支持プレート(C)から分離し、次いで図4の(c)に示すように磁性支持プレート(C)を撓ませて立体造形物5および可撓性磁性シート部材(A)から剥離し、続いて図4の(d)に示すように可撓性磁性シート部材(A)を撓ませて立体造形物5から剥離して、立体造形物5を分離・回収することもできる。
図1に示す造形用基盤1では、最表面に位置する可撓性磁性シート部材(A)は、造形用基盤1の上に光硬化性樹脂組成物よりなる厚さの均一な造形面を形成するために、表面に穴や孔のない、表面が平滑で且つ平坦な可撓性の磁性を有するシートから形成する必要がある。また、可撓性磁性シート部材(A)の下に位置する磁力シート部材(B)は、磁力シート部材(B)の上に可撓性磁性シート部材(A)を上下方向や左右方向のずれを生ずることなく磁力によって磁力シート部材(B)の全面に固定させるために、穴や孔のない平坦な表面を有していることが望ましい。
また、磁力シート部材(B)の下に位置する磁性支持プレート(C)は、図5の(a)に示すように穴や孔のないプレートから形成されていてもよいし、または例えば図5の(b)に示すように穴6を等間隔で開けたプレートなどから形成されていてもよい。
上記で説明した造形用基盤1を備える光学的立体造形装置においては、磁性支持プレート(C)の上に、磁力シート部材(B)を重ねて磁力によって固定させ、更にその上に可撓性磁性シート部材(A)を重ねて磁力によって固定させるだけで造形用基盤1を簡単に形成でき、造形用基盤1の形成や組み立てなどに手間、時間およびコストがかからない。
そして、造形用基盤1を構成する可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が、磁力によって全面で互いに安定に固定されていて、可撓性磁性シート部材(A)をはじめとして造形用基盤1を構成する部材のいずれもが光造形工程中に上下方向や左右方向にずれることがないため、寸法精度および形状に優れる立体造形物を安定して製造することができる。
そして、光造形工程が終了した段階で、立体造形物5を可撓性磁性シート部材(A)または可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)と一体にして造形浴などから取り出し、可撓性磁性シート部材(A)または可撓性磁性シート部材(A)と磁力シート部材(B)を撓ませて立体造形物5から剥離することによって、立体造形物5を損傷などを生ずることなく、簡単に且つ円滑に分離・回収することができる。
《実施例1》
(1) 支持層Dの一方の端部に昇降用部材2を取り付けた図1の(b)に示す造形用基盤1用の装置を造形浴に配置し、その支持層Dの上に、磁性支持プレート(C)(SUS403よりなるプレート;縦×横×厚さ=31cm×31cm×12mm)を載せてその4隅を固定手段3(ボルト)で支持層Dに固定した。次いで、磁性支持プレート(C)の上にそれと同じ寸法の磁力シート部材(B)(磁石粉末を含有するゴム製シート;厚さ=1.5mm;マグテック株式会社製)を載せた後、その上に磁力シート部材(B)と同じ寸法の可撓性磁性シート部材(A)(SUS403よりなるシート;厚さ=1mm)を載せて造形用基盤1を形成した。これにより形成された造形用基盤1は、支持層(D)上で、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)が磁力によって安定に固定されており、また可撓性磁性シート部材(A)の表面は平滑で且つ平坦であった。
(2) 上記(1)で形成した造形用基盤1を造形浴内で1層分だけ下降させて、造形用基盤1における可撓性磁性シート部材(A)の上に光硬化性樹脂組成物[シーメット株式会社製「CPX−1000」;硬化感度2.5mJ;紫外線硬化波長365nm;光重合開始剤としてイルガキュア(登録商標)651を含有]からなる1層分の光硬化性樹脂組成物層(最初の造形面;厚さ=約100μm)を形成させ、その造形面にレーザー光ビーム(光ビームのエネルギー強度=120mW、移動速度=5m/sec)を照射して、所定の断面形状パターンを有する光硬化層を形成した。次いで、造形用基盤1を1層分の距離で下降させて前記光硬化層の上に1層分の光硬化性樹脂組成物層(造形面)を形成し、その造形面に前記と同様にしてレーザー光ビームを照射し、そのような工程を繰り返して、造形用基盤1の上に縦×横×高さ=220mm×220mm×150mmの立体造形物5を製造した。この光造形工程中、可撓性磁性シート部材(A)、磁力シート部材(B)および磁性支持プレート(C)は磁力によって互いに安定に固定された状態で支持層(D)に固定配置されており、上下方向および左右方向へのずれが全く生じなかった。
(3) 昇降用部材2により造形用基盤1を造形浴4の上部(光硬化性樹脂組成物よりなる液面の上)まで上昇させた後、図4の(a)に示すように立体造形物5、可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして、磁力シート部材(B)の下の支持プレート(C)および支持層(D)から分離した。この分離作業は、磁力シート部材(B)と磁性支持プレート(C)との間の磁力に打ち勝つ力を磁力シート部材(B)に手で加えることによって簡単に実施することができた。次いで、図4の(b)に示すように可撓性磁性シート部材(A)および磁力シート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物5から剥離して立体造形物5を分離・回収した。この剥離工程も手などで簡単に行うことができた。これにより得られた立体造形物5は、寸法精度、外観形状などに優れるものであった。
本発明の光学的立体造形方法および装置による場合は、光造形工程中に造形用基盤が上下方向や左右方向にずれるのを防止して、寸法精度および形状に優れる立体造形物を安定して造形用基盤上で製造することができ、そして光造形工程が終了したときに立体造形物を破損などを生ずることなく造形用基盤材料から簡単に分離して回収することができるので、立体造形物の製造技術として極めて有効である。
本発明の造形用基盤は、その形成や組み立てなどに手間、時間およびコストを要せず簡単に且つ低コストで形成することができ、しかも表面の平滑性および平坦性に優れていて光硬化性樹脂組成物よりなる厚さが均一で平滑な造形面を造形用基盤表面に形成することができ、更に耐久性に優れているため、光学的立体造形用の造形用基盤として有用である。
本発明の光学的立体造形方法および装置による場合は、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物、金型、母型などのためのモデルや加工用モデル、複雑な熱媒回路の設計用の部品、複雑な構造の熱媒挙動の解析企画用の部品、その他の複雑な形状や構造を有する各種の立体造形物を高い寸法精度で円滑に製造することができる。
本発明の造形用基盤の一例を示す図である。 本発明の造形用基盤を用いて光学的立体造形を行う場合の一例を示す図である。 本発明の光学的立体造形方法において、光造形工程の終了後に、造形用基盤を構成する可撓性磁性シート部材(A)などを剥離して、立体造形物を分離・回収する際の例を示す図である。 本発明の光学的立体造形方法において、光造形工程の終了後に、造形用基盤を構成する可撓性磁性シート部材(A)などを剥離して、立体造形物を分離・回収する際の別の例を示す図である。 本発明の造形用基盤を構成する磁性支持プレート(C)の例を示す図である。
符号の説明
A 可撓性磁性シート部材(A)
B 磁力シート部材(B)
C 磁性支持プレート(C)
D 支持層(D)
1 造形用基盤
2 昇降用部材
3 固定手段
4 造形浴
5 立体造形物
6 穴

Claims (7)

  1. (i) 造形用基盤上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる最初の造形面を形成し、その造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を形成した後、該光硬化した樹脂層の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を形成しその造形面に光を照射して所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を更に形成する光造形工程を所定の立体造形物が形成されるまで順次繰り返すことからなる光学的立体造形方法であって;
    (ii) 造形用基盤が、磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有し、前記層構造部における磁性を有する可撓性のシート部材(A)の上に1層分の光硬化性樹脂組成物を施して光硬化性樹脂組成物よりなる前記した最初の造形面を形成する;
    ことを特徴とする光学的立体造形方法。
  2. 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する請求項1に記載の光学的立体造形方法。
  3. ・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物および磁性を有する可撓性のシート部材(A)を一体にして、磁性を有する可撓性のシート部材(A)の下部に位置する磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁性を有する可撓性のシート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収するか;
    ・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物、磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして、磁力を有するシート部材(B)の下部に位置する磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収するか;または、
    ・造形用基盤上での立体造形物の形成終了後に、立体造形物、磁性を有する可撓性のシート部材(A)および磁力を有するシート部材(B)を一体にして、磁力を有するシート部材(B)の下部に位置する磁性を有する支持プレート(C)から分離し、次いで磁力を有するシート部材(B)を立体造形物および磁性を有する可撓性のシート部材(A)から剥離し、続いて磁性を有する可撓性のシート部材(A)を撓ませて立体造形物から剥離して、立体造形物を分離・回収する;
    ことからなる請求項1または2に記載の光学的立体造形方法。
  4. 造形用基盤;
    造形用基盤上および光硬化した樹脂層上に、1層分の光硬化性樹脂組成物を順次供給して光硬化性樹脂組成物よりなる造形面を順次形成するための手段;
    光源;および、
    光源からの光を所定のパターンで光硬化性樹脂組成物よりなる造形面に照射して、所定の断面形状パターンを有する光硬化した樹脂層を形成するための手段;
    を有する光学的立体造形装置であって、
    前記造形用基盤が、磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有している;
    ことを特徴とする光学的立体造形装置。
  5. 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する請求項4に記載の光学的立体造形装置。
  6. 磁性を有する可撓性のシート部材(A)、磁力を有するシート部材(B)および磁性を有する支持プレート(C)を、最表面側から(A)/(B)/(C)の順に重ねた層構造部を少なくとも有することを特徴とする光学的立体造形用の造形用基盤。
  7. 磁力を有するシート部材(B)が可撓性を有する請求項6に記載の造形用基盤。
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