JP4422013B2 - シリコーン処理具用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコーン処理具用洗浄剤組成物に関し、さらに詳細にはシリコーン処理具の表面に存在する汚れの溶解・除去性およびすすぎ性に優れ、しかも安全性の高いシリコーン処理具用洗浄剤組成物(以下、単に洗浄剤組成物という場合がある)に関する。また、該洗浄剤組成物を用いるシリコーン処理具を洗浄する方法に関する。
シリコーンは、その疎水性および独特の摩擦特性から、塗料分野、パーソナルケア分野などで非常に重要な原料である。従来、シリコーンを含有した製品を配合した後の配合設備の洗浄には、中性の界面活性剤水溶液、またはアルキルベンゼンスルホン酸塩などの一般的な界面活性剤が使用されていた(例えば、特許文献1)。また、シリコーンの性状により洗浄しにくいシリコーン混入塗料の洗浄液および洗浄方法が報告されている(例えば、特許文献2)。
特開平2−215897号公報 特開平6−346010号公報
シリコーンは疎水性であるがために、製品配合後の配合設備の洗浄には長時間を要する。特に、25℃における動粘度が0.01m/s以上の高粘度シリコーン、および高粘度シリコーンとアミノ変性シリコーンとの混合物の除去は、非常に困難である。
また、シリコーンの用途によっては、顔料、染料などの色材とシリコーンを混合する場合もあり、このような混合物の混合に使用した配合設備をある程度の清浄度まで速やかに洗浄しなければ次の生産品目に混入し品質面で問題となる。このような問題を解決するため、従来では、従業員が配合設備内に入り、タワシ、スポンジなどの清掃具で拭き取っていたため、生産性および作業性の点で課題があった。
このような課題に対し、前記特許文献1に開示される洗浄剤では、洗浄力が不足し、前記特許文献2に開示される洗浄液も、高温下で高濃度アルカリを使用する必要があり、安全性の面で課題がある。
従って、本発明は、シリコーン処理具上のシリコーンおよびその混合物に対して優れた溶解性、除去性を示し、特に今まで律速となっていたすすぎ性を大きく改善でき、しかも環境への負荷を低減でき、安全性の高いシリコーン処理具用洗浄剤組成物ならびに該洗浄剤組成物を用いるシリコーン処理具の洗浄方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 アルキルグリコシド、グリセリルエーテル、炭化水素および水を含有するシリコーン処理具用洗浄剤組成物、ならびに
〔2〕 前記〔1〕記載の洗浄剤組成物を用いてシリコーン処理具を洗浄する方法
に関する。
本発明により、シリコーン処理具上のシリコーンおよびその混合物に対して優れた溶解性、除去性を示し、かつ今まで律速となっていたすすぎ性を大きく改善でき、しかも環境への負荷を低減でき、安全性の高いシリコーン処理具用洗浄剤組成物を提供することができ、シリコーン処理具を安全に洗浄することができるシリコーン処理具の洗浄方法を提供することができる。
本発明のシリコーン処理具用洗浄剤組成物は、アルキルグリコシド、グリセリルエーテル、炭化水素、および水を含有するものであり、かかる4成分を併用することを一つの特徴とする。
特に、本発明は、アルキルグリコシドとグリセリルエーテルを組み合わせることにより、本来水に溶解しない炭化水素を高含水域でも分散することができる。従って、高含水率でもシリコーンおよびその混合物を溶解・除去することが可能であり、洗浄剤コストを大きく低減することができるだけでなく、従来の洗浄剤に比べ、引火性を考慮した厳密な水分管理を行う必要がなくなり扱いやすくなる。
また、従来の炭化水素を含む水系洗浄剤は、シリコーン処理具に付着した洗浄剤成分ならびに再付着したシリコーンおよびその混合物を洗い流すためのすすぎ時の負荷が大きかったが、本発明の洗浄剤組成物を用いることによりすすぎが格段と容易になる。
本発明の洗浄剤組成物は、低温でも十分なシリコーン処理具の洗浄性を有するが、50℃よりも高い温度においても、先に示した公知の洗浄剤より優れた洗浄性を示す。
《洗浄対象》
本発明の洗浄対象となるシリコーン処理具としては、シリコーンを混合する際に使用されるシリコーン配合設備、シリコーン取り扱いで使用される冶工具類などが挙げられる。本発明においてシリコーン配合設備とは、シャンプー、コンディショナーなどの頭髪洗浄用化粧品;ファンデーションなどのメークアップ化粧品;日焼け止め化粧品;***化粧品;アイライナー化粧品;消泡剤;樹脂成形加工時に金型に塗布される離型剤;ポリウレタン、PVC、フェノールフォーム用整泡剤;シリコーン配合塗料などに用いられるシリコーンおよびその混合物を調製する際に使用される容器、充填ラインのポンプ、配管、中継槽のようなタンクなどをいう。また、本発明において冶工具類とは、シリコーンを含有する製品を容器に充填し製品化する際に使用される、充填機ノズルなどのシリコーンと接触する可能性のある冶工具類一般をいう。
《除去対象》
本発明の洗浄剤組成物の主な除去対象はシリコーンおよびその混合物であり、一般的には流動性を有するシリコーンオイルである。シリコーンとしては、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体などの変性シリコーンなどが挙げられる。中でも、高重合メチルポリシロキサンなどの25℃における動粘度が0.01m/s以上の高粘度変性シリコーンおよび/または高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体などのアミノ変性シリコーンを含有する混合物は非常に洗浄しにくい。従って、本発明の洗浄剤組成物は、特に、高粘度変性シリコーンおよびアミノ変性シリコーンを除去対象とする。
《アルキルグルコシド》
本発明に用いられるアルキルグリコシドはグリセリルエーテルと組み合わせることにより、本来水に溶解しない炭化水素を高含水域でも分散し、シリコーンおよびその混合物を溶解・除去することができる。
本発明に用いられるアルキルグリコシドは、下記の一般式(1):
(OR (1)
〔式中、Rは直鎖または分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、またはアルキルフェニル基を示し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Gは炭素数5〜6を有する還元糖に由来する残基を示し、x(平均値)は0〜5を、y(平均値)は1〜5を示す〕で表される。
式中、xは、好ましくは0〜2、より好ましくは0である。yは、好ましくは1〜1.5、より好ましくは1〜1.4である。Rの炭素数は、溶解性および除去性の観点から、好ましくは9〜16、さらに好ましくは10〜14である。Rは、好ましくはエチレン基である。Gは、原料として使用される単糖類または多糖類によってその構造が決定され、単糖類としては、グルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、リキソース、アラビノース、これらの混合物などが挙げられ、多糖類としては、マルトース、キシロビオース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチビオース、ラクトース、スクロース、ニゲロース、ツラノース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース、これらの混合物などが挙げられる。これらのうち、単糖類としては、入手性および低コストの点からグルコースまたはフルクトースが好ましく、多糖類ではマルトースまたはスクロースが好ましい。尚、xおよびyはプロトン(H)NMRにより求める。
アルキルグリコシドとしては、前記一般式(1)を満たすものであれば特に限定はないが、例えば、高い溶解性および除去性を得る観点からは、アルキルポリグルコシドが好ましく、中でも、デシルポリグルコシド、ドデシルポリグルコシド、ミリスチルポリグルコシドなどがより好ましい。
ここで、アルキルポリグルコシドとは、前記一般式(1)において、Gがグルコース由来の残基であり、yが1以上であるアルキルグリコシドをいい、例えば、単糖類または多糖類をその構造として含むものが挙げられる。
アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計量に対するアルキルグリコシドの割合は、高いすすぎ性を得る観点から、20〜80重量%が好ましく、20〜70重量%がより好ましく、25〜65重量%がさらに好ましく、30〜60重量%がさらにより好ましく、35〜57重量%がさらにより好ましい。
《グリセリルエーテル》
本発明に用いられるグリセリルエーテルとしては、溶解性および除去性を落とさず、かつ、使用温度範囲で透明な製品性状を維持する観点から、炭素数4〜12の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有するものが挙げられ、例えばn−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基などの炭素数4〜12のアルキル基を有するものが好ましく、炭素数5〜10、さらに炭素数5〜8のアルキル基を1または2個、特に1個有するものがさらに好ましい。さらに本発明に用いるグリセリルエーテルとしては、グリセリル基が2個以上、好ましくは2〜3個のグリセリル基がエーテル結合で繋がった、モノアルキルジグリセリルエーテルまたはモノアルキルポリグリセリルエーテルでも良い。特に、シリコーンおよびその混合物に対する溶解性および除去性に優れる観点から、モノアルキルグリセリルエーテル、モノアルキルジグリセリルエーテルが好ましい。特に好ましいグリセリルエーテルは、2−エチルヘキシルグリセリルエーテルである。これらのグリセリルエーテルは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。本発明においては、かかるグリセリルエーテルを用いることで、有機溶剤と水との分散性を安定させることができるため、従来、洗浄しにくいといわれていた高粘度変性シリコーンおよびその混合物に対しても、より優れた溶解性および除去性が得られるという利点がある。
アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計量に対するグリセリルエーテルの割合は、炭化水素と水との分散を安定にさせ、高い洗浄性とすすぎ性を両立する観点から、洗浄剤組成物から水を除いた成分中、2〜30重量%が好ましく、3〜25重量%がより好ましく、4〜20重量%がさらに好ましく、6〜17重量%がさらに好ましく、8〜14重量%がさらに好ましい。
《アルキルグリコシドとグリセリルエーテルの重量比》
本発明の洗浄剤組成物において、アルキルグリコシド/グリセリルエーテルの重量比(アルキルグリコシド/グリセリルエーテル)は、2.7〜10が好ましい。中でも、シリコーン処理具を洗浄する場合、洗浄時の泡立ち性を抑制する観点から、アルキルグリコシド/グリセリルエーテルの重量比は、10以下が好ましく、また炭化水素と水を安定に分散させる観点から、2.7以上が好ましい。従って、アルキルグリコシド/グリセリルエーテルの重量比は、より好ましくは2.8〜6.7、さらに好ましくは3.3〜6.3、さらにより好ましくは3.5〜5である。
《炭化水素》
本発明に用いられる炭化水素は、シリコーンの溶解・除去促進と再付着防止の観点から、オレフィン系炭化水素および/またはパラフィン系炭化水素が好ましい。オレフィン系炭化水素およびパラフィン系炭化水素としては、炭素数10〜18、好ましくは10〜14の化合物が好ましく、例えば、デカン、ドデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、デセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセンなどの直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素;シクロデカン、シクロドデセンなどのシクロ化合物などの脂環式炭化水素などが挙げられる。これらのうち、炭素数10〜18、好ましくは10〜14の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素が好ましく、より好ましくはオレフィン系炭化水素である。これらの炭化水素は、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明においては、前記オレフィン系炭化水素およびパラフィン系炭化水素に加えて、ノニルベンゼン、ドデシルベンゼンなどのアルキルベンゼン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレンなどのナフタレン化合物などの芳香族炭化水素も使用することができる。
アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計量に対する炭化水素の割合は、洗炭化水素と水との分散を安定にさせ、高い洗浄性とすすぎ性を両立する観点から、浄剤組成物から水を除いた成分中、10〜50重量%が好ましく、15〜45重量%がより好ましく、17〜43重量%がさらに好ましく、20〜40重量%がさらにより好ましく、25〜35重量%がさらにより好ましい。
《好適な組み合わせ》
また、本発明における、アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の好ましい組み合わせとしては、アルキルグリコシドがデシルポリグルコシドおよび/またはドデシルポリグルコシドであり、グリセリルエーテルが2−エチルヘキシルグリセリルエーテルおよび/またはヘキシルグリセリルエーテルであり、炭化水素がデセン、ドデセン、テトラデセン、デカン、ドデカンおよびテトラデカンからなる群より選択される少なくとも1種である組み合わせが挙げられる。
《グリコールエーテル》
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄液の粘度を下げ、洗浄時の泡立ち性を抑制し、さらには、洗浄直後のすすぎ時〔以下予備すすぎと呼ぶ〕の排水負荷を低減する観点から、グリコールエーテルを含有することが好ましい。本発明の洗浄剤組成物がグリコールエーテルを含有する場合、特に、以下に示すような油水分離法を用いる場合、分離特性を良好にする観点から、希釈せずに該組成物を使用することが好ましい。本発明に用いられるグリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノアルキル(炭素数1〜12)エーテル、ジエチレングリコールモノアルキル(炭素数1〜12)エーテル、トリエチレングリコールモノアルキル(炭素数1〜12)エーテル、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール、フェニルグリコール、プロピレングリコールまたはジプロピレングリコールのモノアルキル(炭素数1〜12)エーテル、ジアルキルグリコール(炭素数2〜12)のモノアルキル(炭素数1〜12)エーテルが挙げられ、中でも、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジエチレングリコールジブチルエーテルが好ましく、特許第2539284号公報に記載のすすぎ液の排水負荷を低減する洗浄方法(以下、油水分離法と呼ぶ)を行う観点からは、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルおよびジエチレングリコールジブチルエーテルが特に好ましい。これらのグリコールエーテルは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
グリコールエーテルの含有量は、洗浄剤組成物の曇点を30℃以上とし高温で洗浄し、かつ油水分離法を行う観点から、アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計の含有量を100重量部として、10〜30重量部が好ましく、12〜28重量部がより好ましく、15〜25重量部がさらに好ましく、18〜21重量部がさらにより好ましい。
《有機酸および無機酸》
本発明の洗浄剤組成物は、アミノ変性シリコーンの除去性をより向上する観点から、さらに有機酸および/または無機酸を含有することが好ましい。有機酸としては、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸などのヒドロキシ酸などが挙げられ、中でもグリコール酸が好ましい。無機酸としては、ホウ酸、ケイ酸などが挙げられる。これらの有機酸および無機酸は、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
有機酸または無機酸を単独で使用する場合は、各酸の含有量は、高い溶解性および除去性を維持する観点から、アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計の含有量を100重量部として、0.1〜1重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましく、0.15〜0.45重量部がさらに好ましく、0.2〜0.4重量部がさらにより好ましい。また、有機酸または無機酸を2種以上で使用する場合は、酸の合計の含有量は、高い溶解性および除去性を維持する観点から、アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計の含有量を100重量部として、0.1〜1重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましく、0.15〜0.45重量部がさらに好ましく、0.2〜0.4重量部がさらにより好ましい。
《その他の成分》
本発明の洗浄剤組成物はさらに、本発明の効果を損なわない範囲で、洗浄剤組成物に通常用いられる、アルカリ剤、消泡剤、他の界面活性剤、防腐剤、防錆剤、1−オクタノールなどの油水分離調整剤などを含有してもよい。
《水》
本発明に用いられる水としては、特に限定はなく、イオン交換水、純水、脱イオン水などが挙げられ、イオン交換水が好ましい。
《態様1》
例えば、本発明の洗浄剤組成物を水などの水性媒体で希釈してシリコーン処理具の洗浄に用いる場合、水の含有量は、洗浄剤組成物が引火しないようにする観点および経済性の観点から、洗浄剤組成物中、50〜98重量%が好ましく、60〜98重量%がより好ましく、70〜98重量%がさらに好ましく、80〜98重量%がさらにより好ましい。
《態様2》
あるいは、本発明の洗浄剤組成物をそのままシリコーン処理具の洗浄に用いる場合、洗浄剤組成物における水の含有量は、使用時の排水負荷を低減する観点から、洗浄剤組成物中、20〜90重量%が好ましく、40〜80重量%がより好ましく、45〜75重量%がさらに好ましく、50〜70重量%がさらにより好ましい。
《調製方法》
以上の構成を有する本発明の洗浄剤組成物は、前記成分およびその他の成分などを常法により混合することにより製造することができる。例えば、前記アルキルグリコシド、前記グリセリルエーテル、前記炭化水素および前記グリコールエーテルを攪拌しながら混合し、さらに必要に応じてその他の成分を混合して、最後に水を添加することで、製造することができる。
《用途》
本発明の洗浄剤組成物は、シリコーン処理具の洗浄に適用することができる。また、本発明の洗浄剤組成物は、すすぎ液の排水負荷を低減する油水分離法による洗浄にも適用することができる。以上のような洗浄に本発明の洗浄剤組成物を適用することにより、洗浄時間の短縮、省エネルギーなどの効果が奏される。従って、本発明はまた、前記洗浄剤組成物を用いるシリコーン処理具の洗浄方法に関する。
《洗浄方法》
本発明の洗浄方法は、前記洗浄剤組成物を用いてシリコーン処理具を洗浄する工程(以下、単に洗浄工程という場合がある)を含み、さらにシリコーン処理具に残存している洗浄剤組成物の成分に可溶化したシリコーンおよびその混合物、および/または洗浄剤組成物の成分を洗い流すためのすすぎ工程および乾燥工程を含むことが好ましい。
前記洗浄工程において、前記したように本発明の洗浄剤組成物をそのままシリコーン処理具の洗浄に使用してもよいが、排水負荷の軽減の観点から、水などの水性媒体、好ましくは水で、好ましくは2〜20倍、より好ましくは3〜15倍、さらに好ましくは3〜10倍に本発明の洗浄剤組成物を希釈してシリコーン処理具の洗浄に使用してもよい。
洗浄工程における洗浄温度は、シリコーン処理具に付着するシリコーンおよびその混合物に対して十分な溶解性および除去性を発揮する観点から、好ましくは40℃以上、シリコーンおよびその混合物の粘度低減によって溶解性および除去性を向上する観点から、より好ましくは60℃以上である。また、洗浄温度は、水分の蒸発を抑制する観点から、90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。
洗浄時間は、洗浄されるシリコーン処理具の種類および付着しているシリコーンおよびその混合物の量および種類によっても異なるので一概にはいえないが、30〜60分の洗浄時間でシリコーン処理具からシリコーンおよびその混合物が十分除去される。
洗浄手段としては、浸漬法、超音波洗浄法、浸漬揺動法、スプレー法、電解洗浄、手拭き法等の各種の公知の洗浄手段が挙げられ、シリコーン処理具の種類にあわせて、これらの手段を単独でまたは適宜組み合わせてシリコーン処理具を洗浄することができる。
例えば、シリコーン処理具がシリコーン配合設備である場合、前記洗浄剤組成物そのまま、または適当な倍率に水で希釈した洗浄剤組成物でシリコーン配合設備を満たし、シリコーン配合設備に付帯している攪拌機を作動させてシリコーン配合設備を洗浄する。なお攪拌装置の攪拌速度は、洗浄効果を高める意味で、設備内に乱流が発生する速度以上であれば良い。
一方、シリコーン処理具が治工具類である場合、前記洗浄剤組成物そのまま、または適当な倍率に水で希釈した洗浄剤組成物を満たした洗浄槽に冶工具類を浸漬し、超音波洗浄法、浸漬揺動法、または液中、気中スプレー法等各種の公知の洗浄方法を単独または組み合わせて治工具類を洗浄する。
すすぎ工程は、洗浄工程が終了した後、洗浄剤組成物を廃棄し、シリコーン配合設備に残存している洗浄剤組成物の成分に可溶化したシリコーンおよびその混合物、および/または洗浄剤組成物の成分をシリコーン配合設備から取り除くため行われる。乾燥工程は、すすぎ工程が終了した後、シリコーン処理具に残存している水分を乾燥するために行われる。
本発明の組成物では溶液構造が水相と油相の連続相からなる、いわゆるバイコンティニアス構造になっていると推定され、その洗浄・すすぎ機構は以下のように推定される。
洗浄は本発明の組成物における炭化水素成分からなる連続相がシリコーンおよびその混合物に接触、溶解することでなされる。シリコーンおよびその混合物が炭化水素成分に取込まれると同時に、油相と親水性の金属表面の間に水相が浸透、接触する。一度水相で濡れた面は、シリコーンおよびその混合物を含む油相に対し濡れにくくなるので、シリコーンおよびその混合物の再付着はほとんど発生しないと思われる。洗浄の過程でシリコーンおよびその混合物は、ほぼ油相に取込まれるので、設備などの表面のほとんどが親水面になり、水相で濡れた状態になっていると考えられる。廃液時、ほとんどのシリコーンおよびその混合物は油相に溶解した状態で排出されるものの、洗浄液の一部は設備などの壁面に残留するため、この洗浄液の油相にはシリコーンおよびその混合物が残留している。
しかし次いですすぎ用の水を投入すると、洗浄液の水相部はすすぎ水で希釈され、水相の体積比率が油相に対して大幅に大きくなるため、シリコーンおよびその混合物を含有する油相部分は連続相を維持できなくなる。その結果、溶液構造は安定なO/W型マイクロエマルションに変化すると考えられる。このマイクロエマルション構造では、油相が水相中に安定して存在するため、さらに再付着はできなくなる。もはや、壁面の表面にはシリコーンおよびその混合物のみならず油相すら残留できなくなり、少ないすすぎにより、所定の洗浄性を得ることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物は、すすぎ液の排水負荷を低減する油水分離法による洗浄に用いることもできる。
《SUS製カップの洗浄性》
1.試験カップの作製
以下の組成の変性シリコーン1.5gを500ml SUS製カップに塗り、試験カップとした。
Figure 0004422013
2.洗浄剤組成物の調製
表2に示す組成となるように、各成分を添加混合し、実施例1および5ならびに比較例1および2の洗浄剤組成物をそれぞれ調製した。なお表中の組成はすべて重量%である。
上記で調製した実施例1の洗浄剤組成物を純水を用いて3倍および10倍に希釈してそれぞれ実施例2および3の洗浄剤組成物を調製した。また、アルキルグリコシド26.7重量%、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル6.7重量%、1−ドデセン16.6重量%、グリコール酸0.15重量%および純水49.85重量%の洗浄剤組成物を調製し、さらに純水を用いて3倍に希釈して実施例4の洗浄剤組成物を調製した。なお、希釈後の洗浄剤組成物中の各成分の組成は表2の通りである。
3.洗浄試験
1.で作製した試験カップに2.で調製した洗浄剤組成物150gを入れ、60℃で30分撹拌した後、洗浄剤組成物を廃棄した。次いで、洗浄後のカップに60℃のイオン交換水150gを入れ、30分間撹拌した後、すすぎ液を廃棄した。このすすぎ操作を3回行い、100℃の熱風乾燥機で40分間乾燥を行い観察カップとした。
〔洗浄性〕
観察カップに残留するシリコーンを計量し、除去性を評価した。その結果を表2に示す。なお、残留するシリコーンの重量は、シリコーン塗布前のカップ重量、試験カップのカップ重量および観察カップのカップ重量から求めた。
Figure 0004422013
表2の結果から、実施例1〜5の洗浄剤組成物は比較例1および2の洗浄剤組成物と比較して明らかにシリコーンに対する溶解性および除去性に優れることがわかる。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄の困難なシリコーンと接触したシリコーン処理具の洗浄に使用することができる。

Claims (4)

  1. アルキルグリコシド、グリセリルエーテル、炭化水素、および水を含有するシリコーン処理具用洗浄剤組成物であって、グリセリルエーテルがモノアルキルグリセリルエーテルまたはモノアルキルジグリセリルエーテルであり、アルキルグリコシド、グリセリルエーテルおよび炭化水素の合計量に対する各成分の割合が、アルキルグリコシド20〜80重量%、グリセリルエーテル2〜30重量%および炭化水素10〜50重量%であり、アルキルグリコシド/グリセリルエーテルの重量比が3.3〜10である、シリコーン処理具用洗浄剤組成物
  2. 炭化水素が炭素数10〜18の化合物である請求項1記載の組成物。
  3. さらにグリコールエーテルを含む請求項1または2記載の組成物。
  4. さらに有機酸および/または無機酸を含む、請求項1〜いずれか記載の組成物。
JP2004369801A 2004-12-21 2004-12-21 シリコーン処理具用洗浄剤組成物 Active JP4422013B2 (ja)

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