JP4421646B2 - 画像処理装置、描画データ処理方法及び該方法を実行するためのプログラム - Google Patents
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Description
この色変換では、従来から無彩色(白、黒を含むグレイ)を対象にする変換処理として、次に示すような二種の描画法に対応する変換方法が適用されている。例えば、ビジネス文書に見られるような文字やグラフ、写真が混在したページをカラー印刷する場合、文字やグラフに用いられる無彩色(以下「グレイ」という場合、無彩色を指す)部分はK色材のみを用いて印刷し、写真画像のグレイ部分はCMYK4色材混色で印刷するのが望ましいとされており、これらの描画法に対応して、K単色変換、CMYK4色変換が行われている。
下記特許文献1には、色変換の対象にする画像データにおける同色の画像領域の色成分からグレイを判定し、グレイ判定されたデータにK単色変換条件により色変換を行うグレイ処理を適用するといったこと、又前記画像領域の種類(描画オブジェクト)がテキストではないと判定された場合に、その領域には上記グレイ処理を適用しないといった動作条件に従った処理を行うこと、さらに前記領域の種類に応じてグレイ判定の基準を変更することが示されている。
また、下記特許文献2には、特許文献1と同様の目的に利用し得るグレイ判定を行う際に、原稿の種類に最適な判定基準を用いるために、入力カラー画像の各成分データに対して行うグレイ判定の閾値を変更するようにし、高画質を得ることを可能にするものである。
本発明は、フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従って図形を描画するための描画データ生成過程で行なわれるグレイ処理によって起きる画質劣化を解決するために提案された上述の従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的(課題)は、写真画像などの対象画像の種類が指示されていない、例えば、スキャナ画像などのフルカラーイメージのみで構成される画像データに対する描画データ生成(CMYKへの変換)においても、画質劣化を生じることのない無彩色処理を可能にすることにある。また、こうした無彩色処理を上記した従来の像域分離処理回路におけるような特別なハードウェアを必要としない、より簡単な方法により実現することを更なる目的とする。
請求項2の発明は、フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する描画データ処理手段を有する画像処理装置であって、前記描画データ処理手段は、フルカラーの原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手段と、前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手段と、前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手段と、前記彩色判定手段により無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手段の判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手段と、を備え、前記画像特徴判定手段は、前記原画像データの注目画素を中心とする隣接する所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手段であり、前記変換条件指示手段は、該画像特徴判定手段により写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示することを特徴とする画像処理装置である。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記彩色判定手段は、RGBの各成分データ値が等しいときに無彩色と判定することを特徴とする画像処理装置である。
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記彩色判定手段は、RGBの各成分データ値の差分がそれぞれ所定の閾値以内であるときに無彩色と判定することを特徴とする画像処理装置である。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像処理装置において、前記色変換手段における異なる変換条件を、Kのみを使用しCMYを使用しないK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件とし、これらを無彩色と判定された画素に適用する色変換条件としたことを特徴とする画像処理装置である。
請求項6の発明は、フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する画像処理装置における描画データ処理方法であって、フルカラー原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手順と、前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手順と、前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手順と、前記彩色判定手順で無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手順における判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手順と、を有し、前記画像特徴判定手順は、前記原画像データの注目画素の後の主走査方向に連なる所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手順であり、前記変換条件指示手順は、該画像特徴判定手順において写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示する手順であることを特徴とする描画データ処理方法である。
請求項7の発明は、フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する画像処理装置における描画データ処理方法であって、フルカラー原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手順と、前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手順と、前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手順と、前記彩色判定手順で無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手順における判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手順と、を有し、前記画像特徴判定手順は、前記原画像データの注目画素を中心とする隣接する所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手順であり、前記変換条件指示手順は、該画像特徴判定手順において写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示する手順であることを特徴とする描画データ処理方法である。
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載された描画データ処理方法において、前記彩色判定手順は、RGBの各成分データ値が等しいときに無彩色と判定することを特徴とする描画データ処理方法である。
請求項9の発明は、請求項6又は7に記載された描画データ処理方法において、前記彩色判定手順は、RGBの各成分データ値の差分がそれぞれ所定の閾値以内であるときに無彩色と判定することを特徴とする描画データ処理方法である。
請求項10の発明は、請求項6乃至9のいずれかに記載された描画データ処理方法において、無彩色と判定された画素に適用する前記色変換条件を、Kのみを使用しCMYを使用しないK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件としたことを特徴とする描画データ処理方法である。
請求項11の発明は、請求項6乃至10のいずれかに記載された描画データ処理方法の各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
請求項12の発明は、請求項11に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項13の発明は、プリンタコントローラに請求項11に記載されたプログラムを搭載したことを特徴とする印刷装置である。
請求項14の発明は、請求項11に記載されたプログラムを含むプリンタドライバを搭載したコンピュータよりなるホスト装置である。
フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い該原画像データを色変換しカラー印刷用のCMYKの図形描画データを生成する描画データ処理において、画素ごとに無彩色であるか否かを判定し、無彩色と判定された画素に対して、CMYKへの色変換を行う際に、対象画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かに応じて色変換条件を指示するようにしたことにより、画像特徴を示す画像種類に適した変換条件を画素単位に適用することができるので、無彩色処理により従来生じることがあったグレイ部分とほぼグレイに近い有彩色部分との境に生じる“まだら模様”のような画質劣化を起こさず、画質の向上を図ることが可能になる。
(2)請求項3,4,8,9の発明に対応する効果
RGBの各成分データ値が等しいときに無彩色と判定するようにしたので、判定処理を簡単に行うことが可能になる。
また、RGBの各成分データ値の差分がそれぞれ所定の閾値以内であるときに無彩色と判定するようにしたので、人間の目では確認できない程度の微小彩度の色範囲も無彩色と判定させることにより、画質の劣化として顕在化することを回避し、高画質化を可能とする。
(3)請求項5,10の発明に対応する効果
無彩色と判定された画素に対して適用可能な色変換条件として、CMYを使用しないK単色変換条件及びCMYK4色を使用する通常変換条件を用いる様にしたので、写真画像の無彩色画素に対しては、CMYK4色による色変換条件を適用することにより、周辺の有彩色画素との階調連続性を保って、グレイ部分とほぼグレイに近い有彩色部分との境に生じる“まだら模様”の発生を防止し、黒文字やグラフの黒罫線などの無彩色画素に対しては、K単色ですっきりとした画像を形成することが可能になる。
(4)請求項11,12の発明に対応する効果
請求項6乃至10のいずれかに記載された描画データ処理方法の各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを画像処理装置のコンピュータに搭載することにより、上記(1)〜(3)のいずれかの効果を容易に実現することが可能になる。
(5)請求項13の発明に対応する効果
請求項6乃至10のいずれかに記載された描画データ処理方法の各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを印刷装置のプリンタコントローラに搭載することにより、上記(1)〜(3)のいずれかの効果を印刷装置において具現化することが可能になる。
(6)請求項14の発明に対応する効果
請求項6乃至10のいずれかに記載された描画データ処理方法の各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムをホスト装置のコンピュータに搭載することにより、色変換処理機能を持たない印刷装置への描画命令を行うホスト装置において上記(1)〜(3)のいずれかの効果を具現化することが可能になる。
以下の各実施形態には、ソースとなるフルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する描画データ処理における無彩色の画素に対する色変換の際に、Kのみを使用するK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件のいずれを用いるかを、原(ソース)画像データの各画素が属性として持つ画像特徴に応じて変換条件の設定を変更可能とし、出力画像の画質の向上を図ることを目的とする本発明の画像処理装置、描画データ処理方法に係わる実施形態を示す。
なお、ここでは、一般化したプリンタシステム(即ち、ホストコンピュータから受け取った印刷コマンドに従い印刷処理を行うプリンタからなるシステム)におけるプリンタに対し本発明に係わる描画データ処理を実施した例を示す。プリンタ側で本発明に係わる描画データ処理を実施する場合には、既存の一部のレーザプリンタにおけると同様に、プリンタに装備されるプリンタコントローラの処理として行うことが可能である。また、既存の一部のインクジェットプリンタにおけると同様に、ホストコンピュータ側の処理として行う場合には、プリンタドライバに、処理に必要な機能を搭載させることにより実施することができる。プリンタコントローラ或いはプリンタドライバで実施する場合には、これらを駆動するコンピュータ(CPU)に、以下の実施形態に示す描画処理方法の各処理手順を実行させるためのプログラムを搭載することにより、必要な機能を実現することが可能である。
この実施形態では、無彩色の色変換において、Kのみを使用するK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件のいずれを用いるかを、原(ソース)画像データの各画素が属性として持つ画像特徴に応じて指示し、印刷出力画像の高画質化を図るために必要となる基本的な手段を示す。本実施形態がねらいとする高画質化は、例えば、文字、グラフィックス、写真などの混在するビジネス文書に見られるような印刷物において、黒文字やグラフの黒罫線などはK単色ですっきりと、また、写真画像の一部に含まれるグレイ画素はCMYKを使って周辺の画素と階調連続性を保つことにある。
図1に例示するプリンタ1は、ホスト装置としてのPC(パーソナルコンピュータ)7から受け取った印刷コマンドに従い印刷処理を行うために必要なデータを処理し、プリンタの各動作部を制御するプリンタコントローラ2と、プリンタコントローラ2からの描画データ出力により紙等の媒体に印字を行うプリンタエンジン4を有する。
プリンタコントローラ2内には、入力印刷コマンドからプリンタエンジン4に出力する描画データを生成するまでのデータ処理に必要な要素として、インタープリタ10、展開処理部11、イメージ色変換部3、図形描画処理部12、データの処理過程で用いるメモリとして、RGBイメージデータ用の画像メモリ(1)20、CMYKイメージデータ用の画像メモリ(2)34、ページメモリ23、及びCPU14を備える。なお、CPU14は、インタープリタ10、展開処理部11、イメージ色変換部3、図形描画処理部12をハードウェアで実現する場合、これらの各画像処理部を制御して処理・操作を行わせ、また、ソフトウェアで実現する場合、インタープリタ10、展開処理部11、イメージ色変換部3、図形描画処理部12をCPU14が駆動するソフトウェアにより実現する機能とする。
ホストPC7は、カラーイメージデータを生成し、これをもとに例えばPDLデータの印刷コマンドとしてプリンタ1のプリンタコントローラ2に転送する。なお、本実施形態では、ホストPC7で原(ソース)画像データとして生成されたカラーイメージデータはRGBで表現され、ホスト側のプリンタドライバでは、印刷用のCMYKデータへの変換を行わずに、RGBのままでイメージデータをプリンタ側に送信する。
プリンタコントローラ2に印刷コマンドとして入力されたカラーイメージデータは、インタープリタ10に入力され、そこでフォーマットやPDLデータ等が解読され、展開処理部11に渡される。展開処理部11では、前段で得られた中間形式のデータを、必要に応じてカラーイメージのデータ圧縮のデコード処理などを経て、順に処理することによりビットマップデータに展開した後、RGBイメージデータ用の画像メモリ(1)20に格納する。
色変換判定部31は、無彩色の色変換の際に、K単色条件及びCMYK4色条件のいずれを変換条件とするかを画素毎に定め、その指示に従ってK変換部33又はCMYK変換部32で変換動作を行わせる。
本実施形態の色変換判定部31では、無彩色/有彩色を判定する彩色判定を行い、無彩色と判定された画素については、画素が属性として持つ画像特徴が写真画像を構成する画素の持つ特徴を有するか否かを調べる、という2ステップの判断を行う。このようにして行う判断の結果、無彩色であり、かつ写真画像を構成する画素が持つ特徴を有する画素に対してCMYK4色条件による指示を行うが、それ以外の無彩色と判定された画素に対しては,K単色条件の指示を行う。
この実施形態では、無彩色の判定条件は、入力RGBにおける各成分のデータ値が等しい、即ちR=G=Bという条件を満たす場合に、その画素を無彩色と判定する。
また、R=G=Bを満たし、無彩色と判定された画素については、写真画像を構成する画素が持つ特徴を有する画素であるか否かを調べる。この処理は、処理対象となる原画像データに対して画像データの種類として写真画像であることが指示されている場合に、この指示の有無を調べることにより、簡易にこの情報を得ることが可能である。
例えば,画像データの種類の指示は、ユーザがキー等の入力操作により指示するような方法をとることができ、この場合には操作入力の有無により、写真画像であることを知ることができる。
上記「実施形態1」では、彩色判定において、各成分のデータ値がR=G=Bである、つまり色合い(彩度)の全くないときに無彩色と判定するとしているが、このような判定基準によると、人間の目では確認できないほどのごく少ない彩度がある場合には無彩色と判定されないことになる。
その一例として、本来、無彩色であるはずでも、色計算に誤差が生じる場合を挙げることができ、こうした誤差により生じた微小彩度がグレイのグラデーションの一部に存在した場合、そこが無彩色と判定されず、その部分のみ有彩色となり、グラデーションがまだら模様になるという現象が起きる場合がある。また、JPEGのような非可逆圧縮形式を適用したデータにおいても、圧縮、伸張の計算過程で無彩色が微小有彩色になる場合を、こうした画像劣化を起こす例として挙げることができる。さらに、スキャナ読み取り画像、デジタルカメラ撮影画像などで、例えばデバイスの特性に依存するRGBを0〜255の整数値に正規化する場合等において、無彩色部分が微小有彩色になる場合も考えられる。
そこで、無彩色判定では、人間の目では確認できない程度の微小彩度の色範囲も無彩色と判定させることにより、画質の劣化として顕在化することを回避し、高画質化を可能とする。つまり、人間の目では判定できない程度の微小に有彩色を含む色であるR≒G≒Bも、グレイ画素と判定するような無彩色判定を行う。
つまり、閾値をTとすると、次の不等式、
|R−G|≦Trg、|G−B|≦Tgb、|B−R|≦Tbr
を満足するRGBを無彩色と判定する。
なお、上記不等式は一般式とし、デバイスの特性に応じて、Trg,Tgb,Tbrがそれぞれ異なる値をとるという前提をおいた実施形態の例を示したが、もちろん、簡単のためにTrg=Tgb=Tbrとしてもよい。
上記「実施形態1」では、無彩色と判定された画素であって、かつ写真画像を構成する画素が持つ特徴を有する画素である場合には、この画素に対してCMYK4色条件を指示するとし、写真画像を構成する画素が持つ特徴を有するか否かを図形描画命令に示された描画オブジェクトをチェックすることにより検知することによっても可能であるとした。しかしながら、この方法は、図形描画命令に描画オブジェクトが指示されていることを前提としており、この前提がなければ適用ができない。
この実施形態では、原(ソース)画像データの注目画素(対象画素)より前の主走査方向に連なる所定の画素範囲(n画素)に有彩色画素が有れば、この画像特徴により、この注目画素を写真画像の構成画素とみなす、という原理に従う方法を用いる。従って、注目画素を対象にこのような有彩色画素の有無を調べる。この方法は、原(ソース)画像がラスタデータである場合に適した手法である。即ち、ラスタ画像として主走査方向に連なって入力されてくる画素に対し描画データを生成する処理を順次行っていくという手順をとる場合に、簡単な操作により写真画像の構成画素とみなせるか否かをチェックするという目的を実現可能とするために有効な方法である。
上記のような規則に従い、写真画像を構成する画素とみなされた画素(上記の例では、画素番号3,4,5,6)に対しては、CMYK4色条件で変換することを指示する。なお、この規則を入力RGBが全てG画素のデータに適用すると、出力CMYKも全ての画素がK1条件により変換される。
本実施形態は、描画オブジェクトの指示がない、ページ全体がフルカラーイメージのみで構成される画像データ(デジタルカメラ画像やスキャナ画像など)に対して、無彩色と判定された画素であって、かつ写真画像を構成する画素とみなせる画素である場合にCMYK4色条件を指示するために、写真画像を構成する画素が持つ特徴を有する画素であるか否かをチェックするための手法を提供するもので、この点で上記「実施形態3」と同様の目的を有する。
本実施形態によると、有彩色画素の有無を調べる画素範囲を注目画素から後の画素としたことにより、先読みを必要とするものの、「実施形態3」と同様に、原画像がラスタデータである場合に適した手法で、簡単な操作により目的とするチェックを行うことを可能とし、入力画像の条件によっては、より有効な結果が得られる方法である。
画素番号3はG画素であるが、前方4画素以内に含まれる画素番号7にC画素があるので、4C条件により変換する。画素番号4,5,6も画素番号3と同様になる。画素番号7は入力がC画素なので無条件に4C条件により変換する。画素番号8はG画素で、かつ、前方4画素にC画素がないとして、K1条件を用いこととする。
なお、本実施形態を「実施形態3」と組み合わせることにより、有彩色画素の有無を調べる画素範囲を注目画素前後の主走査方向に連なる所定の画素範囲とする形態で実施することができる。画素毎に変換条件を定める手順は、上記した本実施形態及び「実施形態3」と同様の手順を用いる。
本実施形態は、描画オブジェクトの指示がない、ページ全体がフルカラーイメージのみで構成される画像データ(デジタルカメラ画像やスキャナ画像など)に対して、無彩色であり、かつ写真画像の構成画素とみなせる場合にCMYK4色条件を指示するために、写真画像を構成する画素が持つ特徴を有する画素であるか否かをチェックするための手法を提供するもので、この点で上記「実施形態3」、「実施形態4」と同様の目的を有する。
なお、この規則を入力RGBが全てG画素のデータに適用すると、出力CMYKも全ての画素がK1条件により変換される。
上記した画像処理装置により実現される一連の描画データの処理手順を下記に例示する実施形態に基づいて説明する。
図5は、この実施形態に係わる描画データの処理手順の1例を示すフローチャートである。
図5に示すフローチャートを参照して、本実施形態の描画データの処理について、手順を追って説明すると、ホストPC7とプリンタ1が通信インターフェースを介して通信状態を確立した後、プリンタコントローラ2は、描画データ処理のプログラムを起動し、先ず、ホストPC7から送信されてくる図形描画命令を受け取り、データ入力を行う(S101)。
|R−G|≦Trg、|G−B|≦Tgb、|B−R|≦Tbr
が成立するRGBを無彩色と判定し、それ以外を有彩色と判定する。ここに、閾値Tは、0以上の所定値とし、人間の目では判定できない程度の微小に有彩色を含む色を無彩色と判定する様な対応が可能であるが、勿論Trg=Tgb=Tbr=0(つまり、R=G=B)とする形態をとることも可能である。
図7は、この写真画像特徴チェックサブルーチンのフローチャートを示すものである。このフローでは、先ず、チェックの対象とする注目画素が、無彩色であるか否かを調べる(S401)。これは前段で行った彩色判定の結果を引くことにより画素ごとに無彩色であるか否かを調べ、無彩色でなければ(S401−NO)、このフローを抜ける。
この写真画像特徴チェックは、注目画素に隣接する所定の画素範囲の設定方法により異なる実施形態をとることが可能であり、次に示す(1)〜(4)の方法をとることができる。
(1)注目画素より前の主走査方向に連なる所定の画素範囲(例えば、図2に関する説明参照)
(2)注目画素から後の主走査方向に連なる所定の画素範囲(例えば、図3に関する説明参照)
(3)注目画素前後の主走査方向に連なる所定の画素範囲(上記(1),(2)を併用する方法である)
(4)注目画素の周囲に隣接する所定の画素範囲(例えば、図4に関する説明参照)
次いで、前段で画素毎に色変換を施して得たCMYKイメージデータに対して図形描画処理を行う(S107)。ここでは、CMYKイメージデータをもとにCMYK毎にその図形をビットマップデータに展開しながら、ページメモリに描画データを生成する処理を行い、擬似階調処理としてディザパターンを用いてビットマップ展開する処理を含む。
このようにして行われる描画データの一連の処理に従って、1ページ分の描画命令に対する処理が終了したところで、CMYK各色のページメモリの内容を紙等の記録媒体に印刷するプリンタエンジンに出力し(S108)、描画データの処理フローを終了する。
Claims (14)
- フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する描画データ処理手段を有する画像処理装置であって、
前記描画データ処理手段は、フルカラーの原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手段と、
前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手段と、
前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手段と、
前記彩色判定手段により無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手段の判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手段と、を備え、
前記画像特徴判定手段は、前記原画像データの注目画素の後の主走査方向に連なる所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手段であり、
前記変換条件指示手段は、該画像特徴判定手段により写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示することを特徴とする画像処理装置。 - フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する描画データ処理手段を有する画像処理装置であって、
前記描画データ処理手段は、フルカラーの原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手段と、
前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手段と、
前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手段と、
前記彩色判定手段により無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手段の判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手段と、を備え、
前記画像特徴判定手段は、前記原画像データの注目画素を中心とする隣接する所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手段であり、
前記変換条件指示手段は、該画像特徴判定手段により写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記彩色判定手段は、RGBの各成分データ値が等しいときに無彩色と判定することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記彩色判定手段は、RGBの各成分データ値の差分がそれぞれ所定の閾値以内であるときに無彩色と判定することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載された画像処理装置において、前記色変換手段における異なる変換条件を、Kのみを使用しCMYを使用しないK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件とし、これらを無彩色と判定された画素に適用する色変換条件としたことを特徴とする画像処理装置。
- フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する画像処理装置における描画データ処理方法であって、
フルカラー原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手順と、
前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手順と、
前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手順と、
前記彩色判定手順で無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手順における判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手順と、を有し、
前記画像特徴判定手順は、前記原画像データの注目画素の後の主走査方向に連なる所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手順であり、
前記変換条件指示手順は、該画像特徴判定手順において写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示する手順であることを特徴とする描画データ処理方法。 - フルカラー画像データに基づく図形描画命令に従い図形描画データを生成する画像処理装置における描画データ処理方法であって、
フルカラー原画像データの各画素が有彩色・無彩色のいずれであるかを判定する彩色判定手順と、
前記原画像データの各画素が写真画像を構成する画素の特徴を有するか否かを判定する画像特徴判定手順と、
前記原画像データをカラー印刷用のCMYKデータへ異なる変換条件で変換し得る色変換手順と、
前記彩色判定手順で無彩色と判定された画素に提供する色変換条件を、前記画素特徴判定手順における判定結果に応じて前記色変換手段に指示する変換条件指示手順と、を有し、
前記画像特徴判定手順は、前記原画像データの注目画素を中心とする隣接する所定の画素範囲における有彩色画素の有無を調べる手順であり、
前記変換条件指示手順は、該画像特徴判定手順において写真画像を構成する画素の特徴を有しないと判定された画素に対して、K単色変換条件を指示し、写真画像を構成する画素の特徴を有する画素に対しては、CMYK4色変換条件を指示する手順であることを特徴とする描画データ処理方法。 - 請求項6又は7に記載された描画データ処理方法において、前記彩色判定手順は、RGBの各成分データ値が等しいときに無彩色と判定することを特徴とする描画データ処理方法。
- 請求項6又は7に記載された描画データ処理方法において、前記彩色判定手順は、RGBの各成分データ値の差分がそれぞれ所定の閾値以内であるときに無彩色と判定することを特徴とする描画データ処理方法。
- 請求項6乃至9のいずれかに記載された描画データ処理方法において、無彩色と判定された画素に適用する前記色変換条件を、Kのみを使用しCMYを使用しないK単色変換条件及びCMYKを使用する通常変換条件としたことを特徴とする描画データ処理方法。
- 請求項6乃至10のいずれかに記載された描画データ処理方法の各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項11に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- プリンタコントローラに請求項11に記載されたプログラムを搭載したことを特徴とする印刷装置。
- 請求項11に記載されたプログラムを含むプリンタドライバを搭載したコンピュータよりなるホスト装置。
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