JP4421331B2 - ガス遮断器 - Google Patents

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Description

本発明は、電流遮断時に接触子間に発生するアークに消弧性ガスを吹付けて消弧すると共に、消弧に伴い発生した熱ガスを両接触子から離れる方向に誘導するように構成したガス遮断器に関するものであり、特に、熱ガスが流れる流路部分の絶縁耐力を向上するために構成を改良したガス遮断器に関するものである。
電力系統において電流開閉を行う遮断器として、接地された金属あるいは碍子等からなる密閉容器内に消弧媒体を充填し、電流遮断時において接触子間に発生するアークに消弧媒体を吹付けてアークを消弧し、電流を遮断するタイプのものが広く普及している。中でも、消弧媒体としてSF6ガスを使用し、電流開閉時においてSF6ガスをピストンにより機械的に圧縮することで、アークに吹付けるパッファ型SF6ガス遮断器が主流となっている。
また、SF6ガス以外にも、消弧媒体として空気を使用した空気遮断器、あるいは地球温暖化効果の高いSF6ガスの代わりに何らかの代替ガスを使用した様々なガス遮断器が提案されている。本明細書中においては、このように消弧媒体としてSF6ガス、空気、あるいはその他の各種の消弧性ガスを利用した遮断器全てを総称してガス遮断器と呼ぶこととする。
図13は、このようなガス遮断器の断面構造図の一例であり、遮断動作途中の状態を示している。図13中の各部品は、基本的に同軸円筒形状である。図13に示すように、接地された金属容器であるタンク1内にはSF6ガスなどの消弧性ガス2が充填されている。また、タンク1内には、タンク1に対して軸方向に動作する可動接触部10と、タンク1に対して定位置に固定された固定接触部20が対向して配置されている。
そして、可動接触部10および固定接触部20には、円筒状の可動アーク接触子11および可動アーク接触子11内の中空部に挿入される棒状の固定アーク接触子21がそれぞれ設けられている。両アーク接触子11,21は、通常運転時に接触導通状態にあり、遮断動作時に相対移動により開離するとともに両接触子11,21間の空間にアーク3を発生させるようになっている。
さらに、可動接触部10側には、消弧性ガス2をガス流にしてアーク3に吹付けるガス流発生手段として、タンク1に対して定位置に固定されたピストン12、ピストン12に対して相対移動するシリンダ13、ピストン12によりシリンダ13の内部に形成されるパッファ室14、シリンダ13の先端に固定されて可動アーク接触子11を包囲する絶縁ノズル15、などが設けられている。
また、可動接触部10側および固定接触部20側には、消弧性ガス2をアーク3に吹付けることにより発生した熱ガスをアーク接触子11,21から離れる方向に誘導するための熱ガス誘導手段として、金属製の中空ロッド16と金属製の排気筒22がそれぞれ設けられている。ここで、金属製の排気筒22は、固定アーク接触子21の背後に設置された円筒状部材であり、その内部には、アーク3から固定接触部20側に流れる固定側の熱ガス流30aを通過させる熱ガス流路が形成されている。また、金属製の中空ロッド16は、可動アーク接触子11と軸方向に直線的に連続している円筒状部材であり、その内部には、アーク3から可動接触部10側に流れる可動側の熱ガス流30bを通過させる熱ガス流路が形成されている。
以上の構成を有するガス遮断器の遮断動作は、次の通りである。まず、可動接触部10が、固定接触部20から離れる方向である図の左方向に動作すると、タンク1に固定されているピストン12がシリンダ13の内部空間であるパッファ室14を圧縮してパッファ室14の圧力を上昇させる。その結果、パッファ室14内に存在する消弧性ガス2が、高圧力のガス流となって絶縁ノズル15に導かれ、アーク接触子11,21間に発生したアーク3に対して強力に吹付けられる。これにより、アーク接触子11,21間に発生した導電性のアーク3は消滅し電流は遮断される。
このような電流遮断時において、高温のアーク3に吹付けられた消弧性ガス2は、高温かつ低密度の熱ガスとなり、固定側の熱ガス流30aおよび可動側の熱ガス流30bとして両アーク接触子11,21間の空間より遠ざかるように排出される。固定側の熱ガス流30aは排気筒22内部に誘導され、排気筒22内部である程度冷却された後、排気筒22の終端部23から固定接触部20外部のタンク1内自由空間に放出される。この場合、排気筒22とタンク1は、固定側の熱ガス流30aを誘導して冷却し、固定接触部20側の絶縁耐力の低下を防止する熱ガス誘導システムを構成している。
また、可動側の熱ガス流30bは、可動アーク接触子11と連続的に設けられた中空ロッド16に誘導され、その後、ピストン12、シリンダ13などに設けられたいくつかの排気孔を通過して、最終的に可動接触部10外部のタンク1内自由空間に放出される。この場合、中空ロッド16とタンク1は、可動側の熱ガス流30bを誘導して冷却し、可動接触部10側の絶縁耐力の低下を防止する熱ガス誘導システムを構成している。
なお、排気筒22を通過する固定側の熱ガス流30aは、アーク3に吹付けられるガス流と同方向であるため、アーク3に吹付けられるガス流と逆方向の可動側の熱ガス流30bより流量は多く、熱量も多い。このことから、固定側の熱ガス流30aは、可動側に比べてより積極的に冷却する必要があり、その結果、排気筒22の径は中空ロッド16に比べて格段に大きくなっている。
ところで、以上のようなガス遮断器は、近年、設置面積の省スペース化およびコストダウンを目的として小形化する傾向にある。一方、遮断器に使用する材料を低減することは、地球環境負荷低減に対しても効果が大きく、環境保全の面からもガス遮断器コンパクト化に対する社会的要望は強い。このような状況下において、ガス遮断器のコンパクト化は急速に進められており、それに伴い、タンク1および排気筒22のサイズもますます小形化してゆく傾向にある。
しかしながら、排気筒22を単純に小形化した場合には、アーク接触子11,21間で発生した固定側の熱ガス流30aを冷却するためのボリュームが必然的に小さくなるが、その一方で、固定側の熱ガス流30aが排気筒22の終端部23に到達するまでの時間、すなわち排気筒22内部で熱ガス流30aの冷却に費やされる時間も短くなる。このため、排気筒22の終端部23より排出される熱ガス流30aは、長期にわたって高温状態に保持され易くなる。
一方、電流遮断後には、電力系統回路の過渡現象により発生する過渡回復電圧が排気筒22に印加されるため、排気筒22は高電位となるが、タンク1が小形化した場合、接地電位であるタンク1と排気筒22との距離は必然的に小さくなるため、排気筒22の終端部23における電界強度はより高くなる傾向にある。
以上の点をまとめると、従来のガス遮断器を小形化した場合、電流遮断後において排気筒22の終端部23の電界強度が高くなると同時に、排出される熱ガス流30aの温度も高温状態に保持され易い。ここで、一般に、圧力を一定とした場合、電界が高い程、絶縁破壊が発生し易く、また、ガス温度が高い程、絶縁破壊が発生し易い。つまり、ガス遮断器の小形化を進めた場合、排気筒22の終端部23の絶縁耐力が低下し、終端部23とタンク1との間で絶縁破壊の事故(以後、本現象を「地絡」と称す)が発生し易くなる。
なお、以上の説明においては、ガス遮断器を小形化した場合の固定接触部20側での絶縁耐力の低下について説明したが、このような絶縁耐力の低下現象は、可動接触部10側でも同様に発生する現象である。すなわち、ガス遮断器の小形化を進めると、可動接触部10に設けられた熱ガス排気部とタンク1間の絶縁耐力が、全く同様の理由で低下し易く、可動接触部10においても地絡が発生し易くなる。
さらに、前述した通り、地球温暖化効果の高いSF6ガスの代わりに何らかの代替ガスを消弧媒体として適用したガス遮断器も近年提案されているが、一般に提案されている代替ガスの絶縁耐力は、SF6ガスよりも低いことが知られている(例えば、非特許文献1参照)。したがって、環境に配慮した代替ガス遮断器を構築した場合、上記のような絶縁耐力の低下とそれに起因する地絡現象の発生を回避することがより困難となり、結果的にタンクの大形化をまねくことが懸念されている。
また、図13においては、接地された金属容器を使用したガス遮断器を例に挙げて説明したが、碍子などの絶縁物により密閉されたガス遮断器も存在する。このようなガス遮断器においては、接地タンクへの地絡は生じないが、碍子やそれに付随する部品が、大電流を遮断した際に発生する非常に高温のガス流に曝されると、変質、溶損などの不具合が生じ、やはり熱ガスを速やかに冷却する必要性があった。
なお、図13においては、最も一般的なガス遮断器として、接触部の一方が固定されており、一方が駆動されるタイプを例として従来技術を説明したが、近年、両側の接触部が同時に相対駆動するタイプのガス遮断器も提案されている。このようなガス遮断器においても、上記のような絶縁耐力の低下とそれに起因する地絡現象の発生という問題点は全く同様に存在する。
従来、以上のような問題点を解決するための1つの手法として、排気筒22の内周面に凹凸を形成することが提案されている(特許文献1参照)。図14および図15にそのような排気筒22の構成を示す。図14は、凹凸としてリング状のひだ41を連続的に形成した場合、図15は、らせん溝42を形成した場合の例である。特許文献1においては、このような構成とすることにより、凹凸を形成した排気筒22内部を熱ガスが流れる場合、密度が大きく粘性の大きいガスが内周面の凹凸に集中的にからみつくため、排気筒22の内周面近傍には密度が大きいガス、すなわち、絶縁耐力の高いガスが流れることとなり、この部分の絶縁耐力の低下を防止できるという作用が記載されている。
特開平8−124464号公報 電気学会技術報告第841号「SF6の地球環境負荷とSF6混合・代替ガス絶縁」2001年5月25日
ところで、上記の特許文献1において記載されている作用は、ガス流路の凹凸面がガス流に与える影響についての極めて定性的な解釈に基くものにすぎない。この特許文献1において、凹凸の具体的な配置や寸法形状、排気筒22の寸法形状との関係、などの具体的な構成は不明確であり、したがって、どのような具体的な構成によって十分な作用が得られるかについては記載されていない。すなわち、排気筒22の内周面に単純に凹凸を設けるだけでは、排気筒22の内周面近傍に絶縁耐力の高いガスのみを流してこの部分の絶縁耐力の低下を十分に防止することは困難である。
また、特許文献1においては、排気筒22が高電界部分であることには言及しているものの、この排気筒22の周辺を流れる熱ガス流の温度・密度だけを考慮しているにすぎず、排気筒22周辺の具体的な電界構成については何ら考慮されていないため、この点からも、絶縁耐力の低下を十分に防止することは困難である。すなわち、絶縁耐力は、熱ガスの温度・密度と、熱ガスが流れる部分の電界強度とによって決定される。例えば、同一の圧力および印加電圧という条件下で考えた場合、温度が高いガスが低電界強度の部分に存在する場合よりも、温度が低いガスが高電界強度の部分に存在する場合の方が絶縁耐力は逆に低くなる可能性がある。つまり、排気筒22と密閉容器からなる熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力向上を目的とした場合、熱ガス流の温度・密度だけを考慮するのでは不十分で、電界構成も併せて考慮する必要がある。そのため、この点からも、特許文献1に記載の技術では、必ずしも絶縁耐力の向上を図れない場合があった。
また、特許文献1に記載の技術では、図13に示す可動接触部10側を流れる熱ガス流については何ら考慮していないため、可動接触部10側における絶縁耐力の低下を防止することはできなかい。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解消するために提案されたものであり、その目的は、詳細な冷却メカニズムの把握に基き、熱ガスを誘導する排気筒や中空ロッドの周辺を流れる熱ガス流の温度・密度に加えて、電界構成も考慮した上で、熱ガス流を効果的に冷却して熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を効率的に向上できる、具体的な構成を明確化して、それにより、小形でありながら信頼性の高いガス遮断器を提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、熱ガスを誘導する円筒状部材の内面に、熱ガスの進行方向と交差する方向に伸びる溝を、少なくとも4列以上設けることにより、円筒状部材の周辺を流れる熱ガス流の温度・密度に加えて電界構成も考慮した上で、熱ガス流を効果的に冷却して熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を効率的に向上できるようにしたものである。
本発明はまず、一定の基本的な構成を有するガス遮断器に関するものであり、このガス遮断器の基本的な構成は次の通りである。まず、密閉された容器内に消弧性ガスが充填されるとともに第1接触部および第2接触部が対向して配置されている。ここで、第1接触部および第2接触部に、第1アーク接触子および第2アーク接触子がそれぞれ設けられ、両接触子は、通常運転時に接触導通状態にあり、遮断動作時に相対移動により開離するとともに両接触子間の空間にアークを発生するように構成されている。また、第1接触部に、アークに対して消弧性ガスを吹付けるガス流発生手段が設けられている。さらに、第1接触部および第2接触部に、ガス流発生手段によって消弧性ガスをアークに吹付けることにより発生した熱ガスを両接触子から離れる方向に誘導するための熱ガス誘導手段がそれぞれ設けられている。
本発明は、このような基本的な構成を有するガス遮断器において、次のような特徴を有するものである。すなわち、前記第2接触部の前記熱ガス誘導手段は、金属製の排気筒であり、この排気筒はアークから排出される熱ガスが進行方向正面から前記容器内に排出されるように構成され、前記排気筒の内面には、各列が前記熱ガスの進行方向と交差する方向に伸び、かつ、互いに熱ガスの進行方向に連続して並べられた少なくとも4列以上の溝が設けられ、前記排気筒は、終端開口型の内筒と、この内筒の終端開口面および終端部近傍の外周面を覆うように配置された外筒を備え、前記熱ガスが、内筒の内部に形成される内側流路、および内筒と外筒との間に形成される外側流路を通過するように構成されており、前記内側流路および前記外側流路を形成する前記内筒および前記外筒の各流路壁面に、前記少なくとも4列以上の溝がそれぞれ設けられている。
この発明によれば、電界強度が比較的高くなり、かつ、高温の熱ガス流に直接的に曝される可能性が高い排気筒の終端部付近において、ガス温度を大幅に低減することができるため、同部分の絶縁耐力を向上することができる。したがって、排気筒の周辺を流れる熱ガス流の温度・密度に加えて、排気筒の電界構成も考慮した上で、これらの2種類の観点から熱ガス流を効果的に冷却して熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を効率的に向上できる。
以上のように、本発明によれば、詳細な冷却メカニズムの把握に基き、排気筒や中空ロッドの周辺を流れる熱ガス流の温度・密度に加えて、電界構成も考慮した上で、熱ガス流を効果的に冷却して熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を効率的に向上できる、具体的な構成が、「熱ガスを誘導する排気筒や中空ロッドの内面に、熱ガスの進行方向と交差する方向に伸びる溝を、少なくとも4列以上設ける」であることは明確である。本発明によれば、このような具体的な構成により、小形でありながら信頼性の高いガス遮断器を提供することができる。
以下には、本発明を適用したガス遮断器の実施形態について、図1〜図12を参照して具体的に説明する。なお、説明の簡略化の観点から、前述した従来技術と同一部分には同一符号を付している。
[1.第1の実施形態]
[1−1.構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図であり、図13に示した一般的なガス遮断器のうち、本発明により改良した固定接触部20の排気筒100の終端部101付近のみを拡大して示したものである。この図1は、電流遮断時の状態を示しており、より具体的には、熱ガス流30aが排気筒100内を流れ、終端部101からタンク1内自由空間に排出される様子を示している。
本発明に従い、排気筒100の内面には、熱ガス流30aの流れ方向(進行方向)と交差する方向に伸びる溝110が、互いに流れ方向に連続して並ぶ形で、少なくとも4列以上設けられている。溝110の形状は必ずしも一様である必要はないが、図1では、ピッチP、深さHで、断面が2等辺三角形である溝110が一様に形成されている状態を示している。図1では、図面の簡略化の観点から、熱ガス流30aの流れ方向に対してほぼ垂直な方向に伸びるリング状の溝110が、隣接する溝同士が接触する形で流れ方向に連続的に並べられ、複数列の溝110全体が「じゃばら状」に形成されている状態を示している。
なお、溝110の形状は必ずしもリング状である必要はなく、スパイラル状に形成され、ターン(列)間が近接するように配置された溝、あるいはそれらの形状の一部分や任意の組合せとすることなども考えられる。すなわち、本発明における排気筒100の構成において、必須である点は、熱ガス流の流れ方向に対して交差する方向に伸びる溝110を、少なくとも4列以上形成するということであり、これ以外の点については、適宜変更可能である。
図1に示す排気筒100においては、さらに、溝ピッチPが溝深さHの1/4以上となるように、すなわち、式で記述すると、
P≧H/4
となるように形成されている。
さらに、熱ガス流の流れ方向において溝110を設けることができる範囲をCとした場合に、溝の範囲Cと排気筒100の終端部101との距離Lは、排気筒100の内径Dの5%以上となるように、すなわち、式で記述すると、
L≧0.05・D
となるように形成されている。
また、溝110の列間を区切る隔壁先端部111の断面形状は、加工方法等により制約を受けるが、可能な限り鋭利に形成する。一般に、鋳造により成形する場合は鋭利に成形することが難しいが、その場合でも、隔壁先端部111の断面は、その半径が5mm以下となるように形成されている。
[1−2.作用]
以下には、上記のような構成を有する本実施形態のガス遮断器の作用を、数値解析によるシミュレーション、および実際のガス遮断器を用いた検証実験、を行った結果に基づいて解説する。
[1−2−1.基本的な作用]
図2は、図1に示すガス遮断器の数値解析として、2次元回転対称の形状でガス流解析を行った場合の解析結果の一例を示す解析グラフである。この図2は、解析条件として、消弧性ガス:SF6ガス、遮断電流:交流5万A、アーク点弧期間:24ms、とした場合の解析結果であり、電流零点すなわちアークが24ms間点弧し消滅した瞬間の様子を示している。図2の下辺が解析における回転軸であり、図2は、図1の上側半分に相当している。解析における排気筒100のモデルは、溝数:4列以上、溝ピッチP:溝深さHの1/4以上、としている。
この図2から、排気筒100内面に設けた4列以上の溝110により熱ガス流が擾乱を受け、溝110内部の常温ガスと熱ガス流とが混合し、排気筒100の表面近傍を中心に熱ガス流が徐々に冷却されていくことが分かる。特に、電界強度が比較的高くなり、かつ、高温の熱ガス流に直接的に曝される可能性が高い排気筒100の終端部101付近においては、ガス温度が大幅に低減している。
従来多く採用されている図13に示すような単純円筒形の排気筒22の場合、排気筒22の終端部23が高温の熱ガス流に直接的に曝されやすいため、絶縁破壊が起こる可能性が高いが、図1に示すような4列以上の溝110を設けた本実施形態の排気筒100によれば、排気筒100の終端部101付近の熱ガス流を効果的に冷却することができるため、この部分の絶縁耐力を大幅に向上させることができる。
また、図2の解析グラフから分かるように、溝110から離れた排気筒100中心部分の熱ガスは、溝110を設けた表面付近に比べると、依然として高温状態に保持され易い。しかしながら、電界強度が特に高いのは、主に排気筒100の表面近傍であり、排気筒100の中心部分の電界強度は、排気筒100の表面近傍に比べると小さいため、表面近傍の熱ガスの絶縁耐力を回復させることで、排気筒を含む熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を著しく回復させることができる。
図3は、超高圧系統用の金属タンク形SF6ガス遮断器を用いて、排気筒の終端部における絶縁耐力を実測した場合の実測結果の一例を示す実測グラフである。この図3においては、左から順に、「平常時」(電流遮断を行わない場合、すなわち熱ガス流が存在しない場合)の絶縁耐力、「溝付き排気筒」(を採用したガス遮断器において、電流遮断を行い、熱ガス流が存在する場合)の絶縁耐力、比較用として、従来の「単純円筒形排気筒」(を採用したガス遮断器において、電流遮断を行い、熱ガス流が存在する場合)の絶縁耐力、の実測結果をそれぞれ示している。
この図3において、「溝付き排気筒」として示す排気筒100は、溝数:4列以上、溝ピッチP:溝深さHの1/4以上、溝の範囲と排気筒終端部との距離L:排気筒内径Dの5%以上、となるよう構成されている。ただし、溝の形状はスパイラル状に形成した。また、遮断電流:交流5万A、アーク点弧時間:24ms、とし、全てのケースにおいて、ほぼ同一の熱ガス流が排気筒に流入しているとする。また、図3においては、「平常時」(熱ガス流が存在しない場合)の絶縁耐力を100%とし、各値を相対値として示している。
この図3から、電流遮断時には熱ガス流が存在するために絶縁耐力が低下するが、単純円筒形の排気筒22においては電流遮断を行わない場合の1%程度にまで大幅に低下するのに対し、図1に示す本発明に係る4列以上の溝付きの排気筒100を採用した場合には、25%までの低下に留まることが分かる。すなわち、図1に示す排気筒100を使用することにより、電流遮断時における絶縁耐力が、従来の25倍にまで向上していることが分かる。
なお、図2および図3に示した具体的な数値は、供試器の形状、遮断電流、消弧性ガスなどの種々の条件によって異なってくると予想されるが、その場合でも、図1に示すような4列以上の溝110を設けた排気筒100を使用することにより、従来の単純な円筒状の排気筒22を使用した場合に比べて、電流遮断時のガス遮断器の絶縁耐力を大幅に向上させることができることは明らかである。
以上より明らかとなった作用をまとめると次のようになる。すなわち、図1に示すような4列以上の溝110を設けた排気筒100においては、排気筒100内部を熱ガス流30aが流れる際、熱ガス流はその流路に突出する隔壁先端部111により擾乱を受ける。擾乱を受けた排気筒100表面付近の熱ガス流のすぐ近傍には、溝110内部の常温ガスが存在するため、両者は激しく混合される。
これにより、溝110を設けた排気筒100表面付近を中心に熱ガス流は、効果的に冷却され、その絶縁耐力が回復する。排気筒100表面付近に比べると、排気筒100中心部分の熱ガスは依然として高温状態に保持され易い。しかしながら、電界強度が特に高いのは、主に排気筒100表面近傍であり、排気筒100中心部分の電界強度は、排気筒100表面近傍に比べると小さいため、排気筒100表面近傍の熱ガスの絶縁耐力を回復させることで、熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を著しく回復させることができる。
ところで、図2において、排気筒100表面付近の熱ガスは、その流れにしたがい徐々に冷却されていることが分かる。これは、図14に示した従来のガス流のように、流れに沿って一様に冷却されているイメージとは大きく異なるものであり、有意な冷却効果を得るためには、排気筒100表面に施す溝100の数(列数)が極めて重要であることを示唆している。
[1−2−2.溝数による作用]
図4は、図2の排気筒100表面において、熱ガス流路に沿って溝数を変化させた場合の熱ガス温度との関係を示す解析グラフである。この図4においては、縦軸に排気筒100表面におけるガス温度、横軸にはガス流路に沿った溝列数をとっている。この図4から、熱ガス流路に沿って溝110の列数が増えるにしたがい、排気筒100表面における熱ガス温度が低下していくことが分かる。
この場合、排気筒100に設ける溝110の列数は、高温の熱ガス流と溝110部の常温ガスとを混合させるための「擾乱を発生させる機会の数」として考えることができるため、図4からも明らかなように、熱ガス流を冷却するためには、排気筒100内面に設ける溝の列数Nは多ければ多いほど好ましい。しかしながら、現実的に排気筒100のサイズには制約があるため、溝の列数Nを際限なしに増やすことは不可能である。これに対して、図4からは、少なくとも4列以上の溝を形成することにより、有意な熱ガス冷却効果が得られるものと判断できる。
[1−2−3.溝断面の寸法関係による作用]
前述したように、現実的に、排気筒100のサイズには制約があるため、溝の列数Nだけでなく、溝を設けることができる範囲もまた現実的には制限がある。そこで、図1に示す溝100を設けることができる範囲Cを一定として考えると、溝ピッチPと溝の列数Nとの間には
P・N=C
という関係がある。
すなわち、溝を設けることができる範囲Cを一定とした場合、溝ピッチPを小さくして溝の列数Nを多くするケースと、溝ピッチPを大きくして溝の列数Nを少なくするケース、という2つの方向性が考えられる。前述の通り、溝の列数Nは、熱ガス流30aと溝110部の常温ガスとを混合させるための「擾乱を発生させる機会の数」として考えることができるため、溝の列数Nは多いほど望ましい。
ここで、溝を設けることができる範囲Cを一定とした場合、上の式からも明らかなように、溝の列数Nを多くすると必然的に溝ピッチPは小さくなる。溝ピッチPが、溝深さHに対して小さくなると、図5に示すように、溝断面形状はより鋭利な形となる。なお、図5は、溝ピッチPと溝深さHの関係を、P=2H、P=H、P=H/2、P=H/3、P=H/4、としたそれぞれの場合における溝断面形状を示す説明図である。
前述した熱ガス流の冷却メカニズムから考えても明らかなように、溝断面形状が鋭利になると、溝の奥部の常温ガスが溝表面を流れる熱ガス流に対して作用し難くなるため、効果的な熱ガス流冷却が図られ難くなる。しかしながら、図5に示すように、溝ピッチPを溝深さHに対して少なくとも1/4以上確保すれば、溝内部の常温ガスを熱ガス流11aの冷却に有効に活用することができ、有意な熱ガス流冷却効果を得ることができる。溝の列数Nおよび溝ピッチPは、各種の使用条件において最適な値を選択するべきであるが、一般的に、有意な熱ガス流の冷却効果を得るためには、上述の通り、少なくとも溝の列数Nは4以上、かつ、溝ピッチPは溝深さHの1/4以上を確保することが必要である。
[1−2−4.排気筒終端部における溝との寸法関係による作用]
ところで、本実施形態のように、排気筒100内面に溝110を設けた場合、従来の単純な円筒形の排気筒22に比べて、排気筒100の終端部101の電界強度が高くなる可能性がある。前述した通り、同一の圧力下において、熱ガスに曝される部分の絶縁耐力は、熱ガスの温度と、その部分の電界強度とによって決定されるため、排気筒100に溝110を設けたことにより熱ガス温度が低下しても、溝110を設けたことにより電界強度が高くなってしまうと、絶縁耐力としては逆に低下してしまう可能性がある。したがって、絶縁耐力の向上を図るためには、単に熱ガス流の冷却性だけでなく、溝110を設けた場合の電界構成についても十分に考慮する必要がある。
図6は、排気筒終端部における溝との寸法関係に応じた電界強度の変化を電界解析により求めた解析結果の一例を示す解析グラフである。この図6においては、横軸に、排気筒100の終端部101から溝110が設けられている範囲Cまでの距離Lと、排気筒100の筒内径Dとの比L/D(%)をとり、縦軸に、溝110を設けた場合の排気筒100の終端部101における電界強度Eと、溝110を設けない場合における同部の電界強度E0との比をとっている。
この図6から分かるように、排気筒100内面に溝110を設けることにより、排気筒100の終端部110の電界強度は上昇するが、距離Lと筒内径Dとの比を大きくすることにより、電界強度の上昇を抑えることができる。図6に示した曲線は、具体的な筒内径Dの値、タンク1との位置関係、などにより異なってくるが、この図6より、概ねLをDの5%以上とすることにより、排気筒100の終端部101における電界強度の上昇は回避できると判断できる。
[1−2−5.作用の総括]
以上の作用を総括すれば、次のようになる。まず、排気筒100の内面に、熱ガス流30aの流れ方向と交差する方向に伸びる溝110を、互いに流れ方向に連続して並ぶ形で少なくとも4列以上設け、かつ、溝ピッチPを溝深さHの少なくとも1/4以上とすることにより、熱ガス流を効果的に冷却することが可能である。さらに、排気筒100の終端部101と溝が設けられている範囲Cとの距離Lを、排気筒内径Dの5%以上とすることにより、排気筒100内面に溝を設けることによる排気筒100の終端部101における電界強度の上昇を抑えることができる。したがって、このような溝110付きの排気筒100を使用することにより、他に何ら特別な装置を必要とせずに、電流遮断時のガス遮断器の絶縁耐力を大幅に向上させることができる。
また、前述した通り、溝110の列間を区切る隔壁先端部111において熱ガス流に擾乱を発生させることは、本発明による作用を得るために極めて重要な点である。熱ガス流に対してより効果的に擾乱を与えるためには、熱ガス流の流路に突出する隔壁先端部111の形状は、図14および図15に示すような滑らかな円弧形状ではなく、できるだけ鋭利である必要がある。隔壁先端部111の形状は、加工方法にも依存し、例えば、溝110を鋳造により成形した場合には、一般的に溝間の先端部を鋭利に成形することは困難であるが、その場合でも、溝間の先端部の断面半径はできるだけ小さくすることが望ましい。具体的には、隔壁先端部111の断面が、半径5mm以下となるように形成すれば、熱ガス流の冷却作用を大幅に損ねることは回避できる。
[1−3.効果]
以上説明したように、第1の実施形態によれば、排気筒に熱ガス流の流れ方向と交差する溝を少なくとも4列以上設けるだけで、他に何ら特別な装置を必要とせずに、電流遮断時に発生する熱ガスを効果的に冷却することができる。特に、電界強度が比較的高くなり、かつ、高温の熱ガス流に直接的に曝される可能性が高い排気筒の終端部付近において、ガス温度を大幅に低減することができるため、同部分の絶縁耐力を向上することができる。したがって、排気筒の周辺を流れる熱ガス流の温度・密度に加えて、排気筒の電界構成も考慮した上で、これらの2種類の観点から熱ガス流を効果的に冷却して、固定接触部における熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力を効率的に向上できるため、小形でありながら信頼性の高いガス遮断器を提供することができる。
[1−4.溝形状の変形例]
なお、第1の実施形態においては、排気筒100に、断面形状が一様に2等辺三角形である溝110を設けた場合について説明したが、溝の具体的な形状は自由に選択可能である。図7〜図9は、溝の形状の異なる変形例をそれぞれ示す模式的断面図である。
ここで、図7に示す溝710の断面形状は、2辺の長さが異なる三角形であり、列間を区切る隔壁先端部711は、熱ガス流30aに対向する斜め方向に向いている。また、図8に示す溝810の断面形状は、コ字状であり、溝810全体は、スパイラル状に形成され、ターン(列)間が近接するように配置されている。また、図9に示す溝910の断面形状は、平行四辺形であり、列間を区切る隔壁先端部911は、熱ガス流30aに対向する斜め方向に向いている。
なお、前記第1の実施形態と同様に、図7〜図9に示すいずれの変形例においても、効果的な熱ガス流冷却を行うために、溝は、熱ガス流の流れ方向と交差する方向に伸びるように、かつ、少なくとも4列以上形成されており、また、溝ピッチPは溝深さHの少なくとも1/4以上となるように構成されている。
このような図7〜図9に示す各変形例においても、前記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[2.第2の実施形態]
図10は、本発明の第2の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図であり、第1の実施形態における排気筒100の溝110の表面にグレーまたは黒色の着色層1001を付加したものである。具体的な着色方法は、塗料などによる物理的なコーティング、あるいは鉄の場合は燐酸塩皮膜処理などを初めとする各種の化学的表面処理などがあげられる。なお、排気筒100の内面に、熱ガス流30aの流れ方向と交差する方向に伸びる溝110が、少なくとも4列以上設けられている点や、溝ピッチPが溝深さHの少なくとも1/4以上とされている点等、他の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成を有する第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用に加えて、さらに、溝110の表面にグレーまたは黒色の着色層1001を付加したことにより、熱ガス流からの輻射によるエネルギー損失が大きくなり、熱ガス流をより健著に冷却できる、という作用が得られる。以下には、この作用についてより詳細に説明する。
まず、大電流を遮断した際の熱ガス流は非常に高温となり、数1000K程度にまで達する。この場合、熱ガスからは輻射の形でもエネルギーが放出される。図13に示すような従来の単純な円筒状の排気筒22の場合は、排気筒の内側壁面に到達した輻射エネルギーの多くが、当該壁面で反射され再び熱ガス流に戻される。このため、熱ガス流からの輻射によるエネルギー損失は少ない。
本発明における排気筒100は、内面に溝が施されていることが特徴であるが、溝部に入射した輻射光は同部で反射を繰り返し、最終的に溝内部へと吸収されやすいこと、さらに、溝を施すことにより排気筒内面の表面積が大きくなることなどからも、本発明における排気筒は従来の単純円筒形排気筒に比べて輻射エネルギーの吸収効率が本質的に高くなる。これに加え、本実施形態においては、排気筒100の内面が着色層1001によりグレーまたは黒色に着色されているため、輻射エネルギーの吸収効率をさらに顕著に高めることができる。このため、熱ガス流からの輻射によるエネルギー損失が大きくなり、熱ガス流はより顕著に冷却される。
したがって、第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果に加えて、さらに、溝110の表面に設けた着色層1001により、熱ガス流の輻射によるエネルギー損失を増大して熱ガス流をより顕著に冷却することができるため、固定接触部における熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力をより効率的に向上することができる、という効果が得られる。
[3.第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図であり、第1の実施形態における排気筒100に代えて、終端開口型の内筒1101とこの内筒1101の終端開口面および終端部近傍の外周面を覆うように配置された外筒1102を設けたものである。
これらの内筒1101と外筒1102は、熱ガスが、内筒1101の内部に形成される内側流路、および内筒1101と外筒1102との間に形成される外側流路を通過するように構成されている。また、外筒1102における内筒1101の終端開口面を覆う部分には、フローガイド1103が設けられている。そして、これらの内側流路および外側流路を形成する内筒1101および外筒1102の各流路壁面には、第1の実施形態と同様の、熱ガス流30aの流れ方向と交差する方向に伸びる溝110が、少なくとも4列以上設けられている。なお、溝ピッチPが溝深さHの少なくとも1/4以上とされている点等、他の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成を有する第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用に加えて、さらに、実効的な熱ガス流路を長くすることができ、溝の列数Nを大幅に増大できるため、熱ガス流全体をより効率よく均一に冷却できるとともに、それによって、熱ガス自身の体積を収縮して排気筒内部の圧力上昇を抑制できるため、スムーズな熱ガスの排出が可能となる、という作用が得られる。以下には、この作用についてより詳細に説明する。
まず、前述の通り、熱ガス流路に設ける溝の列数Nは、熱ガス流と溝部の常温ガスとを混合させる擾乱を発生させる機会の数と考えることができるため、溝の列数Nはできる限り多いほうが望ましい。本実施形態によれば、排気筒を内筒1101と外筒1102という2つの円筒から構成することにより、排気筒体積当たりの実効的な熱ガス流路を長くすることができ、それに伴い、溝の列数Nも大幅に増大させることができる。
また、図1に示したような単一の円筒からなる排気筒100の内面に溝を施した場合、前述の通り、熱ガス流は、溝110を設けた排気筒100表面付近を中心として冷却され、流れの中心部分には依然として高温の熱ガスが残る傾向にある。これに対して、本実施形態によれば、内筒1101と外筒1102の間の狭い流路において、内筒1101外面および外筒1102内面の両側の溝から冷却作用を受けるため、第1の実施形態のような単一の排気筒100に比べて、熱ガス流全体をより均一に冷却することができる。
ところで、熱ガス噴出方向に何らかの構造物がある場合などには、排気筒のガス流噴出部である終端部を何らかのカバーで覆い隠し、噴出方向を変化させることが必要な場合がある。しかしながら、このような場合、溝を設けた排気筒においては、単純な円筒形の排気筒に比べて熱ガス流が閉塞しやすく、タンク内自由空間へのスムーズな排気が困難となる。その結果、アーク接触子部に熱ガスが停滞し、同部での絶縁破壊が発生しやすくなる、あるいはアークが消滅しにくくなるという問題がある。これに対して、本実施形態によれば、内筒1101を外筒1102で覆い隠す形状ではあるが、熱ガス流が溝110により効果的に冷却されるため、熱ガス自身の体積が収縮し、排気筒内部の過剰な圧力上昇を抑制できるため、スムーズな熱ガスの排出が可能となる。
したがって、第3の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果に加えて、さらに、2つの円筒により熱ガス流路を構成することにより、実効的な熱ガス流路を長くして、熱ガス流全体をより効率よく均一に冷却できるとともに、スムーズな熱ガスの排出が可能となるため、固定接触部における熱ガス誘導システム全体の絶縁耐力をより効率的に向上することができる、という効果が得られる。
[4.第4の実施形態]
図12は、本発明の第4の実施形態に係るガス遮断器を示す断面構造図であり、固定接触部20側の溝付きの排気筒100に加えて、可動接触部10側の中空ロッド1200にも溝1210を設けたものである。この溝1210は、第1の実施形態において排気筒100に設けられた溝110と同様の構成を有する溝である。すなわち、中空ロッド1200の内面に、熱ガス流30bの流れ方向と交差する方向に伸びる溝1210が、少なくとも4列以上設けられており、溝ピッチPが溝深さHの少なくとも1/4以上とされている。
そして、可動アーク接触子11および中空ロッド1200の内部を通過した可動側の熱ガス流30bは、ピストン12、シリンダ13などに設けられたいくつかの可動側排気孔17を通過して、排気孔端部18からタンク1内自由空間に放出されるようになっている。
以上のような構成を有する第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用に加えて、さらに、次のような作用が得られる。すなわち、中空ロッド1200の内部を流れる可動側の熱ガス流30bは、第1の実施形態における排気筒100内部を流れる固定側の熱ガス流30aと全く同様のメカニズムにより、溝1210により効果的に冷却される。そのため、可動接触部10側においても、可動側排気孔17の排気孔端部18周辺における熱ガスの絶縁性が回復し、この部分とタンク1間の絶縁耐力を著しく向上させることができる。
したがって、第4の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果に加えて、さらに、可動接触部における絶縁耐力も効率的に向上することができるため、小形でありながらより信頼性の高いガス遮断器を提供することができる、という効果が得られる。なお、固定接触部側の絶縁耐力が十分に確保されている場合等には、第4の実施形態の変形例として、固定接触部の排気筒に溝を設けず、可動接触部の中空ロッドにのみ溝を設けることも可能である。
[5.他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、前述した変形例を適宜組合せることも可能である。
特に、前述した通り、本発明において排気筒や中空ロッドに設ける溝の具体的な形状等は、自由に選択可能であり、実施形態で示した以外にも、各種の形状が可能である。さらに、異なる形状の溝を組合せて設けることも可能である。すなわち、本発明において排気筒や中空ロッドに設ける溝は、各列が、熱ガスの進行方向と交差する方向に伸び、かつ、互いに熱ガスの進行方に連続して並べられた少なくとも4列以上の溝、である限り、その具体的な寸法形状は自由に選択可能であり、いずれの場合でも、前記実施形態と同様の優れた作用効果が得られるものである。
また、前記実施形態においては、接触部の一方が固定されており、一方が駆動されるタイプを例として説明したが、本発明は、両側の接触部が同時に相対駆動するタイプのガス遮断器にも同様に適用可能であり、同様に優れた作用効果が得られるものである。
本発明の第1の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図。 図1に示すガス遮断器の数値解析として、2次元回転対称の形状でガス流解析を行った場合の解析結果の一例を示す解析グラフ。 超高圧系統用の金属タンク形SF6ガス遮断器を用いて、排気筒の終端部における絶縁耐力を実測した場合の実測結果の一例を示す実測グラフ。 図2の排気筒表面において、熱ガス流路に沿って溝数を変化させた場合の熱ガス温度との関係を示す解析グラフ。 溝ピッチPと溝深さHの関係を変化させたそれぞれの場合における溝断面形状を示す説明図。 排気筒終端部における溝との寸法関係に応じた電界強度の変化を電界解析により求めた解析結果の一例を示す解析グラフ。 図1に示す排気筒の溝の形状を変えた1つの変形例を示す模式的断面図。 図1に示す排気筒の溝の形状を変えた別の変形例を示す模式的断面図。 図1に示す排気筒の溝の形状を変えた別の変形例を示す模式的断面図。 本発明の第2の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図。 本発明の第3の実施形態に係るガス遮断器の排気筒周辺を示す模式的断面図。 本発明の第4の実施形態に係るガス遮断器を示す断面構造図。 従来のガス遮断器の一例を示す断面構造図。 従来のガス遮断器の排気筒の一例を示す模式的断面図。 従来のガス遮断器の排気筒の別の一例を示す模式的断面図。
符号の説明
1…タンク
2…消弧性ガス
3…アーク
10…可動接触部
11…可動アーク接触子
12…ピストン
13…シリンダ
14…パッファ室
15…絶縁ノズル
16…中空ロッド
17…可動側排気孔
18…排気孔端部
20…固定接触部
21…固定アーク接触子
22…排気筒
23…終端部
30a,30b…熱ガス流
100…(溝付き)排気筒
101…終端部
110,710,810,910,1210…溝
111…隔壁先端部
1101…内筒
1102…外筒
1103…フローガイド
1200…(溝付き)中空ロッド

Claims (6)

  1. 密閉された容器内に消弧性ガスが充填されるとともに第1接触部および第2接触部が対向して配置され、
    前記第1接触部および前記第2接触部に、第1アーク接触子および第2アーク接触子がそれぞれ設けられ、両接触子は、通常運転時に接触導通状態にあり、遮断動作時に相対移動により開離するとともに両接触子間の空間にアークを発生するように構成され、
    前記第1接触部に、前記アークに対して前記消弧性ガスを吹付けるガス流発生手段が設けられ、
    前記第1接触部および前記第2接触部に、前記ガス流発生手段によって消弧性ガスをアークに吹付けることにより発生した熱ガスを前記両接触子から離れる方向に誘導するための熱ガス誘導手段がそれぞれ設けられたガス遮断器において、
    前記第2接触部の前記熱ガス誘導手段は、金属製の排気筒であり、この排気筒はアークから排出される熱ガスが進行方向正面から前記容器内に排出されるように構成され、
    前記排気筒の内面には、各列が前記熱ガスの進行方向と交差する方向に伸び、かつ、互いに熱ガスの進行方向に連続して並べられた少なくとも4列以上の溝が設けられ
    前記排気筒は、終端開口型の内筒と、この内筒の終端開口面および終端部近傍の外周面を覆うように配置された外筒を備え、前記熱ガスが、内筒の内部に形成される内側流路、および内筒と外筒との間に形成される外側流路を通過するように構成されており、
    前記内側流路および前記外側流路を形成する前記内筒および前記外筒の各流路壁面に、前記少なくとも4列以上の溝がそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とするガス遮断器。
  2. 密閉された容器内に消弧性ガスが充填されるとともに第1接触部および第2接触部が対向して配置され、
    前記第1接触部および前記第2接触部に、第1アーク接触子および第2アーク接触子がそれぞれ設けられ、両接触子は、通常運転時に接触導通状態にあり、遮断動作時に相対移動により開離するとともに両接触子間の空間にアークを発生するように構成され、
    前記第1接触部に、前記アークに対して前記消弧性ガスを吹付けるガス流発生手段が設けられ、
    前記第1接触部および前記第2接触部に、前記ガス流発生手段によって消弧性ガスをアークに吹付けることにより発生した熱ガスを前記両接触子から離れる方向に誘導するための熱ガス誘導手段がそれぞれ設けられたガス遮断器において、
    前記第2接触部の前記熱ガス誘導手段は、金属製の排気筒であり、
    前記排気筒は、終端開口型の内筒と、この内筒の終端開口面および終端部近傍の外周面を覆うように配置された外筒を備え、かつ、外筒内部には内筒の終端開口部に対応する位置にフローガイドを設け、内筒の内部に形成される内側流路を前記両接触子から離れる方向に流れてきた前記熱ガスが、前記フローガイドで進行方向を逆転して、内筒と外筒との間に形成される外側流路を通過し、前記容器内に排出されるように構成されており、
    前記内側流路および前記外側流路を形成する前記内筒および前記外筒の各流路壁面のそれぞれに、各列が前記熱ガスの進行方向と交差する方向に伸び、且つ、互いに熱ガスの進行方向に連続して並べられた少なくとも4列以上の溝が設けられている、
    ことを特徴とするガス遮断器。
  3. 前記排気筒は、前記溝が設けられている範囲と前記終端開口面との最短距離が、終端開口面における内径の少なくとも5%以上となるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のガス遮断器。
  4. 前記溝の列間を区切る隔壁先端部の断面が半径5mm以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のガス遮断器。
  5. 前記溝の溝ピッチが溝深さの1/4以上である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のガス遮断器。
  6. 前記消弧性ガスがSF6ガスよりも地球温暖化係数が小さいものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のガス遮断器。
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