JP4420389B2 - 粘着剤組成物、および粘着シート類 - Google Patents

粘着剤組成物、および粘着シート類 Download PDF

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Description

本発明は、アクリル系の粘着剤組成物に関する。さらに詳細には、帯電防止性粘着剤組成物とそれを用いた粘着シート類に関する。特に本発明の粘着シート類は、静電気が発生しやすいプラスチック製品などに用いられ、なかでも特に、電子機器などの耐腐食性が要求されている用途における帯電防止性粘着シートとして有用である。
粘着シート類は、常温で短時間、わずかな圧力を加えるだけ接着することができ、各種物品の接合に様々な用途で用いられている。また、粘着シート類は凝集力と弾性を持っているので適度に接着する反面、硬い平滑面から剥がすこともでき、表面保護フィルムとしても利用されている。
表面保護フィルムは、一般的に保護フィルム側に塗布された粘着剤層を介して被保護体に貼り合わせ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止する目的で用いられる。例えば、液晶ディスプレイのパネルに用いられる偏光板や波長板などの光学部材は、表面保護フィルムが光学部材に粘着剤層を介して貼り合わさることにより形成されている。これら光学部材に用いられる表面保護フィルムは、一般に粘着面を保護する目的でセパレーターなるものが用いられている。そして、このセパレーターは表面保護フィルムを光学部材に貼り合わせる際に剥離し、除去される。
一般に表面保護フィルムを構成する保護フィルムや粘着剤、およびセパレーターは、プラスチック材料により構成されているために電気絶縁性が高く、摩擦や剥離の際に静電気が発生する。したがって、表面保護フィルムからセパレーターを剥離する際にも静電気が発生してしまう。この剥離の際に発生する静電気により、表面保護フィルムにゴミが付着し、光学部材を汚染してしまうという問題が生じる。そこで、このような不具合を防止するために表面保護フィルムに各種帯電防止処理が施されている。
これまでに、これらの静電気の帯電を抑制する試みとして、粘着剤に低分子の界面活性剤を添加し、粘着剤中から界面活性剤を被保護体に転写させて帯電防止する方法(たとえば、特許文献1参照)が開示されている。しかし、かかる方法においては、添加した低分子の界面活性剤が粘着剤表面にブリードし易く、表面保護フィルムに適用した場合、被保護体への汚染が懸念される。したがって、低分子の界面活性剤を添加した粘着剤を光学部材用保護フィルムに適用した場合には、特に光学部材の光学特性を損なう問題を有している。
また、帯電防止剤を粘着剤層に含有させた粘着シート類(たとえば、特許文献2参照)が開示されている。かかる粘着シート類においては、粘着剤表面に帯電防止剤がブリードするのを抑制するために、ポリエーテルポリオール化合物とアルカリ金属塩からなる帯電防止剤をアクリル系粘着剤に添加している。しかしながら、かかる提案に示されているLiClOは腐食性が高く、粘着面が金属に直接触れた場合には金属を腐食する恐れがある。特に光学部材用保護フィルムの使用用途として、光学部材の外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス、アルミなどの金属製の固定枠で固定された液晶モジュールに適用する例も数多く見受けられるため、これらの用途では上記粘着剤成分による腐食により「ベゼル」が変質する可能性があり、適用の制約があった。
上述のように、これらのいずれにおいても、いまだ上記問題点をバランスよく解決できうるものではなく、静電気の帯電や腐食性が特に深刻な問題となる電子機器関連の技術分野において、帯電防止性表面保護フィルムへのさらなる改良要請に対応することは難しい。
特開平9−165460号公報 特開平6−128539号公報
そこで、本発明の目的は、従来の帯電防止性粘着シート類における問題点を解消すべく、金属類に粘着面が直接接触しても腐食の発生がなく、剥離時の電防止性の優れた帯電防止性粘着剤組成物、およびそれを用いてなる帯電防止性粘着シート類を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、粘着剤組成物のベースポリマーについて鋭意検討した結果、酸価が29以下である(メタ)アクリル系ポリマー、およびフッ素含有リチウムイミド塩を含む粘着剤組成物を用いることにより、剥離した際に帯電防止が図れ、被保護体への腐食性が低減された帯電防止性粘着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物において、前記(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が29以下であり、フッ素含有リチウムイミド塩を含むことを特徴とする。
本発明における(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル系ポリマーおよび/またはメタクリル系ポリマーをいい、また(メタ)アクリレートはアクリレートおよび/またはメタクリレートをいう。
本発明の粘着剤組成物によると、実施例の結果に示すように、酸価が29以下である(メタ)アクリル系ポリマー、およびフッ素含有リチウムイミド塩を含む粘着剤組成物を用いることにより、金属類に粘着面が直接接触しても腐食の発生がなく、剥離時の電防止性の優れたものとなる。上記粘着剤組成物の架橋物が、かかる特性を発現する理由の詳細は明らかではないが、上述の酸価が29以下である(メタ)アクリル系ポリマー、およびフッ素含有リチウムイミド塩を含む粘着剤組成物を用いることにより、フッ素含有リチウムイミド塩との相溶性、および伝導性等のバランスの良い相互作用に寄与し、もって良好な粘着特性、帯電特性および腐食性の並立を可能にしていると推測される。
本発明における粘着剤組成物においては、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーであって、前記(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が29以下である(メタ)アクリル系ポリマーを含むことを特徴とする。上記酸価は20以下であることが好ましく、16以下であることがより好ましい。本発明における(メタ)アクリル系ポリマーの酸価とは、試料1g中に含有する遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数のことをいう。上記酸価が大きな(メタ)アクリル系ポリマー骨格中には、フッ素含有リチウムイミド塩との相互作用が大きいカルボキシル基やスルホネート基等が多数存在することになり、その結果フッ素含有リチウムイミド塩によるイオン伝導が妨げられ、優れた帯電防止能が得られなくなると推測される。上記酸価が29を超える(メタ)アクリル系ポリマーでは、優れた帯電防止能が得られない場合がある。
本発明において、粘着剤組成物としての作用を奏するために、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマー、およびフッ素含有リチウムイミド塩を少なくとも構成成分とするものである。炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーを用いることにより、フッ素含有リチウムイミド塩との相溶性のバランスおよび優れた粘着特性の並立に寄与していると推測される。
本発明における粘着剤組成物においては、フッ素含有リチウムイミド塩を含むことを特徴とする。フッ素含有リチウムイミド塩を用いて(メタ)アクリル系ポリマー等との相溶性およびバランスの良い相互作用を得ることにより、剥離した際の高い帯電防止が図れ、金属への腐食の発生のない粘着剤組成物を得ることができる。フッ素含有リチウムイミド塩とは、分子構造中にフッ素原子を含むリチウムイミド塩をいう。
一方、本発明の粘着剤層は、上記のような記載の粘着剤組成物を架橋してなることを特徴とする。(メタ)アクリル系ポリマーの構成単位、構成比率、架橋剤の選択および添加比率等を適宜調節して架橋することにより、より耐熱性に優れた粘着シート類を得ることができる。
また、本発明の粘着シート類は、上記いずれかに記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を支持フィルム上の片面または両面に形成してなることを特徴とする。本発明の粘着シート類によると、上記の如き作用効果を奏する粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を備えるため、剥離した際の帯電防止が図れ、被保護体への腐食性が低減された粘着シート類となる。このため、特に、静電気の帯電や腐食性が特に深刻な問題となる電子機器関連の技術分野における帯電防止性表面保護フィルムとして非常に有用となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の粘着剤組成物は、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物において、前記(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が29以下であり、フッ素含有リチウムイミド塩を含むことを特徴とする。
本発明に用いられる(メタ)アクリル系ポリマーとしては、上述したものに該当する粘着性を有す(メタ)アクリル系ポリマーであれば特に限定されない。
本発明における炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを用いるが、炭素数4〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーが好ましい。たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどがあげられる。中でも、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどが好適に用いられる。これらのアクリル系モノマーは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
炭素数が1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー以外のその他の重合性モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移点や剥離性を調整するための重合性モノマーなどを、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。また、これらのモノマーは単独で用いても良いし組み合わせて用いても良いが、全体としての含有量は(メタ)アクリル系モノマーの単量体成分中50重量%未満とする。
(メタ)アクリル系ポリマーにおいて用いられるその他の重合性モノマーとしては、たとえば、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステルモノマー、芳香族ビニルモノマーなどの凝集力・耐熱性向上成分や、カルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、N−アクリロイルモルホリン、ビニルエーテルモノマー等の接着力向上や架橋化基点として働く官能基を有す成分を適宜用いることができる。これらのモノマー化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。但し、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの酸官能基を有するアクリレートおよび/またはメタクリレートを用いる場合は、アクリル系ポリマーの酸価が29以下になるように調整する必要がある。アクリル系ポリマーの酸価が29を超えると、帯電特性が悪くなるため好ましくない。アクリル系ポリマーの酸価が29以下になる例として、たとえば、カルボキシル基を有すアクリル系ポリマーとして2−エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸を共重合したアクリル系ポリマーがあげられるが、この場合、2−エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸の合計量100重量部に対して、アクリル酸は3.7重量部以下であることを示す。
前記スルホン酸基含有モノマーとしては、たとえば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などがあげられる。
前記リン酸基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートがあげられる。
前記シアノ基含有モノマーとしては、たとえば、アクリロニトリルなどがあげられる。
前記ビニルエステルモノマーとしては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルなどがあげられる。
前記芳香族ビニルモノマーとしては、たとえば、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレンなどがあげられる。
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などがあげられる。
前記酸無水物基含有モノマーとしては、たとえば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などがあげられる。
上記ヒドロキシル基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4―ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルアクリレート、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどがあげられる。
前記アミド基含有モノマーとしては、たとえば、アクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどがあげられる。
前記アミノ基含有モノマーとしては、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
前記エポキシ基含有モノマーとしては、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。
前記ビニルエーテルモノマーとしては、たとえば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどがあげられる。
本発明における(メタ)アクリル系ポリマーは、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを、全単量体成分中50〜100重量%用いてなるものである。
本発明に用いられる(メタ)アクリル系ポリマーは、重量平均分子量が10万以上500万以下、好ましくは20万以上400万以下、さらに好ましくは30万以上300万以下であることが望ましい。重量平均分子量が10万より小さい場合は、偏光板への濡れ性の向上により剥離時の接着力が大きくなるため剥離工程での偏光板損傷の原因になることがあり、また粘着剤組成物の凝集力が小さくなることにより糊残りを生じる傾向がある。一方、重量平均分子量が500万を超える場合は、ポリマーの流動性が低下し偏光板への濡れが不十分となり、偏光板と表面保護フィルムの粘着剤組成物層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。重量平均分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定して得られたものをいう。
また、粘着性能のバランスが取りやすい理由から、前記(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以下(通常−100℃以上)、好ましくは−10℃以下であることが望ましい。ガラス転移温度が0℃より高い場合、ポリマーが流動しにくく偏光板への濡れが不十分となり、偏光板と表面保護フィルムの粘着剤組成物層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。なお、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、用いるモノマー成分や組成比を適宜変えることにより前記範囲内に調整することができる。
本発明に用いられる(メタ)アクリル系ポリマーの重合方法は特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合などの公知の方法により重合できる。また、得られる共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体など何れでもよい。
本発明において用いられるフッ素含有リチウムイミド塩として、たとえば、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CSO)(CFSO)、LiN(C17SO)(CFSO)、LiN(CFCHOSO、LiN(CFCFCHOSO、LiN(HCFCFCHOSO、LiN((CFCHOSOがあげられる。これらの中でも特にすぐれた帯電特性が得られることから、LiN(CSOが特に好ましいものとしてあげられる。これらのフッ素含有リチウムイミド塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記フッ素含有リチウムイミド塩の配合量としては、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部である。0.01重量部未満であると十分な帯電特性が得にくく、5重量部を超えると被着体への汚染が増加する場合がある。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系ポリマーを適宜架橋することにより、より耐熱性にすぐれたものとなる。本発明に用いられる架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン系樹脂、アジリジン誘導体、および金属キレート化合物等が用いられる。中でも、主に適度な凝集力を得る観点から、イソシアネート化合物やエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
イソシアネート化合物としては、たとえば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(商品名コロネートL、日本ポリウレタン工業社製)、トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(商品名コロネートHL、日本ポリウレタン工業社製)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名コロネートHX、日本ポリウレタン工業社製)などのイソシアネート付加物などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
エポキシ化合物としては、たとえば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名TETRAD−X、三菱瓦斯化学社製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名TETRAD−C、三菱瓦斯化学社製)などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
メラミン系樹脂としてはヘキサメチロールメラミン等があげられる。アジリジン誘導体としては、たとえば、市販品としての商品名HDU(相互薬工社製)、商品名TAZM(相互薬工社製)、商品名TAZO(相互薬工社製)等があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
金属キレート化合物としては、金属成分としてアルミニウム、鉄、スズ、チタン、ニッケルなど、キレート成分としてアセチレン、アセト酢酸メチル、乳酸エチルなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いられる架橋剤の含有量は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、0.01〜15重量部含有されていることが好ましく、0.5〜10重量部含有されていることがより好ましい。含有量が0.01重量部よりも少ない場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、粘着剤組成物の凝集力が小さくなって、十分な耐熱性が得られない場合もあり、また糊残りの原因となる傾向がある。一方、含有量が15重量部を超える場合、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、偏光板への濡れが不十分となって偏光板と粘着剤組成物層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。また、これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明において、架橋剤として、放射線反応性不飽和結合を2個以上有す多官能モノマーを添加することができる。かかる場合には、放射線などを照射することにより粘着剤組成物を架橋させる。一分子中に放射線反応性不飽和結合を2個以上有する多官能モノマーとしては、たとえば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルベンジル基などの放射線の照射で架橋処理(硬化)することができる1種または2種以上の放射線反応性を2個以上有す多官能モノマーがあげられる。また、前記多官能モノマーとしては、一般的には放射線反応性不飽和結合が10個以下のものが好適に用いられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記多官能モノマーの具体例としては、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、N,N’−メチレンビスアクリルアミドなどあげられる。
前記多官能モノマーの使用量は、架橋すべき(メタ)アクリル系ポリマーとのバランスにより、さらには、粘着シートとしての使用用途によって適宣選択される。アクリル粘着剤の凝集力により充分な耐熱性を得るには一般的には、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.1〜30重量部で配合するのが好ましい。また柔軟性、接着性の点から(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、10重量部以下で配合するのがより好ましい。
放射線としては、例えば、紫外線、レーザー線、α線、β線、γ線、X線、電子線などがあげられるが、制御性および取り扱い性の良さ、コストの点から紫外線が好適に用いられる。より好ましくは、波長200〜400nmの紫外線が用いられる。紫外線は、高圧水銀灯、マイクロ波励起型ランプ、ケミカルランプなどの適宜光源を用いて照射することができる。なお、放射線として紫外線を用いる場合にはアクリル粘着剤に光重合開始剤を添加する。
光重合開始剤としては、放射線反応性成分の種類に応じ、その重合反応の引金となり得る適当な波長の紫外線を照射することによりラジカルもしくはカチオンを生成する物質であればよい。
光ラジカル重合開始剤として、たとえば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、o−ベンゾイル安息香酸メチル−p−ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン等のベンゾイン類、ベンジルジメチルケタール、トリクロルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4’−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノン類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、2−クロルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−(エトキシ)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類、ベンジル、ジベンゾスベロン、α−アシルオキシムエステルなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
光カチオン重合開始剤として、たとえば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩や、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体類、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナートなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。光重合開始剤は、アクリル系ポリマー100重量部に対し、通常0.1〜10重量部配合し、0.2〜7重量部の範囲で配合するのが好ましい。
さらにアミン類などの光開始重合助剤を併用することも可能である。前記光開始助剤としては、たとえば、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステルなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。重合開始助剤は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、0.05〜10重量部配合するのが好ましく、0.1〜7重量部の範囲で配合するのがより好ましい。
また、本発明の粘着剤組成物において、被着体への帯電防止効果をさらに向上させる目的で、ポリエーテルポリオールを任意成分として適宜添加してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、エーテル基を有すポリマーポリオールであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(ジオール型)、ポリプロピレングリコール(トリオール型)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、および上記誘導体や共重合体があげられる。中でも特にポリプロピレングリコール(ジオール型)、ポリプロピレングリコール(トリオール型)が好ましく用いられる。これらのポリエーテルポリオールは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールの分子量としては、数平均分子量が10000以下のもの、好ましくは200〜5000のものが好適に用いられる。分子量が10000以上になると、被着体への汚染が増加する。
また、前記ポリエーテルポリオールの配合量としては、アクリル系ポリマー100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは3〜20重量部である。1重量部未満であると十分な帯電特性が得られず、50重量部を超えると被着体への汚染が増加する。
さらに本発明の保護フィルムに用いられる粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、たとえば、着色剤、顔料などの粉体、界面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、低分子量ポリマー、表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、無機または有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物などを使用する用途に応じて適宜添加することが出来る。
一方、本発明の粘着剤層は、以上のような粘着剤組成物を架橋してなるものである。また、本発明の表面保護フィルムは、かかる粘着剤層を支持フィルム上に形成してなるものである。その際、粘着剤組成物の架橋は、粘着剤組成物の塗布後に行うのが一般的であるが、架橋後の粘着剤組成物からなる粘着剤層を支持フィルム等に転写することも可能である。
上述のように任意成分とする光重合開始剤を添加した場合において、前記粘着剤組成物を、被保護体上に直接塗工するか、または支持基材の片面または両面に塗工した後、光照射することにより粘着剤層を得ることができる。通常は、波長300〜400nmにおける照度が1〜200mW/cmである紫外線を、光量400〜4000mJ/cm程度照射して光重合させることにより粘着剤層が得られる。
フィルム上に粘着剤層を形成する方法は特に問わないが、たとえば、前記粘着剤組成物を支持フィルムに塗布し、重合溶剤等を乾燥除去して粘着剤層を支持フィルム上に形成することにより作製される。その後、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生をおこなってもよい。また、粘着剤組成物を支持フィルム上に塗布して表面保護フィルムを作製する際には、支持フィルム上に均一に塗布できるよう、該組成物中に重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
また、本発明の粘着剤層の形成方法としては、粘着テープ類の製造に用いられる公知の方法が用いられる。具体的には、たとえば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、エアーナイフコート法などがあげられる。
本発明の粘着シート類は、通常、上記粘着剤層の厚みが通常3〜100μm、好ましくは5〜50μm程度となるように作製する。粘着シート類は、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムや、紙、不織布などの多孔質材料などからなる各種の支持体の片面または両面に、上記粘着剤層を塗布形成し、シート状やテープ状などの形態としたものである。特に表面保護フィルムの場合には、支持体としてプラスチック基材が用いられる。
表面保護フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性及び耐溶剤性を有すると共に可とう性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムが可とう性を有することにより、ロールコーターなどによって粘着剤組成物を塗布することができ、ロール状に巻き取ることができる。
前記プラスチック基材としては、シート状やフィルム状に形成できるものであれば特に限定されるものでなく、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン6、ナイロン6,6、部分芳香族ポリアミドなどのポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどがあげられる。
前記フィルムの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。前記フィルムの粘着剤層貼合面には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等により適宜離型剤処理が施してもよい。
また、プラスチック基材には、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの易接着処理、塗布型、練り込み型、蒸着型などの静電防止処理をすることもできる。
なお、粘着剤層と支持フィルム間の密着性を向上させるため、支持フィルムの表面にはコロナ処理などをおこなってもよい。また、支持フィルムには背面処理を行ってもよい。
本発明の粘着シート類は必要に応じて粘着面を保護する目的で粘着剤表面にセパレーターを貼り合わせることが可能である。セパレーターを構成する基材としては紙やプラスチックフィルムがあるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。そのフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
また、本発明で使用するプラスチック基材は帯電防止処理されてなるものがより好ましく用いられる。プラスチック基材に施される帯電防止処理としては特に限定されないが、一般的に用いられる基材の少なくとも片面に帯電防止層を設ける方法やプラスチック基材に練り込み型帯電防止剤を練り込む方法が用いられる。基材の少なくとも片面に帯電防止層を設ける方法としては、帯電防止剤と樹脂成分から成る帯電防止性樹脂や導電性ポリマー、導電性物質を含有する導電性樹脂を塗布する方法や導電性物質を蒸着あるいはメッキする方法があげられる。
帯電防止性樹脂に含有される帯電防止剤としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1 、第2、第3アミノ基などのカチオン性官能基を有すカチオン型帯電防止剤、スルホン酸塩や硫酸エステル塩、ホスホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン性官能基を有するアニオン型帯電防止剤、アルキルベタインおよびその誘導体、イミダゾリンおよびその誘導体、アラニンおよびその誘導体などの両性型帯電防止剤、アミノアルコールおよびその誘導体、グリセリンおよびその誘導体、ポリエチレングリコールおよびその誘導体などのノニオン型帯電防止剤、更には、上記カチオン型、アニオン型、両性イオン型のイオン導電性基を有する単量体を重合もしくは共重合して得られたイオン導電性重合体があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記カチオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アシロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、アルキルベンジルメチルアンモニウム塩、アシル塩化コリン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートなどの4級アンモニウム基を有する(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム基を有するスチレン共重合体、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム基を有するジアリルアミン共重合体などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記アニオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、スルホン酸基含有スチレン共重合体があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記両性イオン型の帯電防止剤として、たとえば、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリウムベタイン、カルボベタイングラフト共重合があげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記ノニオン型の帯電防止剤として、たとえば、脂肪酸アルキロールアミド、ジ(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、脂肪酸グリセリンエステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジアミン、ポリエーテルとポリエステルとポリアミドからなる共重合体、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
導電性ポリマーとしては、たとえば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどがあげられる。これらの導電性ポリマーは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記導電性物質としては、たとえば、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化亜鉛、インジウム、錫、アンチモン、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、ヨウ化銅、およびそれらの合金または混合物があげられる。
帯電防止性樹脂および導電性樹脂に用いられる樹脂成分としては、ポリエステル、アクリル、ポリビニル、ウレタン、メラミン、エポキシなどの汎用樹脂が用いられる。なお、高分子型帯電防止剤の場合には、樹脂成分を含有させなくてもよい。また、帯電防止樹脂成分に、架橋剤としてメチロール化あるいはアルキロール化したメラミン系、尿素系、グリオキザール系、アクリルアミド系などの化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物を含有させることも可能である。
前記帯電防止層の形成方法としては、たとえば、上記帯電防止性樹脂、導電性ポリマー、導電性樹脂を有機溶剤もしくは水などの溶媒で希釈し、この塗液をプラスチック基材に塗布、乾燥することで形成される。
前記帯電防止層の形成に用いる有機溶剤としては、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどがあげられる。これらの溶剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
前記帯電防止層の形成における塗布方法については、公知の塗布方法が適宜用いられる。具体的には、たとえば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、エアーナイフコート、含浸およびカーテンコート法があげられる。
前記帯電防止性樹脂層、導電性ポリマー、導電性樹脂の厚みとしては通常0.01〜5μm、好ましくは0.03〜1μm程度である。
導電性物質の蒸着あるいはメッキの方法としては、たとえば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、化学蒸着、スプレー熱分解、化学メッキ、電気メッキ法などがあげられる。
前記導電性物質層の厚みとしては通常20〜10000Åであり、好ましくは50〜5000Åである。
また練り込み型帯電防止剤としては、上記帯電防止剤が適宜用いられる。練り込み型帯電防止剤の配合量としては、プラスチック基材の総重量に対して20重量%以下、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で用いられる。練り込み方法としては、前記帯電防止剤がプラスチック基材に用いられる樹脂に均一に混合できる方法であれば特に限定されず、たとえば、加熱ロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、二軸混練機等が用いられる。
本発明を用いた粘着剤組成物、ならびに粘着シート類は、特に静電気が発生しやすいプラスチック製品などに用いられ、なかでも特に、電子機器などの耐腐食性が要求されている用途における帯電防止性粘着シートとして用いることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
<アクリル系ポリマーの重量平均分子量の測定>
作製したポリマーの重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定した。
装置:東ソー社製、HLC−8220GPC
カラム:
サンプルカラム;東ソー社製、TSKguardcolumn Super HZ−H(1本)+TSKgel Super HZM−H(2本)
リファレンスカラム;東ソー社製、TSKgel Super H−RC(1本)
流量:0.6ml /min
注入量:10μl
カラム温度:40℃
溶離液:THF
注入試料濃度:0.2重量%
検出器:示差屈折計
なお、重量平均分子量はポリスチレン換算により算出した。
<ガラス転移温度(Tg)の測定>
ガラス転移温度Tg(℃)は、各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度Tg(℃)として下記の文献値を用い、下記の式により求めた。
式:1/(Tg+273)=Σ[W/(Tg+273)]
(式中、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、W(−)は各モノマーの重量分率、Tg(℃)は各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度、nは各モノマーの種類を表す。)
2−エチルヘキシルアクリレート:−70℃
2−ヒドロキシエチルアクリレート:−15℃
ブチルアクリレート:−55℃
アクリル酸:106℃
なお、文献値として「アクリル樹脂の合成・設計と新用途開発」(中央経営開発センター出版部発行)を参照した。
<酸価の測定>
酸価は、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)を用いて測定を行い、下記式より求めた。
A={(Y−X)×f×5.611}/M
A;酸価
Y;サンプル溶液の滴定量(ml)
X;混合溶媒50gのみの溶液の滴定量(ml)
f;滴定溶液のファクター
M;ポリマーサンプルの重量(g)
なお、測定条件は下記の通りである。
サンプル溶液:ポリマーサンプル約0.5gを混合溶媒(重量比:トルエン/2−プロパノール/蒸留水=50/49.5/0.5)50gに溶解してサンプル溶液とした。
滴定溶液:2−プロパノール性水酸化カリウム溶液(0.1N、和光純薬工業社製、石油製品中和価試験用)
電極:ガラス電極;GE−101、比較電極;RE−201
測定モード:石油製品中和価試験1
<剥離帯電圧の測定>
保護フィルムを幅70mm、長さ130mmのサイズにカットし、セパレーターを剥離した後、あらかじめ除電しておいた厚み1mm、幅70mm、長さ100mmのアクリル板に貼り合わせた偏光板(日東電工社製、SEG1425EWVAGS2B、サイズ:幅70mm、長さ100mm)表面に片方の端部が30mmはみ出すようにハンドローラーにて圧着した。23℃×50%RHの環境下に一日放置した後、下記に示すように所定の位置にサンプルをセットした。30mmはみ出した片方の端部を自動巻取り機に固定し、剥離角度150°、剥離速度10m/minとなるように剥離した。剥離した粘着シートをサンプル固定台に設置し、粘着剤表面の電位を、所定の位置に固定してある電位測定機(春日電機社製、KSD−0103)にて測定した。測定は、23℃×50%RHの環境下で行った。
<腐食性の評価>
粘着シートを幅30mm、長さ80mmのサイズにカットし、幅50mm、長さ100mmのアルミ箔にハンドローラーにて圧着し、評価サンプルとした。この評価サンプルを、60℃×90%RHの環境下に一日放置した後、アルミ箔から保護フィルムを剥離し、アルミ箔表面を目視にて観測評価した。
変色の発生が認められなかった場合:○
変色の発生が認められた場合:×
<粘着力の測定>
厚み90μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製、フジタック)を幅70mm、長さ100mmにカットし、60℃の水酸化ナトリウム水溶液(10重量%)に1分間浸漬した後、蒸留水にて洗浄し被着体を作製した。上記被着体を23℃×50%RHの環境下で1日放置した後、幅25mm、長さ100mmのサイズにカットした粘着シートを0.25MPaの圧力でラミネートし、評価サンプルを作製した。ラミネート後30分間放置した後、万能引張試験機にて剥離速度10m/分剥離角度180°で剥離したときの粘着力を測定した。測定は23℃×50%RHの環境下で行った。
<(メタ)アクリル系ポリマーの調製>
〔アクリル系ポリマー(A)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つロフラスコに2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を調製した。前記アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量は50万、ガラス転移温度(Tg)は−68℃、酸価は0.0であった。
〔アクリル系ポリマー(B)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つロフラスコにブチルアクリレート200重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル625重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(B)溶液(25重量%)を調整した。前記アクリル系ポリマー(B)の重量平均分子量は54万、ガラス転移温度(Tg)は−54℃、酸価は0.0であった。
〔アクリル系ポリマー(C)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つロフラスコに2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、アクリル酸4重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(C)溶液(40重量%)を調整した。前記アクリル系ポリマー(C)の重量平均分子量は53万、ガラス転移温度(Tg)は−68℃、酸価は15であった。
〔アクリル系ポリマー(D)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つロフラスコに2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)0.1重量部、ベンジルメチルケタール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)0.1重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、高圧水銀灯(東芝ライテック社製、SHL−100UVQ−2)による紫外線照射を約3分間することにより重合反応を行い、重合率10%の部分重合物(シロップ状)であるアクリル系ポリマー(D)溶液を調整した。前記アクリル系ポリマー(D)の重量平均分子量は220万、ガラス転移温度(Tg)は−70℃、酸価は0.0であった。
〔アクリル系ポリマー(E)〕
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つロフラスコに2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、アクリル酸8重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー(E)溶液(40重量%)を調整した。前記アクリル系ポリマー(E)の重量平均分子量は54万、ガラス転移温度(Tg)は−66℃、酸価は30であった。
<帯電防止剤溶液の調製>
〔帯電防止剤溶液(a)〕
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つロフラスコにLiN(CSO5重量部、酢酸エチル20重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を25℃付近に保って約2時間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(a)(20重量%)を調製した。
〔帯電防止剤溶液(b)〕
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つロフラスコにLiN(CSO0.5重量部、ポリプロピレングリコール(ジオール型、数平均分子量2000)9.5重量部、酢酸エチル10重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を80℃付近に保って約2時間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(b)(50重量%)を調製した。
〔帯電防止剤溶液(c)〕
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つロフラスコに過塩素酸リチウム5重量部、酢酸エチル20重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を25℃付近に保って約2時間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(c)(20重量%)を調製した。
〔帯電防止剤溶液(d)〕
攪拌羽根、温度計、冷却器を備えた四つロフラスコに過塩素酸リチウム0.2重量部、ポリプロピレングリコール(ジオール型、数平均分子量2000)9.8重量部、酢酸エチル10重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を80℃付近に保って約2時間混合撹拌を行い、帯電防止剤溶液(d)(50重量%)を調製した。
<実施例1>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に上記帯電防止剤溶液(a)(20重量%)1.0重量部、架橋剤としてトリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)1.1重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.6重量部を加えて25℃付近に保って約1分間混合撹拌を行い、アクリル系粘着剤溶液(1)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布し、110℃で3分間加熱して、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の表面に、片面にシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ25μm)のシリコーン処理面を貼合せ、粘着シートを作製した。
<実施例2>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に上記帯電防止剤溶液(b)(50重量%)4.0重量部、架橋剤としてトリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)0.53重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.4重量部を加えて25℃付近に保って約1分間混合撹拌を行い、アクリル系粘着剤溶液(2)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
<実施例3>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部に代えて、上記アクリル系ポリマー(B)溶液(25重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりアクリル系粘着剤溶液(3)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
<実施例4>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部に代えて、上記アクリル系ポリマー(C)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈した溶液100重量部を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりアクリル系粘着剤溶液(4)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
<実施例5>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(D)溶液100重量部に、LiN(CSO0.5重量部を加えて25℃付近に保って約2時間混合撹拌を行った後、多官能モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート1.5重量部、重合開始剤としてベンジルメチルケタール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)0.1重量部を加えて25℃付近に保って約1分間混合撹拌を行い、アクリル系粘着剤溶液(5)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(5)を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布し、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の表面に、片面にシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ25μm)のシリコーン処理面を貼合せた。このフィルムシートを、高圧水銀灯(ウシオ電機社製、UVL−4000−N)にて紫外線照射(照度37mW/cm、光量660mJ/cm)を行うことにより粘着シートを作製した。
<比較例1>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記帯電防止剤溶液(a)(20重量%)1.0重量部に代えて、上記帯電防止剤溶液(c)(20重量%)1.0重量部を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりアクリル系粘着剤溶液(6)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(6)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
<比較例2>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記帯電防止剤溶液(b)(50重量%)4.0重量部に代えて、上記帯電防止剤溶液()(50重量%)4.0重量部を用いた以外は、実施例2と同様の方法によりアクリル系粘着剤溶液(7)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(7)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
<比較例3>
〔粘着剤溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(E)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液100重量部に上記帯電防止剤溶液(a)(20重量%)1.0重量部、架橋剤として1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学社製、TETRAD−C)0.7重量部、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)0.27重量部を加えて25℃付近に保って約1分間混合撹拌を行い、アクリル系粘着剤溶液(8)を調製した。
〔粘着シートの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液(1)に代えて、上記アクリル系粘着剤溶液(8)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
前記方法に従い、作製した粘着シートの剥離帯電圧測定、および腐食性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004420389
上記表1の結果より、本発明によって作製された粘着剤組成物を用いた場合(実施例1〜5)、全実施例において剥離帯電圧が抑制され、かつ、腐食の発生もないことがわかる。これに対して、リチウムイミド塩を用いていない比較例1および2のいずれにおいても、剥離帯電圧は低く抑えられているが、腐食の発生が認められた。また、酸価が29より大きいアクリル系ポリマーからなる粘着剤組成物を用いた比較例3では、腐食の発生は見られなかったが、剥離帯電圧が高い結果となった。したがって、比較例ではいずれも、剥離帯電圧の抑制、ならびに腐食の発生の抑制を両立することができない結果となり、粘着シート用の粘着剤組成物には適さないことが明らかとなった。
また、本発明の実施例1〜5の粘着シートは、180°ピール粘着力がフッ素含有リチウムイミド塩を含まない比較例1および2と同等の粘着力を有しており、粘着シート用の粘着剤組成物に適している。
実施例等で剥離帯電圧の測定に使用した電位測定部の概略構成図

Claims (3)

  1. 炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とする(メタ)アクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物において、
    前記(メタ)アクリル系ポリマーの酸価が16以下であり、フッ素含有リチウムイミド塩を含むことを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 請求項1に記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層。
  3. 請求項1に記載の粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤層を支持フィルム上の片面または両面に形成してなることを特徴とする粘着シート類。
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