JP4420155B2 - 廃棄物からの熱回収方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物からの熱回収方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみあるいは産業廃棄物(以下「廃棄物」という)を部分酸化させて、ガス化せしめた後に燃焼させる方法が特開平9-159132に提案されている。その代表的な例の構成の概要を添付図面の図6に示す。
【0003】
図6にて、燃焼炉でごみを燃焼させて発生した燃焼排ガスは、廃熱ボイラ12で節炭器16からの加熱された水20により450〜650℃まで冷却され、フィルター13により除塵される。該フィルター13を出た燃焼排ガスの一部または全量は加熱炉14に供給され、補助燃料21を用いた追い焚きによりこの加熱炉14にて高温化され、さらに蒸気過熱器15を廃熱ボイラ12からの飽和蒸気22で500℃程度までに過熱する。さらに燃焼排ガスは、節炭器16と空気余熱器17で廃熱回収される。その後、燃焼排ガスは誘引送風機18を経て煙突19から排気される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような燃焼方法において可燃物を処理する場合、フィルターにて除塵された後のダスト濃度が問題となる。ダスト濃度が一定値以下に制御できないと、熱回収のために後段に配されるボイラにおいてダスト中の塩などによるボイラチューブの腐食が問題となる。また、燃焼炉で発生させた燃焼排ガスの未燃分が少なければ、その後流の加熱炉で効果的に廃熱回収ができなくなる。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、上記問題点を発生させることなく部分酸化させ、効率よく熱回収することができる廃棄物からの熱回収方法及び装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第一の手段は、流動床炉又は火格子式炉であって燃焼反応を伴う部分酸化炉にて、炉内温度を500〜800℃に、空気比を0.15〜0.9に制御して廃棄物を不完全燃焼もしくは部分酸化させ、部分酸化炉出口での酸素換算濃度が−30〜−2%である可燃ガスを生成し、該可燃ガスの部分酸化炉内での滞留時間を制御して該可燃ガスの温度を500〜800℃に制御した後、前記可燃ガスをセラミックフィルターに導入してダスト濃度を0.1g/Nm以下に除塵し、セラミックフィルターに付着する灰を酸素濃度5%以下の除塵用ガスで払い落とし、除塵された該可燃ガスを該セラミックフィルター下流側の燃焼炉にて高温で燃焼させ、該燃焼炉の後段のボイラにて燃焼したガスから350〜540℃、50〜100ataの蒸気を用いて熱回収することを特徴とする廃棄物からの熱回収方法である。
【0007】
ここで「酸素換算濃度」とは、雰囲気における酸素濃度と、酸化される可能性があるガスが消費すると考えられる酸素濃度との差で定義される。例えば、酸素(O 2 )が2%、一酸化炭素(CO)が4%、水素(H 2 )が2%、メタン(CH 4 )が1%存在する場合、一酸化炭素(CO)4%は酸化して二酸化炭素(CO 2 )になるために2%の酸素(O 2 )を消費し、同様に水素(H 2 )2%は1%の酸素(O 2 )を消費し、メタン(CH 4 )1%は2%の酸素(O 2 )を消費する。よってこの場合の「酸素換算濃度」は2−(2+1+2)=−3%となる。この数字は、その雰囲気における部分酸化ガスの燃焼の程度と、それまでの燃焼における空気比の程度を示す指標となる。すなわち、この数値が小さければ小さいほど可燃ガスとしてのポテンシャルの高さがあるということになる。
【0008】
部分酸化炉内では廃棄物の部分酸化が行われ、除塵装置入口に500〜800℃と比較的温度の低い可燃ガスが送られる。ここで、上記除塵装置入口での温度を上記範囲に設定した理由は、500℃未満では後流の配管や燃焼炉で再着火による爆発の可能性があり、800℃より上ではダスト中の塩が溶融し、除塵装置内で壁やフィルター等に付着するという問題があるからである。このときの炉出口での「酸素換算濃度」が−30〜−2%となるように空気比を調整をする。その理由は、「酸素換算濃度」が−30%未満では、強還元ガスとしてタール付着等の問題が発生し、−2%より上では燃焼炉にてダイオキシンを十分低減し得る燃焼を形成させられなくなるためである。
【0009】
本方式の発明の場合、「酸素換算濃度」と除塵温度をこの設定範囲にすることにより、酸素雰囲気での高温除塵装置で問題となる塩の熔融付着が無くなる。つまり、上記設定「酸素換算濃度」に制御することにより、除塵装置で除塵される灰は、NaClやKClを主形態とする塩の回りを未燃カーボンや未燃炭化水素が覆う固体粒子となり、さらに除塵温度を上記設定範囲内に制御することにより、塩を覆う上記未燃分は液化やガス化反応を起こすことなくその状態を保つので、除塵装置内の集塵器と塩が直接接触することが無くなり、集塵器への塩の付着が無くなる。また、このように温度帯であるため、減温塔などの設備を介して過度の冷却をすることなく、除塵を行うことができ、さらに除塵装置においてダスト濃度を0.1g/Nm3以下としてから燃焼炉でダイオキシンを分解する高温場を可燃ガスの燃焼により実現することができる。このときの除塵装置は、該可燃ガスの温度や灰の成分によって、バグフィルター、セラミックフィルター、高温電気集塵器、慣性力集塵器、高性能サイクロン、遠心力集塵機等を適宜選択することが可能である。
【0010】
本発明の方式の場合、除塵装置にてダスト濃度を0.1g/Nm3以下になるように除塵するため、塩を含むダストが低減され、燃焼炉下流に設置されるボイラチューブ等の腐食を激減することが可能である。
【0011】
さらにまた、有害ガスの排出を抑制させることができる。部分酸化炉で部分酸化された後の可燃ガスを燃焼炉で酸化剤と混合させ高温で燃焼させるので、CO等の未燃分の排出がほぼ完全に抑制される。また、可燃ガスを除塵してから高温燃焼させるので、すすに起因する芳香族系有機化合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であるダイオキシン類物質濃度も低減される。
【0012】
除塵装置として濾過式の集塵器を使用し、該集塵器の濾過体への付着物を酸素濃度2%以下のガスで払い落とすことにより、効率的に除塵を行うことができ、有害ガスの排出はさらに抑制される。ここで酸素濃度を2%以下とするのは、酸素により可燃ガスの酸化を抑制し、不要な爆発、燃焼の危険性を低減させるためである。この酸素濃度2%以下のガスは窒素や水蒸気、あるいは排ガス再循環ガス、さらにまたは圧力スイング吸着法や膜分離法を利用して得ることができる。
【0013】
除塵された灰は、集塵器前後の差圧が、設定値に達したときに払い落とす該除塵用ガスを吹き込み、払い落とす。一般的な除塵装置は一定時間毎に上記払い落とし用ガスを吹くが、本発明の方法では、集塵器表面に予めコーティングされたプリコート層を落とさないようにしなければならないので、除塵時の集塵器の圧力落差を制御する必要がある。つまり、その圧力落差が除塵用ガスによって生じても、プリコート層を維持する、所定設定差圧を決め、その値以上になって始めて除塵動作を開始するように制御する。上記除塵用ガスの圧力は、1〜3kg/cm2が好ましい。
【0014】
上記課題を解決する第二の手段は、除塵された灰に酸素を含むガスを吹き込み、該灰と該ガスの燃焼反応によって、該灰中に含まれる未燃分をある濃度以下に低減させるため、400〜750℃の範囲で一定時間保持し、上記燃焼反応によって生成したガスを上記部分酸化炉に戻すことを特徴とする廃棄物の処理方法である。除塵された灰は酸素を含むガスと接触させることにより燃焼させ、一定時間その状態を保持することにより、該灰中に含まれる塩をそのまま固定化しながら未燃分をある濃度以下に低減させる。該未燃分とは、炭素と水素を主とする成分から成る化合物である。この燃焼反応によって、未燃分は、各廃棄物焼却プラントのニーズによって異なるが、概ね6wt%以下に低減される。また、このとき該灰の温度は、400〜750℃の範囲に収まるように制御される。この温度帯より下限では燃焼反応がなかなか進まなくなり、上限以上では該灰中の塩が溶け出し塩を固定化できなくなるので、燃焼反応は該温度帯内で進められることが必要となる。
【0015】
上記燃焼反応によって生成したガスは、未燃分を含んでいるため、そのエネルギーを有効に活用するため上記部分酸化炉に戻す。
【0016】
上記課題を解決する第三の手段は、炉内温度を500〜800℃に、空気比を0.15〜0.9に制御して廃棄物を不完全燃焼もしくは部分酸化させ、出口での酸素換算濃度が−30〜−2%である可燃ガスを生成し、該可燃ガスの炉内での滞留時間を制御して該可燃ガスの温度を500〜800℃に制御して排出する流動床炉又は火格子式炉である部分酸化炉と、その下流に設置され前記可燃ガスのダストの濃度を0.1g/Nm以下に除塵するセラミックフィルターと、その下流側に設置され除塵された前記可燃ガスを燃焼する燃焼炉と、該燃焼炉の後段に配設され燃焼したガスから350〜540℃、50〜100ataの蒸気を用いて熱回収するボイラと、セラミックフィルターにて除塵された灰を酸素を含むガスで高温処理する灰処理装置を有することを特徴とする廃棄物の処理装置である。
【0017】
部分酸化炉内では、廃棄物は部分酸化が行われ、除塵装置入口で500〜800℃の可燃ガスが生成される。このときの炉出口での「酸素換算濃度」が−30〜−2%となるように部分酸化用空気比を調整する。これにより、酸素濃度が低く、爆発等の危険が少ない可燃ガスが生成される。また、この可燃ガスは、減温塔などの設備による過度の冷却なしに、除塵される。部分酸化炉の炉出口からダクト等で接続されている後流の除塵装置においてダスト濃度を0.1g/Nm3以下とした後に、可燃ガスは後流の燃焼炉で燃焼され、効率よく高温化される。このときの除塵装置は、該可燃ガスの温度によって、バグフィルター、セラミツクフィルター、高温電気集塵器、慣性力集塵器、高性能サイクロン、遠心力集塵機等を用いれば良い。本装置の場合、ダスト濃度を0.1g/Nm3以下になるように除塵するので、ダスト中の塩の量が低減され、後流のボイチューブ等の腐食が極めて少なくなる。また、「酸素換算濃度」を一定の範囲の値とすることにより、発生する可燃ガスのポテンシャルの変動が少なくなり、安定した操業が可能になる。
【0018】
さらにまた、有害ガスの排出を抑制させることができる。部分酸化炉にて部分酸化された後の可燃ガスを燃焼炉で酸化剤と混合させ高温で燃焼させるので、CO等の未燃分の排出がほぼ完全に抑制される。また、可燃ガスを除塵してから高温燃焼させるので、すすに起因する芳香族系有機化合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であるダイオキシン類物質濃度も低減される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面の図1ないし図3にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態の概要構成を示す図である。図において、符号1は部分酸化炉であり、該部分酸化炉1には酸化のための空気あるいは蒸気や排ガスによって酸素濃度を制御された空気主体のガスが供給されるようになっており、廃棄物が炉内へ投入されて着火し部分酸化し可燃ガスを生成する。上記部分酸化炉1には、該可燃ガスの除塵を行う除塵装置2、可燃ガスを燃焼する燃焼炉3、燃焼したガスの熱回収を行うボイラ4、除塵灰を処理する装置5が接続されている。
【0021】
上記部分酸化炉1では、炉内温度は廃棄物が自燃でき、かつ部分酸化する程度であれば良く、400〜800℃であることが望ましい。また、部分酸化により生成されたガスの「酸素換算濃度」が−30〜−2%となるように、空気比が制御される。このときの空気比はおよそ0.15〜0.5程度となる。その後、該可燃ガスは部分酸化炉1内での滞留時間によりその温度が制御され、500〜800℃で除塵装置2へ送られる。この温度範囲とする理由は、500℃以下では後流において再着火や爆発等の可能性があり、800℃以上ではダスト中の塩が溶融し除塵装置内に付着するという問題があるからである。
【0022】
次に、可燃ガスは除塵装置2へもたらされ、該除塵鼓置2では0.1g/Nm3以下の濃度まで除塵される。この濃度まで除塵すれば、ダスト中の塩の量が低減されるため、後段のボイラチューブ等の腐食が低減される。図2に除塵後のダスト濃度と後流のボイラチューブの耐用年数の関係を示す。この図から、除塵後のダスト濃度を0.1g/Nm3以下にすれば後流のボイラチューブの腐食を実用に耐え得る程度まで抑えられることがわかる。
【0023】
上記除塵装置2には図3に示すようなキャンドル型セラミックフィルターを使うことが望ましいが、ろ布や、目開き10mm以下のハニカム状セラミックフィルターの使用も考えられる。払い落としは、可燃ガスの酸化を抑制し、不要な爆発、燃焼の危険を低減させるために酸素濃度5%以下のガス、又は窒素で行うのが望ましい。また、付着物の剥離効果を考えると払い落とし方法の条件は、ガス圧力1kg/cm2以上、払い落とし間隔は数十分〜数時間、払い落とし時間は0.02秒〜数秒程度であることが望ましい。
【0024】
可燃ガスは除塵装置2にて除塵された後に燃焼炉3に導入され ここで約1000℃程度まで温度上昇する。ここでは完全燃焼が行われるため、未燃ガス等の排出がほぼ完全に抑制される。また、可燃ガスは、予め除塵が行われているために、すすに起因する芳香族系有機化合物濃度は低くなり、結果として不完全燃焼生成物であるダイオキシン類物質濃度も低減される。
【0025】
本実施形態では、好ましい例として、この燃焼炉3の後段にボイラ、例えば500℃以上、50ata以上の高温高圧ボイラ4の水管が設置されており、効率よく燃焼ガスから熱回収をすることができる。必要に応じて高温空気の回収も可能になる。予め除塵が行われているため、ダストに起因するボイラチューブの腐食を抑えることができる。塩化水素ガスによる腐食効果が増大する排ガス温度600℃以上の高温場から熱を回収する場合には、ボイラチューブの寿命を長くするため耐腐食性を有するセラミック材質を使ったボイラチューブを用いれば良い。熱回収が終わった排ガスは下流の排ガス処理設備(図示せず)を経て、煙突から排出される。
【0026】
【実施例】
本発明の実施例を図4にもとづき説明する。本実施例装置では、図1装置の部分酸化炉として流動床炉1を採用している。他は、図1装置と同じであり、図4では図1と共通部分に同一符号を付してある。
【0027】
図4装置では、流動床炉1で流動化空気温度を20〜650℃、砂層温度400〜800℃とし、廃棄物たる都市ごみを該流動床式炉1へ供給し、空気比を0.2〜0.5の間で操作して部分酸化させ可燃ガスを生成した。可燃ガスは約650℃で除塵装置2に供給され、キャンドル型セラミックフィルターにより除塵を行った。キャンドル型セラミックフィルターの材質は、SiO2、Al23、SiC、コージュライト、上記材料のコンポジット、あるいはそれに類似する無機材料のセラミックファイバー型か、多孔質体型である。払い落としには排ガスを再循環して酸素濃度を2%以下と抑えたガスと窒素ガスを用い、払い落とし圧力1〜3kg/cm2、払い落とし間隔1〜2時間、払い落とし時間0.1秒〜0.3秒の範囲とした。これにより、除塵装置2への流入前のダスト濃度が5〜20g/Nm3であったものが0.1g/Nm3以下まで除塵された。この除去されたダスト等は回収後に溶融炉及び焼却炉で無害化処理された。かかる除塵後の可燃ガスを燃焼炉3で燃焼させて900〜1000℃まで温度を上げた。このとき、後段のボイラ4で350〜540℃、50〜100ataの蒸気を用いて熱回収を行うことができた。なお、ボイラチューブとしてステンレス鋼、インコネル他の合金鋼を用いたが、著しい腐食等は認められず、材料によっては複数年使用可能な耐腐食性を確認した。また、高温空気の回収も行ったところ、350〜700℃の高温空気の回収が可能であることが判明した。除塵された灰は、空気と接触させ、未燃分を8%から0.1%以下まで下げて埋め立て処分の次工程へ移し、また空気は、COを数千ppm含む生成ガスとなり、炉内に戻された。除塵された灰は約700℃に1時間保たれ、この間未燃分と空気による燃焼反応が持続された。空気の代わりに、純酸素ガスを用いて実験を行なったが、同様の結果を得ることができた。
【0028】
また、図5に示される火格子式炉での適用性の確認も行った。図5装置では部分酸化炉として火格子式炉1を採用した。他は、図1装置と同じである。この火格子式炉1では酸化用空気温度を20〜250℃とし、火格子上部温度500〜800℃として廃棄物たる都市ごみを炉内へ供給し、空気比を0.3〜0.9の間で操作して部分酸化させた。可燃ガスは450〜650℃で除塵装置2に供給し、キャンドル型セラミックフィルター及びハニカム型セラミックフィルターにより除塵を行った。セラミックフィルターの材質は、SiO2、Al23、SiC、コージュライト、上記材料のコンポジット、あるいはそれに類似する無機材科のセラミックファイバー型か、多孔質体型である。払い落としには窒素ガスを用い、払い落とし圧力3〜7kg/cm2、払い落とし間隔10秒〜20分、払い落とし時間0.05秒〜15秒の範囲とした。これにより、除塵装置2に流入する前のダスト濃度が1〜5g/Nm3であったものが0.1g/Nm3以下まで除塵された。この除去されたダスト等は回収後に溶融炉及び焼却炉で無害化処理を行った。除塵後の可燃ガスを燃焼炉3で燃焼させて900〜1100℃まで温度を上げた。燃焼炉3では、爆発等の危険を回避すべくパイロットバーナ(図示せず)を用いて常時点火源をおいて、可燃ガスを連続的に燃焼した。このバーナは燃料として天然ガスあるいは灯油を用い、出力数万kcal/h〜数十万kcal/hのバーナを配設した。このとき、燃焼炉3内のボイラ3A及び後段のボイラ4で540℃、100ataの蒸気を用いて熱回収を行うことができた。なお、ボイラチューブとしてステンレス鋼、インコネル他の合金鋼を用いたが、著しい腐食等は認められず、1年以上の安定稼働を確認した。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明においては、部分酸化させたガスを比較的低温で除塵してから燃焼炉で燃焼させることにより高温を得ることとしたので、ガス化した廃棄物の処理が効率的に行えると同時に、高温高圧ボイラを設置することによる熱回収も効率よく行える。また、「酸素換算濃度」と除塵のダスト濃度を一定の範囲の値とすることにより、ボイラチューブ等の腐食の心配がなくなり、安定した操業が行なえる。さらに、ダイオキシンやフラン等の有害ガスの排出を抑制することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態装置の概要構成図である。
【図2】 ダスト濃度とボイラチューブの耐用年数との関係を示す図である。
【図3】 図1装置の除塵装置に採用可能なキャンドル型セラミックフィルターの概略図である。
【図4】 本発明の一実施形態装置の概要構成図である。
【図5】 図4装置の変形を示す装置の概要構成図である。
【図6】 従来の廃棄物処理装置の概要構成図である。
【符号の説明】
1 部分酸化炉
2 除塵装置
3 燃焼室
4 ボイラ

Claims (2)

  1. 流動床炉又は火格子式炉であって燃焼反応を伴う部分酸化炉にて、炉内温度を500〜800℃に、空気比を0.15〜0.9に制御して廃棄物を不完全燃焼もしくは部分酸化させ、部分酸化炉出口での酸素換算濃度が−30〜−2%である可燃ガスを生成し、該可燃ガスの部分酸化炉内での滞留時間を制御して該可燃ガスの温度を500〜800℃に制御した後、前記可燃ガスをセラミックフィルターに導入してダスト濃度を0.1g/Nm以下に除塵し、セラミックフィルターに付着する灰を酸素濃度5%以下の除塵用ガスで払い落とし、除塵された該可燃ガスを該セラミックフィルター下流側の燃焼炉にて高温で燃焼させ、該燃焼炉の後段のボイラにて燃焼したガスから350〜540℃、50〜100ataの蒸気を用いて熱回収することを特徴とする廃棄物からの熱回収方法。
  2. 炉内温度を500〜800℃に、空気比を0.15〜0.9に制御して廃棄物を不完全燃焼もしくは部分酸化させ、出口での酸素換算濃度が−30〜−2%である可燃ガスを生成し該可燃ガスの炉内での滞留時間を制御して該可燃ガスの温度を500〜800℃に制御して排出する流動床炉又は火格子式炉である部分酸化炉と、その下流に設置され前記可燃ガスのダストの濃度を0.1g/Nm以下に除塵するセラミックフィルターと、その下流側に設置され除塵された前記可燃ガスを燃焼する燃焼炉と、該燃焼炉の後段に配設され燃焼したガスから350〜540℃、50〜100ataの蒸気を用いて熱回収するボイラと、セラミックフィルターにて除塵された灰を回収して酸素を含むガスで高温処理する灰処理装置とを有することを特徴とする廃棄物からの熱回収装置。
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