JP4419438B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、液晶パネルを用いた動画像の表示や、OCB(Optically self−Compensated Birefringence)モードの液晶パネルを用いる場合に好適な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、コンピュータ装置等の表示デバイスとして数多く使用されているが、今後はTV用途での使用拡大も見込まれている。しかしながら現在広く使用されているTN(Twisted Nematic)モードの液晶パネルは、視野角が狭く、応答速度が不充分であるという欠点を有している。よって、TNモードの液晶パネルをTV用途で使用するには、視差によるコントラストの低下や、動画像表示時の輪郭のボケなど、解決すべき大きな課題が存在する。
【0003】
近年、上記TNモードに代わり、OCBモードに関する研究が進んでいる。OCBモードは、TNモードに比べて視野角が広く、応答速度も高速であるため、動画表示により適している。
【0004】
図11に、一般的な液晶パネルの構成を示す。これはTNモードでもOCBモードでも共通である。図11において、X1〜Xnはゲート線、Y1〜Ynはソース線であり、ゲート線X1〜Xnおよびソース線Y1〜Ynの各交点にはスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(以下、TFTと称す)504が設けられており、各TFT504のドレイン電極は、液晶パネルの各画素505の画素電極にそれぞれ接続されている。各画素505では、画素電極と対向電極との間に液晶が挟持されている。対向電極の電位は、対向駆動部503によって制御される。
【0005】
502は、TFT504の状態のオン・オフを制御するためのゲートパルスをゲート線X1〜Xnに供給するゲートドライバである。ゲートドライバ502は、ソース線Y1〜Ynへのデータの供給と同期して、TFT504の状態をオンにするための電位をゲート線X1〜Xnに対して順次印加する。501は、画素電極の電位を制御するソースドライバである。ソースドライバ501によって制御される画素電極の電位と、対向駆動部503によって制御される対向電極の電位との差が液晶にかかる電圧となり、この電圧により各画素505の透過率が決定される。
【0006】
ところで、OCBモードの液晶パネルを用いる場合には、画像表示を開始する最初の段階で、TNモードにはない独特の手順が必要となる。OCBセルは、ベンド配向とスプレイ配向という2つの状態を取りうる。OCBモードの液晶パネルで画像を表示するためにはOCBセルがベンド配向の状態になっている必要がある。しかしながら、通常、OCBセルはスプレイ配向の状態にあるので、画像を表示する際にはOCBセルの状態をスプレイ配向からベンド配向に変化させる必要がある。以下、このようなスプレイ配向からベンド配向への状態変化を“転移”と称す。OCBセルを転移させるためには、一定時間高電圧を印加するなどの独特の手順が必要であるが、この手順については本発明に直接は関係しないので説明を省略する。
【0007】
上記の独特の手順を経てOCBセルが転移してベンド配向の状態になると、画像の表示が可能となる。しかしながら、OCBセルに所定のレベル以上の電圧が印加されない状態が一定時間以上続くと、OCBセルの状態がベンド配向からスプレイ配向に戻ってしまう。以下、このようなベンド配向からスプレイ配向への状態変化を“逆転移”と称す。よって、OCBモードの液晶パネルを用いて継続的に画像を表示するためには、逆転移を防止する必要がある。逆転移を防止するためには、特開平11−109921号公報(特許文献1)や日本液晶学会誌1999年4月25日号(Vol.3.No.2)P99(17)〜P106(24)(非特許文献1)に開示されているように、OCBセルに定期的に高い電圧を印加すればよい。以下、このようにOCBセルに高い電圧を周期的に印加するような液晶パネルの駆動方法を“逆転移防止駆動”と称す。
【0008】
ところで上記文献には、画像信号と高電圧信号(周期的に高い電圧をOCBセルに印加するための信号)を交互に書き込むために、ソースドライバを上下両側に配置する方式や、駆動周波数を2倍にする方式が開示されている。ところがこれらの方式では、ソースドライバが2つ必要になるためコストが増加するという課題や、駆動周波数が2倍になるために信号の書き込み時間が減少し、OCBセルへの信号の書き込みが不十分になるといった課題がある。そこで本発明の発明者らは、駆動周波数の増加を抑えた逆転移防止駆動を実現した。以下、本発明の関連技術として、この逆転移防止駆動を適用した液晶表示装置について説明する。
【0009】
図12に、関連技術に係る上記液晶表示装置の構成を示す。図12において、1201は入力映像信号に対して周波数変換を行う周波数変換部を、1202はソースドライバとゲートドライバをそれぞれ制御するためのパルスを生成する駆動パルス生成部を、201はソースドライバを、202はゲートドライバを、203はOCBモードの液晶パネルをそれぞれ示している。なお、便宜上、液晶パネル203のゲート線数を18ラインとし、1フレーム期間が24水平走査期間からなるものとする。
【0010】
なお、以降特に断らない限り、表示モードは印加電圧が低いときに透過率が高くなる、所謂ノーマリホワイトであるものとする。
【0011】
本液晶表示装置では、液晶パネル203上の各画素に対し、入力映像信号を構成する画像信号と、入力映像信号とは無関係な非映像信号が、1フレーム期間にそれぞれ1度ずつ書き込まれる。ここで非映像信号とは、逆転移を防止すべくOCBセルに高電圧を印加するための信号である。上記のような書き込みを実現するには、入力映像信号を構成する画像信号の間に非映像信号を適宜に挿入する必要がある。
【0012】
そのために、本液晶表示装置の周波数変換部1201は、入力映像信号の2画像信号(2ライン分の画像信号)毎に非映像信号を1つ挿入して出力映像信号を生成し、これをソースドライバ201に転送する。ただし、単に非映像信号を挿入すると1フレーム期間の長さが変化してしまうので、周波数変換部1201では同時に周波数変換も行われる。つまり、入力映像信号として2つの画像信号が入力される時間(つまり2水平走査期間)に、ソースドライバに対して2つの画像信号と1つの非映像信号からなる計3つの信号の転送を行うために、1.5倍の周波数変換が行われる。
【0013】
図13に周波数変換部1201の具体的構成を示す。制御信号生成部301は、入力同期信号に基づいて、書き込みクロック、読み出しクロック、リードイネーブル信号、出力切替制御信号、出力同期信号をそれぞれ生成する。入力映像信号は、書き込みクロックに同期してラインメモリ302に書き込まれる。そして、ラインメモリ302に書き込まれた入力映像信号は、書き込みクロックの1.5倍の周波数を有する読み出しクロックに同期してラインメモリ302から読み出される。出力信号選択部304は、出力切替制御信号に基づいて、ラインメモリ302の出力と非映像信号生成部303の出力の一方を選択して出力映像信号として出力する。以上の処理に関する信号波形を図14に示す。
【0014】
図15はゲートドライバを説明する為の構成図である。図からも明らかなように、映像信号側と逆転防止用非映像信号側の各々別にシフトレジスタを持ち、制御用信号(xCK、xOE、xST)も別々に備える。
【0015】
これにより、各々別のゲート線をオンさせる事が可能となる。
【0016】
なお、本実施例では映像信号側と逆転防止用非映像信号側が同時にオンしないようにSOE、KOEを用いて排他的に動作させている。
【0017】
図16は関連技術に係る上記液晶表示装置の駆動波形を示す。
【0018】
図16において、ゲートパルスP0〜P17は、そのHI期間に液晶パネル203上のゲート線GL0〜GL17をそれぞれ選択する。
【0019】
期間T0_0では、ゲートパルスP6、7が同時にHIとなり、ゲート線GL6、GL7上の画素に非映像信号が同時に書き込まれる。
【0020】
それに続く期間T0_1、T0_2では、ゲートパルスP1〜P2が順次HIとなり、ゲート線GL1〜GL2上の画素に画像信号がそれぞれ順次書き込まれる。
【0021】
期間T0_3では、ゲートパルスP8、9が同時にHIとなり、ゲート線GL8、GL9に非映像信号が同時に書き込まれる。
【0022】
図中において、上記非映像信号を書き込むためのパルスには“B”を表記してある。
【0023】
非映像信号を書き込むためのパルスはソース線側からの非映像信号のタイミングと同期している事が判るであろう。
【0024】
以下同様にして、例えば期間T0_10、T0_11では、ゲートパルスP6、P7が順次HIとなり、ゲート線GL6、GL7上の画素に画像信号がそれぞれ順次書き込まれる。
【0025】
ここで、ゲート線GL6、GL7上の各画素は、非映像信号が書き込まれてからその後に画像信号が書き込まれるまでの期間、すなわちそれぞれT0_1〜T0_10、T0_1〜T0_11の期間、非映像信号を保持することになる。このように、液晶パネル203上の全てのゲート線が1フレーム期間に2回ずつ選択され、各ゲート線上の画素には1フレーム期間に画像信号と非映像信号が1回ずつ書き込まれる。
【0026】
以上のように、図12に示す液晶表示装置によれば、駆動周波数の増加を抑えつつ、液晶パネル203上の各画素に対して画像信号と非映像信号を交互に書き込むことができる(特許文献2参照)。
【0027】
ところで、TV表示装置等においては、4:3アスペクト比のパネルに16:9のアスペクト比の映像信号を表示する用途が考えられる。
【0028】
例えば、パネル走査線数が480本、映像信号の有効映像期間の走査線数が360本の場合である。この場合、映像の上下に併せて120本(25%)の無映像部分の表示を行う必要がある。(以下この無映像部分をレターボックスと表記し、上下に無映像信号を表示する事をレターボックス表示と表記する。)
フレームメモリを用いない構成では、垂直映像期間と垂直ブランキング期間との比率を変える事はできない為、通常の映像信号では全走査線数の1割程度しかない垂直ブランキング期間でパネルの25%の走査線にレターボックスを表示しなければならない事が判るであろう。
【0029】
従来よく用いられてきたCRT表示装置では、電子ビームが走査しない部分はすなわち無表示と等価である為、映像の上下に無表示を行う事は容易である。
【0030】
無表示部分も駆動する事が必要な液晶パネルにおいてレターボックス表示を行う為には、従来はフレームメモリを用いて、走査線数変換を行い垂直ブランキング期間をレターボックス表示分広げていた。
【0031】
この構成を関連技術の1.5倍周波数変換の逆転移防止駆動に適用すると、図17に示すような構成となる。
【0032】
図17において、1301は走査線変換を行うフレームメモリである。なお、図17において図12と同等の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0033】
このフレームメモリにおける走査線変換の様子を図18に示す。フレームメモリを用いる事で、垂直ブランキング期間の走査線数パネルの走査線数を増やす事が可能となり、パネルの走査線数よりも少ない走査線数の映像信号も表示可能となっている。
【0034】
【特許文献1】
特開平11−109921号公報
【特許文献2】
特願2001−131414号
【非特許文献1】
日本液晶学会誌1999年4月25日号(Vol.3.No.2)P99(17)〜P106(24)
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フレームメモリを用いる事はすなわちコストアップにつながるという課題があった。
【0036】
従って、本発明の目的は、駆動周波数の増加を抑えた逆転移防止駆動が可能であり、かつレターボックス映像を表示することができ、かつ低コストな液晶表示装置を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。なお括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0038】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す。図1において、液晶表示装置は、周波数変換部204と、駆動パルス生成部205と、ソースドライバ201と、ゲートドライバ202と、液晶パネル203とを備える。ここで、液晶パネル203はOCBモードとする。なお、図1において図12と同等の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0039】
周波数変換部205の構成は図13と同様である。従って、すでに説明を行った。しかし、再度詳細に説明する。ラインメモリ302は、1ライン分の画像信号を一時的に記憶する。制御信号生成部301は、入力同期信号と、セレクタ304によって選択された分周クロック数に基づいて、各種制御信号を生成する。具体的には、制御信号生成部301は、ラインメモリ302に入力映像信号の各画像信号を書き込むタイミングを制御する書き込みクロック(WRITE CLK)や、ラインメモリ302に記憶された画像信号を読み出すタイミングを制御するための読み出しクロック(READ CLK)とやラインメモリ302からのデータの読み出しを可能にするリードイネーブル信号(READ ENA)とや出力信号選択部304の選択動作を制御するための出力切替制御信号や、周波数変換後の映像信号(出力映像信号)に対応した同期信号である出力同期信号を生成する。非映像信号生成部303は、非映像信号を出力する。
【0040】
出力信号選択部304は、制御信号生成部301からの出力切替制御信号に基づいてラインメモリ302の出力と非映像信号生成部303の出力を交互に選択して、出力映像信号として出力する。ラインメモリ302に対する書き込み処理および読み出し処理については図14に示したものと同じである。
【0041】
以下、説明を容易にするための便宜上、入力映像信号において1フレーム期間を構成する水平走査期間の数が18(そのうち、有効映像期間における水平走査期間の数が22、垂直ブランキング期間における垂直バックポーチ期間の走査線数が4)、パネルの走査線数が24(ゲート線GL0〜GL23)、12本の有効映像信号をゲートGL6〜17GLに表示、ゲートGL0〜5、GL18〜23をレターボックス表示する場合を例として、液晶表示装置の具体的な動作について説明する。
【0042】
図2は本発明の実施例の駆動波形を示す。またゲートドライバの具体構成は図15と同様である。1.5倍周波数変換を行い、非映像信号1、映像信号2の割合で交互に別々のゲート線上の画素に書き込む基本的な構成は関連技術で説明したものと変わらない。但し、レターボックスを表示するゲート線において、下記に述べるような動作を行う。
【0043】
図2において、先ず、VD(垂直同期)入力後のT0_0期間、SSTを1クロック期間分(クロックはSCK)オンにする。有効映像が始まるのは入力における走査線数の換算で4水平期間後であり、映像信号の最初のラインを表示するのはパネルのゲート線GL6上である。
【0044】
つまり、この4水平期間にゲートの信号側のオンパルスをゲート線GL6まで進める必要がある。従って本実施例では、図に示すように垂直バックポーチ期間におけるSCKの間隔を縮めて、有効映像が始まるまでの期間(T0_0〜T0_5)に計6クロック分(SCK)を挿入している。(以下このように短期間にゲートパルスをシフトさせる動作を高速転送と表記する。)
また、この期間中のT0_0〜T0_5はSOEをオフすることによって、実際にはこの期間は信号側ゲートパルス(P0〜P5)はオンにならない(図に点線で表示)。
【0045】
このように所望のゲート線までゲートパルスを高速転送させることにより、映像表示位置をパネルの任意の位置にすることが可能となる。
【0046】
以後、期間T0_7、T0_8においてゲートパルスP6、P7が順次オンとなりゲート線GL6、GL7に映像信号が書き込まれる。
【0047】
本例では有効映像期間は12ラインである為、ゲート線GL18以降は、書き込みを行わないようにする為にゲート線GL0〜GL5と同様に高速転送させ、次のフレームの有効映像信号が入力されるT1_7よりも前にゲート線の最終段(本実施例ではゲート線GL23)以降までシフトさせる。またこの期間はSOEもオフさせている(図1に点線で表示)。
【0048】
但し、このままではゲート線GL0〜GL5、GL18〜GL23は駆動されない為、先に述べた逆転移が発生してしまう。従って、逆転移防止用の駆動によってこれらのゲート線GL0〜GL5、GL18〜GL23を駆動し非映像信号を書き込む。
【0049】
ノーマリホワイトのモードにおいては逆転移防止用の非映像信号(高電圧)はすなわち黒を表示することに他ならない。
【0050】
図2において、VDから所定の期間が経過後のT0_17期間にKSTを1クロック分(クロックはKCK)オンにし、以後、1.5倍周波数変換後の非映像期間に併せてKCKおよびKOEを入力する事で、ゲート線GL0〜GL23までを2線づつ順次走査しながら高電圧すなわち黒表示信号を書き込む。
【0051】
本実施例でも判るとおり、ゲート線上部とゲート線下部のレターボックス表示部は同時にオンし同じ信号を書き込む場合が存在する(ゲート線GL0、GL1とGL18,GL19など)。しかしながら、お互いに区別のない非映像信号であるため、問題となる事はない。
【0052】
以上のように、第1の実施形態によれば、パネルの走査線数よりも少ない走査線数の映像信号をレターボックス表示する場合においても、フレームメモリを用ることなく、また逆転移を抑制しつつ良好な表示が可能となる。
【0053】
なお第1の実施形態では、2走査期間を1つの非映像期間と2つの映像期間に変換する1.5倍速において説明したが、これに限らず、N走査期間を1つの非映像期間とNの映像期間に変換する、(N+1)/N倍速において同様に可能である事は言うまでもない。
【0054】
(第2の実施形態)
以上のように構成された第1の実施形態によって、フレームメモリを用いることなく良好なレターボックス表示を行う事が出来た。
【0055】
しかしながら、筆者らは下記に示す新たな課題を見出した。これは液晶の印加電圧−透過率の特性(VTカーブ)が温度によって変化してしまう事に起因する(以下、温度によってVTカーブが変化する現象をVTシフトと表記する)。
【0056】
温度によって、VTシフトする様子を図3に示す。図において、401は低温時のVTカーブ、402は高温時のVTカーブである。
【0057】
一般にOCBモードに於いては、黒表示の高電圧で透過率が最小になるが、さらに高電圧を印加すると、透過率が上昇する事が知られている。
【0058】
VTカーブが高温時に402のように変化すると(所謂、左にシフトすると)本来単純増加であるべき、レベル−輝度特性が黒レベルより高いレベルで輝度が最小となる「極」を持つようになる。
【0059】
一般にこれらを反転現象と呼び、この反転現象は表示品位を著しく劣化させる。
【0060】
上記問題を解決する為に、図4のような構成によって、パネルに入力する信号レベルを温度に応じて最適なレベルにする事が行われる。
【0061】
図4において、液晶表示装置は、VTシフト補正部1701と、周波数変換部204と、駆動パルス生成部1201と、ソースドライバ201と、ゲートドライバ202と、液晶パネル203とを備える。なお、図4において図12と同等の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0062】
1701VTシフト補正部は、例えば、図5に示したような構成とする。図5において1801は検出した温度に応じて係数A,Bを算出する算出手段である。1801の具体構成については既知の技術で応用できる為説明は省略する。算出された係数A,Bを元に入力信号Xを、A*X+B のように一次変換する。
【0063】
この変換の様子を図6に示す。図6において、1901が低温時の入出力特性(入力=出力)であり、1902が温度に応じて1次変換された特性である。
【0064】
切片である係数BのレベルがVTシフトする電圧レベルと一意に対応させればよい事が判るであろう。なお、温度とVTシフトする電圧レベルとの関係は実験等により予め決定しておく必要がある。
【0065】
この様に構成された装置によって、温度により信号の黒レベルが常に最小輝度の表示となるようにすることが可能となる。しかしながら、レターボックス表示を行う場合にはさらに解決すべき課題がある。上記構成によって補正を行うのは信号レベルの黒表示であり、逆転移防止用非映像信号ではない。何故ならば、逆転移抑制に必要な逆転移防止電圧印加期間は、逆転移防止用電圧(非映像信号レベル)に依存するからである。
【0066】
一般に、逆転移抑制に必要な逆転移防止電圧印加期間は、逆転移防止用電圧を低くするほど長くなる。また、逆転移防止電圧印加期間が1フレーム期間に占める割合(以下これを逆転位防止電圧挿入率と記す。)は30%〜10%程度であり、逆転移防止用電圧自体が信号の黒表示に与える影響は小さい。注意すべきは、逆転移防止用電圧を温度に応じて低くすると、即ち逆転位防止電圧挿入率を上昇させなければならず、ひいては最大輝度の低下を招く事である。
【0067】
但し、第1の実施形態で示したレターボックス表示においては、レターボックス部分の表示は逆転移防止用の非映像信号によって行われる。従って、温度が上昇した結果、レターボックス部分の表示輝度はそのままVTシフトの影響を受け、表示品位を劣化させる事となる。
【0068】
従って、第2の実施形態では、第1の実施形態で示したレターボックス映像を表示することが可能な液晶表示装置において発生する、温度に応じた表示品位の劣化を抑え、良好な表示が可能な液晶表示装置を提供することである。
【0069】
上記目的を達成するために、第2の実施形態では以下の構成を採用した。なお括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0070】
上記に示したとおり、レターボックス部の表示は逆転移防止用電圧によって行われる。従って、第2の実施形態においては、温度に応じて入力信号を補正するVTシフト補正部と、温度に応じて逆転移防止用電圧、すなわち非映像信号を変化させる非映像信号補正部と、さらに、非映像信号を補正した事に伴う、逆転位防止電圧挿入率を算出する手段と(レターボックス表示か否かによって、)上記非映像信号の補正を行うか否かを選択する手段とを新たに備える。
【0071】
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図7に、本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す。図7において、液晶表示装置は、周波数変換部204と、駆動パルス生成部205と、ソースドライバ201と、ゲートドライバ202と、液晶パネル203と、VTシフト補正部1701とを備える。なお、図7において図4と同等の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0072】
図8に非映像信号生成部の構成を示す。2101は温度に応じて非映像信号を算出する算出手段、2102はレターボックス表示か否かによって非映像信号の温度補正を切り替えるセレクタである。2101の構成そのものは図5に示すものと同等でよい為、説明図等は省略する。
【0073】
図9に駆動パルス生成部の具体構成を示す。702は非映像信号のレベルに応じて最適な逆転位防止電圧挿入率を算出する逆転位防止電圧挿入率を算出部、701は702で算出された逆転位防止電圧挿入率と同期信号とにより駆動パルスを生成するパルス生成部である。非映像信号のレベルと最適な逆転位防止電圧挿入率との関係は予め実験等により求めておく必要がある。
【0074】
以上のように構成された液晶表示装置において、先ず、レターボックス表示か否かを判定し、(一般に図示しないシステムコントローラが管理する)レターボックス表示でない場合は、非映像信号の温度補正は行わず、レターボックス表示の場合は、非映像信号の温度補正を行うように非映像信号生成部内の2102セレクタを選択する。
【0075】
次に、この非映像信号のレベルを用いて、駆動パルス生成部において最適な逆転位防止電圧挿入率を算出する。算出された逆転位防止電圧挿入率と同期信号とにより駆動パルスを生成し、ゲートドライバを駆動している。
【0076】
なお、逆転位防止電圧挿入率を変化させる手法について図10を用いて説明する。図において(A)は第1の実施形態で説明した駆動波形と同じである。また、理解に不必要と思われる信号は割愛してある。
【0077】
例えば、逆転位防止電圧挿入率を上昇させた(逆転位防止電圧印加期間を長くした)場合を(B)に示す。(B)において、KSTをオンするタイミングを期間T0_17から期間T0_14にずらしている。この操作によって、例えば(A)でゲート線GL7上で逆転位防止電圧印加期間がT1_1 〜T1_9だったものが(B)ではT0_25〜T1_9となり長くなっている。
【0078】
以上によって、非映像信号のレベルと最適な逆転位防止電圧挿入率とを管理し、高温時においてもレターボックス部の表示品位の劣化を避けることが可能となる。
【0079】
勿論この場合には前述したように輝度の低下は免れないが、一般には黒表示部分の輝度上昇の方が表示品位に与える影響は大きい。また、レターボックス表示か否かによって非映像信号のレベル補正を行うかどうかを決定している為、レターボックス表示でない場合には輝度の低下は起きない事が判るであろう。
【0080】
【発明の効果】
以上のように本発明は、映像信号の垂直ブランキング期間に、ゲートパルスを所定の位置まで進めるゲートドライバ制御信号を出力する駆動パルス生成部を設けたことで、液晶表示装置でのレターボックス表示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の構成を示す図
【図2】本発明の液晶表示装置の動作のタイミングチャート
【図3】液晶パネルにおいて印加電圧の最適値が温度によってシフトする様子を示す図
【図4】温度特性を補償するための液晶表示装置の構成を示す図
【図5】図4におけるVTシフト補正部の構成を示す図
【図6】VTシフト補正された場合の入出力特性の関係を示す図
【図7】本発明の第2の実施例における構成を示す図
【図8】第2の実施例において周波数変換部の内部にある非映像信号生成部の構成を示す図
【図9】図7における駆動パルス生成部の構成を示す図
【図10】逆転位防止電圧挿入率を変化させる動作のタイミングチャート
【図11】液晶パネルのセル構造を示す図
【図12】液晶パネルの構成を示す図
【図13】図12の周波数変換部の構成を示す図
【図14】ラインメモリの動作のタイミングを示す図
【図15】ゲートドラバの構成を示す図
【図16】液晶パネルの動作のタイミングを示す図
【図17】1.5倍周波数変換の逆転移防止駆動が可能になる液晶パネルの構成を示す図
【図18】1.5倍周波数変換の様子を示す図
【符号の説明】
201 ソースドライバ
202 ゲートドライバ
203 液晶パネル
204 周波数変換部
205 駆動パルス生成部

Claims (2)

  1. 入力映像信号に基づいてOCBモードの液晶パネルを駆動することにより映像を表示する液晶表示装置であって、複数のソース線と複数のゲート線を有する液晶パネルと、入力映像信号を構成する映像信号の間に、前記液晶パネルのL本のゲート線上の画素に同時に書き込まれる、逆転移を防ぐべく前記液晶パネルの液晶に所定の電圧を印加するための非映像信号を、L(Lは2以上の整数)個の映像信号に対して1個の間隔で挿入して出力映像信号を生成する周波数変換部と、前記映像信号の垂直ブランキング期間に、ゲートパルスを所定の位置まで進め、且つ、前記所定の位置までのゲート線上の画素には前記非映像信号のみを書き込むゲートドライバ制御信号を出力する駆動パルス生成部とを有する液晶表示装置。
  2. 前記非映像信号が黒レベルの信号であることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
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