JP4419413B2 - 車両用スライドドア構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側部に形成された乗降用開口部を車両前後方向へのスライド動作によって開閉する車両用スライドドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からワゴン車等でスライドドアが採用されている。この種のスライドドアの先行技術文献について言及すると、特許文献1に開示されたスライドドアが一般的なものと思われる。この文献にあるように、一般には、スライドドアは車両幅方向外側へ移動しながら車両後方側へスライドされる。
【0003】
また、特許文献2に開示されたものでは、一般的なスライドドアに対してスライドドアを一旦持ち上げて(リフトアップさせて)から車両後方側へスライドさせるようになっている。これにより、ドア開放時のスライドドアの張り出し量を減少させるというものである。
【0004】
さらに、特許文献3に開示されたものでは、スライドドアの下端を中心としてスライドドアの上端部を車両幅方向外側へ回転させた後、車両後方側へスライドさせるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−272343号公報
【特許文献2】
特開平9−263136号公報
【特許文献3】
特公平7−12789号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、乗降性を向上させるべく、スライドドアの開口部をルーフ部まで拡大しようとすることが検討されている。この観点から上記先行技術を検討すると、まず、特許文献1に開示された構造による場合、ドア開放時にスライドドアが車両幅方向外側へ水平移動するため、開口部をルーフ部まで延長すると、車両幅方向外側への張り出し量が増えることになり、路上駐車や立体駐車場のように乗降スペースが狭い場面で不具合が生じる。
【0007】
次に、特許文献2に開示された構造による場合、車両幅方向外側への張り出し量を抑えつつ、開口部をルーフ部まで延長することは可能であるが、ドア開放時にはスライドドアを一旦持ち上げてから車両後方側へスライドさせる必要があるため、二段階操作となり、操作性が悪い。さらに、スライドドアの持ち上げ(上方移動)と車両後方側へのスライドとを別々の機構で成立させているため、構造が複雑化し、強度確保が難しいという難点もある。
【0008】
さらに、特許文献3に開示された構造による場合、スライドドアの下端を中心にしてスライドドアの上端部を車両幅方向外側へ回転させる構成であるため、開口部をルーフ部まで拡大した場合、一般にルーフ部は厚さが比較的厚いことから、スライドドアの回転角が大きくなり、ドア開放時のスライドドアの張り出し量が増加する。よって、特許文献1に開示された構造と同様の不具合が生じるものと思われる。さらに、スライドドアを回転させてから車両後方側へスライドさせるという二段階操作となることから、特許文献2に開示された構造と同様に操作性が悪い。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、開口部の拡大による乗降性の向上、ドア開放時の張り出し量の抑制、及び操作性の向上を図ることができる車両用スライドドア構造を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、車体側部に形成された乗降用開口部を車両前後方向へのスライド動作によって開閉する車両用スライドドア構造であって、前記乗降用開口部は車体側部からルーフ部に亘って形成されていると共に、それに伴って前記スライドドアは車体正面側から見て鉤状に形成されており、さらに、前記スライドドアのスライド軌跡の一部を構成する閉止状態から開放初期状態までの軌跡が、車体正面側から見た場合に斜め上方外側へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側へ向かうように設定されており、かつ、前後端も含めて車両前後方向に直線状に形成されて前記スライドドアをスライド可能に支持するチャンネル形状のガイドレールが前記車体側部及び前記ルーフ部の少なくとも一方に敷設されていると共に、前記ガイドレールの内側で前記ガイドレールに案内されつつ前記ガイドレールの長手方向に転動可能な下ローラと前記ガイドレールの外側で前記ガイドレールに案内されつつ前記ガイドレールの長手方向に転動可能な上ローラとを有すると共に外端部がスライドドアに連結されたスライダと、前記ガイドレールの前端部に設けられて、前記ガイドレールの前端部に前記スライダが到達した状態で前記下ローラに当接し、この下ロータを中心に前記上ローラを車両前後方向に回動させるガイドと、を含めて構成されたスライダ回動手段を備え、前記ガイドレールに前記スライダの下ローラ及び上ローラが案内されて転動することで車両前後方向に前記スライダがスライドし、前記ガイドに前記下ローラが当接した状態で前記下ローラを中心に前記上ローラが回動することで前記スライダが車両の前後方向に回動する、ことを特徴としている。
【0013】
請求項記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、請求項記載の発明において、前記スライドドアが閉止状態とされたときに当該スライドドアをドア開放方向へ付勢する付勢手段を備えている、ことを特徴としている。
【0014】
請求項記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、請求項1又は請求項に記載の発明において、前記乗降用開口部には、ルーフ部に位置する開口部分を覆うシェードが進退可能に設けられている、ことを特徴としている。
【0020】
請求項1記載の本発明によれば、車体側部及びルーフ部の少なくとも一方には、前後端も含めて車両前後方向に直線状でスライドドアをスライド可能に支持するチャンネル形状のガイドレールが敷設されている。このガイドレールの内側にはスライダの下ローラが設けられると共にガイドレールの外側にはスライダの上ローラが設けられ、下ローラ及び上ローラがガイドレールに案内されて転動しつつ車両前後方向に移動する。このスライダの外端部にはスライドドアが連結されており、これによりガイドレールとスライドドアとはスライダによって相互に連結されている。従って、スライドドアの開閉時には、スライドドアはガイドレールに沿ってスライダが摺動することにより車両前後方向にスライドすることになる。
【0021】
ここで、本発明では、ガイドレールの前端部にスライダと共にスライダ回動手段を構成するガイドが設けられており、スライダがガイドレールの前端に到達している状態では下ローラがガイドに当接する。さらに、この状態から上ローラがガイドに案内されつつ下ローラを中心に車両の前後方向に回動するとスライダが上ローラと共に車両前後方向に回動する。このため、ドア開放時にはスライダがガイドレールの前端部回りに車両後方側へ回動し、ドア閉止時にはスライダがガイドレールの前端部回りに車両前方側へ回動される。従って、ガイドレールの前端部を車体側面側から見て斜め下方前側へ傾斜させる程にはスペースを確保できない車両に対しての適用が可能となり、その意味において有効な構成と言える。
【0022】
請求項記載の本発明によれば、スライドドアが閉止されると、スライドドアはドア開放方向への付勢力を付勢手段から受ける。このため、スライドドアを開放させる初期に助勢力(アシスト)を得ることができる。従って、スライドドアの開放初期の操作荷重を下げることができる。
【0023】
請求項記載の本発明によれば、乗降用開口部にルーフ部に位置する開口部分を覆うシェードを進退可能に設けたので、雨等が車室内に入り込むのを防ぐことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図3を用いて、車両用スライドドア構造の第1実施形態について説明する。なお、この第1実施形態は本発明の実施形態に含まれない参考例とする。
【0025】
図1(A)には、本実施形態に係る車両用スライドドア構造の全体構成が正面視で示されている。また、図1(B)には、当該車両用スライドドア構造の全体構成が側面視で示されている。
【0026】
これらの図に示されるように、車両10には、車体側部12からルーフ部14に亘って乗降用開口部16が形成されている。なお、図1(A)に乗降用開口部16の開口範囲を矢印Hで示す。この乗降用開口部16は、車体正面側から見て鉤状に形成されたスライドドア18によって開閉されるようになっている。
【0027】
具体的には、車体側部12の乗降用開口部16の上下縁を含む周辺部分には、第1ガイドレール20、第2ガイドレール22、及び第3ガイドレール24が上下三段に平行に敷設されている。第1ガイドレール20はルーフ部14(乗降用開口部16の上縁部)に敷設されており、又第2ガイドレール22は車体側部12の後輪26の上方側に敷設されており、更に第3ガイドレール24はロッカ部28(乗降用開口部16の下縁部)に敷設されている。また、第1ガイドレール20乃至第3ガイドレール24は、いずれもチャンネル形状に形成されている。
【0028】
上述した第1ガイドレール20乃至第3ガイドレール24とスライドドア18とは、スライダ30によってそれぞれ連結及び支持されている。スライダ30は、第1ガイドレール20乃至第3ガイドレール24内に摺動可能に挿嵌されたL型プレート状のスライダ本体30A(図2に拡大図示)と、スライドドア18の内側面に固定された取付部30B(図1(A)参照)と、スライダ本体30Aと取付部30Bとを相対回転可能に連結する連結部30C(図2に拡大図示)と、によって構成されている。
【0029】
スライダ本体30Aの底壁部の下面側には、前後一対のローラ32が回転自在に軸支されている。さらに、スライダ本体30Aの底壁部には、レール内側へ向けて突出する突出部34が形成されている。この突出部34の移動軌跡上には、「付勢手段」としての圧縮コイルスプリング36が配設されている。圧縮コイルスプリング36の基端部は、車体38に固定されたスプリング支持ブラケッド40に当接係止されている。圧縮コイルスプリング36の先端部には樹脂製のキャップ42が嵌合されており、スライドドア18が全閉状態となる際に突出部34がキャップ42の頭部42Aに当接し、圧縮コイルスプリング36を圧縮して弾性復元力を蓄積させるようになっている。なお、図示は省略したが、圧縮コイルスプリング36は、支持ブラケット40側に設けられたスプリングシート等によって支持されている。
【0030】
また、上述した第1ガイドレール20の前端部20A、第2ガイドレール22の前端部22A、第3ガイドレール24の前端部24Aは、それぞれ斜め下方へラウンドされている。従って、スライドドア18の閉止状態から開放初期までのスライド軌跡Pは、車体正面側から見た場合に斜め上方外側(図1(A)の矢印A方向)へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側(図1(B)の矢印B方向)を向かうように設定されている。なお、開放初期以降のスライドドア18のスライド軌跡Qは、車両前後方向に沿った直線状に設定されている。
【0031】
さらに、図3に示されるように、上述した乗降用開口部16のルーフ部14に位置する部分には、略矩形平板状のシェード44が車両幅方向(図3の矢印C、C’方向)に進退可能に設けられている。シェード44の幅方向両端部(車両10への組付状態では前後方向の端部)は、乗降用開口部16の両側縁に設けられた断面コ字状のガイド46によって支持されている。
【0032】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0033】
乗降時にスライドドア18を開放させる場合、開放初期においては、車体正面側から見た場合に斜め上方外側(図1(A)の矢印A方向)で車体側面側から見た場合に斜め上方後側(図1(B)の矢印B方向)となる方向へスライドドア18をスライドさせる。開放初期後は、そのまま車両後方側へ向けて直線状にスライドドア18をスライドさせればよい。
【0034】
ここで、本実施形態では、第1ガイドレール20の前端部20A、第2ガイドレール22の前端部22A、第3ガイドレール24の前端部24Aをそれぞれ斜め下方へラウンドさせたので、スライドドア18のスライド軌跡がP乃至Qのようになる。すなわち、スライドドア18の閉止状態から開放初期状態までのスライド軌跡Pが、車体正面側から見た場合に斜め上方外側(図1(A)の矢印A方向)へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側(図1(B)の矢印B方向)を向かうような軌跡となる。これにより、スライドドア18は、車体側面、ルーフ面との間に必要最小限の隙間(図1(A)のD、E)をそれぞれ確保した上で、車両幅方向外側への張り出し量を最小限に抑えた状態でスライドされる。
【0035】
また、本実施形態では、スライドドア18のスライド軌跡を上記の如く設定することにより、車体正面側から見て鉤状に形成されたスライドドア18の開閉動作が可能となるため、車体側部12からルーフ部14に亘って大きな乗降用開口部16を設けることができる。その結果、乗員は、上体をそれ程かがめることなく、乗降することができ、乗降性が向上される。
【0036】
さらに、本実施形態では、スライドドア18の閉止状態から開放初期状態までのスライド軌跡Pを、車体正面側から見た場合に斜め上方外側(図1(A)の矢印A方向)へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側(図1(B)の矢印B方向)へ向かうように設定したので、スライド軌跡が円弧状の軌跡Pから直線状の軌跡Qへと滑らかに繋がった軌跡となる。つまり、スライドドアを車両幅方向外側へ一旦引いてから後方へスライドさせる先行技術や、平行リンク機構を使ってスライドドアを車体正面側から見て斜め上方へ一旦リフトアップさせてから後方へスライドさせる先行技術の場合には、スライド軌跡に角張ったところが出きるため、二段階操作とならざるを得ないが、本実施形態の場合にはそのような角張りがスライド軌跡上に無いため、一操作でスライドドア18を開閉させることができる。従って、操作性が非常に良い。
【0037】
また、本実施形態では、第1ガイドレール20の前端部20A乃至第3ガイドレール24の前端部24Aを、車体正面側から見た場合に斜め下方内側へ傾斜させかつ車体側面側から見た場合に斜め下方前側を向くように傾斜させたので、ガイドレールの形状を工夫するという簡単な構成で、前述したスライド軌跡Pを設定することができる。従って、構造の簡素化を図ることができ、ひいては低コスト化を図ることができる。
【0038】
さらに、本実施形態では、第1ガイドレール20の前端部20A乃至第3ガイドレール24の前端部24A付近に、ドア開放時の助勢力(アシスト)を付与する圧縮コイルスプリング36を配設したので、スライドドア18の開放初期の操作荷重を下げることができる。
【0039】
また、本実施形態では、乗降用開口部16のルーフ部14に位置する開口部分を覆うシェード44を進退可能に設けたので、雨等が車室内に入り込むのを防ぐことができる。
【0040】
〔第2実施形態〕
以下、図4〜図6を用いて、本発明に係る車両用スライドドア構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0041】
図4(A)には、本実施形態に係る車両用スライドドア構造の全体構成が正面視で示されている。また、図4(B)には、当該車両用スライドドア構造の全体構成が側面視で示されている。
【0042】
これらの図に示されるように、本実施形態では、前端部がラウンドされた前述した第1実施形態の第1ガイドレール20及び第3ガイドレール24に替えて、前端部も含めて直線状に形成された第1ガイドレール50及び第3ガイドレール52が使用されている。
【0043】
これに対応して、本実施形態では、図5に示されるように、第1ガイドレール50及び第3ガイドレール52側には、スライダ回動手段54が設けられている。具体的に説明すると、スライダ回動手段54は、大きくは、スライダ56とガイド58とによって構成されている。
【0044】
スライダ56は等脚台形状に形成されたローラ支持部(スライダ本体)56Aを備えており、かかるローラ支持部56Aに下ローラ60及び一対の上ローラ62が回転自在に軸支されている。下ローラ60は第1ガイドレール50、第3ガイドレール52内に転動自在に収容されており、又一対の上ローラ62は第1ガイドレール50の上壁部50B上、第3ガイドレール52の上壁部52B上を転動するようになっている。なお、ローラ支持部56Aは、スライドドア18への取付部56B(図6参照)と連結部56Cを介して相対回転可能に連結されている。
【0045】
また、ガイド58は略方形ブロック状に形成されており、第1ガイドレール50の前端部50A、第3ガイドレール52の前端部52Aに接続されている。ガイド58には、下ローラ60の脱輪を阻止するストッパ部64と、上ローラ62のスライド軌跡を直線状の軌跡Qから円弧状の軌跡Pへと変更するための凹溝66とが形成されている。凹溝66は上ローラ62が転動可能な程度の溝幅を有しており、かつ、下ローラ60がストッパ部64に当接してそこを中心としてスライダ56が回動した場合の円弧軌跡Pに沿って形成されている。
【0046】
なお、図示は省略しているが、本実施形態においても、第1実施形態における圧縮コイルスプリング36に相当する付勢手段が配設されている。
【0047】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0048】
ドア開放初期においては、図5(A)の二点鎖線図示位置にあるスライダ56が下ローラ60を回動中心として図上時計方向へ回動し、スライド軌跡P(図4(B)参照)に沿って車両後方側へ円弧状に回動される。その後は、スライド軌跡Qに沿って車両後方側へスライドしていく。
【0049】
逆に、ドア閉止終期においては、図5(A)の実線図示位置にあるスライダ56の下ローラ60が第1ガイドレール50の前端部50A、第3ガイドレール52の前端部52Aに至り、ガイド58のストッパ部64に当接して停止される。その後、スライダ56は、下ローラ60を回動中心として一対の上ローラ62がガイド58の凹溝66内へ入り込むことにより、スライド軌跡Pに沿って車両前後方向へ円弧状に回動される。
【0050】
本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。さらに、第1実施形態と比較した場合、本実施形態では、スライダ回動手段54を設けることで、第1ガイドレール50及び第3ガイドレール52を前端部50A、52Aを含めて直線状に構成したので、ガイドレールの前端部を車体正面側から見て斜め下方外側でかつ車体側面側から見て斜め下方前側に傾斜させる程にはスペースを確保できない車両に対して適用することができるという利点がある。
【0051】
なお、上述した各実施形態では、スライドドア18を開放させる際の助勢力を付与する目的で圧縮コイルスプリング36(又はこれに相当する)付勢手段を設けたが、必ずしもスプリングで構成する必要はなく、小型のガスダンパ等を用いてもよい。
【0052】
また、上述した各実施形態では、ガイドレールを上下三段に設けたが、強度確保等の問題をクリアできる場合は、必ずしも上下三段に設けなくてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、乗降用開口部は車体側部からルーフ部に亘って形成されていると共に、それに伴ってスライドドアは車体正面側から見て鉤状に形成されており、さらに、スライドドアのスライド軌跡の一部を構成する閉止状態から開放初期状態までの軌跡を、車体正面側から見た場合に斜め上方外側へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側へ向かうように設定したので、開口部の拡大による乗降性の向上、ドア開放時の張り出し量の抑制、及び操作性の向上を図ることができるという優れた効果を有する。
【0054】
また、請求項1記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、車体側部及びルーフ部の少なくとも一方に車両前後方向に延設されかつスライドドアをスライド可能に支持するガイドレールを敷設し、さらに、当該ガイドレールの前端部を、車体正面側から見た場合に斜め下方内側へ傾斜させかつ車体側面側から見た場合に斜め下方前側へ傾斜させたので、簡単な構成で前述したスライド軌跡を設定することができ、その結果、構造の簡素化による低コスト化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0055】
しかも、請求項記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、車体側部及びルーフ部の少なくとも一方に敷設したガイドレールが前後端も含めて車両前後方向に直線状に形成されていると共に、当該ガイドレールに外端部がスライドドアに連結されたスライダの内端部をスライド可能に挿嵌させ、さらに、当該スライダの内端部を当該ガイドレールの前端部にて所定角度回動させるスライダ回動手段を設けたので、ガイドレールの前端部付近にスペースが確保できない車両に対して有効に作用するという優れた効果を有する。
【0056】
請求項記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、請求項記載の発明において、スライドドアが閉止状態とされたときに当該スライドドアをドア開放方向へ付勢する付勢手段を備えているので、スライドドアを開放させる初期に助勢力(アシスト)を得ることができ、その結果、操作性をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
【0057】
請求項記載の本発明に係る車両用スライドドア構造は、請求項1又は請求項記載の発明において、ルーフ部に位置する開口部分を覆うシェードを乗降用開口部に進退可能に設けたので、車室内へ雨が侵入するのを防止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1実施形態に係る車両用スライドドア構造の全体構成を示す正面図、(B)はその側面図である。
【図2】ガイドレールの前端部廻りの構成を示す要部拡大斜視図である。
【図3】雨避けのシェードを示す要部拡大斜視図である。
【図4】(A)は第2実施形態に係る車両用スライドドア構造の全体構成を示す正面図、(B)はその側面図である。
【図5】(A)はスライダ回動手段の拡大斜視図、(B)はその縦断面図である。
【図6】第2実施形態においてシェードが設けられた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 車両
12 車体側部
14 ルーフ部
16 乗降用開口部
18 スライドドア
20 第1ガイドレール
20A 前端部
22 第2ガイドレール
22A 前端部
24 第3ガイドレール
24A 前端部
36 圧縮コイルスプリング(付勢手段)
44 シェード
50 第1ガイドレール
50A 前端部
52 第3ガイドレール
52A 前端部
54 スライダ回動手段
56 スライダ
58 ガイド

Claims (3)

  1. 車体側部に形成された乗降用開口部を車両前後方向へのスライド動作によって開閉する車両用スライドドア構造であって、
    前記乗降用開口部は車体側部からルーフ部に亘って形成されていると共に、それに伴って前記スライドドアは車体正面側から見て鉤状に形成されており、
    さらに、前記スライドドアのスライド軌跡の一部を構成する閉止状態から開放初期状態までの軌跡が、車体正面側から見た場合に斜め上方外側へ向かいかつ車体側面側から見た場合に斜め上方後側へ向かうように設定されており、
    かつ、前後端も含めて車両前後方向に直線状に形成されて前記スライドドアをスライド可能に支持するチャンネル形状のガイドレールが前記車体側部及び前記ルーフ部の少なくとも一方に敷設されていると共に、
    前記ガイドレールの内側で前記ガイドレールに案内されつつ前記ガイドレールの長手方向に転動可能な下ローラと前記ガイドレールの外側で前記ガイドレールに案内されつつ前記ガイドレールの長手方向に転動可能な上ローラとを有すると共に外端部がスライドドアに連結されたスライダと、
    前記ガイドレールの前端部に設けられて、前記ガイドレールの前端部に前記スライダが到達した状態で前記下ローラに当接し、この下ロータを中心に前記上ローラを車両前後方向に回動させるガイドと、
    を含めて構成されたスライダ回動手段を備え、前記ガイドレールに前記スライダの下ローラ及び上ローラが案内されて転動することで車両前後方向に前記スライダがスライドし、前記ガイドに前記下ローラが当接した状態で前記下ローラを中心に前記上ローラが回動することで前記スライダが車両の前後方向に回動する、
    ことを特徴とする車両用スライドドア構造。
  2. 前記スライドドアが閉止状態とされたときに当該スライドドアをドア開放方向へ付勢する付勢手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用スライドドア構造。
  3. 前記乗降用開口部には、ルーフ部に位置する開口部分を覆うシェードが進退可能に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用スライドドア構造。
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