JP4419300B2 - 音響再生方法および音響再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラオケ演奏等に適用可能な音響再生方法および音響再生装置に関し、スピーカの配置に対し音場の方角(向き)を適宜に設定して音響再生を行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のカラオケ演奏においては、再生音によって形成される音場の方角はスピーカの配置によって固定的に定まっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ステージ上でのカラオケ演奏は、再生音による音場の方角が該ステージの方角に一致するように予め設定されているため、歌唱者は該音場との一体感を伴って歌唱することができる。また、該カラオケ演奏は、聴取者にとっても、歌唱者を望む方角と音場の方角が一致しているため、視覚と聴覚の一体感を伴って聴取することができる。これに対し、カラオケボックスや飲食店等でのカラオケ演奏で、各自が自分の座っている位置で歌唱をする場合等には、歌唱者とスピーカの位置関係によっては、歌唱の方角と音場の方角とが大きく異なって、歌唱者にとっては歌いにくく、聴取者にとっては聞きにくい演奏となることがあった。
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、スピーカの配置に対し音場の方角を適宜に設定して音響再生を行えるようにした音響再生方法および音響再生装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の音響再生方法は、音響再生をする適宜の空間内で、3個以上のスピーカを配置し、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定し、立体音響を構成する複数チャンネルの音響信号を、その再生音の音場が該設定された方角に合致して形成されるように、それぞれ1または2以上のスピーカに割り当てて再生するものである。これによれば、複数チャンネルの音響信号による再生音の音場を、適宜に設定された方角に形成することができる。
【0005】
この発明の音響再生方法では、前記複数チャンネルの音響信号が平面内の各方角の信号である場合には、前記3個以上のスピーカを該平面内に配置することができる。また、1つのスピーカに対する1つのチャンネルの音響信号の割り当て量を、前記設定された音場の方角を基準とした該1つのスピーカの相対的な方角が該音響信号のチャンネル固有の方角に近づくにつれて徐々に大きくし、遠ざかるにつれて徐々に小さくするように、該音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じて調整することができる。なお、音響信号のチャンネル固有の方角とは、例えば、左チャンネル用伴奏音信号であれば左前方、右チャンネル用伴奏音信号であれば右前方、マイク信号であれば前方中央、前左チャンネル用伴奏サラウンド信号(あるいは前左チャンネル用マイクエコー・リバーブ音信号)であれば左前方、前右チャンネル用伴奏サラウンド信号(あるいは前右チャンネル用マイクエコー・リバーブ音信号)であれば右前方、後左チャンネル用伴奏サラウンド信号(あるいは後左チャンネル用マイクエコー・リバーブ音信号)であれば左後方、後右チャンネル用伴奏サラウンド信号(あるいは後右チャンネル用マイクエコー・リバーブ音信号)であれば右後方にそれぞれ該当する。
【0006】
また、前記複数チャンネルの音響信号は、マイク音のチャンネルと伴奏音のチャンネルを含むことができる。また、前記複数チャンネルの音響信号は、マイク音のチャンネル{例えば前方中央(正面)の1チャンネル}、該マイク音のエコー・リバーブ音を構成する複数チャンネル(例えば前方左右および後方左右の4チャンネル)、伴奏音のチャンネル(例えば前方左右の2チャンネル)、該伴奏音のサラウンド音を構成する複数チャンネル(例えば前方左右および後方左右の4チャンネル)を含むことができる。また、前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含む場合には、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定することができる。この場合、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの前記マイクの位置の方角を前記音場の正面の方角として設定することができる。また、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離が所定値以内のときは、該マイクの位置の方角にかかわらず、前記音場の方角を、スピーカ配置に対し適宜に定められた固定の方角とすることができる。さらには、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離に応じて、前記設定された音場の方角を基準とした1つのスピーカの相対的な方角と1つの音響信号のチャンネル固有の方角とのずれ量に対する、該スピーカに対する該音響信号の割り当て量の変化幅または変化率を変更して、該距離が近いときは該割り当て量の変化幅または変化率を小さくし、該距離が遠いときは該割り当て量の変化幅または変化率を大きくすることができる。
【0007】
後述する実施の形態2はこの発明による音響再生方法に加えて、次の音響再生方法の発明を含んでいる。これは、音響再生をする適宜の空間内で、3個以上のスピーカを配置し、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定し、該音場の方角を基準として前記中心位置の周りに再生しようとする反射音の分布を、該音場の方角を基準とした前記各スピーカの相対的な方角に応じて、該中心位置を中心とした周方向に領域分割して該各スピーカに割り当て、該各スピーカに割り当てられた反射音の分布に相当する反射音パラメータに反射音生成用の共通の音響信号を畳み込み演算して反射音信号をそれぞれ生成し、該各反射音信号を各該当するスピーカから再生することにより、該設定された音場の方角を基準とした反射音再生を行うようにしたものである。これによれば、反射音の音場を、適宜に設定された方角に形成することができる。
【0008】
この発明の音響再生装置は、音響再生をする適宜の空間内に配置された3個以上のスピーカと、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定する音場方角設定手段と、立体音響を構成する複数チャンネルの音響信号を、該チャンネルごとに前記各スピーカ向けにそれぞれ音量調整するアッテネータ群と、該アッテネータ群で音量調整された各音響信号を、同じスピーカ向けの信号どうしミキシングするミキシング回路と、該ミキシングされた各スピーカ向けの音響信号を、該当するスピーカにそれぞれ供給する出力経路と、1つのスピーカに対する1つのチャンネルの音響信号の音量を、前記設定された音場の方角を基準とした該1つのスピーカの相対的な方角が該音響信号のチャンネル固有の方角に近づくにつれて徐々に大きくし、遠ざかるにつれて徐々に小さくするように、該音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じて前記アッテネータ群のアッテネート量を制御することにより、該音場の方角を基準とした前記立体音響を構成する制御部とを具備してなるものである。これによれば、複数チャンネルの音響信号による再生音の音場を、適宜に設定された方角に形成することができる。
【0009】
この発明の音響再生装置では、前記アッテネータ群は、例えば電子式(アナログ式、ディジタル式)アッテネータで構成することができる。また、アッテネータ群の制御方法として、例えば、各音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じた前記アッテネータ群のアッテネート量のテーブルをメモリに記憶しておき、該スピーカの相対的な方角に応じて、該テーブルから各該当するアッテネート量を読み出して、アッテネータ群を該当するアッテネート量に制御することができる。あるいは、別の方法として、各音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じた前記アッテネータ群のアッテネート量の演算式が予め設定し、該スピーカの相対的な方角に応じて、該演算式から各該当するアッテネート量を演算して、アッテネータ群を該当するアッテネート量に制御することもできる。アッテネータ群は、例えば、音響信号のチャンネルごとに用意することができる。また、前記音場方角設定手段は、例えば操作者の操作に基づき前記音場の方角を設定することができる。また、前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含む場合(例えばカラオケ装置として構成した場合)には、前記音場方角設定手段は、該スピーカによって囲まれる空間内でのマイクの位置を指示する操作に基づき、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定するものとすることができる。また、前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含む場合には、前記音場方角設定手段は、該スピーカによって囲まれる空間内でのマイクの位置の検出情報に基づき、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定するものとすることができる。また、前記方角設定手段は、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの前記マイクの位置の方角を前記音場の正面の方角として設定することができる。また、前記方角設定手段は、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離が所定値以内のときは、該マイクの位置の方角にかかわらず、前記音場の方角を、スピーカ配置に対し適宜に定められた固定の方角として設定することができる。また、前記制御部は、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離に応じて、前記設定された音場の方角を基準とした1つのスピーカの相対的な方角と1つの音響信号のチャンネル固有の方角とのずれ量に対する、該スピーカで再生する該音響信号の音量の変化幅または変化率を変更して、該距離が近いときは該音量の変化幅または変化率を小さくし、該距離が遠いときは該音量の変化幅または変化率を大きくするように前記アッテネータ群のアッテネート量を制御することができる。
【0010】
後述する実施の形態2はこの発明による音響再生装置に加えて、次の音響再生装置の発明を含んでいる。これは、音響再生をする適宜の空間内に配置された3個以上のスピーカと、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定する音場方角設定手段と、前記各スピーカに対応して設けられた畳み込み演算回路と、該音場の方角を基準として前記中心位置の周りに再生しようとする反射音の分布を、該音場の方角を基準とした前記各スピーカの相対的な方角に応じて、該中心位置を中心とした周方向に領域分割して該各スピーカに割り当てた反射音の分布に相当する反射音パラメータを前記各畳み込み演算回路に設定する制御部とを具備してなり、前記設定された音場の方角を基準とした反射音再生を実現するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
この発明をカラオケ装置に適用した実施の形態を以下説明する。図1は、スピーカの平面配置および信号系統を示す。部屋10内を平面から見てその四隅には、4つのスピーカSP1〜SP4が部屋10内の中央に向けて配置されている。また、ハンドマイク16が部屋10内の任意の位置に移動可能に配置されている。カラオケ装置のソース再生部(ハードディスク装置、レーザビジョンディスクプレーヤ、CDプレーヤ、DVDプレーヤ等)(図示せず)で再生された左(L)、右(R)の2チャンネルの伴奏信号は伴奏信号処理部18で利得調整されて、伴奏信号用アッテネータ群20に入力される。サラウンド信号生成部22は、左右2チャンネルの伴奏信号のミキシング信号を基に、前左(FL)、前右(FR)、後左(RL)、後右(RR)の4チャンネルの伴奏音のサラウンド信号を生成する。サラウンド信号生成部22で使用するサラウンドパラメータの内容、すなわちサラウンド信号生成用の反射音パラメータは、サラウンドコントロールデータによって設定される。各チャンネルのサラウンド信号は、サラウンド信号用アッテネータ群24に入力される。
【0012】
マイク16で収音された前方中央(C)の1チャンネルのマイク信号は、マイク信号処理部26で利得調整されて、マイク信号用アッテネータ群28に入力される。エコー・リバーブ信号生成部30はマイク信号を基に、前左(FL)、前右(FR)、後左(RL)、後右(RR)の4チャンネルのエコー・リバーブ信号を生成する。エコー・リバーブ信号生成部30で使用するエコー・リバーブパラメータの内容、すなわちエコー・リバーブ信号用の反射音パラメータはエコー・リバーブコントロールデータによって設定される。各チャンネルのエコー・リバーブ信号は、エコー・リバーブ信号用アッテネータ群32に入力される。
【0013】
各アッテネータ群20,24,28,32は、入力される信号チャンネルごとに各スピーカSP1〜SP4向けの電子制御式(アナログ式またはディジタル式)アッテネータ(VCA等)を有し、該各入力チャンネルの信号を各スピーカSP1〜SP4向けにそれぞれ音量調整して出力する。音量調整された信号はミキシング回路34で同じスピーカ向けの信号どうしミキシングされ、パワーアンプPA1〜PA4を介して各スピーカSP1〜SP4に供給されて発音される。
【0014】
音場方角設定部40は、スピーカSP1〜SP4の平面配置に対する、該スピーカSP1〜SP4の再生音によって形成される音場の該平面内での相対的な方角を設定するものである。ここでは、スピーカSP1〜SP4によって囲まれる空間42の中心位置42a(例えば重心位置)の周りの方角をθ{θは、中心位置42aからスピーカSP2,SP3の中間位置に向かう方角を基準の方角(0度)とする右回り方向の角度}とし、該基準の方角に対するマイク16の位置の相対的な方角をθで表し、該マイク16の位置の方角を音場の正面の方角θとして設定するものとする(図6参照)。制御部44は音場方角設定部40で設定された音場の正面の方角θに応じてアッテネータ群20,24,28,32を制御して、スピーカSP1〜SP4の再生音による音場がスピーカSP1〜SP4によって囲まれる空間41の中心位置42aに対して設定された方角θに正面方向が形成されるようにする。
【0015】
音場方角設定部40の構成例を図2に示す。これは、手動操作によるマイク位置の設定に基づいて音場の正面の方角θを設定するものである。音場方角設定部40(マイク位置設定部)は、ディスプレイ46と、ジョイスティックあるいはマウス等の操作子48と、演算部49を具備する。ディスプレイ46には、図1の部屋10内のスピーカSP1〜SP4およびマイク16の平面配置が表示されている。これらスピーカSP1〜SP4およびマイク16の表示位置は、部屋1内におけるスピーカSP1〜SP4およびマイク16の実際の位置に適合するように、操作者が操作子48を操作してディスプレイ46上で移動させて設定する。演算部49は、ディスプレイ46上で設定されたスピーカSP1〜SP4の位置に基づき、スピーカSP1〜SP4で囲まれた空間42の中心位置42a(例えば重心位置)を求め(スピーカSP1〜SP4の位置が固定的に定まっていれば、中心位置42aの座標を固定的に設定しておくことができる。)、さらにディスプレイ46上で設定されたマイク16の位置に基づき、中心位置42aに対するマイク16の位置を、基準の方角に対する角度θと距離Dとして求め、角度θを音場の正面の方角の設定情報として出力し、距離Dを中心位置42aからのマイク16の距離の設定情報として出力する。
【0016】
音場方角設定部40の別の構成例を図3に示す。これは、マイク位置の検出に基づいて音場の正面の方角θを設定するものである。部屋10内には、壁面等の適宜の位置に無線周波数信号を発信する発信機50が配設され、各スピーカSP1〜SP4に超音波センサ(超音波マイク)51〜54が配設されている。また、マイク16には、発信機50から発信される無線周波数信号を受信する受信機55と、該無線周波数に含まれる同期信号に同期して超音波を間欠的に発振する超音波発振器56が内蔵されている。
【0017】
音場方角設定部40(マイク位置検出部)は、同期信号発生器58と、送信部60と、受信部61と、演算部62を具備する。同期信号発生器58は、所定の同期信号を発生する。送信部60はこの同期信号を無線周波数信号(搬送波)で変調して発信機50から発信する。マイク16は受信機55で該無線周波数信号を受信して、同期信号を復調し、該同期信号に同期して超音波発振器56から超音波を間欠的に発振する。該超音波は超音波センサ51〜54でそれぞれ受信され、その受信信号は受信部61を経て演算部62に伝送される。演算部62は、同期信号発生器58から発生される同期信号と各超音波センサ51〜54の受信信号との時間差(マイク16から各超音波センサ51〜54までの距離に相当)をそれぞれ計測し、これら計測値に基づきマイク16の位置(超音波センサ51〜54に対する相対位置)を演算する。
【0018】
スピーカSP1〜SP4で囲まれる空間42の中心位置42aは、例えば次のようにして求めることができる。まず、マイク16を超音波センサ51(スピーカSP1)の位置に配置して上記計測を行って、スピーカSP1から他のスピーカSP2,SP3,SP4までの距離をそれぞれ計測し、次いでマイク16を超音波センサ53(スピーカSP3)の位置に移動して同様に計測を行って、スピーカSP3からスピーカ(SP1),SP2,SP4までの距離をそれぞれ計測する。その結果、SP1〜SP4の相互の位置関係がわかるので、スピーカSP1〜SP4で囲まれる空間42の配置が特定され、該空間42の配置からその中心位置42a(例えば重心位置)を求めることができる。
【0019】
演算部62は、例えば、上記の方法によって空間42の中心位置42aを予め求めておき、実際のカラオケ演奏時は、時々刻々変化するマイク16の位置の検出情報に基づき、中心位置42aに対する該マイク16に位置を、基準の方角(中心位置42aとスピーカSP2,SP3の中間位置とを結ぶ方角)に対する角度θと距離Dとして求め、角度θを音場の正面の方角の設定情報として出力し、距離Dを中心位置42aからのマイク16の距離の設定情報として出力する。なお、距離Dが短い場合は、マイク16の位置が中心位置42aの周りに少し動くだけでも音場の方角が大きく変化してしまい、かえって歌いにくくかつ聴きにくくなってしまうおそれがあるので、演算部62は、該距離Dが所定値以内のときは、マイク16の方角にかかわらず、音場方角設定情報として、予め定められた固定の方角(例えばθ=0度)を示す値を出力する。
【0020】
図1の制御部44の構成例を図4に示す。メモリ64には、アッテネータ群20,24,28,32に関し、各チャンネルの音響信号の各スピーカSP1〜SP4での再生音を調整するアッテネータごとに、音場の正面の方角θに対するアッテネート量のテーブルが記憶されている。演算部66は、音場方角設定部40から送られてくる音場方角設定情報に基づき、メモリ64から各アッテネータのアッテネート量を読み出して、指令値として出力する。メモリ64にアッテネート量のテーブルを記憶するのに代えて、演算部62に各アッテネータごとの音場の正面の方角θに対するアッテネート量の演算式を設定しておき、音場方角設定情報に応じて該演算式からアッテネート量を演算で求めて指令値として出力することもできる。
【0021】
なお、演算部66は、音場方角設定部40から送られてくるマイク距離Dの設定情報に応じてアッテネータ量指令値を補正することもできる。例えば、マイク距離Dが短くなるにつれて(すなわち中心位置42aに近づくにつれて)、マイク音について音場の正面の方角θの変化に対するアッテネート量の変化率を小さくして(あるいはアッテネート量の変化幅を小さくして)、マイク16の方角以外のスピーカからの音量を増やすことにより、歌唱音の音場が中心位置42aに近づくようにする。これにより、歌唱音の音場を、中心位置42aの周方向のみならず、径方向にも移動させることができるようになる。
【0022】
図1の音響信号系統の具体例を図5に示す。左右チャンネルの伴奏信号は伴奏信号処理部18において、入力アンプ68,70を介してマスタボリューム72,74で音量調整されて、伴奏信号用アッテネータ群20に入力される。伴奏信号用アッテネータ群20は、伴奏音のチャンネルごとにアッテネータ群ATT1,ATT2を具備する。各アッテネータ群ATT1,ATT2は、各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成される。
【0023】
左右チャンネルの伴奏信号は、サラウンド信号生成部22において、ミキシング回路76でミキシング(L+RまたはL−R)されて1チャンネル化され、各方向(前左、前右、後左、後右)の反射音を生成するための反射音パラメータ(個々の反射音を表す、遅延時間データとゲインデータの組み合わせで構成されるパラメータ)が設定された畳み込み演算回路78,80,82,84に入力される。畳み込み演算回路78,80,82,84は、該入力信号と反射音パラメータとを畳み込み演算して、各方向の反射音信号(伴奏音のサラウンド信号)を生成して出力する。生成された反射音信号は、サラウンド信号用アッテネータ群24に入力される。サラウンド信号用アッテネータ群24はサラウンド信号のチャンネルごとにアッテネータ群ATT3〜ATT6を具備する。各アッテネータ群ATT3〜ATT6は、各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成される。
【0024】
マイク信号は、マイク信号処理部26において、入力アンプ86を介してマイクマスタボリューム88で音量調整されて、マイク信号用アッテネータ群28に入力される。マイク信号用アッテネータ群28は各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成されるアッテネータ群ATT7を具備する。
マイク信号はエコー・リバーブ信号生成部30において、各方向(前左、前右、後左、後右)のエコー・リバーブ音を生成するための反射音パラメータ(個々の反射音を表す、遅延時間データとゲインデータの組み合わせで構成されるパラメータ)が設定された畳み込み演算回路92,94,96,98に入力される。畳み込み演算回路92,94,96,98は、該入力信号と反射音パラメータとを畳み込み演算して、各方向のエコー・リバーブ信号を生成して出力する。生成されたエコー・リバーブ信号は、エコー・リバーブ信号用アッテネータ群32に入力される。エコー・リバーブ信号用アッテネータ群32はエコー・リバーブ信号のチャンネルごとにアッテネータ群ATT8〜ATT11を具備する。各アッテネータ群ATT8〜ATT11は、各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成される。
【0025】
ミキシング回路43は、アッテネータ群ATT1〜ATT11の出力を、同じスピーカ向けの信号どうし加算合成する。ミキシング回路34の出力信号はパワーアンプPA1〜PA4を介して各該当するスピーカSP1〜SP4に供給されて発音される。
アッテネータ群ATT1〜ATT11のアッテネート量について説明する。ここでは、図6に示すように、部屋10内に、スピーカSP1〜SP4で囲まれた空間42の中心位置42aからマイク16の位置に向かう方角をそれぞれ音場の正面の方角とした、伴奏音場101(左右2チャンネルの伴奏音による音場)、サラウンド音場103(伴奏音の4チャンネルサラウンド音による音場)、マイク音場105(1チャンネルのマイク音による音場)、エコー・リバーブ音場107(マイク音の4チャンネルエコー・リバーブ音による音場)を形成するものとする。
【0026】
伴奏音用アッテネータ群ATT1,ATT2の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を図7に示す。これによれば、各アッテネート量は音場の正面の方角(マイク位置の方角)θに応じて徐々に変化し(各方角での音量の総和は等しく保たれる)、例えば音場の正面の方角θが図6に示すように0度の場合、左チャンネル用アッテデータ群ATT1は、スピーカSP2向けのアッテネート量(ゲイン)が1で、他のスピーカSP1,SP3,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき右チャンネル用アッテネータ群ATT2は、スピーカSP3向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP2,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。これにより、図6に示すように、スピーカSP2,SP3の周辺に、θ=0度の方角を正面とした伴奏音場101が形成される。なお、図8に示すようにアッテネータ群ATT1,ATT2の、アッテネート量の下限値を、例えばスピーカ配置空間42の中心位置42aとマイク16との距離Dに応じて変更する(これに伴い、アッテネート量の変化幅あるいは変化率が変更される。)こともできる。例えば、距離Dが大きいときは該下限値を低くして(アッテネート量の変化幅、変化率が大きくなる。)、マイク位置方向以外の音量を小さくして、歌唱者以外の客に対しては控え目にして局所的に使用し、距離Dが小さいときは該下限値を高くして(アッテネート量の変化幅、変化率が大きくなる。)、全体で雰囲気を盛り上げるような使用方法が可能となる。
【0027】
伴奏音のサラウンド音用アッテネータ群ATT3〜ATT6の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を図9に示す。これによれば、各アッテネート量は音場の正面の方角θに応じて徐々に変化し(各方角での音量の総和は等しく保たれる)、例えば音場の正面の方角θが図6に示すように0度の場合、前左チャンネル用アッテネータ群ATT3は、スピーカSP2向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP3,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき前右チャンネル用アッテネータ群ATT4は、スピーカSP3向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP2,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき後左チャンネル用アッテネータ群ATT5は、スピーカSP1向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP2,SP3,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき後右チャンネル用アッテネータ群ATT6は、スピーカSP4向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP2,SP3向けのアッテネート量がすべて0に調整される。これにより、図6に示すようにスピーカで囲まれた空間42全体に、θ=0度の方角を正面とした伴奏音のサラウンド音場103が形成される。伴奏音について前記図8のように距離Dに応じてアッテネート量の下限値を変更する場合には、サラウンド音についても同時に距離Dに応じてアッテネート量の下限値を変更することもできる。
【0028】
マイク信号用アッテネータ群ATT7の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を図10に示す。これによれば、各アッテネート量は音場の正面の方角θに応じて徐々に変化し(各方角での音量の総和は等しく保たれる。)例えば音場の正面の方角θが図6に示すように0度の場合、アッテネータ群ATT7は、スピーカSP2,SP3向けのアッテネート量がそれぞれ1で、他のスピーカSP1,SP4向けのアッテネート量がともに0に調整される。これにより、図6に示すように、マイク16の周りに、θ=0度の方角を正面としたマイク音場105が形成される。なお、図11に示すように、アッテネータ群ATT7のアッテネート量の下限値を、例えばスピーカ配置空間42の中心位置42aとマイク16との距離Dに応じて変更する(これに伴いアッテネート量の変化幅あるいは変化率が変更される。)こともできる。例えば、距離Dが大きいときは該下限値を低くし(アッテネート量の変化幅、変化率が大きくなる。)、距離Dが小さいときは該下限値を高くする(アッテネート量の変化幅、変化率が低くなる。)ことにより、中心位置42aに対するマイク16の径方向への移動に応じてスピーカSP1〜SP4から再生される歌唱音が同方向に移動し、歌唱音の位置とスピーカSP1〜SP4から再生される歌唱音の定位の一体感が得られる。
【0029】
エコー・リバーブ信号用アッテネータ群ATT8〜ATT11の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を図12に示す。これによれば、各アッテネータ量は音場の正面の方角θに応じて徐々に変化し(各方角での音量の総和は等しく保たれる。)、例えば音場の正面の方角θが図6に示すように0度の場合、前左チャンネル用アッテネータ群ATT8は、スピーカSP2向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP3,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき前右チャンネル用アッテネータ群ATT9は、スピーカSP3向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP2,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき後左チャンネル用アッテネータ群ATT10は、スピーカSP1向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP2,SP3,SP4向けのアッテネート量がすべて0に調整される。また、このとき後右チャンネル用アッテネータ群ATT11は、スピーカSP4向けのアッテネート量が1で、他のスピーカSP1,SP2,SP3向けのアッテネート量がすべて0に調整される。これにより、図6に示すように、マイク16の周りに、θ=0度の方角を正面としたマイク音のエコー・リバーブ音場107が形成される。マイク音について前記図11のように距離Dに応じてアッテネータ量の下限値を変更する場合に、エコー・リバーブ音についても同様に距離Dに応じてアッテネート量の下限値を変更することもできる。
以上説明した図7〜図12等の関係を図4のメモリ64にテーブルとして記憶しあるいは演算部66に演算式として設定しておくことにより、音場の正面の方角に応じて、各アッテネータ群ATT1〜ATT11を該当するアッテネート量に調整することができる。
【0030】
(実施の形態2)
この発明をカラオケ装置に適用した他の実施の形態を以下説明する。ここでは、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を用いる。
図13は、スピーカの平面配置および信号系統を示す。部屋10内を平面から見てその四隅には、4つのスピーカSP1〜SP4が部屋10内の中央に向けて配置されている。また、ハンドマイク16が部屋10内の任意の位置に移動可能に配置されている。カラオケ装置のソース再生部(ハードディスク装置、レーザビジョンディスクプレーヤ、CDプレーヤ、DVDプレーヤ等)(図示せず)で再生された左(L)、右(R)の2チャンネルの伴奏信号は伴奏信号処理部18で利得調整されて、伴奏信号用アッテネータ群20に入力される。サラウンド信号生成部22′は、左右2チャンネルの伴奏信号のミキシング信号を基に、各スピーカSP1〜SP4向けの4チャンネルのサラウンド信号を生成する。サラウンド信号生成部22′で使用するサラウンドパラメータの内容、すなわちサラウンド信号生成用の反射音パラメータは、サラウンドコントロールデータによって設定される。マイク16で収音された前方中央(C)の1チャンネルのマイク信号は、マイク信号処理部26で利得調整されて、マイク信号用アッテネータ群28に入力される。エコー・リバーブ信号生成部30′はマイク信号を基に、各スピーカSP1〜SP4向けの4チャンネルのエコー・リバーブ信号を生成する。エコー・リバーブ信号生成部30′で使用するエコー・リバーブパラメータの内容、すなわちエコー・リバーブ信号用の反射音パラメータはエコー・リバーブコントロールデータによって設定される。
【0031】
各アッテネータ群20,28は、信号チャンネルごとに各スピーカSP1〜SP4向けの電子制御式(アナログ式またはディジタル式)アッテネータ(VCA等)を有し、該各入力チャンネルの信号を各スピーカSP1〜SP4向けにそれぞれ音量調整して出力する。アッテネータ群20,28で音量調整された伴奏信号およびマイク信号並びにサラウンド信号およびエコー・リバーブ信号はミキシング回路34で同じスピーカ向けの信号どうしミキシングされ、パワーアンプPA1〜PA4を介して各スピーカSP1〜SP4に供給されて発音される。
【0032】
音場方角設定部40は、例えば前記図2、図3で示したのと同様に構成され、音場方角設定部40は、スピーカSP1〜SP4の平面配置に対する、該スピーカSP1〜SP4の再生音によって形成される音場の該平面内での正面の方角θ(θに意味は実施の形態1と同じである。)を設定する。制御部44′は音場方角設定部40で設定された音場の正面の方角θに応じてアッテネータ群20,28のアッテネータ量およびサラウンド信号生成部22′とエコー・リバーブ信号生成部30′における各スピーカSP1〜SP4ごとの反射音パラメータの配分を制御して、スピーカSP1〜SP4の再生音による音場がスピーカSP1〜SP4によって囲まれる空間41の中心位置42aに対して設定された方角に正面が形成されるようにする。
【0033】
図13の制御部44′の構成例を図14に示す。メモリ64′には、アッテネータ群20,28に関し、各チャンネルの音響信号の各スピーカSP1〜SP4での再生音を調整するアッテネータごとに、音場の正面の方角θに対するアッテネート量のテーブルが記憶されている。また、メモリ64′には、サラウンド信号生成部22′およびエコー・リバーブ信号生成部30′に関し、音場の正面の方角θに対する各スピーカSP1〜SP4に割り当てる反射音パラメータの領域(角度範囲)を示すテーブルが記憶されている。演算部66′は、音場方角設定部40から送られてくる音場方角設定情報に基づき、メモリ64′から各アッテネータのアッテネート量およびスピーカSP1〜SP4ごとの反射音パラメータの割り当て領域を読み出して、指令値として出力する。メモリ64′にアッテネート量および反射音パラメータの割り当て領域のテーブルを記憶するのに代えて、演算部62′に各アッテネータごとの音場の正面の方角θに対するアッテネート量および反射音パラメータ割り当て領域の演算式を設定しておき、音場方角設定情報に応じて該演算式からアッテネート量および反射音パラメータ割り当て領域を演算で求めて指令値として出力することもできる。
【0034】
なお、演算部66′は、音場方角設定部40から送られてくるマイク距離Dの設定情報に応じてアッテネータ量指令値を補正することもできる。例えば、マイク距離Dが短くなるにつれて(すなわち中心位置42aに近づくにつれて)、マイク音について音場の方角の変化に対するアッテネート量の変化率を小さくして(あるいはアッテネート量の変化幅を小さくして)、マイク16の方角以外のスピーカからの音量を増やすことにより、歌唱音の音場が中心位置42aに近づくようにする。これにより、歌唱音の音場を、中心位置42aの周方向のみならず、径方向にも移動させることができるようになる。
【0035】
図13の音響信号系統の具体例を図15に示す。左右チャンネルの伴奏信号は伴奏信号処理部18において、入力アンプ68,70を介してマスタボリューム72,74で音量調整されて、伴奏信号用アッテネータ群20に入力される。伴奏信号用アッテネータ群20は、伴奏音のチャンネルごとにアッテネータ群ATT1,ATT2を具備する。各アッテネータ群ATT1,ATT2は、各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成される。
【0036】
左右チャンネルの伴奏信号は、サラウンド信号生成部22′において、ミキシング回路76でミキシング(L+RまたはL−R)されて1チャンネル化され、スピーカSP1〜SP4ごとの反射音を生成するための反射音パラメータ(遅延時間とゲイン)が設定された畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′に入力される。畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′は、該入力信号と反射音パラメータとを畳み込み演算して、各スピーカSP1〜SP4向けごとの反射音信号(伴奏音のサラウンド信号)を生成して出力する。
【0037】
マイク信号は、マイク信号処理部26において、入力アンプ86を介してマイクマスタボリューム88で音量調整されて、マイク信号用アッテネータ群28に入力される。マイク信号用アッテネータ群28は各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネータで構成されるアッテネータ群ATT7を具備する。
【0038】
マイク信号はエコー・リバーブ信号生成部30′において、各スピーカSP1〜SP4ごとのエコー・リバーブ音を生成するための反射音パラメータ(遅延時間とゲイン)が設定された畳み込み演算回路92′,94′,96′,98′に入力される。畳み込み演算回路92′,94′,96′,98′は、該入力信号と反射音パラメータとを畳み込み演算して、各方向のエコー・リバーブ信号を生成して出力する。
【0039】
ミキシング回路43は、アッテネータ群ATT1,ATT2、ATT7と、サラウンド信号生成部22′と、エコー・リバーブ信号生成部30′の出力を、同じスピーカ向けの信号どうし加算合成する。ミキシング回路34の出力信号はパワーアンプPA1〜PA4を介して各該当するスピーカSP1〜SP4に供給されて発音される。
【0040】
アッテネータ群ATT1,ATT2,ATT7のアッテネート量および畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′,92′,94′,96′,98′に対する反射音パラメータの領域の割り当てについて説明する。伴奏音用アッテネータ群ATT1,ATT2の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性は、例えば前記図7または図8のように設定することができる。マイク信号用アッテネータ群ATT7の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性は、例えば前記図10または図11のように設定することができる。
【0041】
サラウンド信号生成部22′に設定される反射音分布の一例を図16に示す。マルは個々の反射音の位置(仮想音源位置)を示し、マルの大きさはその反射音の音の大きさを表す。図16は、θ=0度の方角に音場の正面の方角を設定した場合のものである。個々の反射音は、その左右両側に隣接するスピーカで再生される。すなわち、スピーカ配置空間42の中心位置42aの周りの反射音分布をスピーカSP1,SP2,SP3,SP4の対角位置で区切られる4つの領域A〜Dに分割して(ここでは説明の便宜上、領域A〜Dが90度ずつ等しい角度範囲を有するものとする。)、各領域A〜D内の反射音を次のスピーカ対でそれぞれ再生する。
・領域A内の反射音:SP1,SP2
・領域B内の反射音:SP2,SP3
・領域C内の反射音:SP3,SP4
・領域D内の反射音:SP4,SP1
この場合、個々の反射音は、それが再生される2つのスピーカでの音量比で該当する領域内での周方向の定位(方角)が決定され、両スピーカでの音量和でその反射音の大きさが決定され、遅延時間(両スピーカでの再生音で同じ遅延時間)で該領域内での径方向の定位(距離)が決定される。なお、図16のようにθ=0度の方角に音場の正面の方角を設定した場合の各領域A〜Dの角度θの範囲および反射音分布の角度φ(φは音場の正面の方角を0度とした右回り方向の角度である。)の範囲は次のとおりである。
【0042】
図16のサラウンド音場を創生するために、図15の畳み込み演算回路92′,94′,96′,98′には、次の領域の反射音のパラメータ(反射音パラメータ)が設定される。
・畳み込み演算回路78′(SP1):領域D,A(φ=135〜315度)
・畳み込み演算回路80′(SP2):領域A,B(φ=225〜45度)
・畳み込み演算回路82′(SP3):領域B、C(φ=315〜135度)
・畳み込み演算回路84′(SP4):領域C、D(φ=45〜225度)
図16と同じ反射音分布を用いて、θ=90度の方角に音場の正面の方角を設定した場合に、サラウンド信号生成部22′に設定される反射音分布を図17に示す。このとき、各領域A〜Dの角度θの範囲および反射音分布の角度φの範囲は次のとおりである。
【0043】
図17のサラウンド音場を創生するために、図15の畳み込み演算回路92′,94′,96′,98′には、次の領域の反射音のパラメータ(反射音パラメータ)が設定される。
・畳み込み演算回路78′(SP1):領域D,A(φ=45〜225度)
・畳み込み演算回路80′(SP2):領域A,B(φ=135〜315度)
・畳み込み演算回路82′(SP3):領域B、C(φ=225〜45度)
・畳み込み演算回路84′(SP4):領域C、D(φ=315〜135度)
【0044】
以上はθ=0度、90度の方角に音場の正面の方角を設定した場合について説明したが、音場の正面の方角に対する畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′に割り当てるべき反射音分布の領域をまとめると図18に示すようになる。図18の関係を図14のメモリ64′にテーブルとして記憶しあるいは演算部66′に演算式として設定しておくことにより、音場の正面の方角の設定に応じて、畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′に、該当する反射音分布の領域の反射音パラメータを設定して、該設定された方角を正面とするサラウンド音場を形成することができる。エコー・リバーブ信号生成部30′についても、以上説明したサラウンド信号生成部22′における反射音パラメータの設定と全く同様の手法により、音場の正面の方角に応じて、畳み込み演算回路92′,94′,96′,98′に、エコー・リバーブ信号生成用の反射音分布の該当する領域の反射音パラメータを設定することができる。
【0045】
なお上記実施の形態では、マイク位置の方角を音場の正面の方角として設定する場合について説明したが、この発明はマイク位置に無関係に音場の方角を設定することもできる。また、この発明は、マイクを使用しないシステム(カラオケ以外のシステム)にも適用することができる。また、上記実施の形態では、4個のスピーカを使用するシステムにこの発明を適用した場合について説明したが、この発明は3個以上のスピーカを使用するシステムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明をカラオケ装置に適用した実施の形態を示す図で、スピーカの平面配置図および信号系統を示すブロック図である。
【図2】 図1の音場方角設定部40の構成例を示す配置図およびブロック図である。
【図3】 音場方角設定部40の別の構成例を示す配置図およびブロック図である。
【図4】 図1の制御部44の構成例を示すブロック図である。
【図5】 図1の音響信号系統の具体例を示す回路図である。
【図6】 図1のカラオケ装置で部屋内に形成される音場を模式的に示す図である。
【図7】 図5の伴奏音用アッテネータ群ATT1,ATT2の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を示す図である。
【図8】 図5の伴奏音用アッテネータ群アッテネータ群ATT1,ATT2のアッテネート量の他の特性例を示す図である。
【図9】 図5の伴奏音のサラウンド音用アッテネータ群ATT3〜ATT6の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を示す図である。
【図10】 図5のマイク信号用アッテネータ群ATT7の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を示す図である。
【図11】 図5のマイク信号用アッテネータ群ATT7のアッテネート量の他の特性例を示す図である。
【図12】 図5のエコー・リバーブ信号用アッテネータ群ATT8〜ATT11の各スピーカSP1〜SP4向けごとのアッテネート量の特性例を示す図である。
【図13】 この発明をカラオケ装置に適用した他の実施の形態を示す図で、スピーカの平面配置図および信号系統を示すブロック図である。
【図14】 図13の制御部44′の構成例を示すブロック図である。
【図15】 図13の音響信号系統の具体例を示す回路図である。
【図16】 図13のサラウンド信号生成部22′の各畳み込み演算回路に割り当てられる反射音分布の領域を説明する平面図である。
【図17】 図16と同じ反射音分布を用いて、音場の正面の方角を変更した場合に、図13のサラウンド信号生成部22′の各畳み込み演算回路に割り当てられる反射音分布の領域を説明する平面図である。
【図18】 音場の正面の方角に対する図13のサラウンド信号生成部22′の畳み込み演算回路78′,80′,82′,84′に割り当てられる反射音分布の領域の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10…部屋(音響再生をする適宜の空間)、SP1〜SP4…スピーカ、42…スピーカによって囲まれる空間、42a…スピーカによって囲まれる空間の中心位置、16…マイク、20,24,28,32…アッテネータ群、ATT1〜ATT11…アッテネータ群、34…ミキシング回路、PA1〜PA4…パワーアンプ(出力経路)、40…音場方角設定部(音場方角設定手段)、44,44′…制御部、78,80,82,84,92,94,96,98,78′,80′,82′,84′,92′,94′,96′,98′…畳み込み演算回路。
Claims (10)
- 音響再生をする適宜の空間内で、3個以上のスピーカを配置し、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定し、立体音響を構成する複数チャンネルの音響信号を、その再生音の音場が該設定された方角に合致して形成されるように、それぞれ1または2以上のスピーカに割り当てて再生する音響再生方法であって、
前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含み、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定する音響再生方法。 - 1つのスピーカに対する1つのチャンネルの音響信号の割り当て量を、前記設定された音場の方角を基準とした該1つのスピーカの相対的な方角が該音響信号のチャンネル固有の方角に近づくにつれて徐々に大きくし、遠ざかるにつれて徐々に小さくするように、該音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じて調整する請求項1記載の音響再生方法。
- 前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの前記マイクの位置の方角を前記音場の正面の方角として設定する請求項1または2記載の音響再生方法。
- 前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離が所定値以内のときは、該マイクの位置の方角にかかわらず、前記音場の方角を、スピーカ配置に対し適宜に定められた固定の方角とする請求項1から3のいずれか1つに記載の音響再生方法。
- 前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離に応じて、前記設定された音場の方角を基準とした1つのスピーカの相対的な方角と1つの音響信号のチャンネル固有の方角とのずれ量に対する、該スピーカに対する該音響信号の割り当て量の変化幅または変化率を変更して、該距離が近いときは該割り当て量の変化幅または変化率を小さくし、該距離が遠いときは該割り当て量の変化幅または変化率を大きくする請求項1から4のいずれか1つに記載の音響再生方法。
- 音響再生をする適宜の空間内に配置された3個以上のスピーカと、
該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定する音場方角設定手段と、
立体音響を構成する複数チャンネルの音響信号を、該チャンネルごとに前記各スピーカ向けにそれぞれ音量調整するアッテネータ群と、
該アッテネータ群で音量調整された各音響信号を、同じスピーカ向けの信号どうしミキシングするミキシング回路と、
該ミキシングされた各スピーカ向けの音響信号を、該当するスピーカにそれぞれ供給する出力経路と、
1つのスピーカに対する1つのチャンネルの音響信号の音量を、前記設定された音場の方角を基準とした該1つのスピーカの相対的な方角が該音響信号のチャンネル固有の方角に近づくにつれて徐々に大きくし、遠ざかるにつれて徐々に小さくするように、該音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じて前記アッテネータ群のアッテネート量を制御することにより、該音場の方角を基準とした前記立体音響を構成する制御部と
を具備してなり、
前記音場方角設定手段が、操作者の操作に基づき前記音場の方角を設定するものであり、
前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含み、
前記音場方角設定手段が、該スピーカによって囲まれる空間内でのマイクの位置を指示する操作に基づき、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定するものである音響再生装置。 - 音響再生をする適宜の空間内に配置された3個以上のスピーカと、
該スピーカによって囲まれる空間の中心位置において該スピーカの再生音によって形成される音場の、該スピーカ配置に対する相対的な方角を可変に設定する音場方角設定手段と、
立体音響を構成する複数チャンネルの音響信号を、該チャンネルごとに前記各スピーカ向けにそれぞれ音量調整するアッテネータ群と、
該アッテネータ群で音量調整された各音響信号を、同じスピーカ向けの信号どうしミキシングするミキシング回路と、
該ミキシングされた各スピーカ向けの音響信号を、該当するスピーカにそれぞれ供給する出力経路と、
1つのスピーカに対する1つのチャンネルの音響信号の音量を、前記設定された音場の方角を基準とした該1つのスピーカの相対的な方角が該音響信号のチャンネル固有の方角に近づくにつれて徐々に大きくし、遠ざかるにつれて徐々に小さくするように、該音響信号のチャンネル固有の方角に対する、前記設定された音場の方角を基準とした該スピーカの相対的な方角に応じて前記アッテネータ群のアッテネート量を制御することにより、該音場の方角を基準とした前記立体音響を構成する制御部と
を具備してなり、
前記複数チャンネルの音響信号が前記スピーカによって囲まれる空間内のマイクで収音した信号を含み、
前記音場方角設定手段が、該スピーカによって囲まれる空間内でのマイクの位置の検出情報に基づき、該スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの該マイクの位置の、該スピーカ配置に対する相対的な方角に応じて前記音場の方角を設定するものである音響再生装置。 - 前記方角設定手段が、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置からの前記マイクの位置の方角を前記音場の正面の方角として設定する請求項6または7記載の音響再生装置。
- 前記方角設定手段が、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離が所定値以内のときは、該マイクの位置の方角にかかわらず、前記音場の方角を、スピーカ配置に対し適宜に定められた固定の方角として設定する請求項6から8のいずれか1つに記載の音響再生装置。
- 前記制御部が、前記スピーカによって囲まれる空間の中心位置と前記マイクの位置との距離に応じて、前記設定された音場の方角を基準とした1つのスピーカの相対的な方角と1つの音響信号のチャンネル固有の方角とのずれ量に対する、該スピーカで再生する該音響信号の音量の変化幅または変化率を変更して、該距離が近いときは該音量の変化幅または変化率を小さくし、該距離が遠いときは該音量の変化幅または変化率を大きくするように前記アッテネータ群のアッテネート量を制御する請求項6から9のいずれか1つに記載の音響再生装置。
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