JP4418779B2 - 光導波路の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路の作製方法に関し、より詳細には、光情報処理分野あるいは光通信応用分野に使用する電気光学導波路型光デバイスに応用される、光導波路の作製方法に関するものである。
近年、インターネットの発展に伴って大容量の情報の伝達が求められており、様々な光情報処理や光通信技術が開発されている。このような技術において、光を伝達する手段としての導波路を用いた光機能素子に対して、LiNbOが適用されてきた。
最近では、KTaNb1−x(0<x<1)(KTN)系材料が、大きな電気光学効果を有するために注目されている。このKTN系材料は、非線形効果、電気光学効果が大きく光機能素子として重要であり、光機能素子の従来材料であるLiNbOの電気光学効果の20倍以上の性能を有する。このようなKTNを用いた光素子を実現するために、KTNにLPE膜を形成し、ドライエッチング法により埋め込み導波路を作製する方法が知られている(非特許文献1参照)。図1にその作製方法の詳細を示す。
図1において、KTN基板12上に液相エピタキシャル法(LPE法)により下層クラッド用のKTN膜11を成膜する。続いて、下層クラッド膜11の屈折率(波長1.55μm)よりおよそ0.5%高いコア層13を同様のLPE法により、下層クラッド膜11上に成膜する。このコア層13をドライエッチング法により矩形状に加工して、下層クラッド膜11上に光導波路14を形成する。最後に、同様のLPE法により下層クラッドと同じ屈折率を有するオーバークラッドを成膜して、埋め込み型導波路が作製される。この製造方法を用いて、電気光学効果を用いた導波路デバイス(高速光スイッチ、光変調器など)が実現されている。なお、図1において、光導波路14の周囲に形成されたクラッドは、同じ屈折率を有する下層クラッドおよびオーバークラッドよりなるので、上記クラッドを、便宜上、符号11で示す。
ところで、このドライエッチング法は、高価で多数の真空用プロセス装置を用いることに加えて、何段階ものプロセスが必要なため製造時間にかなりの時間を費やす。従って、一個あたりの素子の値段は非常に高価なものとなり、ドライエッチング法により作製されたKTNを用いた光素子を汎用的なデバイスとして実現することは難しい。
しかしながら、上述のように、KTN系材料は、光素子として従来から用いられているLiNbOよりも、20倍以上の電気光学効果の性能を有することから、KTN系材料を用いた、汎用的なデバイスの実現が望まれている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製造プロセスが少ない簡易な方法により、汎用的な、KTN系材料よりなる光導波路を安価に作製可能な光導波路の作製方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる基板上に光導波路を形成する光導波路の作製方法であって、前記基板を用意する用意工程と、前記基板に対して、前記KTa1-xNb系材料の光の吸収帯の少なくとも一部に含まれる波長を有するレーザー光を照射して前記KTa 1-x Nb 系材料の屈折率を増加させる照射工程と、前記基板に照射されたレーザー光を前記基板上の所定の領域を走査することにより、前記基板上に所定の形状の、前記基板の前記走査を行わない第1の領域に比べて屈折率が高い第2の領域を形成して、前記光導波路を形成する形成工程とを有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、基板上に光導波路を形成する光導波路の作製方法であって、前記基板を用意する用意工程と、前記基板上に、該基板よりも高い屈折率を有する、KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる膜を形成する膜形成工程と、前記膜に対して、前記KTa1-xNb系材料の光の吸収帯の少なくとも一部に含まれる波長を有するレーザー光を照射して前記KTa 1-x Nb 系材料の屈折率を増加させる照射工程と、前記膜に照射されたレーザー光を前記膜上の所定の領域を走査することにより、前記膜上に所定の形状の、前記膜の前記走査を行わない第1の領域に比べて屈折率が高い第2の領域を形成して、前記光導波路を形成する形成工程とを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記基板は、KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる基板であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記レーザー光の走査は、所定の方向に沿った一次元的な走査であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記レーザー光の走査は、2次元的な走査であり、前記第2の領域は、前記2次元的な走査に応じた、二次元的な広がりを有する領域であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、 前記KTa1-xNb系材料は、KTa1-xNb、所定の割合でLiが添加されたKTa1-xNb、またはKTa1-xNbと所定の割合でLiが添加されたKTa1-xNb3との混晶のいずれか1つであることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記レーザ光は、波長が900nm以下のレーザー光であることを特徴とする。
なお、本発明の、層が他の層または基板「上」にあるというとき、この層は他の層または基板の直接上にあることができ、あるいは介在層が存在することもできる。
本発明によれば、光照射時に光導波路を形成できるのに十分大きな屈折率変化が得られ、安価なKTN系材料を用いた光素子や電気光学デバイスを簡単なプロセス実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施形態は、光照射により屈折率を変調する方法を用いて、KTN系材料を用いた導波路型電気光学デバイスを作製するものである。すなわち、KTN系材料の所定の領域に光を照射して高屈折率領域を形成し、高屈折率領域をコアとして機能させて光導波路を形成する。
なお、本明細書において、「KTN系材料」とは、KTaNb1−x(0<x<1)(KTN)を含み、また、KTNにLiを所定の割合で添加したK1-yLiyTa1-xNbx3(0<x<1、0<y<1)(KLTN)も含まれ、KTNとKLTNとの混晶も含まれる。
さて、LiNbO系材料にArレーザーを照射すると光誘起屈折率変化で照射部の屈折率が変化することが知られており、この現象を用いてArレーザーを用いた光導波路の作製などが行われている。KTNの吸収スペクトルのたちあがりは、LiNbOよりも長波長にあるため、Arレーザーをそのまま用いてKTNに照射しても、KTNに対して、導波路形成に必要な数十μmオーダーの深さ(KTNのレーザー照射面からの深さ)までレーザー光は侵入できない。
そこで、本発明の一実施形態では、鋭意検討した結果、YAGレーザーもしくはチタンサファイアレーザーを用いてKTN系材料に対してレーザー光を照射すると光誘起屈折率変化で照射部の屈折率が増加し、また、光導波路形成に必要な数十μmオーダーの深さまで侵入することを見出した。高繰り返し周波数のYAGないしチタンサファイアレーザー光を、集光レンズを用いておよそ数μm程度までビーム径を絞り込んでKTN系材料基板もしくはKTN系材料基板上の、該KTN系材料基板よりも高い屈折率を有するKTN系材料からなるLPE膜(KTN系材料−LPE膜とも呼ぶ)に対して光照射し、所定の形状、例えば、直線状あるいは2次元的にスキャンして、光誘起の屈折率変調を実現している。このようにして、光誘起屈折率変化により、スキャン形状に応じた形状の高屈折率領域を形成することができる。KTN系材料基板あるいはKTN系材料−LPE膜の、上記レーザースキャンされていない領域の屈折率よりも、高屈折率領域の屈折率の方が高いので、高屈折率領域をコアとして機能させ、高屈折率領域以外の領域をクラッドとして機能させることができ、これらにより光導波路を実現できる。
なお、本発明の一実施形態では、上記KTN系材料基板上に形成される、該KTN系材料よりも高い屈折率を有する膜は、LPE法(液相エピタキシャル法)以外の方法で成膜しても良い。例えば、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)や気相エピタキシャル法(VPE法)などの他のエピタキシャル成長法、またはスパッタや蒸着など、KTN系材料基板上に、該KTN系材料よりも高い屈折率を有するKTN系材料を形成できれば、いずれの方法で成膜しても良い。
また、上述のように、基板上に、例えばKTN系材料−LPE膜など、KTN系材料からなる膜を形成する場合、上記基板は、KTN系材料に限られず、他の材料を基板として用いても良い。本発明の一実施形態で重要なことは、KTN系材料に光導波路を作製するべく、上記KTN系材料に高屈折率領域を形成することであるので、KTN系材料膜が形成される基板は、いずれの材料であっても良いのである。ただし、基板の屈折率は、該基板に形成される、KTN系材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料を選択する。
また、本発明の一実施形態では、高屈折率領域を形成するために、YAGレーザーやチタンサファイアレーザーを用いることが本質ではなく、上記レーザーは、本発明の一実施形態に適用できるレーザーの一例である。すなわち、本発明の一実施形態では、用いるKTN系材料が光を吸収して、光誘起屈折率変化を起こさせることが重要であるので、用いるKTN系材料の吸収スペクトルに応じて、用いるKTN系材料の吸収帯の少なく一部に発振波長が含まれるレーザーを用いれば良い。好ましくは、波長が900nm以下のレーザー光を用いれば良い。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることは言うまでもない。
(第1の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第1の実施例を図2および3を用いて説明する。
図2および3において、符号21は、基板23に高屈折率領域を形成するためのレーザー光である。本実施例では、レーザー光21は、YAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光である。また、符号23は、KTN系材料からなる誘電体基板である。本実施例では、基板23は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図2および3において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板23に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光21を、集光レンズ22を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、基板23上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、基板23のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図2および3に示すように、基板23上に光導波路24が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。
このとき、図2に示した形状の光導波路24が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路24に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むように基板23の表面に形成し、この光導波路24の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
従って、本実施例によれば、ドライエッチングのような時間がかかり、かつ高コストなプロセスを用いなくても、高品質な位相変調を実現できる光導波路を作製することができる。すなわち、レーザー光をKTN系材料に照射するだけで、従来と同様の性能を有する光導波路を形成することができるので、1個当たりの作製コストを下げた安価な光導波路を作製することができる。また、本実施例によれば、従来材料であるLiNbOよりも20倍以上の性能を有する、KTN系材料を用いた光導波路を、位相変調器などの導波路型電気光学デバイスに汎用的に適用できる。さらに、光導波路に従来材料であるLiNbOよりも性能が高いKTN系材料を用いることができるので、導波路型電気光学デバイス自体の性能も向上させることができる。
(第2の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第2の実施例を図2および3を用いて説明する。
本実施例では、レーザー光21は、チタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光である。また、基板23は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図2および3において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板23に対して、照射強度300mW/cmのチタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光21を、集光レンズ22を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、基板23上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、基板23のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図2および3に示すように、基板23上に光導波路24が形成された。チタンサファイアレーザーの繰り返し周波数は1MHzである。
このとき、図2に示した形状の光導波路24が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路24に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むように基板23の表面に形成し、この光導波路24の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第3の実施例を図2および3を用いて説明する。
本実施例では、レーザー光21は、YAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光である。また、基板23は、1%のLiをドープしたKTa0.5Nb0.5基板である。
図2および3において、誘電体基板である1%のLiをドープしたKTa0.5Nb0.5基板23に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光21を、集光レンズ22を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、基板23上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、基板23のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図2および3に示すように、基板23上に光導波路24が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。
このとき、図2に示した形状の光導波路24が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路24に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むように基板23の表面に形成し、この光導波路24の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第4の実施例を図2および3を用いて説明する。
本実施例では、レーザー光21は、チタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光である。また、基板23は、1%のLiをドープしたKTa0.5Nb0.5基板である。
図2および3において、誘電体基板である1%のLiをドープしたKTa0.5Nb0.5基板23に対して、照射強度300mW/cmのチタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光21を、集光レンズ22を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、基板23上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、基板23のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図2および3に示すように、基板23上に光導波路24が形成された。チタンサファイアレーザーの繰り返し周波数は1MHzである。
このとき、図2に示した形状の光導波路24が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路24に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むように基板23の表面に形成し、この光導波路24の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第5の実施例を図4および5を用いて説明する。
図4および5において、符号31は、膜33に高屈折率領域を形成するためのレーザー光である。本実施例では、レーザー光31は、YAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光である。また、符号33は、KTa0.5Nb0.5基板34よりも高い屈折率を有するKTN系材料からなり、LPE法によって形成された膜である。本実施例では、膜33は、KTN−LPE膜である。さらに、また、符号34は、KTN系材料からなる誘電体基板である。本実施例では、基板34は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図4および5において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板34に対して、厚さ
10μmである、基板34よりも屈折率が高いKTN−LPE膜33を形成した。このLPE膜33に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光31を、集光レンズ32を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、LPE膜33上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、LPE膜33のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図4および5に示すように、LPE膜33上に光導波路35が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。
このとき、図4示した形状の光導波路35が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路35に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むようにLPE膜33の表面に形成し、この光導波路35の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第6の実施例を図4および5を用いて説明する。
本実施例では、レーザー光31は、YAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光である。また、本実施例では、膜33は、1%のLiをドープしたKTN−LPE膜である。さらに、本実施例では、基板34は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図4および5において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板34に対して、厚さ
10μmである、基板34よりも屈折率が高い、1%のLiをドープしたKTN−LPE膜33を形成した。このLPE膜33に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光31を、集光レンズ32を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、LPE膜33上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、LPE膜33のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図4および5に示すように、LPE膜33上に光導波路35が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。
このとき、図4示した形状の光導波路35が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路35に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むようにLPE膜33の表面に形成し、この光導波路35の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第7の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第5の実施例を図4および5を用いて説明する。
本実施例では、レーザー光31は、チタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光である。また、符号33は、KTa0.5Nb0.5基板34よりも高い屈折率を有するKTN系材料からなり、LPE法によって形成された膜である。本実施例では、膜33は、KTN−LPE膜である。さらに、また、符号34は、KTN系材料からなる誘電体基板である。本実施例では、基板34は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図4および5において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板34に対して、厚さ
10μmである、基板34よりも屈折率が高いKTN−LPE膜33を形成した。このLPE膜33に対して、照射強度300mW/cmのチタンサファイアの基本光を400nmに波長変換したレーザー光31を、集光レンズ32を用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで直線状にスキャンした。このとき、LPE膜33上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、LPE膜33のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図4および5に示すように、LPE膜33上に光導波路35が形成された。チタンサファイアレーザーの繰り返し周波数は1MHzである。
このとき、図4示した形状の光導波路35が形成されていることを確認した。またHe−Neレーザーをこの光導波路35に入射して、光の閉じ込めを確認した。続いて、電界印加用の表面電極(不図示)を光導波路24を挟むようにLPE膜33の表面に形成し、この光導波路35の位相変調特性を確認した。変調動作電圧は、ドライエッチング法で作製した位相変調器のそれと同様の2.5V以下であった。
よって、本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第8の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第8の実施例を図6を用いて説明する。
図6において、符号41は、KTa0.5Nb0.5基板43よりも高い屈折率を有するKTN系材料からなり、LPE法によって形成されたスラブKTN膜である。本実施例では、スラブ膜41は、KTa0.5Nb0.53からなるスラブKTN膜である。また、符号43は、KTN系材料からなる誘電体基板である。本実施例では、基板43は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図6において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板43に対して、LPE法により、厚さ10μmの、基板43よりも屈折率の高いスラブKTN膜41を形成した。このスラブKTN膜41に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光を、集光レンズを用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで三角形状にスキャンした。このとき、スラブKTN膜41上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、スラブKTN膜41のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図6に示すように、スラブKTN膜41上に高屈折率領域(光変調部)42が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。なお、高屈折率領域42は、スラブKTN膜41の深さ方向にも形成されていることは言うまでも無い。
図6に示されるように、このスラブKTN膜41に対してHe−Neレーザー光44を入射して、高屈折率領域42により入射レーザー光44が偏向されることを確認した。すなわち、高屈折率領域42に入射されたレーザー光44は、高屈折率領域42にて偏向されて、偏向された光45として出射される。
本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
(第9の実施例)
本発明の光素子の製造方法の第9の実施例を図6を用いて説明する。
図6において、本実施例では、スラブ膜41は、1%のLiをドープしたKTa0.5Nb0.53からなるスラブKTN膜である。また、本実施例では、基板43は、KTa0.5Nb0.5基板である。
図6において、誘電体基板であるKTa0.5Nb0.5基板43に対して、LPE法により、厚さ10μmの、基板43よりも屈折率の高い、1%のLiをドープしたスラブKTN膜41を形成した。このスラブKTN膜41に対して、照射強度300mW/cmのYAGの基本光を355nmに波長変換したレーザー光を、集光レンズを用いておよそ5μm程度まで絞り込んで照射し、10cm/sのスピードで三角形状にスキャンした。このとき、スラブKTN膜41上の上記レーザー光のスキャンされた領域は、光誘起屈折率変化により、スラブKTN膜41のレーザー光のスキャンされていない領域に比べて屈折率が高くなり、図6に示すように、スラブKTN膜41上に高屈折率領域(光変調部)42が形成された。YAGレーザーの繰り返し周波数は100kHzである。なお、高屈折率領域42は、スラブKTN膜41の深さ方向にも形成されていることは言うまでも無い。
図6に示されるように、このスラブKTN膜41に対してHe−Neレーザー光44を入射して、高屈折率領域42により入射レーザー光44が偏向されることを確認した。すなわち、高屈折率領域42に入射されたレーザー光44は、高屈折率領域42にて偏向されて、偏向された光45として出射される。
本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、上述の各実施例では、レーザー光をKTN系材料に照射するにあたって、光を集光させる手段としての集光レンズにてレーザー光を集光させているが、この集光レンズは、形成するべき光導波路の幅に応じて選択すれば良い。また、光導波路設計に応じて、レーザーのビーム径よりも大きい幅を有する光導波路を形成したい場合は、集光レンズではなく、光のビーム径を拡大する手段としての拡大レンズを用いれば良い。集光レンズおよび拡大レンズを用いず、直接レーザー光を、KTN系材料に照射しても良いことは言うまでもない。
従来の、ドライエッチング法による、埋め込み導波路の作製を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る、光素子の作製方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態に係る、光素子の作製方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施形態に係る、光素子の作製方法を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態に係る、光素子の作製方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施形態に係る、光素子の作製方法を説明するための斜視図である。
符号の説明
11 クラッド層
12 KTN基板
13 コア層
14 コアリッジ部
21 レーザー光
22 集光レンズ
23 KTN基板
24 光導波路
31 レーザー光
32 集光レンズ
33 KTN−LPE膜
34 KTN基板
35 光導波路
41 スラブKTN膜
42 光変調部
43 KTN基板
44 入射レーザー光
45 出射レーザー光

Claims (7)

  1. KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる基板上に光導波路を形成する光導波路の作製方法であって、
    前記基板を用意する用意工程と、
    前記基板に対して、前記KTa1-xNb系材料の光の吸収帯の少なくとも一部に含まれる波長を有するレーザー光を照射して前記KTa 1-x Nb 系材料の屈折率を増加させる照射工程と、
    前記基板に照射されたレーザー光を前記基板上の所定の領域を走査することにより、前記基板上に所定の形状の、前記基板の前記走査を行わない第1の領域に比べて屈折率が高い第2の領域を形成して、前記光導波路を形成する形成工程と
    を有することを特徴とする光導波路の作製方法。
  2. 基板上に光導波路を形成する光導波路の作製方法であって、
    前記基板を用意する用意工程と、
    前記基板上に、該基板よりも高い屈折率を有する、KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる膜を形成する膜形成工程と、
    前記膜に対して、前記KTa1-xNb系材料の光の吸収帯の少なくとも一部に含まれる波長を有するレーザー光を照射して前記KTa 1-x Nb 系材料の屈折率を増加させる照射工程と、
    前記膜に照射されたレーザー光を前記膜上の所定の領域を走査することにより、前記膜上に所定の形状の、前記膜の前記走査を行わない第1の領域に比べて屈折率が高い第2の領域を形成して、前記光導波路を形成する形成工程と
    を有することを特徴とする光導波路の作製方法。
  3. 前記基板は、KTa1-xNb(0<x<1)系材料からなる基板であることを特徴とする請求項2記載の光導波路の作製方法。
  4. 前記レーザー光の走査は、所定の方向に沿った一次元的な走査であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光導波路の作製方法。
  5. 前記レーザー光の走査は、2次元的な走査であり、前記第2の領域は、前記2次元的な走査に応じた、二次元的な広がりを有する領域であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光導波路の作製方法。
  6. 前記KTa1-xNb系材料は、KTa1-xNb、所定の割合でLiが添加されたKTa1-xNb、またはKTa1-xNbと所定の割合でLiが添加されたKTa1-xNb3との混晶のいずれか1つであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光導波路の作製方法。
  7. 前記レーザ光は、波長が900nm以下のレーザー光であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光導波路の作製方法。
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