JP4415624B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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下記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有するマレイミド化合物とを含有し、
上記マレイミド化合物を、上記シラン縮合物のアミノ基(−NH 2 )および/またはイミノ基(−NH−)1.0当量に対して、該マレイミド化合物のマレイミド基が0.1〜5.0当量となる割合で含有し、
上記シラン縮合物と上記マレイミド化合物とが硬化反応を生起する硬化性組成物(第1の態様)。
上記マレイミド化合物を、上記シラン縮合物のチオール基1.0当量に対して、該マレイミド化合物のマレイミド基が0.1〜5.0当量となる割合で含有し、
上記シラン縮合物と上記マレイミド化合物とが硬化反応を生起する硬化性組成物(第2の態様)。
本発明の第1の態様に係る硬化性組成物は、上記一般式(1)〜(4)で表されるアミノシラン化合物のうち少なくとも1つを構成成分として含有するシラン縮合物と、上記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有するマレイミド化合物と、を含有する硬化性組成物である。
また、本発明の第2の態様に係る硬化性組成物は、上記一般式(6)で表されるメルカプトシラン化合物を構成成分として含有するシラン縮合物と、上記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有するマレイミド化合物と、を含有する硬化性組成物である。
以下に、本発明の第1の態様および第2の態様に係る硬化性組成物(以下、単に「本発明の硬化性組成物」という。)に用いる各成分について説明する。
本発明の硬化性組成物に用いるシラン縮合物は、上記一般式(1)〜(4)で表されるアミノシラン化合物のうち少なくとも1つを構成成分として含有する縮合物もしくは上記一般式(6)で表されるメルカプトシラン化合物を構成成分として含有する縮合物であれば特に限定されず、さらに、後述するシリケート、アルコキシシラン、ハロゲノアルコキシシラン、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサンおよびシランカップリング剤等を含有していてもよい。
なお、加水分解性の置換基を選択することにより、用途に応じた、加水分解速度や接着性発現時間を調整することができる。
上記アミノシラン化合物は、アミノ基および/またはイミノ基と、上述したシリル基とを有するアミノシラン化合物であって、下記一般式(1)、(2)、(3)および(4)で表されるアミノシラン化合物である。
R2 およびR3 の炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基等が挙げられ、これらの基が二重結合または三重結合を含んでいてもよい。これらのうち、メチル基、エチル基が好ましい。
R4 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を挙げることができ、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。
ここで、R5 が炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基である、上記一般式(2)で表されるアミノシラン化合物としては、具体的には、例えば、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン(Dynasilane1189(デグサヒュルス社製))、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製)等が挙げられる。
ここで、R5 が炭素数6〜18のアリール基である、上記一般式(2)で表されるアミノシラン化合物としては、具体的には、例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製)等が挙げられる。
R6 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を挙げることができ、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。
R7 およびR8 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を挙げることができ、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。
また、上述したアミノシラン化合物が、脂肪族アミノシラン化合物であれば、該アミノシラン化合物を構成成分として含有するシラン縮合物と、後述するマレイミド化合物との硬化反応が低温(例えば、20〜50℃)で進行するという理由から好ましい。すなわち、上記一般式(2)におけるR5 が炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であることが好ましく、具体的には、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシランを用いることがより好ましい。
さらに、上述したアミノシラン化合物が、室温で液体となる化合物(例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等)であれば、該アミノシラン化合物を構成成分として含有するシラン縮合物を室温で液体とすることが可能となり、後述するマレイミド化合物との混合および硬化反応時に溶剤が不要になるという理由から好ましい。
上記メルカプトシラン化合物は、チオール基と、上述したシリル基とを有するメルカプトシラン化合物であって、下記一般式(6)で表されるメルカプトシラン化合物である。
上記一般式(6)で表される化合物としては、具体的には、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン等が挙げられる。
また、上記シラン縮合物は、構成成分として含有する上記アミノシラン化合物もしくは上記メルカプトシラン化合物を、該アミノシラン化合物もしくは該メルカプトシラン化合物における縮合可能な基1.0当量に対して0.1〜1.5当量、好ましくは0.8〜1.2当量の割合で添加される水と、該アミノシラン化合物もしくは該メルカプトシラン化合物100質量部に対して0.1〜5質量部、好ましくは1〜2質量部添加される酸触媒もしくは塩基触媒との存在下で、30〜60℃、好ましくは室温で、5〜30時間、好ましくは10〜20時間反応(縮合反応)させることにより得られるが、これに限定されない。
さらに、上記シラン縮合物は、構成成分として含有する上記アミノシラン化合物もしくは上記メルカプトシラン化合物が室温で液体である場合において、該アミノシラン化合物もしくは該メルカプトシラン化合物における縮合可能な基1.0当量に対して0.1〜1.2当量、好ましくは0.8〜1.0当量の割合で添加される水と、該アミノシラン化合物もしくは該メルカプトシラン化合物100質量部に対して0.1〜5質量部、好ましくは1〜2質量部添加される酸触媒もしくは塩基触媒との存在下で、30〜60℃、好ましくは室温で、5〜30時間、好ましくは10〜20時間反応(縮合反応)させることによって室温で液体の縮合物となる。
上記酸触媒としては、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、n−ブチルリン酸;ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫などの錫系酸触媒;テトライソプロポキシチタン、チタンアセチルアセトネートなどのチタン系酸触媒等が挙げられ、上記塩基触媒としては、具体的には、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどのアミン系触媒等が挙げられる。これらのうち、トリエチルアミン、ピリジンを用いることが、縮合反応後の脱溶媒により該塩基触媒を容易に除去できる理由から好ましい。
ここで、上記シリケートとは、下記一般式(7)で表される化合物のことであり、その具体例としては、テトラヒドロキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラプロポキシシラン等が挙げられる。
Rc およびRd の炭素数1〜3のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、Re は炭素数1〜9の2価の炭化水素基としては、アルキレン基、ビニレン基などの2価の脂肪族炭化水素基;1,4−シクロへキシレン基などの2価の脂環式炭化水素基;1,4−フェニレン基、1,3−フェニレンビス(メチレン)基などの2価の芳香族炭化水素基;およびこれらを組合せた基等が例示される。より具体的には、アルキレン基として、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,8−オクチレン基等が好適に例示される。
Xのハロゲン原子としては、具体的には、例えば、F(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)等が挙げられる。
Rf の炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、具体的には、例えば、上記一般式(12)のRe で例示した2価の炭化水素基を挙げることができる。
Rh の炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、具体的には、例えば、アルキル基、ビニル基などの1価の脂肪族炭化水素基;シクロへキシル基などの1価の脂環式炭化水素基;フェニル基などの1価の芳香族炭化水素基;およびこれらを組合せた基等が例示される。より具体的には、アルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基等が好適に例示される。
ここで、Rf およびRg は上記一般式(15)で説明したものと基本的に同一である。
また、上記一般式(17)中、sは5〜1000の数である。
また、上述したように、上記シラン縮合物が室温で液体であれば、該シラン縮合物を含有する本発明の硬化性組成物は、溶剤を用いなくても混合および硬化反応が進行することができるため特に有用である。
本発明の硬化性組成物に用いるマレイミド化合物は、下記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有する化合物であれば特に限定されない。
上記アルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基等が挙げられる。
R11は、有機基であれば特に限定されず、炭素数1〜24の分岐していてもよい非環状脂肪族基、炭素数5〜18の分岐していてもよい環状脂肪族基、炭素数6〜18の分岐していてもよい芳香族基もしくは炭素数7〜24の分岐していてもよいアルキル芳香族基であることが好ましく、O、NおよびSからなる群より選択される少なくとも1種のヘテロ原子を含んでいてもよい。
また、R11の有機基として好適に例示される炭素数1〜24の分岐していてもよい非環状脂肪族基としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,8−オクチレン基、1,10−デシレン、1,12−ドデシレン基;プロパン−1,2,3−トリイル基、ブタン−1,2,4−トリイル基等が挙げられ、
炭素数5〜18の分岐していてもよい環状脂肪族基としては、具体的には、例えば、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基;シクロペンタン−1,3,4−トリイル基、シクロヘキサン−1,3,5−トリイル基等が挙げられ、
炭素数6〜18の分岐していてもよい芳香族基としては、具体的には、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−メチル−1、4−フェニレン基、ビフェニル−4,4′−ジイル基、ジフェニルメタン−4,4′−ジイル基、ジフェニルスルホン−3,3′−ジイル基、下記式(26)で表される置換基;フェニル−1,3,5−トリイル基等が挙げられる。
また、これら以外に、上記一般式(25)中のR11としては、後述するマレイミド化合物の具体例から上記一般式(5)で表されるマレイミド基を除いた残基であってもよい。
これらのうち、1,6−ビスマレイミドへキサン、1,2−ビスマレイミドエタン、N,N′−1,3−フェニレンジマレイミド、4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミドを用いることが経済的な理由から好ましい。
また、上記マレイミド化合物は、本発明の硬化性組成物において、上記シラン縮合物のアミノ基(−NH2 )および/またはイミノ基(−NH−)1.0当量、もしくは、チオール基1.0当量に対して、該マレイミド化合物のマレイミド基が0.1〜5.0当量、好ましくは1.0当量となる割合で含有していることが、得られる硬化物の架橋密度を向上させる理由から好ましい。
ここで、上記「アミノ基(−NH2 )および/またはイミノ基(−NH−)1.0当量」において、「アミノ基(−NH2 )およびイミノ基(−NH−)1.0当量」は、「アミノ基(−NH2 )およびイミノ基(−NH−)の合計1.0当量」のことである。
本発明の硬化性組成物は、所望により、上記アミノシラン化合物もしくは上記メルカプトシラン化合物以外の硬化剤として、アミノ基および/またはチオール基を有する硬化剤をさらに含有していてもよい。
ここで、上記「アミノ基および/またはチオール基が0.9当量以下」において、「アミノ基およびチオール基が0.9当量以下」は、「アミノ基およびチオール基の合計が0.9当量以下」のことである。
本発明の硬化性組成物は、所望により、上記マレイミド化合物以外に、エポキシ基を有する化合物をさらに含有していてもよい。
上記エポキシ基を有する化合物としては、具体的には、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型等のビスフェニル基を有するエポキシ化合物や、ポリアルキレングリコール型、アルキレングリコール型のエポキシ化合物、さらにナフタレン環を有するエポキシ化合物、フルオレン基を有するエポキシ化合物などの二官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型、三官能型、テトラフェニロールエタン型などの多官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
ダイマー酸などの合成脂肪酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
下記式(37)で表されるN,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンまどのグリシジルアミノ基を有する芳香族エポキシ樹脂;
有機溶媒としては、上記成分に対して不活性であり、かつ、適度な揮発性を有するものであれば特に限定されない。
有機溶媒としては、具体的には、例えば、m−クレゾール、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ミネラルスピリット、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、イソヘキサン、メチレンクロリド、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等が挙げられ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
これらのうち、プロトン性の溶媒であるm−クレゾールを用いることが、溶媒中のプロトンが、求核試薬(例えば、アミノ基、チオール基を有する硬化剤)の付加によって生じるマレイミド化合物の重合体中のアニオンがマレイミド基に付加することによりマレイミド化合物の重合反応が連続して生起する可能性を低下させる理由から好ましい。
また、これらの有機溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
充填剤は機械物性を調整するために各種の充填剤を配合することができ、一般には、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カーボンブラックなどが用いられる。充填剤の活性、粒子形状、pH、表面処理の有無などにより、貯蔵安定性、硬化速度、物性、発泡に与える影響が大きく、種類、量の決定には注意する必要がある。特に炭酸カルシウムは、脂肪酸エステル、または高級アルコールウレタン化合物により処理されたものが好適に使用される。
老化防止剤の具体例としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が適宜用いられる。例えば、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物が挙げられる。
また、本発明の硬化性組成物は、上記シラン縮合物を形成するアミノシラン化合物が脂肪族アミノシラン化合物であれば、硬化反応は室温で2時間以上、好ましくは5〜10時間程度で進行し、上記シラン縮合物を形成するアミノシラン化合物が芳香族アミノシラン化合物であれば、硬化反応は180℃以上で2時間以上、好ましくは180〜200℃で2〜10時間程度で進行し、上記シラン縮合物がメルカプトシラン化合物により形成されていれば、硬化反応は180℃以上で2時間以上、好ましくは180〜200℃で2〜10時間程度で進行する。
さらに、上記シラン縮合物が室温で液体である場合は、上記硬化反応は溶剤を用いずに進行する。
(シラン縮合物1の合成)
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン500gを、水35.3g、トリエチルアミン(N(Et)3)7g存在下で、室温で15時間攪拌させることにより、下記式(39)で表されるシラン縮合物1が白黄色透明液体として得られた。
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン35.9gを、水3.6g存在下で、室温で1時間攪拌させることにより、下記式(40)で表されるシラン縮合物2が白色透明液体として得られた。
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン100.0gを、水18.3g存在下で、50℃で5時間攪拌させることにより、下記式(41)で表されるシラン縮合物3が白色透明液体として得られた。
得られたシラン縮合物1と4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド(BMI)とを下記表1に示す組成成分(官能基比)で含有する組成物を、無溶媒で室温で万能攪拌機を用いて混合した後、180℃で4時間加熱(180℃×4時間)することにより、下記式(42)で表される実施例1の硬化物が得られた。
得られたシラン縮合物2と4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド(BMI)とを下記表1に示す組成成分(官能基比)で含有する組成物を、無溶媒で室温で万能攪拌機を用いて混合した後、180℃で4時間加熱(180℃×4時間)することにより、下記式(43)で表される実施例2の硬化物が得られた。
得られたシラン縮合物3と4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド(BMI)とを下記表1に示す組成成分(官能基比)で含有する組成物を、無溶媒で室温で万能攪拌機を用いて混合した後、180℃で4時間加熱(180℃×4時間)することにより、下記式(44)で表される実施例3の硬化物が得られた。
アミン硬化剤(メタンジフェニルジアミンマレイミド(MDA))と4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド(BMI)とを下記表1に示す組成成分(官能基比)で含有する組成物を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用い、100〜130℃でフラスコ内で混合した後にNMPを留去した。その後、200℃で1日間加熱(200℃×1日間)することにより、比較例1および2の硬化物が得られた。
比較例1および2の硬化物は、ガラス転移温度Tg(280℃付近)より高温域で、弾性率(G’)が大きく低下しているのに対し、実施例1、2および3の硬化物は、300℃以下の温度範囲において、ガラス転移点Tgが消失し、弾性率(G’)の大きな低下が見れらず、耐熱性が向上していることが分かった。
実施例1、2および3、比較例1および2のガラス転移温度(Tg)を下記表1に示し、実施例1の硬化物の温度と弾性率(G’,G'')およびtanδとの関係を図1に示す。
Claims (11)
- 下記一般式(1)〜(4)で表されるアミノシラン化合物のうち少なくとも1つを構成成分として含有するシラン縮合物と、
下記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有するマレイミド化合物とを含有し、
前記マレイミド化合物を、前記シラン縮合物のアミノ基および/またはイミノ基1.0当量に対して、該マレイミド化合物のマレイミド基が0.1〜5.0当量となる割合で含有し、
前記シラン縮合物と前記マレイミド化合物とが硬化反応を生起する硬化性組成物。
(式中、R1は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基もしくは炭素数6〜18のアリール基であり、R6は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R7およびR8はそれぞれ独立に炭素数1〜12のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。複数のR1、R2およびR3はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、R9およびR10はそれぞれ独立に水素原子もしくは炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基である。) - 前記アミノシラン化合物が、芳香族アミノシラン化合物である請求項1に記載の硬化性組成物。
- さらに、アミノ基および/またはチオール基を有する硬化剤を含有する請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- さらに、エポキシ基を有する化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 前記硬化剤を、前記マレイミド化合物のマレイミド基1.0当量に対して、該硬化剤のアミノ基および/またはチオール基が0.9当量以下となる割合で含有する請求項3に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ基を有する化合物を、前記シラン縮合物のアミノ基および/またはイミノ基1.0当量に対して、該エポキシ基を有する化合物のエポキシ基が0.9当量以下となる割合で含有する請求項4に記載の硬化性組成物。
- 下記一般式(6)で表されるメルカプトシラン化合物を構成成分として含有するシラン縮合物と、
下記一般式(5)で表されるマレイミド基を1分子中に2個以上有するマレイミド化合物とを含有し、
前記マレイミド化合物を、前記シラン縮合物のチオール基1.0当量に対して、該マレイミド化合物のマレイミド基が0.1〜5.0当量となる割合で含有し、
前記シラン縮合物と前記マレイミド化合物とが硬化反応を生起する硬化性組成物。
(式中、R1は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、nは0〜2の整数である。複数のR2またはR3はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、R9およびR10はそれぞれ独立に水素原子もしくは炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基である。) - さらに、アミノ基および/またはチオール基を有する硬化剤を含有する請求項7に記載の硬化性組成物。
- さらに、エポキシ基を有する化合物を含有する請求項7または8に記載の硬化性組成物。
- 前記硬化剤を、前記マレイミド化合物のマレイミド基1.0当量に対して、該硬化剤のアミノ基および/またはチオール基が0.9当量以下となる割合で含有する請求項8に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ基を有する化合物を、前記シラン縮合物のチオール基1.0当量に対して、該エポキシ基を有する化合物のエポキシ基が0.9当量以下となる割合で含有する請求項9に記載の硬化性組成物。
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