JP4413077B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水処理技術に係り、詳しくは被処理水の処理経路に、汚泥を分離する汚泥分離部と、汚泥を消化する汚泥消化部とを有する水処理装置の構築技術に関するものである。
従来、一般家庭等から排出される生活排水や、産業廃水等の汚水などの被処理水を処理する水処理技術が知られている(例えば、下記の特許文献1参照。)。
特許文献1の処理装置では、被処理水の処理経路に、汚泥を好気性消化する好気性消化槽が設けられ、この好気性消化槽において被処理水中の汚泥の好気性消化が行われるようになっている。
上記特許文献1には、汚泥を好気性消化する好気性消化槽を有する水処理装置の具体的な構成が提示されているが、被処理水中の汚泥の消化を行うこの種の処理装置においては、汚泥を効率的に処理する更なる技術に対する要請がある。
特開2002−224699号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被処理水の処理経路に、汚泥を分離する汚泥分離部と、汚泥を消化する汚泥消化部とを有する水処理装置において、汚泥の効率的な処理に資する技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明が構成される。なお、本発明は、一般家庭等から排出される生活排水をはじめ、厨房排水、産業廃水等の各種の被処理水を処理する水処理装置の構築技術として好適に用いられる。
(本発明の第1発明)
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項1に記載のこの水処理装置は、処理水の嫌気処理、汚泥分離処理、好気処理、固液分離処理、消毒処理が順次行なわれる処理経路であって、汚泥分離処理では嫌気処理で発生した汚泥が分離され、固液分離処理では好気処理で発生した固形物が分離される第1の処理経路と、第1の処理経路のうち汚泥分離処理がなされる領域から分岐し、当該汚泥分離処理で分離された汚泥が第1の処理経路から抜き出されて処理される処理経路であって、汚泥の汚泥消化を行なう汚泥消化部を含む第2の処理経路と、第1の処理経路汚泥分離処理で分離された汚泥を第2の処理経路の汚泥消化部へ移送する汚泥移送手段と、を有する。
本発明の第2の処理経路は、第1の処理経路から分岐した後、当該第1の処理経路に合流する経路として構成され、この第2の処理経路に汚泥消化部が少なくとも配置される。すなわち、汚泥消化部は、第1の処理経路から独立した処理領域として構成される。なお、第1の処理経路から分岐して第2の処理経路に移流した水は、当該第2の処理経路において処理された後、再び第1の処理経路に返送される(戻る)こととなる。このとき、第2の処理経路において処理された水は、第1の処理経路のうち分岐前と同一の領域へ返送される構成であってもよいし、あるいは第1の処理経路のうち分岐前とは異なる領域へ返送される構成であってもよい。
本発明の汚泥分離に関し、典型的には、濾材が充填された濾床や、バッフル等の固液分離手段(夾雑物除去手段)を用いることができる。本発明の好気処理に関し、典型的には、接触材が充填された充填部に散気エアを供給する構成を用いることができる。
本発明の汚泥消化部は、第1の処理経路から分岐した第2の処理経路において汚泥を消化する機能を有する。
本発明の汚泥移送手段は、汚泥分離部で発生した汚泥を汚泥消化部へ移送する機能を有する手段である。典型的には、エアリフト式のポンプ等のポンプ機構を用いて本発明の汚泥移送手段を構成することができる。これにより、第1の処理経路の汚泥分離で発生した汚泥は、汚泥移送手段によって第2の処理経路の汚泥消化部へ移送される。
本発明では、特に、第2の処理経路の汚泥消化部が好気領域と嫌気領域を備える。この汚泥消化部では、好気領域において被処理水中の汚泥が好気性消化された後、その下流の嫌気領域において濾材によって汚泥の濃縮処理がなされ、当該濃縮処理後の水が第2の処理経路から第1の処理経路のうち嫌気処理がなされる領域へ返送される構成になっている。
汚泥消化部の好気領域は、エアによる散気を行う散気手段を有する好気性の領域であり、この好気領域において汚泥の好気性消化が行われる。第1の処理経路の汚泥分離部で固液分離されある程度濃縮された状態の汚泥が好気領域に流入することとなるため、汚泥移送手段による移送量を低く抑えることができ、これにより、小容量の汚泥消化部であっても、当該汚泥消化部における所望のHRT(水理学的滞留時間)を確保することが可能となる。所望のHRTを確保することによって、好気領域の被処理水中に分解可能な有機物の量が少なくなり、汚泥の好気性消化、すなわち汚泥の内生呼吸による自己酸化処理が促進されるため、好気領域において汚泥の減量を行うことが可能となる。なお、汚泥消化部における所望のHRTは、流入汚泥の濃度等、汚泥の処理条件に基づいて適宜設定される。
一方、汚泥消化部の嫌気領域は、好気領域の下流において当該好気領域と区画されるとともに、濾材が充填された嫌気性の領域であり、この嫌気領域において濾材による固液分離によって汚泥の濃縮が行われる。この嫌気領域において汚泥を高濃度に濃縮する濃縮作用によって、汚泥の発生量を抑え汚泥の減量化を図ることが可能となる。具体的には、嫌気領域において汚泥濃度がおよそ10,000〜20,000mg/Lとなるように濃縮することによって汚泥の発生量をほぼ0(零)に抑えることが可能となる。また、このように濾材を用いて汚泥の濃縮を行う構成は、目詰まりや閉塞の発生を抑えたうえで高濃度の汚泥濃縮を行うのに有効である。また、好気領域においては、硝化の進行、更には硫黄酸化作用に伴ってpHが例えば3〜4まで低下する場合があるが、本発明のように好気領域の下流に嫌気領域を設け、嫌気的な雰囲気で固液分離を行うことによって、好気領域で一旦低下したpHを嫌気領域の脱窒作用や硫黄還元作用により中性付近(例えば6程度)まで回復させることが可能となる。これにより、被処理水の中和処理(pH調整)を行う薬注設備を新たに設ける必要がなく、したがって装置コストを抑えることが可能となる。
以上のように、請求項1に記載の水処理装置によれば、汚泥消化部の好気領域において汚泥の好気性消化を促進するとともに、汚泥消化部の嫌気領域において汚泥の発生量を抑えることによって、汚泥の減量化を図るともに、汚泥消化部を小容量にすることによって装置全体のコンパクト化を図ることができる。これにより、汚泥の効率的な処理を行うことが可能となる。
(本発明の第2発明)
前記課題を解決する本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項2に記載のこの水処理装置では、請求項1の汚泥消化部は、好気領域において汚泥が好気性消化されたあとの水が、嫌気領域を上向流によって流通するように構成されている。すなわち、本発明では、被処理水が嫌気領域を上向きに流れる際に、当該被処理水中の汚泥が固液分離されるように構成するのが好ましい。このような構成によれば、被処理水中の汚泥のうち沈降性の汚泥は嫌気領域よりも下方に堆積し、浮遊性の汚泥を主体とする汚泥が濾材に流入することとなるため、被処理水が嫌気領域を下向きに流れる構成に比して濾材の負荷を抑えることが可能となる。
(本発明の第3発明)
前記課題を解決する本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項3に記載のこの水処理装置は、請求項1または請求項2の構成において、更に、好気汚泥移送手段を備える。
好気汚泥移送手段は、好気処理部の好気汚泥(活性汚泥や生物膜)を汚泥消化部へ移送する機能を有する手段である。典型的には、エアリフト式のポンプ機構や、水位差による自然流れの原理(自然返送)を用いて本発明の好気汚泥移送手段を構成することができる。これにより、好気処理部の好気汚泥が汚泥消化部へ移送されるため、好気領域における汚泥の自己酸化作用に加えて、好気処理部から移送された好気汚泥中に多く含まれる原生動物や後生動物などの微生物の捕食作用によっても汚泥削減率(汚泥減量化率)を向上させることが可能となる。
なお、本発明において好気汚泥移送手段の構成に関しては、好気汚泥を好気処理部から汚泥消化部へ直接的に移送する構成を用いてもよいし、あるいは好気汚泥を好気処理部から一旦汚泥分離部へ移送した後、更に当該汚泥分離部から汚泥消化部へ間接的に移送する構成を用いてもよい。
以上のように、本発明によれば、特に、汚泥消化部の好気領域において汚泥の好気性消化を促進するとともに、好気領域の下流の嫌気領域において汚泥の発生量を抑えるように水処理装置を構成することによって、当該水処理装置において汚泥の効率的な処理を行うことが可能となる。
以下に、本発明における一実施の形態の排水処理装置の構成等を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、一般家庭等から排出される排水(被処理水)の処理を行う排水処理装置について説明するものである。
本発明における「水処理装置」としての排水処理装置100の処理フローが図1に示される。
図1に示すように、本実施の形態の排水処理装置100は、槽状に成形された槽本体101の内部に各種の浄化処理機構を収容している。大別すると、嫌気濾床槽110、汚泥消化槽130、接触ばっ気槽150、沈殿槽170、消毒槽190の各浄化処理機構が槽本体101に収容される。このような構成の槽本体101の内部に流入した汚水は、嫌気濾床槽110、接触ばっ気槽150、沈殿槽170、消毒槽190からなる第1の処理経路(本発明における「第1の処理経路」に対応)で順次浄化処理された後、槽本体101の外部へ放流される。また、汚泥消化槽130は、前記の第1の処理経路から独立した第2の処理経路(本発明における「第2の処理経路」に対応)に設置されており、汚水が嫌気濾床槽110で処理されたときに発生する汚泥を含む水(汚泥水)は、一旦汚泥消化槽130で処理された後に、第1の処理経路の嫌気濾床槽110へ返送される構成になっている。この汚泥消化槽130には、処理工程の順に対応して上流(図1中の右側)から好気消化部131、嫌気濾床部141が設置されている。なお、本実施の形態では、各槽において処理される汚水(被処理水)および当該汚水を処理する処理過程において流れる水を「被処理水」ないし「水」と記載する。
また、本発明における水処理装置の一実施の形態の排水処理装置100の内部構造の具体例が図2に示される。
図2に示す例では、排水処理装置100の槽本体101の内部に、図中左側から汚泥消化槽130、嫌気濾床槽110、接触ばっ気槽150、沈殿槽170、消毒槽190の順で各槽が配置されるようになっている。
図2に示すように、槽本体101に設けられた流入管102は、嫌気濾床槽110に接続されており、被処理水はこの流入管102を通じてまず嫌気濾床槽110に流入する。
嫌気濾床槽110は、被処理水中に含まれる夾雑物等の固形物の分離・除去、及び被処理水中の有機汚濁物質を嫌気処理(還元)する機能を有する処理槽である。この嫌気濾床槽110は、有機汚濁物質を嫌気処理(還元)する嫌気性微生物が付着する所定量の濾材112が濾床111に充填された構成を有する。この濾材112としては、例えば球状の濾材を好適に用いる。この嫌気処理によってBODの低減と汚泥の減量化が図られる。また、濾床111に充填された濾材112によって、被処理水中に含まれる夾雑物等の固形物の分離・除去が行われる。この嫌気濾床槽110における処理によって発生する汚泥が分離されたあとの水は、移流開口114を通じて接触ばっ気槽150へ移流する。一方、この嫌気濾床槽110における固形物の分離・除去処理によって発生する汚泥を含む水(汚泥水)は、エアリフト式のポンプである第1エアリフト113(汚泥移送用エアリフト)によって槽底部から抜き出されて、汚泥消化槽130の上流部(好気消化部131)へ移送される。このように、嫌気濾床槽110は、被処理水中の汚泥を分離する機能を有する処理槽であり、本発明における「汚泥分離部」に対応している。また、詳細については後述するが、汚泥消化槽130は、被処理水中の汚泥を消化する機能を有する処理槽であり、本発明における「汚泥消化部」に対応している。また、第1エアリフト113は、嫌気濾床槽110から汚泥消化槽130へ汚泥を移送する機能を有する移送手段であり、本発明における「汚泥移送手段」に対応している。
なお、本実施の形態のように濾材112を用いて固形物の分離・除去を行う構成は、ペーパーや髪の毛といった比較的粗大な夾雑物に対する除去効率が高く、したがって粗大な夾雑物によって第1エアリフト113に目詰まりが発生するのを防止することが可能である。仕様によっては、この嫌気濾床槽110にかえて、バッフル等を用いて固形物の分離・除去を単純な沈降分離によって行う夾雑物除去槽を用いることもできる。
接触ばっ気槽150は、嫌気濾床槽110で固液分離されたあとの水の好気処理を行う機能を有する処理槽である。この接触ばっ気槽150は、有機汚濁物質を好気処理(酸化)する好気性微生物が付着する所定量の接触材152が充填部151に充填され、また、この充填部151の下方に、エアリフト式のポンプである第2エアリフト153、エア散気用の第2散気装置154が設置された構成を有する。この接触ばっ気槽150で処理されたあとの水は、充填部151の下方に形成された開口部155を通じて沈殿槽170に移流する。このように、接触ばっ気槽150は、嫌気濾床槽110において汚泥が分離された後の水を第1の処理経路において好気処理する処理槽であり、本発明における「好気処理部」に対応している。
沈殿槽170は、接触ばっ気槽150で処理されたあとの水の固液分離を行う機能を有する処理槽である。沈殿槽170で固液分離されたあとの水(上澄水)は、当該沈殿槽170の上部から消毒槽190へ移流する。一方、接触ばっ気槽150における当該固液分離によって発生する固形物は、第2散気装置154からの散気エアによって形成される旋回流(水流)の作用により第2エアリフト153(循環用エアリフト)付近まで移送され、この第2エアリフト153によって嫌気濾床槽110へ返送(循環)される。
消毒槽190は、沈殿槽170から流入した水を消毒処理する機能を有する処理槽である。この消毒槽190は、消毒処理を行うための消毒剤(固形塩素剤)が充填された薬剤筒191を備えている。この消毒槽190において消毒処理された水は、槽本体101に設けられた放流管103を通じて槽本体101の外部へ放流される。
汚泥消化槽130では、上下方向に延在する区画部材133によって好気消化部131と嫌気濾床部141が区画されるようになっている。この区画部材133の上流側に好気消化部131が形成され、当該区画部材133の下流側に嫌気濾床部141が形成され、また当該区画部材133の下方に形成された開口部134を通じて好気消化部131と嫌気濾床部141とが連通される。
汚泥消化槽130の好気消化部131は、嫌気濾床槽110から第1エアリフト113によって移送された汚泥の好気性消化を行う機能を有する処理部である。この好気消化部131は、処理部にエア散気用の第1散気装置132が設置された構成を有する。被処理水は、好気雰囲気下において好気消化部131を下降することによって汚泥の好気性消化がなされる。このとき、好気消化部131に流入する汚泥の量は、嫌気濾床槽110へ流入する汚水の流入量に比して極めて少ないため、この好気消化部131の容量を適正に設定することによって、当該好気消化部131のHRT(水理学的滞留時間)を充分に確保することが可能となる。好気消化部131におけるHRT(水理学的滞留時間)が長くなることによって、いわゆる「汚泥の好気性消化」、すなわち汚泥の内生呼吸による自己酸化処理が促進され、汚泥の減量を行うことが可能となるとともに、好気消化部131を小容量化することによって装置全体のコンパクト化を図ることができる。この好気消化部131が、本発明における「好気性の好気領域」に相当する。
一方、汚泥消化槽130の嫌気濾床部141は、好気消化部131において汚泥の好気性消化がなされたあとの水を固液分離し、汚泥の濃縮を行う機能を有する処理部である。好気消化部131の底部から開口部134を通じて嫌気濾床部141へ移流した水は、嫌気雰囲気下において当該嫌気濾床部141を上向流によって上昇することによって汚泥の濃縮処理がなされる。この嫌気濾床部141は、所定量の濾材142が濾床143に充填された構成を有する。この濾材142としては、例えば濾材112と同様の球状の濾材を好適に用いる。被処理水は、濾床143を上向きに流れる際に、濾材142によって固液分離されて所望の汚泥濃度になるように濃縮される。例えば、汚泥濃度(MLSS)が、およそ10,000〜20,000mg/Lとなるように濃縮することができる。嫌気濾床部141によって汚泥をこのような高濃度に濃縮することによって、汚泥の発生量をほぼ0(零)に抑えることが可能となる。特に、本実施の形態のように濾材142を用いて濃縮を行う構成は、沈殿作用を用いた固液分離に比して高濃度の濃縮が可能であり、また膜分離作用を用いた固液分離に比して目詰まりや閉塞が起こり難いというメリットを有する。この嫌気濾床部141が、本発明における「嫌気性の嫌気領域」に相当する。
また、本実施の形態のように、汚泥消化槽130に嫌気濾床部141を設けることによって、被処理水のpHを好適に調整することが可能となる。具体的には、汚泥消化槽130に単に好気消化部131のみを設置する場合には、硝化の進行、更には硫黄酸化作用に伴ってpHが例えば3〜4まで低下する場合があるが、本実施の形態のように、嫌気濾床部141において嫌気的な雰囲気で固液分離を行うことによって、好気消化部131において一旦低下したpHを、嫌気濾床部141における脱窒作用や硫黄還元作用により中性付近(例えば6程度)まで回復させることが可能となる。このように、嫌気濾床部141が被処理水の中和処理(pH調整)機能を有するため、下流の嫌気濾床槽110や接触ばっ気槽150おける処理性能を維持するべく、被処理水の中和処理(pH調整)を行う薬注設備を新たに設ける必要がなく、装置コストを抑えるのに有効である。
上記構成のように好気消化部131の下流に嫌気濾床部141を設けることによって、好気消化部131において汚泥の好気性消化を促進するとともに、嫌気濾床部141において汚泥の発生量を抑えることができ、汚泥の効率的な処理を行うことが可能となる。
なお、上記構成において、接触ばっ気槽150の好気汚泥(活性汚泥や生物膜)は、汚泥消化槽130へ移送されるように構成されている。具体的には、接触ばっ気槽150の好気汚泥は、第2エアリフト153による移送作用、及び接触ばっ気槽150におけるばっ気作用により上昇した水位と、嫌気濾床槽110側の水位との水位差による自然流れ(移流開口114の逆流れ)の原理(自然返送)によって、2系統の移送流れで一旦嫌気濾床槽110へ移送される。このとき、第2エアリフト153及び移流開口114は、好気汚泥を接触ばっ気槽150から嫌気濾床槽110へと移送する移送手段として構成され、本発明における「第1の好気汚泥移送手段」に相当する。移送された当該好気汚泥は、その後、嫌気濾床槽110において発生した汚泥と混合された後、第1エアリフト113による移送作用によって汚泥消化槽130へ移送される。このとき、第1エアリフト113は、好気汚泥を嫌気濾床槽110から汚泥消化槽130へと移送する移送手段として構成され、本発明における「第2の好気汚泥移送手段」に相当する。このように、接触ばっ気槽150の好気汚泥は、第2エアリフト153及び第1エアリフト113の協働作用によって結果的に汚泥消化槽130へ移送される構成であり、これら第2エアリフト153及び第1エアリフト113によって、本発明における「好気汚泥移送手段」が構成される。
このような構成によれば、汚泥の自己酸化作用に加えて、接触ばっ気槽150から移送された好気汚泥(活性汚泥や生物膜)中に多く含まれる原生動物や後生動物などの微生物の捕食作用によっても汚泥削減率(汚泥減量化率)を向上させることが可能となる。
また、必要に応じては、嫌気濾床槽110の移流開口114近傍に専用のエアリフトを設け、自然流れによって接触ばっ気槽150から嫌気濾床槽110へ移流した好気汚泥をこの専用のエアリフトによって汚泥消化槽130へ移送する構成や、接触ばっ気槽150に専用のエアリフトを設け、接触ばっ気槽150の好気汚泥をこの専用のエアリフトによって直接的に汚泥消化槽130へ移送する構成などを採り得る。これにより、極力嫌気雰囲気下におかれない状態の好気汚泥を、汚泥消化槽130へ移送することが可能となり、汚泥消化槽130における汚泥削減率の更なる向上を図ることが可能とされる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、第1の処理経路に設置された嫌気濾床槽110において固液分離された汚泥は、第2の処理経路に設置された汚泥消化槽130において汚泥の消化処理がなされた後、再び嫌気濾床槽110へ返送される構成について記載したが、本発明では、汚泥消化槽130の下流の返送先は嫌気濾床槽110に限定されず、当該返送先として第1の処理経路の他の処理領域を適宜選択することが可能である。
また、上記実施の形態では、接触ばっ気槽150の好気汚泥が汚泥消化槽130へ移送される構成について記載したが、本発明では、少なくとも嫌気濾床槽110において発生した汚泥を汚泥消化槽130において汚泥消化することによって汚泥の減量化を図ることが可能であり、必要に応じては接触ばっ気槽150から汚泥消化槽130への好気汚泥の移送が行われない構成を用いることもできる。
また、上記実施の形態では、汚泥消化槽130の嫌気濾床部141を上向流によって被処理水が流れる構成について記載したが、仕様によっては、嫌気濾床部141を下向流によって被処理水が流れる構成を採用することもできる。
また、上記実施の形態では、汚泥消化槽130に好気消化部131及び嫌気濾床部141を設ける場合について記載したが、本発明では、好気消化部131に相当する機能と、嫌気濾床部141に相当する機能を別々の槽に配置し、好気消化部131に相当する機能を有する槽の下流に、嫌気濾床部141に相当する機能を有する槽を配置する構成を用いることもできる。
また、上記実施の形態は、一般家庭等から排出される生活排水を処理する水処理技術を例にして説明したが、本発明は、生活排水をはじめ、厨房排水、産業廃水等の各種の被処理水を処理する水処理技術に適用され得る。
本発明における水処理装置の一実施の形態の排水処理装置100の処理フローを示す図である。 本発明における水処理装置の一実施の形態の排水処理装置100の内部構造の具体例を示す図である。
100…排水処理装置
101…槽本体
102…流入管
103…放流管
110…嫌気濾床槽
111…濾床
112…濾材
113…第1エアリフト
114…移流開口
130…汚泥消化槽
131…好気消化部
132…第1散気装置
141…嫌気濾床部
142…濾材
143…濾床
144…移流開口
150…接触ばっ気槽
151…充填部
152…接触材
153…第2エアリフト
154…第2散気装置
170…沈殿槽
190…消毒槽

Claims (3)

  1. 処理水の嫌気処理、汚泥分離処理、好気処理、固液分離処理、消毒処理が順次行なわれる処理経路であって、前記汚泥分離処理では前記嫌気処理で発生した汚泥が分離され、前記固液分離処理では前記好気処理で発生した固形物が分離される第1の処理経路と、
    前記第1の処理経路のうち前記汚泥分離処理がなされる領域から分岐し、当該汚泥分離処理で分離された汚泥が前記第1の処理経路から抜き出されて処理される処理経路であって、前記汚泥の汚泥消化を行なう汚泥消化部を含む第2の処理経路と、
    前記第1の処理経路前記汚泥分離処理で分離された汚泥を前記第2の処理経路の前記汚泥消化部へ移送する汚泥移送手段と、
    を有する水処理装置であって、
    前記汚泥消化部は、エアによる散気を行う散気手段を有する好気性の好気領域と、前記好気領域の下流において当該好気領域と区画されるとともに、濾材が充填された嫌気性の嫌気領域を備え、前記好気領域において被処理水中の汚泥が好気性消化された後、その下流の前記嫌気領域において前記濾材によって汚泥の濃縮処理がなされ、当該濃縮処理後の水が前記第2の処理経路から前記第1の処理経路のうち前記嫌気処理がなされる領域へ流れる構成であることを特徴とする水処理装置。
  2. 請求項1に記載の水処理装置であって、
    前記汚泥消化部は、前記好気領域において汚泥が好気性消化された後の水が、前記嫌気領域を上向流によって流通するように構成されていることを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の水処理装置であって、
    更に、前記第1の処理経路における前記好気処理によって生じた好気汚泥を前記汚泥消化部へ移送する好気汚泥移送手段を備える構成であることを特徴とする水処理装置。
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