JP4412992B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

本発明は、ビデオカメラや電子スチルカメラなどに用いられる可変焦点機能を有するレンズ鏡筒に関するものである。
従来におけるレンズ鏡筒の構成を、図7および図8に基づき説明する。図7は従来のレンズ鏡筒の縦断面図、図8はレンズ鏡筒の要部を示す縦断面図である。
図7に示すように、筒状の前鏡筒101には前玉レンズ102が固定されるとともに、この前鏡筒101に接続された主鏡筒103の後部には固定レンズ104が前記前玉レンズ102の光軸105上に位置するように固定されている。前記前玉レンズ102と前記固定レンズ104との間には、ズーム枠106に保持されてズーム機能(変倍機能)を備えたズームレンズ107が、前記光軸105上を移動調整可能に配置されている。前記主鏡筒103の後方に後鏡筒108が設けられるとともに、この後鏡筒108内には、フォーカス枠109に保持された像面変動補正機能を備えたフォーカスレンズ110が前記光軸105上を移動調整可能に配置されている。さらに、その後方に、被写体像を撮像する撮像素子(図示せず)が固定される。
そして、前記主鏡筒103の内壁面には、フレアまたはゴースト(以下、フレア等と称す)の原因となる鏡筒内面での光の反射を防止するために、遮光溝111が形成されている。
なお、フレア等の原因となる鏡筒内面での光の反射とは、光軸105とθなる角度を持ち主鏡筒103の内面に到達する入射光112が前記主鏡筒103の内面にて反射し、その反射光が前記ズームレンズ107を通過した後、最終的に撮像素子へと至る現象をいう。
ところで、図8に示すように、前記遮光溝111は鋸刃状に形成されており、入射光112の一部112aが前記前玉レンズ102側に反射することで、フレア等の発生を防止することができる。しかし、前記遮光溝111が形成されている前記主鏡筒103は樹脂成型で形成されることから、鋸刃状の頂点部を完全な鋭角にすることができない。
このため、入射光112の残り112bについては、ズームレンズ107側に反射してフレア等が発生する。このことは、前記遮光溝111と光軸105との距離が小さいほど顕著になる。すなわち、前記光軸105と遮光溝112との距離をH、前記前玉レンズ102と前記ズームレンズ107との面間距離をL、被写体側から前記前玉レンズ102に入射する入射光112の入射角をθとすると、H≧tanθ×(L/2)であれば遮光溝111がなくてもフレア等が発生しなくなる。
従来の場合では、例えばL=17mm、θ=55°にされており、したがって遮光溝を不要とするためには、光軸105と鏡筒内面との距離Hが12.1mm以上が要求されることになる。
特開2003−177293
しかし、小型化を図るために、光軸105と鏡筒内面との距離Hを、例えば9.3mmにすると、遮光溝が必要になるとともに、9.3mmが12.1mmに較べて小さすぎるため、上述した遮光溝の頂点部での反射がフレア等の発生原因となる。
ところで、θは前玉レンズを通過し鏡筒内面で反射してズームレンズを通過し得る光線の入射角を表しており、このθが小さいと鏡筒内面では反射せず、また大きすぎると前玉レンズでの屈折によって鏡筒内面への反射角が垂直に近くなることで、フレア等の発生の問題がなくなる。
しかし、この角度は、前玉レンズの光学設計によって決定されるもので、通常は45度〜60度の範囲にされており、ここでは、55度にされている。また、前記ズームレンズ107が前記前玉レンズ102から離れるほど、反射光がズームレンズ107を通過しやすくなることから、前記面間距離Lはズームレンズ107の可動範囲のなかで最も大きい値にされている。
また、ビデオカメラにレンズ鏡筒を搭載するに際して、レンズ鏡筒の周辺に他の構成部材を配置する必要が生じる場合がある。この場合、レンズ鏡筒の外周に凹状部を設けて対応することになるが、鏡筒内面には逆に凸状部が生じて、内面反射が問題となる光軸中心との距離Hが小さくなってしまい、これによっても、フレア等の発生の問題が生じる。
しかしながら、前記従来の構成では、さらなるフレア等の対策を必要とするため、絞り機構を追加して不要光をカットする、若しくは別部材によって不要光を拡散する、または鏡筒内面を光軸から遠ざけるといった方法などを採用する必要が生じ、小型化への制約が生じるとともにコスト高に繋がるという課題を有していた。また、筒状の鏡筒内面に遮光溝を金型によって形成する場合、金型を特殊な構造とする必要があり、したがって小型化が困難になるとともに金型費用が高くつくという課題もある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するもので、鏡筒内面に金型の抜き方向に制約されない形状の溝を形成することによって、金型の構成をシンプルにして、すなわち安価な金型を用いて、より小型化したレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の請求項1に係るレンズ鏡筒は、前方レンズ部と、この前方レンズ部により撮影された被写体像をズームするためにズームレンズ部を光軸方向で移動自在に収納したレンズ鏡筒であって、
上記光軸の中心と鏡筒内面との距離Hと、前記前方レンズ部と前記ズームレンズ部が最も離れたときの面間距離Lと、被写体側から前記前方レンズ部に入射する不要光の入射角θとが、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するようになし、
前記鏡筒内面に、前記ズームレンズの直径Dに対して0.6D以上の幅を有し且つ中央谷部の両側に傾斜部が形成されて入射光を反射させる略V字状の反射溝を光軸方向で形成し、
前記両側の各傾斜部を、谷部寄りの内側に形成されて傾斜角が小さい第1傾斜面と、外側に形成されて傾斜角が大きい第2傾斜面とから構成したものである。
また、請求項2に係るレンズ鏡筒は、請求項1に記載の鏡筒において、第1傾斜面の傾斜角を15〜25度の範囲にするとともに、第2傾斜面の傾斜角を50〜80度の範囲としたものである。
また、請求項3に係るレンズ鏡筒は、前方レンズ部と、この前方レンズ部により撮影された被写体像をズームするためにズームレンズ部を光軸方向で移動自在に収納したレンズ鏡筒であって、
上記光軸の中心と鏡筒内面との距離Hと、前記前方レンズ部と前記ズームレンズ部が最も離れたときの面間距離Lと、被写体側から前記第1レンズ部に入射する不要光の入射角θとが、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するようになし、
前記鏡筒内面に、前記ズームレンズの直径Dに対して0.6D以上の幅を有し且つ中央谷部の両側に傾斜部が形成されて入射光を反射させる略V字状の反射溝を光軸方向で形成し、
前記両側の各傾斜部を、谷部寄り側から外側に向って傾斜角が順次大きくされた第1〜第3傾斜面とから構成したものである。
また、請求項4に係るレンズ鏡筒は、請求項3に記載のレンズ鏡筒における第1傾斜面の傾斜角を15〜25度の範囲に、第2傾斜面の傾斜角を45〜70度の範囲、第3傾斜面の傾斜角を50〜80度の範囲としたものである。
また、請求項5に記載のレンズ鏡筒は、請求項3または4に記載のレンズ鏡筒における第2傾斜面と第3傾斜面の間に、平面部を設けたものである。
また、請求項6に係るレンズ鏡筒は、請求項3乃至5のいずれかに記載のレンズ鏡筒におけるズームレンズ部の位置を検出するために当該ズームレンズ部の保持枠に形成された突起部を反射溝内を移動させるように構成したものである。
さらに、請求項7に係るレンズ鏡筒は、請求項3乃至6のいずれかに記載のレンズ鏡筒における反射溝に隣接する近傍位置で、鏡筒の内側に突出するとともにその内面が、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するような凹状部を設け、且つ前記凹状部の表面に、傾斜角が30度以下にされた傾斜面を形成したものである。
前述した各レンズ鏡筒の構成によれば、鏡筒内に入射した光は、反射溝に設けられた傾斜面または凹状部の内側の表面に設けられた傾斜面により、ズームレンズ部の外側に反射されるため、光軸と鏡筒内面との距離Hを遮光溝が不要となる遮光対策限界距離(tanθ×(L/2))よりも小さくした場合でも、光軸方向に沿う略V字形状の簡単な反射溝を形成するだけで、フレア・ゴーストなどの発生を防止することができる。すなわち、安価な金型を用いて且つ小型化を図り得るレンズ鏡筒を提供することができる。
以下、金型の構成を簡単(シンプル)にして、すなわち安価な金型を用いて、より小型化し得るレンズ鏡筒の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るレンズ鏡筒は、例えばビデオカメラ、電子スチルカメラなどに用いられて可変焦点機構を有するものである。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1に係るレンズ鏡筒を、図1〜図3に基づき説明する。図1はレンズ鏡筒の縦断面図、図2および図3は鏡筒内面の要部横断面図である。
図1に示すように、このレンズ鏡筒1は、主鏡筒2と、この主鏡筒2の前端に設けられた前鏡筒3と、主鏡筒2の後端に設けられた後鏡筒4とから構成され(これら各鏡筒を纏めて、または主鏡筒を、鏡筒本体と称してもよい)、前鏡筒3には前玉レンズ(前方レンズ部の一例で、前玉レンズ群であってもよい)6が取り付けられ、主鏡筒2内で且つ光軸5方向で移動自在に配置されたズーム枠(保持枠の一例)7にズームレンズ(ズームレンズ部の一例で、ズームレンズ群であってもよい)8が取り付けられ、また主鏡筒2の後端には固定レンズ(後方レンズ部の一例で、固定レンズ群であってもよい)9が取り付けられ、さらに後鏡筒4内で且つ光軸5方向で移動自在に配置されたフォーカス枠10にフォーカスレンズ(フォーカスレンズ部の一例で、フォーカスレンズ群であってもよい)11が取り付けられている。なお、この後鏡筒4の後方には、撮像素子(図示せず)などが配置されている。
そして、前記主鏡筒2の下部に形成された水平面である鏡筒内面(下部内面とも称す)2aの光軸5直下の中央部には、少なくとも、ズームレンズ8の移動範囲(前玉レンズとの面間距離Lに相当)において、当該主鏡筒2内に入射した入射光Rを反射するための反射溝12が形成されている。
ここで、前記主鏡筒2における主要寸法について簡単に説明すると、前玉レンズ6とズームレンズ8との面間距離Lが14.5mmに、被写体側から前玉レンズ2に入射する不要光である入射光Rの入射角θが55度にされている。
したがって、光軸5中心と鏡筒内面2aとの距離Hが10.3mm(tanθ×L/2)以上であれば背景技術の箇所にて説明したように遮光溝が不要となる。以下、(tanθ×L/2)にて表される距離を遮光対策限界距離とも称する。
これに対し、本実施の形態1に係るレンズ鏡筒1においては、小型化のために距離Hが7.3mmと短くされており、遮光溝を設けたとしても、遮光溝頂点での反射によるフレア・ゴースト(以下、フレア等と称す)が発生するレベルであり、これを避けるために反射溝12が設けられている。
前記反射溝12は、図2に示すように、その断面形状において略V字形状に且つその中央谷部(光軸5の下方への投影線に沿った谷底部でもある)12aを挟んでその両側の傾斜部12bは互いに対称形状に形成されており、その幅Wについては、ズームレンズ8の有効径Dに対し0.6D以上の幅、例えば0.7Dの幅にされている。
そして、この反射溝2の両側に形成される各傾斜部12bは、中央谷部12a寄りの内側に形成されて光軸5と平行な水平面(光軸5から中央谷部12aに降ろされた垂線に直交する平面であり、鏡筒内面2aとも平行な面でもある)Pに対する傾斜角α1が小さい第1傾斜面21と、その外側に形成されて傾斜角α2が大きい第2傾斜面22とから構成されている。
詳しく説明すれば、前記第1傾斜面21の傾斜角α1は15〜25度の範囲(例えば20度)にされるとともに、第2傾斜面22の傾斜角α2は50〜80度の範囲(例えば75度)にされており、また前記各面同士(21と22,22と2a)の接続部は角部にされて、極力、丸みが付かないようにされている。これは、接続部での入射光Rの反射を抑えることにより、反射光Rがズームレンズ8を通過しないようにするためである。
すなわち、図1において、光軸5をX軸、その垂直方向(鉛直方向)をY軸とすると、X−Y平面で考えると反射光Rがズームレンズ8を通過することは避けられない。そこで、図2に示すような反射溝12を形成して、前記X軸およびY軸に垂直なZ軸を含むY−Z平面内で反射方向(反射光R)がずれることにより、反射光Rがズームレンズ8を通過しないようにするものである。
ここで、前記反射溝12による作用および効果を、図3に基づき説明する。
例えば、入射光Rが鏡筒内面2aに到達すると、その反射光Ro1はズームレンズ8の右側(前鏡筒側から見て右側)を通過することになる。
また、入射光Rが第2傾斜面22に到達すると、その反射光Ro2は隣の第1傾斜面21に到達し、さらに反対側の第1傾斜面21で反射して、ズームレンズ8の左側(前方から見て左側)を通過することになる。
また、入射光Rが第1傾斜面21に到達すると、その反射光Ro3およびRo4はズームレンズ8の左側を通過する。
以上は、右側の傾斜部12b(傾斜面21,22)に入射光Rが到達した場合について説明したが、傾斜部12bは対称に配置されていることから、左側の傾斜部12bに入射光Rが到達した場合には、その反射光Roはズームレンズ8の右側を通過する。すなわち、どの場所に入射光すなわち不要光Rが到達しても、その反射光Roはズームレンズ8の外側を通過することになる。
また、上記においては、入射光Rが前玉レンズ6の光軸5付近を通過する場合について説明したが、実際には、前玉レンズ6の全面を通過する入射光があるため、反射光の通過線とズームレンズ8の有効径との間に距離的余裕ができるような傾斜面(傾斜角)にされている。
さらに、主鏡筒2における鏡筒内面2aについては、前記反射溝12を含めた全域に、前玉レンズ6を通して入射する入射光を拡散させるために、金型コアブロックの表面によるシボ処理を施すことが可能である。すなわち、前記反射溝12と併せて、より一層のフレア等の発生防止効果を期待することができる。
本実施の形態1の構成によると、鏡筒内に且つ前玉レンズ6の光軸5付近に入射した不要光は、反射溝12の各傾斜面21,22およびその両側に形成された水平面である鏡筒内面12aにてズームレンズ8の外側に反射されるため、光軸5と鏡筒内面2aとの距離Hを遮光溝が不要となる遮光対策限界距離(tanθ×L/2)よりも小さくした場合でも、光軸5方向に沿う簡単な略V字形状の反射溝を形成するだけで、フレア等の発生を防止することができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係るレンズ鏡筒を、図4に基づき説明する。
図4はレンズ鏡筒の反射溝部分の横断面図である。
上述した実施の形態1と異なる箇所は反射溝の構成であるため、本実施の形態2においてはこの部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同一の構成部材については同一の番号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、本実施の形態2に係るレンズ鏡筒31に設けられる反射溝32は、その断面形状において略V字形状に且つその中央谷部(光軸5の下方への投影線に沿った谷底部でもある)32aを挟んでその両側の傾斜部32bは互いに対称形状に形成されており、その幅Wについては、ズームレンズ8の有効径Dに対し0.6D以上の幅、例えば1.1Dの幅にされている。
そして、この反射溝32の両側に形成される各傾斜部32bは、中央谷部32a寄りの内側に形成されて光軸5と平行な水平面(光軸5から中央谷部32aに降ろされた垂線に直交する平面であり、主鏡筒の鏡筒内面33と平行な面でもある)Pに対する傾斜角α1が小さくされた第1傾斜面41と、その外側に隣接して形成されて傾斜角α2が大きくされた第2傾斜面42と、その外側に狭い幅の中間水平面(平面部)43を介して隣接するように形成されて傾斜角α3がより大きくされた第3傾斜面44とから構成されている。
詳しく説明すると、前記第1傾斜面41の傾斜角α1は15〜25度の範囲(例えば20度)にされ、第2傾斜面42の傾斜角α2は45〜70度の範囲(例えば55度)にされるとともに、第3傾斜面43の傾斜角α3は50〜80度の範囲(例えば75度)にされており、また前記各面同士(41と42,42と43,43と44,44と33)の接続部は角部にされて、極力、丸みが付かないようにされている。
このように、本実施の形態2においては、レンズ鏡筒31の反射溝32の傾斜
部32bをより細かく傾斜させて改善したので、前記前玉レンズ6の中心付近を通過する不要光だけでなく、前玉レンズ6の全域を通過するすべての不要光に対応することができ、したがって鏡筒内面33で反射しズームレンズ8を通過する反射光の通過線とズームレンズ8の有効径との間の距離的余裕を増加させることができるので、フレア等の発生防止効果を一層向上させることができる。
この対策により、上述した実施の形態1の効果に加えて、実施の形態1で説明した鏡筒内面のシボ処理も不要となるため、金型費用のさらなる低減化を図ることができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の施の形態3に係るレンズ鏡筒を、図5に基づき説明する。
図5はレンズ鏡筒の反射溝部分の横断面図である。
なお、上述した実施の形態2と異なる箇所は、ズームレンズを保持するズーム枠の部分であるため、本実施の形態3においては、この部分に着目して説明するとともに、上述した実施の形態2と同一の構成部材については、同一の番号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態3に係るレンズ鏡筒51内にその光軸5方向で移動自在に設けられてズームレンズ8を保持しているズーム枠52に当該ズーム枠52が移動した場合にその位置を検出するための突起部53が、反射溝32内に突出するように設けられたものである。
勿論、この突起部53は、ズーム枠52が光軸5方向に移動した際に、反射溝32の両傾斜部32bに接触しないような形状に、すなわちズームレンズ8の移動範囲を制約するような形状にはされていない。また、前記突起部53は、所定位置に設けられたフォトカプラにおける光を遮断することで、前記ズームレンズ8の位置を検出するためのものである。なお、従来の構成では、位置検出用の突起部を案内するための溝が別の場所に形成されていた。
本実施の形態3の構成によると、レンズ鏡筒51の内面反射によるフレア等の発生を防止するための反射溝32を、ズームレンズ8の位置検出用の突起部53を案内するための溝と兼用したので、レンズ鏡筒51の小型化を図ることができるとともに、このレンズ鏡筒51の金型構造についても簡単(シンプル)に、すなわちコストの低減化を図ることができる。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4に係るレンズ鏡筒を、図6に基づき説明する。
図6はレンズ鏡筒の横断面図である。
上述した実施の形態3においては、ズームレンズを保持するズーム枠に形成される位置検出用の突起部を反射溝内で移動させるものについて説明したが、本実施の形態4においては、反射溝以外の部分にて、レンズ鏡筒の内側に突出するような凹状部が設けられたものについて説明する。
なお、本実施の形態4においては、この凹状部の部分に着目して説明するとともに、一応、新たな番号を付して説明するが、ここで説明しない他の構成部材については、上述した各実施の形態と同様であり、その説明を省略する。
すなわち、図6に示すように、レンズ鏡筒61における主鏡筒62の例えば右下側(ズームレンズに向って右側)に、他の部品、またはレンズ鏡筒以外の構成部材を配置し得るように、主鏡筒62の反射溝63の右上部分の側壁部が内方に突出するように凹状部64が形成されている。
この凹状部64については、主鏡筒62の内側から見ると凸状部が形成されていることになり、凸状部として見た場合の外面に相当する鏡筒側内面(鏡筒内から見れば、凹状部の内側の表面である)64aと光軸65との距離Hが、当然、遮光対策限界距離(tanθ×L/2)より小さくなっているため、フレア等の発生原因となる。
そこで、この凹状部64の鏡筒側内面64aには、入射光Rをズームレンズ66の外側に反射させるために、その傾斜角β1が30度以下(0〜30度の範囲)にされた側部傾斜面71を形成するとともに、この側部傾斜面71と反射溝63側の平面、すなわち鏡筒内面67との間に側部垂直面72を形成したものである。勿論、この場合も、各面同士(傾斜面同士、傾斜面と平面同士)の接続部は角部にされて、極力、丸みが付かないようにされている。なお、前記傾斜角β1の基準平面(角度の基準面)は、上述した各実施の形態と同様に、光軸65から反射溝63の中央谷部に降ろされた垂線に直交する平面であり、鏡筒内面67と平行な面でもある。
この構成において、前玉レンズより入射した不要光である入射光Rは、反射溝63にて反射され、その反射光Rはズームレンズ66の外側に反射され、さらに内側に突出した凹状部64の内側の表面においても、入射光Rは、同じく、側部傾斜面71および側部垂直面72にて反射され、その反射光Rはやはりズームレンズ66の外側を通過する。
このように、レンズ鏡筒61に他の構成部材を配置するための凹状部64が形成されている場合でも、当該凹状部64の内側の表面に、反射光Rがズームレンズ66の外側を通過するように反射させる側部傾斜面71および側部垂直面72を形成したので、フレア等の発生を防止することができる。
本実施の形態4の構成によると、例えばレンズ鏡筒の外側に配置される他の構成部材との干渉を回避するために、鏡筒内面に突出する凹状部を形成した場合でも、比較的簡単な構成で、フレア等の発生を防止することができる。すなわち、必要に応じてレンズ鏡筒の外形を適宜変形する(削る)ことが可能となり、レンズ鏡筒そのものの小型化だけでなく、ビデオカメラなどに搭載する際の相手方部品との干渉を容易に回避することができ、したがってビデオカメラなどの小型化に貢献することができる。
勿論、この実施の形態4に係る反射溝63を、上述した実施の形態3において説明したズーム枠52の突起部53を移動させることができる。
上述したレンズ鏡筒の構成によれば、鏡筒内面の反射によるフレア・ゴーストなどの発生を防止しつつレンズ鏡筒の外観形状を小さくすることができるとともに、金型構造が簡単(シンプル)で安価な金型で済むという効果が得られ、例えばビデオカメラ、電子スチルカメラなどに用いられる可変焦点のレンズ鏡筒に有用である。
本発明の実施の形態1におけるレンズ鏡筒の縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のA−A断面相当図であって、反射光を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるレンズ鏡筒の要部横断面図である。 本発明の実施の形態3におけるレンズ鏡筒の横断面図である。 本発明の実施の形態4におけるレンズ鏡筒の横断面図である。 従来例におけるレンズ鏡筒の縦断面図である。 従来例のレンズ鏡筒における遮光溝の要部断面図である。
符号の説明
1 レンズ鏡筒
2 主鏡筒
2a 鏡筒内面
3 前鏡筒
5 光軸
6 前玉レンズ
7 ズーム枠
8 ズームレンズ
12 反射溝
12a 中央谷部
12b 傾斜部
21 第1傾斜面
22 第2傾斜面
31 レンズ鏡筒
31a 鏡筒内面
32 反射溝
32a 中央谷部
32b 傾斜部
41 第1傾斜面
42 第2傾斜面
43 中間水平面
44 第3傾斜面
51 レンズ鏡筒
52 ズーム枠
53 突起部
61 レンズ鏡筒
62 主鏡筒
63 反射溝
64 凹状部
64a 鏡筒側内面
65 光軸
66 ズームレンズ

Claims (7)

  1. 前方レンズ部と、この前方レンズ部により撮影された被写体像をズームするためにズームレンズ部を光軸方向で移動自在に収納したレンズ鏡筒であって、
    上記光軸の中心と鏡筒内面との距離Hと、前記前方レンズ部と前記ズームレンズ部が最も離れたときの面間距離Lと、被写体側から前記前方レンズ部に入射する不要光の入射角θとが、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するようになし、
    前記鏡筒内面に、前記ズームレンズの直径Dに対して0.6D以上の幅を有し且つ中央谷部の両側に傾斜部が形成されて入射光を反射させる略V字状の反射溝を光軸方向で形成し、
    前記両側の各傾斜部を、谷部寄りの内側に形成されて傾斜角が小さい第1傾斜面と、外側に形成されて傾斜角が大きい第2傾斜面とから構成したことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 第1傾斜面の傾斜角を15〜25度の範囲にするとともに、第2傾斜面の傾斜角を50〜80度の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前方レンズ部と、この前方レンズ部により撮影された被写体像をズームするためにズームレンズ部を光軸方向で移動自在に収納したレンズ鏡筒であって、
    上記光軸の中心と鏡筒内面との距離Hと、前記前方レンズ部と前記ズームレンズ部が最も離れたときの面間距離Lと、被写体側から前記第1レンズ部に入射する不要光の入射角θとが、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するようになし、
    前記鏡筒内面に、前記ズームレンズの直径Dに対して0.6D以上の幅を有し且つ中央谷部の両側に傾斜部が形成されて入射光を反射させる略V字状の反射溝を光軸方向で形成し、
    前記両側の各傾斜部を、谷部寄り側から外側に向って傾斜角が順次大きくされた第1〜第3傾斜面とから構成したことを特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 第1傾斜面の傾斜角を15〜25度の範囲に、第2傾斜面の傾斜角を45〜70度の範囲、第3傾斜面の傾斜角を50〜80度の範囲とすることを特徴とする請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 第2傾斜面と第3傾斜面の間に、平面部を設けたことを特徴とする請求項3または4に記載のレンズ鏡筒。
  6. ズームレンズ部の位置を検出するために当該ズームレンズ部の保持枠に形成された突起部を反射溝内を移動させるように構成したことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 反射溝に隣接する位置で、鏡筒の内側に突出するとともにその内側の表面が、H<tanθ×(L/2)の関係式を満足するような凹状部を設け、且つ前記凹状部の内側の表面に、傾斜角が30度以下にされた傾斜面を形成したことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
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