JP4411417B2 - 統合情報サービスシステム - Google Patents

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Description

本願発明は、屋内外においてユーザに対しそれが置かれた状況に応じた情報支援を行うシステムに関するものである。
博覧会、展示会、美術館、オフィスビル、家庭などの屋内や、街角、郊外などの屋外におけるある空間において、ユーザ(人や車等の移動体のことをいう)に対して各種の情報支援サービスを行うことを目的としたシステムに関する研究開発が盛んに進められている。
特開平5−46591号公報 特開平7−220088号公報 特開2002−109135号公報 特開2003−242333号公報 特開2004−178276号公報 特公平5−11890号公報 特公平5−11891号公報
しかしながら、従来システムにおいては情報提供や移動案内などのユーザに対するサービスを個別に行うだけであり、また空間や情報の管理者側に特に有用な顧客動向・動線等の解析を行う従来システム(たとえば上記特許文献1〜7参照)もあるが、いずれも個別のサービス提供しか実現し得ず、それらを統合した情報の一括支援という観点からシステム構築を図ったものは知られていない。
そこで、以上のとおりの事情に鑑み、本願発明は、屋内外における統合情報支援を実現する統合情報サービスシステムを提供することを課題としている。
本願発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、統合情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報、速度情報および当該空間における各地点の物理情報を取得するセンサシステム、ユーザの属性情報を取得するユーザ属性取得システム、前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得するアクセス情報取得システム、取得された位置情報、速度情報、物理情報、属性情報およびアクセス情報を格納するデータベースシステム、データベースシステム内の前記情報に応じた統合情報サービスを提供するサービス実行マネージャ、データベースシステム内の前記情報に対して解析処理を実行する解析モジュール、データベースシステム内の前記情報を用いてユーザモデルを生成するモデル構築ツール、および統合情報サービスが有効に機能するか否かをシミュレーションによって検証するシミュレータを備えたことを特徴とする統合情報サービスシステムを提供する。
また、第2には、サービス実行マネージャは、データベース内の位置情報を用いて、ユーザの現在位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲内に入っているか否かを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第3には、サービス実行マネージャは、データベース内の速度情報を用いて、ユーザの速度に対象物毎に設定されている情報提供遅れ時間を掛けて、情報コンテンツが提供される際にユーザが到達している位置を求め、この位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲に入っているか否かを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第4には、サービス実行マネージャは、データベース内の属性情報を用いて、属性毎に設定されている各対象物の対象物有効範囲群からユーザの属性に適した対象物有効範囲を選択する、または、属性毎に設定されている各対象物の情報コンテンツ群からユーザの属性に適した情報コンテンツを選択することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第5には、サービス実行マネージャは、データベース内の位置情報を用いて、ユーザの現在位置から別途入力された目的位置までの経路を生成して、ユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第6には、サービス実行マネージャは、データベース内の位置情報を用いて、ユーザの現在位置から別途入力された目的位置までの経路を生成してユーザに提供し、これとともに、経路が対象物有効範囲を通っている対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第7には、解析モジュールは、データベース内の位置情報を用いて、一番多くの位置情報もしくは閾値を超える数の位置情報が取得された時間tiにおいて前記空間に属しているある位置piを選出し、その位置piが中心となるように設定された注目領域を前記空間内にて当該位置piを含む範囲で移動させ、各移動時に注目領域に含まれる位置pの数nをカウントし、その数nが最大となる注目領域の位置wiとその時に注目領域に含まれる位置の数niを選出し、そして選出された数niが注目領域の許容収容数を超えている場合に、ti,位置wi,数niを混雑地点データとしてデータベースに登録することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第8には、解析モジュールは、時間tiの前記空間に属する位置pの集合から位置wiの注目領域に含まれる位置を全て取り除き、残りの位置について、前記位置piの選出、注目領域の設定・移動、数nのカウント、位置wiと数niの選出および許容収容数の判定・データ登録を繰り返すことを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第9には、解析モジュールは、データベース内の速度情報を用いて、その速度ベクトルに基づいて前記注目領域を移動させることを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第10には、解析モジュールは、登録されている混雑地点データのうちの数niを、混雑地点に存在するユーザ数とし、または登録されている混雑地点データのうちの数niを許容収容数で割った数値を、混雑地点における混雑の度合いとすることを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第11には、解析モジュールは、登録されている混雑地点群から任意の一つの混雑地点cjを取り出し、その混雑地点cjの時間tiから時間軸上で前後した解析対象空間内で重なり合う他の混雑地点を検索し、検索された他の混雑地点との時間変化を算出して混雑地点cjの継続時間を求め、重なり合う混雑地点が存在する時間が全時間の長さと比較して閾値より大きい場合に、その混雑地点を定常的な混雑地点とすることを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第12には、サービス実行マネージャは、データベース内の位置情報および前記混雑地点データを用いて、ユーザの現在位置から別途入力された目的位置までの経路を混雑地点を通らないように生成して、ユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第13には、解析モジュールは、データベース内の位置情報およびアクセス情報を用いて、ある時間帯twにおける同一情報コンテンツへのアクセス回数を当該時間帯twに前記空間に存在するユーザ数で除した数が閾値を超えている情報コンテンツを、時間帯twにおいてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定し、その2つ組データ{時間帯tw,コンテンツ名}を収集することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第14には、解析モジュールは、データベース内の位置情報およびアクセス情報を用いて、ある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数で除した割合が閾値を越えている情報コンテンツを、時間ti/時間帯twおよび注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定し、その3つ組データ{時間ti/時間帯tw,注目領域,コンテンツ名}を収集することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第15には、解析モジュールは、データベース内の位置情報およびアクセス情報を用いて、ある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数で除した割合が閾値を越えている情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}を収集し、収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}の集合からある{注目領域,コンテンツ名}の組を選択し、選択された{注目領域,コンテンツ名}の組と同一の組を含む各3つ組データから時間ti/時間帯twを取り出し、その時間ti/時間帯twの個数が閾値を越えている場合に、対応する{注目領域、コンテンツ名}の2つ組データを、注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツに関する情報として収集することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第16には、解析モジュールは、データベース内の位置情報、物理情報およびアクセス情報を用いてある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数で除した割合が閾値を越えている情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}を収集し、収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}の集合からあるコンテンツ名を選択し、選択されたコンテンツ名と同一のコンテンツ名を含む各3つ組データから2つ組データ{時間ti/時間帯tw,注目領域}を取り出し、その集合において共通に成り立っている物理条件とコンテンツ名の2つ組データを持つ情報コンテンツを、物理条件が成り立つときにアクセスが集中する情報コンテンツとして特定し、その2つ組データ<物理条件,コンテンツ名>を収集することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第17には、解析モジュールは、データベース内の位置情報を用いて、ユーザの移動軌跡がある対象物の対象物有効範囲に入った時間および出た時間を求め、その間のユーザの移動距離を対象物有効範囲の滞在時間で除して移動速度を算出し、当該移動速度が閾値を下回る場合に4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を興味度リストに記録することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第18には、解析モジュールは、前記ユーザの視線方向から、前記対象物に視線が向いている時間を算出して、その時間が閾値より短い場合に、前記記録した4つ組みデータを興味度リストから削除することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第18には、解析モジュールは、ある対象物が前記興味度リストに出現する回数を数え、サービス実行マネージャは、この出現回数が閾値より多い場合に当該対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第20には、解析モジュールは、前記興味度リストに記録されているあるユーザについての4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を抽出し、抽出された全4つ組データに現れる各対象物に付与されている対象物属性からなる当該ユーザについての属性興味度リストを作成し、サービス実行マネージャは、この属性興味度リスト内の属性を持つ対象物に関する情報コンテンツを当該ユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第21には、解析モジュールは、全ユーザについての前記属性興味度リスト群の中からある対象物属性を持つ属性興味度リストを抽出し、抽出された属性興味度リストのユーザを当該対象物属性に興味があるユーザとして分類して、そのユーザリストを作成し、サービス実行マネージャは、このユーザリスト内のユーザに、当該対象物属性を持つ対象物に関する情報コンテンツを提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第22には、解析モジュールは、全ユーザについての前記属性興味度リスト群の中からあるユーザ属性を満たすユーザを抽出し、抽出された全ユーザのうちある対象物に興味を持つユーザの割合が閾値を超えている場合に、そのユーザ属性および対象物を2つ組みデータとして記録したユーザ・対象物興味度リストを作成し、サービス実行マネージャは、このユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該ユーザ属性を持つユーザに当該対象物に関する情報コンテンツを提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第23には、解析モジュールは、前記ユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該対象物への移動経路を生成し、サービス実行マネージャは、この移動経路を2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}内のユーザ属性を持つユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第24には、解析モジュールは、前記ユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組データ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該対象物に付与されている属性と同一または類似の属性を持つ対象物を検索して、当該対象物への移動経路を生成し、サービス実行マネージャは、この移動経路を2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}内のユーザ属性を持つユーザに提供することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第25には、解析モジュールは、データベース内の位置情報およびアクセス情報を用いて、ユーザモデルを構築することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第26には、解析モジュールは、前記興味度リスト、属性興味度リスト、ユーザ・対象物興味度リストうちの少なくとも一つをさらに用いて、ユーザモデルを構築することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第27には、解析モジュールは、前記空間内のレイアウトに関する助言を生成することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第28には、解析モジュールは、前記混雑地点に関するデータおよび前記アクセスが集中する情報コンテンツに関するデータのいずれか一方または両方を用いて、前記空間内のレイアウトに関する問題点を特定することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第29には、解析モジュールは、前記興味度リスト、前記属性興味度リスト、前記ユーザ・対象物興味度リストおよび前記ユーザモデルのうちの少なくとも一つを用いて、前記空間におけるユーザの移動に関する推定を行うことを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第30には、解析モジュールは、レイアウトに関する前記問題点およびユーザの移動に関する前記推定を組み合わせることにより、前記空間内のレイアウトに関する助言を生成することを特徴とする前記統合情報サービスシステムを提供する。
また、第31には、解析モジュールは、前記空間内での情報コンテンツの配信に関する助言を生成することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第32には、解析モジュールは、前記混雑地点に関するデータおよび前記アクセスが集中する情報コンテンツに関するデータのいずれか一方または両方を用いて、ユーザ群の属性,嗜好,興味度の分布割合を判断する、または情報コンテンツの配信に関する問題点を特定することを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第33には、解析モジュールは、前記興味度リスト、前記属性興味度リスト、前記ユーザ・対象物興味度リストおよび前記ユーザモデルのうちの少なくとも一つを用いて、前記空間におけるユーザの移動または情報アクセスに関する推定を行うことを特徴とする前記統合情報サービスシステム、第34には、解析モジュールは、前記判断・特定および前記推定を組み合わせることにより、前記空間内での情報コンテンツの配信に関する助言を生成することを特徴とする前記記載の統合情報サービスシステムを提供する。
そして、第35には、シミュレータは、前記統合情報サービスシステムにより提供されるサービスが有効に機能するかどうかをシミュレーションによって検証することを特徴とする統合情報サービスシステムを提供する。
上記第1〜第34の統合情報サービスシステムによれば、たとえば情報提供サービス、移動案内サービス、混雑度解析サービス、情報アクセス関連度解析サービス、ユーザ興味度解析サービス、ユーザモデル構築サービス、空間レイアウト助言サービス、情報配信助言サービス、シミュレーション検証サービスなどといった、屋内外におけるイベント空間や店舗空間等の各種空間に関わる様々なサービスを統合して提供でき、それらサービスに関する情報を一括提供可能なシステム構築が実現される。
図1は、本願発明の一実施形態である統合情報サービスシステムのシステム構成を例示したものである。
この図1のシステム構成では、センサシステム10、ユーザ属性取得システム20、アクセス情報取得システム30、データベースシステム100、センサデータベース110、ユーザ属性データベース120、アクセス情報データベース130、解析結果データベース140、ユーザモデルデータベース150、シミュレーション結果データベース160、レイアウトデータベース170、サービス実行マネージャ200、コンテンツデータベース210、サービスルールデータベース220、解析モジュール300、モデル構築ツール400、シミュレータ500、ディスプレイシステム600を備えている。
本システムでは、屋内または屋外における統合情報サービスが提供される空間(以下、統合情報サービス空間と呼ぶ)において、ユーザへの情報の配信、ならびにセンサ情報の収集および配布を行うための通信インフラ700の存在を前提としている。この通信インフラ700を介してユーザとシステム内の各サブシステムとが結ばれたユビキタス情報環境が構築されるとも言える。通信インフラ700としては、たとえばインターネット、携帯電話網、無線LAN、近接無線通信、公衆電話網などの既存の情報通信システムを考慮できる。
データベースシステム100のサブシステムであるレイアウトデータベース170には、統合情報サービス空間に関する大きさや形状、区画、対象物配置、地図を始めとして、環境側に設置される各種機材の位置や形状などをも含む統合情報サービスに必要な各種の初期データ(レイアウトデータと呼べる)が格納されており、これらのデータは他の全てのモジュールへ提供される。
センサシステム10は、たとえば携帯情報端末装置、携帯電話、PDA、GPS、無線LAN、近接無線通信、RFIDタグ、ネットワークセンサ、速度センサなどを利用して、時々刻々と変化する変化するユーザの現在位置(これはユーザの動線とも言える)や速度ベクトルを取得し、それをサービス実行マネージャ200に直接与えたり、データベースシステム100のサブシステムであるセンサデータベース110に格納したりする。このとき、位置情報は、たとえば図2に例示したように、コンピュータ上の仮想的な空間内の点pとして表現し、逐次データベースに格納される。空間をx、y座標軸などで表わされる2次元空間またはx、y、z座標軸などで表わされる3次元空間とした場合では、それらに合わせた位置座標等でなる点データとすればよい。図2は2次元の場合を例示しているが、3次元であっても同様である。一方、移動の速さとその方向からなる速度ベクトルについては、位置情報から計算して取得することも可能である。
またさらに、このセンサシステム10は、統合情報サービス空間における各地点の温度、湿度、光量、混雑度、水量、大気汚染度などの様々な物理情報を対象とし、それらを計測できるセンサ等の機器を利用して、必要に応じてユーザの置かれた状況・環境に関する物理情報を取得し、得られたデータをサービス実行マネージャ200に直接与えたり、センサデータベース110に格納したりする。このとき、たとえば、各時刻における各地点の物理情報は、{空間内の地点}と{観測された物理量}の組として格納される。計測データの存在しない地点の物理情報については、他のデータから補間して推測が可能な場合には、その推測計算を実行して格納する。
これらの各種情報を格納するセンサデータベース110については、ユーザ位置データベース、ユーザ速度データベース、物理情報データベースといったそれぞれ独立したデータベースシステムを構築してもよい。共通することは、本システムでは、データベース内で時間は離散的に表現している点、ならびに連続的な時間の場合でも微小な時間空間内に含まれるデータを取りまとめて一つの離散時間として扱う点である。
ユーザ属性取得システム20は、たとえばユーザが保持する携帯情報端末装置との間でデータの送受が可能な通信装置、情報提供場所に設置されてその場で入力可能な入力装置、予め各ユーザの属性情報が分かっている場合にそれを格納した外部データベースなどを利用して、ユーザの性別や年齢等の属性を取得し、得られたデータをサービス実行マネージャ200に直接与えたり、データベースシステム100のサブシステムであるユーザ属性データベース120に格納したりする。
なお、これらの位置情報、速度情報、属性情報等のユーザ情報は、ユーザのプライバシーを守るために匿名性を確保した匿名IDを用いて管理することも可能である。匿名IDとは、本システムやユーザが使用する携帯情報端末装置等によって決められるIDであり、個人を特定できないようなものを言う。
アクセス情報取得システム30は、たとえば統合情報サービス空間において情報コンテンツを発信している環境側機器、情報コンテンツやユーザアクセスを管理するサーバなどを利用して、ユーザによる情報コンテンツへのアクセス情報を取得し、得られたデータをサービス実行マネージャ200に直接与えたり、データベースシステム100のサブシステムであるアクセス情報データベース130に格納したりする。このとき、たとえば、各時刻におけるアクセス情報は、{アクセスしたユーザ名}と{アクセスされたコンテンツ名}の組として格納される。図1では、{ユーザa,コンテント3}、{ユーザb,コンテント6}、{ユーザe,コンテント8}といった時間tiでの2つ組のアクセスデータの集合を例示している。なお、時間tiにおいてはユーザcも存在していることがわかるが、同時間tiのアクセスデータ集合にはユーザcについてのものが含まれていない。これは、時間tiにユーザcがいずれの情報コンテンツにもアクセスしなかったことを意味する。
これらセンサシステム10、ユーザ属性取得システム20、アクセス情報取得システム30は、本システムを構成する情報サブシステム群と呼ぶことができ、それぞれ統合情報サービス空間内の適宜位置にセットされるなどして担当する情報取得を実行する。データベースシステム100は、これら情報サブシステム群からの各種情報を受け取り、センサデータベースシステム110、ユーザ属性データベース120、アクセス情報データベース130に分散して格納する。なおこれらの各サブデータベースついても、実装上一つのデータベースシステムを共有しても構わないし、また独立した3つのデータベースシステムであってもよい。
サービス実行マネージャ200は、上記位置情報、速度情報、物理情報、属性情報、アクセス情報、レイアウトデータなどを用いて、後述するとおりのユーザへの情報提供・移動案内サービスを始めとして、解析モジュール300による解析結果やモデル構築ツール400による構築結果などをユーザに提示するサービスなどを実行するものであり、たとえば、従来のウェブページ、ウェブサービス、TCP/IPによる配信、光通信や電波通信による配信などを利用して、コンテンツデータベース210に格納された対象物に関する情報コンテンツ、さらには移動案内情報や上記結果情報を、サービスルールデータベース220に格納されたサービス提供のプラン(サービスルールと呼べる)に従って提供する。このサービス実行マネージャ200は、たとえば、本システムを構築する一モジュールとして、または一つの自律したコンピュータシステムなどとして構築でき、後者の場合では、上記のようなセンサシステム10、ユーザ属性取得システム20、アクセス情報取得システム30、データベースシステム100などのサブシステムが存在しなくとも自律的に動作可能であり、それ自身に、位置・速度情報等を取得可能な手段、各種処理を実行する手段、各種データを格納する手段などが備えられる。
解析モジュール300は、上記位置情報、速度情報、物理情報、属性情報、アクセス情報、レイアウトデータなどを用いて、後述するとおりの各種解析サービスを実行するものである。その結果はディスプレイシステム600に表示されるほか、データベースシステム100のサブシステムである解析結果データベース140に格納されたり、サービス実行マネージャ200により情報コンテンツとともにユーザに提供されたりする。
モデル構築ツール400は、センサデータベース110を中心にデータベースシステム100内の情報を解析して、ユーザモデルを構築するものであり、また必要に応じて運営者や管理者等への助言データをも自動生成する。その結果はディスプレイシステム600に表示されるほか、データベースシステム100のサブシステムであるユーザモデルデータベース150に格納されたり、サービス実行マネージャ200により情報コンテンツとともにユーザに提供されたりする。このとき、匿名IDを用いればユーザ個人を特定しない形式で、モデルの解析や意志決定が実現できることはいうまでもない。
シミュレータ500は、データベースシステム100内の情報を用いてシミュレーションを実行し、統合情報サービスが有効に機能するか否かをシミュレーションによって検証する。その結果はディスプレイシステム600に表示されるほか、データベースシステム100のサブシステムであるシミュレーション結果データベース160に格納されたりする。また、システム運営者や空間管理者等が独自に設定した条件下におけるシミュレーション結果を、モデル構築ツール400によって解析することも可能である。
これら解析モジュール300、モデル構築ツール400、シミュレータ500は、本システムを構成する処理サブシステム群と呼ぶことができ、それぞれ、上記サービス実行マネージャ200と同様に、一つの自律したコンピュータシステムとしても構築できる。
そして、センサシステム10、ユーザ属性取得システム20、アクセス情報取得システム30、データベースシステム100、サービス実行マネージャ200、解析モジュール300、モデル構築ツール400、シミュレータ500、ディスプレイシステム600は、適宜、たとえば図3に例示したように、ディスプレイ等の表示部1、キーボードやマウス等の入力部2、処理プログラムや各種データを記憶する主記憶部(メインメモリ)3、処理プログラムの指令を受けて各種処理を実行する処理部(CPU)4、外部とのデータ通信を制御する通信制御部5、各種データを格納するファイルシステム6およびこれらを互いに接続するバス7を備えたものとすることができる。
なお、以上の統合情報サービスシステムによる統合情報サービスを受けるユーザとしての人は、パソコン、PDA、携帯電話などの情報端末装置や、RFIDタグ、ネットワークセンサなどを使用した情報端末装置を保持、装着していてもよいし、それらを全く保持、装着していなくても構わない。
<統合情報サービス>
以上のとおりの統合情報サービスシステムにより統合して提供される情報支援サービスについては、たとえば代表的なものとして次の1〜9のようなものを考慮できる。ただし、本システムにより扱われるサービスは下記のものに限定されることはなく、また同様なサービス名であっても下記処理と全く同じものでなくてもよい。本願発明の特徴は、下記のものを含めた様々なサービスを統合して提供できることにあり、そのためのシステム構成は上記のとおりであって、これが満足されていればよいのである。
<<1.情報提供サービス>>
ユーザの置かれた状況(ユーザの位置,移動速度・向きなどのユーザ情報や、気温,湿度,照明の光度などの物理情報)ならびにユーザの属性(性別,年齢,嗜好,利用可能な情報端末の種類,移動体の種類など)に応じて、人間のユーザまたは車等の移動体に対して、適切な情報の提供を自動的に行う。
より具体的には、サービス実行マネージャ200が、センサデータベース110内の位置情報を用いて、ユーザの現在位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲内に入っているか否かを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する。
また、ユーザの速度情報を用いても同様なことが可能であり、この場合では、ユーザの速度に対象物毎に設定されている情報提供遅れ時間を掛けて、情報コンテンツが提供される際にユーザが到達している位置を求め、この位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲に入っているか否かを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する。
ここで、上記「対象物有効範囲」とは、図2に例示したように、統合情報サービス空間にて提供されているまたはそこに存在する各対象物について、その対象物の効果がユーザに及ぶ空間領域のことをいい、対象物毎に予め設定して、たとえばレイアウトデータベース170などに格納しておく。たとえば、展示物、町並み、風景など主に視覚によって人が認識する対象物の場合には、その対象物を視認できる範囲が、より具体的には人が情報提供サービスを受けられる屋内外の空間において対象物を視認できる領域が、対象物の効果がユーザとしての人に及ぶ空間領域であると言える。またたとえば、スピーカ等によって視覚情報が提供される場合には、その音が聞こえる範囲が、より具体的には人が情報提供サービスを受けられる屋内外の空間において対象物に関する視覚情報を聴取できる領域が、対象物の効果がユーザとしての人に及ぶ空間領域であると言える。これ以外にも、たとえば、車等の移動体に対して対象物に関する説明や広告、地図等の情報を通信提供する場合には、移動体が情報提供サービスを受けられる屋内外の空間において通信可能な領域が、対象物の効果がユーザとしての移動体に及ぶ空間領域であると言える。
この対象物有効範囲は、情報が提供される際の時間や曜日、日付、空間の混雑具合などといった静的、動的な環境状況によっても変化すると考えられるため、これらの状況変化に応じて動的に変更させることが好ましいとも言える。この場合では、サービス実行マネージャ200が、適宜取得される状況情報に応じて対象物有効範囲を自動算出する。
また、ユーザの属性をクラス分けして、人の場合には性別、年代、幼児、大人、老人、居住地域など、車等の移動体の場合には車種などの属性クラス毎に、各対象物の対象物有効範囲を設定しておくことで、サービス実行マネージャ200は、適宜取得されるユーザの属性に適した対象物有効範囲を選択し、それに現在位置が入っているどうかを判定するようにもできる。これにより、ユーザ属性毎により適した情報提供サービスを実現できる。
またさらに、同様に属性情報を用いて、属性毎に各対象物の情報コンテンツを設定しておき、情報提供時にユーザの属性に適した情報コンテンツをその情報コンテンツ群から選択して、これをユーザに提供することも可能である。
なお、図2では、ユーザとしての人の属性の一例として、ユーザa=男性・20代・近畿、ユーザb=女性・20代・関東、ユーザc=男性・40代・九州、ユーザd=男性・30代・北海道、ユーザe=女子・30代・北海道を、図中に示している。
また、上記「情報提供遅れ時間」とは、時間tnで取得した現在位置から、その位置取得から対象物Ojの情報コンテンツを提供するまでに要するタイムラグとも呼べる時間tlのことをいい、対象物毎に予め設定して、たとえばレイアウトデータベース170などに格納しておく。この情報提供遅れ時間をユーザの移動速度に掛けることで移動距離が求まるので、その移動距離に基づいて、また速度ベクトルから移動方向もわかるときにはその移動方向にも基づいて、現在時間tn+情報提供遅れ時間tlのときにユーザが到達していると予測される位置を算出する。
ユーザが、情報提供場所にて止まっている場合では、現在位置をそのまま用いれば良いが、ユーザが位置取得から情報配信までのシステム上のタイムラグを無視できない程度の速さで移動している場合では、実際の情報配信時にユーザが存在するであろう位置を考慮する必要がある。そこで、上記の通りの処理を実行し、求められた位置を次の判定処理ステップで用いるのである。
一方で、ユーザujが、上記タイムラグを無視できる程度の速さで移動している場合であれば、止まっている場合と同様に、現在位置をそのまま用いれば良い。
したがって、たとえば、速度ベクトルのうちの速さデータが既定値以下である場合には本処理はスルーし、既定値以上である場合には実行するといった判断処理を介在させるようにしてもよい。同様に、たとえば、移動方向についても、後述の対象物有効範囲から外れてしまうような方向であるか否かに従った実行判断処理を考慮できる。
以上の情報提供のより具体的な例を以下に挙げる。
A)展示会場において、ユーザとしての人が視認できる範囲で、その人が興味を持つと予想される展示物の説明を、自動的にその人の持つ情報端末装置へと配信するか、その人に近い位置にあるディスプレイやスピーカへ配信する。
B)オフィスビルや家庭において、ユーザとしての人や作業ロボット等が機器に近づいた際に行うべき作業を、ユーザ毎に判断して配信する。
C)ユーザとしての自動車において、駐車場を探している際に、駐車場の近くに来たならその旨の情報を自動車(それが搭載する情報端末など)配信する。
もちろんユーザ側から情報配信を求める情報アクセスも可能である。
これらの情報提供を実施する際に、下記の各種サービスと統合することで、ユーザ毎にさらにきめの細かい情報提供を実現することができる。たとえば、下記3.混雑度解析サービスによる解析結果を併用して、混雑し過ぎている対象物の周辺は対象物を見たりその情報を聞いたりすることができる範囲が通常よりも狭くなることが考えられるので、特定された混雑地点に基づいて統合情報サービス空間内の混雑具合を判断し(たとえば元々設定されている対象物有効範囲内に一定閾値以上の混雑地点が存在しているなど)、これに従って各対象物の対象物有効範囲を狭めるなどの変更処理を施したりできるようになる。またたとえば、下記4.情報アクセス関連度解析サービスによる解析結果を併用して、情報が集中し過ぎている情報コンテンツについて、アクセスを制限したり、逆により多くのアクセスを可能にするようにアクセス許容範囲を上げたりできる。
<<2.移動案内サービス>>
センサデータベース110内の位置情報を用いて、さらにはレイアウトデータベース170内のレイアウトデータを用いて、ユーザの現在位置から別途入力された目的位置までの経路を生成し、別途経由位置が入力された場合にはその経由位置を通る経路を生成し、これを提供する。
ユーザの移動に伴って経路が変更された場合に新たな経路を生成したり、曲がり角等の判断が必要な場所に達した場合やユーザが予定経路を外れた場合に正しい経路を生成したりすることもできる。
これらの経路生成がサービス実行マネージャ200が実行し、その実行に当たっては、ダイクストラ法や、またはVICS(Vehicle Information and Communication System)などの現在の混雑情報を参照するような従来方法を用いることが可能である。予測される混雑情報を参照することによってより効率の良い経路を生成することも可能である。
また、経路生成においては、ユーザの置かれた状況やユーザ属性に適した経路を生成するようにもできる。たとえば、老人が歩き易い経路を生成したり、下記3.混雑度解析サービスによる解析結果を併用して統合情報サービス空間における混雑地点を回避するように経路を生成したりする。また、サービス実行マネージャ200は、移動経路をユーザに提供するとともに、その移動経路が対象物有効範囲を通っている対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供することもできる。この対象物有効範囲は、前記1.の情報提供サービスで利用されるものと同じであり、単なる移動案内だけではなく、その経路を進むに従って見聞きするであろう対象物の情報コンテンツ配信をも同時にできるようになる。
<<3.混雑度解析サービス>>
多くのユーザの移動動線を重ね合わせることにより、現在混雑が起こっている場所や定常的に混雑が起こりやすい場所を特定し、数値や地図データとして提供する。
より具体的には、解析モジュール300が、センサデータベース110内の位置情報を用いて、閾値を超える数の位置情報が取得された時間tiにおいて前記空間に属しているある位置(つまり前記仮想空間における点)piを選出し、その位置piが中心となるように設定された注目領域を前記空間内にて当該位置piを含む範囲で移動させる。このとき、センサデータベース110内の速度情報を用いて、時間tiでの速度ベクトルつまり移動速度と移動方向に従って注目領域を移動させるようにもできる。続いて、各移動時に注目領域に含まれる位置pの数nをカウントし、その数nが最大となる注目領域の位置wiとその時に注目領域に含まれる位置の数niを選出し、そして選出された数niが注目領域の許容収容数を超えている場合に、3つ組データ{ti,位置wi,数ni}を混雑地点データとして解析データベース140に登録する。
以上の位置piの選出、注目領域の設定・移動、数nのカウント、位置wiと数niの選出、および許容収容数の判定・データ登録を、時間tiの前記空間に属する位置pの集合から位置wiの注目領域に含まれる位置を全て取り除いた残りの位置について、繰り返す。これにより、時間tiにおける前記空間内の全ての混雑地点を特定することができる。
後は、時間集合T{t0,t1,・・・,tn}から時間tiを取り除き、残りの各時間についても上記各処理を実行し、Tが空となったときに解析処理を終了する。これにより統合情報サービス空間全体における混雑地点の特定つまり混雑の度合いを解析できる。
そして、この解析結果は、たとえば、登録された混雑地点データ{時間ti、位置wi、数ni}のうちの数niを「混雑地点に存在するユーザ数」とし、また、登録された混雑地点データのうちの数niを許容収容数で割った数値を「混雑地点における混雑の度合い」として、たとえばユーザ等の外部からの要求に基づいて随時、ディスプレイシステム600に表示させたり、またサービス実行マネージャ200が情報コンテンツとともにユーザに提供したりもできる。これらを地図データと重ね合わせて表示することによって、混雑情報を地図情報として提供することもできる。
解析モジュール200は、さらに、登録されている混雑地点群から任意の一つの混雑地点cjを取り出し、その混雑地点cjの時間tiから時間軸上で前後した解析対象空間内で重なり合う他の混雑地点を検索し、検索された他の混雑地点との時間変化を算出して混雑地点cjの継続時間を求め、重なり合う混雑地点が存在する時間が全時間の長さと比較して閾値より大きい場合に、その混雑地点を定常的な混雑地点とする解析処理も実行可能である。
ここで、上記「注目領域」とは、図2に例示したように、統合情報サービス空間においてある任意の注目すべき領域を考え、これをコンピュータ上に作られた仮想統合情報サービス空間内にて設定したものであり、「ウィンドウ」と呼ぶことができる。すなわち、実際の解析対象空間をコンピュータ上で仮想的に表現し、この空間において注目領域「ウィンドウ」を設定するのである。このとき、解析対象空間を2次元空間として表現した場合には矩形や円形等の2次元形状、3次元空間とした場合には直方体や球などの3次元形状のウィンドウを考慮できる。図2は、一例として2次元空間の場合における矩形形状のウィンドウを示している。
<<4.情報アクセス関連度解析サービス>>
情報がアクセスされた時間・場所・物理条件と、アクセスされた情報コンテンツの内容との関連を解析し、数値や地図データとして提供する。
より具体的には、図2に例示したように統合情報サービス空間において逐次記録されたユーザの位置情報・速度情報、ユーザの置かれた状況・環境に関する物理情報およびユーザの情報コンテンツへのアクセス情報を解析して、次のとおりのアクセスが集中した情報コンテンツ(以下「集中コンテンツ」と呼ぶ)を特定する。
1.特定の時間帯においてアクセスが集中するコンテンツT
2.特定の時間帯および場所においてアクセスが集中するコンテンツTL
3.特定の場所においてアクセスが集中するコンテンツL
4.特定の物理条件が成り立つときにアクセスが集中するコンテンツY
そして、これら特定された集中コンテンツT,TL,L,Yに関する情報は、次のようなデータの組として表わされて収集され、必要に応じてユーザ等に提供される。
T :{時間帯,コンテンツ名}
TL:{時間帯,場所,コンテンツ名}
L :{場所,コンテンツ名}
Y :{物理条件,コンテンツ名}
この特定・収集処理については、たとえば、アクセス情報取得システム30が、各時間に解析対象空間において提供されている情報コンテンツへアクセスしたユーザ名(ID等のユーザ固有の情報)とアクセスされたコンテンツ名とを取得し、それらを2つ組データとして逐次アクセス情報データベース130に時系列順に格納する。続いて、解析モジュール300が、アクセス情報データベース130内を時間軸に沿って時間を順次遡るまたは時間を進めて検索することにより、ある時間帯twにおける同一情報コンテンツへのアクセス回数つまり各時間における情報コンテンツのアクセスの頻度を調べる。この頻度は、現在調べている時刻の前後それぞれいくらかの時間の幅(つまり、現在調べている時刻のプラスマイナスtW/2の幅)の時間幅の間のアクセス回数の合計で計算する。このことは、幅twの時間幅(つまり時間帯tW)に関する頻度を調べていることを意味する。そして、センサデータベース110内の位置情報に基づいて、時間帯twに解析対象空間に存在するユーザ数を求めて、このユーザ数でアクセス回数をユーザ数で除算し、得られた数が予め設定された閾値を超えている場合に、その情報コンテンツを時間帯twにおいてアクセスが集中する情報コンテンツTとして特定し、その2つ組データ{時間帯tw,コンテンツ名}を収集して解析結果データベース140に登録する。
また、解析モジュール300は、上記アクセス情報としての2つ組データに基づいて、上記時間帯twにおいて、またはある任意の時間tiにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求め、且つ、位置情報に基づいて、同じ時間帯twまたは時間ti(以下、時間ti/時間帯twと記載する)において前記混雑度解析サービスにて設定した統合情報サービス空間内の注目領域「ウィンドウ」に存在する全ユーザ数を求める。そして、ユーザ数を全ユーザ数で除した割合が予め設定された閾値を越えているか否かを判定し、越えていると判定された情報コンテンツを収集して、それぞれの3つ組データ{時間ti/時間帯tw,場所,コンテンツ名}をデータベースに登録する。ここでの「場所」とは、上記ウィンドウの位置情報である。これにより、統合情報サービス空間内におけるあるウィンドウ内に存在する全ユーザのうちである一定の割合以上のユーザがアクセスした情報コンテンツを、ある時間帯および場所(ウィンドウ)においてアクセスが集中するコンテンツTLとして特定し、その上記3つ組データを収集できる。この場合、前記混雑度解析サービスとの統合サービスにより、両サービスに共通する注目領域「ウィンドウ」について、混雑地点および集中コンテンツTに関する情報を収集して、たとえば、ある領域において混雑地点が発生し、そこからの情報アクセスが集中しているといったことを解析できる。また前記情報提供サービスと併用することで、提供内容や提供スケジュールなどを混雑・アクセス集中の度合いに応じて調整するといったことも可能である。これらの統合は、下記の情報コンテンツL,Y解析においても同様に実行できる。
さらに、解析モジュール300は、上記収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、場所、コンテンツ名}の集合からある任意の{場所,コンテンツ名}の組を自動的にもしくは外部からの選択指示に従って選択し、選択された2つ組{場所,コンテンツ名}と一致する2つ組を有する3つ組データを上記3つ組データの集合から検索し、検索された各3つ組データか時間ti/ら時間帯twだけ取り出し、その集合をT0とする。そして、集合T0を構成する時間ti/時間帯twの個数が閾値を越えているか否かを判定し、超えている場合には対応する{場所、コンテンツ名}の2つ組データを、その場所(ウィンドウ)においてアクセスが集中する情報コンテンツLに関する情報として収集できる。
またさらに、上記3つ組データ{時間ti/時間帯tw、場所、コンテンツ名}の集合からある任意のコンテンツ名を自動的にもしくは外部からの選択指示に従って選択し、選択されたコンテンツ名と同一のコンテンツ名を有する3つ組データを上記3つ組データの集合から検索し、検索された各3つ組データから2つ組データ{時間ti/時間帯tw,場所}を取り出し、その集合をTpとする。そして、集合Tpにおいて共通に成り立っている物理条件とコンテンツ名の2つ組データを持つ情報コンテンツを、その物理条件が成り立つときにアクセスが集中する情報コンテンツYとして特定し、その2つ組データ{物理条件,コンテンツ名}を収集できる。共通の物理条件については、集合Tpを構成する各2つ組データ{時間ti/時間帯tw,場所}のうちの{場所}と一致する地点の物理情報をそれぞれデータベースから検索し、その中で共通する物理情報つまり複数検索された物理情報を、共通の物理条件として導き出す。たとえば物理情報「温度が15℃以上である」と物理情報「光量が200ルクス以上である」が複数検索された場合には、それらが共通の物理条件となる。
以上の解析結果は、たとえばユーザ等の外部からの要求に基づいて随時、ディスプレイシステム600に表示させたり、またサービス実行マネージャ200が情報コンテンツとともにユーザに提供したりもできる。これらを時間帯・場所を表現する地図に重ね合わせることにより、分かり易い形式の地図情報として提供することも可能である。
<<5.ユーザ興味度解析サービス>>
ユーザの特定場所での滞在時間を解析することにより、そのユーザが興味を持った可能性の高いコンテンツを推定する。また、このような興味度の判定を多くのユーザ群に対して実行し、ユーザ群の属性と情報コンテンツとの関連を解析する。これらを数値や地図データとして提供する。
より具体的には、解析モジュール300は、まず、センサデータベース110に記録されている時間軸に沿ったユーザの上記位置情報の系列であるユーザの移動軌跡を、その時間軸に沿って順次辿り、移動軌跡がある対象物の対象物有効範囲に入った時間を決定する。これは、たとえば、対象物有効範囲内に移動軌跡を構成する位置座標が入ったときのその位置座標の取得時刻で決まる。また、その対象物有効範囲から出た時間は、一度入った後に位置座標が出たときのその位置座標の取得時刻で求まる。対象物有効範囲については、レイアウトデータベース170に記録されているものを用いる。続いて、対象物有効範囲の滞在時間中にユーザが移動した距離を算出する。この距離算出は、たとえば、対象物有効範囲に入った時間でのユーザ位置および出た時間でのユーザ位置をデータベースから読み出し、それぞれの位置座標間の距離を求めればよい。次に、移動距離を対象物有効範囲の滞在時間で除して、対象物有効範囲内での移動速度を算出する。滞在時間は、上記入った時間から出た時間を引くことで求まる。そして、移動速度が予め設定された閾値を下回るか否かを判断して、下回る場合にはユーザがその対象物に興味があると判定し、滞在記録とも呼べる4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を解析結果データベース140内の「興味度リスト」に記録する。このときの対象物データについては、たとえば名称や番号や属性等の各対象物を識別できる情報を考慮できる。「興味度リスト」は、あるユーザがある時間に興味を抱いた対象物、ないしは必要としていたと推定される対象物を表わした滞在記録の集合といえる。
そして、この興味度リストは、ユーザ等の外部からの要求に基づいて随時、ディスプレイシステム600に表示させたり、またサービス実行マネージャ200が情報コンテンツとともにユーザに提供したりもできる。これらを時間帯・場所を表現する地図に重ね合わせることにより、分かり易い形式の地図情報として提供することも可能である。
なお、たとえば、ユーザの視線方向を時間軸に沿って検出し、そのデータからある対象物に視線が向いている時間を算出し、その時間が閾値より短い場合には、その対象物には興味がなかったつまり興味度が低かったと判定して、そのユーザ及び対象物と同一の{ユーザ名,対象物}データを含む滞在記録を興味度リストから削除することもできる。
以上の興味度解析により得られた興味度リストを利用することで、さらに以下の様々なサービスが可能にもなる。
<<5−A.対象物の人気度解析>>
解析モジュール300が、ある対象物が前記興味度リストに出現する回数を数え、この出現回数が予め設定されている閾値より多いか少ないかを判断することによって、どの対象物がより人気があるか、ないしは必要とされているかを解析できる。そして、この解析結果を、ディスプレイシステム600等にて、数値データとしてグラフ表示して提供するサービスや、地図データと組み合わせて地図の上に表示するサービスが可能になる。
出現回数を受け取ったサービス実行マネージャ200は、閾値より多い出現回数を持つ対象物に関する情報コンテンツを優先的にユーザに提供するようにもできる。
<<5−B.ユーザの対象物属性への興味度解析>>
対象物の属性データ(たとえば図2に例示したように対象物が展示物の場合にはその製作年代,テーマ,ジャンル,国など、装置の場合にはその機能などを考慮できる。)が別途得られる場合には、あるユーザが持つ興味の傾向を解析することができる。すなわち、解析モジュール300が、興味度リストに出現するある特定のユーザの滞在記録{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を抽出して全て集め、その中に現れる各対象物の属性からなるそのユーザについての「属性興味度リスト」を作る。このリストの中に多く現れる属性にそのユーザがより強い興味を持っていると推定することができ、そして、この属性興味度リストを用いて、ユーザ毎の特定の対象物属性への興味度を数値化して提供するサービスが可能となる。
属性興味度リストを受け取ったサービス実行マネージャ200は、属性興味度リスト内の属性を持つ対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供するようにもできる。
<<5−C.特定の属性への興味度によるユーザ群の分類>>
解析モジュール300は、前記属性興味度リストを数多くのユーザに対して生成し、得られた全ユーザの属性興味度リスト群に現れるある特定の対象物の属性に注目し、その属性を持つ属性興味度リストのみを抽出して、抽出された属性興味度リストのユーザをその対象物属性に興味度を持つユーザとして分類し、よってそれらユーザ群のリスト(「特定属性に興味を持つユーザリスト」)を作成する。そして、このユーザリストを提供するサービスが可能になる。たとえば、ある製作年代のあるテーマに関する対象物に特に興味を持つユーザのリストを提供できる。
ユーザリストを受け取ったサービス実行マネージャ300は、このユーザリスト内のユーザに、前記属性を持つ対象物に関する情報コンテンツを提供するようにもできる。
<<5−D.特定のユーザが興味を持ちそうな対象物の選定>>
ユーザの属性情報がわかっている場合には、「ユーザの属性興味度リスト」を用いて対象物を分類することができる。すなわち、解析モジュール300が、全ユーザの属性興味度リスト群の中からあるユーザ属性(たとえば一つの属性a1または属性群{a1,a2,・・・,an]}を満たすユーザを検索等して抽出し、抽出された全ユーザのうちある特定の対象物Oに興味を持つユーザの割合を算出して、その割合が予め与えられている閾値k%を超えている場合に、そのユーザ属性および対象物を2つ組みデータ{{a1,a2,・・・,an],O} として記録したユーザ・対象物興味度リストを作成する。
この「ユーザ・対象物興味度リスト」を用いることにより、特定の属性を持つユーザが興味を持つ対象物を、存在する対象物群から選定するサービスが可能になる。たとえば、{男性,20歳代,未婚}という属性を持つユーザが特に興味を持つ対象物のリストを生成できるのである。
ユーザ・対象物興味度リストを受け取ったサービス実行マネージャ200は、ユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づき、そのユーザ属性を持つユーザに、その対象物に関する情報コンテンツを提供するようにもできる。すなわち、特定の属性を持つユーザに、それが興味を持つ対象物に関する情報コンテンツを優先的に提供できるのである。
<<5−E.特定のユーザが興味を持ちそうな対象物への道案内(1)>>
上記ユーザ・対象物興味度リストに記録されている2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づいて、解析モジュール300がその対象物への移動経路を生成し、サービス実行マネージャ200がそのユーザ属性を持つユーザへ移動経路を提供することができる。これにより、特定の属性を持つユーザを、それが興味を持ちそうな対象物へと自動的に案内したり、またそのような対象物をより多く経由するような経路を選択したりするサービスが可能になる。
<<5−F.特定のユーザが興味を持ちそうな対象物への道案内(2)>>
解析モジュール300は、上記ユーザ・対象物興味度リストに記録されている2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づいて、その対象物に付与されている属性と同一または類似の属性を持つ他の場所に存在する対象物を検索して、当該対象物への移動経路を生成する。移動経路を受け取ったサービス実行マネージャ200は、そのユーザ属性を持つユーザへ移動経路を提供することができる。これにより、特定の属性を持つユーザを、それが興味を持ちそうなより多くの対象物を探してそれらへと自動的に案内するサービスが可能になる。
なお、これらの道案内サービスは、前記2.の移動案内サービスと併用できることは言うまでもなく、たとえば、ユーザから目的位置が別途入力されている場合に、現在位置から目的位置までの間にそのユーザが興味を持ちそうな対象物の位置を経由するような移動経路を生成する。
<<6.ユーザモデル構築サービス>>
ユーザの移動軌跡や情報コンテンツへのアクセス記録を解析して、ユーザの興味の持ち方や行動パタンを記述したユーザモデルの構築を行う。
ユーザモデルとは、多くのユーザを1個以上のいくつかのユーザ型に分類し、それぞれのユーザ型に属するユーザ群の行動パタンを何らかのモデルで記述したものである。
行動パタンのモデルには、たとえば、確率遷移モデル(マルコフモデル)、ベイジアンネットなどが利用可能である。例を挙げると、たとえば、「あるユーザ型Iに属するユーザは、展示物Aに興味を持つと同時に展示物B,Cにも同時に興味を持つ確率が80%以上である」といった記述が行動パタンである。このような行動パタンの集合で記述されるユーザモデルを自動的に構築する。これらを実現する方法としては、既存の統計解析技術(SPSSシステムなど)やベイジアンネット(BayoNetシステムなど)などが利用可能である。
このユーザモデリングはモデル構築ツール400が実行し、構築されたユーザモデルデータは、解析結果データベース140に格納される。また、ユーザ等の外部からの要求に基づいて随時取り出すことができ、たとえばディスプレイシステム600に表示させたり、またサービス実行マネージャ200が情報コンテンツとともにユーザに提供したりもできる。
なお、前記5.ユーザ興味度解析サービスと併用して、その解析結果である興味度リストや属性興味度リスト、ユーザ・対象物興味度リスト内のデータに対して統計解析処理等を施し、ユーザモデルを構築することもできる。
<<7.空間レイアウト助言サービス>>
本サービスは、屋内外の統合情報サービス空間のレイアウトに関する意志決定を支援するサービスといえる。
具体的には、解析モジュール300が、上記3.混雑度解析サービスや4.情報アクセス関連度解析サービスの結果、つまり前記混雑地点に関するデータおよび前記アクセスが集中する情報コンテンツに関するデータのいずれか一方または両方を用い、さらにはそれら以外にも必要なデータを併用することにより、統合情報サービス空間内のレイアウトに関する問題点、たとえば人流の流れが悪い箇所、悪くなりそうな箇所といった対象物・環境側機材(たとえば展示物,家具,什器,案内板,信号機など)の配置に関する問題点など、を特定する。
また一方、解析モジュール300は、上記5.ユーザ興味度解析サービスや6.ユーザモデル構築サービスの結果、つまり前記興味度リスト、前記属性興味度リスト、前記ユーザ・対象物興味度リストおよび前記ユーザモデルのうちの少なくとも一つを用い、さらにはそれら以外にも必要なデータを併用することにより、統合情報サービス空間におけるユーザの移動に関する推定を行うことができる。たとえば、「展示物Aに興味を持つユーザの多くは展示物Bにも興味を持つ確率が高い」、「展示物Cに興味を持つユーザの多くはD,Eにも興味を持つ」といったユーザの行動パタンの集合を利用することにより、展示物A,B,Cが配置されている統合情報サービス空間内でのユーザの移動経路などを推定できる。
そして、これらレイアウトに関する問題点およびユーザの移動に関する推定を組み合わせることにより、対象物・環境側機材の運営、特にその配置に関する助言を生成することができる。この助言の生成には、たとえば、エキスパートシステムのようなルール型推論システム、プランニングシステム、スケジューリングシステムなどの既存の技術が利用可能である。
<<8.情報配信助言サービス>>
本サービスは、屋内外の統合情報サービス空間内での情報コンテンツの配信計画に関する意志決定を支援するサービスといえる。
具体的には、解析モジュール300が、上記3.混雑度解析サービスや4.情報アクセス関連度解析サービスの結果、つまり前記混雑地点に関するデータおよび前記アクセスが集中する情報コンテンツに関するデータのいずれか一方または両方を用い、さらにはそれら以外にも必要なデータを併用することにより、統合情報サービス空間内の展示物等の対象物の周りに存在するユーザ群の属性・嗜好・興味度の分布割合を判断したり、情報配信の回線が混雑する箇所の判定といった情報コンテンツの配信に関する問題点を特定したりする。
また一方、解析モジュール300は、上記5.ユーザ興味度解析サービスや6.ユーザモデル構築サービスで得られた結果、つまり前記興味度リスト、前記属性興味度リスト、前記ユーザ・対象物興味度リストおよび前記ユーザモデルのうちの少なくとも一つを用い、さらにはそれら以外にも必要なデータを併用することにより、統合情報サービス空間におけるユーザの移動や情報アクセスに関する推定を行うことができる。
そして、これらの特定および推定を組み合わせることにより、情報コンテンツの配信内容や計画に関する助言、たとえば、
A)展示物の周りに存在するユーザ群の属性・嗜好・興味度の分布に応じて情報の内容や配布スケジュールを動的に変更するための助言や、
B)情報配信・情報アクセスのための回線の混雑を減少させるような情報の内容や配布スケジュールの動的変更に関する助言
を生成することができる。この助言の生成には、たとえば、エキスパートシステムのようなルール型推論システム、プランニングシステム、スケジューリングシステムなどの既存の技術が利用可能である。
<<9.シミュレーション検証サービス>>
以上述べてきた他のサービスが有効に機能するかどうかを、シミュレーションによって検証するサービスを提供する。
このシミュレーション検証はシミュレータ500が実行し、たとえば、ユーザモデルを利用可能であるが、それは上記3,4,5,6のサービスで構築されたものを利用しても良いし、また統合情報サービス空間やシステムの管理者、運営者等が用意したものを利用しても良い。また、上記7,8の助言システムの結果の検証のほか、管理者、運営者等が用意した環境機材の配置や情報コンテンツの内容・配信計画の有効性をシミュレーションを実行して検証し、イベント会場や店舗等の様々な屋内外の統合情報サービス空間の管理・運営に有益な情報を生成できる。
以上述べてきた様々なサービスは,来場者や会場運営者に情報として提示されるほか、その結果はデータベースに格納され、後日の解析や他の場所における初期計画策定に利用可能なことも言うまでもない。
本願発明の統合情報サービスシステムの構成図。 本願発明について説明するための図。 図1の統合情報サービスシステム内の各サブシステムの構成図。
符号の説明
1 表示部
2 入力部
3 主記憶部(メインメモリ)
4 処理部(CPU)
5 通信制御部
6 ファイルシステム
7 バス
10 センサシステム
20 ユーザ属性取得装置
30 アクセス情報取得システム
100 データベースシステム
110 センサデータベース
120 ユーザ属性データベース
130 アクセス情報データベース
140 解析結果データベース
150 ユーザモデルデータベース
160 シミュレーション結果データベース
170 レイアウトデータベース
200 サービス実行マネージャ
210 コンテンツデータベース
220 サービスルールデータベース
300 解析モジュール
400 モデル構築ツール
500 シミュレータ
600 ディスプレイシステム
700 通信インフラ

Claims (34)

  1. 報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を記憶する手段、
    ユーザの位置情報を用いて、一番多くの位置情報もしくは閾値を超える数の位置情報が取得された時間t i において前記空間に属しているある位置p i を選出する手段、
    選出された位置p i が中心となるように注目領域を設定する手段、
    設定された注目領域を前記空間内にて前記位置p i を含む範囲で移動させる手段、
    各移動時に注目領域に含まれる位置pの数nをカウントする手段、
    カウントされた数nが最大となる注目領域の位置w i とその時に注目領域に含まれる位置の数n i を選出する手段、および
    選出された数n i が注目領域の許容収容数を超えている場合に、時間t i ,位置w i ,数n i を混雑地点データとして記憶する手段
    を備えことを特徴とする情報サービスシステム。
  2. 対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    ユーザの位置情報に含まれる現在位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲内に入っているか否かを判定する手段および
    対象物有効範囲に入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
  3. ユーザの速度ベクトルをユーザの現在位置とともに取得する手段、
    対象物毎に設定されている、前記位置取得から対象物の情報コンテンツを提供するまでに要するタイムラグである情報提供遅れ時間を記憶する手段、および
    ユーザの速度ベクトルに対象物毎に設定されている情報提供遅れ時間を掛けて、情報コンテンツが提供される際にユーザが到達している位置を求める手段
    を備えており、
    求められた位置が対象物毎に設定されている対象物有効範囲に入っているか否かを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する
    ことを特徴とする請求項記載のシステム。
  4. ユーザの属性を取得する手段、
    取得されたユーザの属性を格納する手段、および
    対象物毎に且つユーザ属性毎に設定されている対象物有効範囲を記憶する手段、および
    ーザの属性に適した対象物有効範囲を選択する手段
    をさらに備えており、
    選択された対象物有効範囲にユーザの現在位置が入っているかどうかを判定し、入っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する
    ことを特徴とする請求項2または3記載のシステム。
  5. ユーザの属性を取得する手段、
    取得されたユーザの属性を格納する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、および
    ユーザの属性に合致した情報コンテンツを選択する手段
    をさらに備えており、
    対象物有効範囲に入っていると判定された対象物についてユーザの属性と合致した情報コンテンツを選択し、これをユーザに提供する
    ことを特徴とする請求項2ないし3のいずれかに記載のシステム。
  6. ユーザの位置情報に含まれる現在位置から別途入力された目的位置までの経路を生成する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のシステム。
  7. ユーザの位置情報に含まれる現在位置から別途入力された目的位置までの経路を生成する手段および
    経路が対象物毎に設定されている対象物有効範囲を通っているかどうかを判定する手段
    をさらに備えており、
    経路が通っていると判定された対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のシステム。
  8. 時間tiの前記空間に属する位置pの集合から位置wiの注目領域に含まれる位置を全て取り除く手段
    をさらに備えており
    取り除いた後の残りの位置について、前記位置piの選出、注目領域の設定・移動、数nのカウント、位置wiと数niの選出および許容収容数の判定・データ登録を繰り返す
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のシステム。
  9. ユーザの速度ベクトルに基づいて前記注目領域を移動させる
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のシステム。
  10. 混雑地点データを記憶する手段、および
    雑地点データのうちの数niを、混雑地点に存在するユーザ数とする手段、または混雑地点データのうちの数niを許容収容数で割った数値を、混雑地点における混雑の度合いとする手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のシステム。
  11. 混雑地点データを記憶する手段、および
    雑地点群から任意の一つの混雑地点cjを取り出す手段
    取り出された混雑地点cjの時間tiから時間軸上で前後した解析対象空間内で重なり合う他の混雑地点を検索する手段
    検索された他の混雑地点との時間変化を算出して混雑地点cjの継続時間を求める手段および
    重なり合う混雑地点が存在する時間が全時間の長さと比較して閾値より大きい場合に、その混雑地点を定常的な混雑地点とする手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項ないし9のいずれかに記載のシステム。
  12. 前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間帯twにおける同一情報コンテンツへのアクセス回数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、時間帯twに前記空間に存在するユーザ数を求める手段、
    求められたユーザ数アクセス回数を除した数が閾値を超えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間帯twにおいてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段および
    特定された情報コンテンツの2つ組データ{時間帯tw,コンテンツ名}を収集する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシステム。
  13. 情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を記憶する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間帯t w における同一情報コンテンツへのアクセス回数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、時間帯t w に前記空間に存在するユーザ数を求める手段、
    求められたユーザ数でアクセス回数を除した数が閾値を超えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間帯t w においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、および
    特定された情報コンテンツの2つ組データ{時間帯t w ,コンテンツ名}を収集する手段
    を備えることを特徴とする情報サービスシステム。
  14. 前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数ユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間ti/時間帯twおよび注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段および
    特定された情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw,注目領域,コンテンツ名}を収集する手段
    を備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシステム。
  15. 情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を記憶する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間t i またはある時間帯t w において同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数でユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間t i /時間帯t w および注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、および
    特定された情報コンテンツの3つ組データ{時間t i /時間帯t w ,注目領域,コンテンツ名}を収集する手段
    を備えたことを特徴とする情報サービスシステム。
  16. 前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数ユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間t i /時間帯t w および注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、
    特定された情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}を収集する手段
    収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}の集合からある2つ組データ{注目領域,コンテンツ名}を選択する手段
    選択された2つ組データ{注目領域,コンテンツ名}と同一の2つデータを含む各3つ組データから時間ti/時間帯twを取り出す手段
    取り出された時間ti/時間帯twの個数が閾値を越えているか否かを判定する手段、および
    超えていると判定された場合に、対応する2つ組データ{注目領域、コンテンツ名}を、注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツに関する情報として収集する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシステム。
  17. 情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を格納する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間t i またはある時間帯t w において同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数でユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間t i /時間帯t w および注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、
    特定された情報コンテンツの3つ組データ{時間t i /時間帯t w 、注目領域、コンテンツ名}を収集する手段、
    収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間t i /時間帯t w 、注目領域、コンテンツ名}の集合からある2つ組データ{注目領域,コンテンツ名}を選択する手段、
    選択された2つ組データ{注目領域,コンテンツ名}と同一の2つ組データを含む各3つ組データから時間t i /時間帯t w を取り出す手段、
    取り出された時間t i /時間帯t w の個数が閾値を越えているか否かを判定する手段、および
    超えていると判定された場合に、対応する2つ組データ{注目領域、コンテンツ名}を、注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツに関する情報として収集する手段
    を備えることを特徴とする情報システム。
  18. 前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間tiまたはある時間帯twにおいて同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数ユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}を収集する手段
    収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間ti/時間帯tw、注目領域、コンテンツ名}の集合からあるコンテンツ名を選択する手段
    選択されたコンテンツ名と同一のコンテンツ名を含む各3つ組データから2つ組データ{時間ti/時間帯tw,注目領域}を取り出す手段
    取り出された2つ組みデータ{時間t i /時間帯t w ,注目領域}の集合において共通に成り立っている物理条件とコンテンツ名の2つ組データを持つ情報コンテンツを、物理条件が成り立つときにアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段および
    特定された情報コンテンツの2つ組データ{物理条件,コンテンツ名}を収集する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のシステム。
  19. 情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を記憶する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    前記空間における情報コンテンツへのユーザのアクセス情報を取得する手段、
    取得されたユーザのアクセス情報を格納する手段、
    前記空間における各地点の物理情報を取得する手段、
    取得された各地点の物理情報を格納する手段
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    ユーザのアクセス情報を用いて、ある時間t i またはある時間帯t w において同一情報コンテンツにアクセスしたユーザ数を求める手段、
    ユーザの位置情報を用いて、前記空間におけるある注目領域内に存在する全ユーザ数を求める手段、
    求められた全ユーザ数でユーザ数を除した割合が閾値を越えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された情報コンテンツを、時間t i /時間帯t w および注目領域においてアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、
    特定された情報コンテンツの3つ組データ{時間t i /時間帯t w 、注目領域、コンテンツ名}を収集する手段、
    収集された各情報コンテンツの3つ組データ{時間t i /時間帯t w 、注目領域、コンテンツ名}の集合からあるコンテンツ名を選択する手段、
    選択されたコンテンツ名と同一のコンテンツ名を含む各3つ組データから2つ組データ{時間t i /時間帯t w ,注目領域}を取り出す手段、
    取り出された2つ組みデータ{時間t i /時間帯t w ,注目領域}の集合において共通に成り立っている物理条件とコンテンツ名の2つ組データを持つ情報コンテンツを、物理条件が成り立つときにアクセスが集中する情報コンテンツとして特定する手段、および
    特定された情報コンテンツの2つ組データ{物理条件,コンテンツ名}を収集する手段
    を備えることを特徴とする情報サービスシステム。
  20. データ{注目領域}は、注目領域の位置情報である
    ことを特徴とする請求項14ないし19のいずれかに記載のシステム。
  21. データ{注目領域}は、注目領域の位置情報であり、
    共通の物理条件は、取り出された2つ組データ{時間t i /時間帯t w ,注目領域}の集合を構成する各2つ組みデータのうちの注目領域と一致する地点の物理情報である
    ことを特徴とする請求項14ないし19のいずれかに記載のシステム。
  22. ユーザの位置情報を用いて、ユーザの移動軌跡がある対象物の対象物有効範囲に入った時間およびそこから出た時間を求める手段
    対象物有効範囲の滞在時間中のユーザの移動距離を求める手段、
    求められたユーザの移動距離を対象物有効範囲の滞在時間で除して移動速度を求める手段
    求められた移動速度が閾値を下回るか否かを判定する手段、および
    下回ると判定された場合に4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を興味度リストに記録する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし21のいずれかに記載のシステム。
  23. 情報サービスが提供される空間におけるユーザの位置情報を取得する手段、
    取得されたユーザの位置情報を格納する手段、
    対象物毎に設定されている対象物有効範囲を格納する手段、
    対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    予め設定された閾値を記憶する手段、
    ユーザの位置情報を用いて、ユーザの移動軌跡がある対象物の対象物有効範囲に入った時間およびそこから出た時間を求める手段、
    対象物有効範囲の滞在時間中のユーザの移動距離を求める手段、
    求められたユーザの移動距離を対象物有効範囲の滞在時間で除して移動速度を求める手段、
    求められた移動速度が閾値を下回るか否かを判定する手段、および
    下回ると判定された場合に4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を興味度リストに記録する手段
    を備えることを特徴とする情報サービスシステム。
  24. ユーザの移動軌跡が対象物有効範囲に入った時間は、対象物有効範囲内に移動軌跡を構成する位置座標が入ったときのその位置座標の取得時刻である
    ことを特徴とする請求項22または23記載のシステム。
  25. ユーザの移動軌跡が対象物有効範囲から出た時間は、対象物有効範囲内に入った移動軌跡を構成する位置座標が、その入った後に出たときのその位置座標の取得時刻である
    ことを特徴とする請求項22ないし24のいずれかに記載のシステム。
  26. ユーザの移動距離は、対象物有効範囲に入った時間でのユーザ位置座標および対象物有効範囲から出た時間でのユーザ位置座標の間の距離である
    ことを特徴とする請求項22ないし25のいずれかに記載のシステム。
  27. ユーザの対象物有効範囲の滞在時間は、対象物有効範囲に入った時間から対象物有効範囲から出た時間を引いた時間である
    ことを特徴とする請求項22ないし26のいずれかに記載のシステム。
  28. ユーザの視線方向を検出する手段、
    検出された視線方向を記憶する手段、および
    ーザの視線方向から、前記対象物に視線が向いている時間を算出して、その時間が閾値より短い場合に、前記記録した4つ組みデータを興味度リストから削除する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項22ないし27のいずれかに記載のシステム。
  29. 対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    ある対象物が前記興味度リストに出現する回数を数える手段および
    現回数が閾値より多い場合に当該対象物に関する情報コンテンツをユーザに提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項22ないし28のいずれかに載のシステム。
  30. 対象物に関する情報コンテンツを記憶する手段、
    対象物の属性を記憶する手段、
    前記興味度リストに記録されているあるユーザについての4つ組みデータ{ユーザ名,入った時間,出た時間,対象物}を抽出する手段
    抽出された全4つ組データに現れる各対象物に付与されている対象物属性からなる当該ユーザについての属性興味度リストを作成する手段および
    作成された属性興味度リスト内の属性を持つ対象物に関する情報コンテンツを当該ユーザに提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項22ないし28のいずれかに記載のシステム。
  31. 全ユーザについての前記属性興味度リスト群の中からある対象物属性を持つ属性興味度リストを抽出する手段
    抽出された属性興味度リストのユーザを当該対象物属性に興味があるユーザとして分類して、そのユーザリストを作成する手段および
    作成されたユーザリスト内のユーザに、当該対象物属性を持つ対象物に関する情報コンテンツを提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項30記載のシステム。
  32. ユーザの属性を取得する手段、
    取得されたユーザの属性を格納する手段、
    全ユーザについての前記属性興味度リスト群の中からあるユーザ属性を満たすユーザを抽出する手段
    抽出された全ユーザのうちある対象物に興味を持つユーザの割合が閾値を超えているか否かを判定する手段、
    超えていると判定された場合に、そのユーザ属性および対象物を2つ組みデータとして記録したユーザ・対象物興味度リストを作成する手段および
    作成されたユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該ユーザ属性を持つユーザに当該対象物に関する情報コンテンツを提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項30記載のシステム。
  33. 前記ユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該対象物への移動経路を生成する手段、および
    生成された移動経路を2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}内のユーザ属性を持つユーザに提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項32記載のシステム。
  34. 前記ユーザ・対象物興味度リスト内の2つ組データ{ユーザ属性,対象物}に基づき、当該対象物に付与されている属性と同一または類似の属性を持つ対象物を検索する手段
    検索された対象物への移動経路を生成する手段および
    生成された移動経路を2つ組みデータ{ユーザ属性,対象物}内のユーザ属性を持つユーザに提供する手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項32記載のシステム。
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