JP4410125B2 - 廃棄物処理設備と廃棄物処理方法 - Google Patents

廃棄物処理設備と廃棄物処理方法 Download PDF

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本発明は廃棄物処理設備と廃棄物処理方法に関し、詳しくは、廃棄物を熱分解する熱分解反応器と、この熱分解反応器により熱分解された熱分解残渣を分級する分級装置と、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解ガスを燃焼する燃焼溶融炉と、この燃焼溶融炉から発生した排ガスを処理する排ガス処理装置と、を有する廃棄物処理設備と廃棄物処理方法に関する。
各種廃棄物を加熱して熱分解することにより廃棄物を処理する設備として、廃棄物を加熱して熱分解し、乾留ガスと主として不揮発性成分からなる熱分解残留物とを生成する熱分解反応器と、この熱分解反応器から排出される前記乾留ガスと熱分解残留物とを分離する排出装置と、この排出装置から排出される熱分解残留物を燃焼成分と不燃焼成分とに分離する分離装置と、前記燃焼成分を粉砕する粉砕機と、前記乾留ガスと前記粉砕された燃焼成分とを燃焼させる燃焼器などとからなる廃棄物処理設備が知られている。
熱分解残留物を燃焼成分と不燃焼成分とに分離する分離装置としては、篩選別機よりなる第1の分離機と比重差選別機よりなる第2の分離機とが用いられていた(例えば、特許文献1)。この装置では、熱分解反応器から排出される熱分解残留物を、先に冷却装置で冷却してから、分離装置で燃焼成分と不燃焼成分とに分離し、粉砕機により燃焼成分を粉砕した後、この燃焼成分を一旦貯留し、燃焼溶融炉に吹き込み投入している。
また、熱分解ドラムを備えた熱分解反応器で廃棄物を熱分解して得られる熱分解残渣のうち、所定の大きさの熱分解残渣を受け入れ収容する収容容器と、この収容容器内に気体を吹き込む気体吹き込み手段とを設け、粒状または塊状の硬質体と所定の大きさの熱分解残渣とを収容容器に受け入れ収容すると共に、気体吹き込み手段により収容容器内に気体を吹き込み、その気体により前記熱分解残渣と硬質体とを掻き混ぜることで、熱分解残渣から付着カーボン残渣を剥離する熱分解残渣選別装置が知られている(例えば、特許文献2)。この装置においても、熱分解反応器から排出される熱分解残留物を、先に冷却装置で冷却してから、分離装置で燃焼成分と不燃焼成分とに分離し、粉砕機により燃焼成分を粉砕した後、この燃焼成分を一旦サイロに貯留し、燃焼溶融炉に吹き込み投入している。
特開平9−236223号公報 特開2001−82728号公報
しかしながら、上記従来技術では、熱分解反応器から排出され高い熱量を有する熱分解残渣を、燃焼溶融炉に投入する前に冷却するため、熱分解残渣の熱量をムダに損失しているのみならず、分離された燃焼成分を集塵機あるいはサイロに一旦貯留してから燃焼溶融炉に投入しているため、各種搬送設備や送給装置を必要とし、設備構成が全体に大掛かりで複雑にならざるを得ないという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、分離・分級された燃焼成分を燃焼溶融炉に投入するに当たり、設備構成の全体を簡素化し、従来の設備に比べて設備コスト、操業コスト等を低減可能な廃棄物処理設備と廃棄物処理方法を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る廃棄物処理設備の特徴構成は、廃棄物を熱分解する熱分解反応器と、この熱分解反応器により熱分解された熱分解残渣を分級する分級装置と、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解ガスを燃焼する燃焼溶融炉と、この燃焼溶融炉から発生した排ガスを処理する排ガス処理装置と、を有する設備において、前記熱分解残渣が冷却装置で冷却されることなく前記分級装置で分級され、分級された燃焼成分が前記燃焼溶融炉に送給されるようになっていると共に、前記分級装置が乾式分級機であり、前記排ガス処理装置で処理された低酸素濃度の燃焼溶融排ガスが分散浮遊媒体として前記乾式分級機に導入されるようになっていることにある。
この構成によれば、熱分解残渣の熱量を保持したまま分級され燃焼溶融炉に送給されて燃焼されるので、熱損失が少なく、熱分解残渣の熱量を有効に利用でき、しかも乾式分級機で分級される燃焼成分が燃焼し難くなり、安定して処理が可能になり、しかも冷却設備や燃焼成分を一旦貯留するサイロなどが不要となり、設備構成全体を簡素なものにできるので、設備コスト、操業コスト、保守コストを大幅に低減可能になるだけでなく、処理装置の占めるスペースを小さくできる。
その結果、分離・分級された燃焼成分を燃焼溶融炉に投入するに当たり、設備構成の全体を簡素化し、従来の設備に比べて設備コスト、操業コスト等を低減可能な廃棄物処理設備を提供するができた。
前記乾式分級機が重力分級と慣性分級の複合分級機構を有するジグザグ分級機であり、前記分散浮遊媒体の酸素濃度が6%を越えないことが好ましい。
この構成によれば、ジグザグ分級機を採用しているので、上昇流の流路がジグザグであり、慣性衝突や気流の乱れによる粒子の分散と、上昇流による分級が繰り返し行われるので、特定の粒度でシャープな分級が可能となる。また、装置構造も簡易でメンテナンスの問題も殆ど生じない。のみならず、酸素濃度が6%を越えないことから、殊更、窒素導入設備を設けて窒素を導入しなくても、ジグザグ分級機内での燃焼といった問題が生じることを防止できる。
前記熱分解反応器が、投入された廃棄物を470℃以上で熱分解することが好ましい。
この構成によれば、被処理物である廃棄物を470℃以上で熱分解すると、廃棄物に含まれる揮発分を20%以下にすることができ、確実に燃焼し難くなり、安定した熱分解残渣の分別処理を行える。
又、本発明に係る廃棄物処理方法の特徴構成は、熱分解反応器により廃棄物を熱分解し、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解残渣を分級装置で分級し、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解ガスを燃焼溶融炉により燃焼し、この燃焼溶融炉から発生した排ガスを排ガス処理装置により排ガス処理する工程を有する方法において、前記熱分解残渣を冷却することなく前記分級装置で分級し、分級した燃焼成分を前記燃焼溶融炉に送給すると共に、前記分級装置として乾式分級機を用い、前記排ガス処理装置で処理された低酸素濃度の燃焼溶融排ガスを分散浮遊媒体として前記乾式分級機に導入することにある。
この構成によれば、分級・分離された燃焼成分を燃焼溶融炉に投入するに当たり、設備構成の全体を簡素化し、従来の設備に比べて設備コスト、操業コスト等を低減可能な廃棄物処理方法を提供することができる。
前記乾式分級機として重力分級と慣性分級の複合分級機構を有するジグザグ分級機を用い、前記分散浮遊媒体の酸素濃度として6%を越えないようにすることが好ましい。
この構成によれば、従来の設備に比べて一層設備コスト、操業コスト等を低減可能な廃棄物処理方法を提供することができる。
前記熱分解反応器では、投入された廃棄物を470℃以上で熱分解することが好ましい。
この構成によれば、確実に燃焼し難い、安定した熱分解残渣の分別処理を行える。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る廃棄物処理設備の概略全体構成を示す。
この廃棄物処理設備は、投入された廃棄物を熱分解する熱分解反応器10、粉砕機20、分級装置の1種である乾式分級機30、有価物選別回収装置40などを有すると共に、これらに加えて更に前処理設備(図示略)、燃焼溶融炉50、ボイラー設備60、排ガス処理装置70などを備える。これによって、廃棄物(家庭ゴミ等の一般廃棄物やカーシュレッダーダスト・電化製品などの各種産業廃棄物)から鉄・アルミニウム等の有価物を再利用しやすい形で回収しながら、カーボン(燃焼成分)を回収して燃焼させることができ、熱効率・発電効率が高く、低NOx・低ダイオキシン化できるなど、地球環境保全、循環型環境社会に適合する廃棄物処理設備を構成する。
<熱分解反応器>
図外の前処理設備は、廃棄物ピットに貯留された廃棄物を破砕機で概ね150mm角以下に破砕し、破砕廃棄物を搬送装置などで熱分解反応器10に送る。熱分解反応器10は、廃棄物をスクリューフィーダによって熱分解ドラム11内に搬送供給し、熱分解ドラム11において廃棄物を無酸素あるいは低酸素雰囲気で間接加熱し、熱分解ガスと熱分解残渣とに熱分解する。この場合、熱分解ドラム11の出側において、少なくとも470℃以上、500℃以下程度とすることが好ましく、通常は470〜480℃で熱分解ガスと熱分解残渣とに熱分解する。熱分解残渣は、熱分解残渣排出部12の下側排出口から排出される。
ここで、本実施形態では、従来技術の場合より高い温度に維持して熱分解しているので、廃棄物中の揮発成分が容易に除去され、熱分解反応器10内で燃焼成分による燃焼が生じない。すなわち、熱分解残渣中の燃焼成分は、空気に触れると燃焼し始めるため、従来、熱分解残渣を出側で冷却していたが、燃焼成分の燃焼性は、燃焼成分中の揮発分の量に依存し、470℃以上にすると、含まれる揮発分が20%以下となり、確実に燃焼し難くなるとの知見が得られたため、熱分解ドラム11の出側において、少なくとも470℃以上にしている。470℃以上にするには、熱分解ドラム11に間接導入される加熱ガスの温度を制御すること等により容易に達成でき、例えば、導入される加熱ガス温度を530〜550℃程度に維持することにより、確保できる。更には、熱分解ドラム11の伝熱面積を一定以上に確保する、廃棄物の投入量や質をコントロールする等によって行ってもよい。このようにすることにより、安定で確実な熱分解を確保できる。
排出された熱分解残渣は、スクリューフィーダ13の受け入れ口に導入され、スクリューフィーダ13により、熱分解残渣を粉砕機20に向けて搬送される。ここで、本実施形態においては、従来技術のように冷却装置を設けておらず、熱分解残渣は高い熱量を保持したまま粉砕機20に導入される。また、熱分解ガスは、熱分解ガス流路14を通して、後述する燃焼溶融炉50に送給され炉頂側から導入される。
<粉砕装置>
粉砕機20の導入口21に供給された熱分解残渣は、粒度が3〜150mm程度であり、一般に炭化布、木炭などの炭素成分、および鉄、アルミニウム等の有価物などが含まれている。これらは、粉砕装置である粉砕機20の導入口21から導入される。また、熱分解残渣が燃焼するのを避けるため、窒素ガス導入ライン21aから窒素が導入され、不活性ガス雰囲気が維持されるようになっている。
粉砕機20としては、導入した熱分解残渣中の炭素成分を粉砕物の粒度が1mm以下に微粉砕できる粉砕機であれば、その種類、型式、容量などは何れでもよい。例えば、ローラーミル、転動ロッドミル、振動ロッドミル、高速回転ミル、分級機内蔵型高速回転ミルの他、特に微粉砕が可能なものとして、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、遠心流動化ミルなどの容器駆動媒体ミル、タワーミル、攪拌槽式ミル、流通槽式ミル、環状ミルなどの媒体攪拌式ミル、ジェットマイザー、ジェットミル、カウンタージェットミルなどの気流式粉砕機、高速遠心ローラーミル、オングミルなどの圧密せん断ミルなどが挙げられる。
熱分解残渣の導入口21と、横置きの円筒部22と、その内部で振動により運動する複数のロッド27と、粉砕物の排出口23とを備える、振動ロッド式の粉砕機20を使用する例を示す。この粉砕機20はスクリーンを有しないものであり、メンテナンス性により優れている。
粉砕機20の排出口23から排出された粉砕物は、サイロ等に貯留されることなく、直ちにバケットコンベヤ24に送られる。バケットコンベヤ24は、複数のバケットを搬送経路に沿って往動・復動させるものであり、搬送経路を気密にして不活性ガス雰囲気にするために、窒素ガス導入ライン25を設けている。もっとも、バケットコンベヤ24を内包する流路は、基本的に外界と遮断されているので、窒素ガス導入ライン25により導入される窒素は、装置間からの漏れを補充する程度であり、少なくて済む。
バケットコンベヤ24で搬送された粉砕物は、シール機能を有するスクリューフィーダ26の中腹に導入される。このシール機能を有することで、ジグザグ分級機30などの乾式分級機からのバケットコンベヤ24側への気流の逆流を防ぐことができる。また、スクリューフィーダ26にてジグザグ分級機30に熱分解残渣を定量供給することにより、分級の安定化が図れる。スクリューコンベヤ26は、スクリューの回転によって、排出口26aに粉砕物を搬送できる構造になっている。
<分級装置>
本実施形態の廃棄物処理設備は、粉砕機20で粉砕された粉砕物を重力分級、遠心分級、慣性分級またはその複合分級により燃焼成分と不燃焼成分とに分離する乾式分級機を備えることができる。本実施形態では、図1に示すように、重力分級と慣性分級との複合分級機構を有するジグザグ分級機30を用いる例を示す。
ジグザグ分級機30は、粉砕物の導入口31と、その付近に設けた気流の排出口32と、それらの分岐位置より下方に設けられ、気流(分散浮遊媒体)が上昇しながら粉砕物を落下させるジグザグ形状のジグザグ流路33と、その下端に設けた落下物の排出口35と、分散浮遊媒体となる気流の導入口34とを備える。この導入口34には、後述するように、酸素濃度が6wet%(湿分濃度)を越えない再循環ガス(除塵、酸性ガス除去後の燃焼溶融排ガス)が再循環ガス流路49を通して導入される。酸素濃度が6wet%を越えないと、分離・分級された燃焼成分が燃焼し難くなるとの知見が得られており、したがって、このような酸素濃度の低い再循環ガスを利用すると、燃焼させないように窒素を導入する場合に比べて、窒素導入設備を不要とすると共に処理コストを低くでき、しかも窒素を導入した場合と同様な効果を発揮し得、ジグザグ分級機30中で、燃焼成分を燃焼し難くできる。
ジグザグ分級機30では、上昇流の流路がジグザグであるため、慣性衝突や気流の乱れによる粉砕物の分散と、上昇流による分級が繰り返し行われるので、特定の粒度でシャープな分級が可能となり、燃焼成分と不燃焼成分とを排出される燃焼性ガスまたは落下物として、効率良く高い純度で分離することができる。処理量が多い場合には、ジグザグ分級機30として、ジグザグ流路33を複数並設するようにしてもよい。
<有価物選別回収装置>
落下物である不燃焼成分は、排出口35から排出されて、有価物選別機40に供給される。有価物選別回収装置である有価物選別機40は、不燃焼成分中の鉄などを磁選機構40aで選別して磁選物ヤード40bに送り、不燃焼成分中のアルミニウムをアルミ選別機構40cで選別してアルミヤード40dに送るよう構成してある。なお、磁選機構40aとアルミ選別機構40cとは別々の装置で構成してもよい。
不燃焼成分中のその他の成分は、搬送路40eを経て異物バンカ42に送られる。また、ジグザグ分級機30の排出口35の下部には手動ゲート35aを有しており、そこからバイパスシュート35bを介して異物バンカ42に接続されていて、磁選機構40aまたはアルミ選別機構40cの故障等の際に手動ゲート35aからの排出が行われる。
<燃焼溶融炉、ボイラー設備など>
熱分解反応器10から発生した熱分解ガス、ジグザグ分級機30の気流の排出口32から発生したカーボン残渣、空気余熱器51を介して押込送風機52から送給される燃焼空気などが燃焼溶融炉50の炉頂側などから導入される。更に、本実施形態では、後述するように、下流側で排ガス処理された酸素濃度6wet%以下の燃焼溶融排ガスが、排ガス循環送風機53を介して再循環ガス流路49の途中から分岐された分岐路49aを経て燃焼溶融炉50の炉内に導入される。これらを炉内で旋回燃焼しながら、生成された焼却灰、集塵ダストなどをスラグとして炉底から排出する。この場合、燃焼溶融炉50の炉内温度を測定しながら、再循環ガス流路49の分岐路49aの途中に設けられているダンパー48の開閉を制御する温度指示調節器(TIC)54が設けられており、適正な炉内操業が確保されるようになっている。
燃焼溶融炉50に隣接して、燃焼溶融排ガスを利用するボイラー設備60が設けられており、この排ガスはボイラ輻射ゾーンで熱交換されて冷却され、蒸発管群で均一な温度にされた後、過熱蒸発管群に送給される。ボイラー設備60によって得られた高温蒸気は、熱回収されてタービン(図示略)、発電機(図示略)などの発電設備に利用されたりする。
<排ガス処理装置>
更に、排ガスは減温塔61を通してろ過式集塵器62に送られて除塵される。この場合、排ガスは集塵器62に送られる途中流路に、消石灰、ナトリウム系などの反応剤や活性炭などが導入されて、排ガス中の酸性ガス成分が中和・除去されるようになっている。そして、清浄化された排ガスは、170〜180℃程度、酸素濃度6wet%以下となっており、その一部が再循環ガスとして、上記した排ガス循環送風機53を介して再循環ガス流路49を通して、ジグザグ分級機30の導入口34に導入されると共に、分岐路49aを経て燃焼溶融炉50の炉内に適宜導入される。再循環ガスとして利用される燃焼溶融排ガスは、170℃以上あればよく、180℃以上あることがより好ましい。これは、再循環ガスが170℃以下になると、含有する塩素化合物、硫黄酸化物などが配管内あるいは接続器具内の結露した箇所に腐食液となって滞留し、腐食させる可能性があるからである。特に、180℃以上にしておくと、再循環ガスの送給途中での放熱によっても170℃以上を確実に維持できる。
また、再循環ガス流路49を通流する燃焼溶融排ガスの流路内圧力を測定しながら、送給量をコントロールできるように、圧力指示調節器(PIC)55が設けられていて、再循環ガス流路49の途中に設けられたダンパー56を適宜開閉制御するようになっている。
更に、集塵器62により除塵された処理排ガスの一部は、誘引通風機63を介して煙突のような排気筒64から排出されるが、その途中に蒸気式ガス再加熱器65および脱硝反応塔66などを設けて、排ガス中の窒素化合物を除去可能にしてもよい。
以上のように、本実施形態の廃棄物処理設備は、冷却装置を使用せず、熱量を保持したまま燃焼成分を燃焼溶融炉に送るようにしているので、エネルギーロスを大幅に減少できると共に、設備構成の全体を簡素化し、従来の設備に比べて設備コスト、操業コスト、保守コスト等を低減でき、設備の占有スペースも小さくすることができる。
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態では、重力分級と慣性分級との複合分級であるジグザグ分級機を乾式分級機として使用する例を示したが、本発明では、粉砕物を重力分級、遠心分級、慣性分級またはその複合分級により分離可能な乾式分級機で有れば、何れの型式、構造などでもよい。中でも、駆動機構を備えずに気流の流動によって分級が可能なものが好ましい。
(2)上記実施形態では、乾式分級機のすぐ上流側にシール機能を有するスクリューフィーダを設ける例を示したが、シール機能を有する供給機として、振動フィーダ等が使用できる。また、ロータリーバルブや二重ダンパ等を用いることによって、シール機能を維持しながら粉砕物を乾式分級機に供給することができる。
(3)上記実施形態では、鉄とアルミニウムとを選別回収する例を示したが、銅やその他の金属を回収するように構成してもよい。
本発明の一実施形態に係る廃棄物処理設備の概略全体構成図
符号の説明
10 熱分解反応器
30 分級装置(ジグザグ分級機)
50 燃焼溶融炉
70 排ガス処理装置

Claims (6)

  1. 廃棄物を熱分解する熱分解反応器と、この熱分解反応器により熱分解された熱分解残渣を分級する分級装置と、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解ガスを燃焼する燃焼溶融炉と、この燃焼溶融炉から発生した排ガスを処理する排ガス処理装置と、を有する廃棄物処理設備において、
    前記熱分解残渣が冷却装置で冷却されることなく前記分級装置で分級され、分級された燃焼成分が前記燃焼溶融炉に送給されるようになっていると共に、前記分級装置が乾式分級機であり、前記排ガス処理装置で処理された低酸素濃度の燃焼溶融排ガスが分散浮遊媒体として前記乾式分級機に導入されるようになっていることを特徴とする廃棄物処理設備。
  2. 前記乾式分級機が重力分級と慣性分級の複合分級機構を有するジグザグ分級機であり、前記分散浮遊媒体の酸素濃度が6%を越えない請求項1記載の廃棄物処理設備。
  3. 前記熱分解反応器が、投入された廃棄物を470℃以上で熱分解する請求項1又は2記載の廃棄物処理設備。
  4. 熱分解反応器により廃棄物を熱分解し、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解残渣を分級装置で分級し、前記熱分解反応器により熱分解された熱分解ガスを燃焼溶融炉により燃焼し、この燃焼溶融炉から発生した排ガスを排ガス処理装置により排ガス処理する工程を有する廃棄物処理方法において、
    前記熱分解残渣を冷却することなく前記分級装置で分級し、分級した燃焼成分を前記燃焼溶融炉に送給すると共に、前記分級装置として乾式分級機を用い、前記排ガス処理装置で処理された低酸素濃度の燃焼溶融排ガスを分散浮遊媒体として前記乾式分級機に導入することを特徴とする廃棄物処理方法。
  5. 前記乾式分級機として重力分級と慣性分級の複合分級機構を有するジグザグ分級機を用い、前記分散浮遊媒体の酸素濃度として6%を越えないようにする請求項4記載の廃棄物処理方法。
  6. 前記熱分解反応器では、投入された廃棄物を470℃以上で熱分解する請求項4又は5記載の廃棄物処理方法。
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