JP4409307B2 - 吹付工法 - Google Patents

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Description

本発明は、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面へ吹付ける吹付材料及びそれを用いた吹付工法に関する。
従来、トンネル掘削等露出した地山の崩落を防止するために、急結剤をコンクリートに混合した急結性吹付コンクリートを使用する方法が行われている(特許文献1参照)。この工法は、通常、掘削工事現場に設置したプラントで、セメント、骨材、及び水を混合して吹付コンクリートを調製し、アジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付コンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
この際に使用する急結剤としては、カルシウムアルミネート、アルカリアルミン酸塩、及びアルカリ炭酸塩等が知られている(特許文献2〜5参照)。
特公昭60−4149号公報 特開昭64−51351号公報 特公昭56−27457号公報 特開昭61−26538号公報 特開昭63−210050号公報
しかしながら、この急結性吹付コンクリートに使用する急結剤は粉体であるために、セメントモルタルと急結剤が空気圧送して混合した場合に、よく混合されずに粉体の状態で空気中に飛散し、粉塵の発生量が多くなり作業環境が好ましくなくなるおそれがあるという課題があった。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ある特定の吹付材料を使用して吹付けを行うことにより、粉塵の発生量を低減するという上記課題を解決できる知見を得て本発明を完成するに至った。
本発明は、早強ポルトランドセメン100部とブレーン値で3000cm/g以上の無水セッコウ10〜25部と水40〜55重量部を主成分とするセメントモルタルと、アルカリアルミン酸塩を水に溶解させた水溶液からなり、セメント100重量部に対して、固形分濃度が40〜55重量%である液体急結剤を固形分換算で0.5〜5重量部を別々に圧送し、次いで混合して吹付けることを特徴とする吹付工法でありさらに、凝結遅延剤、減水剤、増粘剤、超微粉、及び繊維状物質から選ばれる一種又は二種以上の混和材を含有してなることを特徴とする該吹付工法ある。
本発明の吹付材料を使用することにより、粉体急結剤と使用した場合よりも、粉塵発生が少ない優れた急結性吹付セメントモルタルとすることができる。そして、セメントとセッコウを主成分とするセメントモルタルを使用することにより、初期や長期の強度発現性を向上できる。従って、作業環境が良く、強度発現性に優れた吹付材料と吹付施工ができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明では、セメントペースト、セメントモルタル、ドライセメントモルタル、コンクリート、及びドライコンクリートを総称してセメントモルタルという。
本発明で使用するセメントとしては、通常市販されている早強ポルトランドセメント及び超早強ポルトランドセメント等が挙げられ、これらを微粉末化して使用してもよい。
本発明で使用するセッコウはセメントモルタルを高強度化するためにセメントモルタル側へ混合するものであり、セッコウとしては、無水セッコウ、半水セッコウ、及び二水セッコウ等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では強度発現性の点から無水セッコウが好ましい。セッコウの粒度は通常セメント等に使用される程度が良く、例えばブレーン値で3000cm/g程度が好ましく、さらに3000cm/gを越えるように微粉末化することが好ましい。
セッコウの使用量は、セメント100重量部に対して、1〜25重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ましい。1重量部未満では長期強度発現性を促進させることが難しく、25重量部を越えると初期凝結が遅れ、地山に対する付着性が小さくなるおそれがある。
本発明で使用する液体急結剤としては、アルカリ水酸化物といったアルカリを水に溶解させた水溶液、硫酸塩、並びに、アルカリアルミン酸塩、アルカリ炭酸塩、及びアルカリケイ酸塩といったアルカリ塩を水に溶解させた水溶液、並びに、シリカのコロイド水溶液からなる群のうちの1種以上からなる液体急結剤が挙げられる。カルシウムアルミネートは水と反応して直ちに凝結するために水溶液として使用できない。液体急結剤を使用することにより、粉塵の発生がなくなり、作業環境が好ましくなるという効果がある。
アルカリ水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、及び消石灰等が挙げられる。これらの中では、経済性や水への溶解性の点で水酸化ナトリウムが好ましい。
アルカリ水酸化物の使用量は、セメント100重量部に対して、固形分換算で0.3〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.3重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム、及び硫酸アルミニウム等のセッコウを除いたものが挙げられる。これらの中では、水への溶解性や初期凝結力が大きい点で硫酸アルミニウムが好ましい。
硫酸塩の使用量は、セメント100重量部に対して、固形分換算で0.3〜10重量部が好ましく、0.5〜7重量部がより好ましい。0.3重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
アルカリアルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、及びアルミン酸リチウム等が挙げられる。又、アルカリ金属水酸化物と水酸化アルミニウムを水溶液中等で加熱混合し、溶解させたものを使用してもよい。これらの中では、溶解性の点でアルミン酸カリウムが好ましい。
アルカリアルミン酸塩の使用量は、セメント100重量部に対して、固形分換算で0.3〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.3重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
アルカリ炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸リチウム等が挙げられる。又、アルカリ炭酸水素塩を使用してもよい。これらの中では、経済性や溶解性が大きい点で炭酸ナトリウムや炭酸カリウムが好ましい。
アルカリ炭酸塩の使用量は、セメント100重量部に対して、固形分換算で0.3〜10重量部が好ましく、0.5〜7重量部がより好ましい。0.3重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
アルカリケイ酸塩(以下ケイ酸アルカリという)としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウム等が挙げられる。ケイ酸アルカリは、セメント成分中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンと凝固反応することにより、初期に硬化が促進される。
一般的には、JISで規定されている1号、2号、及び3号水ガラスが挙げられ、そのまま使用してもよく、場合によっては水で薄めて使用してもよい。また、粉末状のケイ酸アルカリを任意の割合に水に溶解させたケイ酸アルカリを使用してもよく、その濃度は特に限定されるものではないが10〜60重量%の範囲であれば使用できる。入手のし易さや価格の点から一般に市販されている水ガラスが好ましい。
ケイ酸アルカリの使用量は、セメント100重量部に対して、固形分換算で5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がより好ましい。5重量部未満では初期に充分な凝結力を付与することが困難であり、30重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
これらのアルカリやアルカリ塩の中では、初期凝結性の点で、アルカリアルミン酸塩やアルカリ炭酸塩が好ましい。又、アルカリアルミン酸塩とアルカリ炭酸塩を併用してもよい。
これらのアルカリやアルカリ塩は水に溶解させた水溶液として使用する。又、場合によってはスラリーとして使用してもよく、又、水溶液とスラリーを併用すしてもよい。
本発明で使用するシリカのコロイド水溶液とは、酸化ケイ素の粒子や水和物をコロイド状態で分散させた水溶液であり、セメント成分中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンと凝固反応することにより、初期の硬化が促進される。又、酸化ケイ素の代わりに酸化アルミニウムを使用してもよい。酸化ケイ素の粒度は、コロイド粒子の分散性の点から40nm以下が好ましい。
シリカのコロイド溶液(以下コロイダルシリカという)としては、コロイド粒径が10〜20nm、酸化ケイ素が30〜31重量%、酸化ナトリウムが0.6重量%以下のものが好ましく、一般的に、市販されているものをそのまま使用してもよく、水といかなる割合にも混合するので薄めて使用してもよい。
コロイダルシリカの使用量は、含有する酸化ケイ素又は酸化アルミニウムの固形分換算で、セメント100重量部に対して、5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がより好ましい。5重量部未満では初期に充分な凝結力を付与することが困難であり、30重量部を越えると長期強度発現を阻害するおそれがある。
これらの液体急結剤の中では、初期凝結や初期強度発現性の点で、アルカリアルミン酸塩が好ましい。
これらの水溶液の溶液濃度は、各物質により水に対する溶解度が異なるため、特に限定されるものではないが、できるだけ高い濃度の水溶液が好ましい。濃度が低いと、水溶液中の水の割合がそれだけ大きく、効果を得るために水溶液を多く使用する必要があり、その分、水の使用量も増加し、強度発現性を阻害するおそれがある。そのため、固形分濃度としては、30〜60重量%が好ましく、40〜55重量%がより好ましい。30重量%未満だと効果はなく、60重量%を越えると溶解性が低下してスラリー状となるために、液体急結剤を貯蔵する間に沈殿物が生じ、使用する際に攪拌しなければならないおそれがある。
本発明ではセメントモルタルの凝結硬化前の特性や凝結硬化後の強度特性等を改善するために、凝結遅延剤、減水剤、増粘剤、超微粉、及び繊維状物質からなる群より選ばれる一種又は二種以上の混和材を使用することが好ましい。
凝結遅延剤とは、セメントの凝結を遅延するものをいう。凝結遅延剤としては、有機酸やリン酸塩等が挙げられる。
有機酸としては、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、リンゴ酸、及びこれらのナトリウム塩やカリウム塩等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では強度発現性を阻害しにくい点でクエン酸が好ましい。
有機酸の使用量は、セメント100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、0.05〜1重量部がより好ましい。0.01重量部未満では効果がなく、3重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
リン酸塩としては、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、及びテトラポリリン酸ナトリウム等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。又、ナトリウム塩の代わりにカリウム塩を使用してもよい。これらの中では強度発現性を阻害しにくい点でトリポリリン酸ナトリウムが好ましい。
リン酸塩の使用量は、セメント100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、0.05〜1重量部がより好ましい。0.01重量部未満では効果がなく、3重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
凝結遅延後の初期強度を向上するために、有機酸とアルカリ炭酸塩を併用してもよい。この場合の有機酸とアルカリ炭酸塩の混合割合は、アルカリ炭酸塩100重量部に対して、有機酸10〜300重量部が好ましく、20〜200重量部がより好ましい。10重量部未満では効果がなく、300重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
有機酸とアルカリ炭酸塩の混合物の使用量は、セメント100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、0.05〜1重量部がより好ましい。0.01重量部未満では効果がなく、3重量部を越えると硬化が遅延しすぎて硬化不良となるおそれがある。
凝結遅延剤の中では、遅延後の初期強度が良好な点で、有機酸とアルカリ炭酸塩を併用したものが好ましい。
減水剤はセメントモルタルの流動性を改善するために使用するもので、液状や粉状のものいずれも使用できる。減水剤としては、ポリオール誘導体、リグニンスルホン酸塩やその誘導体、及び高性能減水剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、高強度発現性の点で、高性能減水剤が好ましい。
高性能減水剤により、吹付け厚さを小さくでき、吹付け量を効率よく大きくでき、急結力を向上し、急結剤の使用量、粉塵の発生量、及びリバウンド率が極めて少なくできる。
高性能減水剤としては、アルキルアリルスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分子化合物等が挙げられ、液状や粉状のものいずれも使用でき、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、流動性を大きく改良できる点で、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物やポリカルボン酸系高分子化合物が好ましい。
高性能減水剤の使用量は、固形分としてセメント100重量部に対して、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部がより好ましい。0.05重量部未満では効果がなく、3重量部を越えるとセメントモルタルの流動性は大きくなるが、セメントモルタルに粘性を生じ、セメントモルタルが圧送管やミキサーの回転羽根に付着し、施工性や強度が低下するおそれがある。
増粘剤は、セメントモルタルに粘性を付与し、セメントモルタルの材料分離を抑制し、吹付直後のダレを防止し、リバウンドを小さくし、粉塵発生を抑制するものである。増粘剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシエチルエチルセルロース等のセルロース類、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、β−1,3グルカン、プルラン、グアガム、及びウェランガム等の多糖類、酢酸ビニル、エチレン、塩化ビニル、メタクリル酸、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、及び不飽和カルボン酸等のビニル重合体やこれらの共重合体、並びに、酢酸ビニル重合体やその共重合体をケン化しポリビニルアルコール骨格に変性したもの等のエマルジョン類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、初期凝結を阻害しにくい点で、セルロース類が好ましい。
増粘剤の使用量は、セメント100重量部に対して、0.001〜0.5重量部が好ましく、0.005〜0.3重量部がより好ましい。0.001重量部未満ではセメントモルタルの粘性が小さく吹付けたときにダレが生じたり、リバウンド率が大きくなったりし、0.5重量部を越えるとセメントモルタルの粘性が大きくなり、セメントモルタルの圧送性に支障を生じたり、強度発現性を阻害するおそれがある。
超微粉とは平均粒径10μm以下のものをいい、セメント量、粉塵量、及びリバウンド率を少なくし、セメントモルタルの圧送性を向上する効果がある。超微粉としては、微粉スラグ、微粉フライアッシュ、ベントナイト、メタカオリオン、及びシリカフューム等が挙げられ、これらの中では、強度発現性の点でシリカフュームが好ましい。
超微粉の使用量は、セメント100重量部に対して、1〜50重量部が好ましく、2〜30重量部がより好ましい。1重量部未満では効果がなく、50重量部を越えると凝結や硬化が遅延するおそれがある。
繊維状物質はセメントモルタルの耐衝撃性や弾性を向上させるものであり、無機質や有機質いずれも使用できる。
無機質の繊維状物質としては、ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、石綿、セラミック繊維、及び金属繊維等が挙げられ、有機質の繊維状物質としては、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、麻、木毛、及び木片等が挙げられる。これらの中では経済性の点で、金属繊維やビニロン繊維が好ましい。
繊維状物質の長さは圧送性や混合性等の点で、50mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。50mmを越えると圧送中にセメントモルタルが閉塞するおそれがある。
繊維状物質の使用量は、セメント100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。0.5重量部未満では効果がなく、10重量部を越えると圧送性が低下したり、効果がなくなったりするおそれがある。
水の使用量は、セメント100重量部に対して、35〜60重量部が好ましく、40〜55重量部がより好ましい。なお、ここでいう水の使用量には、セメントモルタル中と液体急結剤中の両方に含有する水を含む。35重量部未満だと得られるセメントモルタルの流動性が小さくなり、ポンプ圧送性に支障をきたすおそれがあり、60重量部を越えると強度発現性が低下するおそれがある。
本発明で使用する骨材は、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましいが、特に制限されるものではない。 細骨材としては、川砂、山砂、石灰砂、及び硅砂等が挙げられる。粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利等が挙げられる。粗骨材の最大寸法は特に制限はないが、リバウンド率が小さくなる点で、15mm以下が好ましい。15mmを越えるとリバウンド率が大きくなるおそれがある。
本発明のセメントモルタル側へのセッコウの混合方法は特に限定されるものではないが、あらかじめ、セメントに特定量のセッコウを混合しておく方法や、セメントモルタルを混練りするときにセッコウを添加する方法等が挙げられる。さらに、JISで規定されているセメント中の三酸化硫黄(SO)の含有率は3.0〜4.5重量%程度以下であるので、セメント製造工場でセメント製造時にこのJISの規定値を越える量のセッコウを混合してもよい。
本発明の吹付工法においては、従来使用の吹付設備等が使用できる。 本発明の吹付工法では、要求される物性、経済性、及び施工性等からセメントモルタルとして吹付けを行うことができる。吹付工法としては、セメントモルタルと液体急結剤を別々に圧送し、次いで両者を合流混合した急結性吹付セメントモルタルを吹付けることが好ましく、乾式吹付法や湿式吹付法が使用できる。
乾式吹付法としては、セメント、セッコウ、及び骨材を混合、空気圧送し、途中で、例えば、Y字管の一方から液体急結剤や水を添加して、湿潤状態で吹付ける方法等が挙げられる。
湿式吹付法としては、セメント、セッコウ、骨材、及び水を混合して混合、空気圧送し、途中で、例えば、Y字管の一方から液体急結剤を添加して吹付ける方法等が挙げられる。
混和材はセメントモルタル側と液体急結剤側のどちら側にも混合でき、片側のみに使用しても良く、両側に併用してもよいが、強度向上、リバウンド防止、及び凝結コントロールの点で、セメントモルタル側に添加することが好ましい。最終的にこれらの材料を混合した急結性吹付セメントモルタルが吹付けられれば問題はない。
本発明の吹付工法においては、従来使用の吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は2〜5kg/cm 、吹付速度は4〜20m /hである。
表1に示すセメント450kg/m、細骨材1014kg/m、粗骨材686kg/m、及び水203kg/mとし、セッコウをセメント100重量部に対して10重量部混合して吹付コンクリートとし、コンクリート圧送機「アリバ−280」で圧送した。
この吹付コンクリートに液体急結剤を、セメント100重量部に対して固形分換算で表1に示す量になるように、途中に設けたY字管から急結剤圧送機「デンカナトムクリ−ト」により合流混合して急結性吹付コンクリートとした。この急結性吹付コンクリートの吹付施工を実施し、圧縮強度を測定した。結果を表1に示す。
(使用材料)
セメントa:市販の普通ポルトランドセメント、比重3.16
セメントb:市販の早強ポルトランドセメント、比重3.14
細骨材:新潟県青海町産石灰砂、表面水率6.5%、比重2.62
粗骨材:新潟県青海町産石灰砂利、表乾状態、比重2.66
セッコウI:無水セッコウ粉砕品、ブレーン値3800cm/g
液体急結剤A:KO/Al=1.5(モル比)で調整したアルミン酸カリウム50重量%溶液
液体急結剤B:硫酸アルミニウム40重量%溶液
液体急結剤C:水酸化ナトリウム45重量%溶液
液体急結剤D:炭酸カリウム45重量%溶液
液体急結剤E:水ガラス3号、SiO30重量%、NaO10重量%溶液
液体急結剤F:液体急結剤AとDの重量比でA:D=4:1の溶液
液体急結剤G:液体急結剤AとCの重量比でA:C=1:1の溶液
液体急結剤H:液体急結剤CとDの重量比でC:D=4:1の溶液
液体急結剤I:コロイダルシリカ、平均粒径15nm、SiO30重量%、NaO0.2重量%溶液
(測定方法)
圧縮強度:調整した急結性吹付コンクリートを吹付けした。材齢1時間は幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠供試体を使用し、プルアウト型枠表面からピンを急結性吹付コンクリートで被覆し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接触面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降は幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠から採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定し、圧縮強度を求めた。
Figure 0004409307

液体急結剤は固形分換算でセメント100重量部に対する重量部、hは時間、dは日、−は強度不足のためコア採取不能。
(比較例1)
セメントb100重量部に対してセッコウ10重量部を混合して吹付コンクリートとし、セメント100重量部に対してカルシウムアルミネートからなる粉体急結剤を5重量部混合して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施例1と同様に行って粉塵量を測定し、実験No.1−6と比較した。その結果、実験No.1−6の粉塵量は0.9mg/mであるのに対し、比較例1の粉塵量は20.5mg/mであった。
(使用材料)
カルシウムアルミネート:C12、非晶質、ブレーン値6200cm/g
(測定方法)
粉塵量:急結性吹付コンクリートを4m/hの吹付速度で30分間、鉄板でアーチ状に製作した高さ3.5m、幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた。10分毎に吹付場所より3mの定位置で測定し、得られた測定値の平均値を示した。
(比較例2)
セメントa100重量部に対してセッコウ10重量部を混合して吹付コンクリートとし、セメント100重量部に対してアルミン酸カリウムからなる粉体急結剤を5重量部混合して急結性吹付コンクリートとしたこと以外は実施例1と同様に行って粉塵量を測定し、実験No.1−6と比較した。その結果、実験No.1−6の粉塵量は0.9mg/mであるのに対し、比較例2の粉塵量は21.7mg/mであった。
本発明の吹付材料を使用することにより、粉体急結剤と使用した場合よりも、粉塵発生が少ない優れた急結性吹付セメントモルタルとすることができる。そして、セメントとセッコウを主成分とするセメントモルタルを使用することにより、初期や長期の強度発現性を向上できる。従って、作業環境が良く、強度発現性に優れた吹付材料と吹付施工ができるため、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面へ吹付ける吹付材料及びそれを用いた吹付工法に適する。

Claims (2)

  1. 早強ポルトランドセメン100部とブレーン値で3000cm/g以上の無水セッコウ10〜25部と水40〜55重量部を主成分とするセメントモルタルと、アルカリアルミン酸塩を水に溶解させた水溶液からなり、セメント100重量部に対して、固形分濃度が40〜55重量%である液体急結剤を固形分換算で0.5〜5重量部を別々に圧送し、次いで混合して吹付けることを特徴とする吹付工法。
  2. さらに、凝結遅延剤、減水剤、増粘剤、超微粉、及び繊維状物質から選ばれる一種又は二種以上の混和材を含有してなることを特徴とする請求項記載の吹付工法。
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