JP4406842B2 - 画像読み取り装置 - Google Patents

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本発明は、対象物に光線を照射する複数の発光素子が配置された基板と、前記基板の温度を予め設定された基準温度に制御する温度制御手段とを有する画像読み取り装置に関する。
カラーの写真フィルムの画像をスキャナによってデジタル化した画像データとして取得する処理においては、光源からの光線が照射される写真フィルムの画像を光学レンズによって光電変換部に結像させ、この光電変換部によって、R(赤)・G(緑)・B(青)の三原色に対応した画像データに変換し、この三原色に対応した三種の画像データを取得し、保存するようになっている。
このようにカラーの写真フィルムの画像をデジタル信号化した画像データとして取得する際には、写真フィルムの画像を三原色に色分解を行うため、光電変換部は必然的にR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した特定の波長における感度(分光感度)が最大となる構造のものが使用される。このため、スキャナに使用する光源の発光素子として、例えば、光電変換部における三原色の最大感度となる波長の発光ダイオードが使用されている。発光ダイオードは、エネルギー効率も良く、効率的なスキャニングを実現することができる。
しかしながら、図9に示すように、発光ダイオードは温度変化により波長のピークがシフトするという性質を有する。同様に、温度変化により光量も変化する。したがって、光電変換部における分光感度に対応した波長の発光ダイオードを使用する場合、画像データのカラーバランスを維持するためには、この発光ダイオードを予め設定された一定の温度に保持する必要がある。このため、従来、この発光ダイオードを配置した基板の温度をこの一定の温度に保持することが行われ、例えば、基板に発熱体を設けて加熱したり、あるいは放熱体を設けて放熱したりすることが行われていた(例えば、特許文献1)。
特開2004−266412号公報
上述したように、画像データのカラーバランスを維持し、色品質を確保するためには、発光素子が配置された基板の温度を一定の温度(以下、基準温度と称する)に維持する必要がある。このため、発光素子が配置された基板の温度が予め設定された基準温度より低温であるならば、基板を加熱して基準温度まで上昇させる必要があり、また、基板の温度が基準温度より高温であるならば、基板を放熱して基準温度まで下降させる必要がある。しかしながら、上述した場合のように、この基準温度が一つの場合で、基板の温度が基準温度から大きく乖離しているときには、この加熱又は放熱に時間がかかってしまう。また、発熱体又は放熱体などの温度調整部材を多く備えることにより加熱又は放熱の時間を短縮化しようとすると、装置が複雑なものとなり、コストの増加にもつながるという問題が生じる。こうした基準温度への調整は、基板周囲の環境温度にも依存し、特に、基板周囲の環境温度が季節の変化などにより大きく変化する場合に問題となる。
本発明は、かかる問題点に着目してなされたものであり、その目的は、環境温度の変化に対する適応性に優れた画像読み取り装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る画像読み取り装置の第一特徴構成は、対象物に光線を照射する複数の発光素子が配置された基板と、前記基板の温度を予め設定された基準温度に制御する温度制御手段とを有する画像読み取り装置において、前記基板周囲の環境温度を計測する環境温度計測手段を有し、前記基準温度が複数設定されているとともに、各々の前記基準温度には対応可能な環境温度領域が設定されており、前記温度制御手段は、前記対応可能な環境温度領域に前記計測された環境温度を含む基準温度を前記複数の基準温度から選択するとともに、前記基板の温度が当該選択された基準温度に達するように制御を行う点にある。
基準温度には、温度制御手段により基板の温度をその基準温度まで到達させることができる基板周囲の環境温度領域(以下、基準温度に対応可能な環境温度領域と称する)がある。例えば、ある装置では、基準温度が35℃のとき、この基準温度に対応可能な環境温度領域は5℃〜20℃である。基準温度の数が増加することにより、この対応可能な環境温度領域も増加し、また、その領域の一部を互いに重複するように設定することもできる。したがって、本構成のごとく、基準温度を複数設定することにより、温度制御前の基板の温度と目標とする基準温度との間の温度調整幅を狭くすることができ、基板の温度を目標とする基準温度に調整し易くなる。すなわち、基板の温度を目標とする基準温度まで調整するための時間が短縮化され、発熱体や放熱体などの温度調整部材を簡素化することもできる。また、対応可能な環境温度領域全体も拡大することにより、画像読み取り装置の使用可能な温度領域も拡がることになる。また、本構成によれば、基板周囲の環境温度を計測して、その計測された温度に基づいて目標とする基準温度を自動的に選択し、基板の温度をこの基準温度に調整することができる。これにより、オペレータが複数の基準温度のうちから一つを選択する手間を省くことができる。
本発明に係る画像読み取り装置の第特徴構成は、前記複数の基準温度夫々に対応した補正テーブルを有するとともに、前記基準温度に制御された基板に配置された前記発光素子を使用して読み取られた画像に対して、前記基準温度に対応した補正テーブルに基づいて補正を行う画像補正手段を有する点にある。
発光ダイオードなどの発光素子は温度変化により波長のピークがシフトし、同様に温度変化により光量も変化するので、画像データのカラーバランスを維持し、色品質を確保するためにも、発光素子が配置された基板の温度を一定に保持する必要がある。しかし、基準温度を複数設定した場合、夫々の基準温度における発光素子の波長のピークや光量は相違するものとなる。したがって、どの基準温度に設定しても色品質が一定となるように、夫々の基準温度における光量や波長ピークのシフト量などを反映した補正テーブルを基準温度毎に用意するとともに、制御された基準温度に対応する補正テーブルを選択して、読み取られた画像データの補正を行うことにより、どの基準温度に設定しても安定した色品質の画像を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、画像読み取り装置として、光源ユニットA、フィルムキャリアユニットB、レンズユニットC、光電変換ユニットD、制御装置Eを備えたフィルムスキャナが構成されている。
このフィルムスキャナは光源ユニットAからの光線をフィルムキャリアユニットBに支持された現像済みの写真フィルムFに照射し、この写真フィルムFを透過した光線をレンズユニットCから光電変換ユニットDに導き、この光電変換ユニットDに内蔵したCCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサにおいて写真フィルムFの画像をR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応したデジタル信号化した画像データとして取得すると同時に、赤外光(IR)によって写真フィルムFの傷やゴミに起因する欠陥部分をデジタル信号化して欠陥データとして取得し、さらに、このように取得した画像データと欠陥データとを前記制御装置Eに備えた記憶手段に保存し、この後、この制御装置Eにおいて写真フィルムFの画像データをコマ単位で出力し、かつ、必要な場合には、欠陥データに基づいて画像データの補正を行う性能を具備するものである。また、上述した画像データの取得の際に使用された光源ユニットAに備えられた基板Pに設定された基準温度についても画像データとともに前記記憶手段に保存し、この基準温度に対応する補正テーブルに基づいて、画像データの補正を行う性能も備えている(後述する)。
前記光源ユニットAは、後述するように可視光で成る三原色及び赤外光を作り出すよう、発光素子としての複数の発光ダイオード9を主走査方向に配置して成る発光ダイオードアレイLED(後述する3種の発光ダイオードアレイの総称)を具備し、この発光ダイオードアレイLEDからの光線を送り出すよう機能する。前記フィルムキャリアユニットBは写真フィルムFを副走査方向に往復搬送自在に支持するものであり、135サイズ、240サイズ、120・220サイズのフィルム等の複数種の写真フィルムFに対応したフィルキャリアユニットBを使用できるよう交換自在に構成されている。前記レンズユニットCは、フィルムキャリアユニットBに支持された写真フィルムFの画像を前記光電変換ユニットDに内蔵した前記CCD型のラインセンサの光電変換面に結像させるよう機能し、取得する画素数に対応して拡大率を変更できるようズーム型の光学レンズを備えている。前記光電変換ユニットは、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した3ライン型のCCDラインセンサと赤外光(IR)を感知する1ライン型のCCDラインセンサとを内蔵している。
図面には示さないが、前記制御装置Eは、マイクロプロセッサーと、大容量のハードディスクHDや半導体メモリ等で成る記憶手段と、制御信号のアクセスを実現するインタフェースとを備えるとともに、前記光電変換ユニットA、フィルムキャリアユニットB、レンズユニットC、光電変換ユニットDの全ての制御を実現するプログラムを備えている。このプログラムは、光源ユニットAにおける光量と温度との管理を行う処理(後述する)と、写真フィルムFのスキャニング時にフィルムキャリアユニットBによる写真フィルムFの搬送を制御する処理と、写真フィルムFの種類やスキャニングの形態によりレンズユニットCのズームレンズの焦点距離を設定する処理と、光電変換ユニットDから画像データを上述のように記憶手段に保存する処理と、このように保存された画像情報に対して必要な場合に欠陥データに基づき画像データを補正する処理と、後述する基準温度に対応する補正テーブルに基づき画像データを補正する処理(後述する)とを実現する。
〔光源ユニット〕
図2及び図3に示すように、前記光源ユニットAは樹脂成形品で成る上部ケース10と、アルミニウム合金で成る下部ケース20とを備えている。上部ケース10には、平坦な上部テーブル部11と、この上部テーブル部11の下面側に突出するボックス部12とを一体形成した構造であり、さらに、上部テーブル部11の下面に対して樹脂製のカバー13を備えている。前記下部ケース20は底壁部21と側壁部22とを一体形成し、これら底壁部21と側壁部22との外面に放熱体として複数のフィン23を一体的に形成している。また、この光源ユニットAはフィン23に対して冷却風を供給する一対のファン24を備えている。
前記上部ケース10の上部テーブル部11には上方に向けて光線を照射するよう主走査方向に沿う姿勢で設定幅の開口11Aを形成し、この開口11Aの内部にシリンドリカル型の集光レンズ30を備え、この集光レンズ30の下方位置に出退するNDフィルター31を配置してある。このNDフィルター31は集光レンズ30の下方に配置される状態と、前記カバー13の内部に収納される状態とにスライド移動自在に支持され、前記カバー13に備えた電磁ソレノイド型の電動アクチュエータ14からの駆動力で作動するクランク機構15と連係している。なお、このNDフィルター31は光電変換ユニットCCDの調整時に主集光レンズ30の下方位置に配置することにより光源ユニットAからの光線の光量を減じ前記光電変換ユニットDを適正な光量で調整する。
さらに、前記ボックス部12の内部には、図3に示すように前記集光レンズ30の光軸Lの延長上の下方位置にダイクロイック型の第1ミラーM1と、シリンドリカル型の第1レンズLe1を備え、第1ミラーM1の側部位置にダイクロイック型の第2ミラーM2を備え、この第2ミラーM2の反射側に光線を導くシリンドリカル型の第2レンズLe2を備え、この第2ミラーM2の透過側に光線を導くシリンドリカル型の第3レンズLe3を備えている。
前記下部ケース20の底壁部21に対して、チップ状の複数の緑色の発光ダイオード9を主走査方向に直線状に配置して成る発光ダイオードアレイG−LEDと、チップ状の複数の青色の発光ダイオード9を主走査方向に直線状に配置して成る発光ダイオードアレイB−LEDとを形成した第1基板P1を備え、また、下部ケース20の側壁部22に対して第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオード9を、この順序で主走査方向に直線状に配置して成る発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDを形成した第2基板P2を備えている。ここで、下部ケース20の底壁部21、側壁部22に対して基板P1、P2を支持する際に、フィン23に対して熱的に接続するため底壁部21、側壁部22と対応する基板P1、P2の面との間にシリコングリスを塗布している。
そして、下部ケース20に対して上部ケース10を重ね合わせる形態で組み合わせることにより、図3に示すごとく、前記第1レンズLe1の焦点位置に前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDが配置され、前記第2レンズLe2の焦点位置に青色の発光ダイオードアレイB−LEDが配置され、前記第3レンズLe3の焦点位置に前記第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDが配置される。
なお、前記青色の発光ダイオード9の波長は400〜480nm、緑色の発光ダイオード9の波長は520〜560nm、第1赤色の光の発光ダイオード9と第2赤色光の発光ダイオード9とを合わせた波長は620〜750nm、赤外光の発光ダイオード9の波長は830〜950nmのものが使用されている。前記第1ミラーM1は緑色の発光ダイオード9からの波長(520〜560nm)の光線を透過させ、これ以外の波長の光線を反射させる性能のものを使用し、前記第2ミラーM2は第1赤色と第2赤色光と赤外光と発光ダイオード9からの波長(620〜750nm及び830〜950nm)の光線を透過させ、青色の発光ダイオード9からの光線(400〜480nm)を反射させる性能のものを使用している。
この構成により、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線は第1レンズLe1で平行光線化された状態で第1ミラーM1を透過して集光レンズ30に導かれ、青色の発光ダイオードアレイB−LEDからの光線は第2レンズLe2で平行光線化された状態で第2ミラーM2で反射した後、第1ミラーM1で更に反射されることにより集光レンズ30に導かれ、第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDからの光線は第3レンズLe3で平行光線化された状態で第2ミラーM2を透過した後、第1ミラーM1で反射することで集光レンズ30に導かれる。そして、これらの光線は集光レンズ30によりフィルムキャリアユニットBにおける写真フィルムFのスキャニングライン上に集光する。
〔基板〕
次に基板P(第1基板P1、第2基板P2の総称)について説明する。なお、以下では、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDを備えた部位を例に挙げて基板Pの詳細を説明する。
図4〜図6に示すように基板Pに対して前述したチップ状の発光ダイオード9を主走査方向に沿って直線状に配置し、この発光ダイオード9の形成方向に沿って複数のチップ抵抗器CRを備える。このチップ抵抗器CRは等しい抵抗値で、等しいサイズのものが使用され、このチップ抵抗器CRに通電した際に発生する熱を基板Pに伝え、この基板Pからの熱を発光ダイオード9に伝えることで、複数の発光ダイオード9を最適な温度に維持できるものにしている。
さらに、この基板Pには矩形の枠体51と一体形成して反射体52を発光ダイオードアレイLEDの形成方向(主走査方向)と並行する姿勢で、発光ダイオード9の近傍位置に固定している。前記反射体52は、発光ダイオード9と対向する側に対して傾斜姿勢の反射面52aを形成し、この反射面52aで発光ダイオード9からの光線を基板Pと直交する方向に反射させるよう機能するものであり、前記枠体51と反射体52とは耐熱性に優れた液晶性ポリマーによって形成されている。
基板Pの上面には、銅箔膜や金箔膜で成るプリント配線Wが形成されている。プリント配線Wは発光ダイオード9に電力を供給する発光配線部53と、チップ抵抗器CRに電力を供給する加熱配線部54と、温度計測手段としてのチップ状のサーミスタSに電圧を印加する計測配線部55とを形成している。このサーミスタSは発光ダイオード9の近傍位置に配置されている。このように発光ダイオードに近接して配置することにより、発光ダイオード9の温度を反映した温度情報を取得できるものとなる。前記発光ダイオードアレイG−LEDは、7つのチップ状の発光ダイオード9を電気的に直列に接続したものを1発光単位として、複数単位備えたものである。
前記発光配線部53には、発光ダイオード9の1発光単位に電力を供給する電力端子53aと、発光ダイオード9の配列方向に沿って独立して形成された中継端子53bとを形成している。前記加熱配線部54には、チップ抵抗器CRの両端の電極CRaとハンダ60により接続する端子54aを形成している。また、計測配線部55には、サーミスタSの両端の電極Saにハンダ60により接続する端子55aを形成している。
このフィルムスキャナでは、図6に示すように、複数の発光ダイオード9に対して電力を供給する発光制御回路LCと、チップ抵抗器CRに対して電力を供給する発熱制御回路HCと、ファン24のモータ24Mに対して電力を供給するファン制御回路FCと、前記サーミスタSからの電圧信号を温度信号に変換する変換回路SCとを備えている。そして、これら発光制御回路LC、発熱制御回路HC、ファン制御回路FCは前記制御装置Eからの制御信号によって制御され、変換回路SCは制御装置Eに対して温度信号をフィードバックする。また、環境温度計測手段として、装置内部に配置され基板P周囲の環境温度を計測する温度センサTと計測された温度から温度信号を得るための環境温度計測回路TCとを備え、前記環境温度計測回路TCは前記制御装置Eに対して温度信号を送る。なお、図6においては3種の発光ダイオードアレイG−LED、B−LED、R1・R2・IR−LEDが、上述したように7つの発光ダイオード9を直列に接続した発光単位を複数備えたものであるので、夫々の発光単位を1つのブロックとして描いている。
前記発光制御回路LCと前記発熱制御回路HCとは、PWM式の電力制御回路を備えており、デューティ比の設定により設定された電力を供給する状態と、電力を遮断する状態とに切り換え自在に構成され、前記ファン制御回路FCはファン24のモータ24Mに対して電力を供給する状態と遮断する状態とに切り換えるよう電力トランジスタやリレーを備えて構成され、前記変換回路SCはサーミスタSからの電圧信号をデジタル信号に変換して出力するよう入力側が高インピーダンスの増幅器とA/D変換器とを備えて構成されている。
〔制御装置〕
制御装置Eには、上述した制御対象のほか、特に、フィルムスキャナの電源を投入した直後に基板Pの温度制御を行う起動ルーチンGと、読み取った画像データをその基準温度に対応した補正テーブルに基づいて補正する画像補正手段Hとがプログラムの形でセットされている。
ここでは、起動ルーチンGにおいて、基準温度として35℃(以下、基準温度1と称する)と45℃(以下、基準温度2と称する)の二種類が予め設定されている場合を例として説明する。これらの基準温度には、1℃だけ高温側と1℃だけ低温側とに閾値が設けられている(すなわち35℃±1℃、45℃±1℃)。そして、夫々の基準温度に対して対応可能な環境温度は、基準温度1に対しては5℃〜20℃、基準温度2に対しては15℃〜30℃となっている。
図7に起動時における基板Pの温度制御について示す。電源投入の直後にまず温度センサTにより、基板周囲の環境温度が計測される(#101)。そして、計測された環境温度に基づき、基準温度が選択される(#102)。具体的には、基準温度に対応可能な環境温度領域が重複していない領域ではその基準温度が選択され、基準温度に対応可能な温度領域が重複する領域では、計測された環境温度により近い基準温度が選択される。例えば、本実施形態においては、基準温度1と基準温度2とで重複する対応可能な環境温度領域は15℃〜20℃である。基板周囲の環境温度がこの領域内で計測された場合は、この環境温度に近い基準温度1(35℃)が選択される。計測される環境温度と基準温度との対応をまとめると、環境温度が5℃〜20℃の場合は基準温度1が、20℃超〜30℃の場合は基準温度2が選択されることになる。したがって、基準温度がただ一つ、例えば45℃の場合であれば、環境温度が15℃〜20℃のときは基準温度に達するまで25℃以上加熱しなければならなかったが、上記のように基準温度を二つ設定した場合には、環境温度が15℃〜20℃のときは20℃以下加熱するだけでよい。すなわち、基準温度まで加熱する時間が短縮化される。また、対応可能な環境温度領域も5℃〜30℃となり、基準温度がただ一つ45℃の場合(15℃〜30℃)に比べて拡がっている。
ここでは、例として基板周囲の環境温度が20℃以下であり基準温度1が選択されたとする。次に、基板Pに備えた全てのチップ抵抗器CRに対して最大(Max)の電力を供給すると同時に、基板Pに備えた全ての発光ダイオード9に対して最大(Max)の電力を供給する。この電力供給の後にサーミスタSで計測される基板Pの温度が予め設定された基準温度1(35℃)の領域内(35℃±1℃)に達したことが判別されると、全ての発光ダイオード9への電力を遮断して(チップ抵抗器CRへの電力供給は継続する)待機状態に移行する(#103〜#106ステップ)。このフイルムスキャナでは、サーミスタSで計測される基板Pの温度が低温側の閾値(34℃)を超えた時点で発光ダイオード9への電力供給を停止するよう制御形態を設定している。
上述のように起動ルーチンGの制御形態を設定することにより、前記フィルムスキャナを起動した場合には、発光ダイオード9の熱とチップ抵抗器CRとに供給される大電力によって基板Pを短時間のうちに目標とする基準温度まで上昇させ、発光ダイオード9の発光を安定させ、写真フィルムFのスキャニングを可能にしているのである。なお、目標とする基準温度まで上昇した後には、チップ抵抗器CRの発熱量を変更することによって、基板Pの温度を変化させることのないものにするとともに、サーミスタSで計測される基板温度が、高温側の閾値(36℃)を超えた場合はファン24の駆動を開始し、サーミスタSで計測される基板Pの温度が低温側の閾値(34℃)を下回った場合はファン24の駆動を停止するよう制御して温度管理を行っている。このように本実施形態における温度制御手段は、起動ルーチンG、チップ抵抗器CR、発光ダイオード9、ファン24、サーミスタSから構成されている。
さらに、上述したように、発光ダイオードは温度変化により波長のピークがシフトする。同様に、光量も温度変化により変化する。前記フィルムスキャナにおいては、基準温度が二種類設定されているので、夫々の基準温度で光量及び波長のピークが相違している。したがって、どちらの基準温度に設定しても色品質が一定になるようにするためには、これを補正する必要がある。図6に示すように、前記フィルムスキャナの制御装置Eには、夫々の基準温度に対して光量や波長ピークのシフト量を反映した補正テーブルが予め用意されている。図8に示すように、画像補正に際して、まず制御装置Eの記憶手段から保存された画像データを取得し(#201)、次にこの画像データとともに保存された(この画像データの元となる)フィルム画像の読み取り時の基板Pの基準温度から、対応する補正テーブルが選択される(#202)。そして、この選択された補正テーブルを用いて、この画像データの補正を行うのである(#203)。かかる補正により、どの基準温度に制御された発光ダイオードを使用しても、色品質が一定の画像データを得ることができる。
上述した実施の形態では、発光素子を発光ダイオードとしたが、勿論、これ以外の発光素子、例えば蛍光発光素子やハロゲンランプなどが用いられる場合にも、本発明を適用することができる。
上述した実施の形態では、基準温度を二種類としたが、勿論、三種類以上の基準温度を設定しても良く、重複する対応可能な環境温度領域もそれに応じて複数設定することもできる。
また、上述した実施の形態では、基準温度を自動的に選択するようにしたが、勿論、オペレータがこれを指定するように構成しても良い。例えば、基準温度1(35℃)を冬モード、基準温度2(45℃)を夏モードとして装置表面にスイッチなどを設けることにより、オペレータがこれを選択することができる。また、基板毎に異なる基準温度を選択できるように構成しても良い。
さらに、上述した実施の形態では、起動時において基板周囲の環境温度に基づき基準温度を決定したが、起動後において環境温度が大きく変化する場合には、起動後において基準温度を変更できるように構成しても良い。例えば、上述した実施の形態において、起動時には基準温度を35℃に設定しておき、環境温度が上昇して基準温度35℃の対応可能な環境温度領域を超えるようなときには、新たに基準温度を45℃として基板温度をこれに合わせるように構成することができる。かかる構成は、特に朝と昼とで環境温度が大きく変化する場合などに好適である。
フィルムスキャナの全体斜視図 光源ユニットの分解斜視図 光源ユニットの縦断面正面図 基板の一部を示す平面図 基板の実装部品の配置を示す斜視図 制御系を示すブロック回路図 起動ルーチンのフローチャート 画像補正のフローチャート 発光ダイオードの温度−波長特性を表すグラフ
符号の説明
P:基板
G:起動ルーチン(温度制御手段)
CR:チップ抵抗器(温度制御手段)
S:サーミスタ(温度制御手段)
T:温度センサ(環境温度計測手段)
TC:環境温度計測回路(環境温度計測手段)
H:画像補正手段
9:発光ダイオード
24:ファン(温度制御手段)

Claims (2)

  1. 対象物に光線を照射する複数の発光素子が配置された基板と、前記基板の温度を予め設定された基準温度に制御する温度制御手段とを有する画像読み取り装置において、
    前記基板周囲の環境温度を計測する環境温度計測手段を有し、
    前記基準温度が複数設定されているとともに、各々の前記基準温度には対応可能な環境温度領域が設定されており、
    前記温度制御手段は、前記対応可能な環境温度領域に前記計測された環境温度を含む基準温度を前記複数の基準温度から選択するとともに、前記基板の温度が当該選択された基準温度に達するように制御を行う画像読み取り装置。
  2. 前記複数の基準温度夫々に対応した補正テーブルを有するとともに、
    前記基準温度に制御された基板に配置された前記発光素子を使用して読み取られた画像に対して、前記基準温度に対応した補正テーブルに基づいて補正を行う画像補正手段を有する請求項1に記載の画像読み取り装置。
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