JP4405657B2 - 油圧緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

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Description

【産業上の利用分野】
この発明は、自動車の懸架装置など車体の振動を抑制する油圧緩衝器に関し、詳しくは、減衰力のばらつきを減少させることのできる油圧緩衝器のバルブ構造に関する。
【0001】
【従来の技術】
この種の油圧緩衝器としては、例えば図3,図4に示すようなものが知られている。まず構造の概要を図面に基づいて説明する。車両に取り付けた状態では図3と上下関係が同じであるので、以下、図3の上下関係で部材の位置或いは部位を説明する。
【0002】
車体と車輪との間に結合部材を介して取付けられる油圧緩衝器は、車体側に取り付けられるピストンロッド1にピストン5と伸側減衰力を制御するピストンバルブを組み付けそれを摺動自在に収容するとともに、下端部に圧側減衰力を制御するベースバルブを装着したシリンダ21を車輪側に取り付けられる外筒22に収容し、外気を遮断するシール24とロッドガイド23とを収容したパッキンケース25を外筒22の上部から嵌挿した後、外筒22の上端部を全周溶接等により密封して形成されている。そして、シリンダ21と外筒22の間にはタンク室Dが形成される。
【0003】
作動油の充満したシリンダ21内をピストンロッド1が上昇する際には、密閉された上部室Aの作動油は、ピストンバルブを介して下部室Bに流出し、この際の通路抵抗が伸側減衰力となる。ピストンロッド1の上昇によって不足するピストンロッド退出体積分の作動油は、前記シリンダ21の下端部に配設されたベースバルブを介してタンク室Dに連なる底部室Cより補充される。
【0004】
つぎに、伸側減衰力を制御するピストンバルブについて説明する。
【0005】
ピストンロッド1の下端部には上部よりも小径のインロー部1Aが設けられ、ここにリーフバルブ3と切欠きリーフバルブ4からなる逆止弁CVの最大撓みを規制するバルブストッパ2,外端が逆止弁CVの撓みの支持径となる環座7,リーフバルブ3,当該リーフバルブ3の下側に重畳され外周に切欠き4Aを設けた切欠きリーフバルブ4,上面が切欠きリーフバルブ4に対向するピストン5を順次嵌挿する。
【0006】
シリンダ21内を上部室Aと下部室Bに区画し外周にガイド5Sを巻着したピストン5には、上部室Aと円環状の下側開口窓5Cとを連通する伸側ポート5Aが穿孔されるとともに、下部室Bと円環状の上側開口窓5Dとを連通する圧側ポート5Bが穿孔されている。上記下側開口窓5Cには、リーフバルブ6からなる伸側減衰弁PVが対向している。続いて、外端が伸側減衰弁PVの撓みの支持径となる環座7,伸側減衰弁PVの最大撓みを規制するバルブストッパ8を順次組み付け、最後にピストンナット9をインロー部1Aのねじ部に螺着し、締付け工具により締結することによりピストンバルブが構成される。
【0007】
作動油の充満したシリンダ21内をピストンロッド1が上昇する所謂伸長工程において、ピストン速度が小さくピストンの下側開口窓5Cと下部室B間の圧力差が小さい所謂低速域においては、伸側減衰弁PVは下側開口窓5Cを覆窓している。このため上部室Aの圧油は、切欠きリーフバルブ4の切欠き4Aを通り、ピストンの上側開口窓5D及び圧側ポート5Bを介して下部室Bに流出し、この際の通路抵抗により、ピストン速度のほぼ2乗に比例する低速域の伸側減衰力を発生する。
【0008】
ピストン速度が増大するのに伴い、切欠きリーフバルブ4の切欠き4Aを通過する流量が増え切欠き前後の圧力差が増大するとともに、伸側ポート5Aを介して上部室Aに連通するピストンの下側開口窓5Cと下部室B間の圧力差も大きくなる。
【0009】
ピストン速度が中速域に近づくにつれ、下側開口窓5Cに対向して配設されている伸側減衰弁PVの外周側が、その合成された撓み剛性に打ち勝って、下側開口窓5Cの外側シート部5Fから押し開かれ、作動油が下部室Bに流出し、この際の通路抵抗と伸側ポート5Aの通路抵抗とにより中速域以降の伸側減衰力を発生する。リーフバルブ6からなる伸側減衰弁PVの撓み剛性と伸側ポート5Aの通路面積を適当に選択することにより、所要の減衰力特性を得ることができる。
【0010】
つぎに、圧側減衰力を制御するベースバルブについて説明する。まず、ガイド11の軸部11Aに、リーフバルブ13と切欠きリーフバルブ14からなる吸込み弁DVの最大撓みを規制するバルブストッパ12,外端が吸込み弁DVの撓みの支持径となる環座17,リーフバルブ13,当該リーフバルブ13の下側に重畳され外周に切欠き14Aを設けた切欠きリーフバルブ14,上面が切欠きリーフバルブ14に対向するバルブケース15を順次嵌挿する。
【0011】
シリンダ21の下端部に嵌着され下部室Bと底部室Cとを区画するバルブケース15には、下部室Bと円環状の下側開口窓15Cとを連通する内周ポート15Bが穿孔されるとともに、底部室Cと円環状の外側開口窓15Kとを連通する外周ポート15Aが穿孔されている。
【0012】
続いて、ガイド11の軸部11Aに、上記バルブケースの外側開口窓15Kに対向するリーフバルブ16からなる圧側減衰弁BV,更に、外端が圧側減衰弁BVの撓みの支持径となる環座17,圧側減衰弁BVの最大撓みを規制するバルブストッパ18を順次組み付け、最後に、ガイドの軸部11Aの下端部を工具により加締めることによりベースバルブが構成される。
【0013】
作動油の充満したシリンダ21内をピストンロッド1が下降する所謂収縮工程において、ピストン速度が小さくバルブケースの下側開口窓15Cと底部室C間の圧力差が小さい所謂低速域においては、圧側減衰弁BVは下側開口窓15Cを覆窓している。このためピストンを介して容積の拡大する上部室Aに補充される分を除いた下部室Bの圧油は、切欠きリーフバルブの切欠き14A,外側開口窓15K,外周ポート15Aを介して底部室Cに開放され、この際の通路抵抗により、ピストン速度のほぼ2乗に比例する低速域の圧側ベース減衰力を発生する。
【0014】
ここで、ピストンを介して容積の拡大する上部室Aに補充される下部室Bの圧油は、ピストン速度が小さくピストンの外側開口窓15Kと上部室A間の圧力差が小さい所謂低速域においては、リーフバルブ3と切欠きリーフバルブ4からなる逆止弁CVは上側開口窓5Dを覆窓している。このため、下部室Bの圧油はピストン5の圧側ポート5Bを通り、切欠きリーフバルブ4の切欠き4Aを介して上部室Aに流出し、この際の通路抵抗により、ピストン速度のほぼ2乗に比例する低速域の圧側背面減衰力を発生する。当該圧側背面減衰力を上記圧側ベース減衰力に付加したものが低速域の圧側減衰力となる。
【0015】
ピストン速度が増大するのに伴い、切欠き14Aを通過する流量が増え切欠き前後の圧力差も増大するとともに、リーフバルブ13の通孔13A,当該通孔13Aと連通する切欠きリーフバルブ14の開口部14B,バルブケースの上側開口窓15D,内周ポート15Bを介して下部室Bに連通するバルブケースの下側開口窓15Cと、底部室C間との圧力差も大きくなる。
【0016】
このため、ピストン速度が中速域に近づくにつれ、下側開口窓15Cに対向して配設されているリーフバルブ16からなる圧側減衰弁BVの外周側が、その合成された撓み剛性に打ち勝って下側開口窓15Cの外側シート部15Fから押し開かれ、作動油が底部室Cに流出し、この際の通路抵抗と内周ポート15Bの通路抵抗とにより中速域以降の圧側ベース減衰力を発生する。
【0017】
ここで、容積の拡大する上部室Aには、ピストン5の圧側ポート5Bを通り、リーフバルブ3と切欠きリーフバルブ4からなる逆止弁CVの合成された撓み剛性に打ち勝ってその外周側を押し開き、下部室Bから作動油が補充され、この際の通路抵抗により中速域以降の圧側背面減衰力を発生する。当該圧側背面減衰力を上記圧側ベース減衰力に付加したものが中速域以降の圧側減衰力となる。
【0018】
逆に、ピストンロッド1が上昇する際には、底部室Cからバルブケースの外周ポート15Aを通り、リーフバルブ13と切欠きリーフバルブ14からなる吸込み弁DVの撓み剛性に打ち勝って、その外周側を押し開き、ピストンロッド1の退出体積分の作動油が下部室Bに補充される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術に係わるピストン5とバルブケースにおける上側と下側のバルブ支持構造は形状が類似しているので、解決しようとする課題をピストンバルブの下部室B側のバルブ支持構造を例にして説明する。図3,図4に示すようにピストン5の下面に形成した下側開口窓5Cは、円筒状の中央ボス部5Eと、このボス部5Eより僅かに高く(例えば5μ)した円環状の外側シート部5Fに包囲された環状溝になっている。
【0020】
一方、外端が伸側減衰弁PVの撓みの支持部となる環座7の下側に組み付けられ、伸側減衰弁PVの撓みを規制するバルブストッパ8は、撓みの支持部材となる環座7の外端を下側から確実に保持するため、上面が基端側から外端側に向けて勾配が上方に立ち上がるテーパ面になっている。車輌の要求に合わせ高い減衰力を設定するために、環座7の外径をボス部5Eの外径よりも大きくすると、環座7の外端がバルブストッパ8のテーパ面に押されてピストン5側に押し倒される。
【0021】
ピストン5は、減衰力を安定させるために、円環状のシート部5Fをボス部5Eより僅かに高くした段差を設けているので、ボス部5Eとバルブストッパ8の間に挟持される伸側減衰弁PVは、シート部5Fとボス部5Eとの段差による初期撓みに加えバルブストッパ8がピストン5側に押し倒された分だけ初期撓みが増加する。初期撓みの増加分はテーパ面の出来映えにより変動しこれにより開弁圧力が変化するので、その分減衰力のばらつきが増すことになる。
【0022】
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環座の外径をボス部の外径より大きくしても減衰力のばらつきが増すことのない油圧緩衝器を提供することである。
【0023】
【問題を解決するための手段】
本発明は、シリンダ内にピストン又はバルブケースからなる隔壁部材を介して二つの油室を区画し、二つの油室は隔壁部材に形成したポートとポートの出口端又はポートの入り口及び出口端の双方に形成した開口窓を介して連通し、当該開口窓は基端側ボス部と外側の円環状シート部とで規制され、当該ボス部とシート部とには開口窓を開閉するリーフバルブが開閉自在に当接し、リーフバルブの基端側背面は環座を介して支持され、当該環座は基端側から外端側に向けて勾配が立ち上がるテーパ面を備えたバルブストッパで坦持されている油圧緩衝器を前提とする。上記リーフバルブは、ピストン側の伸側減衰弁及び逆止弁、又は、バルブケース側の圧側減衰弁及び吸込み弁を構成している。
【0024】
課題を解決するため本発明の採った手段は、ボス部の外周側に当該ボス部の端面に連なり上記環座の外端よりも外側に突出する突起を円周方向に沿って複数突設したことである。各突起は半径方向の突出高さが同一で且つ円周方向に等分して設けることが望ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる油圧緩衝器は、図3の従来技術と同じ基本構造を備え、ピストンロッド1がその下端部に装着されたピストン105を介して、シリンダ21内に移動自在に挿入されるとともに、上部室Aと下部室Bを区画する。また、シリンダ21の下端部にはバルブケース115が嵌着され、同じく下部室Bと底部室Cを区画している。
【0026】
ピストンバルブ側の環座107に対応するピストン105の下側開口窓105Cと上側開口窓105Dは上下対称であり、ベースバルブ側の環座117に対応するバルブケース115の下側開口窓115Cと上側開口窓115Dはほぼ上下対称であるので、以下、ピストン,バルブケースの順に、下側開口窓を例にして説明する。
【0027】
図3の従来技術と同じく、ピストン105は上部室Aと下部室Bとを区画し、上部室Aと下部室Bとはピストン105に形成した伸側ポート105Aと圧側ポート105Bを介して連通している。伸側ポート105Aの出口端に形成された下側開口窓105Cは伸側減衰弁PVで開閉され、圧側ポート105Bの出口端に形成された上側開口窓105Dは逆止弁CVで開閉される。
【0028】
下側開口窓105Cに当接する伸側減衰弁PVの上側は、下側開口窓105Cを規制する外側の円環状シート部105Fと中央のボス部105Eに支持され、基端部背面側は環座107で支持されている。環座107はピストンナット9で締結されたバルブストッパ108で支持され、このバルブストッパ108の上面は、基端側から外端側に向けて勾配が立ち上がるテーパ面として形成されている。
【0029】
図1に示す本発明の実施形態を、まずピストンバルブについて、伸側減衰弁PV側のバルブ支持構造から説明する。図1に示すように、本発明に係わるピストンバルブは、バルブストッパ108の上面が基端側から外端側にかけてピストン105側に傾斜する外高(例えば5μ)の緩やかなテーパ面であり、且つ環座107の外端がボス部105Eの外端より大きく通常よりも高い減衰力を設定できる構造になっている。
【0030】
一般に、環座107の外端が伸側減衰弁PVの初期撓みに影響しないようにする方法としては、ピストン105のボス部105Eの外径を環座107の外径より更に大きくすることが考えられる。しかしこの方法による場合は、円環状の下側開口窓105Cの開口面積が減少してしまうので、減衰力の設定自由度が低下する。
【0031】
そこで本発明は、下側開口窓105Cの開口面積を大きく減少させないで、上記の目的を達成する別の方法として開発されたものである。すなわち、下側ボス部105Eの外周側に、当該下側ボス部105Eの端面に連なる突起105Jを円周方向に沿って複数外側に向けて突設し、リーフバルブ6からなる伸側減衰弁PVの基端側上面を、下側ボス部105Eと突起105Jで支持させたものである。伸側減衰弁PVの基端側背面は環座107で支持される。
【0032】
このため、突起105Jは下側開口窓105Cの開口面積を若干小さくするが、下側ボス部105Eの外径全体を大きくするものに比べて開口面積を大きくとれるのである。複数の突起105Jの外方への張り出し高さは、突起105Jの各頂点が環座107の外端よりも外側に突出していればよい。突起105Jは支持部としては最低2個あればよいが、伸側減衰弁PVの撓みの支持部材である環座107の撓みを一様に阻止して減衰力の変動を防止するためには、3個以上であることが望ましい。
【0033】
上記の条件さえ満たせば、複数の突起105Jの外方への張り出し高さには多少の不揃いがあってもよいが、突起105Jは、すべての張り出し高さが同一で且つ円周方向に等分して設けることがより好ましい。何故ならば、突起105Jの各頂点を結ぶ外接円の中心が下側ボス部105Eの軸心と同一で且つ円周方向に等分して設けられるときに、下側開口窓105Cに当接する伸側減衰弁PVの初期撓みが一様になるからである。伸側ポート105Aは突起105Jと干渉しない位置に穿設する。
【0034】
上記の構成によれば、バルブストッパ108の上面テーパにより環座107の外周側がピストン5側に押し倒されそうになっても、円周方向の突起105Jがこれを阻止するので、伸側減衰弁PVの初期撓みを増加させることがないため、減衰力のばらつきの増加を未然に防止することができる。上記突起105Jは、下側ボス部105E側に設ける場合を説明しているが、上側ボス部105G側にも同様に設けることができる。
【0035】
この場合、上側開口窓105Dに当接する逆止弁CVのバルブ支持構造は、上記伸側減衰弁PVのバルブ支持構造と実質的に同じであるので、詳細な説明は省略する。しかし、逆止弁CV側で発生する圧側背面減衰力が圧側減衰弁BV側で発生する圧側ベース減衰力に比べて小さいこともあって、突起105Jは必ずしも双方に設ける必要はなく、下側ボス部105E側にのみ設けてもよい。
【0036】
続いて、上記発明をベースバルブ側に適用する場合について説明する。下側開口窓115Cに当接する圧側減衰弁BVの上側は、下側開口窓115Cを規制する外側の円環状シート部115Fと中央のボス部115Eに支持され、基端部背面側は環座117で支持されている。環座117はバルブストッパ118で支持され、このバルブストッパ118の上面は、基端側から外端側に向けて勾配が立ち上がるテーパ面として形成されている。
【0037】
バルブケース115の下側ボス部115Eの外周側に、当該下側ボス部115Eの端面に連なる突起115Jを少なくても2個望ましくは3個以上円周方向に等分して外側に向けて突設する。この場合も前記ピストンバルブ側と同様に、バルブストッパ118の上面テーパにより環座117の外周側がバルブケース115側に押し倒されそうになっても、バルブケース115の円周方向の突起115Jがこれを阻止するので、リーフバルブ16からなる圧側減衰弁BVの初期撓みを増加させることがないため、減衰力のばらつきの増加を未然に防止することができる。
【0038】
上記突起115Jは、下側開口窓115C側に設ける場合を説明しているが、上側開口窓115D側にも同様に設けることができる。上側開口窓115Dに当接する吸込み弁DVのバルブ支持構造は、上記圧側減衰弁BVのバルブ支持構造と実質的に同じであるので、詳細な説明は省略する。しかし、吸込み弁DVは吸い込み性をよくするためもともと撓み剛性を小さく設定しており、環座117の撓みに起因する吸込み弁DVの初期撓みの影響は小さいので、突起115Jは必ずしも双方に設ける必要はなく、下側ボス部115E側にのみ設けてもよい。
【0039】
また、本発明に係わるピストン105,バルブケース115は、ピストンの下側ボス部105E及び上側ボス部105G,バルブケースの下側ボス部115E及び上側ボス部115Gに対応する環座の外端が、それぞれ各ボス部の外端と同径か又は小さい場合にもそのまま使用することができる。更に本発明は、ピストンバルブ側及びベースバルブ側のいずれか一方に適用してもよいし、又は双方に適用することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述した通り本発明によれば、リーフバルブを坦持するボス部の端面に連なり且つリーフバルブを背面から支持する環座の外端よりも外側に突出させた突起を円周方向に等分に設けることにより、減衰力の設定自由度が低下することを防ぐことが可能となり、更には、バルブストッパのテーパ面により環座の外周側が隔壁部材側に押し倒されそうになっても、円周方向の突起がこれを阻止するので、リーフバルブの初期撓みを増加させることがないため、減衰力のばらつきの増加を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる油圧緩衝器の要部断面図である。
【図2】本発明に係わるピストンの底面図である。
【図3】従来技術に係る油圧緩衝器の縦断面図である。
【図4】従来技術に係わるピストンの底面図である。
【符号の説明】
A 上部室
B 下部室
BV 圧側減衰弁
CV 逆止弁
DV 吸込み弁
PV 伸側減衰弁
6,16 リーフバルブ(ピストン側,バルブケース側)
21 シリンダ
105 ピストン
105C,105D 開口窓(ピストンの下側,上側)
105E,105G ボス部(ピストンの下側,上側)
105F,115F 円環状シート部(ピストン側,バルブケース側)
105J,115J 突起(ピストン側,バルブケース側)
107,117 環座(ピストン側,バルブケース側)
115 バルブケース
115C,115D 開口窓(バルブケースの下側,上側)
115E,115G ボス部(バルブケースの下側,上側)

Claims (3)

  1. シリンダ内にピストン又はバルブケースからなる隔壁部材を介して二つの油室を区画し、二つの油室は隔壁部材に形成したポートとポートの出口端又はポートの入り口及び出口端の双方に形成した開口窓を介して連通し、当該開口窓は基端側ボス部と外側の円環状シート部とで規制され、当該ボス部とシート部とには開口窓を開閉するリーフバルブが開閉自在に当接し、リーフバルブの基端側背面は環座を介して支持され、当該環座は基端側から外端側に向けて勾配が立ち上がるテーパ面を備えたバルブストッパで坦持されている油圧緩衝器において、ボス部の外周側に当該ボス部の端面に連なり上記環座の外端よりも外側に突出する突起を円周方向に沿って複数突設したことを特徴とする油圧緩衝器のバルブ構造。
  2. リーフバルブがピストン側の伸側減衰弁及び逆止弁、又は、バルブケース側の圧側減衰弁及び吸込み弁を構成していることを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器のバルブ構造。
  3. 各突起は半径方向の突出高さが同一で且つ円周方向に等分して設けることを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器のバルブ構造。
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