JP4402617B2 - 整流子の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は整流子の製造装置及び製造方法に係り、特に成形金型内から整流子をスリーブで押し出すことによって離型する方式を採用した整流子の製造装置及び製造方法に関する。
従来、回転電機に用いられる整流子は、環状に形成された導電部材を金型内に配置し、この導電部材内に樹脂材料を注入等することにより、導電部材の内周面に絶縁樹脂部材を一体に形成した後、離型し、導電部材を複数のセグメントに分離することにより製造している(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の製造装置では、センターピンと、センターピンの外周面と摺接して進退動可能な円筒形状のスリーブを備えており、スリーブの先端部とセンターピンの先端部位は、金型本体と共に整流子を成形するためのキャビティを形成している。
そして、上記製造装置では、このキャビティに溶融樹脂が注入され、固化した後、スリーブの先端部分で導電部材と絶縁樹脂部材の一体成形品を金型外へ押し出して離型することが可能である。このとき、スリーブの先端部分は、導電部材と絶縁樹脂部材の双方に当接しているので、スリーブをセンターピンに沿ってスライドさせることにより、絶縁樹脂部に割れが生じたり、絶縁樹脂部のみが取り出されたりすることなく、確実に導電部材と絶縁樹脂部の一体成型品を取り出すことができる。このように、上記製造装置では、エジェクタスリーブ方式を採用している。
図7は、従来例に係るエジェクタスリーブ方式を採用した整流子の製造装置の断面図である。この例では、製造装置1は、第1金型10と、第2金型20と、第1金型10に対して不動に固定されたセンターピン12と、センターピン12と摺動しながらセンターピン12の軸方向に沿って進退動可能なスリーブ14とを備えている。第1金型10には、環状の導電部材30を配置するためのキャビティ10aが形成されている。また、センターピン12が挿通されたスリーブ14は、第1金型10に形成された挿通孔10bに摺動可能に挿入されている。このキャビティ10aと挿通孔10bは、連通している。また、センターピン12の先端部は、このキャビティ10a内まで突出している。
このスリーブ14が不図示の駆動手段によって進退動すると、スリーブ14の先端側の外周面は、キャビティ10aおよび挿通孔10bの内周面と摺接する。また、このときセンターピン12は、第1金型10に対して固定されているので、スリーブ14の内周面とセンターピン12の外周面も摺接する。
スリーブ14が図中下方の樹脂注入位置にある状態で、第1金型10に導電部材30を配置し、第1金型10と第2金型20を型締めすると、第1金型10,第2金型20,センターピン12の先端部,スリーブ14の先端面によって溶融樹脂充填空間Sが形成される(図7(A)参照)。
この状態で第2金型20側から溶融樹脂充填空間Sに溶融樹脂を充填し、固化させると、導電部材30の内周側に樹脂部材40が一体に形成された一体成型品50が形成される。
そして、第1金型10と第2金型20を型開き後、スリーブ14を第2金型20側へ駆動手段によってスライドさせることにより、スリーブ14の先端面によって一体成型品50を押し出して離型させることができる(図7(B)参照)。
特開2002−354757号公報(第4−5頁、図15)
しかしながら、図7の従来例では、離型するときにスリーブ14が進退動すると、スリーブ14とセンターピン12、スリーブ14と第1金型10、がそれぞれ摺動する。これにより、使用を継続していくうちに、スリーブ14,センターピン12,第1金型10の摺接面が摩耗していく。
そして、従来のエジェクタスリーブ方式では、センターピン12,スリーブ14,導電部材30が配置されその外周面を覆う第1金型10,の組み合わせ精度で製品である整流子の同軸を確保している。
したがって、このようにして同軸を確保する方法では、繰り返し一体成型品50を成形していくうちに、摺接面の摩耗によってガタが生じて同軸が狂い、製品である整流子の内径に対する外径の振れ精度が悪化したり、スリーブ14とセンターピン12との摺動部分に樹脂が入り込んで製品にバリが付着したりしてしまうという問題があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、導電部材と樹脂部材の一体成型品をスリーブによって金型からエジェクトするエジェクトスリーブ方式を採用する整流子の製造装置及び製造方法において、金型から一体成型品を安定的に取り出すことができると共に、使用を継続しても整流子の振れ精度を良好に維持することができる整流子の製造装置及び製造方法を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、整流子片を形成するための導電部材を配置可能なキャビティを有する第1金型と、該第1金型と型締めされることによって該第1金型との間に所定の空間を形成する第2金型と、前記第1金型に対して不動に配置されると共に先端部が前記キャビティ内に配置された軸心部材と、該軸心部材の外周面と摺接しながら該軸心部材の軸方向にスライド可能なスリーブと、を備えた整流子の製造装置であって、前記軸心部材は、センターピンと、該センターピンの先端部以外の外周面を保持する摺接部材と、を有し、前記スリーブの外周面と前記第1金型のキャビティの内周面との間には、径方向に所定の間隔が設けられ、前記スリーブは、前記摺接部材の外周面と摺接し、前記第1金型のキャビティに導電部材が配置されたときに、前記スリーブの前記第2金型側の先端部が、導電部材の先端部と当接可能に形成されることにより解決される。
このように、本発明では、スリーブの外周面と第1金型のキャビティの内周面との間には、径方向に所定の間隔が設けられているので、スリーブが軸方向にスライドさせることによって導電部材と樹脂部材との一体成型品を離型させるときに、スリーブと第1金型とが摺接しない。これにより、スリーブおよび第1金型が摩耗して、製品となる整流子の整流子片と軸取付孔との同軸がずれてしまうことを防止することができる。したがって、整流子の内径に対する外径の振れ精度を長期的に良好に維持することができる。
た、軸心部材は、センターピンと、センターピンの先端部以外の外周面を保持する摺接部材と、を備え、スリーブは、摺接部材の外周面と摺接すると好適である。このように構成すると、センターピンとスリーブとが摺接することがないので、センターピンが摩耗して、製品となる整流子の軸取付孔が径方向にずれてしまうことを防止することができる。
また、前記スリーブと前記摺接部材の摺接面には、少なくとも前記スリーブまたは前記摺接部材のいずれか一方に樹脂溜まり部としての凹部が形成されると好適である。このように構成すると、キャビティ内に溶融樹脂を注入したときに、スリーブと摺接部材とのわずかな隙間から浸入する溶融樹脂は、樹脂溜まり部としての凹部に入り込むので、軸方向に大きく延出するバリの発生を防止することができる。
また、上記整流子の製造装置を用いて、整流子片を形成するための円環状の導電部材を配置可能なキャビティを有する第1金型と、該第1金型と型締めされることによって該第1金型との間に所定の空間を形成する第2金型と、前記第1金型に対して不動に配置されると共に先端部が前記キャビティ内に配置されたセンターピンと、該センターピンの先端部以外の外周面を保持する摺接部材と、を有する軸心部材と、前記摺接部材の外周面と摺接しながら該軸心部材の軸方向にスライド可能であり前記第1金型のキャビティの内周面との間に径方向に所定の間隔を設けて配置されたスリーブと、を備えた製造装置を用いた整流子の製造方法であって、前記導電部材を前記第1金型のキャビティに配置して前記軸心部材の先端部を前記導電部材内に挿入し、前記導電部材の先端部と前記スリーブの前記第2金型側の先端部とを当接させる導電部材配置工程と、前記第1金型と前記第2金型とを型締めして、前記第1金型と、前記第2金型と、前記軸心部材と、前記スリーブと、によって溶融樹脂充填空間を形成する型締め工程と、前記溶融樹脂充填空間に溶融樹脂を充填して固化させ、前記導電部材と樹脂部材が一体に形成された一体成形品を形成する樹脂充填工程と、型開き後に前記スリーブを前記第1金型側から前記第2金型側へスライドさせることによって、前記一体成形品を前記第1金型から離型させる離型工程と、前記一体成型品の導電部材を切断して複数の整流子片を形成する整流子片形成工程と、を行うことにより整流子を製造することができる。
た、前記スリーブは、前記摺接部材の外周面と摺接してなり、前記樹脂充填工程では、前記スリーブと前記摺接部材の摺接面において少なくとも前記スリーブまたは前記摺接部材のいずれか一方に樹脂溜まり部として形成された凹部に余剰樹脂を浸入させると好適である。
本発明によれば、金型から一体成型品を押し出すための進退動可能なスリーブが、整流子片を形成するための導電部材を配置する第1金型およびセンターピンと摺接しないように構成されているので、第1金型およびセンターピンの摩耗を防止することができ、金型から一体成型品を安定的に取り出すことが可能であると共に、使用を継続しても整流子の振れ精度を良好に維持することが可能である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。また、上記従来例と同様の構成要素には、同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図1〜図4は本発明の一実施形態に係るものであり、図1は整流子の製造装置の断面説明図、図2は図1の製造装置による製造工程を表す説明図、図3は図1の製造装置による型開き工程を表す説明図、図4は図1の製造装置による離型工程を表す説明図である。
図5,図6は本発明の他の実施形態に係る製造装置の断面説明図である。
図1に示すように、本実施形態の整流子の製造装置1は、固定側の第2金型20と、この固定側の第2金型20に対して進退移動可能に配設された可動側の第1金型10と、第1金型10に対して不動に固定配置された軸心部材11と、軸心部材11と摺接しながら軸心部材11の軸方向にスライド可能なスリーブ14とを主要構成要素としている。
本例の第2金型20は、前面(第1金型10側の面)に型面が形成され、背面(第1金型10とは反対側の面)側が固定側取付板(不図示)に取り付けられて固定されている。また、第2金型20には、不図示の射出装置のノズルが接続されるスプルー21が形成されており、射出装置からの溶融樹脂材料がスプルー21を通ってランナーを介し、ゲート22からキャビティ内に射出されるようになっている。
本例の第1金型10には、整流子片を形成するための円環状の導電部材30を配置可能な略円柱状のキャビティ10aが形成されている。このキャビティ10aに連通して第1金型10の底面(背面)まで貫通する挿通孔10bが形成されている。なお、本例では、第1金型10は、キャビティ10aが形成された入れ子10Aが、固定板10Bに取付けられて構成されている。
第1金型10は、背面側がスペーサブロック16によって支持され、スペーサブロック16を介して、可動側取付板17に固定されている。この可動側取付板17は、不図示の駆動手段に連結されており、この駆動手段によって可動側取付板17,スペーサブロック16,第1金型10は第2金型20に対して進退動可能となっている。そして、この進退動によって、第1金型10と第2金型20は型締め可能である。
本例の軸心部材11は、センターピン12と、センターピン12の外周面を支持する摺動部材13とを備えている。センターピン12と摺動部材13は、可動側取付板17に台座18を介して取付けられている。これにより、センターピン12と摺動部材13は、第1金型10に対して不動に固定配置されている。
センターピン12は、モータの出力軸を嵌入するための整流子の軸取付孔を形成するものである。センターピン12は、その先端部12a(上記軸取付孔を形成する部位)がキャビティ10a内に配置されるように寸法設定されている。そして、先端部12aは、その中心軸が円柱状のキャビティ10a(およびキャビティ10aに配置される円環状の導電部材30)と同軸となるように配設されている。
なお、本例では、センターピン12の先端がキャビティ10a外には突出しないようになっているが、これに限らず、先端をキャビティ10a外に突出させ、これに対応して第2金型20に凹部を形成してもよい。
摺動部材13は、センターピン12の先端部12a以外の部分を保持する円筒状の保持部13aと、保持部13aの下部に形成された基部13bを有する。基部13bが台座18に固定されることにより、摺動部材13は台座18に取付けられている。
本例のスリーブ14は、円筒状の部材であり、軸心部材11の摺動部材13と摺接しながら軸心部材11の軸方向にスライド可能となっている。すなわち、スリーブ14が進退動することにより、スリーブ14の内周面14cと摺動部材13の外周面13d(図4参照)とが摺動するようになっている。
スリーブ14の先端部(第2金型20に対向する側の端部)には、中心側が窪むように凹部14a(図2参照)が形成されており、この凹部14aに連続して円筒状の縁部14b(図2参照)が形成されている。
スリーブ14が後退した位置(溶融樹脂を充填する位置)にあるときには、端部(端面)13eと凹部14aの底部とが面一となっている。
また、スリーブ14の外周面14d(図4参照)とキャビティ10aおよび挿通孔10bの内周面との間には所定の間隔が設けられており、スリーブ14と第1金型10は遊嵌されている。すなわち、本例では、キャビティ10aおよび挿通孔10bの内径よりもスリーブ14の外径の方が小さく寸法設定されている。これにより、スリーブ14が進退動しても、スリーブ14と第1金型10のキャビティ10aおよび挿通孔10bとは摺接しないように構成されている。
スリーブ14の下端部には、スリーブ14を進退動させるための駆動手段19が設けられている。駆動手段19は、スリーブ14の下端に固定された複数の軸部19aと、軸部19aの下端に取付けられた取付部19bと、取付部19bに連結されたシリンダロッド19c等から構成される。シリンダロッド19cは、不図示の駆動部によって進退動されるようになっている。摺動部材13の基部13bには、複数の軸部19aを挿通するための貫通孔13cが形成されている。貫通孔13cは、基部13bのうちセンターピン12を避けて、センターピン12を中心とした点対称な位置に形成されている。これにより、センターピン12および摺動部材13に対して径方向の負荷を掛けることなく、スリーブ14を軸方向に進退動させることができる。
本例の導電部材30は、複数の整流子片を形成するためのものであって、円筒部31と、円筒部31の一端側の縁部から径方向外側に延出するフランジ部32とを有している。この導電部材30は、所定の厚さを有する金属板をプレス加工等することにより形成することができる。
次に、図2〜図4を参照して、本例の製造装置1の動作について説明する。
まず、型開きされ、スリーブ14が上述の後退位置(溶融樹脂充填位置)にある状態で、第1金型10のキャビティ10aに導電部材30を配置する(導電部材配置工程)。キャビティ10aには、フランジ部32を配置するための円環状のフランジ配置部10cが形成されている。導電部材30を先端部31a側からキャビティ10a内に挿入していくと、円筒部31がキャビティ10aの内周面と摺接し、フランジ部32がフランジ配置部10cに嵌め込まれることによって行き止まる。このとき、導電部材30の先端部31aが、スリーブ14の縁部14bの先端面と当接する。この状態では、円環状の導電部材30の中心軸と同軸にセンターピン12が配置され、導電部材30の内周面とセンターピン12の先端部12aの外周面との間には、所定の間隔が形成される。
導電部材30を配置した後、図2(A)に示すように、不図示の駆動手段を駆動することによって、第1金型10を第2金型20側へ移動させて、第1金型10と第2金型20とを型締めする(型締め工程)。
これにより、第1金型10のキャビティ10aの内周面と、第2金型20の型面と、センターピン12の先端部12aと、摺動部材13の端部13eと、スリーブ14の先端部(凹部14aと縁部14b)とによって溶融樹脂充填空間Sが形成される。この溶融樹脂充填空間Sには導電部材30が配設されているので、実質的には溶融樹脂充填空間Sから導電部材30を除いた空間に溶融樹脂を充填可能である。
型締め後、図2(B)に示すように、不図示の射出装置からスプルー21を介して絶縁性の溶融樹脂Aを溶融樹脂充填空間Sに注入する(樹脂充填工程)。このとき、導電部材30の先端部31aとスリーブ14の縁部14bの先端面とが当接しているので、この当接面を通してスリーブ14と第1金型10との間(すなわち、挿通孔10b)に溶融樹脂Aが漏れ出ないようになっている。溶融樹脂Aを充填後、所定時間、型締め状態を維持して溶融樹脂Aを固化させる。これにより、導電部材30の内周面側に樹脂部材40が一体に形成された一体成型品50(図3等参照)が形成される。本例の樹脂部材40は、絶縁性の円筒状部材である。
所定時間経過し、溶融樹脂Aが固化した後、図3に示すように、第1金型10と第2金型20とを型開きする。
型開き後、駆動手段19を駆動させてシリンダロッド19cを第2金型20側へ突出させる。これにより、図4に示すように、スリーブ14を第2金型20側へスライドさせることによって、一体成型品50を第1金型10のキャビティ10aから外部へ押し出していく(離型工程)。
そして、図4(B)に示すように、スリーブ14を離型位置まで完全に突出させることにより、一体成型品50を離型させることができる。
このとき、スリーブ14の縁部14bは、導電部材30の先端部31aと当接し、スリーブ14の凹部14aの底部は、樹脂部材40の先端部と当接する。このように、スリーブ14によって、導電部材30と樹脂部材40との双方を押し出すので、導電部材30や樹脂部材40に割れや変形を発生させることなく、一体成型品50を安定的に取り出すことができる。
一体成型品50を離型した後、周方向に電気的に接続された導電部材30を、複数に切断して整流子片を形成し、整流子を形成する(整流子片形成工程)。すなわち、導電部材30を所定角度毎に軸方向にカットして、樹脂部材40の外周面に周方向に略等間隔で配置された整流子片を形成する。これにより、各整流子片間を絶縁状態とすることができる。
以上のようにして、整流子を製造することができる。本例の製造装置1では、スリーブ14は、第1金型10のキャビティ10aおよび挿通孔10bに遊嵌されているので、上述の離型工程において、スリーブ14と第1金型10とが摺動することはない。したがって、スリーブ14および第1金型10が摩耗することがない。
また、スリーブ14のスライドによって、スリーブ14と摺動部材13とは摺接するが、センターピン12とスリーブ14とは摺接しないので、センターピン12が摩耗することはない。
これにより、本製造装置1を長期的に使用しても、第1金型10,センターピン12,スリーブ14が摩耗することがないので、ガタの発生を防止することができる。これにより、製造された整流子の出力軸を嵌合させる軸取付孔50aの中心軸と、整流子片の中心軸とを一致させた状態に維持することができる。すなわち、整流子の内径に対する外径の振れ精度を長期的に良好に維持することができる。また、摩耗することがないので、バリの発生を抑止することができる。
上記実施形態は、以下のように改変することができる。
上記実施形態では、スリーブ14の先端部に凹部14a,縁部14bが形成されていたが、図5(A)に示すように、これらを設けないように構成してもよい。すなわち、図5(A)の例では、スリーブ14の先端部には、凹部14aが設けられていない。一方、スリーブ14は第1金型10のキャビティ10aおよび挿通孔10bに遊嵌されている。そして、スリーブ14が後退位置にあるときには、スリーブ14の先端部と摺動部材13の端部13eが面一となるように設定されている。このとき、導電部材30をキャビティ10aに配置すると、導電部材30の先端部31aがスリーブ14の先端部と当接した状態となる。
このように構成しても、第1金型10とスリーブ14,スリーブ14とセンターピン12がそれぞれ摺動することがないので、これらの摩耗を防止して、振れ精度を良好に維持することができる。
また、上記実施形態では、軸心部材11がセンターピン12と摺動部材13で構成されていたが、これに限らず、図5(B)に示すように、センターピン12のみで軸心部材11を構成してもよい。すなわち、図5(B)の例では、スリーブ14の内周面がセンターピン12の外周面と接触しており、スリーブ14がスライドすると、スリーブ14の内周面とセンターピン12の外周面とが摺動する。一方、スリーブ14は第1金型10のキャビティ10aおよび挿通孔10bに遊嵌されている。
このように構成しても、第1金型10とスリーブ14が摺動することがないので、これらの摩耗を防止して、振れ精度を良好に維持することができる。
また、図6に示すように、摺動部材13とスリーブ14の摺接面の少なくともいずれか一方に樹脂溜まり部としての凹部を形成してもよい。
図6(A)の例では、スリーブ14の内周面14cに凹部14fが形成されている。本例では、この凹部14fは、軸方向から見たときに円環状に形成されている。また、図6(B)の例では、摺動部材13の外周面13dに凹部13fが形成されている。本例でも、この凹部13fは、軸方向から見たときに円環状に形成されている。そして、これら凹部13f,14fは、溶融樹脂充填空間Sと連続しない軸方向位置、すなわち摺動部材13,スリーブ14の先端面から軸方向に後退した位置(アンダーカットとなる位置)に形成されている。
このように、凹部13f,14fが形成されることにより、樹脂充填工程において、溶融樹脂Aが、摺動部材13とスリーブ14とのわずかな隙間からこれら凹部13f,14fに浸入可能である。このような凹部13f,14fがない場合には、軸方向に長いバリが形成されてしまうおそれがある。しかしながら、これら凹部13f,14fが形成されていることにより、浸入した溶融樹脂Aがこれら凹部13f,14fによって捉えられ、軸方向への大きなバリの発生を抑えて小さくバリをまとめることができる。
そして、離型する際には、スリーブ14と摺動部材13が軸方向にずれるので、凹部13f,14fに浸入した余剰樹脂が自動的に切り取られ易くなり、切り取られた場合には凹部13f,14fに蓄積されていく。これにより、当該部位に形成されてしまうバリの発生を抑止することができる。また、これにより、他の部位に発生する余剰樹脂によるバリの発生を抑止することができる。
なお、凹部は、摺動部材13とスリーブ14の摺接面のいずれか一方ではなく、双方に形成してもよい。
本発明の一実施形態に係る整流子の製造装置の断面説明図である。 図1の製造装置による製造工程を表す説明図である。 図1の製造装置による型開き工程を表す説明図である。 図1の製造装置による離型工程を表す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る製造装置の断面説明図である。 本発明の他の実施形態に係る製造装置の断面説明図である。 従来例に係る整流子の製造装置の断面説明図である。
符号の説明
1‥整流子の製造装置、10‥第1金型、10a‥キャビティ、10b‥挿通孔、
10c‥フランジ配置部、11‥軸心部材、12‥センターピン、12a‥先端部、
13‥摺動部材、13a‥保持部、13b‥基部、13c‥貫通孔、13d‥外周面、
13e‥端部、13f‥凹部、14‥スリーブ、14a‥凹部、14b‥縁部、
14c‥内周面、14d‥外周面、14f‥凹部、16‥スペーサブロック、
17‥可動側取付板、18‥台座、19‥駆動手段、19a‥軸部、19b‥取付部、
19c‥シリンダロッド、20‥第2金型、21‥スプルー、22‥ゲート、
30‥導電部材、31‥円筒部、31a‥先端部、32‥フランジ部、
40‥樹脂部材、50‥一体成型品、50a‥軸取付孔、A‥溶融樹脂、
S‥溶融樹脂充填空間

Claims (4)

  1. 整流子片を形成するための導電部材を配置可能なキャビティを有する第1金型と、
    該第1金型と型締めされることによって該第1金型との間に所定の空間を形成する第2金型と、
    前記第1金型に対して不動に配置されると共に先端部が前記キャビティ内に配置された軸心部材と、
    該軸心部材の外周面と摺接しながら該軸心部材の軸方向にスライド可能なスリーブと、を備えた整流子の製造装置であって、
    前記軸心部材は、センターピンと、該センターピンの先端部以外の外周面を保持する摺接部材と、を有し、
    前記スリーブの外周面と前記第1金型のキャビティの内周面との間には、径方向に所定の間隔が設けられ、
    前記スリーブは、前記摺接部材の外周面と摺接し、前記第1金型のキャビティに導電部材が配置されたときに、前記スリーブの前記第2金型側の先端部が、導電部材の先端部と当接可能に形成されたことを特徴とする整流子の製造装置。
  2. 前記スリーブと前記摺接部材の摺接面には、少なくとも前記スリーブまたは前記摺接部材のいずれか一方に樹脂溜まり部としての凹部が形成されたことを特徴とする請求項に記載の整流子の製造装置。
  3. 整流子片を形成するための円環状の導電部材を配置可能なキャビティを有する第1金型と、該第1金型と型締めされることによって該第1金型との間に所定の空間を形成する第2金型と、前記第1金型に対して不動に配置されると共に先端部が前記キャビティ内に配置されたセンターピンと、該センターピンの先端部以外の外周面を保持する摺接部材と、を有する軸心部材と、前記摺接部材の外周面と摺接しながら該軸心部材の軸方向にスライド可能であり前記第1金型のキャビティの内周面との間に径方向に所定の間隔を設けて配置されたスリーブと、を備えた製造装置を用いた整流子の製造方法であって、
    前記導電部材を前記第1金型のキャビティに配置して前記軸心部材の先端部を前記導電部材内に挿入し、前記導電部材の先端部と前記スリーブの前記第2金型側の先端部とを当接させる導電部材配置工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを型締めして、前記第1金型と、前記第2金型と、前記軸心部材と、前記スリーブと、によって溶融樹脂充填空間を形成する型締め工程と、
    前記溶融樹脂充填空間に溶融樹脂を充填して固化させ、前記導電部材と樹脂部材が一体に形成された一体成形品を形成する樹脂充填工程と、
    型開き後に前記スリーブを前記第1金型側から前記第2金型側へスライドさせることによって、前記一体成形品を前記第1金型から離型させる離型工程と、
    前記一体成型品の導電部材を切断して複数の整流子片を形成する整流子片形成工程と、を備えたことを特徴とする整流子の製造方法。
  4. 記樹脂充填工程では、前記スリーブと前記摺接部材の摺接面において少なくとも前記スリーブまたは前記摺接部材のいずれか一方に樹脂溜まり部として形成された凹部に余剰樹脂を浸入させることを特徴とする請求項に記載の整流子の製造方法。
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