JP4399065B2 - データキャリアの多数識別方法及びデータ通信システム - Google Patents

データキャリアの多数識別方法及びデータ通信システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データキャリアとリーダ本体装置との間で非接触にてデータ通信を行う場合における多数のデータキャリアの識別を行う多数識別方法及び多数のデータキャリアの識別を行うことができるデータ通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、データが格納されたデータキャリアとリーダ本体装置との間でデータ通信を行い、データキャリアのデータをリーダ本体装置から読み出すことが行われており、そのデータ通信は、例えば光、電磁誘導、または電波を媒体として用い、互いに通信可能範囲内にあるリーダ本体装置とデータキャリアとの間で行われる。
【0003】
近年、このようなシステムにおいて、複数のデータキャリアがリーダ本体装置の通信可能範囲内に存在する状態で使用する用途が開発されており、この場合に、各データキャリアをリーダ本体装置において識別する必要性が出てきている。例えば、データキャリアを交通機関の定期券として用いる場合に、複数の異なる交通機関の定期券であるデータキャリアを重ねたままで改札を通ったり、または物流において物品に仕分けデータ等が格納されたデータキャリアを貼付し、一度に多数の物品を処理する場合などがある。
【0004】
従来の多数識別方式としては、図8に示したタイミングチャートによって行う方式が知られている。即ち、まず始めにリーダ本体装置から起動コマンドが送出され、リーダ本体装置の通信可能範囲内にある各データキャリア(1)〜(4)がこの起動コマンドを受けると、各データキャリアが内部に有する乱数発生器に例えば1から8までの乱数を発生させる。そして、その乱数に例えば20m秒を乗じた時間を経た後、自分のID番号をリーダ本体装置に返送する。乱数によってタイムスロットを決めることで、各データキャリアからの返事は分散され、衝突する確率を低くすることができる。衝突したデータキャリア(1)、(3)からの返事は、リーダ本体装置で正常に受信できず無視される。次いで、リーダ本体装置は、ID番号が正常に返送されたデータキャリアとのデータ通信を行い、データキャリアに格納するデータの読み書きを行う。データ通信が成功すると、リーダ本体装置は、ホルトコマンドを送信し、以降そのデータキャリアは、起動コマンドに対して無応答に設定され、他のデータキャリアとの衝突はしなくなる。
【0005】
再びリーダ本体装置は、起動コマンドを送出し、先に衝突等により正常に受信できなかったデータキャリアからの返事を待ち、正常に返事を受けたデータキャリアとデータ通信を行い、通信終了後そのデータキャリアに対してホルトコマンドを送信する。このサイクルを起動コマンド送出後にデータキャリアからの返事がこなくなるまで繰り返す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の多数識別方式では、リーダ本体装置が起動コマンドを送出した後は、乱数の上限値に20m秒をかけた時間中継続して、リーダ本体装置の受信イネーブル信号はハイとなっており、リーダ本体装置の受信回路はデータキャリアからの返事を待っている。しかしながら、データキャリアから必ず各タイムスロットに返事が来るとは限らず、その間に外来ノイズを多く受信してしまうため、そのノイズでリーダ本体装置が誤動作することがある。また、このような誤動作を防ぐための別途の付加回路を設けるとコストが上昇するという課題がある。
【0007】
また、この従来の多数識別方式では、衝突の確率を低くするためには、タイムスロット数を大きく取るのが効果的であるが、タイムスロット数を大きく取ると、データキャリアが少なくても決められたタイムスロット時間受信待ちをするので、全体としての効率は悪くなるという課題がある。
【0008】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、多数のデータキャリアの識別を行うにあたって、データキャリアからの受信待ち時間を短縮することができ、ノイズからの影響を受け難くすることができる多数識別方法及びデータ通信システムを提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の多数識別方法は、
1)リーダ本体装置の通信可能範囲内にある各データキャリアが、それぞれ乱数によりノード番号を設定し、
2)前記リーダ本体装置が、ノード番号を順次指定して、該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行う一方で、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合には、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対してシャッフルコマンドを送り、
3)シャッフルコマンドを受けて、該データ通信が成功しなかったデータキャリアが、それぞれ乱数によりノード番号を再設定し、
4)複数のデータキャリアが重複したノード番号の設定をしなくなるまで、前記2)〜3)の手順を繰り返す。
【0010】
また、本発明によるデータ通信システムは、複数のデータキャリアとリーダ本体装置とからなり、
前記データキャリアが乱数発生器を備え、リーダ本体装置の通信可能範囲内にある各データキャリアが、それぞれ乱数発生器によりノード番号を設定し、
前記リーダ本体装置が、ノード番号を順次指定することにより、該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行う一方で、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合には、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対してシャッフルコマンドを送るものであり、
前記データキャリアの乱数発生器が、前記シャッフルコマンドを受けて、該データ通信が成功しなかったデータキャリアが、それぞれ乱数によりノード番号を再設定するものであり、
前記リーダ本体装置が、シャッフルコマンドを受けてノード番号を再設定したデータキャリアに対して、順次ノード番号を指定して該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行い、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合に、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対して該シャッフルコマンドを送る処理を繰り返すことにより、リーダ本体装置が各データキャリアを識別してデータ通信を行う。
【0011】
各データキャリアが乱数により設定したノード番号を用いて、リーダ本体装置が該データキャリアとデータ通信を行うようにしたため、リーダ本体装置のデータキャリアからの応答待ちの時間が限定される。従って、従来のように、返事待ちの時間を長く設定する必要はないため、ノイズによる誤動作の可能性を小さくすることができる。乱数により設定したデータキャリアのノード番号が重複し、リーダ本体装置が複数のデータキャリアからの応答を受けた場合には、衝突が起こるためデータ通信は行わず、後でシャッフルコマンドを送出して、ノード番号の設定し直しを行う。
【0012】
前記リーダ本体装置が、指定したノード番号を持つデータキャリアとのデータ通信に成功したときに、該データキャリアに対して、シャッフルコマンド及びノード番号を指定した呼びかけに対して以降無応答となるホルトコマンドを送ると良く、これにより、データ通信が成功したデータキャリアをシャッフル対象から外して、データ通信が成功しなかったデータキャリアとの次回のデータ通信の成功の可能性を高めることができる。
【0013】
また、任意には、前記データキャリアは、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的に所定の番号をノード番号として初期設定することとしても良く、または、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的に乱数による番号をノード番号として初期設定することとしても良い。
【0014】
また、乱数発生器は、M系列発生器と除算回路とが組み合わされたものから構成することができる。例えば、各データキャリアが持つID番号等の属性データを初期値として、M系列発生器で適当なクロックでビットシフトした後、任意の多項式で除算した除算結果の一部のビットの値からノード番号を決定することもでき、高いランダム性を持つノード番号とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1及び図2は本発明に係るデータ通信システムまたは、本発明に係る多数識別方法を用いて実施されるデータ通信システムのブロック図である。
【0017】
図において、10はICカードとなったデータキャリアであり、20はリーダ本体装置であり、データキャリア10とリーダ本体装置20とは非接触でデータ通信が可能となっており、この実施形態によるシステムでは、電磁誘導方式によるデータ通信を採用している。
【0018】
図2に示したように、データキャリア10は送受信コイル11、増幅器12、16、復調器18、変調器19、制御回路13、コンデンサ14、メモリ15を有しており、送受信コイル11に誘導された信号は、増幅器12及び復調器18を経て受信信号の復調が行われ、制御回路13へと取り込まれるようになっている。同時に、送受信コイル11に誘導された信号は、整流器17で整流、平滑化されコンデンサ14に蓄電され直流電源となる。制御回路13には後述の乱数発生器13Aが内蔵される。また、制御回路13はメモリ15と接続され、受信信号に含まれたコマンドに基づいてメモリ15のアドレスのデータを読み出し、またはメモリ15のアドレスに受信信号に含まれたデータを書き込むといった処理を行うようになっている。メモリ15には、EEPROM等の不揮発性メモリが用いられ、直流電源が生成されない状態であってもデータが保持される。メモリ15から読み出されたデータは、変調器19において変調され、増幅器16を介して送受信コイル11に印加される。
【0019】
また、リーダ本体装置20は、送信コイル21、受信コイル22、増幅器23、24、変調器25、復調器26、制御回路27及び処理回路であるホストコンピュータ28を有している。このホストコンピュータ28は、マイクロコンピュータで構成され、適当なコマンドを送出すると共に、データキャリア10から読み出されたデータを処理するものである。送信コイル21及び受信コイル22は、リーダ本体装置20に対して通信可能範囲A内にあるデータキャリア10の送受信コイル11と電磁誘導結合し、データ通信が行われる。例えば、リーダ本体装置20からデータキャリア10へのデータ伝送は、DPSK等の変調をして行われ、データキャリア10からリーダ本体装置20へのデータ伝送は、さらにスペクトラム拡散して行われる。
【0020】
図3に、リーダ本体装置20から送信されるコマンド及びデータキャリア10から返信されるレスポンスの形式例を示す。リーダ本体装置20から送信される信号は、図3(a)に示すように、先頭1バイト中の2ビットが後述のノード番号の指定を行う領域となっており、残りの6ビットがコマンド指定の領域となっている。さらに、属性データ(8バイト)、アドレス(1バイト)及びデータ(8〜16バイト)が続く。コマンドとしては、起動コマンド、リードコマンド、ライトコマンド、ホルトコマンド、シャッフルコマンド等があり、コマンドによっては、送信しないブロックがあることもある。例えば、起動コマンドが指定された場合には、ノード番号、コマンドデータのみが送られる。また、ホルトコマンドが指定された場合には、ノード番号、コマンドデータ及び属性データのみが送られ、リードコマンドが指定された場合には、ノード番号、コマンドデータ、属性データ及びアドレスが送られ、ライトコマンドの場合には、ノード番号、コマンドデータ、属性データ及びアドレスに続いて書き込むべきデータが送られる。また、図3(b)に示すように、データキャリア10から返送される信号も、その先頭1バイト中の2ビットが後述のノード番号を表す領域となっており、残りの6ビットが正常または異常等のステータスを表す領域となっている。さらに、データ(16バイト)が続く。リーダ本体装置20から送信されたコマンドによっては、ステータスのみをレスポンスする場合もある。
【0021】
図4は、データキャリア10のメモリ15の格納内容を示している。メモリ15には、ノード番号、属性データ及びデータが格納される。リードコマンドやライドコマンドでメモリ15のデータの読み込みまたは書き込みを行うときには、データキャリア10において、コマンドと共に送られてきたノード番号と属性データの両方の照合がとられ、両方が一致したときに、メモリ15にアクセス可能となる。
【0022】
リーダ本体装置20との通信可能範囲Aにあるデータキャリア10が多数存在する場合がある環境下において、通信の衝突を避ける為に、次の手順によって、通信が行われる。その手順について、図5のタイムチャート図及び図6のホストコンピュータ28におけるフローチャート図を参照しながら説明する。今、リーダ本体装置20の通信可能範囲Aには、4個のデータキャリア10(10(a)〜10(d))が存在しているものとする。
【0023】
データキャリア10は、リーダ本体装置20との通信可能範囲A内に進入すると、送受信コイル11に誘起されたリーダ本体装置20からの受信信号を、整流器17で整流、平滑化することにより、コンデンサ14に電源電圧を蓄電する。これにより、制御回路13は動作可能となり、制御回路13は内蔵した乱数発生器13Aに、例えば0から3までの間の乱数を発生させ、自分のノード番号としてその数字をメモリ15に記憶する。このノード番号は、リーダ本体装置20との通信を行うための仮ID番号となる。図5の例では、データキャリア10(a)がノード0、データキャリア10(b)がノード1、データキャリア10(c)がノード3、データキャリア10(d)がノード1となっている。
【0024】
一方、リーダ本体装置20のホストコンピュータ28では、処理が開始されると、まずステップS1でノード番号を0に設定し、ステップS2で、リーダ本体装置20のホストコンピュータ28から、ノード番号0を指定した起動コマンドを送出する。制御回路27において、この起動コマンドが正しいコマンドであると判断されると、変調器23を経て、送信コイル22から該起動コマンドが送信される。
【0025】
この起動コマンドを受信した各データキャリア10(a)〜10(d)は、起動コマンドと共に指定されたノード番号0と、自己のメモリ15に格納されたノード番号との一致を照合し、一致するデータキャリア10が、ノード番号、ステータス信号及び自己の属性データをデータとしたレスポンスを送信する。この例の場合には、データキャリア10(a)のみがレスポンスを送信する。こうして、ノード番号の一致した起動コマンドを受けたデータキャリア10(a)は、以降、リードコマンド、ライトコマンドを受け付けることができるようになる。
【0026】
ステップS3でデータキャリア10(a)からのレスポンスが正常にリーダ本体装置20で受信されたかどうかが判定され、正常であると判定された場合には、次のステップS4に進み、リーダ本体装置20のホストコンピュータ28は、受け取ったデータキャリア10(a)の属性データをノード番号0と関連付けて取り込む。
【0027】
次に、ステップS5で、ノード番号が乱数の上限値3であるかどうかを判定した後、判定結果がnoの場合にはステップS6で、ノード番号に1を加算して、ノード番号1を指定した起動コマンドを送信する(ステップS2)。このノード番号1を指定した起動コマンドに対しては、データキャリア10(b)とデータキャリア10(d)がレスポンスを送信するので、衝突が発生し、リーダ本体装置20では正常に受信することができない(ステップS3でno)。
【0028】
正しく受信することができなかった場合には、そのまま無視し、ステップS5、S6へと進み、ノード番号を増分して、ノード番号2を指定した起動コマンドを送信する。このノード番号2の起動コマンドに対しては、所定時間経過しても、いずれのデータキャリア10からもレスポンスがないので、正常に受信できなかったと判定して、ステップS5、S6を経て、ステップS2へ戻り、ノード番号3の起動コマンドを送信する。これに対しては、データキャリア10(c)からの正常なレスポンスがある。従って、ステップS4に進み、ノード番号3と関連付けてデータキャリア10(c)の属性データを取り込む。
【0029】
このように、ステップS2からステップS6までの処理を繰り返して、ノード番号が0から3までを指定した起動コマンドを一通り送出した後は、ステップS7へと進み、まず、最初に属性データ等のレスポンスが正常に得られたデータキャリア10(a)に対して、その属性データを解釈し、ノード番号(0)、属性データ及び所望アドレスをつけたリードコマンドを作成して送信し、そのデータキャリア10(a)のメモリ15の所望アドレスのデータを読み出す。または必要によっては、ノード番号、属性データ、所望アドレス、所望データをつけたライトコマンドを作成して送信し、データキャリア10(a)のメモリ15の所望アドレスにデータを書き込む。データキャリア10(a)は、ノード番号及び属性データが自己のものと一致することを確認した後、リーダ本体装置20から送られてきたコマンドに応対してレスポンスを送信する。こうして、データキャリア10(a)とのデータ通信が完了すると、完了後、リーダ本体装置20は、データキャリア10(a)に対してホルトコマンドを送出し、データキャリア10(a)を以降、起動コマンド及び後述のシャッフルコマンドに対して、無応答にする。同様に、2番目に属性データ等のレスポンスが正常に得られたデータキャリア10(c)に対して、そのデータの読み出し、または書き込みを行い、データ通信を完了した後に、ホルトコマンドを送出する。
【0030】
次に、ステップS8で、リーダ本体装置20は、シャッフルコマンドを送出する。シャッフルコマンドは、ホルトコマンドを受けていないデータキャリア10(b)、10(d)に対して、乱数によりノード番号を変更させる役割を持っている。これにより、データキャリア10(b)、10(d)は、内蔵した乱数発生器13Aにより新たな乱数を発生し、新たなノード番号を各メモリ15内に格納する。そして、ステップS1からステップS8を、繰り返す。例えば、データキャリア10(b)の新たなノード番号が0、データキャリア10(d)の新たなノード番号が1になったとすると、次回のリーダ本体装置20からのノード番号0を指定した起動コマンドに対して、データキャリア10(b)のみがレスポンスを返信し、ノード番号1を指定した起動コマンドに対してデータキャリア10(d)のみがレスポンスを返信する。このように、正常に各データキャリア10(a)〜(d)全てのデータを読めるまで、ステップS1〜S8を繰り返す。
【0031】
リーダ本体装置20は、取り得るすべてのノード番号を指定した起動コマンドに対して(または別途のコマンドでもよい)、何らの応答もなくなったら処理を終了するか、またはこの手続を引き続き繰り返すことにより、通信可能範囲A内にあるデータキャリア10が時間的に変化していく場合に、その変化に対応して順次データキャリア10の処理を行っていくことができる。
【0032】
以上のように、この実施形態のリーダ本体装置20は、ノード番号を指定し、特定のノード番号とのデータ通信を行っている。ノード番号が一致したデータキャリア10からは直ちに返事が送られるため、一致しない場合の待ち時間も小さくてすみ、従来のようにリーダ本体装置20を返事待ち状態にし続ける必要はないため、外来ノイズやデータキャリア10の整流器17等から発生するノイズ等の影響を小さくすることができる。
【0033】
尚、図6のフローチャートの変形として、ノード番号0を指定した起動コマンドを送出して、データキャリア10(a)からの属性データが正しく受信できた場合(ステップS3の判定がyesでステップS4に進んだ場合)には、ノード番号を増分してノード番号1の起動コマンドを送出する前に、データキャリア10(a)に対するリードコマンドまたはライトコマンドを送出して、そのデータキャリア10(a)のメモリ15に対して必要なデータの読み書きを行い、データキャリア10(a)との通信を完了しても良い。通信を完了したデータキャリア10(a)には、ホルトコマンドを送出し、以降、データキャリア10(a)を無応答にする。その後、次のステップS5、ステップS6を経てステップS2に進み、増分したノード番号を指定した起動コマンドを送出するようにしても良い。但し、この場合には、ステップS7は省略される。
【0034】
また、上記処理例では、データキャリア10における乱数の発生は、データキャリア10がリーダ本体装置20との通信可能範囲Aに入ったときに行われるものであったが、これに限るものではなく、データキャリア10がリーダ本体装置20との通信可能範囲Aに入ったときには、まず、ノード番号を一定値(例えば0)に設定し、その後のシャッフルコマンドを受けて初めて乱数発生器13Aにより発生された乱数によりノード番号を設定することもできる。例えば、データキャリア10が前記通信可能範囲Aにおいて1個しか存在しない可能性が高い場合には、このような手順にしておくと、データキャリア10との通信が早く完了するため、好ましい。
【0035】
図7は、本発明のデータキャリア10で内蔵する乱数発生器13Aの一例を表す回路図である。
【0036】
図7(a)図示の乱数発生器13Aは、M系列発生器と巡回検査に用いられる除算回路とが組み合わされたもので、切換信号入力によって切換器S1、S2、S3が切り換えられることにより、M系列発生器と除算回路が切り換えられる。切換信号によって、切換器S1、S2、S3の端子Bが選択された場合には、図7(b)に示すタップ(16,12,3,1)のM系列発生器が構成され、端子Aが選択された場合には、図7(c)に示す多項式x16+x12+x5+1の除算回路が構成される。a1からa16まではシフトレジスタ、EXORはmod2加算器(排他論理和演算器)である。始めにM系列発生器(切換器S1、S2、S3の端子B)を選択し、属性データを初期値としてパラレルロードし、所定クロックでビットシフトした後、切換信号で切り換えて除算回路とする。そして、多項式x16+x12+x5+1で除算した余りを求め、その結果得られた任意の2つのシフトレジスタa1〜a16の値を、ノード番号とする。M系列発生器に除算回路を組み合わせて属性データの圧縮を行うことにより、さらにランダム性を高めるようにしている。図7の構成は、データキャリア10において、巡回検査を行っている場合及びM系列を用いてスペクトラム拡散を行っている場合には、既存の回路を用いて構成することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各データキャリアが乱数によりノード番号を設定し、リーダ本体装置がノード番号を順次指定し、該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行うようにしたことにより、リーダ本体装置の応答待ちの時間が限定され、リーダ本体装置がノイズの影響を受ける確率を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデータ通信システムまたは、本発明に係る多数識別方法が実施されるデータ通信システムのブロック図である。
【図2】本発明に係るデータ通信システムまたは、本発明に係る多数識別方法が実施されるデータ通信システムのブロック図である。
【図3】 (a)はリーダ本体装置から送信されるコマンド、(b)はデータキャリアから返信されるレスポンスのそれぞれ形式例である。
【図4】データキャリアのメモリの格納内容を示す図である。
【図5】本実施形態におけるリーダ本体装置及びデータキャリアとの間のデータ通信のタイムチャート図である。
【図6】本実施形態におけるリーダ本体装置の処理回路におけるフローチャート図である。
【図7】 (a)はデータキャリアの乱数発生器の回路図の具体例であり、(b)は(a)の乱数発生器を構成するM系列発生器、(c)は(a)の乱数発生器を構成する除算回路の図である。
【図8】従来の多数識別方式におけるリーダ本体装置及びデータキャリアとの間のデータ通信のタイムチャート図である。
【符号の説明】
10 データキャリア
13a 乱数発生器
20 リーダ本体装置

Claims (9)

  1. データキャリアとリーダ本体装置との間でデータ通信を行うシステムにおける多数のデータキャリアの識別を行う多数識別方法であって、
    1)リーダ本体装置の通信可能範囲内にある各データキャリアが、それぞれ乱数によりノード番号を設定し、
    2)前記リーダ本体装置が、ノード番号を順次指定して、該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行う一方で、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合には、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対してシャッフルコマンドを送り、
    3)シャッフルコマンドを受けて、該データ通信が成功しなかったデータキャリアが、それぞれ乱数によりノード番号を再設定し、
    4)複数のデータキャリアが重複したノード番号の設定をしなくなるまで、前記2)〜3)の手順を繰り返す多数識別方法。
  2. 前記リーダ本体装置が、指定したノード番号を持つデータキャリアとのデータ通信に成功したときに、該データキャリアに対して、シャッフルコマンド及びノード番号を指定した呼びかけに対して以降無応答となるホルトコマンドを送る請求項1または2記載の多数識別方法。
  3. 前記データキャリアは、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的に所定の番号をノード番号として初期設定する請求項1または2記載の多数識別方法。
  4. 前記データキャリアは、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的に乱数による番号をノード番号として初期設定する請求項1記載の多数識別方法。
  5. 多数のデータキャリアとリーダ本体装置とからなるデータ通信システムであって、
    前記データキャリアが乱数発生器を備え、リーダ本体装置の通信可能範囲内にある各データキャリアが、それぞれ乱数発生器によりノード番号を設定し、
    前記リーダ本体装置が、ノード番号を順次指定し、該指定したノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行う一方で、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合には、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対してシャッフルコマンドを送るものであり、
    前記シャッフルコマンドを受けて、該データ通信が成功しなかったデータキャリアが、それぞれの乱数発生器によりノード番号を再設定し、
    前記リーダ本体装置が、シャッフルコマンドを受けてノード番号を再設定したデータキャリアに対して、順次ノード番号を指定して該指定されたノード番号を持つデータキャリアとデータ通信を行い、該指定したノード番号を持つデータキャリアが複数ある場合に、該データキャリアとのデータ通信を行わず、ノード番号を一巡指定した後、データ通信が成功しなかったデータキャリアに対して該シャッフルコマンドを送る処理を繰り返す、
    ことにより、リーダ本体装置が多数のデータキャリアを識別してデータ通信を行うことを特徴とするデータ通信システム。
  6. 前記リーダ本体装置は、指定したノード番号を持つデータキャリアとのデータ通信に成功したときに、該データキャリアに対して、シャッフルコマンド及びノード番号を指定した呼びかけに対して以降無応答となるホルトコマンドを送るものである請求項記載のデータ通信システム。
  7. 前記データキャリアは、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的にノード番号が所定の番号を初期設定する請求項5または6記載のデータ通信システム。
  8. 前記データキャリアは、リーダ本体装置の通信可能範囲内に入ることにより、自動的に乱数発生器による乱数をノード番号として初期設定する請求項5または6記載のデータ通信システム。
  9. 前記乱数発生器は、M系列発生器と除算回路とが組み合わされたものである請求項5ないし8のいずれか1項に記載のデータ通信システム。
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