JP4399059B2 - 薄膜構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体とその製造方法に関し、詳しくは、光スイッチ、光変調素子、光偏向素子、第二高調波素子などのエピタキシャル薄膜光導波路、あるいは不揮発性メモリ、FETなどのエピタキシャル薄膜を設けるための導電性基板として利用可能な、薄膜構造体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Pb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43(PLZT)系材料は、良好な電気光学効果を有する酸化物強誘電体材料のなかでも、極めて大きな電気光学係数を有し、一次の電気光学係数を示す組成ではLiNbO3の値を一桁以上うわ回り、二次の電気光学係数を示す組成では強誘電体材料のなかで最大レベルの値を有することがG. H. Haertling and C. E. Land, J. Amer. Ceram. Soc. Vol.54. p.1 (1971).などに報告されており、その光デバイスへの応用が期待されている。
【0003】
本発明者等は、不純物をドープしたSrTiO3基板には、均一なペロブスカイト相を有するPLZT薄膜をエピタキシャル成長することが可能であり、この基板上に形成したPLZT薄膜が優れた特性を示すことを見出し、すでに出願している(特願平10−157609号)。
【0004】
しかしながら、不純物をドープしたSrTiO3では、1インチ程度のサイズの基板しか製造することができず、基板サイズが限られるために応用範囲も限られる。また、不純物をドープしたSrTiO3は、へき開性がないために、PLZT薄膜を設けても光導波路素子として利用するためには端面を機械的に研磨しなけらばならず、工程が複雑で多くの作製時間を要することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、PLZT材料の応用範囲を広げると共に、PLZT材料を用いた光導波路素子をより簡易な方法で製造するために、ABO3型のペロブスカイト相構造を有し、PLZT薄膜等をエピタキシャル成長することが可能な導電性薄膜を、サファイア基板やMgO基板等の汎用基板上に形成することを検討している。
【0006】
数インチのサイズの基板が成長可能なサファイアなどの基板上へ、均一なペロブスカイト相を有する導電性薄膜をエピタキシャル成長させることができれば、広範囲な応用をひらくことが可能となる。また、サファイア基板やMgO基板またはMgOをバッファ層としたGaAs基板やSi基板等のへき開性を有する基板へ導電性薄膜を介してPLZT薄膜をエピタキシャル成長させることができれば、へき開によって容易に端面を形成することが可能となり、大幅なコスト低減を図ることが可能である。また、サファイア基板やMgO基板またはMgOをバッファ層としたGaAs基板やSi基板へ、導電性薄膜を介してPLZT薄膜をエピタキシャル成長させることができれば、半導体デバイスとのモノリシック集積化が可能となる。
【0007】
しかしながら、サファイア基板やMgO基板等はABO3型のペロブスカイト相構造を有しておらず、これらの単結晶基板上へ、単一の配向を有し、かつ均一なペロブスカイト相構造を有する導電性の薄膜をエピタキシャル成長させることは極めて困難であった。
【0008】
従って、本発明の目的は、単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体であって、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜を表面に有する薄膜構造体とその製造方法を提供することある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、参考例に係る薄膜構造体は、単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体であって、該単結晶基板の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなるバッファ層と、該バッファ層の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜と、からなることを特徴とする。
【0010】
また、参考例に係る薄膜構造体の製造方法は、単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体の製造方法であって、該単結晶基板の表面に、単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなるバッファ層を形成した後、該バッファ層の表面に、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜を形成することを特徴とする。
【0011】
NbドープSrTiO3、LaドープSrTiO3、BaPbO3、SrRuO3、YBa2Cu37-x、SrVO3、LaNiO3、La0.5Sr0.5CoO3などの導電性または半導電性の材料は、非ペロブスカイト表面には、ABO3型ペロブスカイト相構造のエピタキシャル薄膜は成長させにくく、成長後の薄膜は結晶性が悪く、非ペロブスカイト相が混入し易い。
【0012】
参考例に係る発明では、単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなるバッファ層は、ペロブスカイト相構造を有し、このバッファ層を介して導電性または半導電性のエピタキシャル薄膜を形成することで、単結晶基板上に、ABO3型ペロブスカイト相構造の導電性または半導電性のエピタキシャル薄膜を設けることが可能になる。
【0013】
単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜としては、SrRuO3からなる薄膜が特に好ましい。
【0014】
また、バッファ層の形成には、金属有機化合物溶液の塗布を用いた固相エピタキシャル成長が平坦化特性が良好であるため、最も望ましい成長方法である。
【0015】
そして、請求項1に記載の薄膜構造体は、参考例に係る発明において、前記バッファ層が、0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなる第1バッファ層と、該第1バッファ層の表面に設けられた0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなる第2バッファ層と、によって構成されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項に記載の薄膜構造体の製造方法は、単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体の製造方法であって、該単結晶基板の表面に、0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなる第1バッファ層を形成し、該第1バッファ層の表面に、0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなる第2バッファ層を形成し、該第2バッファ層の表面に、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜を形成することを特徴とする。
【0017】
第1バッファ層を構成する0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の組成のPLZTは、パイロクロア層が形成しにくく、ぺロブスカイト単一相のエピタキシャル成長が容易に行える。次に、この第1バッファ層の表面に、0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲の組成のPLZTからなる第2バッファ層をエピタキシャル成長させると、第2バッファ層は、同様の結晶構造と組成を有する第1バッファ層の表面に成長するため、通常はぺロブスカイト単一相の成長が困難な組成であるが、パイロクロア層の生成なしにぺロブスカイト単一相としてのエピタキシャル成長が可能となる。得られた第2バッファ層は、ペロブスカイト相構造を有するため、この第2バッファ層を介して、ABO3型ペロブスカイト相構造の導電性または半導電性のエピタキシャル薄膜を設けることが可能になる。
【0018】
また、第1バッファ層を構成する0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の組成のPLZTは、図9に示すように結晶粒界に深い溝が形成し易いので、第1バッファ層の膜厚を1〜40nmの範囲とし、図10のように結晶粒が島状に分離した形態とすることが好ましい。
【0019】
第1バッファ層の結晶粒が島状に分離した形態であるため、この第1バッファ層の表面に第2バッファ層をエピタキシャル成長させると、島間に空隙を作らずにギャップを埋めることが可能となり、第2バッファ層の表面は平滑になる。また、得られた第2バッファ層は、ペロブスカイト相構造を有し、かつ良好な結晶性と平滑性を有するため、この第2バッファ層を介して導電性または半導電性のエピタキシャル薄膜を形成することで、より良好な品質のABO3型ペロブスカイト相構造の導電性または半導電性のエピタキシャル薄膜を形成することが可能になる。
【0020】
なお、本発明において「単結晶状」とは、一般に「エピタキシャル」と呼ばれているものであり、単結晶をそのまま薄膜化した無欠陥のものから、双晶などの結晶欠陥が含まれるものまでを含むが、少なくともθ−2θX線回折パターンによって結晶方位が一方向に単一配向している、すなわちランダム配向面が単一配向面の回折強度の1%以下であると同定されるものを指す。
【0021】
【発明の実施の形態】
参考例の薄膜構造体は、図1に示す通り、単結晶基板10の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなるバッファ層12と、該バッファ層12の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜14と、から構成される。以下、製造工程に従い、参考例と共に、本発明の薄膜構造体について詳細に説明する。
【0022】
単結晶基板10の材料としては、ZrO2、Y238%−ZrO2、MgO、MgAl24、Al23、ZnO、ZnGa24、CdGa24、CdGa24、Mg2TiO4、MgTi24、SrTiO3、BaTiO3、BaZrO3、LaAlO3、LiNbO3、LiTaO3などの酸化物、およびこれらの酸化物を表面に設けたSi,Ge,ダイアモンドなどの単体半導体、AlAs,AlSb,AlP,GaAs,GaSb,InP,InAs,InSb,AlGaP,AlLnP,AlGaAs,AlInAs,AlAsSb,GaInAs,GaInSb,GaAsSb,InAsSbなどのIII-V系の化合物半導体、ZnS,ZnSe,ZnTe,CaSe,CdTe,HgSe,HgTe,CdSなどのII-VI系の化合物半導体が挙げられる。この中でも、大きな基板が入手可能なAl23、MgO、MgOを表面に設けたSi、MgOを表面に設けたGaAsがより好ましい。
【0023】
まず、前記単結晶基板10の表面にバッファ層12を設ける。
【0024】
バッファ層12は、単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43である。バッファ層を1層構成とする場合、平滑性の高い表面を形成することができる点で、0<x<0.3、0.1<y<0.6の範囲のエピタキシャルPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43(PLZT)を用いるのが好ましい。
【0025】
そして、本発明の薄膜構造体、図2に示すように、バッファ層を第1バッファ層12Aと第2バッファ層12Bの2層構成である
【0026】
バッファ層を2層構成とする場合、第1バッファ層12Aには、図3に領域Aで示す0<x<0.30、0<y<0.20の範囲のエピタキシャルPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43(PLZT)を用い、第2バッファ層12Bには、図3に領域Bで示す0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲のエピタキシャルPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43(PLZT)を用いる。また、表面平滑化の観点から、第1バッファ層12Aの膜厚を1〜40nmの範囲とするのが好ましい。
【0027】
バッファ層12は、電子ビーム蒸着、フラッシュ蒸着、イオン・プレーティング、Rf−マグネトロン・スパッタリング、イオン・ビーム・スパッタリング、レーザー・アブレーション、MBE、CVD、プラズマCVD、MOCVDなどの気相エピタキシャル成長法、およびゾルゲル法、MOD法などのウエット・プロセスによる固相エピタキシャル成長法より選ばれるエピタキシャル成長方法により、単結晶基板10上に形成することが可能であるが、本発明のバッファ層の形成には、金属有機化合物から得られた強誘電体前駆体溶液を塗布して薄膜を形成する塗布工程、該薄膜を熱分解する熱分解工程、及び熱分解後の薄膜を結晶成長温度まで昇温して固相エピタキシャル成長させる結晶成長工程を、単数回または複数回行う、固相エピタキシャル成長法が特に好ましい。金属有機化合物溶液を用いて固相エピタキシャル成長させることにより、表面が平坦なバッファ層を形成することができる。
【0028】
金属有機化合物としては、Pb,La,Zr,およびTiの金属と有機化合物、望ましくは常圧での沸点が80℃以上である有機化合物との反応生成物である金属アルコキシド類および金属塩類が用いられる。
【0029】
金属アルコキシド化合物の有機配位子としては、R1O−またはR2OR3O−(式中、R1およびR2は脂肪族炭化水素基を表し、R3はエーテル結合を有してもよい2価の脂肪族炭化水素基を表す)が好ましい。これらの金属アルコキシド化合物は、R1OHまたはR2OR3OHで表される有機溶媒中で蒸留や還流によって合成することができ、R1およびR2の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、R3は、炭素数2〜4のアルキレン基、炭素数2〜4のアルキレン基がエーテル結合によって結合している全炭素数4〜8の2価の基が好ましい。
【0030】
沸点が80℃以上である溶媒としては具体的には、金属アルコキシドのアルコール交換反応が容易な、例えば、(CH32CHOH(沸点82.3℃)、CH3(C25)CHOH(沸点99.5℃)、(CH32CHCH2OH(沸点108℃)、C49OH(沸点117.7℃)、(CH32CHC24OH(沸点130.5℃)、CH3OCH2CH2OH(沸点124.5℃)、C25OCH2CH2OH(沸点135℃)、C49OCH2CH2OH(沸点171℃)などのアルコール類が最も望ましいが、これらに限定されるものではなくC25OH(沸点78.3℃)なども使用可能である。
【0031】
強誘電体前駆体溶液は、金属アルコキシド類および金属塩類より選択される複数の金属有機化合物を、所定の組成にて、望ましくは常圧での沸点が80℃以上であるアルコール類、ジケトン類、ケトン酸類、アルキルエステル類、オキシ酸類、オキシケトン類、及び酢酸などより選ばれた溶媒中で混合させて、またはこれら溶媒と反応させて、得ることができる。
【0032】
金属有機化合物の組成は、Pb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43の化学量論組成に対応したPb,La,Zr,Tiの比より過剰のPbを含むようにすることが好ましく、Pbを5at%(5mol%)以上過剰とすることが好ましい。また、必要に応じて、Pb,La,Zr,Ti以外の金属元素を含む各種金属有機化合物を微量添加することも有効である。
【0033】
強誘電体前駆体溶液は、添加した金属有機化合物を加水分解をした後に、単結晶基板の表面に塗布をすることも可能であるが、高品質のエピタキシャル強誘電体薄膜を得るためには加水分解をしないことが好ましい。得られる薄膜の品質の点より、強誘電体前駆体溶液の調整は、乾燥した窒素やアルゴン雰囲気中にて行うことが好ましい。
【0034】
強誘電体前駆体溶液の塗布は、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、スクリーン印刷法、インクジェット法より選択される方法にて行う。これらの塗布工程は、乾燥した窒素やアルゴン雰囲気中にて行うことが、得られる薄膜の品質の点より望ましい。
【0035】
強誘電体前駆体溶液を塗布することにより得られた薄膜を、結晶化の起こらない温度で熱分解することによりアモルファス状の薄膜を形成する。熱分解の温度範囲は100〜500℃が好ましく、200〜400℃がより好ましい。また、熱分解温度までは、0.1〜1000℃/秒の昇温速度、好ましくは1〜100℃/秒の昇温速度で昇温することが好ましい。また、熱分解及び昇温は、酸素を含む雰囲気中、望ましくは酸素中にて行うことが好ましい。
【0036】
熱分解後の薄膜を、結晶成長温度で1秒間から24時間、望ましくは10秒間から12時間加熱し、強誘電体薄膜を基板表面より固相エピタキシャル成長させる。結晶成長の温度範囲は、600℃以上が好ましく、600〜1200℃の範囲がより好ましく、600〜800℃の範囲が特に好ましい。また、結晶成長温度までは、10〜500℃/秒の昇温速度、好ましくは20〜100℃/秒の昇温速度で高速昇温することが好ましい。また、結晶成長及び昇温は、酸素を含む雰囲気中、望ましくは酸素中にて行うことが好ましい。
【0037】
結晶成長工程において、結晶成長温度まで昇温する際に、パイロクロア相の核が生成される温度範囲、具体的には350〜450℃の温度範囲を、10〜500℃/秒の昇温速度、より望ましくは20〜100℃/秒の昇温速度で高速昇温することが好ましい。このように高速昇温することで、パイロクロア相の核生成が抑制される。なお、生産性の観点より、上記昇温速度は、パイロクロア相の核生成温度範囲のみならず、昇温過程全般を通じて適用することが好ましい。
【0038】
Pbの過剰量と昇温速度とは結晶構造に影響する。パイロクロア相の核生成が抑制するためには、上記のようにPb量を0%より多くまたは昇温速度10℃/秒以上とすることが有効であり、望ましくはPb量を0%より多くかつ昇温速度10℃/秒以上、さらに望ましくは、図4の範囲Aに示すようにPb量を5%以上かつ昇温速度20℃/秒以上とすることが有効である。
【0039】
酸素雰囲気としては、少なくとも一定時間乾燥した酸素雰囲気を用いることが得られる薄膜の品質の点より望ましいが、必要に応じて加湿することも可能である。
【0040】
バッファ層12は、上記の固相エピタキシャル成長を単数回または複数回行うことにより形成するが、1回の固相エピタキシャル成長で形成されるPLZT薄膜の膜厚を、10〜1000nmとすることが好ましく、50〜200nmとすることがより好ましい。
【0041】
なお、固相エピタキシャル成長の後は、結晶成長温度未満の温度、望ましくは100〜600℃の温度範囲で保持し、その後冷却することが望ましい。冷却は、0.01〜100℃/秒の冷却速度で行なうことが好ましい。
【0042】
以上の方法によって、材質の異なる単結晶基板10上に、密度および屈折率が単結晶並みであり、表面が光学的に平滑である、例えば、Pb(Zr1-xTix)O3(PZT),Pb1-xLax(Zr1-yTiy1-x/43(PLZT)などの単結晶状のPLZT系バッファ層12を、形成することができる。
【0043】
次に、バッファ層12上に、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜14(以下、「導電性または半導電性の薄膜14」という)を形成する。
【0044】
導電性または半導電性の薄膜14の材料としては、SrRuO3、NbドープSrTiO3、LaドープSrTiO3、BaPbO3、YBa2Cu37-x、SrVO3、LaNiO3、La0.5Sr0.5CoO3などを用いることが可能であり、SrRuO3を用いることが品質の点より最も望ましいが、これらに限定されるわけではなく、PLZTバッファ層に類似の結晶対称性と格子定数を有する材料より選択することができる。
【0045】
導電性または半導電性の薄膜14は、電子ビーム蒸着、フラッシュ蒸着、イオンプレーティング、Rf−マグネトロンスパッタリング、イオンビームスパッタリング、レーザーアブレーション、MBE、CVD、プラズマCVD、MOCVDなどの気相エピタキシャル成長法、およびゾルゲル法、MOD法などのウエット・プロセスによる固相エピタキシャル成長法より選ばれるエピタキシャル成長方法によって、バッファ層上に作製することが可能である。
【0046】
以上の方法によって、材質の異なる単結晶基板10上に、単結晶並みの結晶性を有し、表面が光学的に平滑である、例えば、SrRuO3などの単結晶状の導電性または半導電性の薄膜14を形成することができる。
【0047】
【実施例】
(実施例1)
サファイアAl23(1102)単結晶基板上へ、固相エピタキシによって膜厚10nmのエピタキシャルPLZT(28/0/100)バッファ層を成長させ、さらに膜厚90nmのエピタキシャルPLZT(9/65/35)バッファ層を成長させ、さらに膜厚100nmのエピタキシャルSrRuO3を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0048】
まず、無水酢酸鉛(Pb(CH3COO)2)、ランタンイソプロポキシド(La(O−i−C373)、およびチタンイソプロポキシド(Ti(O−i−C3H7)4)を出発原料として、Pbが他の元素に対して化学量論組成となるように、Pb:La:Ti=72:28:100の割合で2−メトキシエタノールに溶解し、6時間の蒸留を行ったのち18時間の還流を行い、最終的にTi濃度で0.6MのPLZT(28/0/100)用前駆体溶液を得た。
【0049】
この前駆体溶液を0.2μmのフィルターを通して、Al23基板へスピンコーティングを行った。以上の操作はすべてN2雰囲気中にて行った。スピンコーティングの前に、基板は溶剤洗浄、HClによるエッチング、脱イオン水によるリンスを行い、最後にN2中にてエタノールのスピンコーティングによって乾燥した。
【0050】
次に、加湿O2雰囲気中で10℃/secにて300℃まで昇温して、300℃にて2分間保持の後、10℃/secにて650℃まで昇温して、650℃にて30分間保持し、最後に電気炉の電源を切り冷却した。これにより膜厚10nmのPLZT(28/0/100)バッファ層を固相エピタキシャル成長した。PLZT(28/0/100)バッファ層の表面を原子間力顕微鏡(AFM)によって観察すると、図5に示すような島状構造の形態になっていた。
【0051】
次に、同様に無水酢酸鉛、ランタンイソプロポキシド、ジルコニウムイソプロポキシド(Zr(O−i−C374)、およびチタンイソプロポキシドを出発原料として、Pbが他の元素に対して化学量論組成となるように、Pb:La:Zr:Ti=91:9:65:35の割合で2−メトキシエタノールに溶解し、6時間の蒸留を行ったのち18時間の還流を行い、最終的にZr+Ti濃度で0.6MのPLZT(9/65/35)用前駆体溶液を得た。この前駆体溶液を0.2μmのフィルターを通して、PLZT(28/0/100)バッファ層を設けたAl23基板へスピンコーティングを行った。以上の操作はすべてN2雰囲気中にて行った。
【0052】
次に、加湿O2雰囲気中で10℃/secにて300℃まで昇温して、300℃にて2分間保持の後、10℃/secにて650℃まで昇温して、650℃にて30分間保持し、最後に電気炉の電源を切り冷却した。これにより膜厚90nmのPLZT(9/65/35)薄膜を固相エピタキシャル成長した。
【0053】
この後、Rfマグネトロン・スパッタリングによって基板温度600℃、基板/ターゲット間距離50mm、Rfパワー50W、Ar/O2雰囲気、圧力1Paにて、膜厚100nmのSrRuO3導電性薄膜のエピタキシャル成長を行った。
【0054】
図6に示すように、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3(110)の回折強度は強く、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(110)//PLZT(110)//PLZT(110)//Al23(1102)の構造が得られていた。SrRuO3(110)面によるロッキングカーブ半値幅は2.0°と良好であった。
【0055】
また、SrRuO3導電性薄膜の表面を、光学顕微鏡により観察したが、表面が均一なために何も見えず、AFMによって観察した結果も、図7に示すように、表面は極めて均一かつ平滑であり、粒界や細孔の全くみられない、コントラストの得られないほど鏡面状の表面であり、粗さもRaでわずかに1.3nmであった。また、抵抗率も0.2mΩ・cm程度と良好であった。
(比較例1)
サファイアAl23(1102)単結晶基板上へ、RfマグネトロンスパッタリングによってSrRuO3導電性薄膜を直接成長させた。成長条件は基板温度600℃、基板/ターゲット間距離50mm、Rfパワー50W、Ar/O2雰囲気、圧力1Paとした。図8に示すように、X線回折θ−2θパターンによると、同定不能の弱いピークがわずかに見られたのみであり、エピタキシャルなSrRuO3薄膜を得ることができなかった。
参考例2)
実施例1とほぼ同様にして、サファイアAl23(1102)単結晶基板上へ固相エピタキシによって膜厚100nmのエピタキシャルPZT(30/70) バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図1に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0056】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(110)//PZT(110)//Al23(1102)の構造が得られた。
(実施例3)
実施例1とほぼ同様にして、サファイアAl23(1102)単結晶基板上へ固相エピタキシによって膜厚10nmのエピタキシャルPLZT(20/0/100)バッファ層を成長させ、エピタキシャルPZT(52/48)バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0057】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(110)//PZT(110)//PLZT(110)//Al23(1102)の構造が得られた。
(実施例4)
実施例1とほぼ同様にして、サファイアAl23(1102)単結晶基板上へ固相エピタキシによって膜厚10nmのエピタキシャルPZT(20/80)バッファ層を成長させ、エピタキシャルPZT(25/75)バッファ層を成長させた。さらにSrRuO3導電性薄膜の金属有機化合物前駆体前駆体溶液を、PLZT(25/75)バッファ層を設けたAl23基板へスピンコーティングを行い、O2雰囲気中で10℃/secにて300℃まで昇温して、300℃にて2分間保持の後、10℃/secにて650℃まで昇温して、650℃にて30分間保持し、最後に電気炉の電源を切り冷却した。これにより膜厚100nmのSrRuO3導電性薄膜を固相エピタキシャル成長させた。
【0058】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(110)//PZT(110)//PZT(110)//Al23(1102)の構造が得られた。
(実施例5)
実施例1とほぼ同様にして、サファイアAl23(0001)単結晶基板上へ固相エピタキシによって膜厚5nmのエピタキシャルPLZT(28/0/100)バッファ層を成長させ、エピタキシャルPLZT(8/65/35)バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0059】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(111)//PLZT(111)//PLZT(111)//Al23(0001)の構造が得られた。
(実施例6)
サファイアAl23(0001)単結晶基板上へ、Rfマグネトロンスパッタリングによって基板温度650℃にて膜厚10nmのエピタキシャルPLZT(28/0/100)バッファ層を成長させ、同じくRfマグネトロンスパッタリングによって基板温度650℃にてエピタキシャルPLZT(8/65/35)バッファ層を成長させ、さらにRfマグネトロンスパッタリングによって基板温度600℃にてSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0060】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(111)//PLZT(111)//PLZT(111)//Al23(0001)の構造が得られた。
(実施例7)
MgO(100)単結晶基板上へ、実施例1と同様に固相エピタキシャル成長によって膜厚10nmのエピタキシャルPLZT(28/0/100)バッファ層を成長させ、エピタキシャルPLZT(8/65/35)バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0061】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(100)//PLZT(001)//PLZT(001)//MgO(100)の構造が得られた。
(実施例8)
MgOバッファ層をエピタキシャル成長したGaAs(100)単結晶基板上へ、膜厚10nmのエピタキシャルPLZT(28/0/100)バッファ層とエピタキシャルPLZT(8/65/35)バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させることにより、図2に示す構造の薄膜構造体を単結晶基板上に形成した。
【0062】
GaAs(100)基板へのエピタキシャルMgOバッファ層は、金属Mgターゲット表面をUVレーザーパルスにより瞬間的に加熱し蒸着を行うエキシマレーザーデポジション法を用い、O2雰囲気での反応性成膜によって350℃の基板温度で成長した。さらに、MgOバッファー層上へPLZTバッファ層をレーザーデポジション法によってエピタキシャル成長した後、エピタキシャルPLZT(8/65/35)バッファ層を成長させ、さらにSrRuO3導電性薄膜を成長させた。
【0063】
SrRuO3導電性薄膜の表面は極めて均一かつ平滑であり、X線回折θ−2θパターンによると、SrRuO3導電性薄膜はペロブスカイト単一相で、各層の結晶学的関係が、単一配向のSrRuO3(10)//PLZT(001)//PLZT(001)//MgO(100)//GaAs(100)の構造が得られた。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜を表面に有する薄膜構造体を単結晶基板の表面に容易に形成することができる。
【0065】
この薄膜構造体の表面は、平滑であり、かつ高い結晶性を有する単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜からなるため、光スイッチ、光変調素子、光偏向素子、第二高調波素子などのエピタキシャル薄膜光導波路や、不揮発性メモリ、FETなどのエピタキシャル薄膜を設ける導電性基板として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜構造体の構造の一例を模式的に表す断面図である。
【図2】本発明の薄膜構造体の構造の他の一例を模式的に表す断面図である。
【図3】Pb1-xLax(Zr1-yTiy1-x/43(PLZT)の相図である。
【図4】過剰Pb量と昇温速度の好適範囲を示すグラフである。
【図5】実施例1のバッファ層表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真である。
【図6】実施例1のSrRuO3導電性薄膜のX線回折パターンである。
【図7】実施例1のバッファ層表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真である。
【図8】比較例1のSrRuO3導電性薄膜のX線回折パターンである。
【図9】単結晶基板上に設けられた0<x<0.30、0<y<0.20の範囲のPLZT薄膜の模式的断面図である。
【図10】膜厚が1〜40nmで単結晶基板上に設けられた、0<x<0.30、0<y<0.20の範囲のPLZTバッファ層の模式的断面図である。
【符号の説明】
10 単結晶基板
12 バッファ層
12A 第1バッファ層
12B 第2バッファ層
14 導電性または半導電性の薄膜

Claims (13)

  1. 単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体であって、該単結晶基板の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状のPb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43からなるバッファ層と、該バッファ層の表面に設けられた単結晶状またはエピタキシャル状でありABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜と、からなり、
    前記バッファ層が、0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb 1-x La x (Zr y Ti 1-y 1-x/4 3 からなる第1バッファ層と、該第1バッファ層の表面に設けられた0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb 1-x La x (Zr y Ti 1-y 1-x/4 3 からなる第2バッファ層と、によって構成される薄膜構造体。
  2. 前記第1バッファ層の膜厚が1nmから40nmである請求項2に記載の薄膜構造体。
  3. ABO3型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜が、SrRuO3からなる薄膜である請求項1又は2のいずれか1項に記載の薄膜構造体。
  4. 前記単結晶基板が、サファイア(Al23)である請求項1乃至のいずれか1項に記載の薄膜構造体。
  5. 前記単結晶基板が、酸化マグネシウム(MgO)である請求項1乃至のいずれか1項に記載の薄膜構造体。
  6. 前記単結晶基板が、酸化マグネシウム(MgO)を表面に有する半導体であること請求項1乃至のいずれか1項に記載の薄膜構造体。
  7. 単結晶基板の表面に形成される薄膜構造体の製造方法であって、該単結晶基板の表面に、0<x<0.30、0<y<0.20の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb 1-x La x (Zr y Ti 1-y 1-x/4 3 からなる第1バッファ層を形成し、該第1バッファ層の表面に、0<x<0.20、0.20<y<1.0の範囲の単結晶状またはエピタキシャル状のPb 1-x La x (Zr y Ti 1-y 1-x/4 3 からなる第2バッファ層を形成し、該第2バッファ層の表面に、単結晶状またはエピタキシャル状でありABO 3 型ペロブスカイト相構造を有する導電性または半導電性の薄膜を形成する、薄膜構造体の製造方法。
  8. 前記バッファ層が、金属有機化合物から得られた強誘電体前駆体溶液を塗布して薄膜を形成する塗布工程、該薄膜を熱分解する熱分解工程、及び熱分解後の薄膜を結晶成長温度まで昇温して固相エピタキシャル成長させる結晶成長工程を、単数回または複数回行うことにより形成される請求項に記載の薄膜構造体の製造方法。
  9. 前記金属有機化合物が、Pb1-xLax(ZryTi1-y1-x/43の化学量論組成より過剰のPbを含む請求項に記載の薄膜構造体の製造方法。
  10. 前記強誘電体前駆体は、金属アルコキシド類および金属塩類より選択される複数の金属有機化合物の混合物または反応生成物である請求項8または9に記載の薄膜構造体の製造方法。
  11. 前記結晶成長工程において、前記結晶成長温度へ昇温する際に、350〜450℃の温度範囲を10〜500℃/秒の昇温速度で昇温する請求項乃至10のいずれか1項に記載の薄膜構造体の製造方法。
  12. 前記結晶成長温度が、600〜800℃であることを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項に記載の薄膜構造体の製造方法。
  13. 前記熱分解工程および/または結晶成長工程が、酸素を含む雰囲気中にて行われる請求項乃至13のいずれか1項に記載の薄膜構造体の製造方法。
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