JP4397737B2 - 現像ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等の現像装置に使用される現像ローラに係り、特には、非磁性一成分トナー現像方式の現像装置に用いて特に好適な現像ローラに関する。
近時、非磁性一成分トナーを用いた現像方式が注目されるようになり、その実用化が進んでいる。非磁性一成分トナー現像方式の現像装置で使用される現像ローラは、導電性ゴムローラにより構成されているが、感光体ドラムの表面の汚染を防止し、ネガゴーストの発生や表面の動摩擦係数を低下させる等のために、導電性ゴムローラの表面にポリウレタン−シリコーンからなる被覆層を形成することが行われている(特許文献1、特許文献2等参照)。
特開平11−242383号公報 特開2000−187385号公報
しかし、導電性ゴムローラの表面にポリウレタン−シリコーン被覆層を形成したタイプの現像ローラは、低速現像機(10枚/分)での使用には何ら問題も生じないが、中速現像機(20枚/分)での使用中に、現像ローラ両端のトナーシール部からトナー漏れが生じることがわかった。
従って、本発明は、中速以上の速度での使用に際しても、上記トナー漏れを生じさせない現像ローラを提供することを目的とする。
上記トナー漏れ現象は、次のような理由によるものと考えられる。すなわち、現像装置の感光体側の現像ローラの両端部は、端部から10〜20mmの幅でスポンジとフッ素樹脂フェルト等からなるトナーシール部材を接触させてトナー漏れを防いでいる。そして、この現像ローラの両端部では、トナーシール部材により圧縮された部分、トナーシール部材と感光体によりさらに圧縮された部分、トナーシール部材がないため圧縮から解放されている部分、というように、現像ローラの端部では圧縮変形と解放が繰り返し起こる。そのため、高速で長時間使用すると、この圧縮変形と解放の繰り返しにより、導電性ゴム層上の被覆層であるポリウレタン−シリコーン層が導電性ゴムの変形に追従できなくなり、弾性伸びの領域を越えてしまい、塑性変形し、現像ローラ端部にしわ等の永久変形を生じてしまう。そして、しわ等の永久変形が発生したことにより、トナーシール部材と現像ローラ端部との間に隙間が生じトナー漏れが発生するものと推測される。
そこで、本発明では、被覆層の破断点伸びを100%以上とすることで、導電性ゴムの変形に追従できるようにすることにより、トナー漏れの問題を解決した。
本発明において、100%以上の破断点伸びは、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとポリオールを含む反応混合物を被覆し、硬化させる際に、イソシアネート化合物と反応性シリコーンとの反応を促進させる有機金属化合物を該反応混合物中に存在させることにより達成することができる。
従って、本発明によれば、芯金と、該芯金の周面上に設けられた導電層と、該導電層の周面上に設けられた、ポリウレタン−シリコーンを含む被覆層とを備え、前記ポリウレタン−シリコーンが、イソシアネート化合物と、反応性シリコーンオイルと、ポリオールとの反応混合物を、前記イソシアネート化合物と前記反応性シリコーンオイルとの反応を促進させる有機金属化合物を前記反応混合物中に存在させて、反応させることにより得られるポリウレタン−シリコーンであり、前記有機金属化合物が有機ケイ素化合物および有機チタン化合物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする現像ローラが提供される。
本発明の現像ローラは、中速以上の速度での使用に際しても、トナー漏れを生じさせない。
以下、本発明の一形態を図1を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の一態様に係る現像ローラの断面を概略的に示す断面図である。
図1に示すように、本発明の現像ローラ10は、基本的に、鉄、ステンレス鋼等の金属で作製された円柱状の導電性ローラ本体(芯金)12と、この芯金12の円柱面を実質的に全面的に覆って設けられた導電層14と、導電層14の外周面を実質的に全体的に覆って設けられた被覆層16を備える。
導電層14は、弾性ポリマー材料をベースとし、これにカーボンブラック、金属粉末等の導電性付与剤を配合した導電性の弾性ポリマー材料により形成される。ベースの弾性ポリマー材料としては、シリコーンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーン変性エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム材料、または熱可塑性ウレタン樹脂等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。本発明において好ましいベースポリマー材料は、合成ゴム材料である。また、導電性付与剤は、導電層14が102 〜1010Ω・cmの体積抵抗値を示すような量的割合でベースポリマー材料に配合することが好ましい。さらに、導電層14は、20゜〜60゜のJIS A硬度を有することが好ましい。また、現像ローラ10は感光体ドラムやトナー規制部材とニップ部を形成して接触するので、下地の導電層14の圧縮歪が大きいと、ニップ跡が現像ローラに残ってしまい、画像に悪影響を与える。したがって、導電層14を構成する材料は、25%圧縮負荷の下に70℃で22時間置かれた後に、5%以下の圧縮永久歪を示すことが最も好ましいが、実用のレベルとして当該圧縮永久歪が10%以下であれば支障なく使用することができる。
被覆層16は、ポリウレタン−シリコーンを含み、100%以上、好ましくは130%以上の破断点伸びを有する。被覆層16が100%以上の破断点伸びを有することにより、中速以上の速度での使用に際しても、被覆層16は、下地の導電層14の変形に追従することができ、トナー漏れを効果的に防止することができる。
本発明において、ポリウレタン−シリコーンは、イソシアネート化合物と、反応性シリコーンオイルと、ポリオールを反応させて得られるものである。
ポリウレタン−シリコーン被覆層の破断点伸びを上記のように大きくする方法として、反応性シリコーンオイルとイソシアネート化合物を確実に反応させ、伸びを大きくするシリコーン成分が確実にウレタンの構造内に取り込まれるようにする。そこで、本発明では、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルの反応を促進させるために有機金属化合物を使用する。このイソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルの反応を促進させる有機金属化合物は、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとポリオールの混合物中で、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルを室温(10℃〜30℃)で選択的に反応させる。そのため、反応性シリコーンオイルとイソシアネート化合物が室温で確実に反応し、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルの反応生成物が生成する。そして、その後の加熱(120℃〜160℃)で、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとの反応生成物とポリオールが反応するので、従来では得られなかった、シリコーン成分を多く含有し、伸びの大きなポリウレタン−シリコーンを得ることができる。
イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルの反応を促進させる有機金属化合物を使用した場合、得られる被覆層の応力と変位のSS曲線は、当該有機金属化合物を添加しない場合とほとんど同じ傾向のSS曲線を示していることから、従来の被覆層の硬度やモジュラスという現像ローラの基本性能は変えずに、伸びだけを大きくするという特有の効果が得られる。
本発明の被覆層16を生成させるために使用するイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のジイソシアネート、およびそれらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等を好ましく使用することができる。特に好ましいイソシアネート化合物は、HDIおよびそのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等である。イソシアネート化合物は、その分子鎖が長いほど、より高い柔軟性を有するポリウレタン被覆層16を生成し得る。
本発明で使用する反応性シリコーンオイルは、活性水素を有するものであって、イソシアネート化合物と反応し得るものである。そのような反応性シリコーンオイルには、例えば、アミノ基(1級および/または2級アミノ基)を有するシリコーンオイル、メルカプト基を有するシリコーンオイル、ヒドロキシル基を有するシリコーンオイル(例えば、カルボキシル基を有するシリコーンオイル、フェノール性OH基を有するシリコーンオイル、アルコール性OH基を有するシリコーンオイル)等が含まれる。これら反応性シリコーンオイルは、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル等として市販されている。本発明においては、上記反応性基を、一方の末端のみに、両末端に、および/または側鎖に有するシリコーンオイルのいずれをも使用することができる。シリコーン骨格中のケイ素に結合した水素を有するシリコーンオイルも好ましく使用することができる。
より好ましい反応性シリコーンオイルは、下記一般式(1)または(2):
Figure 0004397737
Figure 0004397737
(一般式(1)および(2)において、各Rは、−C3 6 OC2 4 OHまたは−C3 6 OCH2 −C(CH2 OH)2 2 5 を表し、nは、約20以下の整数を表す)で示すことができる。特に好ましい反応性シリコーンオイルは、各Rが−C3 6 OC2 4 OHである一般式(1)のシリコーンオイルであり、その中でもnが約10であるものが殊に好ましい。このような反応性シリコーンオイルも、市販されている。
本発明において使用されるポリオールは、常温(20〜30℃)で液状のものであることが好ましく、各種のポリオールが使用できる。被覆層16は、帯電性を有することが必要であり、ポリオールとしては、イソシアネート化合物と反応して摩擦帯電列が大きい被覆層(ポリウレタン)を生成し得るものが好ましい。そのようなポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、それらの共重合体等のポリアルキレングリコールのようなポリエーテルポリオールを好ましく例示することができる。
しかしながら、本発明において使用されるポリオールとしては、フッ素含有ポリオールが特に好ましい。フッ素含有ポリオールは、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとの反応生成物と反応してより大きい摩擦帯電列を有する被覆層を生成するばかりでなく、生成する被覆層の抵抗値環境依存性を減少させる。フッ素含有ポリオールのフッ素含有率が高いほど摩擦帯電列が負に大きくなる。そのようなフッ素含有ポリオールとしては、三フッ化エチレンモノマーを主原料とする共重合体(三フッ化エチレンモノマー単位を主成分として含む共重合体ポリオール)、四フッ化エチレンモノマーを主原料とする共重合体(四フッ化エチレンモノマー単位を主成分として含む共重合体ポリオール)を好ましく例示することができる。これらフッ素含有ポリオールは、ゼッフル(四フッ化エチレンモノマー単位を主成分として含む共重合体ポリオール)という商品名の下でダイキン工業(株)から、ルミフロン(トリフルオロモノハロエチレンモノマー単位を主成分として含む共重合体ポリオール)という商品名の下で旭ガラス工業(株)から市販されている。ディフェンサという商品名の下で大日本インキ化学工業(株)から市販されているフッ素含有ポリオールも使用することができる。そのようなフッ素含有ポリオールは、例えば、四フッ化エチレンモノマーを主原料とするものであって、これに共重合されたアクリル酸のヒドロキシモノカルボン酸エステルおよび/またはアクリル酸のグリコールモノエステルを合計で少なくとも2モル含有する。これらフッ素含有共重合体ポリオールは、上記アクリル酸エステルモノマーによりOH成分(アクリル酸のヒドロキシモノカルボン酸エステルにあってはカルボキシル基のOH、アクリル酸のグリコールモノエステルにあっては、エステル化されていないグリコールOH)が付与されている。本発明においては、四フッ化エチレンモノマーを主成分として含む共重合体ポリオールが特に好ましい。
さて、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとの反応を促進させる有機金属化合物の金属には、金属のほか、ケイ素のようないわゆる半金属も含まれる。本発明において、有機金属化合物としては、有機ケイ素化合物および有機チタン化合物が好ましい。
有機ケイ素化合物としては、一般にシランカップリング剤として使用されている有機ケイ素化合物(シランカップリング剤化合物)が含まれる。そのようなシランカップリング剤化合物の具体例を挙げると、ビニル系シラン(例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン)、エポキシ系シラン(例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)、スチリル系シラン(例えば、p−スチリルトリメトキシシラン)、メタクリロキシ系シラン(例えば、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)、アミン系シラン(例えば、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびその塩酸塩)、ウレイド系シラン(例えば、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)、クロロプロピルシラン(例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)、メルカプト系シラン(例えば、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、スルフィド系シラン(例えば、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)等である。これらシランカップリング剤は、単独で使用することもできるし、または2種以上を併用することもできる。これらシランカップリング剤は、例えば、信越化学工業(株)から市販されている。
また、有機チタン化合物には、チタン酸エステル(チタネート)が含まれる。チタン酸エステルには、チタン酸アルキル、一般にチタネート系カップリング剤として使用されている有機チタン化合物(チタネート系カップリング剤化合物)、有機チタンキレート化合物等が含まれる。
チタン酸アルキルの具体例を挙げると、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラヘキシルチタネート、テトラオクチルチタネート等のチタン酸C1〜C10アルキルである。これらチタン酸アルキルは、例えば、キシダ化学(株)から市販されている。
チタネート系カップリング剤の具体例を挙げると、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジイソステアロイルクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルオキシアセテートチタネート、ジクミルフェノレートオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルホスフェート)エチレンチタネート、4−アミノベンゼンスルホニルドデシルベンゼンスルホニルエチレンチタネート、ビス(ブチル,メチルピロホスフェート)エチレンチタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等である。これらチタネート系カップリング剤は、例えば、プレンアクトの商品名の下で味の素ファインテクノ(株)から市販されている。
有機チタンキレート化合物には、チタンアセチルアセトネート(ビス(ペンタン−2,4−ジオナト−O,O’)ビス(アルカノラート)チタン)が含まれる。チタンアセチルアセトネートは、下記式(3):
Figure 0004397737
で示すことができる。式(3)において、R1およびR2は、それぞれ独立に、C1〜C4のアルキル基を表す。チタンアセチルアセトネートの具体例を挙げると、ビス(ペンタン−2,4−ジオナト−O,O’)ビス(イソプロパノラート)チタン、ビス(ペンタン−2,4−ジオナト−O,O’)(エタノラート)(イソプロパノラート)チタン、ビス(ペンタン−2,4−ジオナト−O,O’)(エタノラート)(イソブタノラート)チタン等である。これらチタンアセチルアセトネートは、Tyzor(登録商標)という商品名の下でデュポン社から市販されている。
有機チタン化合物は、単独で使用することもできるし、または2種以上を併用することもできる。また、有機ケイ素化合物と有機チタン化合物を併用することもできる。
本発明において、破断点伸び、トナーシール性の観点から、有機金属化合物としては、チタンアセチルアセトネートが最も好ましい。
本発明において、ポリオールとイソシアネート化合物は、ポリオールのヒドロキシル基当量とイソシアネート化合物のイソシアネート基当量とがほぼ1:1となるような割合で使用され、イソシアネート化合物がやや過剰に含まれる場合もある。また、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルは、好ましくは1:0.3〜1:0.7、より好ましくは1:0.4〜1:0.6の重量比で使用される。ポリオールとイソシアネートと反応性シリコーンオイルとののような割合の下で、ポリウレタン−シリコーン被覆層の破断点伸びを100%以上、好ましくは130%以上とするために、有機金属化合物は、ポリオールの重量の0.001%〜0.5%の割合で、より好ましくは0.01%〜0.2%の割合で使用することが好ましい。
被覆層16を作製するためには、最も好ましくは、好適な溶剤(例えば、酢酸ブチル等)に、上記液状ポリオール(特に、液状フッ素含有ポリオール)、イソシアネート化合物、反応性シリコーンオイルおよび有機金属化合物を、必要に応じて、被覆層に導電性を付与する導電性付与剤(例えば、カーボンブラック、金属粉末等)および/または充填材(例えば、シリカ等)とともに分散させて含有する反応混合物を調製する。必要に応じてプライマーを塗布した導電層14の表面にこの反応混合物をスプレー塗装、浸漬等の手法により薄膜として塗布し、この塗膜を前記室温で5分間〜120分間放置して、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとを反応させた後、120℃〜160℃の温度で30分間〜90分間加熱することによって被覆層16を得ることができる。この加熱により、上に述べたように、イソシアネート化合物と反応性シリコーンオイルとの反応生成物がポリオールと反応し、所望の破断点伸びを有するポリウレタン−シリコーンが生成する。
本発明の被覆層16は、30μm以下の厚さを有することが好ましい。その厚さが30μm超えると、被覆層の表面粗さが粗くなる傾向にある。また、被覆層16の厚さは4μm以上であることが好ましい。厚さが4μm未満であると、その被覆層は、下地の導電層14からの汚染物質の表面への移行を防止するバリアー層として作用し得ず、しかもその耐磨耗性が低下する傾向にある。被覆層16の厚さは、約10〜約20μmであることが最も好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はそれら実施例により限定されるものではない。
実施例1〜6
フッ素含有ポリオール(ダイキン工業社製ゼッフル)100重量部に酢酸ブチル50重量部と反応性シリコーンオイル(信越化学工業社製X−22−160AS)30重量部を加え、撹拌して主剤を調製した。この主剤に下記表1に示す量の有機金属化合物、および硬化剤としてのウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成工業社製デュラネート)を主剤中のヒドロキシル基の当量と硬化剤中のイソシアネート基の当量とが1:1となるように配合して30分間室温で放置してコーティング剤Aを調製した。
外径30mmのアルミニウムパイプにフッ素樹脂をコーティングしたローラに80μmン厚さでコーティング剤Aをスプレー塗装し、風乾後、160℃で40分間加熱した。ついで、塗膜をローラから剥離し、10mm×80mmの短冊状にカットし、引っ張り試験用試験片を作製した。
他方、外径10mmの鉄製シャフトに体積抵抗が108Ω・cmでJIS A硬度が45°の導電性シリコーンゴムを5mmの厚さに被覆した。このシリコーンゴム層の上にコーティング剤Aを10μmの厚さにスプレー塗装し、風乾後、160℃で40分加熱することによって、現像ローラを作製した。
比較例1
有機金属化合物を用いなかった以外は、上記実施例と全く同様にして、引っ張り試験用試験片と現像ローラを作製した。
<引っ張り試験>
上で作製した各引っ張り試験用試験片をオートグラフ(島津製作所社製S−100)に取り付け、引っ張り速度100mm/分で引っ張り試験を行い、破断点伸び(%)と破断強度を測定し、併せて応力と変位との関係を示すSS曲線を得た。破断点伸び(%)と破断強度の測定結果を表1に併記する。また、SS曲線を図2および図3に示す。図2および図3において、線a〜fは、実施例1〜6の結果を示し、線gは、比較例1の結果を示す。
<トナーシール性試験>
上で作製した各現像ローラをブラザー工業社製TN−7600トナーカートリッジに取り付け、ブラザー工業社製HL1850プリンタの速度を倍速に改造したシミュレータにこのトナーカートリッジを取り付け、20時間の空運転試験を行い、トナーの漏れの状態を調べ、下記の基準で評価した。
○…トナーシール部にこぼれたトナーがフィルミングしていない;
△…トナーシール部にこぼれたトナーがフィルミングしている;
×…トナーシール部にこぼれたトナーがフィルミングしトナーの塊が固着している。
結果を表1に併記する。
Figure 0004397737
表1において、
シランカップリング剤Aは、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製;商品名KBM−603)であり、
有機チタンキレートは、ビス(ペンタン−2,4−ジオナト−O,O’)ビス(イソプロパノラート)チタン(デュポン社製;商品名Tyzor AA)であり、
テトラエチルチタネートおよびテトラブチルチタネートは、キシダ化学(株)製のものであり、
チタネート系カップリング剤Aは、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート(味の素ファインテクノ(株)製;商品名プレンアクトKR 46B)であり、
チタネート系カップリング剤Bは、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート(味の素ファインテクノ(株)製;商品名プレンアクトKR 55)である。
また、有機金属化合物の添加量は、ポリオール100重量部当たりの重量部である。
表1に示す結果から、100%以上の破断点伸びを有する被覆層を有する現像ローラを用いることにより、トナーシール性が有意に向上することがわかる(実施例1〜6)。
また、図2および図3に示すように、本発明による被覆層の応力と変位のSS曲線(線a〜f)は、有機金属化合物を添加しない場合(線g)とほとんど同じ傾向を示している。従って、本発明による被覆層は、有機金属化合物を添加しないものと比べ、硬度やモジュラスという現像ローラの基本性能は変わらずに、伸びだけが大きくなっているといえる。
本発明に係わる現像ローラの構成の一例を示す概略断面図。 実施例1〜2および比較例1で作製した被覆層の応力と変位のSS曲線を示すグラフ。 実施例3〜6で作製した被覆層の応力と変位のSS曲線を示すグラフ。
符号の説明
12…芯金
14…導電層
16…被覆層

Claims (7)

  1. 芯金と、該芯金の周面上に設けられた導電層と、該導電層の周面上に設けられた、ポリウレタン−シリコーンを含む被覆層とを備え、前記ポリウレタン−シリコーンが、イソシアネート化合物と、反応性シリコーンオイルと、ポリオールとの反応混合物を、前記イソシアネート化合物と前記反応性シリコーンオイルとの反応を促進させる有機金属化合物を前記反応混合物中に存在させて、反応させることにより得られるポリウレタン−シリコーンであり、前記有機金属化合物が有機ケイ素化合物および有機チタン化合物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする現像ローラ
  2. 前記反応混合物において、前記イソシアネート化合物と前記ポリオールとが、前記イソシアネート化合物のイソシアネート基当量と前記ポリオールのヒドロキシル基当量との比が1:1の量にあること、前記イソシアネート化合物と前記反応性シリコーンオイルとの重量比が1:0.3〜1:0.7であること、および、前記有機金属化合物が前記ポリオールの重量の0.001〜0.5重量%の量で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記有機ケイ素化合物が、シランカップリング剤化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記有機チタン化合物が、チタン酸エステルを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の現像ローラ。
  5. 前記チタン酸エステルが、チタンアセチルアセトネートであることを特徴とする請求項4に記載の現像ローラ。
  6. 前記被覆層が、100%以上の破断点伸びを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の現像ローラ。
  7. 前記被覆層が、130%以上の破断点伸びを有する請求項6に記載の現像ローラ。
JP2004163377A 2004-06-01 2004-06-01 現像ローラ Expired - Fee Related JP4397737B2 (ja)

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