JP4397318B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、調理容器を加熱する加熱手段と、その加熱手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成され、前記制御手段が、前記加熱手段にて前記調理容器を加熱しているときに調理物が吹きこぼれることを防止すべく前記加熱手段の動作を制御する吹きこぼれ防止制御を実行するように構成されている加熱調理器に関する。
上記構成の加熱調理器において、従来では、次のように構成したものがあった。
すなわち、加熱調理器により煮込み調理を行う場合等において、手動操作式の指令操作具(煮物キー)を操作して煮込み調理用の運転を指令している状態で、調理容器の温度が沸騰直前の温度になると、前記制御手段が、前記吹きこぼれ防止制御として、調理の種類に応じて予め設定されている運転パターンに基づいて所定時間毎に異なる加熱量を繰り返す運転状態になるように前記加熱手段の動作を制御するように構成したものがあった。説明を加えると、大加熱量状態と小加熱量状態とが設定時間毎に交互に切り換わるものでありしかも大加熱量状態と小加熱量状態との時間比率が異なる複数種の運転パターンが調理の種類によって予め設けられており、機器使用者が指定した種類に応じてそれらの中から適切なものを自動で選択して、選択した内容に従って加熱手段の動作を制御する構成となっていた(例えば、特許文献1参照。)。前記調理容器の温度が沸騰直前の温度になっているか否かの判断は、例えば、調理容器の温度が予め設定した設定温度(例えば90℃)になると沸騰直前の温度になっていると判断するようにしたり、あるいは、加熱を開始してから後の調理容器の温度の温度上昇勾配に基づいてそのときの沸騰直前の温度を推定するようにして、その調理容器の温度がその推定した温度になると、沸騰直前の温度になっていると判断するようになっている。
更に説明を加えると、加熱調理器にて煮込み調理を行う場合、例えば、調理物が沸騰するまでは大加熱量で加熱し、調理物が沸騰すると小加熱量に調節してその後はそのまま小加熱量の状態を継続する形態で調理すると、加熱量が弱くて調理物の内部まで味を浸透させることができないおそれがあるが、上記したような構成とすることで、小加熱量での加熱と大加熱量での加熱とを繰り返し行うことにより、極力高い温度で調理加熱を行うようにして調理物の内部まで味を浸透させて美味しく調理できるようにしながらも、吹きこぼれを起こさないようにしたものである。
特開2002−95585号公報参照。
しかし、上記従来構成によるときは、常に適正に吹きこぼれることを防止することができるとは限らず、吹きこぼれを防止できないものとなるおそれがあった。
説明を加えると、煮込み調理を行う場合に、調理の種類が同じであっても、調理容器の材質やその大きさだけでなく、調理容器内に貯留される調理物の分量、つまり、煮汁や煮汁に含まれる具の種類や具の分量等は常に同じではなく、このような調理を行うときの条件は種々異なるものである。
しかしながら、上記従来構成においては、吹きこぼれを防止するときには、複数の運転パターンの中から調理の種類に応じて適切なものを選択するようになっているものの、このように予め設定されている運転パターンの種類には限りがあるものであるから、実際に調理を行うときにおける種々の調理用の条件の違いの全てに対応することは難しいものであり、上記従来構成においては、調理用の条件の違いによっては、適正な状態で吹きこぼれを防止することができないおそれがあった。
本発明の目的は、調理を行うときの条件の違いにかかわらず、適切に煮込み調理を行えるものでありながら吹きこぼれを防止することが可能となる加熱調理器を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、調理容器を加熱する加熱手段と、その加熱手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成され、前記制御手段が、前記加熱手段にて前記調理容器を加熱しているときに調理物が吹きこぼれることを防止すべく前記加熱手段の動作を制御する吹きこぼれ防止制御を実行するように構成されている加熱調理器であって、前記加熱手段の目標加熱量を設定する手動操作式の加熱量設定手段と、前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記吹きこぼれ防止制御の実行を指令する手動操作式の吹きこぼれ防止運転指令手段とが備えられ、前記制御手段が、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、前記加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように前記加熱手段の動作を制御する通常加熱制御を実行するように構成され、且つ、前記通常加熱制御を実行しているときに、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、前記通常加熱制御の実行を停止して、前記吹きこぼれ防止制御を実行するように構成され、前記制御手段が、前記吹きこぼれ防止制御として、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されたときの前記温度検出手段の検出値を上限値とし、かつ、その上限値から設定量低い値を下限値として所定の温度範囲を有する目標温度を設定して、前記温度検出手段の検出値が前記上限値と下限値との間に収まるように、前記加熱手段の加熱量を、前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に前記通常加熱制御を実行していたときの加熱量又はそれよりも少ない調理用加熱量に調整する大加熱量状態と、その調理用加熱量よりも少ない吹きこぼれ防止用の加熱量に調整する小加熱量状態とに交互に切り換えるように、前記加熱手段の動作を制御するように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、前記制御手段は、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように加熱手段の動作を制御する通常加熱制御を実行する。そして、このような通常加熱制御を実行しているときに、吹きこぼれ防止運転指令手段にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、通常加熱制御の実行を停止して吹きこぼれ防止制御を実行する。すなわち、吹きこぼれ防止運転指令手段にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されたときの温度検出手段の検出値に基づいて目標温度を設定して、温度検出手段の検出値が目標温度になるように加熱手段の動作を制御するのである。
説明を加えると、煮込み調理を行っている場合に、調理物を収納した調理容器を加熱手段にて例えば大加熱量で加熱しながら加熱調理していると、調理物が沸騰して調理容器から吹きこぼれそうになるが、吹きこぼれる前に機器使用者が手動操作により吹きこぼれ防止運転指令手段にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、そのときの調理容器の温度を温度検出手段によって検出してその検出値に基づいて目標温度を設定し、その後は、加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように加熱手段の動作を制御する通常加熱制御の実行を停止して、温度検出手段の検出値が前記目標温度になるように加熱手段の動作を制御するのである。
すなわち、吹きこぼれ防止運転指令手段にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令された後は、調理容器の温度が、吹きこぼれを起こすことはないが比較的高い温度である目標温度になるように加熱手段の動作を制御するので、機器使用者が加熱調整のための操作を行わなくても、極力高い温度で調理を行うことにより調理物の内部まで味を浸透させて美味しく調理することができるものでありながら、調理物が吹きこぼれることを防止することができる。
しかも、調理物が調理容器から吹きこぼれるおそれがあるか否かは人間が判断するものであり、その判断の結果により、その後の加熱動作における目標温度を設定するようにしたので、調理容器の材質やその大きさ、煮汁の分量や煮汁に含まれる具の種類や具の分量というような調理物の状態などの調理用の条件が種々に変化することがあっても、常に、適切な目標温度を設定することが可能となる。その結果、調理物が吹きこぼれるおそれがあるか否かは人間が判断する必要はあるものの、吹きこぼれ防止制御を実行するときは煩わしい操作のない状態で適切に煮込み調理を行えるものとなる。
従って、調理を行うときの条件の違いにかかわらず、適切に煮込み調理を行えるものでありながら吹きこぼれを防止することが可能となる加熱調理器を提供できるに至った。
又、制御手段は、吹きこぼれ防止制御として、加熱手段の加熱量を前記調理用加熱量に調整する大加熱量状態と、加熱手段の加熱量を前記調理用加熱量よりも少ない吹きこぼれ防止用の加熱量に調整する小加熱量状態とに交互に切り換えるように、加熱手段の動作を制御することになる。このように、制御手段は、加熱手段の加熱量を前記調理用加熱量と前記吹きこぼれ防止用の加熱量とに交互に切り換える制御を行うものであるから、吹きこぼれを確実に防止できるものでありながら、制御構成を簡素なものにすることができる。
例えば、前記吹きこぼれ防止制御として、吹きこぼれを起こさない状態で且つ煮込み調理を適切に行うことができる加熱用の温度を設定しておいて、その設定した温度と温度検出手段にて検出される検出温度との偏差が小さくなるように、加熱手段の加熱量を比例制御する構成とすることも考えられるが、このように構成すると、上述したような加熱用の温度として最適な温度というのは調理用の条件に応じて変化するものであるが、そのような最適な温度を求めるための煩わしい処理が必要となり、制御構成が複雑になる不利があるが、本発明の第1特徴構成によれば、間欠的に吹きこぼれ防止用の加熱量に調整されるから吹きこぼれを確実に防止できるものでありながら、加熱手段の加熱量を2段階に交互に切り換えるだけの簡単な制御であるから制御構成を簡素なものにすることができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記目標温度の変更を指令する手動操作式の温度変更指令手段が備えられ、前記制御手段が、前記温度変更指令手段にて前記目標温度の変更が指令されると、前記目標温度の上限値を減少側に変更設定するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、機器使用者が吹きこぼれ防止運転指令手段を手動操作するタイミングが少し遅れて前記目標温度が吹きこぼれを起こす温度又はそれよりも高い温度になっていると、その後に前記吹きこぼれ防止制御が実行されたときに吹きこぼれを起こすおそれがある。そこで、温度変更指令手段にて前記目標温度の変更が指令することによって前記目標温度を変更設定できるようにしているのである。
従って、例えば、上述したように前記目標温度として吹きこぼれを起こすおそれが大である高めの温度が設定されることがあっても、温度変更指令手段にて目標温度を変更設定することによって適切に吹きこぼれの発生を防止できるものとなる。
本発明の第特徴構成は、調理容器を加熱する加熱手段と、その加熱手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成され、前記制御手段が、前記加熱手段にて前記調理容器を加熱しているときに調理物が吹きこぼれることを防止すべく前記加熱手段の動作を制御する吹きこぼれ防止制御を実行するように構成されている加熱調理器であって、前記加熱手段にて加熱すべき目標加熱量を設定する手動操作式の加熱量設定手段と、前記吹きこぼれ防止制御の実行を指令する手動操作式の吹きこぼれ防止運転指令手段とが備えられ、前記制御手段が、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、前記加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように前記加熱手段の動作を制御する通常加熱処理の実行するように構成され、且つ、前記通常加熱処理を実行しているときに、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、その後において、手動操作にて前記加熱量設定手段が操作されて、前記目標加熱量が減少した小加熱量状態と前記目標加熱量が増大した大加熱量状態とが繰り返し行われたときに、前記小加熱量状態における前記目標加熱量とその小加熱量状態を維持する維持時間、及び、前記大加熱量状態における前記目標加熱量とその大加熱量状態を維持する維持時間を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶し、この吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶した後は、前記通常加熱制御の実行を停止して、前記吹きこぼれ防止制御として、前記吹きこぼれ防止用の運転パターンにて前記加熱手段の動作を制御するように構成されている点にある。
特徴構成によれば、前記制御手段は、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように加熱手段の動作を制御する通常加熱制御を実行する。そして、このような通常加熱制御を実行しているときに、吹きこぼれ防止運転指令手段にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、その後において、手動操作にて加熱量設定手段が操作されて、目標加熱量が減少した小加熱量状態と目標加熱量が増大した大加熱量状態とが繰り返し行われたときに、小加熱量状態における目標加熱量とその小加熱量状態を維持する維持時間、及び、大加熱量状態における目標加熱量とその大加熱量状態を維持する維持時間を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶する。
説明を加えると、煮込み調理を行っている場合に、調理物を収納した調理容器を加熱手段にて大加熱量で加熱しながら加熱調理しているときに吹きこぼれの発生のおそれがあるときは、機器使用者が予め手動操作により吹きこぼれ防止運転指令手段を操作して吹きこぼれ防止制御の実行を指令しておくことになる。そして、大加熱量で加熱されて調理物が沸騰して調理容器から吹きこぼれそうになるが、吹きこぼれる前に機器使用者が手動操作にて加熱量設定手段を操作して、吹きこぼれを起こさないような小さい目標加熱量になるように変更調節することになる。そして、そのように小さい目標加熱量に変更調節して吹きこぼれ状態が収まると、機器使用者は、極力高い温度で煮込み調理を行うために、手動操作にて加熱量設定手段を操作して目標加熱量を増大させる。そして、このように加熱量を増大させると、調理物が沸騰して調理容器から吹きこぼれそうになるので、機器使用者は再度、手動操作にて加熱量設定手段を操作して、吹きこぼれを起こさないような小さい目標加熱量になるように変更調節する。
このように機器使用者の判断により、手動操作にて加熱量設定手段が操作されて、目標加熱量が減少した小加熱量状態と目標加熱量が増大した大加熱量状態とが繰り返し行われたときに、制御手段は、小加熱量状態における目標加熱量とその小加熱量状態を維持する維持時間、及び、大加熱量状態における目標加熱量とその大加熱量状態を維持する維持時間を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶するのである。
そして、吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶した後は、加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように加熱手段の動作を制御するのではなく、記憶した吹きこぼれ防止用の運転パターンにて加熱手段の動作を制御することになる。
つまり、吹きこぼれ防止制御を実行するときは、人間の判断に基づいて行われる運転パターンと同様な運転パターンにて加熱手段の動作を制御するので、機器使用者が加熱調整のための操作を行わなくても、調理物が吹きこぼれることを防止しながらも、極力高い温度で調理を行うことができ、吹きこぼれを起こさない状態で調理物の内部まで味を浸透させて美味しく調理することができる。
従って、調理を行うときの条件の違いにかかわらず、適切に煮込み調理を行えるものでありながら吹きこぼれを防止することが可能となる加熱調理器を提供できるに至った。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成に加えて、前記制御手段が前記吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶したときに、そのことを報知する報知手段が備えられている点にある。
特徴構成によれば、前記制御手段が前記吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶したときには報知手段がそのことを報知するようにしたので、機器使用者は、制御手段が吹きこぼれ防止制御を実行する状態になったことを認識することができる。従って、それ以後は調理容器の様子を監視しておく必要がないので、他の作業を行うことができる等、使い勝手がよいものになる。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を加熱調理器の一例としてのガスコンロに適用した場合について説明する。
図1及び図2に示すように、ガスコンロは、3つのコンロバーナ1、及び、グリルバーナ2を備えるグリル部3を備えたビルトインタイプのガスコンロにて構成されており、3つのコンロバーナ1は、標準バーナ1aと、小バーナ1bと、高火力バーナ1cとによって構成されており、これら3つのコンロバーナ1の夫々が調理容器を加熱する加熱手段を構成する。
又、図1に示すように、グリル部3の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口4が形成され、ガラス製のトッププレート5にてガスコンロ上面が覆われており、このトッププレート5の上部に、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cの夫々に対応して、夫々にて加熱する調理容器(鍋など)を載置する五徳6が載置支持されている。又、トッププレート5の裏面側に、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々の火力、並びに、グリルバーナ2の点消火状態を表示する天面表示部70が、トッププレート5を通して視認可能なように設けられている。
又、図1及び図2に示すように、ガスコンロ前側面には、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cとグリルバーナ2との点火及び消火や火力調節と各種の設定とを指令する手動操作部Sが設けられ、マイクロコンピュータを備えて各種の制御を実行するように構成された燃焼制御部H(制御手段の一例)が、その手動操作部Sにて指令された運転状態に基づいて、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cとグリルバーナ2を制御するように構成されている。又、ガスコンロ前側面には自動復帰型の押し操作式の電源スイッチ40も設けられている。
図2に示すように、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cの夫々には、点火プラグ7及び着火状態を検出する熱電対8が設けられており、グリルバーナ2は上面バーナ2aと左右一対の下面バーナ2b,2cとを備えた両面バーナにて構成されて、上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b,2cの夫々にも点火プラグ7及び着火状態を検出するための熱電対8等が備えられている。
又、標準バーナ1a、小バーナ1b、高火力バーナ1cの夫々には、下端側が固定された状態で上下方向に伸縮自在な伸縮機構9が設けられ、その伸縮機構9の内部には、加熱用位置に位置する調理容器の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ11が設けられている。つまり、五徳6上に載置された調理容器の底部が伸縮機構9の上端に当接した状態で、この温度センサ11により加熱用位置に位置する調理容器の温度を検出するように構成されている。
前記標準バーナ1a、小バーナ1b、高火力バーナ1c、及び、グリルバーナ2へのガス供給構成について説明すると、図2に示すように、元ガス供給路12には元ガス電磁弁13が設けられ、この元ガス供給路12から、標準バーナ用分岐路14a、小バーナ用分岐路14b、高火力バーナ用分岐路14c、グリルバーナ用分岐路14dの4系統に分岐しており、グリルバーナ2へのグリルバーナ用分岐路14dは、さらに、上面バーナ用の分岐路と下面バーナ用分岐路とに分岐してそれらの分岐路には夫々、オリフィスof付きの流路15と開閉式電磁弁16を備えたバイパス路17が設けられている。そして、標準バーナ用分岐路14a、小バーナ用分岐路14b、高火力バーナ用分岐路14c、及び、グリルバーナ用分岐路14dの夫々には、ステッピングモータ19(図3参照)の駆動によってガス量を調整して前記各バーナの燃焼量(加熱量)を調整する流量制御弁18が備えられている。
この流量制御弁18は、図3に示すように、駆動源としてのステッピングモータ19と、このステッピングモータ19の回転操作をスライド移動操作に変更させるネジ送り式の移動操作機構20と、ガス通過用の挿通孔21が形成されたスライド閉子22と、複数のガス通過用の調整孔23を形成した流量調整板24等を備えて構成されている。そして、前記スライド閉子22と流量調整板24とによってガス量を変更可能な流量調整部25が構成されている。つまり、ガス流路を遮蔽する状態でスライド閉子22と流量調整板24とがバネ26によって圧接される状態で相対的にスライド自在に設けられ、ステッピングモータ19を駆動することでスライド閉子22をスライド移動させながら、図5に示すように、スライド閉子22に形成された挿通孔21が流量調整板24の調整孔23と重なり合う面積合計を変更させることで、バーナへのガス供給量を変更調整自在な構成となっている。尚、前記スライド閉子22のスライド移動量はスライド移動検出センサ27によって検出される構成となっている。
次に、前記手動操作部Sの構成について説明する。図1、図5及び図6に示すように、ガスコンロ前側面には、手動操作部Sとして、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cの夫々に対応して、バーナ1a,1b,1cの点火指令を指令する点火指令状態とバーナ1a,1b,1cの消火指令を指令する消火指令状態とに切り換え自在な人為操作式の点消火指令部28、バーナ1a,1b,1cの燃焼量の調節を指令する手動操作式の加熱量設定手段としての手動操作式の加熱量設定操作部29、及び、後述するような各種の設定を指令する設定入力パネル50が設けられ、並びに、グリルバーナ2に対して、点火及び消火や火力調整を指令するための設定入力パネル60が設けられている。これら3つの点消火指令部28及び3つの加熱量設定操作部29は同じ構成であるから、そのうちの標準バーナ1aに対する加熱状態調節部28を代表として構成を以下に説明し、他のものについては説明を省略する。又、設定入力パネル50及び設定入力パネル60は開閉式になっている。
図5及び図6に示すように、点火指令及び消火指令を指令する押し操作式の点消火スイッチ32がガスコンロの前面パネル38の内部に設けられ、前面パネル38に形成した挿通孔39を通して裏面側から挿通する状態で円筒状の回転操作部31が設けられている。そして、この回転操作部31は、その回転軸心方向の移動により、前記点消火スイッチ32を消火指令状態に操作する消火指令用に押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して点消火スイッチ32を点火指令状態に操作する点火指令用の突出位置とに切り換え自在に構成され、且つ、前記突出位置にて前記燃焼量を調整すべく回転操作自在に構成されている。
説明を加えると、回転操作部31は、押し操作される毎に回転軸心方向に移動して、図示しない位置保持機構によって、前面パネル38とほぼ面一になる押し込み位置と前方に突出する突出位置とに切り換え自在に構成され、回転操作部31が前記突出位置に切り換えられているときに、正転方向及び逆転方向の夫々にその軸心周りで回動操作可能となるように構成されている。そして、この回転操作部31が押し込み位置に切り換えられるとそれに伴って点消火スイッチ32がOFF(オフ)状態となり、回転操作部31が突出位置に切り替えられるとそれに伴って点消火スイッチ32がON(オン)状態となるように連動して切り換わる構成となっている。図2に示すように、この点消火スイッチ32の切り換え信号は燃焼制御部Hに入力されており、燃焼制御部Hはこの点消火スイッチ32がON状態に切り換わると標準バーナ1aに対する点火作動を開始し、OFF状態に切り換わると標準バーナ1aの燃焼作動を停止するように構成されている。つまり、前記回転操作部31及び点消火スイッチ32により、点消火指令部28が構成されている。
又、前記前面パネル38の内部には、回転操作部31の回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス発生手段としてのロータリーエンコーダ33が設けられている。つまり、このロータリーエンコーダ33の操作軸34に前記回転操作部31が一体回動自在に且つ軸心方向での相対移動を許容する状態で接続されている。このロータリーエンコーダ33は、回転操作部31の一方向への回転操作に伴って2つのパルス信号のうちの一方のパルス信号が他方のパルス信号より位相が進み、回転操作部31の他方向への回転操作に伴って前記他方のパルス信号が前記一方のパルス信号より位相が進む状態で、回転操作部31の回転操作に伴って互いに異なる位相の2つのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、このロータリーエンコーダ33は、2つの出力端子を備えており、その2つの出力端子から上述したような位相の異なるパルス信号が出力される構成である。このようなロータリーエンコーダ33は周知のものであるから詳細な構成についての説明は省略する。
図7に示すように、前記前面パネル38の外面側において前記各回転操作部31の周囲には火力を表示する複数のLEDランプ35を並べる状態で火力を表示する前面火力表示部36が設けられている。この前面火力表示部36は複数のLEDランプ35をレベルメータとして用いて、回転操作部31にて設定された加熱量の大きさに応じた数のLEDランプ35を点灯させて表示する構成となっている。この実施形態では、加熱量の大きさが最小から最大まで、標準バーナ1a及び高火力バーナ1cでは5段階に変更調整でき、小バーナ1cでは3段階に変更調整できる構成となっているので、標準バーナ1a及び高火力バーナ1cの夫々に対応する前面火力表示部36は、5個のLEDランプ35にて構成され、小バーナ1cに対応する前面火力表示部36は、3個のLEDランプ35にて構成されている。
図1及び図8に示すように、前記天面表示部70は、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対応する3個の天面火力表示部71と、グリルバーナ2に対応するグリル燃焼表示部73とから構成されている。
前記天面火力表示部71は、前面火力表示部36と同構成であり、複数のLEDランプ72をレベルメータとして用いて回転操作部31にて設定された加熱量(火力)の大きさに応じた数のLEDランプ72を点灯させて表示する構成となっている。又、前記グリル燃焼表示部73は、1個のLEDランプ74から構成され、グリルバーナ2を点火させるとその燃焼状態をLEDランプ74を点灯させて表示する構成となっている。
そして、燃焼制御部Hは、図2に示すように、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対応するロータリーエンコーダ33にて発生するパルス信号に基づいて、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対する燃料供給量を調整するように標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対する流量制御弁18の作動を制御するよう構成されている。つまり、燃焼制御部Hは、ロータリーエンコーダ33から出力される前記パルス信号に基づいて、回転操作部31の回転操作方向並びに回転操作量を判別するとともに、その判別した回転操作方向並びに回転操作量に対応させて標準バーナ1a等の加熱量を調整することになるが、そのとき、ロータリーエンコーダ33から出力される2つのパルス信号のデータを予め定めた設定単位時間毎に繰り返し読み込み、その読み込まれた前記2つのパルス信号のデータにおけるデータパターンに基づいて、回転操作部31の回転操作方向並びに回転操作量を判別するように構成されている。つまり、前記回転操作部31及びロータリーエンコーダ33により、前記加熱量設定操作部29が構成されている。
又、図2に示すように、燃焼制御部Hは、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対応するロータリーエンコーダ33にて発生するパルス信号に基づいて、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々の加熱量(火力)を標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1c夫々に対応する前面火力表示部36及び天面火力表示部71にて表示するように構成されている。
つまり、燃焼制御部Hは、前面火力表示部36及び天面火力表示部71を同様に制御するように構成され、例えば、標準バーナ1aに対応するロータリーエンコーダ33にて発生するパルス信号が火力3に対応する場合は、前面火力表示部36を構成するLEDランプ35を3個点灯させ、且つ、天面表示部71を構成するLEDランプ72を3個点灯させる。又、図2に示すように、このガスコンロには各種情報を音声にて報知する報知手段としてのスピーカ37が備えられており、燃焼制御部Hは、各種情報をこのスピーカ37により報知させるように構成されている。
図9に示すように、前記各バーナ1a、1b,1c夫々に対応する前記設定パネル50には、後述するような吹きこぼれ防止制御の実行を指令する手動操作式の吹きこぼれ防止運転指令手段としての吹きこぼれ防止スイッチ51と、後述するような目標温度の変更を指令する手動操作式の温度変更指令手段としての温度変更スイッチ52、及び、各種情報を表示する表示パネル54が設けられている。
そして、燃焼制御部Hは、吹きこぼれ防止スイッチ51にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、加熱量設定操作部29にて設定された目標加熱量になるようにコンロバーナ1の動作を制御する通常加熱制御を実行するように構成され、且つ、通常加熱制御を実行しているときに、吹きこぼれ防止スイッチ51にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、通常加熱制御の実行を停止して、吹きこぼれ防止制御として、吹きこぼれ防止スイッチ51にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されたときの温度センサ11の検出値に基づいて目標温度を設定して、温度センサ11の検出値が目標温度になるようにコンロバーナ1の動作を制御するように構成されている。
すなわち、燃焼制御部Hは、前記吹きこぼれ防止制御として、コンロバーナ1の加熱量を、吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に通常加熱制御を実行していたときの加熱量又はそれよりも少ない調理用加熱量に調整する大加熱量状態と、その調理用加熱量よりも少ない吹きこぼれ防止用の加熱量に調整する小加熱量状態とに交互に切り換えるように、コンロバーナ1の動作を制御するように構成されている。
以下、図10、図11に示すフローチャートに基づいて燃焼制御部Hによるコンロバーナ1の制御動作について説明する。
燃焼制御部Hは、点消火スイッチ32がOFF状態からON状態に操作されて点火指令が指令されると、対応するコンロバーナ1に対する点火処理を実行する(ステップ1、2)。つまり、コンロバーナ1の加熱量が初期点火用の加熱量になるように流量制御弁18を開弁させ、且つ、点火プラグ7に駆動信号を与えて点火作動させ、熱電対8により着火が確認されると点火作動を停止させて点火処理を終了する。次に、通常加熱制御を実行する(ステップ3)。この通常加熱制御においては、加熱量設定操作部29にて設定される目標加熱量になるように流量制御弁18の開度を調節するように構成されている。そして、吹きこぼれ防止スイッチ51が操作されていない状態では、点消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火が指令されるまで通常加熱制御を実行する(ステップ4、5)。消火が指令されると消火処理を実行する(ステップ6)。つまり、流量制御弁18を閉操作してコンロバーナ1を消火させる。
そして、通常加熱制御を実行しているときに、吹きこぼれ防止スイッチ51にて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、通常加熱制御の実行を停止して吹きこぼれ防止制御を実行する(ステップ7、8)。因みに、このような吹きこぼれが発生するような調理を行うときには、前記通常加熱制御においては5段階の加熱量調節範囲のうちの最大値(5段目)の大加熱量に調節されている。
この吹きこぼれ防止制御においては、図11に示すように、温度センサ11により調理容器の温度を検出し、後述するような目標温度が設定されていなければ、吹きこぼれ防止制御の実行が指令されたときにおける温度センサ11の検出値を初期基準値(Tk0)を設定して記憶する(ステップ81、82、83)。そのとき、その設定した温度と、吹きこぼれ防止制御を実行している状態であることを表示パネル54に表示するようになっている。又、その後、温度変更スイッチ52がオン操作されると、その操作が行われる毎に、記憶している温度(基準値Tk)を初期基準値(Tk0)から5℃減少した値を限度として1℃づつ減少させるようになっている(ステップ84、85、86)。従って、基準値Tkは初期基準値Tk0を最大値として初期基準値Tk0から5℃減少した値を最小値とする範囲内で変更設定できるようになっている。例えば、初期基準値Tk0が100℃であれば、基準値Tkとしては95℃〜100℃の範囲で変更設定できることになる。そして、このようにして設定された基準値Tkを上限値とし、基準値Tkから設定量(例えば10℃)低い値Taを下限値として、所定の温度範囲を有する状態で前記目標温度を設定する(ステップ87)。
上述したように目標温度が設定されると、そのときフラグFがセットされていなければ、コンロバーナ1における加熱量を吹きこぼれを防止するための吹きこぼれ防止用の加熱量Q1、例えば、5段階のうちの1段目(最低加熱量)又は2番目に大きい2段目の加熱量等の小加熱量に変更すべく流量制御弁18の開度を調節する(ステップ88、89)。因みに、吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作された直後においてはフラグFがセットされていないので小加熱量に変更することになる。このように小加熱量に変更することによって、図12に示すように、温度センサ11の検出値Txすなわち調理物の温度が下がり吹きこぼれは収まることになる。そして、温度センサ11の検出値Txが前記目標温度の下限値Taを下回ると、コンロバーナ1における加熱量を吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に通常加熱制御を実行していたときの加熱量と同じ調理用加熱量Q2に変更すべく流量制御弁18の開度を調節し、前記フラグFをセットする(ステップ90,91,92)。
コンロバーナ1における加熱量を大きい加熱量に変更することによって調理容器の温度は上昇することになるが、フラグFをセットした後は、温度センサ11の検出値が前記目標温度の上限値Tkを越えるとコンロバーナ1における加熱量を吹きこぼれ防止用の加熱量に変更し、且つ、温度センサ11の検出値が前記目標温度の下限値Taを下回るとコンロバーナ1における加熱量を調理用加熱量に変更することを繰り返し行いながら、コンロバーナ1における加熱量を調理用加熱量にする大加熱量状態とコンロバーナ1における加熱量を吹きこぼれ防止用の加熱量にする小加熱量状態とを交互に繰り返して、調理容器の温度が目標温度の上限値と下限値との間に収まるようにコンロバーナ1の加熱動作を制御することになる(ステップ93〜96)。その後、点消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火が指令されると、消火処理を実行しフラグFをリセットして処理を終了する(ステップ9、10、11)。
〔第2実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では、前記燃焼制御部Hの制御構成が第1実施形態と異なるが、その燃焼制御部Hの制御構成以外の他の構成は第1実施形態のときと同じであるから、ここでは構成が異なる点についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
すなわち、この実施形態では、制御手段としての燃焼制御部Hが、前記吹きこぼれ防止運転指令手段としての吹きこぼれ防止スイッチ51の操作により前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、前記加熱量設定手段としての加熱量設定操作部29にて設定された目標加熱量になるように前記加熱手段としてのコンロバーナ1の動作を制御する通常加熱処理を実行するように構成され、且つ、前記通常加熱処理を実行しているときに、前記吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作されて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、その後において、手動操作にて加熱量設定操作部29が操作されて、前記目標加熱量が減少した小加熱量状態と前記目標加熱量が増大した大加熱量状態とが繰り返し行われたときに、前記小加熱量状態における目標加熱量とその小加熱量状態を維持する維持時間、及び、前記大加熱量状態における目標加熱量とその大加熱量状態を維持する維持時間を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶し、この吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶した後は、前記通常加熱制御の実行を停止して、前記吹きこぼれ防止制御として、前記吹きこぼれ防止用の運転パターンにてコンロバーナ1の動作を制御するように構成されている。そして、燃焼制御部Hが吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶したときに、そのことを報知手段としてのスピーカ37によって報知する構成となっている。
以下、図13、図14に示すフローチャートに基づいて燃焼制御部Hによるコンロバーナ1の制御動作について説明する。
燃焼制御部Hは、点消火スイッチ32がOFF状態からON状態に操作されて点火指令が指令されると、第1実施形態と同様に、コンロバーナ1に対する点火処理を実行したのちに通常加熱制御を実行する(ステップ21〜23)。そして、前記吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作されていなければ点消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火指令が指令されるまで通常加熱制御を実行する(ステップ24,29)。点消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火指令が指令されると消火処理を実行する(ステップ30)。
そして、通常加熱制御を実行しているときに、吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作されて吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作された直後においてはフラグFがセットされていないので、その後において、手動操作にて加熱量設定操作部29が操作されて目標加熱量が吹きこぼれ防止用の加熱量に減少した小加熱量状態になったか否かを判別し、吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作された後において、1回目の小加熱量状態であれば、そのときの目標加熱量と、その小加熱量状態での維持時間とを計測する(ステップ25,26,27,28)。その後、手動操作にて加熱量設定操作部29が操作されて目標加熱量が調理用の加熱量に増大した大加熱量状態になったことを判別すると、このような大加熱量状態における目標加熱量とその大加熱量状態での維持時間とを計測する(ステップ30,31)。
手動操作にて加熱量設定操作部29が操作されて大加熱量状態から小加熱量状態に切り換えられ、吹きこぼれ防止スイッチ51がオン操作されてから2回目の小加熱量状態になったことを判断すると、上記したようにして計測した結果に基づいて、例えば図15に示すように、前記小加熱量状態における目標加熱量Q3とその小加熱量状態を維持する維持時間T1、及び、前記大加熱量状態における目標加熱量Q4とその大加熱量状態を維持する維持時間T2を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶する(ステップ33)。
説明を加えると、吹きこぼれが発生するような調理を行うときには、調理開始初期に調節される初期加熱量Qsとしては5段階の加熱量調節範囲のうちの最大値(5段目)に調節される。そして、調理物が沸騰して吹きこぼれそうになると、機器使用者が目視でそのことを判断して手動操作にて加熱量設定操作部29を操作して目標加熱量を吹きこぼれ防止用の加熱量Q3に減少させることになる。吹きこぼれ防止用の加熱量(前記小加熱量状態における目標加熱量Q3に対応)としては、例えば5段階の加熱量調節範囲のうちの最小値(1段目)あるいは最小値よりも1段高い2段目等の小加熱量である。その後、調理物の吹きこぼれ状態が収まると、機器使用者は手動操作にて加熱量設定操作部29を操作して目標加熱量を調理用加熱量(前記大加熱量状態における目標加熱量Q4に対応する)、例えば、5段階の加熱量調節範囲のうちの最大値(5段目)あるいはそれよりも1段低い4段目の大加熱量に調節する大加熱量状態にさせて、適切な煮込み調理を行うことになる。このように機器使用者による手動操作によって、吹きこぼれを防止しながら適切な煮込み調理を行うことができるような吹きこぼれ防止用の運転パターンを燃焼制御部が記憶するようにしているのである。
この実施形態では、調理用加熱量に対応する目標加熱量Q4が、調理開始初期に調節される初期加熱量Qsよりも小側の加熱量になる場合を例示しているが、調理の状態によっては、それらが同じ加熱量になることもある。又、調理用加熱量に対応する目標加熱量Q4が、調理開始初期に調節される初期加熱量Qsよりも大側の加熱量になる場合もある。
前記吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶した後は、前記スピーカ37により運転パターンを記憶したことを音声にて報知して機器使用者にそのことを知らせ(ステップ34)、通常加熱制御の実行を停止して、フラグFをセットする(ステップ35,36)。そして、前記吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶してフラグFをセットした後は、点消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火指令が指令されるまで、吹きこぼれ防止用の運転パターンにてコンロバーナ1の動作を制御するようになっている。つまり、コンロバーナ1の加熱量を吹きこぼれ防止用の加熱量に対応する目標加熱量Q3に調節する小加熱量状態を小加熱用の維持時間T1が経過する間だけ継続する状態と、コンロバーナの加熱量を調理用加熱量に対応する目標加熱量Q4に調節する大加熱量状態を大加熱量用の維持時間T2が経過するだけ継続する状態とを交互に繰り返すようにコンロバーナ1の動作を自動的に制御するのである(ステップ37〜42、24、25)。その後、消火スイッチ32がON状態からOFF状態に操作されて消火指令が指令されると、消火処理を実行してフラグFをリセットして処理を終了する(ステップ43、44)。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第1実施形態では、前記吹きこぼれ防止制御として、前記大加熱量状態における調理用加熱量として、吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に通常加熱制御を実行していたときの加熱量と同じ調理用加熱量Q2に設定するようにしたが、この構成に代えて、前記調理用加熱量として、前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に前記通常加熱制御を実行していたときの加熱量それよりも少ない加熱量に設定するものでもよい。
)上記第1実施形態では、前記目標温度の変更を指令する手動操作式の温度変更指令手段としての温度変更スイッチが備えられ、前記目標温度を変更設定可能な構成としたが、このような構成に代えて、前記目標温度は一旦設定したのちは一定に維持する構成としてもよい。
)上記各実施形態では、前記加熱手段としてのコンロバーナの加熱量を変更調節する構成として、制御手段によって自動制御される流量制御弁を設けて、最小加熱量(零)から最大加熱量まで任意の値になるように自動調節することが可能な構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成してもよい。
すなわち、前記コンロバーナに対するガス供給路に手動操作式の流量調整弁を設けて、バーナの燃焼量(加熱量)をこの流量調整弁に対する手動操作にて変更調節する構成として、且つ、ガス供給路の途中箇所に、上記実施形態におけるグリルバーナに対するガス供給路に設けられたものと同様なオリフィス付きの流路と開閉式電磁弁を備えたバイパス路とを並列状態で設けるようにして、制御手段がこの開閉式電磁弁を自動制御して開閉させることでガス供給量を、手動操作式の流量調整弁にて調節される大側流量とオリフィスで流量が絞られた小側流量との大小の2段階に切り換えて、加熱手段としてのコンロバーナを小加熱量状態と大加熱量状態とに切り換えるような構成としてもよい。
)上記各実施形態では、加熱調理器としてガスを燃料としたバーナを用いたガスコンロで説明したが、加熱手段として電気ヒータや誘導加熱手段等を用いた加熱調理器であってもよい。
加熱調理器の斜視図 加熱調理器の制御構成を示すブロック図 流量制御弁の構成を示す図 流量制御弁の要部を示す図 点消火指令部及び加熱量設定操作部の構成を示す図 点消火指令部及び加熱量設定操作部の操作状態を説明する図 前面火力表示部を示す図 天面表示部を示す図 設定入力パネルのパネル面を示す図 第1実施形態の制御動作のフローチャート 第1実施形態の制御動作のフローチャート 第1実施形態の制御動作を示すタイムチャート 第2実施形態の制御動作のフローチャート 第2実施形態の制御動作のフローチャート 第2実施形態の制御動作を示すタイムチャート
符号の説明
1 加熱手段
11 温度検出手段
29 加熱量設定手段
37 報知手段
51 吹きこぼれ防止運転指令手段
52 温度変更指令手段
H 制御手段

Claims (4)

  1. 調理容器を加熱する加熱手段と、その加熱手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成され、
    前記制御手段が、前記加熱手段にて前記調理容器を加熱しているときに調理物が吹きこぼれることを防止すべく前記加熱手段の動作を制御する吹きこぼれ防止制御を実行するように構成されている加熱調理器であって、
    前記加熱手段の目標加熱量を設定する手動操作式の加熱量設定手段と、前記調理容器の温度を検出する温度検出手段と、前記吹きこぼれ防止制御の実行を指令する手動操作式の吹きこぼれ防止運転指令手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、前記加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように前記加熱手段の動作を制御する通常加熱制御を実行するように構成され、且つ、
    前記通常加熱制御を実行しているときに、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、前記通常加熱制御の実行を停止して、前記吹きこぼれ防止制御を実行するように構成され、
    前記制御手段が、前記吹きこぼれ防止制御として、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されたときの前記温度検出手段の検出値を上限値とし、かつ、その上限値から設定量低い値を下限値として所定の温度範囲を有する目標温度を設定して、前記温度検出手段の検出値が前記上限値と下限値との間に収まるように、前記加熱手段の加熱量を、前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令される前に前記通常加熱制御を実行していたときの加熱量又はそれよりも少ない調理用加熱量に調整する大加熱量状態と、その調理用加熱量よりも少ない吹きこぼれ防止用の加熱量に調整する小加熱量状態とに交互に切り換えるように、前記加熱手段の動作を制御するように構成されている加熱調理器。
  2. 前記目標温度の変更を指令する手動操作式の温度変更指令手段が備えられ、
    前記制御手段が、前記温度変更指令手段にて前記目標温度の変更が指令されると、前記目標温度の上限値を減少側に変更設定するように構成されている請求項1記載の加熱調理器。
  3. 調理容器を加熱する加熱手段と、その加熱手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成され、
    前記制御手段が、前記加熱手段にて前記調理容器を加熱しているときに調理物が吹きこぼれることを防止すべく前記加熱手段の動作を制御する吹きこぼれ防止制御を実行するように構成されている加熱調理器であって、
    前記加熱手段にて加熱すべき目標加熱量を設定する手動操作式の加熱量設定手段と、前記吹きこぼれ防止制御の実行を指令する手動操作式の吹きこぼれ防止運転指令手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されていなければ、前記加熱量設定手段にて設定された目標加熱量になるように前記加熱手段の動作を制御する通常加熱処理の実行するように構成され、且つ、
    前記通常加熱処理を実行しているときに、前記吹きこぼれ防止運転指令手段にて前記吹きこぼれ防止制御の実行が指令されると、その後において、手動操作にて前記加熱量設定手段が操作されて、前記目標加熱量が減少した小加熱量状態と前記目標加熱量が増大した大加熱量状態とが繰り返し行われたときに、前記小加熱量状態における前記目標加熱量とその小加熱量状態を維持する維持時間、及び、前記大加熱量状態における前記目標加熱量とその大加熱量状態を維持する維持時間を、吹きこぼれ防止用の運転パターンとして記憶し、この吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶した後は、前記通常加熱制御の実行を停止して、前記吹きこぼれ防止制御として、前記吹きこぼれ防止用の運転パターンにて前記加熱手段の動作を制御するように構成されている加熱調理器。
  4. 前記制御手段が前記吹きこぼれ防止用の運転パターンを記憶したときに、そのことを報知する報知手段が備えられている請求項3記載の加熱調理器。
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