JP4397107B2 - 回線接続装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回線接続装置及び記録媒体であり、特にディジタル専用線との接続インタフェースと、SS線/SR線のODインタフェースと、を持つ回線接続装置のダイヤル蓄積方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
回線接続装置1A、1Bは、図3に示すように、電話機2A、2B、交換機3A、3B及びディジタル専用線4を接続するシステムで使用される。回線接続装置1A、1Bは、ディジタル専用線との接続インタフェースと、SS線/SR線のODインタフェースを持っており、また、電話機2A、2Bは、アナログ端末の一例であり、そして、交換機2A、2Bは、SS線/SR線のODインタフェースを持っている。
【0003】
従来の回線接続装置1A´、1B´は、図4に示すように、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11´、PB変換制御部・PB変換回路13´、アナログ/ディジタル変換回路14´、回線制御部・回線送受信回路16´を備えている。SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11´は、交換機とのインターフェースSS線21´とSR線22´を送受信制御し、そして、PB変換制御部・PB変換回路13´と接続している。PB変換制御部・PB変換回路13´は、アナログ/ディジタル変換回路14´とデータの送受を行い、ダイヤル回線情報(ダイヤルパルス信号)をPB信号に変換する。アナログ/ディジタル変換回路14´は、交換機とのアナログデータパスでアナログデータ23´を送受し、回線制御部・回線送受信回路16´とディジタルデータを送受し、そして、アナログデータをディジタルデータに、また、その反対に変換する。回線制御部・回線送受信回路16´は、ディジタル専用線との間でディジタルデータ24を送受信する。
【0004】
従来の回線接続装置では、交換機からのダイヤル回線情報を蓄積する必要はないとされており、ダイヤル回線情報の蓄積機能は具備していなかった。これは、本来、発側では、ダイヤルトーンを待ってダイヤルすることを前提としており、ワンタッチボタンに相手ダイヤルを登録し、オフフックと共にダイヤルするようなことを考慮していなかった。そのため、発側及び着側の回線接続装置間で行われるシーケンス制御において、交換機からのダイヤル回線情報を受け取れる状態(発側にダイヤルトーンが聞こえるまで)になるまで、交換機からのダイヤル回線情報を無視するか、または、回線接続装置間のシーケンスを無視して発側からのダイヤル回線情報を着側に送出するなどとしていた。これにより、無視された部分のダイヤル回線情報が相手へ伝送できず、誤ダイヤルを招いていた。
【0005】
利用者は、従来の回線接続装置の仕様に合せ、発側からのダイヤル回線情報について、回線接続装置がダイヤル回線情報を受取れる状態になる(発側にダイヤルトーンが聞こえる)までの時間を考慮し、その時間を待ってからダイヤルする(ワンタッチボタンに相手ダイヤルを登録する際にポーズを入れるなど)などの使い方をしていた。これは、従来の回線接続装置は、相手からのダイヤルトーンを待ってからダイヤルする必要があり、ワンタッチボタンへの相手ダイヤル登録を使わないようにしていたり、これを使う場合であっても、回線接続装置がダイヤル回線情報を受取れる状態になるまでの時間を考慮し、ワンタッチボタンへポーズ時間を入れるなどの対策を行っていた。
【0006】
従来のダイヤル蓄積機能を具備していない回線接続装置における、接続開始(オフフック)から通話までの基本的なシーケンスの一例について、図5を用いて説明する。
(1)待機状態から発信動作によりオフフック状態201になると、端末2A´から交換機3A´へオフフック202が通知される。それにより、交換機3A´は、回線接続装置1A´へSS線をSSオン203し、回線接続装置1A´へ発信を要求する。回線接続装置1A´内のSS/SR制御部・SS/SR送受信回路によりSSオンを検出し、相手の回線接続装置1B´へPB信号により起動信号204を伝達する。起動信号204を受けた回線連続装置1B´は、交換機3B´に対して、SR線をSRオン205するとともに、接続確認信号206を返送する。その後、着側の交換機3B´から、ダイヤルトーン207が発信側の端末2A´へ流れる。この時点から発側の回線接続装置1A´では、交換機3A´からのSS線によるダイヤル回線情報を受取れる状態になる。
【0007】
(2)ダイヤルトーン207が聞こえた発側端末2A´は、ダイヤル回線情報208を送出し、交換機3A´は、このダイヤル回線情報208を回線接続装置1A´とのインタフェースであるSS線に、SS線によるダイヤル回線情報209として送出する。回線接続装置1A´は、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路にて、このSS線によるダイヤル回線情報209を受信し、PB変換制御部・PB変換回路にてPB変換210し、アナログ/ディジタル変換回路を介して、回線制御部・回線送受信回路からディジタルデータとして、ディジタル専用線4´へ送出され、相手の回線接続装置1B´へPBダイヤル回線情報211として伝送される。PBダイヤル回線情報211を受け取った回線接続装置1B´は、PB変換制御部・PB変換回路によってPBダイヤル回線情報211を解析し、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路から、交換機3B´に対して、SR線によって、SR線によるダイヤル回線情報212を送出する。PBダイヤル回線情報211が全て終了するまで、この一連のダイヤル回線情報伝送処理が繰り返される。一連のダイヤル回線情報伝送が終了すると、交換機3B´は、ダイヤル回線情報伝送終了を認識し、端末2B´に対してIR出力213を行い、端末2B´を呼び出すとともに、端末2A´側に対しては、リングバックトーン214を返送する。
【0008】
(3)呼び出された端末2B´が、その後、オフフック215で応答すると、交換機3B´は、SS線をSSオン216して、回線接続装置1B´に応答を通知する。回線接続装置1B´は、SSオン216を検出すると、相手の回線接続装置1A´へ、応答信号217を返送し、その応答信号を受けた回線接続装置1A´は、交換機3A´へSR線でSRオン218する。
【0009】
(4)これら一連のシーケンスによって、端末2A´と端末2B´は、通話219の状態になることかできる。
【0010】
このように、従来の回線接続装置1A´は、相手側からの接続確認信号206を受け、更に、相手からのダイヤルトーン207が到達するまでのシーケンス的な十分な時間の後に、交換機3A´からのダイヤル回線情報を受付けるようになっていた。
【0011】
したがって、このシーケンスで、接続確認信号206や、ダイヤルトーン207以前に回線接続装置1A´へ通知されるようなダイヤル回線情報は、回線接続装置1A´によって無視されることとなり、誤ダイヤルを招くなどの事象を生じさせていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回線接続装置間の接続シーケンスが確立し、交換機からのダイヤル回線情報が受け取れる状態以前であっても、回線接続装置にて、ダイヤル回線情報を蓄積し、交換機からのダイヤル回線情報を正常に相手の回線接続装置に伝送することが可能な回線接続装置及び記録媒体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ディジタル専用線との接続インタフェースと、SS線/SR線のODインタフェースと、を有する回線接続装置であって、前記ODインタフェースからのダイヤル回線情報を蓄積するダイヤル蓄積制御部を有する回線接続装置である。
【0014】
また、本発明は、上記ディジタル専用線を経由した、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出するダイヤルトーン検出回路を有する回線接続装置である。
【0015】
そして、本発明は、上記ダイヤル蓄積制御部は、SSオンを検出し、かつ、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出していないとき、ダイヤル回線情報を蓄積する回線接続装置である。
【0016】
更に、本発明は、上記ダイヤル蓄積制御部は、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出すると、蓄積したダイヤル回線情報を送出する回線接続装置である。
【0017】
また、本発明は、ディジタル専用線との接続インタフェースと、SS線/SR線のODインタフェースと、を有する回線接続装置に使用される記録媒体であって、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出する機能、SSオンを検出し、かつ、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出していないとき、ODインタフェースからのダイヤル回線情報を蓄積する機能、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出すると、蓄積したダイヤル回線情報を送出する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を説明する。
本発明の回線接続装置の実施例について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、実施例の回線接続装置におけるCPU内部の機能ブロックの説明図である。図2は、実施例の回線連続装置におけるオフフックから通話までの基本動作を示すシーケンスの説明図である。図3は、回線接続装置を使用するシステムの一例の説明図である。
【0019】
実施例を説明する。本実施例の回線接続装置は、図3に示すように、電話機2A、2B、交換機3A、3B及びディジタル専用線4を接続するシステムで使用される。そして、実施例の回線接続装置は、図1に示すように、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11、ダイヤル蓄積制御部12、PB変換制御部・PB変換回路13、アナログ/ディジタル変換回路14、ダイヤルトーン検出回路15、回線制御部・回線送受信回路16を備えている。SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11は、交換機とのインターフェースSS線21とSR線22を送受信制御し、そして、ダイヤル蓄積制御部12と接続している。ダイヤル蓄積制御部12は、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11、PB変換制御部・PB変換回路13及びダイヤルトーン検出回路15と接続しており、交換機からのダイヤル回線情報を一時的に蓄積する。PB変換制御部・PB変換回路13は、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路11へ信号を送出し、そして、ダイヤル蓄積制御部12及びアナログ/ディジタル変換回路14とデータの送受を行い、ダイヤル回線情報をPB信号に変換する。アナログ/ディジタル変換回路14は、交換機とのアナログデータパスでアナログデータ23を送受し、ダイヤルトーン検出回路15にデータを送出し、回線制御部・回線送受信回路16とディジタルデータ24を送受し、そして、アナログデータをディジタルデータに、また、その反対に変換する。ダイヤルトーン検出回路15は、アナログ/ディジタル変換回路14からデータを受け、相手からのダイヤルトーンを検出し、ダイヤル蓄積制御部12にダイヤルトーン検出を通知する。回線制御部・回線送受信回路16は、アナログ/ディジタル変換回路14とデータを送受し、そして、ディジタル専用線との間でディジタルデータ24を送受信する。
【0020】
実施例の回線接続装置における、接続開始(オフフック)から通話までの基本的なシーケンスの一例について、図2を用いて説明する。
(1)待機状態から発信動作により、オフフック状態101になると、端末2Aから交換機3Aヘオフフック102が通知される。それにより、交換機3Aは、回線接続装置1AへSS線をSSオン103し、回線接続装置1Aへ発信を要求する。回線接続装置1A内のSS/SR制御部・SS/SR送受信回路により、SSオン103を検出し、拍手の回線接続装置1BへPB信号により、起動信号104を伝達する。起動信号104を受けた回線接続装置1Bは、交換機3Bに対して、SR線をSRオン105するとともに、接続確認信号106を返送する。
【0021】
(2)その後、着側の交換機3Bからのダイヤルトーン110が聞こえる前に、端末2Aからのダイヤル回線情報107が発生すると、交換機3AからのSS線によるダイヤル回線情報108を受け、回線接続装置1A内のダイヤル蓄積制御部にてダイヤル回線情報蓄積109処理を行うとともに、相手からのダイヤルトーン検出監視を継続する。端末2Aからのダイヤル回線情報107は全て、これらのダイヤル回線情報蓄積109処理の繰り返しにより、回線接続装置1A内に蓄積する。相手からのダイヤルトーンは、回線接続装置1A内のダイヤルトーン検出回路409にて監視しており、ダイヤルトーン110の受信が検出されると、回線接続装置1Aは、ダイヤル蓄積制御部に蓄積していたダイヤル回線情報を全てPB変換制御部・PB変換回路にてPB変換111し、ダイヤル回線情報を回線制御部・回線送受信回路からディジタルデータとして、ディジタル専用線4へ送出され、相手の回線接続装置1BへPBダイヤル回線情報112が伝送される。PBダイヤル回線情報112を受取った回線接続装置1Bは、PB変換制御部・PB変換回路によってPBダイヤル回線情報112を解析し、SS/SR制御部・SS/SR送受信回路から、交換機3Bに対して、SR線によって、SR線によるダイヤル回線情報113を送出する。ダイヤル蓄積制御部に蓄積されたダイヤル回線情報の伝達112が全て終了するまで、この一連のダイヤル伝送処理が繰り返される。一連のダイヤル回線情報伝送が終了すると、交換機3Bは、ダイヤル回線情報伝達終了を認識し、端末2Bに対してIR出力114を行って、端末2Bを呼び出すとともに、端末2A側に対しては、リングバックトーン115を返送する。
【0022】
(3)呼び出された端末2Bが、その後、オフフック116で応答すると、交換機3Bは、SS線をSSオン117して回線接続装置1Bに応答を通知する。回線接続装置1Bは、SSオン117を検出すると、相手の回線接続装置1Aへ応答信号118を返送し、その応答信号118を受けた回線接続装置1Aは、交換機3AへSR線でSRオン119する。
【0023】
(4)これら一連のシーケンスによって、端末2Aと端末2Bは、通話120の状態になることができる。
【0024】
本実施例によれば、発側の回線接続装置によって蓄積されるため、着側の交換機からのダイヤルトーン以前に発側の回線接続装置へ通知されるようなダイヤル回線情報でも、着側の回線接続装置へ伝送することを可能とすることができる。
【0025】
なお、上記実施例では、発側の端末からダイヤル回線情報が回線接続装置へ通知されるのは、着側の回線接続装置から接続確認信号が返送された後となる例を記述したが、これに限るものではなく、発側の交換機のSS線オン(発信要求)以後は適用できるものである。
【0026】
また、上記実施例では、回線接続装置について説明したが、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出する機能、SSオンを検出し、かつ、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出していないとき、ODインタフェースからのダイヤル回線情報を蓄積する機能、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出すると、蓄積したダイヤル回線情報を送出する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体(例えば、CD−ROM等)に格納することは可能であり、そして、この記録媒体を使用することにより、マイコン等を回線接続装置として機能させることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、回線接続装置間の接続シーケンスが確立し、交換機からのダイヤル回線情報が受け取れる状態以前であっても、回線接続装置にて、ダイヤル回線情報を蓄積し、交換機からのダイヤル回線情報を正常に相手の回線接続装置に伝送することが可能な回線接続装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回線接続装置におけるCPU内部の機能ブロックの説明図。
【図2】実施例の回線連続装置におけるオフフックから通話までの基本動作を示すシーケンスの説明図。
【図3】回線接続装置を使用するシステムの一例の説明図。
【図4】従来例の回線接続装置におけるCPU内部の機能ブロックの説明図。
【図5】従来例の回線接続装置におけるオフフックから通話までの基本動作を示すシーケンスの説明図。
【符号の説明】
1、1A、1B 回線接続装置
11 SS/SR制御部・SS/SR送受信回路
12 ダイヤル蓄積制御部
13 PB変換制御部・回線送受信回路
14 アナログ・ディジタル変換回路
15 ダイヤルトーン検出回路
16 回線制御部・回線送受信回路
2A、2B 端末
21 SS線
22 SR線
23 アナログデータ
24 ディジタルデータ
3A,3B 交換機
4 ディジタル専用線
Claims (1)
- ディジタル専用線との接続インタフェースと、SS線/SR線のODインタフェースと、を有する回線接続装置であって、
前記ODインタフェースからのアナログ信号でのダイヤル回線情報を蓄積するダイヤル蓄積制御部と、
前記ディジタル専用線を経由した、相手の回線接続装置からのダイヤルトーンを検出するダイヤルトーン検出回路と、
前記ダイヤル蓄積制御部は、前記ODインタフェースからのSSオンを検出し、かつ、前記ディジタル専用線を経由した回線接続装置からのダイヤルトーンを検出していないとき、前記ODインタフェースからのアナログ信号でのダイヤル回線情報を蓄積し、前記ディジタル専用線を経由した回線接続装置からのダイヤルトーンを検出すると、蓄積したダイヤル回線情報をPB変換するとともに、ディジタルデータとして前記ディジタル専用線に送出する
ことを特徴とする回線接続装置。
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