JP4396334B2 - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents

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Description

本発明は、風味劣化防止剤を含有させた起泡性水中油型乳化物(ホイップクリーム)に関する。更に詳しくは風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチンを水中油型乳化物に含有させた、蛍光灯等の光照射による異味、異臭の品質の劣化が少ない起泡性水中油型乳化物に関する。
近年、デパート地下の洋菓子店、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等では、蛍光灯によって強い光を長時間照射しながら種々の食品をショーケースに陳列して販売することが多くなった。ケーキ等のデコレーションやサンド等に用いられる起泡性水中油型乳化物もこれらの食品の中の一つにあげられる。しかしこのとき、照射される光から与えられるエネルギーによって、陳列されている食品中の成分が変化し、異味、異臭が生じる光劣化の問題が顕在化するようになった。食品の風味を著しく損ねて商品価値を下落させるために、光劣化防止対策は品質保持の上で大きな問題となっている。この光劣化を防止するために、特許文献1では、ミリセチン類とクエルセチン類を特定の配合比でもって併用したり、特許文献2では、プロポリスを使用したり、特許文献3では、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸から選ばれる少なくとも1種を使用するなど、さまざまな風味劣化防止剤が光劣化の抑制作用を有する物質として食品中に添加されてきたが、添加しすぎるとそのもの自体の風味が出てしまうなど使用量が限定され、こと起泡性水中油型乳化物においてはそれだけでは十分な効果を得ることが出来なかった。
特開2003−33164号公報 特開平11−341971号公報 特開平10−183164号公報
本発明の目的は、ケーキ等のデコレーションやサンド等に用いられる起泡性水中油型乳化物において、蛍光灯等の光照射下に晒されても異味、異臭の品質の劣化が少なく、風味に優れた起泡性水中油型乳化物を提供する事にある。
本発明者らは上記課題に対して、鋭意研究を行った結果、風味劣化防止剤として特定のトコフェロール及びルチンを特定の量と特定の配合比で含有させることにより、蛍光灯等の光照射下に晒されても異味、異臭の品質の劣化が抑えられることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1は、油相と水相からなる水中油型乳化物であって、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチンを含む起泡性水中油型乳化物であり、トコフェロール及びルチンの含む量が、水中油型乳化物全体に対してトコフェロールが0.04〜0.5重量%であり、且つルチンが0.003〜0.2重量%であって、トコフェロール及びルチンの含む量の割合が、トコフェロール100に対してルチンが3〜50の範囲内であり、油脂分が10〜50重量%、無脂乳固形分が1〜14重量%である、起泡性水中油型乳化物である。第2は、油脂、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチン、無脂乳固形分及び水を原料とする、油相と水相とを混合後、予備乳化、殺菌又は滅菌処理し均質化処理されたものである、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第3は、レシチン及び/又は乳化剤として乳化剤中の構成脂肪酸に不飽和脂肪酸を含まない乳化剤を1種又は2種以上含むものである、第1又は第2記載の起泡性水中油型乳化物である。
ケーキ等のデコレーションやサンド等に用いられる起泡性水中油型乳化物において、蛍光灯等の光照射下に晒されても異味、異臭の品質の劣化が少なく、風味に優れた起泡性水中油型乳化物を提供する事が可能になった。
本発明の起泡性水中油型乳化物は、油脂、無脂乳固形分、水及び乳化剤を含む水中油型乳化物であって、流動状態の乳化物であり、”ホイップ用クリーム”と呼ばれたりもする。これを泡立器具、または専用のミキサーを用いて空気を抱き込ませるように攪拌したとき、俗に”ホイップドクリーム”または”ホイップクリーム”と称される、起泡状態を呈するものとなる。
本発明の起泡性水中油型乳化物は、油相と水相からなる水中油型乳化物であって、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチンを含む必要がある。
本発明のトコフェロールとしては、それ自体既知のものであり、市販品として入手可能である。これらは天然の植物から抽出した精製品でも未精製品中に含まれたものでもよく、合成品でも良い。また、δ−トコフェロール等の単品でもα、β、γ、δ−トコフェロール等の混合物でも良いが、好ましくは低α、高δのものが好ましい。また、油脂、デキストリン等により希釈された製剤で使用しても良い。市販品としては理研ビタミン株式会社製の(商品名:理研オイルスーパー80、トコフェロール64%含有)などが例示できる。
本発明の水中油型乳化物に用いるトコフェロールの使用量については0.04〜0.5重量%、好ましくは0.05〜0.45重量%、最も好ましくは0.07〜0.4重量%の範囲で使用するのが望ましい。
トコフェロールの使用量が下限未満の場合は、期待される効果は得られにくく、上限を超える場合には起泡性水中油型乳化物の風味、色調が悪くなる。
本発明のルチンとしては、それ自体既知の物であり、市販品として入手可能である。ルチンは元来、水にはほとんど溶けないため、その利用が遅れていた。本発明では酵素処理されたことにより、水溶性を格段に高められたものが適しており、東洋精糖株式会社製の(商品名:αGルチンPS、ルチン82%含有)が例示できる。
本発明の水中油型乳化物に用いるルチンの使用量については、0.003〜0.2重量%、好ましくは0.004〜0.15重量%、最も好ましくは0.005〜0.10重量%の範囲で使用するのが好ましい。ルチンの使用量が下限未満の場合は、期待される効果は得られにくく、上限を超える場合には起泡性水中油型乳化物の風味が悪くなる。
本発明の水中油型乳化物に、上記の範囲内においてトコフェロール及びルチンを使用するのであるが、トコフェロールの使用量が相対的にルチンの使用量より多いのが好ましく、トコフェロール及びルチンの含む量の割合が、トコフェロール100に対してルチンが3〜50の範囲内であるのが効果と風味を両立させる点で好ましい。
本発明の油脂としては、動植物性油脂及びそれらの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物或いはこれらのものに種々の化学処理又は物理処理を施したものが例示できる。かかる油脂としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂(融点15〜40℃程度のもの)が例示できる。
油分は10〜50重量%、好ましくは13〜48重量%、更に15〜48重量%が好ましい。油脂分が上限を超える場合は起泡性水中油型乳化物がボテ(可塑化状態)易くなり、下限未満では起泡性、保形性が悪化する傾向になる。
本発明の無脂乳固形分としては、牛乳の全固形分から乳脂肪分を差引いた成分をいい、生乳、牛乳、脱脂乳、生クリーム、濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム等の乳由来の原料が例示でき、無脂乳固形分が1〜14重量%が好ましく、さらに好ましくは2〜12重量%、最も好ましくは4〜10重量%である。無脂乳固形分が1重量%より低い場合は、水中油型乳化物の乳化安定性が悪くなり、乳味感も少なくなって風味が悪くなる。14重量%を超える場合は、水中油型乳化物の粘度が高くなり、コストも高くなり、量に見合った効果が得難くなる。
本発明の乳化剤としては、起泡性水中油型乳化物を調製する際に通常使用する乳化剤を適宜選択使用することが出来る。例えば、レシチン、モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の合成乳化剤が例示でき、これらの乳化剤の中から1種又は2種以上を選択して適宜使用することができる。これらの乳化剤のうち、光照射下に晒されても異味、異臭の品質の劣化が少ないという点で、乳化剤中の構成脂肪酸に不飽和脂肪酸を含まない乳化剤を使用するのが好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物に使用する上記風味劣化防止剤は、トコフェロール、ルチンを有効成分として含有する事により所望の効果が得られるが、必要に応じて公知の抗酸化剤(L−アスコルビン酸等)、香味劣化防止剤(茶抽出物、クロロゲン酸、リンゴポリフェノール、ヒマワリ抽出物、ヤマモモ抽出物等)、金属封鎖剤(グルコン酸、コウジ酸、フィチン酸、ポリリン酸、キチン、キトサン等)等を使用することもできる。これらの中では茶抽出物が風味安定性で含有させることが好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物に使用する上記風味劣化防止剤の添加時期は、特に限定されないが、起泡性水中油型乳化物が光劣化を受ける前に予め添加しておくことが必要であって、起泡性水中油型乳化物を調製する際に添加してもよいし、起泡性水中油型乳化物を調製した後、ホイップする際に添加してもよい。好ましくは、起泡性水中油型乳化物を調製する際に各種原料とともに配合することが望ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物は、オーバーランが40〜400%、好ましくは60〜300%、更に好ましくは60〜200%、最も好ましくは60〜150%であることが好ましい。オーバーランが高すぎる場合には食感が軽すぎたり、風味の乏しいものになる傾向がある。オーバーランが低すぎる場合には食感が重たくなりすぎ、良好な風味、口溶け感が得難くなる。
本発明の起泡性水中油型乳化物については、各種塩類を使用することが出来る。塩類としては、ヘキサメタリン酸塩、第2リン酸塩、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸塩、重曹等を単独又は2種以上混合使用することが好ましい。その他所望により糖類、安定剤、香料、着色料、保存料等を使用することが出来る。
本発明の起泡性水中油型乳化物の製造法としては、油脂、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチン、無脂乳固形分、乳化剤及び水を原料とする、油相と水相とを混合後、予備乳化、殺菌又は滅菌処理し均質化処理することにより得ることができる。起泡性水中油型乳化物の保存性の点で滅菌処理することが好ましい。具体的には、各種原料を60〜70℃で20分間予備乳化した後(乳化装置はホモミキサー)、必要により0〜250Kg/cm2の条件下にて均質化(乳化装置は均質機)する。次いで超高温瞬間殺菌処理(UHT)した後、再度、0〜300Kg/cm2の条件化にて均質化し、冷却後、約24時間エージングする。
超高温瞬間(UHT)殺菌には、間接加熱方式と直接加熱方式の2種類があり、間接加熱処理する装置としてはAPVプレート式UHT処理装置(APV株式会社製)、CP-UHT滅菌装置(クリマティー・パッケージ株式会社製)、ストルク・チューブラー型滅菌装置(ストルク株式会社製)、コンサーム掻取式UHT滅菌装置(テトラパック・アルファラベル株式会社製)等が例示できるが、特にこれらにこだわるものではない。また、直接加熱式滅菌装置としては、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)、ユーペリゼーション滅菌装置(テトラパック・アルファラバル株式会社製)、VTIS滅菌装置(テトラパック・アルファラバル株式会社製)、ラギアーUHT滅菌装置(ラギアー株式会社製)、パラリゼーター(パッシュ・アンド・シルケーボーグ株式会社製)等のUHT滅菌装置が例示でき、これらの何れの装置を使用してもよい。
以下に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。
特に、添加剤の添加順序或いは油相を水相へ又は水相を油相へ加える等の乳化順序が以下の例示によって限定されるものではないことは言うまでもない。また、結果については以下の方法で評価した。
水中油型乳化物を起泡させた場合の評価方法
(1)ホイップタイム:水中油型乳化物1kgをホバードミキサー(HOBART CORPORATION製 MODEL N−5)3速(300rpm)にてホイップし、最適起泡状態に達するまでの時間。
(2)オーバーラン:[(一定容積の水中油型乳化物重量)ー(一定容積の起泡後の起泡物重量)]÷(一定容積の起泡後の起泡物重量)×100
(3)保形性:造花した起泡物を15℃で24時間保存した場合の美しさを調べる。優れている順に、「良好」、「可」、「不可」の三段階にて評価をつける。
(4)風味:専門パネラー20名により官能評価を行う。ホイップ直後の風味評価と光照射後の風味評価の2種類を行った。光照射試験は、蛍光灯照射(照度4000Lx)、温度5℃にて3、6、12時間保存後評価した。風味評価は、優れている順に「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の五段階にて評価を行い、平均化した評価を結果とした。
実施例1
市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無乳固形分5%)にトコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.01部を溶解し、65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、20Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物1Kgに80gのグラニュー糖を加えて、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表1に纏めた。
実施例2
硬化菜種油(融点35℃)20.0部、硬化パーム核油(融点34℃)20.0部にレシチン0.3部、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水54.29部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB5)0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.01部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、50Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表1に纏めた。
実施例3
パーム中融点部(融点34℃)25.0部、硬化パーム核油(融点34℃)5.0部にトコフェーロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水64.59部に脱脂粉乳5.0部、モノミリスチン酸ペンタグリセリン0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、;ルチン82%含有)0.01部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、50Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表1に纏めた。
実施例4
硬化菜種油(融点35℃)18.0部にレシチン0.2部、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無乳固形分5%)27.0部、水18.99部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.1部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.01部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、30Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表1に纏めた。
実施例5
硬化菜種油(融点35℃)15.0部、硬化パーム核油(融点34℃)12.0部にレシチン0.2部、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無乳固形分5%)18.0部、水49.39部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.01部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、30Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表1に纏めた。
実施例6
植物性油脂ベースの水中油型乳化物を表1の配合に従い、以下の方法で調製した。硬化菜種油(融点35℃)42.5部にレシチン0.2部、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.24部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水51.84部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.02部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、30Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、植物性油脂ベースの水中油型乳化物を得た。この乳化物40部と市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無乳固形分5%)60部を5℃にて混合し、実施例1と同様な方法でホイップし評価した。結果を表1に纏めた。
Figure 0004396334
実施例7〜実施例12
表2に示した配合により、実施例4と同様な方法で水中油型乳化物を得た。実施例1と同様な方法でこれらの乳化物を評価した結果を表2に纏めた。
Figure 0004396334
比較例1
市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無脂乳固形分5%)を実施例1と同様な方法でホイップし評価した。結果を表3に纏めた。
比較例2
硬化菜種油(融点35℃)20.0部、硬化パーム核油(融点34℃)20.0部にレシチン0.3部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水54.4部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、50Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表3に纏めた。
比較例3
硬化菜種油(融点35℃)20.0部、硬化パーム核油(融点34℃)20.0部にレシチン0.3部、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.3部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水54.1部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、50Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表3に纏めた。
比較例4
硬化菜種油(融点35℃)20.0部、硬化パーム核油(融点34℃)20.0部にレシチン0.3部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水54.37部に脱脂粉乳5.0部、ショ糖脂肪酸エステル0.2部、メタリン酸ナトリウム0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.03部を溶解し水相を調製する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、50Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。実施例1と同様にして、上記のホイップ方法に従って評価した。結果を表3に纏めた。
比較例5〜比較例7
表3に示した配合により、実施例2と同様な方法で水中油型乳化物を得た。実施例1と同様な方法でこれらの乳化物を評価した結果を表3に纏めた。
Figure 0004396334
比較例8〜比較例10
表4に示した配合により、実施例2と同様な方法で水中油型乳化物を得た。実施例1と同様な方法でこれらの乳化物を評価した結果を表4に纏めた。
ローズマリー抽出物は三菱化学株式会社の抽出精製品(抽出物含有量40%)を、生コーヒー豆抽出物は富士化学工業株式会社製の商品名カフェノールP−100(抽出物含有量100%)を、茶抽出物は太陽化学株式会社製の商品名サンフェノンBG(抽出物含有量100%)をそれぞれ使用した。
Figure 0004396334
実施例13
市販の生クリーム(よつ葉乳業株式会社製、油脂分47%、無乳固形分5%)100部に対して、トコフェロール(商品名:理研オイルスーパー80、理研ビタミン株式会社製、;トコフェロール64%含有)0.1部、ルチン(商品名:αGルチンPS、東洋精糖株式会社製、ルチン82%含有)0.01部、グラニュー糖8部を添加して、実施例1と同様のホイップ方法で評価した。結果は、ホイップ時間は40秒、オーバーランは65%、保形性15℃は良好であり、ホイップ直後の風味、光照射後の風味は実施例1と同じであった。
本発明は、ケーキ等のデコレーションやサンド等に用いられる起泡性水中油型乳化物(ホイップクリーム)に関する。更に詳しくは蛍光灯等の光照射による異味、異臭の品質の劣化が少ない起泡性水中油型乳化物に関する。

Claims (3)

  1. 油相と水相からなる水中油型乳化物であって、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチンを含む起泡性水中油型乳化物であり、トコフェロール及びルチンの含む量が、水中油型乳化物全体に対してトコフェロールが0.04〜0.5重量%であり、且つルチンが0.003〜0.2重量%であって、トコフェロール及びルチンの含む量の割合が、トコフェロール100に対してルチンが3〜50の範囲内であり、油脂分が10〜50重量%、無脂乳固形分が1〜14重量%である、起泡性水中油型乳化物。
  2. 油脂、風味劣化防止剤としてトコフェロール及びルチン、無脂乳固形分及び水を原料とする、油相と水相とを混合後、予備乳化、殺菌又は滅菌処理し均質化処理されたものである、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  3. レシチン及び/又は乳化剤として乳化剤中の構成脂肪酸に不飽和脂肪酸を含まない乳化剤を1種又は2種以上含むものである、請求項1又は請求項2記載の起泡性水中油型乳化物。
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