JP4395668B2 - ばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置 - Google Patents

ばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はばら物運搬船に装備された自動荷役設備の一部を構成する陸揚げ用コンベヤの荷揚げ作業時における放出端位置を制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉱石、石炭、石灰石、木材チップ、穀物、セメントなどの小塊、粒体、粉体からなる不定形固体貨物、即ちばら物を海上輸送するばら物運搬船の内で、主に沿海区域を航行するものは荷役設備が不完全な埠頭に接岸して荷揚げしなければならないことが多い。そのために、貨物倉に積み込まれているばら物を陸揚げする自動荷役設備をばら物運搬船に装備することが、例えば実開平2−33196号公報に提示されている。
【0003】
即ち、この自動荷役設備は貨物倉の底に沿って船体長手方向へ延びる第一コンベヤと、船底附近から上甲板の上方へ延びる第二コンベヤと、上甲板の上から埠頭の所定個所へ向かって延びる第三コンベヤとを具えており、貨物倉に積み込まれているばら物を底の部分から順次取り出して三つのコンベヤにより陸揚げするものである。
【0004】
船側から陸側へばら物を受け渡す第三コンベヤ、即ち陸揚げ用コンベヤは荷役作業時に船体外側方へ張り出されるが、それ以外のときは船体一側に沿って上甲板の上に待避している。そのために、陸揚げ用コンベヤは船体の上甲板の上に起伏および旋回可能に片持ちさせたブームに設置されている。
【0005】
そして、ブームを埠頭に設置されているホッパに向けて船体外側方へ張り出し、陸揚げ用コンベヤの先端から放出したばら物をホッパに投入することによって陸揚げを行なうが、その際にブームの先端をホッパから上方へ離した状態で陸揚げするか、またはホッパの上に乗せた状態で陸揚げをしている。
【0006】
前者は陸揚げ用コンベヤから放出されたばら物がホッパに適確に投入されるように先端位置を定めるのが困難であり、これに対して後者は放出されたばら物がそのままホッパに投入されるので先端位置を定めるのが容易であるばかりか、粉塵の発生も少ないという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、ばら物運搬船が埠頭に接岸して荷揚げ作業を行なうとき、潮の干満および積み荷の減少に伴って埠頭に対する船体の高さ位置が大きく変化することを避けられない。また、波浪によって船体が上下動することもある。
【0008】
このような船体の上下位置の変化に伴ってブーム先端のホッパに対する上下位置や前後位置が変化することにより、ばら物の投入位置が変化し、場合によってはブーム先端がホッパから外れてばら物をホッパ外部にこぼすという不都合がないように、適宜に起伏または旋回させてブーム先端位置を修正しなければならない。そのために、運転者がホッパに対するブーム先端位置を監視して手動運転による位置修正を行なっており、きわめて面倒であった。加えて、手動運転では波浪による一時的な上下動に対応して位置修正を的確に行なうことは不可能である。
【0009】
本発明は陸揚げ用コンベヤを装備したブームのばら物放出端である先端のホッパに対する位置を船体の上下位置の変化に応じて修正するブーム動作を、運転者の手動運転によって行なわせているためきわめて面倒であり、且つ目視に基く手動運転であるため的確な位置修正が困難である、一時的な上下動に対応させることが不可能である、という課題を解決し、船体の上下位置の変化によって生じるブーム先端のホッパに対する位置のずれを自動的に修正できるものとすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明はブームの先端部をホッパの上に乗せてばら物を陸揚げすることを前提とし、ブーム自身に起伏手段と先端位置修正手段とを搭載して、船体の上下位置変化に伴うブームの先端部を支点とする回動によって生じたホッパに対するブーム先端の位置ずれを自動運転により修正させるものである。
【0011】
そのために、本発明は貨物倉から取り出したばら物を埠頭のホッパに投入することによって船側から陸側に受け渡す陸揚げ用コンベヤを装備して船体に起伏および旋回可能に片持ちされているブームに設けられた起伏手段および先端位置修正手段を具えており、前記起伏手段は前記ブームに搭載された巻揚より延出した索条の先端が前記ブームの下面に設けた案内枠に上下位置可変に配置された動滑車、前記巻揚機と接近して対向させた誘導滑車、船体と一体に上下動する定滑車を経て前記ブームに結合して前記ブームを倒伏或いは仰起させたときに前記ブームの倒伏或いは仰起により生じる索状の前記誘導滑車、定滑車および前記ブームに至る部分に生じる経路長変化に応じて前記動滑車が上下位置変動するようにするとともに、前記ブームの先端位置おける上方および下方への移動量についての許容値における前記動滑車の上方および下方位置を検知する上限位置検知手段と下限位置検知手段とを前記案内枠に設け、最初に前記巻取機を前記上限位置検知手段と下限位置検知手段との中間位置に配置した状態としておき、前記ブームが前記船体の上下位置変化によって先端部を支点として回動したときに発生する前記索条の前記誘導滑車、定滑車および前記ブームに至る部分に生じる経路長変化に応じた前記動滑車の上下位置変動を前記上限位置検知手段と下限位置検知手段とにより検知して、前記ブームの先端における上方または下方への移動量が前記許容値を越えたことを上限位置検知手段または下限位置検知手段により検知した場合には前記先端位置修正手段を運転して前記ブーム先端の前記ホッパに対する位置のずれを修正するとともに、前記索条を巻取り或いは繰出すように前記巻揚機を運転することにより前記案内枠における動滑車の上下方向位置を最初の中間位置に戻すようにしたことを特徴とする。
【0012】
このことにより、船体の上下位置の変化によって生じるブーム先端のホッパに対する位置のずれを、運転者の手動運転によることなく自動的に修正する、という目的が達成される。
【0013】
ブーム先端のホッパに対する位置ずれの修正は、ブームを旋回させることまたは伸縮させること、或いはこれらを併用することによって行なわれる。そのための第一の手段は、ブームの旋回中心を中心として船体に固定された中心歯車およびこれと噛み合って転動する遊星歯車と、ブームを起伏可能に支持した旋回台に装備されて遊星歯車を回転させる原動機とを具えた旋回装置によって構成されている。この旋回装置はブームを上甲板の上に待避させた位置と船体外側方へ張り出した位置との間で大きく旋回させるほかに、ブームの回動に伴う先端のホッパに対する位置ずれを、小さく旋回させることによって修正する機能をもっている。
【0014】
また、第二の手段は、ブームを旋回台に起伏可能に支持した基端ブーム部と陸揚げ用コンベヤを装備して基端ブーム部に前後可動に嵌装した先端ブーム部とからなるテレスコピック構造とし、先端ブーム部を前後動させる原動機を具えさせた伸縮装置によって構成されている。この伸縮装置はブームの回動に伴う先端のホッパに対する位置ずれを、ブーム長さを変えることによって修正する機能をもっており、大きな位置ずれに対処させることができる。
【0015】
旋回装置の原動機および伸縮装置の原動機は動滑車の上下位置変動を検知したときに運転され、これらの併用によってブーム先端をきめこまかく位置制御することができるが、旋回用の原動機をブームに搭載することなく従来と同様に船体側に搭載することもあり、この場合は伸縮装置のみによって位置ずれの修正が行なわれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明すると、本発明を適用したばら物運搬船の概略を示す図1において、船体1の船首近くから船尾近くに亘って延びる船倉3の内部に設けられた船体長手方向へ長大な貨物倉4の底から取り出したばら物を船底に沿って船首方向へ送るベルトコンベヤからなる第一コンベヤ5と、これより受け取ったばら物を船倉3の船首側空間から上甲板2の上方へ送る垂直ベルトコンベヤからなる第二コンベヤ6と、更にこれより受け取ったばら物を埠頭10のホッパ11に投入して陸揚げするベルトコンベヤからなる第三コンベヤ、即ち陸揚げ用コンベヤ7とを具えている。
【0017】
貨物倉4はホッパ形状とされ、その底面に沿って船体長手方向へ往復走行する払出機8の回転羽根9が貨物倉4に積み込まれているばら物を最下層のものから回転中心へ順次掻き寄せ、底面に設けたスリット状の排出口からその下方に敷設されている第一コンベヤ5の上に落下させるものである。また、陸揚げ用コンベヤ7は上甲板2の上に起伏且つ旋回可能な片持ち式に設けられたブーム12に装備されている。
【0018】
図2,図3,図4を参照して、ブーム12は細長い扁平な四角形であって、基端ブーム部13とこれに先端側から嵌装された前後可動の先端ブーム部14とからなるテレスコピック構成とされ、荷揚げ用コンベヤ7の原動機、プーリイ、アイドラなどを支持したコンベヤフレーム15は先端ブーム部14に取り付けられてその先端から基端ブーム部13の後端に亘って延びている。このコンベヤフレーム15は荷揚げ用コンベヤ7の両側面と上面とを覆っており、荷揚げ用コンベヤ7の先端から放出されたばら物をホッパ11に誘導して投入させるシュート16を先端に有しているとともに、第二コンベヤ6から放出されシュート18で誘導されたばら物を旋回中心上で荷揚げ用コンベヤ7に受け渡す開口17を基端部に有している。
【0019】
先端ブーム部14を前後動させる原動機20は流体圧シリンダであり、そのシリンダ筒20aが基端ブーム部13に取り付けられているとともにピストン杆20bが先端ブーム部14に取り付けられている。そして、ブーム12のテレスコピック構造と原動機20とはブーム12の先端、即ち荷揚げ用コンベヤ7のばら物放出端のホッパ11に対する位置を修正する手段の一形態である伸縮装置21を構成している。
【0020】
上甲板2の上に基台22が構築されており、その上面に旋回台23が旋回可能に乗っている。この旋回台23の上面に設けた二つの軸受台24の間に基端ブーム部13の基端部が挟み込まれ、支軸25によって先端を上下へ移動させる方向へ回動可能、即ち起伏可能に支持されている。
【0021】
基台22は円柱形であってその外側周面に旋回台23の旋回中心を中心とする中心歯車26が固定形成されている。旋回台23の下面には電動機からなる原動機28が取り付けられており、その出力軸に固定した遊星歯車27が中心歯車26と噛み合わせられている。原動機28を運転すると遊星歯車27が中心歯車26に沿って自転しながら公転することにより、旋回台23が水平面上で旋回し、これより片持ち式に延びるブーム12を上甲板2の上で船体1の一側に沿って格納待避した位置と、船体1の外側方へ張り出してホッパ11の上に先端を臨ませた位置との間で旋回させる。
【0022】
ホッパ11の上にブーム12の先端を臨ませた状態で小角度範囲の旋回を行なわせると、ホッパ11に対するブーム12の先端位置が変化する。従って、中心歯車26,遊星歯車27および原動機28からなる旋回装置29は荷揚げ用コンベヤ7のばら物放出端のホッパ11に対する位置を修正する手段の一形態でもある。
【0023】
次に、先端ブーム部14の上面一側に巻揚機31が搭載されているとともに、その巻胴32と接近して対向させた誘導滑車33が設置されており、それらの間の下方部分に動滑車34が配置されている。動滑車34は先端ブーム部14の下面に突設した案内枠35に設けた上下方向へ延びる案内溝35aに軸を嵌め込んで上下可動とされており、この案内枠35には例えばリミットスイッチからなる上限位置を検知する検知手段36,下限位置を検知する検知手段37,および中間位置を検知する検知手段38が取り付けられている。
【0024】
また、旋回台23の上面に支柱39が設けられており、この支柱39は定滑車40を保持している。巻胴32から延出した索条41は動滑車34,誘導滑車33,定滑車40に順次巻掛けられて巻胴32よりも先端側において先端ブーム部14に先端を固結している。これらの巻揚機31およびこれより延出した索条41を巻掛けた動滑車34,定滑車40,誘導滑車33は支軸25を中心にブーム12を起伏させる起伏手段42を構成している。
【0025】
ブーム12が支軸25のみで支えられて片持ちされているとき、動滑車34は案内溝36の上端に位置して定滑車として働き、索条41を巻胴32に巻込むことによってブーム12を仰起させ、巻胴32から繰出すことによってブーム12を倒伏させる。
【0026】
前述の旋回装置29,起伏手段42および伸縮装置21によって先端部を埠頭10のホッパ11の上方であって、ばら物をこぼすことなく投入する個所に位置させたとき、先端ブーム部14の先端部下面に設けた沓部片19をホッパ11の上縁11aに乗せる。このとき、動滑車34は案内溝35aの中間であって中間位置を検知する検知手段38の側方に置いて上下いずれへも可動とする。
【0027】
荷揚げ作業開始時における潮位、吃水深さによってブーム12の起伏角度、長さが決定され、前記の状態で貨物倉4のばら物が連続的に陸揚げされる。この作業の進行に伴って積み荷が減少することにより船体1の吃水深さが浅くなり、また潮の干満によって海面高さが変化することにより、船体1は埠頭10に対して経時的に上昇し或いは下降する。更に、大きな波浪を受けて一時的に上下動することがある。
【0028】
図5は船体1が上昇したときのブーム12の先端位置の変化とその修正を説明する図であって、起伏中心である支軸25および定滑車40が最初の位置25A,40Aから船体1の上昇高さと同じ高さの25B,40Bで示す位置に上昇した場合、ブーム12はホッパ11に乗っている沓部片19が最初の位置19Aから19Bで示す位置に移動するとともにこの個所を支点として回動する。
【0029】
最初の位置における誘導滑車33Aから定滑車40Aを経てブーム12への固結端43Aに至る索条41の経路長よりも、これらが上昇した位置33B,40B,43Bとなったときの索条41の経路長の方が、図5に示した(33A)−33B,(43A)−43Bの分だけ長い。動滑車34は最初の位置34Aからブーム12と一体に上昇するが、その際に前記の経路長増大分だけ余分に上昇して34Bに示す位置となる。
【0030】
ブーム12の回動による支点の位置19Aから19Bへの移動、即ちブーム12の先端の移動量が許容値を越えると、ばら物がホッパ11に適確に投入されず、或いは沓部片19が上端縁11aから外れる、という心配を生じる。この許容値を越えたことは動滑車34が上限位置を検知する検知手段37に接近してこれを作動することによって検知される。
【0031】
この検知信号によって、支点19を位置19Bから19Aに戻し或いは19Aと同等の位置に戻してホッパ11に対するブーム12の先端位置を適正位置に修正する。この修正はブーム12を旋回させること、先端ブーム部14を前進させること、或いはこれらを併用すること、によって行なわれ、固結端43は位置43Cとなり動滑車34は最初の位置34Aと同じ中間位置に戻される。
【0032】
船体1が更に上昇すると、前記の19A,43Cとした位置を出発点として検知、修正が行なわれる。図示形態によると、ブーム12を伸縮可能としたため大幅な修正が可能であり、船体1の大きな上昇、下降に対応させることができるものである。
【0033】
図6は船体1が下降したときのブーム12の先端位置の変化とその修正を説明する図であって、支軸25および定滑車40が最初の位置25A,40Aから船体1の下降高さと同じ高さの25D,40Dで示す位置に下降した場合、ブーム12の沓部片19が位置19Aから19Dに示す位置に移動するとともにこの個所を支点として回動する。
【0034】
最初の位置における誘導滑車33Aから定滑車40Aを経て固結端43Aに至る索条41の経路長さよりも、これらが下降した位置33D,40D,43Dとなったときの索条41の経路長さの方が、図6に示した(33A)−33D,(43A)−43Dの分だけ短かい。動滑車34は最初の位置34Aからブーム12と一体に下降するが、その際に前記の経路長短縮分だけ余分に下降して34Dに示す位置となる。
【0035】
ブーム12の回動による支点19の位置19Aから19Dへの移動、即ちブーム12の先端の移動量が許容値を越えたことは、動滑車34が下限位置を検知する検知手段38に接近してこれを作動することによって検知される。
【0036】
この検知信号によって、ブーム12を旋回させること、先端ブーム部14を前進させること、或いはこれらを併用すること、によるブーム12の先端位置の修正が行なわれ、固結端43は位置43Eとなり動滑車34は最初の位置34Aと同じ中間位置に戻される。船体1が更に下降すると、前記の19A,43Eとした位置を出発点として検知、修正が行なわれる。
【0037】
ブーム12の先端位置をホッパ11に対して適正位置に修正させる動作を旋回装置29,伸縮装置21のいずれかまたは両方によって行なわせること、および動滑車34を次の上昇または下降の検出に備えさせるとともに索条41の経路長変化に追従させるため巻揚機31を運転することは、マイクロコンピュータに入力される三つの検知手段36,37,38の検知信号に基いて行なわれる。
【0038】
図7は前記諸動作の手順を説明するフローチャートであって、上甲板2の上に待避しているブーム12をステップ51で仰起・旋回させて先端を埠頭10のホッパ11の上方に位置させ、ステップ52でブーム12の先端が適正位置に置かれたことを目視により確認したとき、ステップ53でブーム12を倒伏させて先端部をホッパ11に乗せる。そして、そのときのブーム12の起伏角度、旋回角度をステップ54で確認して適正位置として記憶させ、ステップ55に進んで荷揚げ作業を行なわせる。
【0039】
荷揚げ作業の途中で船体1が上昇または下降したとき、ブーム12の回動に伴ってその起伏角度が変化する。船体1が上下動したか否かはステップ56で中間リミットスイッチ38からの信号に基いて識別させ、上下動がなければそのまま荷揚げ終了に至らせる。
【0040】
実際には、船体1の上下動は殆んど必然的に発生するものであり、これに伴うブーム12の先端の位置ずれが許容値を越える程度に船体1が上昇または下降したか否かをそれぞれのステップ57,58で上限位置を検知する検知手段36,下限位置を検知する検知手段37からの信号に基いて判断させ、否であればステップ56に戻って上下動の監視を継続する。
【0041】
船体1が許容値以上に上昇したことをステップ57で検知したとき、ブーム12の先端位置の修正手段をステップ59で選択し、ブーム12を旋回させること、先端ブーム部14を前進させてブーム12を伸長させること、のいずれかまたは両方をステップ60,61で行なわせるとともに、ステップ62で索条41を繰出すように巻揚機31を運転する。そして、ブーム12の先端が適正位置に修正されたか否かをステップ63で判定し、否であればステップ59に戻り、修正されていればステップ56に戻る。
【0042】
船体1が許容値以上に下降したことをステップ58で検知したときは、ステップ64でブーム12の先端位置の修正手段を選択し、ブーム12を旋回させること、先端ブーム部14を前進させてブーム12を伸長させること、のいずれかまたは両方をステップ65,66で行なわせるとともに、ステップ67で索条41を巻込むように巻揚機31を運転する。そして、ブーム12の先端が適正位置に修正されたか否かをステップ68で判定し、否であればステップ64に戻り、修正されていわばステップ56に戻る。
【0043】
そして、ステップ63,68において修正を完了したと判定されたときのブーム12の起伏角度および旋回角度は、次の修正動作の基準値としてステップ54に入力され適正位置の書き替えが行なわれる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、陸揚げ用コンベヤを装備したブームに起伏手段である巻揚機を搭載して船体上下動に伴う索条の経路長変化によって船体の上下位置の変化を検知し、埠頭のホッパに対するブーム先端位置を修正させるようにした本発明によると、荷揚げ作業中に発生する積み荷の減少および潮の干満に伴う船体の上昇、下降および波浪による上下動に適確に対応してブーム先端位置を自動的に修正し、陸揚げされるばら物をこぼすことなく確実にホッパに投入することができるものである。
【0045】
また、ブームの旋回装置をブーム自身に装備させることにより、先端位置修正のための自動運転を行なわせるシステムが簡単なものとなり、更にブームを伸縮可能とすることにより船体の大幅な上昇、下降に対応させることができ、自動荷役設備としての機能を著しく向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したばら物運搬船の一形態を示す断面概略図。
【図2】 本発明の実施の形態を示す縦断面図。
【図3】 図2の平面図。
【図4】 図2の右側面図。
【図5】 船体上昇時における位置修正を説明する線図。
【図6】 船体下降時における位置修正を説明する線図。
【図7】 位置修正動作の手順を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 船体, 4 貨物倉, 7 陸揚げ用コンベヤ, 10 埠頭, 11 ホッパ, 12 ブーム, 13 基端ブーム部, 14 先端ブーム部, 20 原動機, 21 伸縮装置, 23 旋回台, 26 中心歯車, 27 遊星歯車, 28 原動機, 29 旋回装置, 31 巻揚機, 34 動滑車, 37,38 検知手段, 40 定滑車, 41 索条, 42 起伏手段

Claims (4)

  1. 貨物倉から取り出したばら物を埠頭のホッパに投入することによって船側から陸側に受け渡す陸揚げ用コンベヤを装備して船体に起伏および旋回可能に片持ちされているブームに設けられた起伏手段および先端位置修正手段を具えており、前記起伏手段は前記ブームに搭載された巻揚機より延出した索条の先端が前記ブームの下面に設けた案内枠に上下位置可変に配置された動滑車、前記巻揚機と接近して対向させた誘導滑車、船体と一体に上下動する定滑車を経て前記ブームに結合して前記ブームを倒伏或いは仰起させたときに前記ブームの倒伏或いは仰起により生じる索状の前記誘導滑車、定滑車および前記ブームに至る部分に生じる経路長変化に応じて前記動滑車が上下位置変動するようにするとともに、前記ブームの先端位置おける上方および下方への移動量についての許容値における前記動滑車の上方および下方位置を検知する上限位置検知手段と下限位置検知手段とを前記案内枠に設け、最初に前記巻取機を前記上限位置検知手段と下限位置検知手段との中間位置に配置した状態としておき、前記ブームが前記船体の上下位置変化によって先端部を支点として回動したときに発生する前記索条の前記誘導滑車、定滑車および前記ブームに至る部分に生じる経路長変化に応じた前記動滑車の上下位置変動を前記上限位置検知手段と下限位置検知手段とにより検知して、前記ブームの先端における上方または下方への移動量が前記許容値を越えたことを上限位置検知手段または下限位置検知手段により検知した場合には前記先端位置修正手段を運転して前記ブーム先端の前記ホッパに対する位置のずれを修正するとともに、前記索条を巻取り或いは繰出すように前記巻揚機を運転することにより前記案内枠における動滑車の上下方向位置を最初の中間位置に戻すようにしたことを特徴とするばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置。
  2. 前記先端位置修正手段が、前記ブームの旋回中心を中心として前記船体に固定された中心歯車およびこれと噛み合って転動する遊星歯車と、前記ブームを起伏可能に支持した旋回台に装備されて前記遊星歯車を回転させる原動機とを具えた旋回装置で構成されていることを特徴とする請求項1に記載したばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置。
  3. 前記先端位置修正手段が、前記ブームを旋回台に起伏可能に支持した基端ブーム部と前記陸揚げ用コンベヤを装備して前記基端ブーム部に前後可動に嵌装した先端ブーム部とからなるテレスコピック構造とし、前記先端ブーム部を前後動させる原動機を具えた伸縮装置で構成されていることを特徴とする請求項1に記載したばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置。
  4. 前記先端位置修正手段が、前記ブームの旋回中心を中心として前記船体に固定された中心歯車およびこれと噛み合って転動する遊星歯車と、前記ブームを起伏可能に支持した旋回台に装備されて前記遊星歯車を回転させる原動機とを具えた旋回装置と、前記ブームを旋回台に起伏可能に支持した基端ブーム部と前記陸揚げ用コンベヤを装備して前記基端ブーム部に前後可動に嵌装した先端ブーム部とからなるテレスコピック構造とし、前記先端ブーム部を前後動させる原動機を具えた伸縮装置との併用で構成されていることを特徴とする請求項1に記載したばら物運搬船における陸揚げ用コンベヤの位置制御装置。
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