JP4393511B2 - 希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、及びその製造方法並びに放射線検出器及び検査装置 - Google Patents

希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、及びその製造方法並びに放射線検出器及び検査装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、及びその製造方法並びに放射線検出器及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】
特開平5−87934号公報
【特許文献2】
特開平2004−137489号公報
【0003】
フッ化物結晶はその優れた広波長域での透過性や特異な性質より、光リソグラフィー用の光学材料、全固体紫外・赤外レーザー用結晶、紫外域窓材、シンチレータ等に使用されている。その中で希土類フッ化物は希土類元素の性質を利用し、CeFではCe3+を利用したシンチレータ、光ファイバー増幅器のドーパント、固体レーザー材料のホストやドーパント等幅広く利用されている。また、希土類フッ化物結晶そのものも密度が高いことなどからシンチレータや固体レーザーのホスト材料などに期待できる。
【0004】
希土類フッ化物は、融点以下で一次の相転移があるものとないものに分かれている。LaF、CeF、PrF、NdFはTysonite構造を有し、また、TbF、DyF、HoFもβ−YF構造を有し、室温から融点までの間に一次の相転移がないため、融液からの単結晶育成が可能である。一方、その他の希土類フッ化物(SmF、EuF、GdF、ErF、TmF、YbF、LuF、YF、ScF)は室温以上、融点以下に一次の相転移点を有する (orthohombic⇔hexagonalもしくは、orthohombic⇔trigonal) ため、融液から結晶育成を行うと冷却過程においてクラックが生じる。もしくは、多結晶しか得ることができないため、新規単結晶材料開発の大きな妨げになっている。特に最も密度の高いLuF結晶において、一次相転移の問題のために、LuF単体では、マイクロ引き下げ法、チョコラルスキー法、ブリッジマン法、帯溶融法(ゾーンメルト法)、又は縁部限定薄膜供給結晶成長(EFG法)等による単結晶の融液成長が不可能であるのは、残念である。
【0005】
陽電子放出核種断層撮影装置(PET)装置においては、比較的エネルギーの高いガンマ線(消滅ガンマ線:511eV)が同時計数により検出されるため、感度が高くかつ高速応答が得られるシンチレーション検出器が採用されてきた。検出器特性には、高計数率特性や偶発同時計数ノイズ除去のための高い時間分解能が要求され、さらに体内からの散乱線除去のためエネルギー分解能が良いことも望まれる。
【0006】
そこで、これらの要求を満たす検出器に適するシンチレータとして、検出効率の点から密度が高く原子番号が大きいこと(光電吸収比が高いこと)、高速応答の必要性や高エネルギー分解能の点から発光量が多く、蛍光寿命(蛍光減衰時間)の短いことが望まれる。また、近年のシステムでは多層化・高分解能化のため、多量のシンチレータを微細で細長い形状で稠密に並べる必要から、取り扱い易さ、加工性、さらには価格も重要な選定要因となっている。
【0007】
Tl:NaIは、発光量が多く比較的安価なため、シンチレーション検出器に最も一般的に使用されていたが、低密度ゆえ、検出器の感度向上が期待できないことに加え、潮解性による取り扱いにくさから、BiGe12(BGO)に取って代わられた。
【0008】
BGOは、波長490nm,屈折率は2.15、密度は7.13g/cmでTl:NaIの2倍の密度を持つため、ガンマ線に対してより高い線エネルギー吸収係数をもっている。また、Tl:NaIには吸湿性があるのに対して、BGOは吸湿性がなく、加工し易い利点もある。欠点としては、BGOの蛍光変換効率がTl:NaIのそれの8%と小さいので、ガンマ線に対する光出力はTl:NaIより小さく、またエネルギー分解能は1MeVのガンマ線に対してTl:NaIが7%であるのに対して、BGOでは15%である点が挙げられる。また蛍光減衰時間が300nsec程度と比較的長いので、PETやSPECTなどのフォトンカウンティングを行うデバイスへの応用のためには更なる短寿命のシンチレータの開発が望まれている。
【0009】
BaFは、紫外域(〜220nm付近)に非常に早い成分(〜0.8nsec)が存在するため、高時間分解能が期待出来る。この高速性を用い、飛行時間差を利用したタイム・オブ・フライト(TOF)型PET用シンチレータの有力候補材とされた。しかし、得られた時間分解能は400psec程度(位置分解能に換算して6cmほど)であったため、直接イメージングに時間情報を使用するに至らず、信号対雑音比や計数率特性向上をもたらすにとどまった。また光電子増倍管(PMT)に関しても、220nm付近という波長を透過させる場合、高価な窓材が必要となり、デバイスのコスト増に繋がる。しかも、BaFはBGOに比較して検出効率が有意に劣るため、解像力や感度特性が低く、現在はTOF型のみに特化したPETの開発はほとんど行われていない。
【0010】
Ce:GdSiO(Ce:GSO)は、我が国で開発されたもので、BGOと比べ検出感度ではやや劣るが、密度(6.71g/cm)、光量(BGOの2倍)、応答速度(30〜60nsec )、放射線耐性(>105gray)ともにバランスのとれた高性能シンチレータである。しかしながら、やや遅い立ち上がり、放射線に対するpositive−hysteresis(照射によって光量が増加する性質)、強い劈開性といった問題も有する。
【0011】
現在、最先端とされるシンチレータ結晶はCe添加LuSiO(Ce:LSO)であり、高密度(〜7.39g/cm)・短寿命(約50nsec)・高発光量(BGOの3倍以上)という優れたシンチレータ特性を有する。このLSO結晶はチョコラルスキー法で作製可能であるため、CTI Molecular Imaging Inc.(CTI)、Crystal Photonics Inc.(CPI)など、米国企業を中心に数百億円の市場を有する。しかしながら、一方で、2150℃という極めて高い融点と線膨張係数の異方性が高いなどの特徴から、製造・加工のコストが高く、歩留まりも悪いという問題を抱えている。一般に高融点酸化物単結晶の融液成長にはイリジウム(Ir)という金属が坩堝材として用いられるが、2000℃を超える温度は、Irの軟化温度に近いため、LSOの結晶製造には極めてシビアな温度制御が要求される。加えて、Ir坩堝の使用可能寿命も短いため、膨大な坩堝改鋳費用も製造メーカーにとって大きな負担となっている。更に、この超高温を実現するために高周波発振機も高出力が必要となるため、総じてランニングコストが高くなってしまっている。
【0012】
一方、シンチレータ用発光材料として使用されているCe:GSO、Ce:LSOは、発光元素であるCeが多量に含まれる方が発光量は増えるが、数%を超えるとコンセントレーションクエンチング(濃度消光)が顕著となり、シンチレータ効果を示さなくなってしまう。
【0013】
更に、Ceは希土類イオンの中でもLaに次いで大きく、母結晶における代表的な希土類イオン(Y, Gd, Lu)と比して有意に大きいため、Ceの実効偏析係数が1から大きくずれてしまう。すなわち、育成方向に沿ったCeの組成変動が避けられない。この現象は、蛍光減衰時間、発光量等の物性値を変化させてしまう原因となり、高精度仕様のPET等に用いる際に大きな問題となっている。
【0014】
高密度・短寿命・高発光量という優れたシンチレータ特性を同時に有する材料が、フッ化物では全く達成されていない。
【0015】
このような中で、現在、コストも含め、一層高いエネルギー吸収係数を有し、非吸湿性でエネルギー分解能や時間分解能の高い次世代シンチレータの開発が望まれている。
【0016】
また特許文献1記載の、Pr,Ce,F:GdSセラミックシンチレータは、発光効率が高いが、実用的な大きさの単結晶ができず、透光性セラミックを作るのがやっとである。光の透過率は約60%/mmであり、シンチレータ内で発した蛍光がフォトダイオードまで全量届かないために、感度が低くなってしまう。さらに、製造プロセスが複雑でコストが高いという問題を有している。
【0017】
一方、特許文献2には、従来の材料より高分解能で超高速の応答性を有する放射線検出用材料を提供することを目的とする技術が記載されている。
その構成は、希土類フッ化物単結晶であって、REF(REは、Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuから選択される少なくとも一種である)で表されることを特徴とする放射線検出用フッ化物単結晶材料である。
【0018】
さらに、上記材料において、前記REと共に当該RE及びLa以外の他の希土類元素から選択される少なくとも一種の元素REを含み、RE1−x(x<0.5)で表されることを特徴とする放射線検出用フッ化物単結晶材料も記載されている。
しかし、特許文献2において、REとRとの具体的組み合わせは何ら記載されていない。また、実施例においてはREとしてLuが挙げられているのみである。
【0019】
加えて、(0004)に明記した通り、一次相転移の問題のために融液からの単結晶育成が困難であり、フラックスとしてフッ化カリウム等を加えた溶液からの単結晶成長が試みられている。しかしながら、溶液からの結晶成長は、結晶成長速度が遅い、フラックスが不純物として取り込まれてしまうなど、光学結晶の観点からは好ましくない特徴を有する。
【0020】
また、特許文献2のセリウム置換フッ化ルテチウム結晶におけるCe3+の発光波長は、310nmであり、PMTに関して通常の石英製のものを使用した場合、感度が劣る。また感度を重視する場合には、特殊なPMTが必要であり、コストの点においても問題がある。さらにこのセリウム置換フッ化ルテチウム結晶の発光波長は、BaFと比べると高波長であるが、蛍光寿命は23nsecであり、TOF用としての使用は困難である。加えて、フッ化ルテチウム単独の結晶の蛍光寿命は0.8nsecと記載されているが、発光量について何も記載されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、相転移のある複数の希土類フッ化物を固溶させることにより、例えば、シンチレータや固体レーザー材料等にも応用できる希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
さらに本発明において、BGO以上の性能を有し、更にはGSO(高密度(〜6.71g/cm)・短寿命(60nsec以下)・高発光量(BGOの2倍以上))と同等以上の物性を有しつつ、製造コストの低減を実現することである。さらには、このように優れたシンチレータ材料を、酸化物に比して融点の低いフッ化物材料で達成することが可能な希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0023】
加えて本発明は、安定した特性(特に蛍光出力)を有するシンチレータを用い、検出感度が従来に比べ、はるかに優れた放射線検出器及び検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明において、(1).室温から融点までの間に相転移が無い希土類フッ化物のTbF、DyF、HoFのイオン半径に着目した。陽イオンの平均イオン半径をこれらのイオン半径に合わせることで、すなわち、相転移のある希土類フッ化物を組み合わせることにより、相転移が起こらない単結晶の育成が可能となると考え、種々の組み合わせ、比率を鋭意探求したところ、透明な希土類フッ化物固溶体単結晶が融液成長できることを見出した。さらに(2).特定の金属イオン(M)、その中でも特に好ましくはアルカリ土類金属イオン(AE)を添加することで、短い蛍光寿命を有する賦活剤(例えばCe)に特殊な結晶場を与え、そこへ母結晶からのエネルギー遷移を促すことに成功し、高絶対光収率且つ、短蛍光寿命(減衰時間)を達成し、本発明を為すに至った。さらにこれらの効果により、蛍光減衰時間は50nsec以下(400nm付近)および/又は2nsec以下(290nm付近)であり、高時間分解能が期待出来る。この効果は、ドーパントの添加により、吸収端やエキシトン発光の位置がシフトするバンドギャップエンジニアリングに起因する作用ではない。加えて、(3).相転移を有する希土類フッ化物のみの組み合わせに限らず、賦活剤、エネルギー遷移促進剤の濃度をコントロールすることによって、(2)の現象を得ることに成功した。
【0025】
このように、本発明において得られた結晶は、400nm付近においては、Ce:GSOシンチレータ結晶と同等以上の高発光量と短蛍光寿命を有しながら、290nm付近では、BGOと同等の高発光量を持ちつつ、2nsec以下の極めて短寿命を有するシンチレータ材料である。すなわち、通常のシンチレータデバイスとしてのみならず、TOF用シンチレータデバイスにおける使用が期待される。例えば、当該材料はTOF型PET用シンチレータの候補材とされるBaFに比べると、明らかに、発光量が数倍以上勝っており、密度も大幅に上回っており、さらに発光波長も高波長であることから、今後、TOF型PET材料となることが期待出来る。
【発明の効果】
【0026】
本発明により、希土類フッ化物固溶体単結晶の育成が可能になり、シンチレータや固体レーザー材料などへの応用が可能になった。さらに、本発明によれば、BGO以上の性能を有し、更にはGSOと同等以上の物性を有するフッ化物シンチレータ結晶を見出した。また、低融点(〜1350℃)であるため、結晶の製造にかかる電力量、冷却水量等の減少が期待される。また、坩堝材として、PtやIrも使用可能であるが、それらに比して安価なカーボン坩堝も使用可能であり、この点も製造コストの低減に繋がる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施例1の((Gd1−y,Y)F(x=0.4)単結晶の透明性を示すための図面代用光学写真である。
[図2]YFの相転移による影響を示すための図面代用光学写真である。
[図3]GdFの相転移による影響を示すための図面代用光学写真である。
[図4]YF、GdF、((Gd2−y,Y)F(x=0.4)の粉末X線回折結果である。
[図5]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd,Y、x<0.15)の結晶写真の一例である。
[図6]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd、x<0.15)の結晶写真の一例である。
[図7]比較例として作成したMRERE’1−x−y(M=Ba、RE=Ce、RE’=Gd、x>0.15)の結晶写真である。
[図8]Sr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99結晶およびBGO結晶の発光特性をRadioluminescenceにて測定した結果である。
[図9]Radioluminescenceにて測定したSr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99結晶のそれぞれの発光成分を解説した図である。
[図10]Sr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99結晶の380nmにおける蛍光減衰時間を、Photoluminescenceにて測定した結果である。
[図11]Sr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99結晶の290nmにおける蛍光減衰時間を、Photoluminescenceにて測定した結果である。
[図12]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd、x=0.03,y=0.94の結晶写真の一例である。
[図13]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd、x=0.05,y=0.50の結晶写真の一例である。
[図14]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd、x=0.07,y=0.03の結晶写真の一例である。
[図15]本発明による、MRERE’1−x−y:(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd、x=0.10,y=0.15の結晶写真の一例である。
【符号の説明】
[0028]
a:ホスト(Gd)からの長寿命発光
b:Ceに特殊な結晶場を与え、そこへホスト(Gd)およびCe3+の通常状態からのエネルギー遷移を促すことによって得られた高絶対光収率且つ、短蛍光寿命な発光成分
c:Ce +5d-4f遷移に伴う発光。上記の作用により、超短蛍光寿命となった発光成分
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)においては、単体では相転移を有する希土類フッ化物において、希土類イオンのイオン半径が異なる複数の希土類フッ化物を組み合わせることにより、相転移を無くし、結晶/及び又は単結晶化することが可能となる。
【0030】
すなわち本発明の希土類フッ化物固溶体は、(RERE’1−y)F(0.0000<y<1.0000)で表されることを特徴としており、本発明は、Sm、Eu、Gdのフッ化物(相転移あり:orthohombic⇔hexagonal)と、Er、Tm、Yb、Lu、Yのフッ化物(相転移あり:orthohombic⇔trigonal)とを組み合わせ、相転移のないTb、Dy、Hoのフッ化物で希土類イオン半径が(8配位の場合なら)1.05Å>平均イオン半径>1.00Åに合わせることにより希土類フッ化物固溶体が得られることを知見し、かかる知見のもとに完成したものである。但し、REはSm,Eu,Gdから選ばれた1種又は2種以上を表し、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yから選ばれた1種又は2種以上を表す。従って、前記希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)の希土類フッ化物固溶体材料における陽イオンの平均イオン半径はLa3+のイオン半径以下でSm3+のイオン半径より大きいサイズ(例えば8配位の場合:1.16Å≧平均イオン半径>1.07Å)、もしくはGd3+のイオン半径より小さくEr3+のイオン半径より大きいサイズ(例えば8配位の場合:1.05Å>平均イオン半径>1.00Å)であることを特徴とする。その希土類フッ化物固溶体をRERE’1−y(REはSm,Eu,Gdから選ばれた1種又は2種以上を表し、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yから選ばれた1種又は2種以上である。)で表すならば、0.0000<y<1.0000であるが、この値は各組み合わせにより決まってくるものであり、好ましくは0.2000≦y≦0.9000の範囲内となる。
【0031】
本発明の母結晶である希土類フッ化物固溶体RERE’1−y(REはSm,Eu,Gdの一つ以上、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yの一つ以上)であり、具体的には、例えば(Sm,Er)F、(Sm,Tm)F、(Sm,Yb)F、(Sm,Lu)F、(Sm,Y)F、(Eu,Er)F、(Eu,Tm)F、(Eu,Yb)F、(Eu,Lu)F、(Eu,Y)F、(Gd,Er)F、(Gd,Tm)F、(Gd,Yb)F、(Gd,Lu)F、(Gd,Y)F、(Gd,Lu,Y)Fといった形態である。この中でも可視領域において、色の無い希土類であるGd,Y,Luが好ましく、(Gd,Lu)F、(Gd,Y)F、(Gd,Lu,Y)Fなどが挙げられる。
【0032】
また、これらの希土類フッ化物固溶体は、シンチレータや固体レーザーなどで用いられる賦活剤であるCeやYb等の希土類イオンを複数置換することも可能である。その中でも、4f−5f遷移からの発光が期待できるCeを賦活剤にすることにより、非常に優れたシンチレータ材料であることを見出した。つまり、高速シンチレータ材料として考えた場合、Ceが好ましい。
【0033】
具体的にはCe:(Gd,Y1−y)F(0.2000≦y≦0.9000、0.0010wt%≦Ce濃度≦10.0000wt%)、Ce:(Gd,Lu1−y)F:(0.2000≦y≦0.9000、0.0010wt%≦Ce濃度≦10.0000wt%)などである。特にCe:(Gd,Lu1−y)Fは、y≧0.3000のとき密度が7.43g/cm以上となり、シンチレータ用発光材料として使用されているCe:GSO、Ce:LSOと比較すると密度は上回り、発光寿命も20nsecでこれらを上回る良い特性を見出した。
【0034】
ここで、Ceの含有量は、発光量を考慮した場合、Ce濃度が高い方が好ましいが、濃度消光、イオン半径調整等を総合すると、0.0010wt%≦Ce濃度≦10.0000wt%が好ましい。
【0035】
また、これらの着想から得られたCe:(Gd,Y1−y)F(0.2000≦y≦0.9000、0.0010wt%≦Ce濃度≦10.0000wt%)、Ce:(Gdy,Lu1−y)F3(0.2000≦y≦0.9000、0.0010wt%≦Ce濃度≦10.0000wt%)なる材料にMg,Ca,Sr,Baなるアルカリ土類金属、あるいはLi,Na,K,Rb,Csなるアルカリ金属をドープすることにより、Ceの発光波長である300nmの発光を検出器に有利な400nm付近にシフトでき、発光強度も増大できるシンチレータ材料であることも見出した。またこれら母材料と賦活剤の組み合わせにより、固体レーザー材料などの応用も期待できる。さらに超高速成分の発光波長は300nm以下であるが、本発明の高発光/短寿命(〜30nsec)であるCeの発光波長は350nm以上であり、これにより検出器は石英窓を用いない汎用の光電子増倍管、もしくは半導体フォトダイオードを使用することが可能になる。つまり、特許文献2とは大きく異なる。アルカリ土類金属、アルカリ金属のいずれを用いても構わないが、沸点及び吸湿性等を加味した場合、アルカリ土類金属が好ましい。さらに、アルカリ土類金属の中でも、Ca、Srが好ましいが、エネルギー促進効果を考慮すると、Caが特に好ましい。さらにアルカリ土類金属の濃度は0.0010wt%≦アルカリ土類金属濃度<15.0000wt%が好ましい。
【0036】
具体的には、例えば Sr0.01Ce0.01Gd0.430.552.99、 Sr0.02Ce0.01Gd0.42Lu0.552.98、Ca0.01Ce0.01Gd0.430.552.99、 Ca0.02Ce0.01Gd0.42Lu0.552.98などが挙げられる。
【0037】
また本発明のフッ化物結晶は結晶欠陥による消光や長寿命成分の増加を考慮すると、単結晶であることが好ましいが、セラミックス体、あるいはガラス状態であっても構わない。
【0038】
さらに本発明者等が研究を行なったところ、シンチレータ材料中の残存酸素成分(含オキシフロライド)は、発光量の低下に繋がることを発見した。その結果、希土類フッ化物固溶体中の残存酸素濃度が10000wtppm未満、さらに好ましくは1000wtppm未満、さらに特に好ましくは100wtppm未満に抑えることによって、高発光量を維持できることが判明した。
【0039】
(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)において、絶対光収率(光子/MeV)は、1000〜200000(光子/MeV)程度が可能であるが、好ましくは、8000〜200000(光子/MeV)、さらに特に好ましくは、80000〜200000(光子/MeV)、その中でも8000〜120000(光子/MeV)が好ましく、さらに好ましくは、16000〜80000(光子/MeV)であり、非常に高発光量を持った希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)である。つまり、BGOに対する絶対光収率比が、0.125〜25倍、好ましくは1〜25倍、さらに特に好ましくは10〜25倍である。また、エネルギー遷移による蛍光寿命の長時間化との関連性を考慮に入れた技術効果の観点からは、1〜15倍が好ましく、2〜10倍がさらに好ましい。
【0040】
さらに本発明の希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)においては、相転移を有する希土類フッ化物のみの組み合わせに限らず、賦活剤、エネルギー遷移促進剤の濃度をコントロールすることによって、上述の現象を得ることに成功した。
【0041】
つまり、本発明においては、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、好ましくはAERERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、更に好ましくはAEREGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、その中でも特に好ましくは、SrCeGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)を用いることによって、絶対光収率をBGOの8200光子/MeVより大幅に向上させることが可能となる。
【0042】
但し、REはCe,Pr,Nd,Eu,Tb,Ho,Er,Tm,Ybから選ばれた1種又は2種以上の希土類元素であるが、その中でも特にCeが好ましい。またRE’はLa,Sm,Gd,Dy,Lu,Y,Scから選ばれた1種又は2種以上である。
【0043】
さらに、Mは、Li,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,Sr,Ba,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Pd,Cd,Pb,Zr,Hfのいずれか1種以上であれば特に限定されないが、その中でも特にアルカリ土類金属(AE)であるMg,Ca,Sr,Baが好ましい。より好ましくはAE=CaおよびSrであるが、密度の点からはSrが特に好ましい。
【0044】
さらに、RE’は上記のLa,Sm,Gd,Dy,Lu,Y,Scであれば特に限定されないが、前記RE’の中でもGdを含んだものが好ましく、その場合、MCe(GdRE’1−w1−x−yで表され、好ましくはAECe(GdRE’1−w1−x−yで表される。さらに、RE’としてGd1種であるものが好ましく、その場合、MREGd1−x−yで表され、好ましくはAEREGd1−x−yで表される。またその中でも特にREとしてCeであるものが特に好ましく、その場合、MCeGd1−x−yで表され、好ましくはAECeGd1−x−yで表される。
【0045】
同様にして、Mは上記のLi,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,Sr,Ba,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Pd,Cd,Pb,Zr,Hfであれば特に限定されないが、前記Mの中でも、AEであるMg,Ca,Sr,Baが好ましく、さらにはその中でもCaおよびSrを含んだものが特に好ましく、その場合、CaRERE’1−x−y、SrRERE’1−x−yで表される。さらに、REとしてCeであるものが好ましく、CaCeRE’1−x−y、SrCeRE’1−x−yで表される。一方、RE’としてGd1種であるものが好ましく、CaREGd1−x−y、SrREGd1−x−yで表される。その中でもREとしてCe,RE’としてGd1種であるものが特に好ましく、その場合、CaCeGd1−x−y、SrCeGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)である。
【0046】
本発明の希土類フッ化物固溶体として具体的には、例えばREとしてCeの場合、以下のように表される。
【0047】
Mn0.02Ce0.01Sm0.4 2Er0.552.98、 Ca0.03Ce0.03Sm0.54Tm0.402.97、 Ca0.03Ce0.03Sm0.54Yb0.402.97、 Zn0.03Ce0.03Sm0.54Lu0.402.97、 Ca0.05Ce0.01Sm0.540.402.95、 Ba0.05Ce0.01Eu0.54Er0.402.95、 Co0.01Ce0.05Eu0.54Tm0.402.99、 Ni0.01Ce0.05Eu0.54Yb0.402.99、 Mg0.01Ce0.05Eu0.54Lu0.402.99、 Li0.02Ce0.06La0.4 20.502.9 6、 Na0.02Ce0.06Sc0.4 2Er0.502.9 6、 Rb0.02Ce0.06Gd0.4 2Tm0.502.9 6、 Cs0.02Ce0.01Dy0.7 7Yb0.202.9 6、 K0.02Ce0.01Gd0.37Lu0.30Sm0.302.9 6、 Sr0.01Ce0.01Gd0.600.10Lu0.282.99、 Pd0.01Ce0.01Gd0.600.10Eu0.282.99、 Fe0.01Ce0.01Gd0.982.99、 Cd0.03Ce0.02Lu0.952.97、 Sr0.03Ce0.02Sm0.952.97、 Zr0.01Ce0.01Gd0.983.01、 Hf0.01Ce0.010.983.01、 Sr0.10Ce0.07Eu0.832.90、 Ba0.14Ce0.06Er0.8 02.86、 Ca0.07Ce0.80Tm0.132.93、 Mg0.07Ce0.80Yb0.132.93などが挙げられる。
【0048】
またREとしてPr,Nd,Eu,Tb,Ho,Er,Tm,Ybを用いた場合も、全く同様の表記で表される。例として何点か挙げると、Ca0.09Pr0.01Gd0.902.91、 Ca0.14Nd0.01Gd0.600.252 .86、 Sr0.01Eu0.19Lu0.802.99、 Sr0.07Tb0.10Lu0.832.93、 Sr0.10Ho0.10Lu0.802.90、 Sr0.01Tm0.01Gd0.78Lu0.202.99、 Sr0.01Yb0.01Sm0.7 Er0.202.99、 Ba0.01Eu0.01Gd0.780.202.99、 Ba0.01Tm0.01Gd0.78Er0.202.99のような表記となる。
【0049】
RERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)としてAERERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)が好ましい。更に好ましくはAEREGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)である。その中でも特に好ましものは、SrCeGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)である。この組成において、絶対光収率(光子/MeV)は、1000〜200000(光子/MeV)程度が可能であるが、好ましくは、8000〜200000(光子/MeV)、さらに特に好ましくは、80000〜200000(光子/MeV)、その中でも8000〜120000(光子/MeV)が好ましく、さらに好ましくは、16000〜80000(光子/MeV)であり、非常に高発光量を持った希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)である。つまり、BGOに対する絶対光収率比が、0.125〜25倍、好ましくは1〜25倍、さらに特に好ましくは10〜25倍である。また、エネルギー遷移による蛍光寿命の長時間化との関連性を考慮に入れた技術効果の観点からは、1〜15倍が好ましく、2〜10倍がさらに好ましい。
【0050】
さらに、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)(好ましくはAERERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、更に好ましくはAEREGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)、特に好ましくは、SrCeGd1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶))おいて、REであるCe,Pr,Nd,Eu,Tb,Ho,Er,Tm,Ybの中でも特に好ましくはCeである。また、REの濃度yは0.0000≦y<1.0000であり、好ましくは0.0000<y≦0.5000、より好ましくは0.0050≦y≦0.4000、特に好ましくは0.0100≦y≦0.3000である。
【0051】
また、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)においては、Ce:GSOなどで発生するCeのコンセントレーションクエンチングが顕著になる賦活剤濃度が極めて高いため、発光元素である賦活剤(例えばCe)を多量に固溶させることが可能となる点も特徴の一つであり、シンチレータ結晶として有利な特徴であると言える。
【0052】
RERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)においてCeを高濃度で固溶させた場合(0.5000≦y<1.0000、好ましくは0.7000≦y<1.0000、特に好ましくは0.9000≦y<1.0000)においても、非常に優れたシンチレータ結晶となる。
[0053]
またMRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)の組成において、Mの濃度、好ましくはAEの濃度、さらに特に好ましくはSrの濃度は0.0000≦x<0.1500、好ましくは0.00001≦x≦0.1300、特に好ましくは0.0005≦x≦0.1000である。
[0054]
一方、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)の組成において、Fの量を表すzの範囲は、xとyの値により、必然的に決定される定数であり、具体的には、0.5000≦z≦4.5000、好ましくは1.5000≦z≦3.5000、さらに好ましくは2.5000≦z≦3.5000、特に好ましくは2.8000≦z≦3.2000である。
[0055]
これらのことを総合すると、400nm付近の絶対光収率(光子/MeV)を高めるためには、賦活剤(例えばCe)の濃度を高め、さらにM(例えばSr)の濃度を低く設定することが特に好ましい。さらに超高速成分の発光波長は300nm以下であるが、本発明の高発光/短寿命(〜30nsec)であるCeの発光波長は350nm以上であり、これにより検出器は石英窓を用いない汎用の光電子増倍管、もしくは半導体フォトダイオードを使用することが可能になる。つまり、特許文献2とは大きく異なる。
[0056]
このように、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)においても、平均イオン半径値をTbF、DyF、HoFのイオン半径値と同等になる様、Mで表されるフッ化物および/又はREあるいはRE’で表される希土類フッ化物を組み合わせる、もしくはLaF、CeF、PrF、NdFのイオン半径値と同等になる様、Mで表されるフッ化物および/又はREあるいはRE’で表される希土類フッ化物を組み合わせることによって、Tysonite構造又はβ−YF構造を有する、一次相転移の無い希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)を得ることが可能となる。
[0057]
一方、(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)に使用する出発原料としては、一般的なフッ化物原料が使用可能であるが、シンチレータ材料用単結晶として使用する場合、99.9%以上(3N以上)の高純度フッ化物原料を用いることが特に好ましく、これらの出発原料を目的組成となるように秤量、混合したものを用いる。さらにこれらの原料中には、特に目的とする組成以外の不純物が極力少ない(例えば1ppm以下)ものが特に好ましい。また使用する原料の酸素濃度は、1000wtppm以下のものが好ましいが、その中でも特に100wtppm以下の酸素濃度であることが特に好ましい。しかし、酸素濃度が高い原料を使用する場合は、フッ素化合物ガス雰囲気下で前処理を行う、もしくはフッ素化合物をスカベンジャーとして10%以下添加することにより、結晶育成時に低酸素状態(例えば100wtppm以下)のメルトとすることで、良質な結晶を得ることが可能となる。
【0058】
(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)は希土類フッ化物であるため、微量の酸素が残存していると、容易に希土類オキシフロライドになる。
【0059】
また本発明のフッ化物材料は結晶欠陥による消光や長寿命成分の増加を考慮すると、単結晶であることが好ましいが、セラミックス体、あるいはガラス状態であっても構わない。
【0060】
さらに本発明者等が研究を行なったところ、シンチレータ材料中の残存酸素成分(含オキシフロライド)は、発光量の低下に繋がることを発見した。その結果、希土類フッ化物固溶体中の残存酸素濃度が10000wtppm未満、さらに好ましくは1000wtppm未満、さらに特に好ましくは100wtppm未満に抑えることによって、高発光量を維持できることが判明した。
【0061】
結晶製造過程において、真空雰囲気下、不活性ガス雰囲気下、極低酸素雰囲気下に加え、フッ素化合物を含むガス雰囲気下での製造が好ましい。また単結晶製造工程に加えて、原料の溶融操作などの前工程・アニールなどの後工程においても同様である。ここで、フッ素化合物を含むガスとしては、一般的に使用されているCFが特に好ましいが、Fガス、HF、BFガス等も使用することが出来る。さらにこれらのガスは、不活性ガス(例えば、Ar、N、He等)で希釈されたものを使用しても構わない。
【0062】
(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)の作成方法として、マイクロ引き下げ法、チョコラルスキー法、ブリッジマン法、ゾーンメルト法、又はEFG法等、特に制限なく、使用可能であるが、歩留まりを向上させ、相対的には加工ロスを軽減させる目的で、大型単結晶を得るためには、チョコラルスキー法又はブリッジマン法が好ましい。一方、シンチレータ結晶として小型の単結晶のみを使用するのであれば、後加工の必要が無いあるいは少ないことから、ゾーンメルト法、EFG法、マイクロ引き下げ法が好ましいが、坩堝との濡れ性などの理由から、マイクロ引き下げ法、ゾーンメルト法が特に好ましい。
【0063】
つまり、本発明の(RERE’1−y)F且つ、0.0000<y<1.00000、好ましくは0.2000≦y≦0.9000で表される組成の融液から、マイクロ引き下げ法により単結晶を育成することが好ましい。 但し、REはSm,Eu,Gdから選ばれた1種又は2種以上を表し、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yから選ばれた1種又は2種以上を表す。
【0064】
同様にして、MREGd1−x−y、且つ0.0000≦y<1.0000、1.5000≦z≦3.5000、0.0000≦x<0.1500で表される組成の融液から、マイクロ引き下げ法により単結晶を育成することが好ましい。但し、REはCe,Pr,Nd,Eu,Tb,Ho,Er,Tm,Ybから選ばれた1種又は2種以上、RE’はLa,Sm,Gd,Dy,Lu,Y,Scから選ばれた1種又は2種以上、Mは、Mg,Ca,Sr,Baのいずれか1種以上である。
【0065】
また使用するフッ化物原料の融点はいずれも1500℃未満であるため、マイクロ引き下げ法、チョコラルスキー法、ブリッジマン法、ゾーンメルト法、又はEFG法等のいずれの結晶育成操作においても、使用する温度は1500℃未満で十分である。従って、高周波発振機の出力もGSOに比して優位に低減されるため、製造コストの低減に繋がる。さらに高周波発振機のみならず抵抗加熱法の使用も可能である。また、使用する坩堝・アフターヒータは、白金、イリジウム、ロジウム、レニウム、またはこれらの合金を使用することも可能であるが、GSO等の酸化物の結晶作成工程には適していない、カーボンを使用することが可能となるため、さらに製造コストの低減に繋がる。
【0066】
以下に本発明の発光材料について、マイクロ引下げ法を用いた単結晶製造法を以下に一例として示すが、これに限定されたものではない。
【0067】
マイクロ引下げ法については、高周波誘導加熱による精密雰囲気制御型マイクロ引下げ装置を用いて行う。マイクロ引下げ装置は、坩堝と、坩堝底部に設けた細孔から流出する融液に接触させる種を保持する種保持具と、種保持具を下方に移動させる移動機構と、該移動機構の移動速度制御装置と、坩堝を加熱する誘導加熱手段とを具備した一方向凝固結晶成長装置である。
【0068】
該坩堝はカーボン、白金、イリジウム、ロジウム、レニウム、またはこれらの合金であり、坩堝底部外周にカーボン、白金、イリジウム、ロジウム、レニウム、またはこれらの合金からなる発熱体であるアフターヒータを配置する。坩堝及びアフターヒータは、誘導加熱手段の出力調整により、発熱量の調整を可能とすることによって、坩堝底部に設けた細孔から引き出される融液の固液境界領域の温度およびその分布の制御を可能としている。
【0069】
またこの精密雰囲気制御型マイクロ引き下げ装置は、フッ化物の結晶成長を可能にするため、チャンバー内の雰囲気を精密に制御できる。チャンバーの材質にはSUS、窓材にはCaFを採用し、フッ化物結晶育成で最も重要である高真空排気を可能にするため、既設のローターリポンプにディフュージョンポンプあるいはターボ分子ポンプを付随し、真空度が1×10−3Pa以下にすることを可能にした装置である。また、チャンバーへは付随するガスフローメータにより精密に調整された流量でCF、Ar、N、Hガス等を導入できるものである。
【0070】
この装置を用いて、上述の方法にて準備した原料を坩堝に入れ、炉内を高真空排気した後、表面に吸着している水分を除去するために、ベーキングを行い、その後、高純度Arガス(6N品)や高純度CFガス(6N品)を炉内に導入することにより、炉内を不活性ガスあるいはフッ素化合物ガス雰囲気とし、高周波誘導加熱コイルに高周波電力を徐々に印加することにより坩堝を加熱して、坩堝内の原料を完全に融解する。
【0071】
続いて、次のような手順で結晶を成長させる。種結晶を所定の速度で徐々に上昇させて、その先端を坩堝下端の細孔に接触させて充分になじませたら、融液温度を調整しつつ、引下げ軸を下降させることで結晶を成長させる。種結晶としては、結晶成長対象物と同等ないしは、構造・組成ともに近いものを使用することが好ましいがこれに限定されたものではない。また種結晶として方位の明確なものを使用することが好ましい。準備した材料が全て結晶化し、融液が無くなった時点で結晶成長終了となる。一方、組成を均一に保つ目的および長尺化の目的で、原料の連続チャージ用機器を取り入れても構わない。
【0072】
(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)よりなるシンチレータと光応答手段とを組み合わせることで、放射線検出器としての使用が可能となる。さらに、これらの放射線検出器を放射線検出器として備えたことを特徴とする放射線検査装置としても使用可能である。
【0073】
また、(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)の出現により、高解像度の撮影画像を得ることが可能な放射線検査装置を提供することが可能となる。
【0074】
放射線検査装置としては、医用画像処理装置、例えば、PET、X線CT、SPECTなどが好適である。また、PETは、特に限定されることは無いが、2次元型PET、三次元型PET、TOF型PET、深さ検出(DOI)型PETが好ましい。さらに、これらを組み合わせて使用しても構わない。
【0075】
シンチレータ用発光材料として使用されているBGOの蛍光減衰時間が室温にて、300nsecであり、高時間分解能は期待出来ない。
【0076】
一方、(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)は、BGOに対する絶対光収率比が、0.125〜25倍、好ましくは1〜25倍、さらに特に好ましくは10〜25倍であり、非常に高発光量を有しながらも、当該材料の蛍光成分のうちの少なくとも一つの減衰時間が室温にて50nsec以下(400nm付近)であり、高時間分解能が期待出来る。
【0077】
これにより検出器は石英窓を用いない汎用の光電子増倍管、もしくは半導体フォトダイオードを使用することが可能になる。
【0078】
一方現在、様々なフッ化物結晶等において蛍光成分のうちの少なくとも一つの減衰時間が室温にて〜50nsec以下のものも発明されているが、これらはいずれも発光量が極めて低いため、シンチレータ材料としては未だ使用されていないのが実情である。
【0079】
またTOF型PETとして使用されているBaFは、〜0.8nsecと非常に早い減衰時間を有しているが、紫外領域であることと、発光量が低いBGOの半分以下という問題故に、現在新しいTOF型PET用結晶が待ち望まれている。
【0080】
今回開発した、(RERE’1−y)F、及び/又は、M:Ce:(RERE’1−y)Fで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)あるいは、MRERE’1−x−yで表される希土類フッ化物固溶体材料(多結晶及び/又は単結晶)は、290nm付近に、BGOに対する絶対光収率比が、0.125〜25倍、好ましくは1〜25倍、さらに特に好ましくは10〜25倍であり、高発光量を有しながらも、これら結晶の蛍光成分のうちの少なくとも一つの減衰時間が室温にて2nsec以下、さらに好ましくは1nsec以下という、高発光・短蛍光寿命(短減衰定数)を兼ね備えた材料であるため、TOF型PETとしての使用が期待される。
【0081】
さらに前記結晶を使用した超短寿命シンチレータと位置検出型光電子増倍管(PS−PMT)、フォトダイオード(PD)またはアバランシェ―フォトダイオード(APD)と光応答手段とを組み合わせることで、放射線検出器としての使用が可能となる。さらに、これらの放射線検出器を放射線検出器として備えたことを特徴とする放射線検査装置としても使用可能である。また放射線検査装置は単体、または、磁気共鳴画像(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)、シングルフォトン断層法(SPECT)、ガンマカメラのいずれか、もしくはこれらを組み合わせて使用しても構わない。
【実施例】
【0082】
(実施例1〜3)
表1に実施例1〜3(番号1〜3)の(Gd1−y,Y)F、(Gd1−y,Yb)F、(Gd1−y,Lu)F単結晶の作製条件を示す。
【0083】
【表1】
Figure 0004393511
【0084】
図1に、実施例1の(Gd1−y,Y)F(x=0.4)単結晶の写真を示す。図2にYF、図3にGdFの結晶写真を示す。これらより、YF、GdFは相転移があることにより白濁した多結晶になるのに対して、(Gd1−y,Y)F(x=0.4)は透明な結晶が得られることがわかる。図4にこれらの粉末X線回折結果を示す。粉末X線回折より固溶体であることがわかる。
【0085】
(実施例4〜10)
表2に実施例4〜10(番号4〜10)のシンチレーション特性を示す。
【0086】
【表2】
Figure 0004393511
発光強度はCeFを100としている。
【0087】
BGO/CeF=2であることから、上記(Gd0.600.34Ce0.03Sr0.03)FのBGOに対する絶対光収率比は、1.25倍となる。
【0088】
さらに実施例11として、(Gd0.3250.60Ce0.07Ca0.005)Fの検討を行った結果、発光波長は290nmと380nmであり、BGOに対する絶対光収率比は、それぞれ、1.1倍、8.0倍であった。また、蛍光寿命はそれぞれ、0.2nsec,35nsecとなった。
【0089】
これより、本実施例4〜10は、希土類フッ化物の性質を生かし、密度が高く、蛍光寿命もCeを用いたGSO、LSO(40〜60ns)よりも速く、発光強度もBGOより同程度以上を示し、優れた特性であることがわかる。
【0090】
(実施例11)
マイクロ引下げ法により、MRERE’1−x−y(M=Sr、RE=Ce、RE’=Gd)で表される希土類フッ化物固溶体単結晶育成を行った。
【0091】
得られた結晶写真を図5〜図7に示したが、いずれも、無色透明な結晶が得られた。図5はRE’としてGdとYの固溶体であり、組成はSr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99である。図6は図5同様、x<0.15であるが、RE’としてGd1種類であり、組成はSr0.07Ce0.15Gd0.782.93である。
一方、図7は比較例としてx>0.15の結晶であり、組成はSr0.16Ce0.01Gd0.832.84である。
【0092】
図8は、Sr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99およびBGOにおける発光特性をRadioluminescenceにて測定した結果であり、図9は、Sr0.001Ce0.020.529Gd0.452.99におけるそれぞれの発光成分について解説した図である。さらに図10は380nmにおける蛍光減衰時間を、図11は290nmにおける蛍光減衰時間を、それぞれPhotoluminescenceにて測定した結果である。
【0093】
これらの結果から、400nm付近の発光は、非常に高絶対光収率であり、BGO(470nm)に対する絶対光収率比は3.2倍高いものであった。さらに蛍光減衰時間は、BGOの300nsecに比べ、該結晶における400nm付近のそれは、31.8nsecであった。つまり、<50nsecを達成しており、シンチレータ材料として非常に優れていることが分かる。
【0094】
また該結晶の290nm付近において、BGO(470nm)に対する絶対光収率比は1.1倍であり、BGO(470nm)と同程度の高絶対光収率でありながら、蛍光減衰時間は、1.2nsecであり、<2nsecを達成している。従って、BaFに匹敵する短蛍光寿命である。しかも該結晶は、BaFの数倍の発光量であることを考えると、非常に優れた超短寿命蛍光シンチレータ材料であり、TOF型PET用結晶材料としての有力な候補材と言える。
【0095】
Sr0.07Ce0.15Gd0.782.93における単位時間当たりの絶対光収率比は、BGO(470nm)に対し、7.3倍であった。
【0096】
一方、比較例として、x>0.15の結晶であるSr0.16Ce0.01Gd0.832.84において、絶対光収率比は、BGO(470nm)に対し、0.06倍であり、非常に低い値を示した。そのためこの組成においては、シンチレータ材料として適さない。なお、x>0.15においては、Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 421 (1999) 199−210にも同様の結果が示されている。
【0097】
Sr0.03Ce0.94Gd0.032.97,Sr0.05Ce0.50Gd0.452.95,Sr0.07Ce0.03Gd0.902.93,Sr0.13Ce0.15Gd0.752.90について、400nm付近のBGO(470nm)に対する絶対光収率比は3.2倍,5.5倍,2.8倍,1.2倍であり、蛍光寿命はいずれも30nsec以下であった。
【0098】
以上のことより、本実施例は、BGO以上の性能を有し、更にはGSOと同等以上の物性を有するフッ化物シンチレータ材料である。さらに、安価なカーボン坩堝も使用可能であり、且つ、低融点であるため、単結晶育成時の電力量が低減可能であるなど、製造コストの低減に繋がる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明により、希土類フッ化物固溶体単結晶の育成が可能になり、シンチレータや固体レーザー材料などへの応用が可能になった。さらに、本発明によれば、BGO以上の性能を有し、更にはGSOと同等以上の物性を有するフッ化物シンチレータ結晶を見出した。また、低融点(〜1350℃)であるため、結晶の製造にかかる電力量、冷却水量等の減少が期待される。また、坩堝材として、PtやIrも使用可能であるが、それらに比して安価なカーボン坩堝も使用可能であり、この点も製造コストの低減に繋がる。

Claims (29)

  1. イオン半径が異なる複数の希土類フッ化物を組み合わせてなる希土類フッ化物固溶体材料において、前記希土類フッ化物固溶体材料における陽イオンの平均イオン半径はLa3 のイオン半径以下でSm3 のイオン半径より大きいサイズ、もしくはGd3+のイオン半径より小さくEr3+のイオン半径より大きいサイズであり、かつ前記複数の希土類フッ化物の他にCeを含有する相転移のないことを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  2. (RERE’1−y)F(0.0000<y<1.0000)で表され相転移のないことを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。REはSm,Eu,Gdから選ばれた1種又は2種以上を表し、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yから選ばれた1種又は2種以上を表す(但し、Gd1−y、GdEr1−y、Gd(YEr)1−yは除く。)。
  3. Ceを含有することを特徴とする請求項2記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  4. (RERE’1−y)F(0.0000<y<1.0000)で表され、Ceを含有する相転移のないことを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。REはSm,Eu,Gdから選ばれた1種又は2種以上を表し、RE’はEr,Tm,Yb,Lu,Yから選ばれた1種又は2種以上を表す。
  5. Ceの含有量は、0.0010〜10.0000(wt%)であることを特徴とする請求項1、3、4記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  6. 0.2000≦y≦0.9000であることを特徴とする請求項4記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  7. 0.6≦y≦0.8であることを特徴とする請求項6記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  8. GdEr1−y、Gd(YEr)1−y(0.6≦y<1.0000)で表され相転移のないことを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  9. Mg,Ca,Sr,Baのいずれか1種以上のアルカリ土類金属(AE)を含有することを特徴とする請求項1、3〜8記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  10. Gd1−y、(0.6≦y<1.0000)で表され、Mg,Ca,Sr,Baのいずれか1種以上のアルカリ土類金属(AE)を含有する相転移がないことを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  11. アルカリ土類金属の含有量は、0.0010〜15.0000(wt%)であることを特徴とする請求項9又は10記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  12. REはGd、RE’はLu、Y又はLuとYの両方(両方の場合の比率は任意。)であるシンチレータ用材料であることを特徴とする請求項4記載の希土類フッ化物固溶体多結晶
    及び/又は単結晶。
  13. BiGe12(BGO)に対する絶対光収率比が1以上25未満であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  14. RERE’1−x−yで表されることを特徴とする希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。REはCe,Pr,Nd,Eu,Tb,Ho,Er,Tm,Ybから選ばれた1種又は2種以上、RE’はLa,Sm,Gd,Dy,Lu,Y,Scから選ばれた1種又は2種以上、Mは、Mg,Ca,Sr,Baのいずれか1種以上である。但し、0.0000<y<1.0000、1.5000≦z≦3.5000、0.0000<x<0.1500。
  15. BGOに対する絶対光収率比が1以上25未満であることを特徴とする請求項14記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  16. MはSrであるシンチレータ用材料であることを特徴とする請求項12記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  17. REはCeであるシンチレータ用材料であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  18. 酸素濃度が10000wtppm未満であることを特徴とする項1〜17のいずれか1項記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  19. 酸素濃度が100wtppm未満であることを特徴とする項18記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶。
  20. 前記単結晶は、マイクロ引き下げ法、チョコラルスキー法、ブリッジマン法、帯溶融法(ゾーンメルト法)、縁部限定薄膜供給結晶成長(EFG法)のいずれかにより育成されたものであることを特徴とする請求項8〜19記載の希土類フッ化物固溶体単結晶。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項記載の希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶よりなるシンチレータと光応答手段(光電子増倍管(PMT),位置検出型光電子増倍管(PS−PMT)、フォトダイオード(PD)又はアバランシェーフォトダイオード(APD
    )など)とを組み合わせてなることを特徴とする放射線検出器。
  22. 請求項21記載の放射線検出器を放射線検出器として備えたことを特徴とする放射線検査装置。
  23. 前記希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶の蛍光成分のうちの少なくとも一つの減衰時間が室温にて50nsec以下であることを特徴とする請求項22記載の放射線検出装置。
  24. 前記希土類フッ化物固溶体多結晶及び/又は単結晶の蛍光成分のうちの少なくとも一つの減衰時間が室温にて2nsec以下であることを特徴とする、請求項23記載の放射線検出装置。
  25. 前記放射線検査装置は、PET(陽電子放出核種断層撮影装置)であることを特徴とする請求項24記載の放射線検査装置。
  26. 前記PETは、2次元型PET、三次元型PET、タイム・オフ・フライト(TOF)型PET、深さ検出(DOI)型PET、もしくはそれらの組み合わせ型であることを特徴とする請求項25記載の放射線検査装置。
  27. 前記タイム・TOF型PETは、位置検出型光電子増倍管と組み合わせることを特徴とする請求項25記載の放射線検査装置。
  28. 前記放射線検査装置は単体、または、MRI、CTのいずれか、もしくは両方との組み合わせ型であることを特徴とする請求項23記載の放射線検査装置。
  29. 前記放射線検査装置は単体、又は磁気共鳴画像装置(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)、シングルフォトン断層法(SPECT)、ガンマカメラのいずれか、もしくはこれらの組み合わせ型であることを特徴とする請求項23記載の医用画像処理装置用の放射線検査装置。
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