JP4392607B2 - 繊維ボードの製造方法 - Google Patents

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この発明は、例えば自動車のドアトリム等の内装材または住宅の壁材等の建材、家具等に用いられる繊維ボードの製造方法に関する。
従来、自動車のドアトリム等の内装材は、熱可塑性樹脂を材料として加熱成形することにより所望の形状に成形される。そして、この熱可塑性樹脂には、充填材として木質繊維を用いて、軽量化及び剛性向上を図ることが試みられている。例えば以下に記す特許文献1においては、所望の形状の内装材をプレス成形する為の材料として準備される熱成形用繊維板の製造方法が開示されている。この発明における熱成形用繊維板では、ポリプロピレン樹脂繊維と植物系長繊維を、ブレンダー工程、フォーマー工程を経てマット状に形成した後、プレス工程を得て、平板状にしたものである。
ところで、この発明におけるプレス工程は、ポリプロピレン樹脂繊維と木質繊維を混合してマット状にしたもの(以下混合マットと記す)を熱圧プレスすることにより、ポリプロピレン樹脂繊維を軟化点以上に加熱した後、冷圧プレスによって混合マットを板状に成形しつつ冷却している。従って、熱圧プレスによって混合マットを加熱後、混合マット中のポリプロピレン樹脂が冷却固化する前にすばやく成形型を混合マットから離型させる必要がある。その為、プレス型表面に混合マット表面のポリプロピレン樹脂が付着し、その結果得られた繊維板の表面に凹凸が発生するという問題を有する。また、ポリプロピレン樹脂と植物系長繊維が均等に混合されていることより、得られた製品の表面に植物系長繊維が露出する恐れが大きい。以上のことより、得られた製品は表面平滑性に乏しく、意匠性が低いものとなる。
なお、本件の対象である内装部品は、通常人が触れることが多い上、人の目につきやすい為、細部まで意匠性が高い製品が求められている。

特開2001−179716公報
本発明においては、意匠性の高い内装部品を効率良く生産することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明は、熱可塑性樹脂と、繊維状物質とから構成される繊維ボードの製造方法であって、少なくとも一方の表面における該繊維状物質に対する熱可塑性樹脂の混合量が、内部の熱可塑性樹脂の混合量に比して大きい混合マットを形成する第一工程と、前記混合マットをコンベアで搬送させつつ加熱及びプレスを連続的に行う第二工程を有する繊維ボードの製造方法であって、前記第二工程は、コンベア表面に伝熱させる加熱装置を備えて相対する一対のコンベア間に、前記混合マットを通すことによって、前記混合マット中の熱可塑性樹脂を軟化点以上に加熱してプレスを行い、さらに前記熱可塑性樹脂が軟化点以下に冷却されるまで前記コンベアと混合マットの接触状態を維持するものであり、前記熱可塑性樹脂は繊維状のものであって、さらに、前記第一工程は、各繊維を、前記コンベア前に位置する搬送手段の搬送面に向けて飛散させて、各繊維の質量、体積もしくは形状の相違により、厚み方向に配合比率が徐々に変化する状態に前記搬送面上に堆積させて層状化させるものであることを特徴とするものである。
また、前記目的を達成すべく、本発明は、熱可塑性樹脂と、繊維状物質とから構成される繊維ボードの製造方法であって、少なくとも一方の表面における該繊維状物質に対する熱可塑性樹脂の混合量が、内部の熱可塑性樹脂の混合量に比して大きい混合マットを形成する第一工程と、前記混合マットを加熱してプレスする工程を連続的に行う第二工程を有する繊維ボードの製造方法であって、前記第二工程は、少なくとも一方の表面から混合マットと接触することなく、加熱装置で混合マットを加熱することにより、混合マット中の熱可塑性樹脂を軟化点以上に加熱する工程と、一対のコンベア間に前記混合マットを通すことによって、混合マットをプレスするとともに、前記熱可塑性樹脂が軟化点以下に冷却されるまで前記コンベアと混合マットの接触状態を維持する工程を連続的に行うものであり、前記熱可塑性樹脂は繊維状のものであって、さらに、前記第一工程は、各繊維を、前記コンベア前に位置する搬送手段の搬送面に向けて飛散させて、各繊維の質量、体積もしくは形状の相違により、厚み方向に配合比率が徐々に変化する状態に前記搬送面上に堆積させて層状化させるものであることを特徴とするものである。
さらに、本発明は、上記した繊維ボードの製造方法において、前記第二工程で得られた繊維ボードを、所望の形状に成形することを特徴とするものである。
第1に、本発明の繊維ボードの製造方法によれば、加熱装置を備えた一対のコンベアを用いることによって、混合マットを連続的に加熱プレスしつつ搬送でき、また、プレス時における混合マットの成形面と、一対のコンベアの接触状態を、混合マットが冷却されるまで維持することが可能となる。その為、繊維ボードの連続生産性を低下させることなく、成形後、コンベア表面に混合マットの表面の熱可塑性樹脂が付着することを抑制できる。さらに、混合マットは、表面における繊維状物質に対する熱可塑性樹脂の混合量が、内部の熱可塑性樹脂の混合量に比して大きいもの(傾斜構造)とすることにより、繊維状物質が表面に突出する恐れを軽減させた。以上のことより、本発明は連続生産性を維持しつつ、繊維ボードの表面平滑性を高め、その結果として従来のものよりも意匠性を高めることができる。
さらに、第一工程と第二工程を連続的に行うことが可能となり、より連続生産性を高めることが可能となる。また、繊維が相互に絡み合っている為、第一工程から第二工程への搬送性が高いという効果を有する。
第2に、本発明の繊維ボードの製造方法によれば、前述した効果に加えて、加熱装置を一対のコンベアとは別に設けたことにより、一対のコンベアは混合マットのプレス及び冷却のみを行うものとなる。従って、一対のコンベアの複雑化、大型化を抑制することができる。
第3に、本発明の繊維ボードの製造方法によれば、意匠性を損なうことなく、得られた繊維ボードを所望の形状に成形することができる。なお、本発明における本成形工程前の第一工程と第二工程は、予備成形工程に相当するものであるが、例えば材料を製造した工場で予備成形工程を行えば、本成形工程を行う別工場までの搬送性が高いものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明における繊維ボードの製造方法は、図1に示すフロー図に沿って行われるものであって、以下に詳述するマット形成工程10(請求項における第一工程)、プレス工程20(請求項における第二工程)、裁断工程30、本成形工程40を順次実施することによって行うものである。図2は、マット形成工程10からプレス工程20を経て裁断工程30に至る一連の製造工程を有する製造装置であって、本成形を行う前の繊維ボードを製造する為の製造ラインを記したものである。各工程の前後には、マット形成工程10前に位置する材料搬送機1、マット形成工程10とプレス工程20との間に位置する第一搬送機2(請求項における搬送手段)、プレス工程20と裁断工程30の間に位置する第二搬送機3、裁断工程30後に位置する第三搬送機4を設けることにより、各工程間の材料、混合マット及び繊維ボードの搬送を行う。各搬送機1、2、3、4は、内部の小径ローラ1a、2a、3a、4aに、それぞれ弾力性を有する樹脂製のベルト1b、2b、3b、4bが、緊張した状態で掛けられ、各小径ローラ1a、2a、3a、4aの回転によって図中矢印の方向へ周回駆動されるものである。これによって、図示左方から材料が供給され、各搬送機1、2、3、4によって混合マットが搬送されつつ各工程を経てプレス等され、図示右方では本成形工程へ供給する為の繊維ボードが得られる。以下各工程について詳説する。なお、本発明においては、請求項における繊維状物質として天然繊維、無機質繊維、熱可塑性樹脂繊維等様々な繊維を採用することが可能であるが、本実施の形態においては、成長の早い植物として知られるケナフの靭皮中に存在する繊維(以下ケナフ繊維という)を用いる。同様に、請求項における熱可塑性樹脂としても、粒状のもの等、様々な形態、材料のものを用いることが可能であるが、本実施の形態においては、ポリプロピレン樹脂繊維を用いる。
〔マット形成工程10〕
図3は、図2におけるマット形成工程10を拡大して示したものである。このマット形成工程10は、回転する回転体11と、該回転体11の表面に原材料を送り込む材料搬送機1と、前記回転体11の表面に供給された原材料に圧縮空気を吹き付けて飛散させるエアブロー装置13と、飛散した原材料を受けて搬送する第一搬送機2を主体として構成されている。原材料は、あらかじめ直径0.1〜0.3mm、長さ2〜15mm程度に開繊したケナフ繊維と、直径0.01〜0.03mm、長さ30〜50mm程度のポリプロピレン樹脂繊維を1:1の重量比率で配合したものを用いる。材料搬送機1により原材料は回転体11の背部(図示左側の側部)に供給される。回転体11表面には、ガーネットワイヤと呼ばれる表面に無数の突起が形成されたワイヤが巻きつけられており、回転体11の背部から上部に至る範囲には、大小二つのローラー(ウォッカとストリッパ)からなるほぐしローラー対12が複数固定されている。各繊維は、材料供給コンベア1によって搬送され、回転体11に至ると、ガーネットワイヤによって回転体11の表面に付着し、回転体11の回動によって回転体11の表面を搬送されていく。そして、前述したほぐしローラー対12に各繊維が巻き込まれてほぐされながらさらに回転体11の表面に供給されていく。回転体11の正面側(図示右側)上方には、エアブロー装置13が配置されている。このエアブロー装置13により、上記ほぐしローラー対12によりほぐされた原材料に向けて圧縮空気が吹き付けられ、これにより原材料が回転体の正面側部付近から下方すなわち第一搬送機2の搬送面に向けて吹き飛ばされる。吹き飛ばされる段階で、原材料には回転体11の回転による慣性力(遠心力)により前方(図示右方)に向けて放出される。このため、各繊維が重く圧縮空気により吹き飛ばされにくい形状を有するケナフ繊維が、エアブロー装置13の影響を受けることなく、回転体11の遠心力により該回転体11から遠く離れた範囲に飛ばされ、各繊維がケナフ繊維よりも軽いポリプロピレン繊維が回転体11の回転による遠心力よりもエアブロー装置13による圧縮空気の吹き付けにより回転体11に近い範囲に落下する。しかも、原材料が吹き飛ばされる全範囲において、回転体11に近い範囲ほどポリプロピレン樹脂繊維の配合比率(飛散する割合)が高く、回転体11から遠い範囲ほどケナフ繊維の配合比率(飛散する割合)が高くなる。その結果、ケナフ繊維とポリプロピレン繊維は配合比率が徐々に変化する状態で吹き飛ばされ、これにより第一搬送機2の搬送面上に配合比率が厚み方向に徐々に変化する状態でケナフ繊維とポリプロピレン樹脂繊維が層状に堆積されていく。第一搬送機2は図示時計回り方向に作動して、その搬送面は図示右方に移動する。従って、回転体11に近い範囲で先ずポリプロピレン樹脂繊維が高い配合比率で堆積され、図示右方へ搬送される過程において徐々にケナフ繊維の配合比率が高い割合で堆積されていく。従って、搬送面上には厚み方向に配合比率が徐変する状態で片面傾斜構造の繊維層状体が形成されていく。さらに、図示右方へ搬送されて回転体11から離れた範囲に至ると、ポリプロピレン樹脂繊維は少なくなり、ケナフ繊維が極めて高い割合で堆積される。このため、最終的にベルトコンベア2の搬送面側(下側)がポリプロピレン樹脂繊維の配合比率が高い樹脂リッチ側となり、上側に至るほどケナフ繊維の配合比率が徐々に高くなる状態に層状化(傾斜構造化)された繊維層状体が形成される。そして、このポリプロピレン樹脂繊維の配合比率の高い側が、本発明の製造方法によって得られる繊維ボードの平滑性の高い表面側となる。
なお、本マット形成工程は、回転ローラ11を利用して、自動的に傾斜構造を有する混合マットの形成を行っているが、あらかじめ混合比率の異なる複数の混合マットを形成しておき、プレス形成工程前に、それらの混合マットを重ね合わせることにより、段階的に傾斜構造を有する混合マットを形成しておく方法も考えられる。この場合、表面側は、ケナフ繊維を混合させず、ポリプロピレン樹脂のみで形成すれば、より表面側の平滑性を高めることができると考えられる。ただし、得られた繊維ボードの剛性が高いものとする為、内部には天然繊維等の繊維状物質を混合することが、本発明においては必須となる。
また、本発明の実施の形態では、混合マットを片面傾斜構造としたが、厚み方向中心部から、両面側へ向けて混合比率を連続的に変化させる両面傾斜構造とすることもできる。ただし、この場合、厚み方向中心部においてケナフ繊維の混合比率を高くして、両面側のケナフ繊維の混合比率を低くすることが必要となる。

〔プレス工程20〕
次に、図2におけるプレス工程20について説明する。
図4は、図2におけるプレス成形工程10を拡大して示したものである。このプレス工程10は三菱レイヨン・エンジニアリング株式会社製のダブルベルトプレスで、上下一定の間隔を隔てて配設された二組のドラム21a、22aに、それぞれステンレス製のエンドレスベルト(本請求項におけるコンベア)21b、22bが緊張した状態で掛けられ、各ドラム21a、22aの回転によって図中矢印の方向へ上下等速で周回駆動されるものである(以下ロールプレス機と記す)。そして、これらのエンドレスベルト21b、22bの間に、混合マットが挟み込まれ図中左方から右方へ搬送されるようになっている。各エンドレスベルト21b、22bの裏面、すなわち混合マットと接触しない面には、加熱加圧室21c、22c及び冷却加圧室21d、22dの開口部が相対向している。また、加熱加圧室21c、22cには加熱用の加熱用流体が循環・供給され、冷却加圧室21d、22dには冷却用の加圧用流体が循環・供給されている。そして、外部から供給されるこれらの流体により、エンドレスベルト21b、22bを介して、混合マットを均一な面圧によって加圧するようになっている。このような構成において、混合マットはエンドレスベルト21b、22bの間に挟まれ、第4図の右方に搬送されながら、プレスされる。すなわち、加熱加圧室21c、22c及び冷却加圧室21d、22d内に注入された加熱用流体及び冷却用流体は、加熱加圧室21c、22c及び冷却加圧室21d、22d内を循環しながら、エンドレスベルト21b、22bを均一な面圧で加圧し、この力によって混合マットを均一な面圧でプレスする。そして、混合マットが加熱加圧室21c、22cの間を通過する際には加熱され、冷却加圧室21d、22dを通過する際には冷却される。混合マットが、エンドレスベルト21b、22bの間に挟まれて搬送されつつ、プレスされると、繊維ボードとなり、プレス工程後の第二搬送機3によって裁断工程30へ搬送される。
本発明では、以上に記したロールプレス機によるプレス工程20を有することにより、軟化点以上に加熱された混合マット中のポリプロピレン樹脂が、冷却され、固化するまでエンドレスベルト21b、22bと混合マットの接触を維持することができる。従って、混合マット表面の樹脂が、エンドレスベルト21b、22bの表面に付着する恐れを軽減させることができて、得られた繊維ボードの表面平滑性を高いものとすることができる。
また、本実施の形態においてロールプレス機におけるエンドレスベルト21b、22bをステンレス製としている。したがって、平滑性の高い加工が可能であるステンレスの性質より、得られる繊維ボードの平滑性をより高めることができる。さらに、腐食性の低いステンレスの性質より、装置の耐久性を高いものとすることができる。
なお、本発明における実施の形態においては、加熱加圧室21c、22c及び冷却加圧室21d、22dを、上下に相対して位置するエンドレスベルト21b、22bの内側に位置させているが、一方のみに加熱機構もしくは冷却機構を位置させただけでも足りる。ただし、この場合、混合マットにおける表面側、すなわちポリプロピレン樹脂の混合比率の高い搬送面側(図4中下側)に位置させることが好ましい。本発明の目的である表面の平滑性を向上させるためには、ポリプロピレン樹脂の混合比率の高い方が表面側となり、表面側に位置するポリプロピレン樹脂を十分に加熱する必要があるからである。また、冷却加圧室21d、22dへは必ずしも冷却用流体を流す必要はなく、エンドレスベルト21b、22bと混合マットの接触を保ちつつ、自然冷却によってポリプロピレン樹脂の軟化温度以下まで冷却する方法も考えられる。この際は、例えば図5に示すように、冷却加圧室21d、22dの代わりに、ドラム21a、22aより小径の複数の加圧ローラー21e、22eをエンドレスベルト21b、22bの裏面に接触させて設けることにより、混合マットへの加圧を維持することも考えられる。

〔裁断工程30〕
次に、図2における裁断工程30について説明する。図2に示すように、第二搬送機3と第三搬送機4は、所定の間隔を置いて同一平面上に隣り合って位置されており、第二搬送機3と第三搬送機4の間の上方には、裁断刃31が図示しない昇降装置によって両搬送機間に向けて昇降可動となっている。
この裁断工程30では、前述したプレス工程20を経て第二搬送機3より搬送されてきた繊維ボードに対して所定の時間間隔で周期的に下降させることにより、繊維ボードを一定の間隔で裁断する。そして、裁断後の繊維ボードは、第二搬送機4によって本成形工程40へと搬送されることとなる。

〔本成形工程40〕
本成形工程40では、所望の形状に加工した上下一対の金型間に繊維ボードを加熱しつつ挟みこんで成形を行う一般的な加熱成形装置によって行う(図示無し)。なお、この本成形工程においては、繊維ボードの表面側に塩化ビニル等の表皮を固定した状態で上下型を閉じることにより、表皮と繊維ボードの一体成形を可能とする。この際、従来の製造方法における繊維ボードであれば、プレス工程20時に繊維ボードの表面に発生する凹凸の為、表皮と繊維ボードとの間に発泡層を設けて、表面に凹凸が現れないようにする必要がある。しかしながら本発明における製造方法により、成形品の表面に現れる凹凸を抑制できる為、この発泡層を設けなくとも、表面の平滑性を高くすることができ、材料費の抑制につながるという効果を有する。
なお、所望の形状が平板状のものであるならば、本発明において裁断工程及び本成形工程は必ずしも必要でない。

以上の工程により得られた繊維ボードは、表面側においてケナフ繊維に対するポリプロピレン樹脂の配合比率を、厚み方向中心部のそれよりも高くした為、表面側にケナフ繊維の一部が露出するという恐れを軽減することができる。また、混合マットのプレス工程20において、混合マットの加熱後、混合マット中のポリプロピレン樹脂の軟化温度以下まで冷却させた状態でエンドレスベルト21b、22bと混合マットを非接触状態とする為、混合マット表面のポリプロピレン樹脂がエンドレスベルト21b、22b表面に付着する恐れを軽減させることができる。したがって、表面の平滑性が極めて高い繊維ボードを得ることができる。また、以上の効果を有する本発明における繊維ボードは、ロールプレス機を用いて成形を行うことより、連続生産性に優れたものとなる。

〔その他の実施の形態〕
なお、本発明における繊維ボードの製造方法は、以上の実施の形態に限定されるものではないことはもちろんであり、例えば以下の実施の形態も本発明の請求範囲に含まれる。
例えば、図6に示される本成形方法における工程は、前述した実施の形態と類似するものであるが、プレス工程20におけるロールプレス機21、22に加熱機構が内蔵されておらず、上下各エンドレスベルト21b、22bの内部のドラム21a,22a間にドラムよりも小径の加圧ローラー21f、22fが設けられている。そして、プレス工程20前の第一搬送機2とロールプレス機21、22の間に加熱装置23を設け、ポリプロピレン樹脂の軟化点以上の熱気を加熱装置23より混合マットの表面に対して下方から吹き付ける工程を有する。すなわち、プレス工程20前に混合マット中のポリプロピレン樹脂を軟化点以上に加熱し、プレス工程20では、混合マットの成形及び冷却のみを行うものである。この方法は、前述した実施の形態において同時に行っていた加熱とプレスを、別々に行うものであり、ロールプレス機21、22が複雑、大型にならない点で優れた方法であると言える。
本発明における工程のフロー図である。 マット形成工程10から裁断工程30に至るまでの一連の製造工程を示す図である。 図2におけるマット形成工程10を拡大して示した図である。 図2におけるプレス工程10を拡大して示した図である。 図4におけるプレス工程10の変形例を示した図である。 本発明の他の実施の形態における図2に相当する図である。
符号の説明
1 材料搬送機
2 第一搬送機
3 第二搬送機
4 第三搬送機
10 マット形成工程
11 回転体
12 ほぐしローラー対
13 エアブロー装置
20 プレス工程
21、22 ロールプレス機
23 加熱装置
30 裁断工程
31 裁断刃
40 本成形工程


Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂と、繊維状物質とから構成される繊維ボードの製造方法であって、少なくとも一方の表面における該繊維状物質に対する熱可塑性樹脂の混合量が、内部の熱可塑性樹脂の混合量に比して大きい混合マットを形成する第一工程と、前記混合マットをコンベアで搬送させつつ加熱及びプレスを連続的に行う第二工程を有する繊維ボードの製造方法であって、前記第二工程は、コンベア表面に伝熱させる加熱装置を備えて相対する一対のコンベア間に、前記混合マットを通すことによって、前記混合マット中の熱可塑性樹脂を軟化点以上に加熱してプレスを行い、さらに前記熱可塑性樹脂が軟化点以下に冷却されるまで前記コンベアと混合マットの接触状態を維持するものであり、
    前記熱可塑性樹脂は繊維状のものであって、さらに、前記第一工程は、各繊維を、前記コンベア前に位置する搬送手段の搬送面に向けて飛散させて、各繊維の質量、体積もしくは形状の相違により、厚み方向に配合比率が徐々に変化する状態に前記搬送面上に堆積させて層状化させるものであることを特徴とする繊維ボードの製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂と、繊維状物質とから構成される繊維ボードの製造方法であって、少なくとも一方の表面における該繊維状物質に対する熱可塑性樹脂の混合量が、内部の熱可塑性樹脂の混合量に比して大きい混合マットを形成する第一工程と、前記混合マットを加熱してプレスする工程を連続的に行う第二工程を有する繊維ボードの製造方法であって、前記第二工程は、少なくとも一方の表面から混合マットと接触することなく、加熱装置で混合マットを加熱することにより、混合マット中の熱可塑性樹脂を軟化点以上に加熱する工程と、一対のコンベア間に前記混合マットを通すことによって、混合マットをプレスするとともに、前記熱可塑性樹脂が軟化点以下に冷却されるまで前記コンベアと混合マットの接触状態を維持する工程を連続的に行うものであり、
    前記熱可塑性樹脂は繊維状のものであって、さらに、前記第一工程は、各繊維を、前記コンベア前に位置する搬送手段の搬送面に向けて飛散させて、各繊維の質量、体積もしくは形状の相違により、厚み方向に配合比率が徐々に変化する状態に前記搬送面上に堆積させて層状化させるものであることを特徴とする繊維ボードの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記第二工程で得られた繊維ボードを、所望の形状に成形することを特徴とする繊維ボードの製造方法。
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