JP4391768B2 - 多相電流供給回路及び駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はインバータ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来のインバータ回路を例示する回路図である。単相の交流電源21は、スイッチ23を介してダイオードブリッジ11に交流電圧VSを与える。但し電源系統に寄生するインダクタンスを交流電源21と直列に接続されるインダクタ22として示している。ダイオードブリッジ11の出力は、フィルタ12に与えられる。フィルタ12は小容量、例えば数十μFの平滑コンデンサCのみで構成されている。平滑コンデンサCは小容量故に、小型化することができる。
【0003】
平滑コンデンサCの両端において得られる整流電圧Vdcはインバータ13に入力する。インバータ13では、制御回路14から得られるスイッチング指令CNTに基づき、そのスイッチング素子たるトランジスタのスイッチングが行われる。これにより、モータ24には三相の電流iu,iv,iwが供給される。制御回路14は電流iu,iv,iw及びモータ24の回転子の回転位置角θm、回転角速度(機械角)ωm、並びに交流電圧VS及びインバータ13に入力する整流電圧Vdcに基づいてスイッチング指令CNTを求める。これらの諸量は周知の技術を用いて検出することができる。
【0004】
平滑コンデンサCの容量は小さいので、その整流電圧Vdcは非常に大きなリプルを有することになる。しかしながら、スイッチング指令CNTを適切に設定することにより、交流電源21からダイオードブリッジ11に与えられる電流の高調波を低減し、また電源側での力率を改善することも可能である。
【0005】
このように平滑コンデンサの容量を著しく小さくしたインバータの制御技術を、ここでは単相コンデンサレスインバータ制御と称する。単相コンデンサレスインバータ制御では上述のように平滑コンデンサを小型化できる上に、力率改善用リアクトルを用いる必要もなく、インバータ回路全体としても小型化し、コストダウンを図ることができる。
【0006】
かかる単相コンデンサレスインバータ制御については、特許文献1乃至3、非特許文献1がある。非特許文献1には、小さな容量の平滑コンデンサCの両端電圧の最大値が最小値の2倍以上であれば、力率に鑑みて実用上問題ないことが示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−051589号公報
【特許文献2】
特開2002−223599号公報
【特許文献3】
特開2002−354826号公報
【非特許文献1】
高橋勲「高入力力率のダイオード整流回路を持つPMモータのインバータ制御法」、平成12年電気学会全国大会4−149(平成12年3月)、第1591頁
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
平滑コンデンサCは、ダイオードブリッジ11を構成するダイオードのいずれか二つを介して、電源系統に寄生するインダクタ22と直列に接続される。よってスイッチ23を投入した場合には、過渡的にLC共振による突入電流が流れ、整流電圧Vdcが大きくなる。そして単相コンデンサレスインバータ制御では平滑コンデンサCの容量が小さいので、この現象は顕著となる。
【0009】
図9乃至図11は、いずれも制御回路14によるインバータ制御が開始する前において、スイッチ23をオフの状態からオンの状態へと切り替えた場合の過渡現象を示すグラフである。いずれの図においても(a)に交流電圧VSの波形を、(b)に整流電圧Vdcをそれぞれ示しており、横軸には(a),(b)に共通して時間が採用されている。いずれの図においても交流電源21は50Hz、実効値220Vの交流電圧を発生している場合が示されている。但しインダクタ22のインダクタンス及び平滑コンデンサCの容量をそれぞれ500μH及び20μFとしてシミュレーションを行ったグラフを示した。
【0010】
図9、図10、図11は、それぞれ交流電圧VSの位相が0°、45°、90°のときにスイッチ23をオフの状態からオンの状態へと切り替えた場合を示している。スイッチ23をオンする時点での交流電圧VSの絶対値が大きいほど整流電圧Vdcは高くなり、最大では620V程度にまで上昇する(交流電圧VSの位相が90°のとき)。
【0011】
スイッチ23をオンしたのち、制御回路14によるインバータ制御が行われて定常状態に達すれば、整流電圧Vdcの波形は大まかには交流電圧VSを全波整流した波形とほぼ同じ波形となる。よって整流電圧Vdcの最大値は310V程度までしか上昇しない。
【0012】
もちろん、旧来から採用されている、大きな平滑コンデンサを用いた整流回路にもこのような現象は生じる。しかしながら、例えば平滑コンデンサの容量として2000μFを採用した場合には、交流電圧VSの位相が90°のときにスイッチ23をオンしても、整流電圧Vdcは550Vにも達しない。
【0013】
単相コンデンサレスインバータ制御では平滑コンデンサCの容量が小さいので、制御回路14によるインバータ制御が行われる前の整流電圧Vdcは著しく大きくなる。そしてこれはダイオードブリッジ11として実装されるモジュール(以下「ダイオードモジュール」と称する)やインバータ13として実装されるモジュール(以下「インバータモジュール」と称する)の選定にも影響を与える。
【0014】
一般に量産され、流通するダイオードモジュール及びインバータモジュールは、その耐圧が600Vのものと1200Vのものがある。上述のように大きな平滑コンデンサを用いた場合には整流電圧Vdcは550Vにも達しないので、ダイオードモジュール及びインバータモジュールとしてその耐圧が600Vのものを採用することができる。しかしながら、単相コンデンサレスインバータ制御を採用する場合には、ダイオードモジュール及びインバータモジュールとしてその耐圧が1200Vのものを採用することになり、コストが大きく押し上げられる。このように大きな耐圧が必要となることによってコストが大きくなる問題は、平滑コンデンサCとして採用されるコンデンサにも当てはまる。
【0015】
図12は突入電流を防止するための突入電流防止回路を例示する回路図である。抵抗RiとリレーのスイッチSrが並列に接続され、この並列接続体が、スイッチ23とダイオードブリッジ11との間に直列に接続される。リレーのスイッチSrはリレーのコイルLrに電流が流れている間だけオフし、それ以外はオンして抵抗Riに対するバイパスとして機能する。制御回路31は、スイッチSWがオンしてから一定時間以内、リレーのコイルLrに電流を流す。スイッチSWはスイッチ23と連動してオンするので、スイッチ23がオンしてから一定時間は抵抗Riを介して、その後はオンしているスイッチSrを介して、いずれもスイッチ23からダイオードブリッジ11に電流が供給される。スイッチ23をオンしてから一定時間は抵抗Riの機能により、ダイオードブリッジ11に大きな過渡電流が供給されることを防止する。しかし、このような突入電流防止回路もコストを大きく押し上げる。
【0016】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、単相コンデンサレスインバータにおいて制御コストの上昇を小さく抑えつつ、平滑コンデンサの両端において得られる電圧を小さくすることを第1の目的とする。また単相コンデンサレスインバータにおいて別途に電源を用意することなく、インバータのスイッチング指令を生成することを第2の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる請求項1記載の多相電流供給回路は、第1電源線(L1)と、前記第1電源線よりも高くない電位が与えられる第2電源線(L2)と、単相交流の電源電圧(VS)を全波整流し、前記第1電源線と第2電源線との間に与えるダイオード群(11)と、前記第1電源線と第2電源線との間に接続される平滑回路(15)と、前記第1電源線と第2電源線との間の電位差を入力し、多相の交流電流(iu,iv,iw)を出力するインバータ(13)とを備える。前記平滑回路は、前記第1電源線と前記第2電源線の間に接続された第1の容量性素子(C)と、前記第1の電源線と前記第2の電源線の間に直列に接続されたダイオード(DS)、抵抗性素子(RS)及び第2の容量性素子(CS)とを有する。前記ダイオードのアノードからカソードに向かう方向が、前記第1電源線側から前記第2電源線側に向かう方向に接続される。但し、定常状態では前記第1電源線と前記第2電源線との間の電位差が、前記電源電圧の周波数の2倍の周波数で脈動し、その最大値が最小値の2倍以上である。
【0018】
この発明にかかる請求項2記載の多相電流供給回路は、請求項1記載の多相電流供給回路であって、前記第2の容量性素子(CS)の両端電圧に基づいて動作し、前記インバータ(13)に対するスイッチング指令を生成する制御回路(14)を更に備える。
【0019】
この発明にかかる請求項3記載の駆動装置は、請求項1又は請求項2記載の多相電流供給回路と、前記多相の交流電流(iu,iv,iw)が供給されるモータ(24)とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態.
図1は本発明の第1の実施の形態にかかる駆動装置を示す回路図である。当該駆動装置は駆動部たるモータ24と、これに多相電流を供給する多相電流供給回路を備えている。
【0021】
多相電流供給回路はダイオードブリッジ11、平滑回路15、インバータ13、制御回路14を備えており、これらはいずれも電源線L1,L2の間に接続されている。具体的には、ダイオードブリッジ11にはスイッチ23を介して単相交流の電源が接続され、ダイオードブリッジ11は交流電圧VSを全波整流し、電源線L1,L2の間に与える。但し電源線L1,L2はそれぞれ電圧の極性の正負に対応しており、電源線L2には電源線L1よりも高くない電位が与えられる。電源線L2は接地してもよい。
【0022】
スイッチ23がオフの際には交流電圧VSは零である。交流電圧VSは交流電源21によって供給される。但し上述のように電源系統に寄生するインダクタンスが存在し、図1ではこれを交流電源21に直列に接続されたインダクタ22として示している。
【0023】
平滑回路15は、電源線L1,L2の間に接続された平滑コンデンサCを有している。また電源線L1,L2の間に直列に接続されたダイオードDS、抵抗RS及びコンデンサCSも有している。ダイオードDSのアノードからカソードに向かう方向を電源線L1から電源線L2に向かう方向に接続されており、図1ではダイオードDSのアノードが電源線L1に、ダイオードDSのカソードが抵抗RSの一端に、抵抗RSの他端がコンデンサCSの一端に、コンデンサCSの他端が電源線L2に、それぞれ接続されている場合が例示されている。なお、直列回路を構成するダイオードDS、抵抗RS、コンデンサCSの順序は入れ替えてもよい。
【0024】
インバータ13は電源線L1,L2の間の電位差を入力し、三相の電流iu,iv,iwをモータ24に供給する。インバータ13は、いずれも電源線L1に接続されるコレクタを有する3個のトランジスタ(アッパーアーム側トランジスタ)と、いずれも電源線L2に接続されるエミッタを有する3個のトランジスタ(ローワーアーム側トランジスタ)とを備えている。アッパーアーム側トランジスタのそれぞれは、ローワーアーム側トランジスタのそれぞれと相毎に対をなす。対を形成するアッパーアーム側トランジスタのエミッタと、ローワーアーム側トランジスタのコレクタとは共通に接続され、その接続点から電流iu,iv,iwが出力される。アッパーアーム側トランジスタ及びローワーアーム側トランジスタのそれぞれは、制御回路14からのスイッチング指令CNTに基づいてオン/オフが制御される。
【0025】
なお、モータ24からの回生電流を流すため、アッパーアーム側トランジスタ及びローワーアーム側トランジスタのそれぞれに対して、エミッタに接続されたアノードと、コレクタに接続されたカソードとを有するフリーホイールダイオードが設けられている。
【0026】
制御回路14は電流iu,iv,iw及びモータ24の回転子の回転位置角θm、回転角速度ωm、並びに交流電圧VS及びインバータ13に入力する整流電圧Vdcに基づいてスイッチング指令CNTを求める。これらの諸量は周知の技術を用いて検出することができる。
【0027】
さて、スイッチ23がオフの状態ではコンデンサCSは放電しており、電源線L1,L2はほぼ同電位にある。よってこの状態からスイッチ23をオンの状態へと切り替えた直後はダイオードDSは導通し、抵抗RSを介してコンデンサCSに電流が流れ、コンデンサCSを充電する。図2はこのようなダイオードDSの導通状態にある場合のコンデンサCSと電源線L1,L2との接続関係を示す等価回路図である。
【0028】
一旦コンデンサCSが充電されれば、ダイオードDSは導通しなくなる。図3はこのようなダイオードDSの非導通状態にある場合のコンデンサCSと電源線L1,L2との接続関係を示す等価回路図である。コンデンサCSの一端は電源線L1と絶縁された状態として表されている。
【0029】
突入電流が流れる際に、平滑コンデンサCの他、抵抗RSを介してコンデンサCSも充電されるので、見かけ上平滑コンデンサCの容量が増大する。しかも抵抗RSが存在するので、電流の急激な増大も抑制される。従って平滑コンデンサCの両端において得られる整流電圧Vdcの大きさを、ダイオードDS、抵抗RS及びコンデンサCSの直列接続が無い場合よりも小さくすることができる。
【0030】
図4乃至図6は、いずれも制御回路14によるインバータ制御が開始する前において、スイッチ23をオフの状態からオンの状態へと切り替えた場合の過渡現象を示すグラフである。いずれの図においても(a)に交流電圧VSの波形を、(b)に整流電圧Vdcをそれぞれ示しており、横軸には(a),(b)に共通して時間が採用されている。いずれの図においても交流電源21は50Hz、実効値220Vの交流電圧を発生している場合が示されている。但しインダクタ22のインダクタンス、平滑コンデンサCの容量、コンデンサCSの容量、抵抗RSの抵抗値をそれぞれ500μH、20μF、20μF、25Ωとしてシミュレーションを行ったグラフを示した。
【0031】
図4、図5、図6は、それぞれ交流電圧VSの位相が0°、45°、90°のときにスイッチ23をオフの状態からオンの状態へと切り替えた場合を示している。スイッチ23をオンする時点での交流電圧VSの絶対値が大きいほど整流電圧Vdcは高くなるが、最大でも580Vであって(交流電圧VSの位相が90°のとき)、600Vを越えない。
【0032】
従って、一般に量産され、流通するダイオードモジュール及びインバータモジュールを採用する場合に、その耐圧が1200Vではなく、耐圧が600Vのものを採用することができる。
【0033】
上述のように、制御回路14によるインバータ制御が開始する前において、スイッチ23をオンして生じた過渡現象で得られる整流電圧Vdcの最大値を、インバータ制御が開始した後の整流電圧Vdcが越えることはない。よってコンデンサCSが充電されて一旦ダイオードDSが非導通になった後は、後述する回生電流が発生したり、実施の形態2で例示するようにコンデンサCSの両端から電荷を引き出さない限り、コンデンサCS、ダイオードDS、抵抗RSの影響を受けずに単相コンデンサレスインバータ制御を行うことができる。
【0034】
従って、本実施の形態によれば、平滑コンデンサCの容量値を小さくして単相コンデンサレスインバータ制御を行うことができ、かつ電源電圧の絶対値が大きいときにこれがダイオードブリッジ11に入力しても、電源線L1,L2の間の電位差が著しく高まることを防止できる。
【0035】
例えば単相コンデンサレスインバータ制御では、その定常状態において、電源線L1,L2間の電位差が交流電圧VSの2倍の周波数で大きく脈動し、その最大値は最小値の2倍以上に選定される。
【0036】
なお、単相コンデンサレスインバータ制御を行っている期間、整流電圧Vdcを交流電圧VS周波数の2倍の周波数で大きく脈動させるため、平滑コンデンサCの容量を小さく設定し、しかもこの平滑コンデンサCで吸収するインバータのスイッチングリプル電流が大きいため、この平滑コンデンサCには単位容量当たりのリプル電流耐量が大きな、例えばフィルムコンデンサを使用することが望ましい。しかしながら、コンデンサCSは、スイッチ23をオンした後の一定期間においてこれに対して突入電流が与えられた後には大きな電圧変動は生じることはなく、しかも抵抗RSによりコンデンサCSに流れるリプル電流は抑制されるので、これには単位容量当たりの価格が安価な電解コンデンサを採用することができる。
【0037】
インバータ13の過電流保護のため、アッパーアーム側トランジスタ及びローワーアーム側トランジスタの全てをオフする場合がある。この場合、モータ24から回生されるエネルギーに起因して電源線L2から電源線L1に向かって電流が流れることもある。しかし本実施の形態によれば、かかる回生電流が発生しても再びダイオードDSが導通してコンデンサCSの充電が行われる。よって見かけ上は平滑コンデンサCの容量が増大したことになり、平滑コンデンサCの両端電圧の上昇も防止される。
【0038】
第2の実施の形態.
図7は本発明の第2の実施の形態にかかる駆動装置を示す回路図である。当該駆動装置では、第1の実施の形態のそれに比べ、スイッチング指令CNTを生成する制御回路14の電源をコンデンサCSの両端電圧に依拠している点で特徴的に異なっている。
【0039】
具体的には制御回路14用のスイッチング電源16にコンデンサCSの両端の電圧を供給する。例えばコンデンサCSの一端に電源線L3を接続し、電源線L2,L3をスイッチング電源16に接続する。スイッチング電源16は電源線L2,L3から供給される電力に基づいて、制御回路14に電圧Eを供給する。スイッチング電源16の出力は10W程度と小さいので、コンデンサCSとして20μF程度の値を採用しても、スイッチング電源16が要求する程度の平滑機能は得られる。
【0040】
電源線L2,L3を介してコンデンサCSの両端から電荷を引き出すので、その両端の電圧が減少する。よって制御回路14によるインバータ制御が開始される前にコンデンサCSが充電されて一旦ダイオードDSが非導通になった後でも、制御回路14の電力消費に応じて、適当な導通幅でダイオードDSが導通する。このダイオードDSの導通によって抵抗RSに電流が流れるが、その実効値は数十mA程度で小さく、損失は50mW程度であるので、数百W以上(モータ電流1A以上)のモータを駆動するコンデンサレスインバータ制御において、特に電流制御や効率面で問題となることはない。また、ダイオードDSの導通時にコンデンサCSに流れるインバータのスイッチングリプル電流は抵抗RSにより抑制されるため小さい。
【0041】
従来の単相コンデンサレスインバータ制御では、整流電圧Vdcの脈動が大きいため、これに基づいて制御回路14に供給する直流電力を得ることは困難であった。よって従来の単相コンデンサレスインバータ制御において採用される制御回路のスイッチング電源を構成するためには別途に整流回路を必要としていた。しかし本実施の形態によれば実施の形態1の効果を得つつも、制御回路14を動作させるための直流定電圧電源を別途に得る必要がない。
【0042】
【発明の効果】
この発明のうち請求項1にかかる多相電流供給回路によれば、第1の容量性素子(C)の容量値を小さくして単相コンデンサレスインバータ制御を行うことができ、かつ電源電圧の絶対値が大きいときにこれがダイオード群(11)に入力しても、第1電源線と第2電源線との間の電位差が著しく高まることを防止できる。
【0043】
この発明のうち請求項2にかかる多相電流供給回路によれば、第1の容量性素子(C)の容量値を小さくして単相コンデンサレスインバータ制御を行うことができ、かつスイッチング指令を生成する制御回路を動作させるための直流定電圧電源を別途に得る必要がない。
【0044】
この発明のうち請求項3にかかる駆動装置によれば、第1の容量性素子(C)の容量値を小さくして単相コンデンサレスインバータ制御を行うことができ、かつモータ(24)から回生されるエネルギーに起因する第1の容量素子(C)の両端電圧の上昇を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる駆動装置を示す回路図である。
【図2】コンデンサCSと電源線L1,L2との接続関係を示す等価回路図である。
【図3】コンデンサCSと電源線L1,L2との接続関係を示す等価回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の動作を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施の形態の動作を示すグラフである。
【図6】本発明の第1の実施の形態の動作を示すグラフである。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかる駆動装置を示す回路図である。
【図8】従来のインバータ回路を例示する回路図である。
【図9】従来のインバータ回路の動作を示すグラフである。
【図10】従来のインバータ回路の動作を示すグラフである。
【図11】従来のインバータ回路の動作を示すグラフである。
【図12】従来の突入電流防止回路を例示する回路図である。
【符号の説明】
11 ダイオードブリッジ
13 インバータ
14 制御回路
C 平滑コンデンサ
CNT スイッチング指令
CS コンデンサ
DS ダイオード
iu,iv,iw 電流
L1,L2 電源線
RS 抵抗
VS 交流電圧
Claims (3)
- 第1電源線(L1)と、
前記第1電源線よりも高くない電位が与えられる第2電源線(L2)と、
単相交流の電源電圧(VS)を全波整流し、前記第1電源線と第2電源線との間に与えるダイオード群(11)と、
前記第1電源線と第2電源線との間に接続される平滑回路(15)と、
前記第1電源線と第2電源線との間の電位差を入力し、多相の交流電流(iu,iv,iw)を出力するインバータ(13)と
を備え、
前記平滑回路は、
前記第1電源線と前記第2電源線の間に接続された第1の容量性素子(C)と、
前記第1の電源線と前記第2の電源線の間に直列に接続されたダイオード(DS)、抵抗性素子(RS)及び第2の容量性素子(CS)と
を有し、
前記ダイオードのアノードからカソードに向かう方向が、前記第1電源線側から前記第2電源線側に向かう方向に接続され、
定常状態では前記第1電源線と前記第2電源線との間の電位差が前記電源電圧の周波数の2倍の周波数で脈動し、その最大値が最小値の2倍以上である、多相電流供給回路。 - 前記第2の容量性素子(CS)の両端電圧に基づいて動作し、前記インバータ(13)に対するスイッチング指令を生成する制御回路(14)
を更に備える、請求項1記載の多相電流供給回路。 - 請求項1又は請求項2記載の多相電流供給回路と、
前記多相の交流電流(iu,iv,iw)が供給されるモータ(24)と
を備える駆動装置。
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