JP4391654B2 - 溶接機用トランス巻線装置およびトランスの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、汎用溶接機に装備されるトランスを製作する際の生産設備における溶接機用トランス巻線装置およびトランスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、溶接分野における溶接機の低価格競争の為、生産部門においては更なる生産性の向上、工数合理化により生産製造した製品の価格競争力を向上する必要性があった。
【0003】
溶接電源を構成するトランスについては図6に示す形状であり、薄板を集積した角型コア11に絶縁材12を取り付け、そこに1次絶縁被覆電線13を整列巻線しトランスの1次側を形成し、その上に絶縁シート14を巻付けそして、2次絶縁被覆電線15を用いて縦型巻線しトランスの2次側を形成する。
【0004】
この際、1次巻線の巻数は平均120ターンに対して、2次巻線の巻数は平均60ターンであり、1次巻線の巻数は2次巻線の巻数の約2倍を必要とする。また、1次巻線の巻線速度については角型コアに巻線を施す為、巻軸が1回転する際に、角型コアの長辺から短辺に必要とする線材の送り量が増減する為、1次線材の巻線速度は図7の様にV1〜V2m/minの間を変動し、結果として図8のアルミニウムを主原料とする線素材31の張力を加減速による応力が発生する為に変動させる。
【0005】
この張力の変動によって、線素材31は過負荷を受ける事によって、線材31の断面積を減少させてしまう事となる。この際、線材外周に絶線の為、接着により施される絶縁材料の被覆材32が線材31の変形に耐え切れず裂傷する。この裂傷の原因は、線材31の張力変動によってもたらされる収縮変形によるものであり、現状200rpmとなる限界巻線回転数は線材31の変形の許容範囲により決められており、巻線の高速化は如何に線材31にかかる張力を均一安定させる事に課題を抱えていた。この巻数の相違と巻線速度の限界により、生産する際の工程としては1次巻線、2次巻線を別工程にて生産する事を余儀なくされていた。その際、現実に必要とする生産時間の比は1次巻線工程:2次巻線工程=3:2となっている。
【0006】
また、2工程に分離を必要とする為に生産物の工程間搬送という作業も発生し、溶接機用トランスは大型の為、生産物重量が約20kgと非常に重く、作業性の向上を弊害する原因となっている。
【0007】
図9は従来の溶接機用トランス製造工程を示す工程図であり、コア生産装置により生産されたコアを1次巻線機41に供給し1次巻線を行い、1次巻線機−2次巻線機間搬送コンベア43によりパレットに積載して搬送し、その1次巻線が施されたコアを次工程の2次巻線機42にて2次巻線を行い、1次、2次巻線が施されたコアを2次巻線機−組立後処理工程間コンベア44によりパレットに積載して、次工程の組立後処理工程に供給する。
【0008】
この際、1次巻線機、2次巻線機へのコア供給、取出しは作業者の作業領域を確保する為、搬送装置の設置が困難であり、現状は人力によるもので、コア生産装置工程−1次巻線機工程−2次巻線機工程−組立後処理工程間の搬送はパレットによるコンベア搬送である。
【0009】
2次巻線工程においての2次線材はコアに対して長方形断面の線材を垂直に立てる縦巻線をしており、その際コアの角部においては、線材を角部にあわせて成形型によって加圧する事により変形させている。
【0010】
その為、2次巻線時には約20kg程度と強い、線材への張力を必要としているが、その張力に耐えうる線材の保持方式として図10に示す様に保持ボルト51により作業者が線材を曲げ保持している。図10において、52は巻枠、53はコアである。
【0011】
この保持方式では、固定する際の作業性が悪く、また自動化を画策した時の大きな障害となっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の2次巻線の保持方式によると人手作業を自動化する事は困難であり、2次線材の保持、脱着を簡易に行う事の課題を有していた。また、1次巻線と2次巻線の巻数の相違と、1次巻線の張力変動に伴う裂傷を防止するため1次巻線の巻線速度に限界があったので、1次巻線、2次巻線を別工程にて生産することが余儀なくされていた。また、図9に示す現状の生産工程では搬送、工程数、生産面積に無駄が多く非効率的と言わざるを得ない。
【0013】
したがって、この発明の目的は、1次線材を角型コアに巻線する際、線材に無理な張力変動を発生させず、課題となる1次巻線を2次巻線と同等まで高速化し、また、1工程にて1次巻線、2次巻線を同時に行い、生産に有する時間の短縮、搬送経路の短縮、工程数の削減、設置面積の縮小を可能にする、高効率生産型の溶接機用トランス巻線装置およびトランスの製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の請求項1記載の溶接機用トランス巻線装置は、コアにトランスの1次側を形成する1次絶縁被覆電線を巻線し、その上に2次側を形成する2次絶縁被覆電線を巻線可能とした溶接機用トランス巻線装置であって、コアが装着される巻軸を3軸装備したテーブルを備え、テーブルを所定角度毎に回転させることで1次絶縁被覆電線の巻線位置と2次絶縁被覆電線の巻線位置とコア供給取出位置に各巻軸が順次配置される溶接機用トランス巻線装置であって、前記2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着する保持機構を備え、2次絶縁被覆電線は長方形断面の線材であって縦巻きするものであり、保持機構が保持する位置が線材の端部である。
【0015】
このように、コアが装着される巻軸を3軸装備したテーブルを備え、テーブルを所定角度毎に回転させることで1次絶縁被覆電線の巻線位置と2次絶縁被覆電線の巻線位置とコア供給取出位置に各巻軸が順次配置されるので、テーブルの回転により作業内容を1次巻線、2次巻線、コア供給取出しに置換することが可能となり、これまで人手による重労働となっていたコアを工程間移動する作業を削除することができる。また、モータ駆動による割り出し機構を用いてテーブルを所定角度ごとに回転させ1次巻線、2次巻線、コア供給取出しを1工程にて行うことができる。
また、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着する保持機構を備えたので、2次絶縁被覆電線を自動保持、脱着することができる。また、この保持機構は生産設備に簡易に装備できる構造であり、かつ2次巻線時に約20kg程度の線材への張力を必要としているが、その張力に耐えうる。
【0016】
請求項2記載の溶接機用トランス巻線装置は、請求項1において、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を、ガイドローラと最終ローラによって規制された1次絶縁被覆電線に対してガイドローラから最終ローラまでの1次絶縁被覆電線の送給経路の間に設けられた揺動ローラが揺動することにより1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えた。このように、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えたので、1次絶縁被覆電線をコアに巻線する際、線材に無理な張力変動を発生させず、均一安定した張力を実現し、課題となる1次巻線を2次巻線と同等まで高速化することができる。
【0018】
請求項3記載のトランスの製造方法は、巻軸を3軸装備したテーブルの回転により各巻軸がコア供給取出位置、1次絶縁被覆電線の巻線位置および2次絶縁被覆電線の巻線位置に順次移動し、コア供給取出位置に位置する巻軸にコアを装着し、このコアを1次絶縁被覆電線の巻線位置で1次巻線を行い、この1次巻線済のコアを2次絶縁被覆電線の巻線位置で2次巻線を行うトランスの製造方法であって、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着し、2次絶縁被覆電線は長方形断面の線材であって縦巻きするものであり、保持機構が保持する位置が線材の端部である。
【0019】
このように、コア供給取出位置に位置する巻軸にコアを装着し、コア供給取出位置から1次絶縁被覆電線の巻線位置に移動した巻軸において1次巻線を行い、1次絶縁被覆電線の巻線位置から2次絶縁被覆電線の巻線位置へ移動した巻軸において2次巻線を行うので、テーブルの回転により作業内容を1次巻線、2次巻線、コア供給取出しに置換することが可能となり、これまで人手による重労働となっていたコアを工程間移動する作業を削除することができ生産性が向上する。
また、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着するので、2次絶縁被覆電線を自動保持、脱着することができる。また、レバーにより保持する機構は生産設備に簡易に装備できる構造であり、かつ2次巻線時に約20kg程度の線材への張力を必要としているが、その張力に耐えうる。
請求項4記載のトランスの製造方法は、請求項3において、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を、ガイドローラと最終ローラによって規制された1次絶縁被覆電線に対してガイドローラから最終ローラまでの1次絶縁被覆電線の送給経路の間に設けられた揺動ローラが揺動することにより1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する。このように、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えたので、1次絶縁被覆電線をコアに巻線する際、線材に無理な張力変動を発生させず、均一安定した張力を実現し、課題となる1次巻線を2次巻線と同等まで高速化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態の溶接機用トランス3軸縦型巻線装置の配置平面図、図2はこの実施の形態の1次巻線テンション構造を示す斜視図、図3はこの実施の形態の揺動ローラの動作説明図、図4はこの実施の形態の2次線材保持機構の斜視図、図5はこの実施の形態の2次線材保持機構の構造図である。
【0021】
図1において、61aは巻軸(1次巻線位置)、61bは巻軸(2次巻線位置)、61cは巻軸(コア供給取出し位置)、62はターンテーブル、63は1次巻線処理装置、64は2次巻線処理装置、65はコア供給取出し装置、66は搬送コンベア、67は材料スプールである。この溶接機用トランス巻線装置は、コアにトランスの1次側を形成する1次絶縁被覆電線を巻線し、その上に2次側を形成する2次絶縁被覆電線を巻線可能としている。また、図1に示すようにコアが装着される巻軸61a,61b,61cを3軸装備したテーブル62を備え、テーブル62を所定角度毎に回転させることで1次絶縁被覆電線の巻線位置と2次絶縁被覆電線の巻線位置とコア供給取出位置に各巻軸が順次配置される。この場合、床面に垂直に巻軸61a〜61cがターンテープル62上に中心角を3等分するように配置されており、テーブル62は、モータ駆動される割り出し装置により反時計周りに割り出し回転を行う。
【0022】
1次巻線処理装置63は、線材に対する張力調整機構とサーボモータ駆動による昇降式のトラバースを有しており、巻軸61aに装着されたコアに対して垂直昇降動作により巻線を実施する。
【0023】
図2において、巻軸61a位置にて行われる1次巻線の線材70の通過経路についての構成を示す。材料スプール71には、線材70をドラム状に巻付けてある材料ドラムを取り付けてあるが、材料(線材70)と外径検出アーム78とを接触させ、外径検出アーム支点部分に連結された電気式角度検出機(図示せず)により材料ドラムの残量を電圧によって出力し、その電圧値の値によって、材料ドラム回転中心部分に連結された電気式ブレーキのブレーキ力を可変する。
【0024】
このブレーキ力は、巻線停止時及び、トラバース端部折り返し時に材料ドラム自身の自重の為に発生する慣性力による材料ドラムの空転を防止するものであり、先に記述した材料ドラム径を測定しブレーキ力を可変するのは、ブレーキ力が、線材に与える張力を、材料ドラムの残量によらず一定とする為である。
【0025】
この材料ドラムより線材はローラ式ストレーナ72によって材料ドラムに巻付けられていた時の、線材70の癖を除去され、低摩擦材料73を空圧シリンダにより加圧する事により巻線に必要な張力を付加する。
【0026】
そしてガイドローラ74と最終ローラ76によって、規制された線材を揺動ローラ75によって中間にて湾曲する。揺動ローラ75の揺動の軸心は最終ローラ76の軸心と同じにし、線材70の湾曲に必要な回転力は、低摩擦材料73により線材70に付加された張力の値より若干大きく設定された、空圧調整機能を装備した揺動用シリンダ77にて加圧されている。
【0027】
即ち、一定回転数の巻線時に線材にかかる張力Tは、揺動ローラ75による張力をTl、低摩擦材料による張力をT2、ローラ式ストレーナ72による張力をT3、材料スプール71による張力をT4とすると、次式にて表される。
【0028】
T=Tl+T2+T3+T4 ただし、Tl≧T2+T3+T4
この線材70の経路を構成する事により、角型コア79に巻線を施す際、図7に示すような1回転あたりの線材送り量の増減を起こすが、図3に示す様に、角型コア79の回転により外周が図3(a)の様に長辺から、図3(b)の様に短辺に移動する際に、送り量が増加するが、揺動ローラ75による線材70の湾曲部分によって、線材送り量の増減を吸収し、線材送り量の増減による巻線速度の変化を抑制し線材断面の変形を防止する事が可能となる。
【0029】
また、湾曲させるのに必要な空気圧力に空圧調整機能を用いて設定されたシリンダを使用する事によって、揺動ローラ75の揺動角による線材70の張力変動は無く、揺動ローラ75が揺動する事により線材送り量の増減に追従する事によって絶縁被覆裂傷による現状限界回転数である200rpmを上回る300rpmでの巻線を可能とした。
【0030】
2次巻線処理装置64は線材に対する張力調整機構、サーボモータ駆動による昇降式のトラバースと空圧シリンダ駆動による成形型により、1次巻線が施されたコアに対して線材を加圧し縦型に成形しながら巻軸61bに装着された1次巻線が施されたコアに対して垂直昇降動作により巻線を実施する。
【0031】
図4においては、巻軸61b位置にて行われる2次巻線の線材保持機構を示すものであり、巻軸61bに固定されるコア79を保持する為の巻枠81に固定される。2次巻線材82が所定の位置まで自動にて供給され、巻軸61bより空圧を供給されるシリンダ83を駆動する事により、リンク84を移動させトグル状態になったところで、2次線材82を固定爪85とシリンダ83により揺動した移動爪86により変形させ強固に固定する。
【0032】
即ち、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着するもので、リンク84を使用したトグル機構を有する保持機構により強い保持力と幅広い線材保持スペースを確保する事が可能となる。また、図5に示すように、トグル力点91とレバーの支点92を同一直線上に配置する事によって、角部成形作用によって、巻線中発生する強力な内部保有張力についても、レバーは図5の位置にてその端部に設けた移動爪86により線材82を保持している為、発生する応力はレバー支点92に負荷され保持機構を開放する際のトグル機構には影響を与えない。
【0033】
コア供給取出し装置65は空圧駆動の保持チャックが垂直、水平動作する事により、巻軸61cより1次巻線、2次巻線が施されたコアを搬送コンベア66上のパレットに取出し、また同コンベア66上のパレットより搬送されたコアを巻軸61cに供給する為の装置である。材料スプール67は搬送コンベア66を挟んで設置され、1次巻線及び、2次巻線用線材ドラムを装備する。
【0034】
ここで、巻軸を垂直に配置したのは、1次巻線、2次巻線及びコア供給取出しの各作業を行う為の装置設置、巻線作業者の作業スペースを確保する事と、1次巻線、2次巻線に使用される線材の通過経路が直線的となり、十分な作業スペースが確保できる事から交換を簡易に実施できる事を可能にする為である。
【0035】
次に上記トランス巻線装置によるトランスの製造方法について説明する。この構成において、図1中の巻軸61cの位置では、巻線後のコアの取出しを行った後巻線前のコアを搬送コンベア66より巻軸61cの位置に供給され、その間に巻軸61aの位置においては、コアに1次巻線、巻軸61bの位置においては、1次巻線が施されたコアに対して2次巻線を行う。
【0036】
つまり、各巻軸の位置においての作業は、同時進行により動作されている。この際、巻軸61aのコアはモータ駆動による割り出し機構によりテーブル回転する自動搬送であり、1次巻線に必要な図6に示した絶縁材14、絶縁シート15及び1次線材12の巻軸への固定は作業者により1次巻線時にコアヘ装着される。また、図1中の巻軸61bの位置においては、1次巻線が行われたコアに対して図6に示した2次線材13を巻枠に自動装着し巻線を行う。このように、テーブル上の巻軸は、コア供給取出し−1次巻線−2次巻線を繰り返しながら移動して生産作業動作を継続する。
【0037】
以上のようにこの実施の形態によれば、揺動ローラを用いて1次巻線の張力制御機構を構成し、かつ線材をコアに対して垂直に巻線を行う縦巻線である2次巻線の保持機構として、トグル式線材保持機構を装備した溶接機用トランス3軸縦型巻線装置により、従来困難であった1次巻線の巻線時間を2次巻線の巻線時間と同等まで高速にし、2次線材の自動着脱を可能にした事で、従来2工程必要とした作業を1工程にし、また従来の2/3の時間にて1次巻線を巻線する事が出来る為、全体の作業時間が2/3に短縮して溶接機用トランスを製造する事が可能となる。
【0038】
また、同一工程内にて3軸の巻軸をターンテーブル上に配置し、その回転により作業内容を1次巻線、2次巻線、及びコア供給−取出しに置換する構成を用いる事により、これまで人手による重労働となっていた、コアを工程間移動する作業を削除することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の溶接機用トランス巻線装置によれば、コアが装着される巻軸を3軸装備したテーブルを備え、テーブルを所定角度毎に回転させることで1次絶縁被覆電線の巻線位置と2次絶縁被覆電線の巻線位置とコア供給取出位置に各巻軸が順次配置されるので、テーブルの回転により作業内容を1次巻線、2次巻線、コア供給取出しに置換することが可能となり、これまで人手による重労働となっていたコアを工程間移動する作業を削除することができる。また、モータ駆動による割り出し機構を用いてテーブルを所定角度ごとに回転させ1次巻線、2次巻線、コア供給取出しを1工程にて行うことができる。
また、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着する保持機構を備えたので、2次絶縁被覆電線を自動保持、脱着することができる。また、この保持機構は生産設備に簡易に装備できる構造であり、かつ2次巻線時に約20kg程度の線材への張力を必要としているが、その張力に耐えうる。
【0040】
請求項2では、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えたので、1次絶縁被覆電線をコアに巻線する際、線材に無理な張力変動を発生させず、均一安定した張力を実現し、課題となる1次巻線を2次巻線と同等まで高速化することができる。
【0042】
この発明の請求項記載のトランスの製造方法によれば、コア供給取出位置に位置する巻軸にコアを装着し、コア供給取出位置から1次絶縁被覆電線の巻線位置に移動した巻軸において1次巻線を行い、1次絶縁被覆電線の巻線位置から2次絶縁被覆電線の巻線位置へ移動した巻軸において2次巻線を行うので、テーブルの回転により作業内容を1次巻線、2次巻線、コア供給取出しに置換することが可能となり、これまで人手による重労働となっていたコアを工程間移動する作業を削除することができ生産性が向上する。
また、2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着するので、2次絶縁被覆電線を自動保持、脱着することができる。また、レバーにより保持する機構は生産設備に簡易に装備できる構造であり、かつ2次巻線時に約20kg程度の線材への張力を必要としているが、その張力に耐えうる。
この発明の請求項4記載のトランスの製造方法によれば、1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えたので、1次絶縁被覆電線をコアに巻線する際、線材に無理な張力変動を発生させず、均一安定した張力を実現し、課題となる1次巻線を2次巻線と同等まで高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の溶接機用トランス3軸縦型巻線装置の配置平面図である。
【図2】この実施の形態の1次巻線テンション構造を示す斜視図である。
【図3】この実施の形態の揺動ローラの動作説明図である。
【図4】この実施の形態の2次線材保持機構の斜視図である。
【図5】この実施の形態の2次線材保持機構の構造図である。
【図6】完成品トランスの斜視図である。
【図7】1次線材の巻線速度を示す特性図である。
【図8】巻線線材の斜視図である。
【図9】従来の溶接機用トランス製造工程を示す概念図である。
【図10】従来の2次線材チャック方式を示す斜視図である。
【符号の説明】
61a 巻軸(1次巻線位置)
61b 巻軸(2次巻線位置)
61c 巻軸(供給取出し位置)
62 ターンテーブル
63 1次巻線処理装置
64 2次巻線処理装置
65 コア供給取出し装置
66 搬送コンベア
67 材料スプール
70 1次線材
71 材料スプール
72 ローラ式ストレーナ
73 低摩擦材料
74 ガイドローラ
75 揺動ローラ
76 最終ローラ
81 巻枠
82 2次線材
83 シリンダ
84 リンク
85 固定爪
86 移動爪
91 トグル力点
92 レバー視点

Claims (4)

  1. コアにトランスの1次側を形成する1次絶縁被覆電線を巻線し、その上に2次側を形成する2次絶縁被覆電線を巻線可能とした溶接機用トランス巻線装置であって、コアが装着される巻軸を3軸装備したテーブルを備え、前記テーブルを所定角度毎に回転させることで前記1次絶縁被覆電線の巻線位置と前記2次絶縁被覆電線の巻線位置とコア供給取出位置に各巻軸が順次配置される溶接機用トランス巻線装置であって、前記2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着する保持機構を備え、前記2次絶縁被覆電線は長方形断面の線材であって縦巻きするものであり、前記保持機構が保持する位置が線材の端部である溶接機用トランス巻線装置。
  2. 1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を、ガイドローラと最終ローラによって規制された前記1次絶縁被覆電線に対して前記ガイドローラから前記最終ローラまでの前記1次絶縁被覆電線の送給経路の間に設けられた揺動ローラが揺動することにより前記1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する張力調整機構を備えた請求項1記載の溶接機用トランス巻線装置。
  3. 巻軸を3軸装備したテーブルの回転により各巻軸がコア供給取出位置、1次絶縁被覆電線の巻線位置および2次絶縁被覆電線の巻線位置に順次移動し、前記コア供給取出位置にある巻軸にコアを装着し、このコアを前記1次絶縁被覆電線の巻線位置で1次巻線を行い、この1次巻線済のコアを前記2次絶縁被覆電線の巻線位置で2次巻線を行うトランスの製造方法であって、前記2次絶縁被覆電線をトグル機構により開閉するレバーにより保持、脱着し、前記2次絶縁被覆電線は長方形断面の線材であって縦巻きするものであり、前記保持機構が保持する位置が線材の端部であるトランスの製造方法。
  4. 1次絶縁被覆電線のコアへの線材送り量の増減を、ガイドローラと最終ローラによって規制された前記1次絶縁被覆電線に対して前記ガイドローラから前記最終ローラまでの前記1次絶縁被覆電線の送給経路の間に設けられた揺動ローラが揺動することにより前記1次絶縁被覆電線の中間に形成した湾曲部分によって吸収することで1次絶縁被覆電線の張力変動を調整する請求項3記載のトランスの製造方法。
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