JP4391356B2 - Ld制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

Ld制御装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4391356B2
JP4391356B2 JP2004232788A JP2004232788A JP4391356B2 JP 4391356 B2 JP4391356 B2 JP 4391356B2 JP 2004232788 A JP2004232788 A JP 2004232788A JP 2004232788 A JP2004232788 A JP 2004232788A JP 4391356 B2 JP4391356 B2 JP 4391356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
light
deterioration
control
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004232788A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006051613A (ja
Inventor
健男 風間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004232788A priority Critical patent/JP4391356B2/ja
Publication of JP2006051613A publication Critical patent/JP2006051613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4391356B2 publication Critical patent/JP4391356B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Description

本発明は、簡潔な手法でしかもLDの微妙な劣化をも精度よく検知することができるLD制御装置及び画像形成装置に関する。
従来より、変調されたレーザビームを帯電した像担持体上に走査させて静電荷の画像(静電潜像)を形成する方法を用いた画像形成装置が知られている。この書き込み装置の光ビームの一つの手段としてLD(レーザダイオード)が多く用いられている。
LDはLDが置かれた環境、もしくはLD自体の発熱に起因する温度変動によって、発光量が変動するという性質を持っている。一方、レーザプリンタのような装置ではLD光量が一定であることが望まれる。このため、LDに付随したPD(フォトダイオード)でLDの発光量を検出して、制御部分にフィードバックすることで光量を一定に調節するという制御が一般的に行なわれている(図13参照)。
この制御方法としては、例えば、サンプル&ホールド信号(S/H信号)に基いて断続的にAPCを行う方法がある(図14参照)。この制御方法では、待機状態においてサンプル信号に基づいてサンプルモードに移行してAPCによる光量調節を行ない、信号出力時にはホールドモードに移行して、LD駆動電流をサンプルモード時と同じ電流値に固定する定電流駆動を行っている。
従来のこの種の技術では、APC動作時にLD制御装置から制御信号としてサンプル信号と同時にLD点灯信号が送出される。サンプル信号は図13のS/Hスイッチを切り替え、LD点灯信号はLDを点灯させる。そして、LDの光強度に比例したPDの電流値を電圧に変換して、その電圧と光量の基準となる基準電圧をコンパレータによって比較することでLD光量が一定に制御されている。
このようにLDがAPC制御によってLDの出力光量が一定に保たれている場合にLDに劣化が起きると、しきい値電流の増大、微分効率の低下等の現象によって駆動電流が増大するという現象が引き起こされる。そこで、従来のこの種の技術では、LD劣化による不具合を防止するため、LDの動作状態においてLD駆動電流の大きさを監視して、ある規定値以上にLD駆動電流が流れた場合にLDが劣化したと判定して機械を停止したり、機械外部にLDが劣化したという情報を報告するという制御が行われている。
例えば、特許文献1の技術では、電源、抵抗、サーミスタを用いて、温度変動に追従して変化する基準電圧を発生させ、これと、バイアス電流を検出して発生させた電圧を比較することにより、LDの劣化を広い温度範囲で安定に、且つ高感度に検出し、これにより、光送信器の保守点検を容易にするとともに、光送信器の経年変化を実動作状態において把握できるとしている。また、特許文献2では、レーザダイオードの駆動電流値を測定し、この測定値を予め設定した閾値と比較することで、レーザダイオードの寿命予告と発光寿命の正確な検出を行うことができるとしている。また、特許文献3では、レーザ光源の電流を検出し、レーザ光源の電流が所定値を越えた時にレーザ光源の劣化を報知することで、事前にレーザが破壊する前にレーザ光源の交換のための準備期間を確保することができるとしている。
また、特許文献4では、レーザ光射出部に各々大きさが異なる複数の駆動電流が供給された場合に検出された各々大きさが異なる複数の光量値に基づいて、レーザ光射出部の劣化状態を表す微分効率又は微分効率の比を算出するので、レーザ光射出部の個々の画像形成装置の単体バラツキや設置場所の温度等の影響を除去した正確な劣化状態を検出することができるとしている。また、特許文献5では、半導体レーザの駆動電流の電流値と出力光量との比を算出し、その比が基準値を越えたかどうかで半導体レーザの劣化が判別することで、半導体レーザの特性のバラツキに合わせて基準値を個々に設定することなく、固定の基準値で済むようにしたとしている。
また、特許文献6では、レーザ駆動でレーザ動作電流と出力光量の比が所定値になると異常と判断する技術が開示されている。また、特許文献7では、レーザ駆動で誤差電流が予め設定した閾値を超えた時、レーザ出力ユニット異常とする技術が示されている。また、特許文献8では、LDの劣化を検知した時、通報、機械停止し、また、劣化を押さえるために間引き制御を行う技術が開示されている。
特開平5−190950号公報 特開平5−187964号公報 特開2000−280522公報 特開平11−204890号公報 特許第2539358号 特開平6−166207号公報 特開平8−295048号公報 特開2002−329924公報
しかしながら、上述の技術においては、LDの劣化の仕方によっては駆動電流の増加量が小さく、既定値までは駆動電流が増加しないことがありうる。また、既定値を小さくしてしまうと、温度上昇による駆動電流の増大や、LDの特性バラツキによって、誤動作を引き起こしてしまう場合が起こり得る。したがって、従来の技術では、LDが完全に劣化したことを検出することはできても、微妙なLD劣化までは検出できず、例えば画像形成装置においては、LD劣化を検出できないまま、LDの劣化に伴うビームプロファイル崩れによって画質に影響を及ぼしてしまう等の問題点がある。
そこで、本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、簡潔な手法でしかもLDの微妙な劣化をも精度よく検知し、LD劣化を精度よく検知できないことで発生する不具合を防止することができるLD制御装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項記載の発明は、受光素子からの出力電流をフィードバックして、LDに対してオートマチックパワーコントロールを行うLD制御装置であって、前記LD量基準となる基準電圧によって当該Dの光量を可変する可変手段と、常動作以外の時に、前記基準電圧を通常動作時よりも高く設定する設定手段と、前記設定手段により前記基準電圧が高く設定された場合に前記LDを点灯させた時点で当該LDから出力される光量を検出する光量検出手段と、所定の電流値で前記LDへ供給するLD駆動電流を制限する制限手段と前記光量検出手段により得られる前記光量の検出値と所定の値とを対比した結果により前記LDの劣化状態が進行していることを検出する劣化状態検出手段と、を備え、前記制限手段は、前記基準電圧を分圧した当該基準電圧よりも低い所定の電圧を用いて前記オートマチックパワーコントロールを開始することにより予め設定された所定の光量となるように前記LD駆動電流を前記LDへ供給し、所定時間経過した後に当該オートマチックパワーコントロールから定電流制御へ移行すると共に、カウンタ動作に伴って当該定電流制御中の当該LD駆動電流に当該所定の電圧に基づいてV/I変換して得られる決められた割合の電流値を徐々に加算し前記劣化状態検出手段は、前記カウンタ動作のカウンタ値がオーバーフローしたときに前記LDに異常な電流が流れたものと判断して前記LDの劣化状態を検出することを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、上記LD制御装置において、前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行していることを外部に通知する通知手段を備えたことを特徴とする。
更に、請求項記載の発明は、上記LD制御装置において、前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行している場合に機械を停止する停止手段を備えたことを特徴とする。
加えて、請求項記載の発明は、上記LD制御装置において、前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行している場合に当該LDを変調駆動するためのデータを間引く間引き手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、上記何れか一つのLD制御装置を備えた画像形成装置であることを特徴とする
本発明によれば、プリント処理等の通常動作時以外において、できる限りLDを大きな光量で発光させた上で、LD劣化を検出する際にLD駆動電流を制限し、カウンタ動作に伴って徐々に増加するLD駆動電流値についてのカウンタ動作のカウンタ値がオーバーフローしたときにLD劣化の検出を行うので、簡潔な構成で測定が可能であると同時に、単純にプリント処理等の通常動作時にLD駆動電流測定を行う場合よりも、LDの微妙な劣化をも精度よく検知することができる。そして、LD劣化を精度よく検知できないことで発生する不具合を防止することができるまた、LDを変調駆動するためのデータを間引くなどして、LDの発光時間を減らすことでそれ以上LD劣化が進行するのを遅らせるようにしているので、LD劣化が進行してLD劣化を原因とした不具合が発生するのを遅延させることができる。更に、LD制御装置を停止することで、LD劣化によって発生する不具合防止が可能になる。
以下、図面を参照して、発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
(第1実施例)
第1実施例では、本発明のLD制御装置及び画像形成装置を実施するための最良の形態であるレーザプリンタ(画像形成装置)について図1〜図7を用いて説明する。このレーザプリンタは受光素子であるPD(フォトダイオード)からの出力電流をフィードバックしてLD(レーザダイオード)に対してAPC(オートマチックパワーコントロール)を行うLD制御装置を備え、また、LD制御装置は、後述するように、LD光量の基準となる基準電圧によってLD光量を可変する可変手段と、プリント処理等の通常動作以外の時に、基準電圧を通常動作時よりも高く設定する設定手段と、基準電圧が高く設定されたときにLDを点灯させて、その時にLD駆動装置から出力される電流を検出する電流検出手段と、基準電圧が高く設定された状態において、電流検出手段による電流検出値と、所定の値との対比により劣化が進行していることを検出する劣化状態検出手段とを備えている。
レーザプリンタの構成例を図1に示す。レーザプリンタでは、図1に示すようにLDU(レーザダイオード・ユニット)1内部において、LDから射出されたレーザビームがLDU1内部のコリメートレンズによって平行光線となり、回転多面鏡(以下ポリゴンミラーという)2によって偏向走査された後、f−θレンズ等から構成される結像レンズ3及び反射ミラー7を経由してドラム状の感光体4の帯電した表面に画像を結像する。この際にレーザビームは画像信号に基づいて変調されて点灯、消灯を繰り返し、ポリゴンミラー2の回転に従って主走査方向に反復して走査されると同時に、感光体4が回転して副走査を行うことによって感光体4上に静電潜像を形成する。
形成された静電潜像は帯電した現像剤(トナー)によって現像され、さらに現像剤とは反対の電荷を与えられた転写紙等の転写材が感光体4に密着させられることで現像剤が転写材に転写される。そして、転写材が感光体4から分離した後、加熱されることで現像剤が転写材上に融着して定着が行われる。ここで、感光体4上の走査領域外に配置された同期検知用受光部5は同期検知ミラー6が反射したレーザビームを検知し、LD制御部は、同期検知用受光部5によって得られた検知信号を基に、画像が感光体4上に書き込まれる期間である有効走査期間を割り出している。
図2は書き込み制御部の回路構成を示すブロック図である。図2において、中央演算処理装置(以下CPUという)11はレーザプリンタ全体を制御している。画像処理部(以下IPUという)12は画像データを電気的に処理しLDドライバ13等で構成される書き込み部にパラレルで画素クロックと画像データ(図中では一括してDATAと記す)ならびに制御信号を送信している。書き込み部に送信された画像データはパルス幅変調(以下PWMという)部によって変調され、LDドライバ13に送信される。LDドライバ13は送信された信号をもとにLDを駆動している。
そして、有効走査期間外にAPC制御用にLDを点灯し、サンプル&ホールド信号(S/H信号)をサンプル状態にすることで、LDパッケージに内蔵されたPDで発生するモニタ電流をAPC回路内蔵のLDドライバ13にフィードバックしてAPCを行う。そして、有効走査期間内においてはS/H信号をホールド状態にしてドライバの出力電流を一定値に固定している。
LDドライバ13に内蔵されたAPC回路の回路ブロック図を図3に示すとともに、APC回路の動作を説明する。APC動作時にLD制御装置であるIPU12から制御信号としてLD点灯信号とそれに続くサンプル信号が送出される。LD点灯信号は図3のスイッチ回路14をONに切り替えるとともにサンプル信号はS/HスイッチをONに切り替える。すると、ホールド・コンデンサ18の電圧値に基づいた電流が電流発生回路15からスイッチ回路14を介してLDに流れ込んでLDが発光し、LDの光強度に比例した電流がPDに流れ込む。
そして、I/V変換回路16においてPDを流れる電流値が電圧に変換される。その変換後の電圧と光量の基準となる基準電圧がコンパレータ17によって比較された結果に基づいてホールド・コンデンサ18が充電もしくは放電されて、コンデンサの電圧値が変化することで、電流発生回路15の出力電流がコントロールされ、LD光量が一定に制御される。そして画像書込み時には、S/H信号がホールド信号に変って、S/HスイッチがOFFに切り替わる。その結果、ホールド・コンデンサ18の値が一定値に固定されるため、電流発生回路15からLDに流れる電流は一定値に固定される。
そして、パルス幅変調(以下PWM)部から送出される画像データ信号に基づいて、LDドライバ内部のLD変調用スイッチ回路が切り替わり、LD光源を変調して感光体4(図1)に画像の書き込みが行われる。このようにしてLD光量を可変する可変手段が実現されている。ここで、コンパレータ17での比較対象となる光量基準電圧は、IPU12からのデジタル制御信号によってコントロールされ、8ビット256段階のアナログ電圧値を出力するDAC(DAコンバータ)19の出力電圧値を分圧抵抗で分圧することによって生成された電圧であるものとする。
さて、ここで、この機械において、機械起動時などプリント動作時以外における、あらかじめ設定した所定の時期において、図2のようにCPU11からDAコンバータ制御信号を送信し、IPU12を介してDAC19の出力電圧値を最大にして、LDの光量設定値が最大になるよう制御を行うものとする。この場合、CPU11は基準電圧を通常動作時よりも高く設定する設定手段としても機能している。光量を高く設定することによる効果は後述する。
さらに、CPU11からの制御信号によってIPU12を介してLDドライバ13に、LDを点灯するためのDATA信号もしくは強制点灯信号と、APC制御を行うためにS/HスイッチをONするサンプル信号を送信して、LDドライバ13のAPC動作を行わせるものとする。その後、APC駆動中のLDドライバ13から出力される電流を電流検出手段によってモニタして、変換された電圧値とあらかじめ劣化判定用に設定された電圧値を比較することでLDの劣化判定を行うものとする。これにより、劣化状態検出手段が実現される。具体的にLDドライバ13の出力電流をモニタする方法としては、図4に示す方法を用いるものとする。
図4中でLDドライバ13から出力された電流は、電流−電圧変換回路によって、電圧値に変換される。この電圧値をあらかじめ決められた電圧値とコンパレータ17(図3)によって比較を行うことによって、LDの劣化状態の判定を行い、劣化と認められるときは、IPU12(図2)を介してCPU11(図2)に信号を送付するものとする。CPU11はLD劣化の信号を元にして、操作表示部20にLD劣化の旨を表示することで、外部にLD劣化を知らせるとともに、それ以上LDの劣化が進行するのを防ぐために、IPUから送出される画像信号を間引いて機械を動作させるものとする。
前記一連の劣化判定動作をフローチャートにしたものが図5である。このフローでは、まず、ステップS1でDACの設定を最大にして、光量設定値を最大にし、ステップS2に移ってLDドライバにAPC制御信号を与え、APC動作を開始し、ステップS3に移ってLD駆動電流のモニタ値から生成された劣化判定信号を読み取り、その後、ステップS4へ進む。ステップS4では、LDが劣化しているかどうかを確認し、劣化していなければステップS5へ進んでDACの設定値を元に戻して光量設定値を元に戻して動作フローを終了する。ステップS5で劣化していると判断した場合はステップS6へ進んで操作表示部20(図2)に劣化の旨を通知し、機械を停止する。
最大光量でLD駆動電流を測定することによって、LD劣化を精度よく判定できる理由は以下の通りである。LDは、通常、図6に示されるような特性を有しており、LDに駆動電流を流しても、閾値電流と呼ばれる値までLD発光を起こさず、閾値電流を超えたところで、閾値電流からの電流増分に比例する形で、ほぼ直線的に光量が増大していくという性質をもっていることが知られている。そして、このLD駆動電流−光出力特性は、I−Lカーブと呼ばれている。また、直線的に光量が増大していく部分の直線の傾きは、微分効率と呼ばれている。
しかしながら、LDが劣化してくると図6に示されるように、この特性が変化して、閾値電流が増大するとともに、微分効率の傾きが低下することで、劣化が進行していないLDと同一光量を光らせるのに必要なLD駆動電流量が増加していくことになる。また、図6に示されるように、劣化が進行するとI−Lカーブの直線性が鈍り、曲線を描くようになることも知られている。
このため、従来の劣化判定方法では、画像形成装置であれば、プリント状態において常時LD駆動電流値を監視して、LD駆動電流が増大したことを検知することで劣化と判定したり、所定の複数の電流値にて各々光量を検出して、ADコンバータでデジタル値に変換した上で、それを記録装置に記録し、ソフト・プログラム的に電流の差を計算することで各測定ポイント間の微分効率を算出して、ソフト・プログラム的に各微分効率を比較することで、劣化と判定したりする方法が採用されている。本発明のLD制御装置及び画像形成装置を実施するための最良の形態であるレーザプリンタにおけるLD劣化判定では、LD劣化時の2つの性質、
(1)LD劣化時には、閾値電流が増大し、微分効率の傾きが低下することで、LD駆動電流量が増大するという性質
(2)劣化時にはI−Lカーブの直線性が鈍り、曲線を描くようになるという性質
を同時に合わせて利用している。
図7に示されているようにLDが劣化して、I−Lカーブの直線性が鈍ってきたときに、ある一定の光量を光らせるのに必要なLD駆動電流量について説明する。図7には、LD劣化時のI−Lカーブは実線で、正常なI−Lカーブは点線で示されている。LD駆動電流量を測定する際に基準とするLD光量として、図7のようにP1とP2の2通りを考える。ただし、ここでP1<P2とする。図7から分かるように、LD劣化時には、光量が大きいほどI−Lカーブの傾きが鈍るので、正常時と同一の光量を光らせるのに必要な駆動電流量と、正常時の駆動電流量との差異は、光量が大きいほど大きくなる(図7中ΔI1、ΔI2の大きさを比較すると分かる。)。
したがって、駆動電流量の大小によってLDの劣化判定を行うのには、できる限り大きな光量にて、駆動電流量測定・劣化判定する方が、精度よく測定を行うことができる。さらに、LD劣化によって単純に微分効率の傾きが小さくなっただけと仮定しても、図8から分かるように、光量が大きいほど正常時の駆動電流量との差異が大きくなることが分かるので、光量が大きい方が、劣化判定しやすいことが分かる。
一方、一般的にLDを用いた画像形成装置においては、実際にプリント動作を行う場合、感光体特性や感光体ドラムの回転速度から決まる感光体ドラム面上の像面光量と、感光体に結像を行う光学系の光利用効率によって決まる光量でLDを発光させている。このため、プリント動作のLD光量は、LDの絶対最大定格光量に対してかなり余裕を持った光量であることが非常に多い。
このため、この実施の形態におけるLD劣化判定では、プリント動作時以外において、できる限りLDを大きな光量で発光させた上で、LD駆動電流の測定を行うものとする。この結果、本発明を実施するための最良の形態である第1実施例におけるLD制御装置及びこれを用いたレーザプリンタ(画像形成装置)では、次に上げるLD劣化時の2つの性質、
(1)LD劣化時には、閾値電流が増大し、微分効率の傾きが低下することで、LD駆動電流量が増大するという性質
(2)劣化時にはI−Lカーブの直線性が鈍り、曲線を描くようになるという性質
を合わせて利用することができ、微分効率の比較を行うよりも単純・簡潔な構成で測定が可能であると同時に、単純にプリント動作等の通常動作時に、駆動電流測定を行うのよりも、LDの微妙な劣化をも精度よく検知することができる。そして、LD劣化を精度よく検知できないことで発生する不具合を防止することができる。また、LDを変調駆動するためのデータを間引くなどして、LDの発光時間を減らすことでそれ以上LD劣化が進行するのを遅らせるようにしているので、LD劣化が進行してLD劣化を原因とした不具合が発生するのを遅延させることができる。
(第2実施例)
ここでは、第2実施例としてのレーザプリンタについて図9〜図12を用いて説明する。この例のレーザプリンタは、受光素子であるPD(フォトダイオード)からの出力電流をフィードバックしてLD(レーザダイオード)に対してAPC(オートマチックパワーコントロール)を行うLD制御装置を備え、また、LD制御装置は、LD光量の基準となる基準電圧によってLD光量を可変する可変手段と、プリント処理等の通常動作以外の時に、基準電圧を通常動作時よりも高く設定する設定手段と、基準電圧が高く設定されたときにLDを点灯させて、その時にLDから出力される光量を検出する光量検出手段と、所定の電流値でLD駆動電流を制限する制限手段と、基準電圧が高く設定された状態において、光量検出手段による光量検出値と、所定の値との対比により劣化が進行していることを検出する劣化状態検出手段とを備えている。
なお、説明が第1実施例と重複する部分については極力省略して説明を行う。光学系および現像プロセスは第1実施例にて説明したレーザプリンタと全く同等である。このため、第2実施例では第1実施例にて説明した光学系および、現像プロセスと同等のものを使うものとして説明を省略する。また、書き込み制御部の回路構成も第1実施例と基本的に同等であるので説明を省略する。また、第2実施例においても第1実施例と同様にして、機械起動時などプリント動作時以外における、あらかじめ設定した所定の時期において、図9のようにCPUからDAコンバータ制御信号を送信し、IPUを介して前記DAコンバータの出力電圧値を最大にして、LDの光量設定値が最大になるよう制御を行うものとする。また、第2実施例において使用するLDドライバが備えている制限手段は、LDが劣化するのを防止するため、LD駆動電流を測定する際にLD駆動電流を制限するものとする。さらに、第2実施例においては、LDドライバに特定の信号を入力することをトリガーとして、LDドライバ内部で自動的にLD劣化判定を行う回路を内蔵しているものとする。
図10のLDドライバ内部において、自動的にLD劣化判定を行う回路のブロック図を示す。機械起動時において、まず、第1実施例と同様にして、図9のようにCPU11からDAC制御信号を送信し、IPU12を介してDAC19の出力電圧値を最大にして、LDの光量設定値が最大になるよう制御を行う。さらに、CPU11からの制御信号によってIPU12を介してLDドライバ13に、LDの劣化判定を行うトリガーとなる信号を送信して、LDドライバ13内部において、以下に示すLD劣化判定動作を行わせる。
LDドライバは、図10に示されたような内部構成をもつ。LDドライバ内部においては、LDドライバ外部から入力された光量基準となる基準電圧信号を元にして、LDドライバ内部の分圧抵抗によって、所定の基準電圧より低い電圧が常時生成されている。LDドライバは、外部から劣化判定を行うトリガーとなる信号が入力されると、LDドライバに内蔵された制御回路によって生成される信号に基づいて、LDドライバ内部で生成される基準電圧より低い所定の電圧を用いてAPC制御を開始することで、外部基準電圧信号より低い、あらかじめ設定された所定の光量となるようにLD駆動電流を流す。
さらに、LDドライバは、LDドライバに内蔵された制御回路において、外部から入力された前述の劣化判定を行うトリガーとなる信号をきっかけとして、同じくLDドライバ内部の内部クロック21によるクロック信号に基づいてカウンタ回路22を用いてカウント動作を行うことで、あらかじめ設定された一定の時間が経過してAPC動作が安定したところで、内蔵された制御回路から自動的にホールド信号を生成してAPC制御から定電流制御に移行する。
ここでさらに、定電流制御に移行したところで、LDドライバに内蔵された制御回路は、LDドライバ内部のクロック信号に基づいてLDドライバ内部に存在するもう1つのカウンタを1ビットずつカウントアップさせ、そのカウンタ値をLDドライバに内蔵のDAC19が変換してアナログ信号を生成する。さらに、DACで変換されたアナログ信号を、やはりLDドライバに内蔵のV/I変換回路23を用いてあらかじめ決められた割合で電流に変換し、定電流制御中のLD駆動電流に加算していくことで、電流値を徐々に増加させていく。
そしてLD光強度に比例してPDに流れ込んだ電流をI/V変換回路16において電圧に変換して、この信号をLDドライバに内蔵のコンパレータ17において、光量の基準として外部から入力された基準電圧信号と比較し、基準電圧信号に基づいた所定の光量になったところで、前記コンパレータ出力を基に、LDドライバに内蔵された制御回路は、前記カウンタのカウントアップを停止したのちにLDドライバを通常動作に移行させる。このようにして光量検出手段や制限手段が機能する。
また、ここでもし仮にカウンタ値がオーバーフローしたときには、LDドライバに内蔵された制御回路は、LDに異常な電流値が流れたものと判断して、LD劣化の旨をLDドライバ外部端子を通じて、IPUを介してCPUに伝達するとともに、LDドライバ内部でLD強制消灯信号を生成して、LDを消灯する。このようにして劣化状態検出手段が機能する。一方、CPUは、前記劣化信号を基にして、LDが劣化したと判断した場合、操作表示部20に、LDが劣化した旨を表示するとともに機械を停止する。
第2実施例において上述した一連の劣化判定動作をフローチャートにしたものが図11である。図11を説明すると、まず、ステップS11でDACの設定値を最大にして、光量設定値を最大にし、ステップS12へ移ってLDドライバに劣化判定動作信号を与え、劣化判定動作を開始し、ステップS13に移って、生成された劣化判定信号を読み取り、ステップS14へ進む。ステップS14では、LDが劣化しているかどうかを確認し、劣化していなければステップS15へ進んでDACの設定値を元に戻して光量設定値を元に戻して動作フローを終了する。ステップS14で劣化していると判断した場合はステップS16へ進んで操作表示部20(図9)に劣化の旨を通知して動作フローを終了する。
また、第2実施例において、LDドライバ内部の制御回路においてハードウエア的に自動で生成される制御信号に基づいて行われる前記劣化判定動作をフローチャートとして示したものが図12である。図12の動作では、まず、劣化判定動作信号が与えられると、ステップS21で光量基準電圧を内部生成電圧に切り替え、ステップS22へ移ってAPC動作を開始してSAMPLE信号を生成し、その後、ステップS23へ進む。ステップS23では、所定クロック数を経過するまで確認動作を繰り返し、経過した場合はステップS24へ進んで定電流動作に移行してHold信号を生成し、カウンタを1bitアップする。
その後、ステップS26へ進んでPD生成電圧が基準電圧よりも大きいかどうかをチェックし、PD生成電圧の方が小さい場合はステップS27へ進んでカウンタをストップし、さらにステップS28へ進んで光量基準電圧を外部電圧に切り替え、通常動作へ移行し、動作フローを終了する。ステップS26でPD生成電圧の方が大きい場合はステップS29へ進んでカウンタ値がオーバーフローしているかどうかを確認し、オーバーフローしていなければステップS25へ戻り、オーバーフローしている場合はステップS30へ移ってLD劣化検知信号を出力し、LDを強制消灯して動作フローを終了する。
したがって、本発明を実施するための最良の形態である第2実施例におけるLD制御装置及びこれを用いたレーザプリンタ(画像形成装置)では、簡潔な手法でしかもLDの微妙な劣化をも精度よく検知することができる。そして、LD劣化を精度よく検知できないことで発生する不具合を防止することができる。また、LD制御装置を停止することによっても、LD劣化によって発生する不具合を防止することができる。
レーザプリンタの光学系を示す斜視図である。 第1実施例のLD劣化判定回路のブロック図である。 第1実施例のLDドライバの内部ブロック図である。 LD駆動電流検出回路のブロック図である。 実施例1の劣化判断・通知方法のフローチャートである。 LD劣化時のI−L特性を示すグラフ図である。 LD劣化時のLD駆動電流量誤差を示すグラフ図(その1)である。 LD劣化時のLD駆動電流量誤差を示すグラフ図(その2)である。 第2実施例のLD劣化判定回路のブロック図である。 第2実施例のLDドライバ内部の劣化判定回路のブロック図である。 第2実施例の劣化判断・通知方法の動作を示すフローチャートである。 第2実施例のLDドライバ内部における劣化判定動作のフローチャートである。 APC回路のブロック図である。 断続的APC回路の動作タイムチャートである。
符号の説明
1 LDU、2 回転多面鏡(ポリゴンミラー)、3 結像レンズ、4 感光体、5 同期検知用受光部、6 同期検知ミラー、7 反射ミラー、11 CPU、12 IPU、13 LDドライバ、14 スイッチ回路、15 電流発生回路、16 I/V変換回路、17 コンパレータ、18 ホールド・コンデンサ、19 DAC、20 操作表示部、21 内部クロック、22 カウンタ回路、23 V/I変換回路

Claims (5)

  1. 受光素子からの出力電流をフィードバックして、LDに対してオートマチックパワーコントロールを行うLD制御装置であって、
    前記LD量基準となる基準電圧によって当該Dの光量を可変する可変手段と、
    常動作以外の時に、前記基準電圧を通常動作時よりも高く設定する設定手段と、
    前記設定手段により前記基準電圧が高く設定された場合に前記LDを点灯させた時点で当該LDから出力される光量を検出する光量検出手段と、
    所定の電流値で前記LDへ供給するLD駆動電流を制限する制限手段と
    前記光量検出手段により得られる前記光量の検出値と所定の値とを対比した結果により前記LDの劣化状態が進行していることを検出する劣化状態検出手段と、を備え
    前記制限手段は、前記基準電圧を分圧した当該基準電圧よりも低い所定の電圧を用いて前記オートマチックパワーコントロールを開始することにより予め設定された所定の光量となるように前記LD駆動電流を前記LDへ供給し、所定時間経過した後に当該オートマチックパワーコントロールから定電流制御へ移行すると共に、カウンタ動作に伴って当該定電流制御中の当該LD駆動電流に当該所定の電圧に基づいてV/I変換して得られる決められた割合の電流値を徐々に加算し
    前記劣化状態検出手段は、前記カウンタ動作のカウンタ値がオーバーフローしたときに前記LDに異常な電流が流れたものと判断して前記LDの劣化状態を検出することを特徴とするLD制御装置。
  2. 請求項1記載のLD制御装置において、
    前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行していることを外部に通知する通知手段を備えたことを特徴とするLD制御装置。
  3. 請求項1記載のLD制御装置において、
    前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行している場合に機械を停止する停止手段を備えたことを特徴とするLD制御装置。
  4. 請求項1記載のLD制御装置において、
    前記劣化状態検出手段で検出される前記LD劣化が進行している場合に当該LDを変調駆動するためのデータを間引く間引き手段を備えたことを特徴とするLD制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のLD制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2004232788A 2004-08-09 2004-08-09 Ld制御装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4391356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004232788A JP4391356B2 (ja) 2004-08-09 2004-08-09 Ld制御装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004232788A JP4391356B2 (ja) 2004-08-09 2004-08-09 Ld制御装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006051613A JP2006051613A (ja) 2006-02-23
JP4391356B2 true JP4391356B2 (ja) 2009-12-24

Family

ID=36029390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004232788A Expired - Fee Related JP4391356B2 (ja) 2004-08-09 2004-08-09 Ld制御装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4391356B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006051613A (ja) 2006-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160334731A1 (en) Optical scanning apparatus and image forming apparatus
JP2001147387A (ja) 走査光学装置
JP2002329924A (ja) Ld制御装置及びldの劣化検知方法
JP4391356B2 (ja) Ld制御装置及び画像形成装置
US8525864B2 (en) Semiconductor laser driver and image forming apparatus incorporating same
JP5053204B2 (ja) 半導体集積回路装置、半導体集積回路装置を用いた光走査装置及び戻り光識別方法並びに光走査装置を用いた画像形成装置
JP2007118521A (ja) 光書き込み制御方法及び画像形成装置
JP3695413B2 (ja) 発光素子駆動装置および画像形成装置
US8928714B2 (en) Semiconductor laser driver and image forming apparatus incorporating same
JP2008273094A (ja) 画像形成装置,プログラム,および記録媒体
JP4460980B2 (ja) 画像形成装置
JP2015001566A (ja) 露光装置及び画像形成装置
JP2006088362A (ja) 画像形成装置
JP2014216620A (ja) レーザ駆動装置、その制御方法、および制御プログラム
JP3812190B2 (ja) 半導体レーザの劣化検出装置
JPH11204890A (ja) 画像形成装置
JP4359048B2 (ja) レーザダイオード駆動制御装置、及び画像形成装置
JP2002299756A (ja) 画像記録装置
JP4820633B2 (ja) 光走査装置、駆動電流計測方法、駆動電流計測プログラム及び記録媒体
JP5848598B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2012098596A (ja) 走査光学装置及びそれを備えた画像形成装置
JP7034838B2 (ja) 画像形成装置
JP2004086084A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP5679892B2 (ja) 露光装置および画像形成装置
JP2008227005A (ja) 光制御装置、画像形成装置、および光制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070823

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091007

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees