JP4388401B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動圧縮機に関し、特に、車両に搭載されて空調制御用として使用されるものである。
一般的な電動圧縮機において、中空形状をなすハウジング内部には、一端部に電動モータが配設され、他端部にスクロール型圧縮機構がそれぞれ配設されており、電動モータとスクロール型圧縮機構は、回転軸を介して互いに連動連結されている。即ち、電動モータは、ロータが回転軸に固定され、ステータがハウジングに圧入することによって固定されている。また、スクロール型圧縮機構は、うず巻状ラップを有する固定スクロールと、うず巻状ラップを有する旋回スクロールとを有し、固定スクロールと旋回スクロールとを相互に所定距離だけ偏心させ、且つ、180度だけ角度をずらせて両者のうず巻状ラップを噛合させることで複数の圧縮室を形成している。
従って、電動モータを駆動すると、回転軸を介してスクロール型圧縮機構の旋回スクロールが駆動され、冷媒ガスがハウジング内の吸入室に取り込まれ、この冷媒ガスは各うず巻状ラップ間に形成した圧縮室で圧縮されてから吐出される。
このような電動圧縮機では、電動モータを駆動制御するためのモータ駆動回路が必要であり、一般的に、このモータ駆動回路はハウジングの外部に隣接して設けられている。この場合、モータ駆動回路は、基板にインバータ回路を構成するパワートランジスタやコンデンサ等が取付けられてなり、通電時に発熱することから冷却装置が必要となる。
従来は、このモータ駆動回路をハウジングの内部に吸入された冷媒ガスを用いて冷却しており、このような技術として、例えば、下記特許文献1がある。この特許文献1に記載された圧縮機は、機体の外側に電動モータを制御するインバータを収容するユニットハウジングを一体的に設け、このユニットハウジング内に吸入冷媒が通る筒体を貫通し、この筒体の外周に高発熱部品であるスイッチング素子を取付け、筒体内を流れる吸入冷媒によりスイッチング素子を冷却するようにしたものである。
特開2002−161859号公報
ところが、上述した従来の圧縮機にあっては、インバータを収容するユニットハウジング内に筒体を貫通してその外周にスイッチング素子を取付け、筒体内を流れる吸入冷媒によりスイッチング素子を冷却しており、筒体によるスイッチング素子の冷却面積が狭く、このスイッチング素子を十分に冷却することができない。インバータを構成する部品には、スイッチング素子以外に複数あり、これらの部品を冷却することができない。
本発明は上述した課題を解決するものであり、ハウジング内に吸入される冷媒ガスの冷却熱を効率的に伝達することで冷却効率の向上を図った電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の電動圧縮機は、中空形状をなすハウジングと、該ハウジングの一端側に設けられて該ハウジング内に吸入された冷媒ガスを圧縮する圧縮部と、前記ハウジングの他端側の低圧室に設けられて前記圧縮部を駆動する電動モータと、前記ハウジングの他端側に設けられた冷媒係留室と、該冷媒係留室の一端部に設けられた冷媒吸入部と、前記冷媒係留室と前記低圧室との間に設けられた制御室と、該制御室を貫通して前記冷媒係留室の他端部と前記低圧室とを連通する冷媒通路と、該制御室における前記低圧室側及び前記冷媒係留室側に設けられた前記電動モータを駆動制御するモータ駆動回路とを具えたことを特徴とするものである。
請求項の発明の電動圧縮機では、前記モータ駆動回路は複数の金属基板を有し、該各金属基板のうち発熱量の多い金属基板が前記冷媒係留室側に固定されたことを特徴としている。
請求項の発明の電動圧縮機では、前記モータ駆動回路はパワー素子が実装されたパワー基板と小電力素子が実装された制御基板とを有し、前記パワー基板が前記冷媒係留室側に固定され、前記制御基板が前記低圧室側に固定されたことを特徴としている。
請求項1の発明の電動圧縮機によれば、圧縮部及び電動モータを収容する本体ハウジングの他端側に冷媒係留室を設け、この冷媒係留室の一端部に冷媒吸入部を設ける一方、冷媒係留室と低圧室との間に制御室を設け、制御室を貫通して冷媒係留室の他端部と低圧室とを冷媒通路により連通し、制御室における低圧室側及び冷媒係留室側にモータ駆動回路を設けている。従って、冷媒ガスは冷媒吸入部から冷媒係留室に入り、この冷媒係留室を適正に流動してから冷媒通路を通って低圧室に吸入されることとなり、冷媒係留室での冷媒ガスのよどみをなくすことができ、この冷媒係留室の近傍に被冷却部材を配設した場合、冷媒ガスの冷却熱をこの被冷却部材に効率的に伝達することができ、冷却効率の向上を図ることができる。また、冷媒係留室から冷媒通路を通って低圧室に流れる冷媒ガスの冷却熱が制御室における低圧室側及び冷媒係留室側にあるモータ駆動回路に伝達され、このモータ駆動回路を効率的に冷却することができる。更に、ハウジングの外部への突出物がなくなって車両などへの搭載性を向上することができる。
請求項の発明の電動圧縮機によれば、モータ駆動回路を複数の金属基板により構成し、この各金属基板のうち発熱量の多い金属基板を冷媒係留室側に固定したので、発熱量の多い金属基板を冷媒係留室を流れる比較的低温の冷媒ガスにより効果的に冷却することができる。
請求項の発明の電動圧縮機によれば、モータ駆動回路をパワー素子が実装されたパワー基板と小電力素子が実装された制御基板とで構成し、パワー基板を冷媒係留室側に固定し、制御基板を低圧室側に固定したので、発熱量の多いパワー基板を冷媒係留室を流れる比較的低温の冷媒ガスにより冷却し、発熱量の少ない制御基板を低圧室を流れる冷媒ガスにより冷却することで、制御室での発熱を効率的に抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電動圧縮機の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る電動圧縮機が適用されたスクロール圧縮機の全体構成を表す断面図、図2は、実施例1のスクロール圧縮機の平面図である。
実施例1の電動圧縮機としてのスクロール型圧縮機は、主として車両用空調装置の冷媒ガスを圧縮するために用いられるものである。このスクロール型圧縮機は、図1に示すように、中空形状をなす本体ハウジング11と、この本体ハウジング11内に収容された圧縮部12と、この圧縮部12を駆動する電動モータ13と、本体ハウジング11の上部に固定された中空形状をなす制御ハウジング14と、この制御ハウジング14内に収容されたモータ駆動回路15とを有している。
本体ハウジング11は縦置きに配置されており、スクロール圧縮機全体を包む略円筒形状をなす密閉容器として形成され、図示しないが、複数の部材が組み立てられて構成されている。この本体ハウジング11に収容された電動モータ13は、リング状に形成されたステータ21の内側に所定隙間をもってロータ22が設けられてなり、このロータ22の中心部に回転軸23が貫通している。そして、この回転軸23の上端部が本体ハウジング11に上部内面に固定された軸受24により回転自在に支持され、下端部が本体ハウジング11に下部内面に固定されたフレーム25の軸受部26により回転自在に支持されている。
本体ハウジング11の上端部には、中空形状をなす制御ハウジング14が締結ボルトにより固定されており、内部に水平な仕切壁27が設けられることで、上側に冷媒係留室28が形成され、下側に制御室29が形成されている。この冷媒係留室28は、平面視が楕円形状をなす通路であり、一端部に上方から吸入管(冷媒吸入部)30が貫通するように設けられており、他端部に下方の制御室29及び本体ハウジング11の上壁11aを貫通して低圧室31に連通する連通管(冷媒通路)32が設けられている。
一方、制御室29は、平面視が円形状をなす空間であり、電動モータ13等を駆動制御するモータ駆動回路15が収容されている。このモータ駆動回路15は、金属基板として、複数のパワートランジスタなどの発熱量の多いパワー素子が取付けられたパワー基板15aと、発熱量の少ない小電力素子が取付けられた制御基板15bとを有している。そして、制御室29にて、パワー基板15aが冷媒係留室28側の仕切壁27の下面に固定される一方、制御基板15bが低圧室31側のハウジング11の上壁11aの上面に固定されている。
この場合、冷媒係留室28の流路面積が吸入管30や連通管32の流路面積より大きく設定されており、冷媒ガスは吸入管30から冷媒係留室28に入ってゆっくりと流動し、連通管32を通って低圧室31に吸入されることとなり、このときに制御ハウジング14自体を冷却している。そのため、冷媒ガスは上流側、つまり、低圧室31側に比べて冷媒係留室28側の方が冷却効率が良く、この冷媒係留室28側に発熱量の多いパワー基板15aを固定することで、適正に冷却されるようにしている。そのため、制御ハウジング14は、比較的、熱伝導率の高い材料で形成されており、具体的には、本体ハウジング11を鉄製とし、制御ハウジング14を銅製またはアルミニウム製などとすることが望ましいが、この材料に限定されるものではない。
また、制御室29には入力端子33が外部から制御ハウジング14の側壁を貫通して配線されており、基端部には図示しないバッテリが接続される一方、先端部はパワー基板15aに接続されてからU次状に折り曲げられて制御基板15bに接続されている。そして、出力端子34は基端部がパワー基板15aに接続される一方、先端部はハウジング11の上壁11aを貫通して低圧室31に延出され、電動モータ13に接続されている。この場合、出力端子34は、先端部が低圧室31に延出されて冷媒ガスにより直接冷却されるため、所定太さの伝熱体、例えば、銅バーとしてパワー基板15aや制御基板15bを冷却可能としてもよい。この場合、出力端子33の漏電防止のために、表面を絶縁体としてのエポキシ樹脂、ワニス、ガラスなどにより被覆すると良い。
従って、冷媒ガスが吸入管30から冷媒係留室28を流動することで、この冷媒係留室28に密着したパワー基板15aを冷却することができ、その後、連通管32から低圧室31に吸入されることで、この低圧室31に密着した制御基板15bを冷却することができ、更に、本体ハウジング11内に取り込んだ冷媒ガスが下方に送られることで、電気モータ13と制御基板15bとを冷却することができる。
本体ハウジング11の下部に収容された圧縮部12は、スクロール式圧縮機構であって、低圧室31内に吸収された冷媒ガスを圧縮するものであり、固定スクロール35と旋回スクロール36とから構成されている。固定スクロール35は、本体ハウジング11の内周面に嵌合して締結ボルトにより固定されており、円板形状のディスク35aと、このディスク35aの片面に形成されたうず巻状ラップ35bとを有している。
旋回スクロール36は、円板形状のディスク36aと、このディスク36aの片面に形成されたうず巻状ラップ36bとを有している。そして、固定スクロール35のうず巻状ラップ35bに対して、旋回スクロール36のうず巻状ラップ36aが噛み合うように組み合わされている。
旋回スクロール36におけるディスク36aの反対側の面にはボス36cが形成されている。一方、回転軸23の下端部には所定量だけ偏心した位置に偏心軸37が設けられており、この偏心軸37がドライブブッシュ38及び軸受39介してボス36cに回動自在に支持されている。これにより、旋回スクロール36は、回転軸23の回転によって公転旋回運動することができる。また、本体ハウジング11とディスク36aとの間には、自転阻止機構40が介装され、旋回スクロール36は自転を阻止されつつ、公転旋回運動可能となっている。
フレーム25及び固定スクロール35の外周部には、本体ハウジング11の内面に軸線方向に沿って貫通する冷媒ガス通路41が形成されており、この冷媒ガス通路41は、一端部が低圧室31に連通している。また、本体ハウジング11と固定スクロール35との間には吸入室42が形成されると共に、固定スクロール35と旋回スクロール36との嵌合部には、各ラップ35b,36bの間に高圧室43が形成されている。そして、冷媒ガス通路41の他端部が吸入室42に連通し、この吸入室42は高圧室43に連通している。
更に、固定スクロール35には、吐出室44が形成されており、高圧室43と吐出室44とが吐出ポート45を介して連通しており、この吐出ポート45は吐出弁46により開閉可能となっている。そして、この吐出室44には、本体ハウジング11を通して外部に貫通する吐出管47が設けられている。
なお、本体ハウジング11内に吸入される冷媒ガスは、この本体ハウジング11内の各部を潤滑するための潤滑油がミスト状に含有された潤滑ミスト含有気体となっており、圧縮されて液状となった潤滑油は、図示しないオイル通路を通って本体ハウジング11の下部に貯留されるようになっている。
ここで、上述した本実施例のスクロール圧縮機の作用について説明する。
電動モータ13を駆動すると、回転軸23、偏心軸37等を介して旋回スクロール36が駆動し、この旋回スクロール36は自転阻止機構40によって自転を阻止されながら公転軌道上を旋回する。すると、低圧室31が負圧状態となり、低温の冷媒ガスが吸入管30から冷媒係留室38及び連通管32を通って本体ハウジング11の低圧室31に吸い込まれ、この低圧室31で電気モータ13を冷却しながら下降し、冷媒ガス通路41を通り、吸入室42を経て高圧室43内に吸い込まれる。
そして、旋回スクロール36が旋回すると、これに伴って高圧室43が次第に狭められ、内部の冷媒ガスが圧縮されつつ中央部に至り、吐出ポート45を通って吐出室44へ吐き出される。吐出弁46は、高圧室43と吐出室44との差圧により開閉する。即ち、高圧室43の冷媒ガスの圧力が吐出室44の圧力よりも高くなると、吐出弁46を押し開いて冷媒ガスが吐出室44に流出する。その後、冷媒ガスは、吐出室44から吐出管47を通って外部に吐き出される。
このとき、電力が外部のバッテリから入力端子33を通してモータ駆動回路15に供給され、更に、このモータ駆動回路15から出力端子34を通して電動モータ13に供給されており、制御室29に収容されたモータ駆動回路15としてのパワー基板15aや制御基板15bが発熱する。ところが、このパワー基板15aは冷媒係留室28側に固定されているため、低温の冷媒ガスが冷媒係留室28を流動するときに、この冷媒ガスが冷媒係留室28を介してパワー基板15aを冷却する。また、制御基板15bは低圧室31側に固定されているため、低温の冷媒ガスが低圧室31を流動するときに、この冷媒ガスが低圧室31を介して制御基板15bを冷却する。そのため、各基板15a,15bは冷媒ガスによりその発生した熱が奪われることとなり、温度上昇を抑制することができる。
このように実施例1のスクロール圧縮機にあっては、圧縮部12及び電動モータ13を収容する本体ハウジング11の上部に制御ハウジング14を固定し、この制御ハウジング14内に冷媒係留室28及び制御室29を設け、冷媒係留室28の一端部に吸入管30を設ける一方、他端部に制御室29を貫通して低圧室31に連通する連通管56を設け、制御室29に電動モータ13等を駆動制御するモータ駆動回路15を収容している。
従って、圧縮機の稼動中に、制御ハウジング14に吸い込まれた低温の冷媒ガスが冷媒係留室28を流動するときに周辺を冷却するため、この冷却熱が冷媒係留室28の壁面から制御室29に伝達され、発熱するモータ駆動回路15としてのパワー基板15aや制御基板15bを冷却することで、その温度上昇を抑制することとなり、このモータ駆動回路15を効率的に冷却し、冷却効率を向上することができる。このとき、冷媒係留室28はその流路面積が吸入管30や連通管32の流路面積より大きく設定されており、この冷媒係留室にて冷媒ガスは低流速でゆっくりと流動するため、この冷媒係留室28の冷却効率が向上し、制御室29のモータ駆動回路15を確実に冷却することができる。その結果、冷却効率を向上することで、装置全体の小型化や低コスト化、または、稼動効率を向上することができる。
また、制御室29にて、モータ駆動回路15を構成するパワー基板15aを冷媒係留室28側の仕切壁27の下面に固定し、制御基板15bを低圧室31側のハウジング11の上壁11aの上面に固定している。従って、低温の冷媒ガスは、その上流側で冷媒係留室28を介してパワー基板15aを冷却し、その下流側で低圧室31を介して制御基板15bを冷却することとなり、比較的低温状態にある上流側で発熱量の多いパワー基板15aを冷却するため、冷媒ガスによりモータ駆動回路15を効率的に冷却することができる。
更に、冷媒係留室28と低圧室31との間に制御室29を配置したので、制御室29の上方及び下方から冷媒ガスにより冷却することができ、この制御室29に収容されたモータ駆動回路15を効率的に冷却することができる。更に、冷媒係留室28と低圧室31とを連通する連通管32が制御室29を貫通するように設けられており、この連通管32を通る冷媒ガスでも制御室29を冷却することができ、冷却効率を更に向上することができる。この場合、連通管32を長くしたり、制御室39内で屈曲させることで、その冷却面積を拡大するようにしてもよく、連通管32の配設構造を変更して冷媒ガスの接触面積を変更することで、熱容量を調整することができる。
図3は、本発明の実施例2に係る電動圧縮機が適用されたスクロール圧縮機の要部断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の電動圧縮機としてのスクロール型圧縮機は、図3に示すように、圧縮部12及び電動モータ13を収容する本体ハウジング11の上部側面に固定された中空形状をなす制御ハウジング51と、この制御ハウジング51内に収容されたモータ駆動回路15とを有している。
縦置きに配置された本体ハウジング11の上部側面には、中空形状をなす制御ハウジング51が締結ボルトにより固定されており、内部に鉛直な仕切壁52が設けられることで、外側に冷媒係留室53が形成され、内側、つまり、本体ハウジング11側に制御室54が形成されている。この冷媒係留室53は、側面視が上下に長い通路であり、下端部に外方から吸入管(冷媒吸入部)55が貫通するように設けられており、上端部に制御室54及び本体ハウジング11の側壁11bを貫通して低圧室31に連通する連通管(冷媒通路)56が設けられている。
一方、制御室54は、側面視が矩形状をなす空間であり、電動モータ13等を駆動制御するモータ駆動回路15が収容されている。即ち、制御室54にて、パワー基板15aが冷媒係留室53側の仕切壁52の壁面に固定される一方、制御基板15bが低圧室31側のハウジング11の側壁11bに固定されている。そして、制御室54には入力端子57が配線され、端部がパワー基板15a及び制御基板15bに接続されている。また、出力端子58は基端部がパワー基板15aに接続され、先端部がハウジング11の側壁11bを貫通して低圧室31に延出され、電動モータ13に接続されている。
この場合、冷媒ガスは吸入管55から冷媒係留室53に入って流動し、連通管56を通って低圧室31に吸入されることとなり、上流側で比較的低温状態にある冷媒ガスが、冷媒係留室53を介して発熱量の多いパワー基板15aを冷却できるようになっている。そのため、制御ハウジング51を熱伝導率の高い銅またはアルミニウムなどの材料で形成することが望ましい。また、出力端子57も低圧室31に延出されて冷却されるため、制御ハウジング51と同様に、熱伝導率の高い銅またはアルミニウムなどの材料で形成することが望ましい。
従って、冷媒ガスが吸入管55から冷媒係留室53を流動することで、この冷媒係留室53に密着したパワー基板15aを冷却することができ、その後、連通管56から低圧室31に吸入されることで、この低圧室31に密着した制御基板15bを冷却することができ、更に、本体ハウジング11内に取り込んだ冷媒ガスが下方に送られることで、電気モータ13を冷却することができる。
このように実施例2のスクロール圧縮機にあっては、圧縮部12及び電動モータ13を収容する本体ハウジング11の側部に制御ハウジング51を固定し、この制御ハウジング51内に冷媒係留室53及び制御室54を設け、冷媒係留室53の下端部に吸入管55を設ける一方、上端部に制御室29を貫通して低圧室31に連通する連通管56を設け、制御室54に電動モータ13等を駆動制御するモータ駆動回路15を収容している。
従って、圧縮機の稼動中に、低温の冷媒ガスが冷媒係留室53を流動して周辺を冷却してから、連通管56を通って低圧室31に吸入されることとなり、冷媒係留室53の冷却熱がその壁面から制御室54に伝達され、パワー基板15aや制御基板15bを冷却することとなり、モータ駆動回路15を効率的に冷却してその温度上昇を抑制することができる。その結果、冷却効率を向上することで、装置の小型化や低コスト化、または、稼動効率を向上することができる。
また、本体ハウジング11の側部に制御ハウジング51を固定し、内部に冷媒係留室53及び制御室54を設けており、圧縮機全体の高さを低く抑えることができ、車両などへの搭載性を向上することができる。更に、冷媒係留室53から低圧室31に電動モータ13の径方向に沿って冷媒ガスを吸入しており、この電動モータ13へ冷媒ガスを均一に送給して冷却することができる。
なお、上述した各実施例にて、制御ハウジング14,51内に冷媒係留室28,53及び制御室29,54を形成し、冷媒係留室28,53から制御室29,54を貫通して低圧室31に連通する連通管32,56を設けたが、この構造に限定されるものではなく、制御ハウジングに制御室を貫通しないように冷媒通路を一体に形成したり、制御ハウジングの外側に制御室を迂回するように連通管を設けても良い。
また、各実施例では、冷媒係留室28,53と制御室29,54と低圧室31とを並列して設けたが、冷媒係留室が制御室29,54を囲むように設けることで、両者の接触面積を拡大して冷却効率を向上するようにしても良く、この場合、冷媒係留室28,53と低圧室31とを直接連通する冷媒通路を設ければ良い。そして、この冷媒係留室28,53の形状も直線状の空間に限らず、屈曲空間、螺旋空間、または単なる大空間であってもよく、その一端部に冷媒吸入部を、他端部に低圧室への冷媒通路を設ければ良く、更に、この冷媒係留室の数も一つに限らず、複数設けても良い。
また、モータ駆動回路15をパワー基板15aと制御基板15bとから構成し、パワー基板15aを冷媒係留室28,53側に、制御基板15bを低圧室31側に設けたが、この構成に限るものではなく、電動圧縮機の構成に応じて適宜設定すればよいものである。
更に、本体ハウジング11とは別に制御ハウジング14,51を設けてここに冷媒係留室28,53を形成したが、本体ハウジングと制御ハウジングを一体に設けて内部に低圧室や冷媒係留室を形成してもよい。また、冷媒係留室28,53と低圧室31との間に制御室29,54を形成してモータ駆動回路15を収容したが、制御室に代えて冷却すべき部材を収容する収容室を設けても良い。
そして、上述の各実施例では、電動圧縮機をスクロール圧縮機として説明したが、圧縮部の構成はこの構造に限定されるものではない。また、縦型の電動圧縮機として説明したが、横型であってもよく、冷媒ガスが冷媒係留室を通して低圧室に吸入される構造とすればよい。
本発明に係る電動圧縮機は、ハウジングの他端側に冷媒係留室を設け、冷媒ガスがこの係留室を通ってから低圧室に吸入されることで、冷却効率を向上させるようにしたものであり、いずれの種類の電動圧縮機にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る電動圧縮機が適用されたスクロール圧縮機の全体構成を表す断面図である。 実施例1のスクロール圧縮機の平面図である。 本発明の実施例2に係る電動圧縮機が適用されたスクロール圧縮機の要部縦断面図である。
符号の説明
11 ハウジング
12 圧縮部
13 電動モータ
14,51 制御ハウジング
15 モータ駆動回路
15a パワー基板
15b 制御基板
28,53 冷媒係留室
29,54 制御室
30,55 吸入管(冷媒吸入部)
31 低圧室
32,56 連通管(冷媒通路)
33,57 入力端子
34,58 出力端子
42 吸入室
43 高圧室
44 吐出室

Claims (3)

  1. 中空形状をなすハウジングと、該ハウジングの一端側に設けられて該ハウジング内に吸入された冷媒ガスを圧縮する圧縮部と、前記ハウジングの他端側の低圧室に設けられて前記圧縮部を駆動する電動モータと、前記ハウジングの他端側に設けられた冷媒係留室と、該冷媒係留室の一端部に設けられた冷媒吸入部と、前記冷媒係留室と前記低圧室との間に設けられた制御室と、該制御室を貫通して前記冷媒係留室の他端部と前記低圧室とを連通する冷媒通路と、該制御室における前記低圧室側及び前記冷媒係留室側に設けられた前記電動モータを駆動制御するモータ駆動回路とを具えたことを特徴とする電動圧縮機。
  2. 請求項記載の電動圧縮機において、前記モータ駆動回路は複数の金属基板を有し、該各金属基板のうち発熱量の多い金属基板が前記冷媒係留室側に固定されたことを特徴とする電動圧縮機。
  3. 請求項1または2記載の電動圧縮機において、前記モータ駆動回路はパワー素子が実装されたパワー基板と小電力素子が実装された制御基板とを有し、前記パワー基板が前記冷媒係留室側に固定され、前記制御基板が前記低圧室側に固定されたことを特徴とする電動圧縮機。
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