JP4387066B2 - 生理用ナプキン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生理用ナプキンとしては、例えば図9に示されるように、ポリエチレンシートまたはポリエチレンラミネート不織布などからなる不透液性裏面シート50と、不織布または透孔性プラスチックシートなどからなる透液性表面シート51との間に綿状パルプなどからなる吸収体52を介在させたものが知られている。
【0003】
この種の生理用ナプキンは、ズレ止めを図るために、例えば非使用面側(外面)に1または複数条の接着剤層53,53を形成し、かつナプキン本体の長手方向両側部に、外方に延在するウイング状フラップW、Wを一体的に形成するとともに、このウイング状フラップW、Wの外面に接着剤層54,54を設けるようにしたものが存在する。なお、製品状態では、これらの各接着剤層53…、54…にはそれぞれ剥離紙が仮着されている。
【0004】
前記ウイング状フラップWの構造は、図10に示されるように、非使用面側の不透液性裏面シート50を外方に延在させるとともに、表面両側部のそれぞれに長手方向に沿って設けられたサイド不織布55の一部を前記ウイング状フラップW形状に合わせて外方に延在させ、前記不透液性裏面シート50と貼り合わせることによって形成されている。
【0005】
前記生理用ナプキンを下着に固定する際には、先ず非使用面側に仮着されている前記剥離紙を剥がした後、生理用ナプキンを局所にあてがい、側方に突出する前記ウイング状フラップW、Wを下着より出し、両ウイング状フラップW、Wを折返し線RL、RLで折返し、下着のクロッチ部分を巻き込むようにしながら下着の股間部外面に接着するようにする(図5参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、ウイング状フラップWがサイド不織布55およびプラスチックシートからなる不透液性裏面シート50の貼り合わせシートにより構成されていたため、着用時にウイング状フラップWを折り返した際、折返し部が硬くなり、足の付け根部分に不快感を与えるとともに、前記ウイング状フラップWが股間部外面を覆うため、通気性が失われるなどの問題があった。さらに、特に図11に示されるように、後側寄り位置に第2ウイング状フラップW、Wを有するような夜用生理用ナプキンの場合には、プラスチックシートを外面側に含む前記第2ウイング状フラップW、Wが身体(臀部)と布団との間に介在することになり、ガサツキ感や違和感を感じ易いなどの問題があった。
【0007】
一方、前記ウイング状フラップWによって生理用ナプキンが下着に完全に固定されるようになるけれども、肢体の激しい運動に追従できず、逆に違和感を感じることがあるなどの問題もある。
【0008】
そこで本発明の主たる課題は、両側部にウイング状フラップを備えた生理用ナプキンにおいて、前記ウイング状フラップの存在によって不快感を与えることが無いとともに、肌触り感や通気性を向上させるようにすること、およびウイング状フラップによって下着に堅固に固定されても、身体の動きに十分追従し得る生理用ナプキンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明として、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する1つ以上のウイング状フラップが形成された生理用ナプキンにおいて、
前記不透液性裏面シートは生理用ナプキンの両側部において吸収体側縁を若干越えた位置をシート端とし、前記生理用ナプキンの表面がわ両側部にそれぞれ長手方向に沿って、かつ生理用ナプキンのほぼ全長に亘ってサイド不織布を設けるとともに、前記サイド不織布の一部を側方に延在させることにより前記ウイング状フラップを形成し、かつ前記サイド不織布のほぼ全長に亘って前記不透液性裏面シートの両側部のシート端を越えて側方に延在させていることを特徴とする生理用ナプキンが提供される。
【0010】
この場合において、前記不織布からなるウイング状フラップに対し、生理用ナプキンをショーツ等に固定保持するに十分な機能を持たせるとともに、経血等の滲み出しを防止するには、前記ウイング状フラップを形成するサイド不織布として、目付け:25〜50g/m2、引裂強度:0.2kg/30mm以上、引張強度:2.0kgf/30mm以上、剛度(JIS L 1093):65mm以上の物性を有する撥水性不織布を用いるのが望ましい。
【0011】
また、粘着剤が不織布内部に浸透するのを防止し表面への定着性を高めるとともに、剥離紙を剥離させた際に不織布の層間剥離を防止するには、前記ウイング状フラップに対して面状のヒートエンボス処理を施し、一部をフィルム化するのが望ましい。
【0012】
また、ショーツへの装着時に、前記ウイング状フラップを外側に引っ張って下着に貼着する際、前記ウイング状フラップを構成しているサイド不織布と不透液性裏面シートとが剥離するのを防止するために、前記吸収体側縁の外方位置において、不透液性裏面シートとサイド不織布とを長手方向に沿う線状のヒートシールによって固着するのが望ましい。
【0013】
さらに、前記ウイング状フラップを外側に折り曲げ易くするためには、前記不透液性裏面シートは、前記ウイング状フラップの折返し線を越えて外側に延在していない構造とするのが望ましい。
【0014】
その他、横漏れを確実に防止するために、前記サイド不織布は、内方側部分に透液性表面シートに接着されていない所定幅の自由縁部を有するとともに、該自由縁部に対し長手方向に沿って弾性伸縮部材が配設され、表面側に起立する立体ギャザーが形成されている構造としたり、透湿性を付与するために、前記不透液性裏面シートとして透湿性フィルムを使用するなどの変更は任意に行い得る。
【0015】
一方、第2態様に係る発明として、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する1つ以上のウイング状フラップが形成された生理用ナプキンにおいて、
前記不透液性裏面シートは生理用ナプキンの両側部において吸収体側縁を若干越えた位置をシート端とし、前記生理用ナプキンの表面がわ両側部にそれぞれ長手方向に沿って、かつ生理用ナプキンのほぼ全長に亘って、少なくとも短手方向に沿って伸縮性を有するサイド不織布を設けるとともに、前記サイド不織布の一部を側方に延在させることにより前記ウイング状フラップを形成し、かつ前記ウイング状フラップの付け根部を除く領域に面状のヒートエンボス処理を施すことにより該ヒートエンボス付与領域のみをフィルム化するとともに、前記サイド不織布のほぼ全長に亘って前記不透液性裏面シートの両側部のシート端を越えて側方に延在させていることを特徴とする生理用ナプキンが提供される。
【0016】
この場合、特に前記ウイング状フラップによるナプキン固定保持機能および変形追従機能を満足するものとするには、前記面状のヒートエンボス処理領域の内側境界線を、内側に凸形状を成す円弧線とするのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
図1は本発明の第1形態例に係る生理用ナプキン1Aの展開図、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
【0018】
前記生理用ナプキン1Aは、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って形成されたサイド不織布6,6とから構成され、前記吸収体4の周囲において、その上下端縁部では、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布6とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。
【0019】
以下、さらに前記生理用ナプキン1Aの構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンシートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
【0020】
次いで、前記透液性表面シート3としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。図示の例では、前記透液性表面シート3は、表面側の多孔性プラスチックシート3Aと、裏面側に親水性不織布3Bとによる2層構成となっている。
【0021】
前記透液性表面シート3として、上記2層構成のシートを用いた場合には、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されるようになるとともに、肌と接触する表面はドライタッチ性に優れたものとなる。なお、この場合には本例のように、吸収体4を囲繞するクレープ紙5を設け、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間にクレープ紙5が介在するようにすれば、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
【0022】
一方、前記透液性表面シート3の上面には、排血対応部位を跨ぐ両側部にそれぞれ、略長手方向に沿うサイドエンボス7,7が形成されているとともに、前後部にそれぞれ弧状エンボス8,8が形成されている。
【0023】
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
【0024】
本生理用ナプキン1Aにおいては、前記不透液性裏面シート2は生理用ナプキンの両側部において吸収体4の側縁を若干越えた位置をシート端2a、2aとしており、一方、前記透液性表面シート3の幅寸法は、図2の横断面図にも示されるように、吸収体4の幅よりも若干大きめとされ、吸収体4を越えた位置で前記不透液性裏面シート2に接着され、表面がわ両側部にはそれぞれ、長手方向に沿って、かつ生理用ナプキンのほぼ全長に亘ってサイド不織布6,6が設けられている。
【0025】
このサイド不織布6は、本来、前記吸収体4に吸収された体液が側縁部まで達した後、表面側に滲み出すのを防止するために設けられるものであるが、本生理用ナプキン1Aでは特に、前記サイド不織布6の一部を側方に延在させることにより前記ウイング状フラップWを形成するようにしている。この際、前記不透液性裏面シート2は、ウイング状フラップWの折返し線RLを越えて外側に延在しないようにするとともに、不透液性裏面シート2のシート端2a、2aをウイング状フラップWの折返し線RLの近傍位置とするのが望ましい。このように、ウイング状フラップWの折返し線RL近傍に不透液性裏面シート2のシート端2aを位置させることにより、両者のコシの差、すなわち折返し線RLよりも外側部分が不織布より構成され、一方、内側部分が不織布およびプラスチックフィルムより構成されることによる剛性の差により前記ウイング状フラップWが折り曲げ易くなる。
【0026】
前記サイド不織布6としては、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いて構成されている。かかるサイド不織布6としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくは目付け量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。しかし、通気性を優先し過ぎると生理用ナプキン固定用フラップとしての強度を確保し得なくなるため、具体的には目付け量を25〜50g/m2とするとともに、引裂強度:0.2kg/30mm以上、好ましくは0.25kg/30mm以上、引張強度:2.0kgf/30mm以上、好ましくは2.5kgf/30mm以上、剛度(JIS L 1096)〔JIS 45°カンチレバー法〕:65mm以上、好ましくは70mm以上の条件を満たすように作製された不織布を用いるのが望ましい。前記引裂強度は、サンプルを60mm×70mmにカットし、そのサンプルの中央に30mmの切込みを入れ、ストログラフ試験機を使用し、クロスヘッドスピード:300mm/min、チャック間距離:40mmの測定条件で試験を行った場合の引裂強度値であり、前記引張強度は、サンプルを30mm×170mmにカットし、ストログラフ試験機を使用し、クロスヘッドスピード:500mm/min、チャック間距離:150mmの測定条件で試験を行った場合の引張強度値である。
【0027】
ところで、前記不透液性裏面シート2の非使用面側(外面)にはショーツに対する固定のために適宜の塗布パターンによって粘着層が形成されるとともに、前記ウイング状フラップWの外面側にも適宜の塗布パターンによって粘着層が形成され(図9参照符号53,54)、未使用製品状態ではこれらの粘着層を覆う剥離紙(図示せず)が設けられる。この場合、前記ウイング状フラップWが不織布であると、塗布された粘着剤が不織布に浸透し所定の粘着力を発揮し得ない事態が生じる。そこで、図4に示されるように、前記ウイング状フラップWに対して面状のヒートエンボス処理(クロスハッチング領域)を施し、一部をフィルム化し、このフィルム化領域10に粘着剤を塗布するようにする。
【0028】
また、使用に当たっては、前記剥離紙を剥がした上で、図5に示されるように、ウイング状フラップWの付け根の折返し線RLにて反対側、すなわちショーツ30の股間部を巻き込むように折返し、ショーツ30のクロッチ部分に止着するが、前記ウイング状フラップWが不織布であると、前記剥離紙を剥離させた際に、ウイング状フラップWを構成する不織布が層間剥離を起こすことが懸念されるが、前記フィルム化処理によって不織布の層間剥離も同時に防止されるようになる。
【0029】
さらに、生理用ナプキン1Aの装着時において、前記ウイング状フラップWを引っ張ってショーツの股間部に止着させる際、この引張力が前記ウイング状フラップWからサイド不織布6に伝達され、サイド不織布6と不透液性裏面シート2との剥離が生じることがある。これを防止するために、前記吸収体側縁よりも外方位置において、不透液性裏面シート2とサイド不織布6とを長手方向に沿う線状のヒートシール9によって固着するようにしてある。この線状ヒートシール9は、概ねナプキン製品長さの1/5以上の長さ範囲に亘って形成するのが望ましい。
【0030】
他方、前記サイド不織布6の内方側は、図2に示されるように、吸収体4の側縁よりも内側に所定幅S1だけ重なりをもって配設され、その内方がわ側縁の数mm幅分S2は透液性表面シート3に接着せずに、前記ウイング状フラップWを反対側に折り返した際、内側斜め上方に向かってある程度の起立を示すようになっている。その結果、粘性が高く透液性表面シート3の表面を流れる場合があっても、前記ある程度起立を示す内方がわ側縁部(前記S2部分)が経血等を阻止する障堰となって横漏れを防止するようになるとともに、サイド不織布6の撥水性により前記吸収体4に吸収された経血やおりもの等を吸収体4の側部よりも外部に透過させず、かつ滲み出しを防止するようになっている。
【0031】
〔第2形態例〕
図6は本発明の第2形態例に係る生理用ナプキン1Bの展開図、図7は図6のVII−VII線矢視図である。
【0032】
基本的構造は上記第1形態例と同様であるが、本第2形態例では、前記サイド不織布6',6'として、少なくとも短手方向(ナプキンの幅方向)に沿って伸縮性を有するサイド不織布を用いる点と、サイド不織布6'の内方がわ側縁部を起立させ立体ギャザーBSを形成した点が異なっている。
【0033】
以下、相違点のみについて詳述し、他の構造については同符号を付して説明を省略する。
【0034】
前記サイド不織布6'として、少なくとも1方向に伸縮性を有する不織布、具体的にはポリウレタンなどの可逆的に塑性変形し易い弾性樹脂材料からなる長繊維で構成した不織布、または引き延ばされた際に繊維自体の繊維直径は変化しないものの、ジグザグ状またはスパイラル状の捲縮が形成され、この捲縮が引き延ばされることによって伸縮性を示すようにした不織布等が使用されている。
【0035】
この場合、ショーツの股間部(クロッチ部)に固定されるウイング状フラップWが過度の伸縮性を示すと、ナプキンの固定保持機能が損なわれることがあるため、同図に示されるように、前記ウイング状フラップWの付け根部13を除く領域に面状のヒートエンボス処理(クロスハッチング領域)を施し、該ヒートエンボス付与領域のみをフィルム化(符号10領域)するようにする。この際、前記面状のヒートエンボス処理領域10の内側境界線10aは、内側に凸形状を成す円弧状線とするのが望ましい。換言すると、不透液性裏面シート2とサイド不織布6'とを長手方向に沿って固着した線状のヒートシール9は言わば、ウイング状フラップWの固定線となるが、この線状のヒートシール9から前記内側境界線10aまでの幅方向距離L(以下、伸縮可能距離という。)に関し、ウイング状フラップWの中間部では前記伸縮可能距離Lを小さくし、ウイング状フラップWの端部(前後部)では前記伸縮可能距離Lが大きくなるように、前記面状のヒートエンボス処理領域10の内側境界線10aは、内側に凸形状を成す円弧状線とするのが望ましい。
【0036】
これにより、前記伸縮可能距離Lの小さいウイング状フラップWの中間部は、身体の動きがあってもナプキン1Bを所定位置に固定保持するようになるとともに、前記伸縮可能距離Lの大きいウイング状フラップWの端部(前後部)では、身体の動きに追従する伸縮性を示すため、ナプキン1Bが位置ズレするのを防止するとともに、身体の動きに十分追従する変形性能を同時に満足するようになる。なお、もちろん前記フィルム化処理により、粘着剤が不織布内部に浸透するのを防止し表面への定着性を高める点、剥離紙の剥離時に不織布の層間剥離を防止する点は同様に達成される。
【0037】
一方、サイド不織布6’の内方側においては、図7に示されるように、透液性表面シート3に接着されない所定幅の自由縁部を有するとともに、その先端部分が二重に折り返され、この折返し内部に1または複数本の弾性伸縮部材、図示例では2本の弾性伸縮部材11,11が配設され、製品状態では表面側に起立する立体ギャザーBが形成されている。この立体ギャザーBの形成によって、より確実に経血等の横漏れが防止できるようになる。
【0038】
以上、両側部にそれぞれ1づつウイング状フラップW、Wを備えた生理用ナプキンの例について詳述したが、本発明は、図8に示されるように、後側寄り位置に第2ウイングWB、WBを有する夜用生理用ナプキン1Cについても、全く同様に適用することが可能である。その他の構造については前記第1形態例と同様であるため、同符号を付して説明は省略する。
【0039】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、両側部にウイング状フラップを備えた生理用ナプキンにおいて、前記ウイング状フラップの存在によって不快感を与えることが無いとともに、肌触り感や通気性が向上するようになる。また、前記サイド不織布を伸縮性不織布で構成する場合には、ウイングによって下着に固定されても、身体の動きに十分に追従し得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例に係る生理用ナプキン1Aの展開図である。
【図2】 図1のII−II線矢視図である。
【図3】 図1のIII−III線矢視図である。
【図4】 ウイング状フラップWへのフィルム化処理要領を示す要部拡大図である。
【図5】 本生理用ナプキン1Aの装着状態図を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第2形態例に係る生理用ナプキン1Bの展開図である。
【図7】 図6のVII−VII線矢視図である。
【図8】 本発明に係る生理用ナプキンの他例を示す展開図である。
【図9】 従来の生理用ナプキンの展開図である。
【図10】 その横断面図である。
【図11】 従来の生理用ナプキンの他例を示す展開図である。
【符号の説明】
1A・1B…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、3A…多孔性プラスチックシート、3B…親水性不織布、4…吸収体、5…クレープ紙、6…サイド不織布、6’…伸縮性サイド不織布、7…サイドエンボス、8…弧状エンボス、9…線状ヒートシール、10…フィルム化領域、11…弾性伸縮部材、RL…折返し線、W…ウイング状フラップ、B…立体ギャザー

Claims (9)

  1. 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する1つ以上のウイング状フラップが形成された生理用ナプキンにおいて、
    前記不透液性裏面シートは生理用ナプキンの両側部において吸収体側縁を若干越えた位置をシート端とし、前記生理用ナプキンの表面がわ両側部にそれぞれ長手方向に沿って、かつ生理用ナプキンのほぼ全長に亘ってサイド不織布を設けるとともに、前記サイド不織布の一部を側方に延在させることにより前記ウイング状フラップを形成し、かつ前記サイド不織布のほぼ全長に亘って前記不透液性裏面シートの両側部のシート端を越えて側方に延在させていることを特徴とする生理用ナプキン
  2. 前記ウイング状フラップを形成するサイド不織布は、目付け:25〜50g/m2、引裂強度:0.2kg/30mm以上、引張強度:2.0kgf/30mm以上、剛度(JIS L 1096):65mm以上の物性を有する撥水性不織布である請求項1記載の生理用ナプキン
  3. 前記ウイング状フラップに対して面状のヒートエンボス処理を施し、一部をフィルム化してある請求項1、2いずれかに記載の生理用ナプキン
  4. 前記吸収体側縁の外方位置において、不透液性裏面シートとサイド不織布とを長手方向に沿う線状のヒートシールによって固着してある請求項1〜3いずれかに記載の生理用ナプキン
  5. 前記不透液性裏面シートは、前記ウイング状フラップの折返し線を越えて外側に延在していない請求項1〜4いずれかに記載の生理用ナプキン
  6. 前記サイド不織布は、内方側部分に透液性表面シートに接着されていない所定幅の自由縁部を有するとともに、該自由縁部に対し長手方向に沿って弾性伸縮部材が配設され、表面側に起立する立体ギャザーが形成されている請求項1〜5いずれかに記載の生理用ナプキン
  7. 前記不透液性裏面シートが透湿性フィルムである請求項1〜6いずれかに記載の生理用ナプキン
  8. 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、両側部にそれぞれ下着に対する固定のために側方に突出する1つ以上のウイング状フラップが形成された生理用ナプキンにおいて、
    前記不透液性裏面シートは生理用ナプキンの両側部において吸収体側縁を若干越えた位置をシート端とし、前記生理用ナプキンの表面がわ両側部にそれぞれ長手方向に沿って、かつ生理用ナプキンのほぼ全長に亘って、少なくとも短手方向に沿って伸縮性を有するサイド不織布を設けるとともに、前記サイド不織布の一部を側方に延在させることにより前記ウイング状フラップを形成し、かつ前記ウイング状フラップの付け根部を除く領域に面状のヒートエンボス処理を施すことにより該ヒートエンボス付与領域のみをフィルム化するとともに、前記サイド不織布のほぼ全長に亘って前記不透液性裏面シートの両側部のシート端を越えて側方に延在させていることを特徴とする生理用ナプキン
  9. 前記面状のヒートエンボス処理領域の内側境界線は、内側に凸形状を成す円弧線としてある請求項8記載の生理用ナプキン
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