JP4385148B2 - 電波吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、電波を吸収することができる電波吸収体に関する。
近年、室内における無線LANが普及しつつある。無線LANにおいては、壁、天井、床(以下、壁等という。)における電波の反射波によって無線LANで通信する機器が誤作動を起こす可能性がある。そのため、壁等に電磁波吸収体を設けて電波の反射を防止する対策が講じられる。電波吸収体は、電波の吸収方法により、磁性体粉末混合型、導電体粉末混合型、λ/4型の3つに分類される。
これらのうち、λ/4型電波吸収体は、反射層と誘電体層と低抵抗層とを有し、低抵抗層の表面で反射した表面反射波と反射層で反射した内部反射波とが逆位相で同振幅になるようにインピーダンス整合されたものである。この電波吸収体によれば、表面反射波と内部反射波とが干渉しあうことにより、反射波を減衰させることができる。
従来、λ/4型電波吸収体の低抵抗層としては、酸化インジウム−酸化すず膜(以下、ITO膜という。)が使用されていた。しかし、ITO膜は高価であるし、可撓性が低いために誘電体層に貼り付ける際の施工性が低いという問題があった。
そこで、紙基材と該紙基材に導電性塗料が塗工されて形成された低抵抗層とを有する導電紙等の導電性基材を、接着剤を介して、反射層上の誘電体層に設けた電波吸収体が提案されている(非特許文献1参照。)。導電性塗料とは、導電性物質およびバインダを主成分として含む塗料のことであり、その導電性塗料から形成された塗膜は安価で、可撓性が高いため、ITO膜の欠点を克服できる。
大塚健二郎、外3名、「電子情報通信学会論文誌 B−II」、電子情報通信学会発行、J78−B−II巻、1995年、p.1〜8
しかし、接着層を介して導電性基材の低抵抗層と誘電体層とを貼り合わせた場合には、接着層を構成する接着剤の種類によっては低抵抗層の表面抵抗値が上昇して電波吸収性能が低くなることがあった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、接着剤を介して低抵抗層が誘電体層に貼り合わされているにもかかわらず、電波吸収性能に優れている電波吸収体を提供することを目的とする。
本発明の電波吸収体は、導電性基材のいずれか一方の面に、接着層と、誘電体層と、反射層とが順次積層されている電波吸収体であって、
導電性基材は、紙基材の少なくとも片面に塗工層が形成された塗工紙と、前記塗工層に積層され、導電性物質およびバインダを主成分として含有する低抵抗層とを備え、
接着層が、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系および澱粉系接着剤からなる群から選ばれる1種以上の接着剤からなることを特徴とする。
本発明の電波吸収体においては、接着層が導電性物質を含有することが好ましい。
本発明の電波吸収体においては、低抵抗層における導電性物質がカーボンブラックであり、かつ、バインダがポリエステルであることが好ましい。
本発明の電波吸収体は、接着剤を介して低抵抗層が誘電体層に貼り合わされているにもかかわらず、電波吸収性能に優れる。
本発明の電波吸収体において、接着層が導電性物質を含有する場合には、電波吸収性能により優れる。
また、本発明の電波吸収体において、低抵抗層における導電性物質がカーボンブラックであり、かつ、バインダがポリエステルであれば、低抵抗層の表面抵抗値を理論的に最も電波吸収性を低くできる377Ω/□に合わせこむことが容易になる。
さらに、本発明の電波吸収体において、シート基材が、紙基材の少なくとも片面に形成された塗工層を有するものであり、該シート基材の顔料を主成分とした塗工層に低抵抗層が積層されていれば、安定した低抵抗層を形成できるため、電波吸収性能がより優れる。
本発明の電波吸収体の一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の電波吸収体を示す。この電波吸収体1は、シート基材11aと低抵抗層11bとを有する導電性基材11(図2参照)の片面に、接着層12と誘電体層13と反射層14が順次積層されているものである。
[シート基材]
導電性基材11を構成するシート基材11aとしては、木材パルプを主成分とする上質紙・中質紙や、微塗工紙、コート紙、アート紙などの塗工紙を使用できる。また、シート基材11aとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等のプラスチックフィルム、またはこれらのプラスチックを紙の片面または両面にラミネートしたラミネート紙、合成紙を使用できる。
シート基材11aの低抵抗層11b側と反対側の面には模様となる印刷が施されていてもよい。
これらのシート基材11aの中でも塗工紙が好ましい。ここで、塗工紙とは、上質紙や中質紙などの紙基材と、紙基材の少なくとも片面に形成され、顔料を主成分とし、バインダ、助剤などが含まれる塗工層とを有するものである。塗工紙を構成する紙基材は可撓性に優れる上に安価であるから、シート基材11aが塗工紙である場合には、シート基材11aと低抵抗層11bとからなる導電性基材11を導電紙として利用でき、その可撓性も高くでき、安価にできる。また、低抵抗層11bを形成する際に、導電性塗料を塗工層に塗工することで、紙基材内への導電性塗料の浸透を防ぐことができる。したがって、均一な低抵抗層11bを形成でき、電波吸収性能を高くすることができる。
[低抵抗層]
導電性基材11を構成する低抵抗層11bは、導電性物質とバインダとを主成分として含有する層である。低抵抗層11bは、導電性物質とバインダとを主成分とし、導電性物質が全固形分中の50質量%以上を占めることが好ましい。
導電性物質としては、例えば、カーボンブラック、金属粉末、炭素繊維、金属繊維、金属酸化物粉末などが挙げられる。
さらに、カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のオイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラックなどが挙げられる。
金属粉末としては、銅、銀、ニッケルなどの粉末が挙げられる。
炭素繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維などが挙げられる。
金属繊維としては、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの繊維が挙げられる。
金属酸化物粉末としては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどが挙げられる。
これらの中でも、カーボンブラックが好ましく、さらにカーボンブラックの中でも、ケッチェンブラックが好ましい。ケッチェンブラックは中空で比重が小さいため、同一添加質量の場合、他のカーボンブラックに比べて嵩高になり、その結果、カーボン粒子同士の接触点が多くなるため、導電性をより高くすることができる。
バインダとしては特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
低抵抗層11bの表面抵抗値は300〜450Ω/□が好ましく、実用上、充分に満足できる電波吸収量が得られることからは、340〜420Ω/□であることがより好ましい。この中でも、電波吸収性能を高くするためには、理論的に表面抵抗値が377Ω/□であることが最も好ましい。その抵抗値にするための導電性物質としては、カーボンブラック、金属粉末、炭素繊維、金属繊維、金属酸化物粉末などのいずれの材料であってもよい。しかし、例えば、金属粉末や金属酸化物粉末のような金属系材料の場合、固有抵抗値自体が非常に低いため、表面抵抗値を377Ω/□にするには低抵抗層を極薄膜にせざるを得ず、安定した加工が難しくなったり、金属材料の経時酸化による抵抗値変化といった問題を有する。これに対し、カーボンブラックを使用すれば、低抵抗層11bを極薄膜にしなくても、表面抵抗値を377Ω/□にすることができる。また、低抵抗層11bのバインダはポリエステルであることが好ましいが、その理由については定かではない。表面抵抗値はバインダ中の導電性物質の分散性も大きく影響することがわかっており、ポリエステルを用いれば所望の表面抵抗値377Ω/□にするのに適した分散性が得られるものと推定される。
この低抵抗層11bは、シート基材11a上に、導電性物質とバインダとを含有する導電性塗料を塗工し、乾燥することで形成される。その際に使用される塗工機としては、例えば、リバースロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイフコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター、カーテンコーターなどが挙げられる。また、乾燥機としては、例えば、熱風乾燥機、赤外線乾燥機、真空乾燥機などが挙げられる。また、印刷機により塗工してもよい。
[接着層]
本発明者らが鋭意検討した結果、一般的な粘着剤として使用されるアクリル系、ゴム系、ウレタン系を用いた場合には、低抵抗層11bの抵抗値上昇が見られるのに対し、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系および澱粉系接着剤を用いると低抵抗層11bの抵抗値がほとんど変化しないことを見出した。
すなわち、接着層12は、接着性を有する層であり、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、澱粉系接着剤からなる群から選ばれる1種以上の接着剤からなる層である。
この接着層12は導電性物質を含有することが好ましい。接着層12が導電性物質を含有すれば、低抵抗層11bと接着層12とが導電性を有することになり、表面抵抗値を377Ω/□に近づけることができるため、電波吸収性能をより高くできる。接着層12に含有させる導電性物質としては、低抵抗層11bを構成するものと同じものが挙げられる。
[誘電体層]
誘電体層13としては、熱可塑性樹脂の層、熱硬化性樹脂の層、無機化合物の層、ベニア板等の木製の板などが使用される。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂は発泡していても構わない。
無機化合物としては、例えば、石膏、ケイ酸カルシウム、セメント、コンクリートなどが挙げられる。
これらの中でも、建築材として好適であることから、石膏、ケイ酸カルシウム、ベニア板、発泡ポリスチレン(発泡スチロール)が好ましく、さらには、不燃性を確保できる点で、石膏、ケイ酸カルシウムが好ましい。
誘電体層13の厚さは、吸収しようとする電波の周波数に応じて適宜選択される。
[反射層]
反射層14としては、金属の板または箔、導電性物質を含有する層などが挙げられる。金属としては、銅、アルミニウム、鉄などが挙げられるが、安価である点でアルミニウムが好ましい。
[製造方法]
電波吸収体1は、例えば以下のように製造できる。シート基材11aと低抵抗層11bとからなる導電性基材11を用意し、その導電性基材11の低抵抗層11bに、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、澱粉系接着剤からなる群から選ばれる1種以上の接着剤を塗布して接着層12を形成する。そして、あらかじめ反射層14が貼り付けられた誘電体層13を用意し、誘電体層13における反射層14が貼り付けられた面と反対側の面に、接着層12を介して、導電性基材11を貼り合わせて、電波吸収体1を得る。
以上説明した電波吸収体1では、接着層12が、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、澱粉系接着剤からなる群から選ばれる1種以上の接着剤からなるので、低抵抗層11bに接触した場合に、その表面抵抗値の上昇を抑えることができる。したがって、接着層12を介して、導電性基材11の低抵抗層11bが貼り合わされているにもかかわらず、電波吸収性能に優れている。
(実施例1)
塗工紙(王子製紙社製、OKトップコート、坪量;84.9g/m)の塗工層に、ポリウレタンとカーボンブラックとを含有する導電性塗料A(東洋インキ製造社製KB1840A)を、乾燥塗工量が30g/mになるように塗工、乾燥して低抵抗層を形成し、導電性基材を得た。次いで、その低抵抗層に酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤(アイカ工業社製A−1400S、酢酸ビニル重合体;42質量%、水;58質量%)を、乾燥塗工量が10g/mになるように塗工して接着層を形成した。そして、その接着層を、厚さ9.5mmの石膏ボード(誘電体層)の片面に貼り付け、石膏ボードの他方の面に厚さ12μmのアルミニウム箔を貼り付けて電波吸収体を得た。
なお、石膏ボードの厚さが9.5mmの電波吸収体は、無線LAN等に利用される5.2GHzの電波を吸収することを目的としたものである。
(実施例2)
塗工紙の塗工層に、ポリウレタンとカーボンブラックとを含有する導電性塗料B(東洋インキ製造社製KB1849A)を、乾燥塗工量が20g/mになるように塗工したこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例3)
塗工紙の塗工層に、ポリエステルとカーボンブラックとを含有する導電性塗料C(大日精化社製ダイプラコートE6700)を、乾燥塗工量が6g/mになるように塗工したこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
実施例1〜3において、接着層を形成する前に低抵抗層の表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。ここで、表面抵抗値は、三菱化学社製ロレスタを用いて四探針法で測定した。
Figure 0004385148
表1に示すように、低抵抗層がカーボンブラックとポリエステルとを主成分として含有する実施例3では、最も少ない塗工量で目標とする表面抵抗値である377Ω/□に近い値にすることができた。したがって、実施例3の電波吸収体は電波吸収性能が特に高いものである。
(実施例4)
酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤の代わりに酢酸ビニル重合体溶剤型接着剤A(アイカ工業社製S−230、溶媒:メタノール)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例5)
酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤の代わりに酢酸ビニル重合体溶剤型接着剤B(コニシ社製K17、溶媒:メタノール)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例6)
酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤の代わりにエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン型接着剤(コニシ社製SP210N)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例7)
酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤の代わりに澱粉のり(矢沢化学工業社製グルーS)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
ここで、矢沢化学工業社製グルーSは、小麦澱粉、エステル・エーテル架橋可変性澱粉であり、防かび剤としてイソチアゾリン化合物・イミダゾール化合物が添加されている。また、澱粉のりを塗工する前には、1kgの澱粉のりに対して777gの水を添加して希釈した。
(比較例1)
酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤の代わりにアクリル系粘着剤(溶剤型、東洋インキ製造社製BPS2954/BHS8515=100/1)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
(参考例1)
実施例1と同様にして塗工紙の塗工層に低抵抗層を形成した。そして、その低抵抗層を厚さ9.5mmの石膏ボードの片面に接触させ、接着剤を用いて貼り合わせる代わりに、低抵抗層の周囲を石膏ボードに接着テープで固定し、石膏ボードの他方の面に厚さ12μmのアルミニウム箔を貼り付けて電波吸収体を得た。
(実施例8)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例1と同様にして電波吸収体を得た。
なお、石膏ボードの厚さが19mmの電波吸収体は、無線LAN等に利用される2.45GHzの電波を吸収することを目的としたものである。
(実施例9)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例4と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例10)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例5と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例11)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例6と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例12)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例7と同様にして電波吸収体を得た。
(比較例2)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ比較例1と同様にして電波吸収体を得た。
(参考例2)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ参考例1と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例13)
希釈前の澱粉のりに対してカーボンブラック(新日本テクノカーボン社製NCK黒鉛粉GA−50)を1質量%添加したこと以外は実施例7と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例14)
希釈前の澱粉のりに対してカーボンブラックを5質量%添加したこと以外は実施例7と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例15)
希釈前の澱粉のりに対してカーボンブラックを10質量%添加したこと以外は実施例77と同様にして電波吸収体を得た。
(実施例16〜18)
石膏ボードの厚みを19mmにしたこと以外はそれぞれ実施例13〜15と同様にして電波吸収体を得た。
実施例1,実施例4〜18の電波吸収体について、反射電力法により周波数に対する電波吸収量を測定した。その結果を図3〜6に示す。
反射電力法による電波吸収量の測定は、電波暗室中に設置された測定装置(図7参照)を用いて行った。測定装置50は、電波を発する発振器51と、発振器51に取り付けられた送信アンテナ52と、電波を観測するスペクトラムアナライザ53と、スペクトラムアナライザ53に取り付けられた受信アンテナ54と、発振器51およびスペクトラムアナライザ53に接続されたコントローラ55と、電波吸収体またはブランク試験用金属板を取り付ける支持台56を有して構成されるものである。送信アンテナ52と受信アンテナ54との中心間隔を25cm、送信アンテナ52および受信アンテナ54と支持台56との間隔を2.5mとした。
そして、この測定装置50を用い、まず、支持台56に、ブランク試験用金属板を取り付け、送信アンテナ52から電波をブランク試験用金属板に向けて送信し、該金属板で反射した電波を受信アンテナで受信した。その際、コントローラ55により電波の周波数を一定間隔で変化させた。次いで、支持台56に電波吸収体を取り付け、送信アンテナ52から電波を電波吸収体に向けて送信し、該電波吸収体で反射した電波を受信アンテナで受信した。その際、コントローラ55により電波の周波数を一定間隔で変化させた。そして、電波吸収体での反射電力測定結果から金属板での反射電力測定結果を差し引いて電波吸収量を求めた。
図3の結果より、誘電体層の厚さが9.5mmの実施例1,4〜7の電波吸収体は周波数5.2GHzの電波を吸収していた。中でも、酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤、酢酸ビニル重合体溶剤型接着剤Bを用いて接着層を形成した実施例1,5の電波吸収体の電波吸収性能が優れていた。
図4の結果より、誘電体層の厚さが19mmの実施例8〜12の電波吸収体は、周波数2.45GHzの電波を吸収していた。中でも、酢酸ビニル重合体溶剤型接着剤Bを用いて接着層を形成した実施例10の電波吸収体の電波吸収性能が優れていた。
以上の結果より、酢酸ビニル重合体エマルジョン型接着剤、酢酸ビニル重合体溶剤型接着剤Bを用いて接着層を形成した実施例1,5の電波吸収体は、接着層を介さずに低抵抗層を誘電体層とが接した参考例1,2の電波吸収体とほぼ同等の電波吸収性能が得られた。
また、図3および図4に示すように、接着層がアクリル系粘着剤からなる比較例1および比較例2の電波吸収体は、接着層が酢酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、澱粉類からなる実施例1〜7(ただし実施例2,3は図示せず。)および8〜12のものより電波吸収性能が低かった。
図5の結果より、誘電体層の厚さが9.5mmの実施例13〜15の電波吸収体は、周波数5.2GHzの電波を吸収していた。また、図6の結果より、誘電体層の厚さが19mmの実施例16〜18の電波吸収体は、周波数2.45GHzの電波を吸収していた。さらに、図5および図6において、実施例7および実施例13〜15、実施例12および実施例16〜18を比較することにより、澱粉のりへのカーボンブラック添加量が多くなるほど、電波吸収量が多くなることがわかった。
本発明の電波吸収体の一実施形態を示す断面図である。 導電性基材の一例を示す断面図である。 実施例1,4〜7および比較例1の電波吸収体における周波数に対する電波吸収量を示すグラフである。 実施例8〜12および比較例2の電波吸収体における周波数に対する電波吸収量を示すグラフである。 実施例7および実施例13〜15の電波吸収体における周波数に対する電波吸収量を示すグラフである。 実施例12および実施例16〜18の電波吸収体における周波数に対する電波吸収量を示すグラフである。 電波吸収量を測定する装置を示す模式図である。
符号の説明
1 電波吸収体
11 導電性基材
11a シート基材
11b 低抵抗層
12 接着層
13 誘電体層
14 反射層

Claims (3)

  1. 電性基材のいずれか一方の面に、接着層と、誘電体層と、反射層とが順次積層されている電波吸収体であって、
    導電性基材は、紙基材の少なくとも片面に塗工層が形成された塗工紙と、前記塗工層に積層され、導電性物質およびバインダを主成分として含有する低抵抗層とを備え、
    接着層が、酢酸ビニル重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系および澱粉系接着剤からなる群から選ばれる1種以上の接着剤からなることを特徴とする電波吸収体。
  2. 接着層が導電性物質を含有する請求項1に記載の電波吸収体。
  3. 低抵抗層における導電性物質がカーボンブラックであり、かつ、バインダがポリエステルである請求項1または2に記載の電波吸収体。
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