JP4381495B2 - MCP-1 receptor antagonist comprising organic germanium compound as active ingredient, and preventive or therapeutic agent for inflammatory disease and organ disorder involving MCP-1 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ゲルマニウム化合物、好ましくは3ーオキシゲルミルプロピオン酸を有効成分とするＭＣＰ−１受容体拮抗剤、さらには、ＭＣＰ−１が関与する炎症性疾患及び臓器障害、即ち、単球等の炎症細胞の浸潤等に起因する炎症性疾患及び臓器障害の発症予防または治療剤に係る。
【０００２】
【従来技術】
有機ゲルマニウム化合物、殊に3−オキシゲルミルプロピオン酸は、複雑な重合性を有する化合物として知られており、特公昭５７−５３８００号には、各種構造体の存在の可能性が記載されている。本発明者等は、さらに複数の構造体の存在を発見し、高活性構造体を特定するに至った（特開平７−２３８０２２号）。
また、この物質は、抗ウイルス作用（特公昭５７−５３８００号）を初めとして、多様な薬理活性を有することから、多くの用途に関する研究がなされている。本発明者等は、インターフェロン産生増強作用（特開平２−１３４８１８号）、インターフェロン効果増強作用（特開平７−２３８０２２号）を発見し開示してきた。しかし、ケモカインに対する作用、及び、ケモカインに起因する各種疾患に対する作用については明らかにされていなかった。
【０００３】
ケモカイン（chemokine,chemotactic cytokineの略称)は白血球の遊走活性を有するポリペプチドの総称である。一般に、白血球の炎症局所への浸潤は、(i)白血球の血管内皮細胞への接着、(ii)白血球の血管内皮細胞間隙の通過と基底膜の破壊、(iii)白血球の血管外への遊出とその後の組織への遊走の過程を経る。これら一連の白血球の動作を制御する因子として種々のメデイエーターとともに炎症局所から産生されるケモカインが重要な役割を果たす。
【０００４】
ケモカインのアミノ酸配列には特徴的な４つのシステインが含まれており、そのシステインの配列様式によってケモカインは２つのグループに大別される。即ち、最初の２つのシステインが１個のアミノ酸で隔てられているCXCケモカインサブファミリー（αケモカインサブファミリー）と、１番目と２番目のシステインが隣りあっているCCケモカインサブファミリー（βケモカインサブファミリー）である。CXCケモカインサブファミリーには、インターロイキン8（IL-8）などがあり、CCケモカインサブファミリーには、Monocyte Chemotactic Protein-1（以下には、「ＭＣＰ−１」と略記する。）、MIP-1α/β（Macrophage Inflammatory Protein-1α./βの略称）、RANTES(Regulated on Activation, Normal T cell expressed and Secretedの略称）などがある。IL-8を初めとするCXCケモカインサブファミリーは、急性炎症において、主に好中球に作用する。一方、CCケモカインサブファミリーは、主に単球、リンパ球に作用する。
【０００５】
ＭＣＰ−１は、CCケモカインサブファミリーに属するケモカインであり、細胞表面の7回膜貫通型レセプターに属するCCR2を受容体とする。ＭＣＰ−１は76個のアミノ酸からなる分子量8,700の蛋白で、単球乃至マクロファージに強い遊走活性を示し、また、好塩基球や活性化リンパ球にも遊走活性を示すが、好中球や好酸球に対する遊走活性は認められていない。
このＭＣＰ−１が、炎症病変部位への血中単球及びマクロファージの集積を惹起し、かつこれらを活性化することにより病変の発症進展に深く関与している。慢性関節リウマチ患者においては、滑液中には高濃度のＭＣＰ−１が認められ、また滑膜被覆細胞には免疫組織学的にＭＣＰ−１陽性像が認められている。また、セルレイン誘起膵炎や腎炎においても、炎症組織にMCP-１の強い発現が認められている。さらに、グルカン誘起ラット肺肉芽腫症や肺線維症でも、単球の浸潤が病変の発症進展を誘導するとされており、ＭＣＰ−１の関与が強く示唆されている。
また、I型糖尿病、アトピー性皮膚炎、喘息などの疾病においても、病巣において発現されたＭＣＰ−１が病巣への単球浸潤を促進し、病変の発症、進展に深く関与することが推測されている。
【０００６】
更に、慢性炎症組織において、疼痛発生部位には、メモリーＴ細胞の浸潤が認められる。このメモリーＴ細胞には、ＭＣＰ−１受容体であるCCR2が発現しており、ＭＣＰ−１が疼痛の発生に関与することが推察される。また、メモリーＴ細胞は、βエンドルフィンを内包しており、刺激によりβエンドルフィンを遊離して疼痛抑制に働くことも明らかになってきたが、βエンドルフィンの遊離がCCR2の消失とともに起こることも、ＭＣＰ−１又はその受容体が疼痛の発生に関与することを物語っている。
【０００７】
よって、ＭＣＰ−１受容体に拮抗する薬剤は、単球等の炎症性細胞の浸潤を阻害する等のメカニズムにより、慢性関節リウマチ、膵炎、腎炎、肺肉芽腫症、肺線維症及びI型糖尿病（糖尿病性組織炎症）等の炎症性疾患及び臓器障害の予防または治療剤、また、アトピー性皮膚炎及び喘息等の疾患の予防または治療剤、更に、癌性疼痛やリウマチ性疾患の疼痛及び痛風等に例示される慢性炎症に伴う疼痛の抑制剤となることが期待される。
【０００８】
この作用メカニズムを応用した薬剤に関するものとしては、現在のところ、抗ＭＣＰ−１抗体（FASEB Ｊ.,10,1418-1425,1996）やＭＣＰ−１のアナログ（J.Exp.Med.，181,631-640,1995）が、ＭＣＰ−１の関与する炎症モデルにおいて炎症性疾患及び臓器障害の発症予防または治療剤として基礎研究が進められている。しかしながら、これらの物質については、生産・単離・精製過程において、純度・収率・経済性等の問題が山積しており、実用化までにはさらに時間が必要である。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ＭＣＰ−１が関与する炎症性疾患及び臓器障害、即ち、ＭＣＰ−１受容体であるCCR2発現炎症性細胞（単球等）の浸潤等に起因する炎症性疾患及び臓器障害に対する発症予防または治療剤、例えば、慢性関節リウマチ、膵炎、腎炎、肺肉芽腫症、肺線維症、I型糖尿病（糖尿病性組織炎症）、アトピー性皮膚炎及び喘息、更に疼痛の発症予防または治療剤を提供するものである。
尚、これらの具体的疾患は、広い意味ではすべて炎症性疾患であり、１つの概念で捉えることができる。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ＭＣＰ−１とCCR2との結合を阻害する拮抗剤のスクリーニングを行い、その拮抗剤の炎症性疾患及び臓器障害の発症に対する予防または治療剤としての可能性について検討した。その結果、当該化合物が、単球のＭＣＰ−１に対する走化性（chemotaxis）を抑制し、さらに、単球等の炎症性細胞の浸潤が深く関与する炎症動物モデルにおいて、当該細胞の浸潤を著しく抑制する作用等を有すると共に、炎症性疾患や臓器障害の発症を顕著に抑制することを見出し、本発明を完成するに至った。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される有機ゲルマニウム化合物は、以下式
［(O_1/2)₃Ge-A-CO₂H]_n
（式中、ｎは１以上の数、Aは低級アルキル基）で表される化合物で、好ましくは、以下式
［(O_1/2)₃Ge-A-CO₂H]_n
（式中、ｎは１以上の数、Aは炭素数１から３の低級アルキル基）で表され、更に好ましくは、以下立体構造式、
【化２】
(式中、Rは−CH₂CH₂COOH、mはプロパゲルマニウムプロピルエステルの重量平均分子量から換算した重量平均重合度であり、１３７±８４［平均値±標準誤差（3σ）］を示す。）
最小構成単位 (O_1/2)₃GeCH₂CH₂COOH
実験式 C₆H₁₀Ge₂O₇
にて示される3ーオキシゲルミルプロピオン酸８員性構造体であり、表１及び表２に記載の物理化学的性質を有する。
（表中本発明物質を「ＳＫー８１８」として記載する。表１は光散乱法による分子量測定結果を、表２は粉末X線解析により求めた格子定数を示す。）
【００１２】
【表１】
【００１３】
【表２】
【００１４】
本発明による3-オキシゲルミルプロピオン酸は、ＭＣＰ−１受容体拮抗剤等として提供される。すなわち、ＭＣＰ−１が関与する炎症性疾患及び臓器障害の発症予防または治療剤として提供されるものである。具体的には、慢性関節リウマチ、膵炎、腎炎、肺肉芽腫症、肺線維症、I型糖尿病（糖尿病性組織炎症）、アトピー性皮膚炎及び喘息、更に疼痛に対して適用される。
【００１５】
本発明による3-オキシゲルミルプロピオン酸を実際にヒトに投与する場合は、本発明物質を0.005重量%〜5重量%に対して作用活性化安定化担体を0.005重量%〜50重量%を含有するように調製された組成物として使用されることが好ましい。
作用活性化安定化担体としては、乳糖・ショ糖・デキストラン類等の糖類、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系高分子性物質、アルブミン等の天然性高分子物質が使用される。
さらには、これに、一般に使用されている直接的治療効果の高い薬剤類（たとえばアレルギー疾患であれば抗アレルギー剤、炎症疾患であれば抗炎症剤等）を混合製剤化する事もできる。
【００１６】
本発明による3-オキシゲルミルプロピオン酸は、通常は経口製剤として用いられるが、座剤、鼻腔製剤、注射製剤等としても利用することができる。
剤型及び投与量に関しては、本発明による3-オキシゲルミルプロピオン酸は、通常の剤型形態でも使用できうるものであるが、配合する薬剤との特性に合わせて腸溶性とすることもできる。なお、本発明薬剤をヒトに投与する場合の投与量は、剤型・患者の年齢等に依存するが、一日あたり1mg〜1500mgの範囲内であり、体重５０ｋｇの成人に対する経口投与では、一日あたり60mg〜120mgが好ましい。
【００１７】
【実施例】
以下には本発明物質の製造例、薬効薬理試験例、製剤例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
【００１８】
製造例
２５２ｇ(1モル）の３−トリクロロゲルミルプロピオン酸を、エチルアルコール２リットル中に溶解させ、この溶液温度を20℃に保ちつつ、水1．5リットルを数時間をかけて添加する。一昼夜放置した後、吸引ろ過により結晶を濾取し、アセトンにて洗浄し減圧乾燥する事により、収率90%で3-オキシゲルミルプロピオン酸重合体を得た。
得られた本発明化合物は、光散乱法により分子量を測定し、粉末Ｘ線解析法により格子定数を測定した。結果は表１及び表２に示す通りであった。
【００１９】
組成物製造例
ヒドロキシプロピルセルロース１重量に対して、本発明物質２重量をエタノールを浸潤剤として練合し、50℃以下の温度で乾燥後粉末または粒状の組成物を得た。
【００２０】
［カプセル剤］
以下の処方で常法によりカプセル剤を調製した。
３−オキシゲルミルプロピオン酸重合体 １０．０
乳糖 １６５．５
ヒドロキシプロピルセルロース ２．７
ステアリン酸マグネシウム １．８
合計重量 １８０．０ｍｇ
【００２１】
［錠剤］
以下の処方により圧縮錠剤を調製した。
３−オキシゲルミルプロピオン酸重合体 １０．０
乳糖 １５９．２
CMC-Na ８．０
軽質無水ケイ酸 ２．０
ステアリン酸マグネシウム １．８
合計重量 １８０．０ｍｇ
【００２２】
薬理試験例
以下に本発明物質である3-オキシゲルミルプロピオン酸の薬理試験例を示す。尚、本発明物質である3-オキシゲルミルプロピオン酸は、「ＳＫー８１８」と示す。
試験例１
THP-1細胞のＭＣＰ−１に対する遊走に於けるＳＫー８１８の阻害能の測定
（１）実験方法
48穴マイクロケモタキシスチャンバー（NeuroProve:登録商標）と、5μmポアサイズのポリカーボネートフィルター（PVP-coat NeuroProve:登録商標）（以下、試験例１中の記載において、「フィルター」という。）を用いた。ヒト単球由来細胞株THP-1細胞を10%FBS添加RPMI1640培地で6×10⁶cells/mlに調製し、ＳＫー８１８を最終濃度0.1μg/ml〜3μg/mlとなるように添加し、細胞を3×10⁶cells/mlとして45分間インキュベートした。
また、ヒト・リコンビナントＭＣＰ−１(Peprotech社製)を培地により最終濃度5nMに希釈し、これをケモタキシスチャンバーの下室に26μl添加した後、フィルターを置き、上室をセットした。
上室にインキュベーション終了後のTHP-1細胞3×10⁶cells/mlを50μl入れ、37℃、5%CO₂下に２時間インキュベートした。その後、フィルターを取り出し、Diff Quick染色液（国際試薬製）にてフィルター下面に遊走したTHP-1細胞を固定染色し、顕微鏡下で遊走細胞数を算定した。データは、4穴の平均値により示した。
（２）結果及び考察
下記の表３に結果を示した。ＳＫー８１８は、0.1μg/ml〜1μg/mlで用量依存的にヒト単球由来細胞株THP-1細胞のケモタキシスを抑制した。
【００２３】
【表３】
【００２４】
試験例２
好中球のIL-8に対する遊走に於けるＳＫー８１８の阻害能の測定
（１）実験方法
48穴マイクロケモタキシスチャンバー（NeuroProve:登録商標)と、3μmポアサイズのポリカーボネートフィルター（PVP-free NeuroProve:登録商標）（以下、試験例２中の記載において、「フィルター」という。）を用いた。ヒト末梢血より好中球を分離し、0.5%BSA添加RPMI1640培地（15mM HEPES,pH7.4）に4× 10⁶cells/mlとなるように調製し、ここにＳＫー８１８を最終濃度0.1μg/ml〜3μg/mlとなるように添加して、好中球数を2×10⁶cells/mlとして45分間インキュベートした。
また、ヒト・リコンビナントIL-8（Genzyme社製）を培地で最終濃度5nMに希釈して、ケモタキシスチャンバーの下室に26μlを添加し、フィルターを置き、上室をセットした。上室にインキュベーション終了後の好中球2×10⁶cells/mlを50μlを入れ、37℃、5%CO₂下に1時間インキュベートした。
フィルターを取り出し、Diff Quick染色液（国際試薬製）にてフィルター下面に遊走した細胞を固定染色し、顕微鏡下で遊走細胞数を算定した。データは、4穴の平均値により示した。
（２）結果及び考察
下記の表４に結果を示した。ＳＫー８１８は、好中球のケモタキシスをほとんど抑制しなかった。
【００２５】
【表４】
【００２６】
試験例３
チオグリコレート刺激マウスの腹腔マクロファージ浸潤に対するＳＫー８１８の効果
（１）実験方法
ICR系雄性マウスの腹腔に3%チオグリコレート培地1mlを注射し、2及び3日後にＳＫー８１８（1mg/kg及び3mg/kg）を経口投与した。4日後に腹腔をPBSにより洗浄することで浸潤細胞を採取し、コールターカウンターにより計数した。
（２）結果及び考察
下記の表５に結果を示した。チオグリコレート培地注射4日後に、腹腔浸潤細胞は正常マウスに比較して20倍以上になった。ＳＫー８１８は1mg/kg及び3mg/kgでマクロファージの腹腔浸潤を有意に抑制した。
なお、データとしては示さないが、本実験モデルでは、チオグリコレート刺激後、1乃至2日後には好中球が腹腔内に浸潤する。このモデルに対し、チオグリコレート刺激日当日及び1日後にＳＫー８１８を投与しても、2日後の好中球浸潤には影響しなかった。
【００２７】
【表５】
【００２８】
試験例４
セルレイン投与マウス急性膵炎に対するＳＫー８１８の効果
セルレイン投与マウスでは病態の進展に単球浸潤が関与し、セルレイン投与60分後に膵臓でＭＣＰ−１が発現し、病態進行につれて増加することが知られている。
（１）実験方法
６週齢雄性ICR系マウスを使用した。セルレイン（Sigma社）をPBSに溶解し、 50μg/kgで1時間おきに７回腹腔内に投与した。ＳＫー８１８を最終セルレイン投与直後に1mg/kg及び10mg/kgで経口投与した。初回セルレイン投与12時間後に採血し、血清アミラーゼ活性をアミラーゼ測定キット（和光純薬）を用いて測定した。また、膵重量を測定した。
（２）結果及び考察
表６に結果を示した。ＳＫー８１８は、セルレイン投与による膵臓の肥大（重量増加）およびアミラーゼ活性増加を有意に抑制した。
【００２９】
【表６】
【００３０】
試験例５
コラーゲン関節炎マウスに対するＳＫー８１８の効果
（１）実験方法
DBA/1J雄性マウスを用いた。0.05M酢酸に溶解希釈したタイプIIコラーゲン（ウシ、コラーゲン技術研究会）をフロイント・コンプリート・アジュバント（Freunt's complete adjuvant、Difco社製）とエマルジョンを作成し、200μgをマウス尾基部皮内に注射した。21および35日後にコラーゲン200μg/mouseを腹腔内に投与してブーストを行なった。46日目にLPS（0111:B4,Difco）1.0μgを腹腔内に投与した。ＳＫー８１８は初回コラーゲン感作後から、実験終了時まで60日間、１日１回連日経口投与した。関節炎は四肢の腫脹を４段階にスコアー化し、各肢のスコアーの合計をarthritis scoreとした。
（２）結果及び考察
結果を表７に示した。LPS投与後に四肢の腫脹は急激に増大し、その後しだいに減少した。ＳＫー８１８は四肢の腫脹を全期間にわたり有意に抑制した。対照薬剤のD-penicillamineは無効であった。
【００３１】
【表７】
【００３２】
試験例６
ＳＫー８１８の疼痛抑制効果
（１）実験方法
SD系ラットを使用した。右後肢足蹠（foot pad）の皮下にフロイント・コンプリート・アジュバント（CALBIOCHEM社製）0.15mlを注射し、4日後に後肢足蹠（hind paw）の疼痛閾値を圧力測定器（analgesy-meter、Ugo Busic社製）を用いて測定した。ＳＫー８１８は、疼痛閾値測定の３時間前に投与した。尚、疼痛閾値の測定は、左右の後肢について、３回の平均値を算出し、同一個体の左後肢（非炎症足）の疼痛閾値を100とし、右後肢（炎症足）の疼痛閾値の割合を求めた。
（２）結果及び考察
表８に結果を示した。ＳＫー８１８は炎症足における疼痛閾値（paw pressure threshold）を上昇させた。非炎症足においては、ＳＫー８１８による疼痛閾値の変化は認められなかった。
【００３３】
【表８】
【００３４】
上記の試験例１〜試験例６に示された結果は、in vivo 及び in vitro において、本発明物質が、ＭＣＰ−１により惹起されるCCR2発現炎症性細胞（単球等）のケモタキシスを抑制することや、当該細胞に対し何らかの作用をすることを示している。これは、本発明物質が、当該炎症性細胞の組織浸潤を抑制する等のメカニズムにより、ＭＣＰ−１が関与する炎症性疾患及び臓器障害に効果を発現することを示している。
【００３５】
【発明の効果】
本発明は、有機ゲルマニウム化合物、好ましくは3ーオキシゲルミルプロピオン酸、ことに8員性構造体が、ＭＣＰ−１受容体拮抗作用、例えば、ＭＣＰ−１により惹起されるCCR2発現炎症性細胞（単球等）のケモタキシスを顕著に抑制することを示す。本化合物は、ＭＣＰ−１が関与する炎症性疾患及び臓器障害、即ち当該炎症性細胞の浸潤等に起因する炎症性疾患、臓器障害に対する有効な予防または治療剤となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an MCP-1 receptor antagonist comprising an organogermanium compound, preferably 3-oxygermylpropionic acid as an active ingredient, as well as inflammatory diseases and organ disorders involving MCP-1, that is, monocytes The present invention relates to a preventive or therapeutic agent for inflammatory diseases and organ disorders caused by infiltration of inflammatory cells.
[0002]
[Prior art]
Organic germanium compounds, especially 3-oxygermylpropionic acid, are known as compounds having complex polymerizability, and Japanese Patent Publication No. 57-53800 describes the possibility of the existence of various structures. . The present inventors have further discovered the existence of a plurality of structures and have come to specify highly active structures (Japanese Patent Laid-Open No. 7-238022).
In addition, since this substance has various pharmacological activities including antiviral action (Japanese Examined Patent Publication No. 57-53800), research on many uses has been made. The present inventors have discovered and disclosed an interferon production enhancing action (JP-A-2-134818) and an interferon effect enhancing action (JP-A-7-238822). However, the action on chemokines and the action on various diseases caused by chemokines have not been clarified.
[0003]
Chemokine (abbreviation for chemokine, chemotactic cytokine) is a general term for polypeptides having leukocyte migration activity. In general, infiltration of leukocytes into the inflamed area involves (i) adhesion of leukocytes to vascular endothelial cells, (ii) passage of leukocytes through the vascular endothelial cell gap and destruction of the basement membrane, (iii) migration of leukocytes outside the blood vessels. After going out and then moving to the organization. Chemokines produced from the local area of inflammation along with various mediators play an important role as factors controlling the movement of these series of leukocytes.
[0004]
The amino acid sequence of chemokines contains four characteristic cysteines, and chemokines are roughly divided into two groups depending on the sequence of the cysteines. That is, the CXC chemokine subfamily (α chemokine subfamily) in which the first two cysteines are separated by one amino acid and the CC chemokine subfamily (β chemokine subfamily in which the first and second cysteines are adjacent to each other) ). The CXC chemokine subfamily includes interleukin 8 (IL-8), and the CC chemokine subfamily includes Monocyte Chemotactic Protein-1 (hereinafter abbreviated as “MCP-1”), MIP-1α. / β (abbreviation of Macrophage Inflammatory Protein-1α. / β), RANTES (abbreviation of Regulated on Activation, Normal T cell expressed and Secreted) and the like. The CXC chemokine subfamily, including IL-8, acts primarily on neutrophils in acute inflammation. On the other hand, the CC chemokine subfamily acts mainly on monocytes and lymphocytes.
[0005]
MCP-1 is a chemokine belonging to the CC chemokine subfamily, and CCR2 belonging to a seven-transmembrane receptor on the cell surface is used as a receptor. MCP-1 is a protein consisting of 76 amino acids and having a molecular weight of 8,700. It exhibits strong migration activity on monocytes and macrophages, and also on basophils and activated lymphocytes. No migratory activity against eosinophils has been observed.
This MCP-1 induces the accumulation of blood monocytes and macrophages at the site of inflammatory lesions, and is deeply involved in the development of lesions by activating them. In patients with rheumatoid arthritis, high concentrations of MCP-1 are observed in synovial fluid, and MCP-1 positive images are observed immunologically in synovial coating cells. Moreover, strong expression of MCP-1 has been observed in inflamed tissues also in cerulein-induced pancreatitis and nephritis. Furthermore, in glucan-induced rat pulmonary granulomatosis and pulmonary fibrosis, infiltration of monocytes is considered to induce development of lesion development, and the involvement of MCP-1 is strongly suggested.
Also, in diseases such as type I diabetes, atopic dermatitis and asthma, it is speculated that MCP-1 expressed in the lesion promotes monocyte infiltration into the lesion and is deeply involved in the onset and progression of the lesion. ing.
[0006]
Furthermore, in chronic inflamed tissues, infiltration of memory T cells is observed at the site where pain occurs. This memory T cell expresses CCR2, which is an MCP-1 receptor, and it is assumed that MCP-1 is involved in the development of pain. In addition, memory T cells contain β-endorphin, and it has been clarified that the release of β-endorphin by stimulation stimulates pain suppression. However, the release of β-endorphin may occur with the disappearance of CCR2. -1 or its receptors are involved in the development of pain.
[0007]
Therefore, a drug that antagonizes the MCP-1 receptor can cause rheumatoid arthritis, pancreatitis, nephritis, pulmonary granulomatosis, pulmonary fibrosis, and type I diabetes by a mechanism such as inhibiting infiltration of inflammatory cells such as monocytes. Preventive or therapeutic agents for inflammatory diseases such as (diabetic tissue inflammation) and organ disorders, preventive or therapeutic agents for diseases such as atopic dermatitis and asthma, and pain and gout of cancer pain and rheumatic diseases It is expected to be an inhibitor of pain associated with chronic inflammation exemplified in the above.
[0008]
As for drugs to which this mechanism of action is applied, at present, anti-MCP-1 antibody (FASEB J., 10 , 1418-1425, 1996) and analog of MCP-1 (J. Exp. Med., 181 , 631-640, 1995) has been studied as a preventive or therapeutic agent for inflammatory diseases and organ disorders in an inflammation model involving MCP-1. However, these substances have many problems such as purity, yield and economy in the production, isolation, and purification processes, and more time is required until practical use.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention relates to inflammatory diseases and organ disorders involving MCP-1, that is, onset of inflammatory diseases and organ disorders caused by infiltration of CCR2-expressing inflammatory cells (monocytes etc.) which are MCP-1 receptors. Prophylactic or therapeutic agents, for example, rheumatoid arthritis, pancreatitis, nephritis, pulmonary granulomatosis, pulmonary fibrosis, type I diabetes (diabetic tissue inflammation), atopic dermatitis and asthma, and further onset or prevention of pain It is to provide.
These specific diseases are all inflammatory diseases in a broad sense and can be grasped by one concept.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors screened an antagonist that inhibits the binding between MCP-1 and CCR2, and examined the possibility of the antagonist as a preventive or therapeutic agent for the onset of inflammatory diseases and organ disorders. As a result, the compound suppresses the chemotaxis of monocytes to MCP-1 and further significantly infiltrate the cells in an inflammatory animal model in which infiltration of inflammatory cells such as monocytes is deeply involved. The present invention has been completed by discovering that it has an inhibitory action and the like and significantly suppresses the onset of inflammatory diseases and organ disorders.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The organic germanium compound used in the present invention has the following formula [(O _1/2 ) ₃ Ge-A-CO ₂ H] _n
(Wherein n is a number of 1 or more and A is a lower alkyl group), and preferably the following formula [(O _1/2 ) ₃ Ge—A—CO ₂ H] _n
(Wherein n is a number of 1 or more and A is a lower alkyl group having 1 to 3 carbon atoms), and more preferably, the following three-dimensional structural formula:
[Chemical formula 2]
(In the formula, R is —CH ₂ CH ₂ COOH, m is the weight average degree of polymerization converted from the weight average molecular weight of propagermanium propyl ester, and indicates 137 ± 84 [average value ± standard error (3σ)].)
Minimum structural unit (O _1/2 ) ₃ GeCH ₂ CH ₂ COOH
Empirical formula C ₆ H ₁₀ Ge ₂ O ₇
It is an 8-membered structure of 3-oxygermylpropionic acid represented by the formula, and has the physicochemical properties described in Tables 1 and 2.
(In the table, the substance of the present invention is described as “SK-818”. Table 1 shows the results of molecular weight measurement by the light scattering method, and Table 2 shows the lattice constants determined by powder X-ray analysis.)
[0012]
[Table 1]
[0013]
[Table 2]
[0014]
The 3-oxygermylpropionic acid according to the present invention is provided as an MCP-1 receptor antagonist or the like. That is, it is provided as an agent for preventing or treating the onset of inflammatory diseases and organ disorders involving MCP-1. Specifically, it is applied to rheumatoid arthritis, pancreatitis, nephritis, pulmonary granulomatosis, pulmonary fibrosis, type I diabetes (diabetic tissue inflammation), atopic dermatitis and asthma, and pain.
[0015]
When 3-oxygermylpropionic acid according to the present invention is actually administered to humans, 0.005% to 50% by weight of the activator-stabilized carrier is contained with respect to 0.005% to 5% by weight of the substance of the present invention. It is preferably used as a composition prepared as such.
As the action-activating and stabilizing carrier, saccharides such as lactose, sucrose and dextran, cellulose-based polymeric substances such as hydroxypropylcellulose, and natural polymeric substances such as albumin are used.
Furthermore, it is also possible to prepare a mixed preparation of generally used drugs with high direct therapeutic effects (for example, anti-allergic agents for allergic diseases, anti-inflammatory agents for inflammatory diseases, etc.).
[0016]
The 3-oxygermylpropionic acid according to the present invention is usually used as an oral preparation, but can also be used as a suppository, a nasal preparation, an injection preparation or the like.
Regarding the dosage form and dosage, the 3-oxygermylpropionic acid according to the present invention can be used in the usual dosage form form, but can also be enteric according to the characteristics of the drug to be blended. . The dose when administering the drug of the present invention to humans depends on the dosage form, the age of the patient, etc., but is within the range of 1 mg to 1500 mg per day. 60 mg to 120 mg per day is preferred.
[0017]
【Example】
The present invention will be described in more detail below with reference to production examples, pharmacological test examples and formulation examples of the substance of the present invention.
[0018]
Preparation Example 252 g (1 mol) of 3-trichlorogermylpropionic acid is dissolved in 2 liters of ethyl alcohol, and 1.5 liters of water is added over several hours while keeping the solution temperature at 20 ° C. After standing overnight, the crystals were collected by suction filtration, washed with acetone, and dried under reduced pressure to obtain a 3-oxygermylpropionic acid polymer in a yield of 90%.
The obtained compound of the present invention was measured for molecular weight by a light scattering method, and a lattice constant was measured by a powder X-ray analysis method. The results were as shown in Tables 1 and 2.
[0019]
Production example of composition 2 wt.% Of the substance of the present invention was kneaded with 1 wt. Of hydroxypropylcellulose using ethanol as an infiltrant and dried at a temperature of 50C or lower to obtain a powdery or granular composition.
[0020]
[Capsule]
Capsules were prepared by a conventional method with the following formulation.
3-Oxygermylpropionic acid polymer 10.0
Lactose 165.5
Hydroxypropyl cellulose 2.7
Magnesium stearate 1.8
Total weight 180.0mg
[0021]
[tablet]
A compressed tablet was prepared according to the following formulation.
3-Oxygermylpropionic acid polymer 10.0
Lactose 159.2
CMC-Na 8.0
Light anhydrous silicic acid 2.0
Magnesium stearate 1.8
Total weight 180.0mg
[0022]
Examples of pharmacological tests Examples of pharmacological tests of 3-oxygermylpropionic acid, which is the substance of the present invention, are shown below. The 3-oxygermylpropionic acid which is the substance of the present invention is indicated as “SK-818”.
Test example 1
Measurement of inhibitory ability of SK-818 in migration of THP-1 cells to MCP-1 (1) Experimental method
A 48-well microchemotaxis chamber (NeuroProve: registered trademark) and a 5 μm pore size polycarbonate filter (PVP-coat NeuroProve: registered trademark) (hereinafter referred to as “filter” in the description in Test Example 1) were used. A human monocyte-derived cell line THP-1 cell was prepared to 6 × 10 ⁶ cells / ml with RPMI1640 medium supplemented with 10% FBS, and SK-818 was added to a final concentration of 0.1 μg / ml to 3 μg / ml, Cells were incubated at 3 × 10 ⁶ cells / ml for 45 minutes.
Further, human recombinant MCP-1 (manufactured by Peprotech) was diluted with a medium to a final concentration of 5 nM, and 26 μl thereof was added to the lower chamber of the chemotaxis chamber, and then the filter was placed and the upper chamber was set.
50 μl of 3 × 10 ⁶ cells / ml of THP-1 cells after incubation was placed in the upper chamber, and incubated at 37 ° C. under 5% CO ₂ for 2 hours. Thereafter, the filter was taken out, THP-1 cells migrated on the lower surface of the filter were fixedly stained with Diff Quick staining solution (made by Kokusai Reagent), and the number of migrated cells was calculated under a microscope. The data is shown by the average value of 4 holes.
(2) Results and discussion The results are shown in Table 3 below. SK-818 inhibited chemotaxis of human monocyte-derived cell line THP-1 cells in a dose-dependent manner at 0.1 μg / ml to 1 μg / ml.
[0023]
[Table 3]
[0024]
Test example 2
Measurement of inhibition ability of SK-818 in neutrophil migration to IL-8 (1) Experimental method
A 48-well microchemotaxis chamber (NeuroProve: registered trademark) and a 3 μm pore size polycarbonate filter (PVP-free NeuroProve: registered trademark) (hereinafter referred to as “filter” in the description in Test Example 2) were used. Neutrophils were isolated from human peripheral blood, prepared in RPMI1640 medium supplemented with 0.5% BSA (15 mM HEPES, pH 7.4) to 4 × 10 ⁶ cells / ml, and SK-818 was added at a final concentration of 0.1 μg. It added so that it might become / ml-3 microgram / ml, and it incubated for 45 minutes by making the neutrophil number into 2 * 10 < ⁶ > cells / ml.
In addition, human recombinant IL-8 (manufactured by Genzyme) was diluted with a medium to a final concentration of 5 nM, 26 μl was added to the lower chamber of the chemotaxis chamber, the filter was placed, and the upper chamber was set. 50 μl of neutrophil 2 × 10 ⁶ cells / ml after incubation was placed in the upper chamber, and incubated at 37 ° C. under 5% CO ₂ for 1 hour.
The filter was taken out, the cells that had migrated to the lower surface of the filter were fixedly stained with Diff Quick staining solution (made by Kokusai Reagent), and the number of migrated cells was calculated under a microscope. The data is shown by the average value of 4 holes.
(2) Results and discussion The results are shown in Table 4 below. SK-818 hardly suppressed neutrophil chemotaxis.
[0025]
[Table 4]
[0026]
Test example 3
Effect of SK-818 on peritoneal macrophage infiltration in thioglycolate-stimulated mice (1) Experimental method
ICR male mice were injected with 1 ml of 3% thioglycolate medium into the abdominal cavity, and SK-818 (1 mg / kg and 3 mg / kg) was orally administered after 2 and 3 days. Four days later, the peritoneal cavity was washed with PBS to collect infiltrated cells, and counted with a Coulter counter.
(2) Results and discussion The results are shown in Table 5 below. Four days after the injection of thioglycolate medium, the peritoneal infiltrating cells became 20 times or more compared to normal mice. SK-818 significantly suppressed peritoneal infiltration of macrophages at 1 mg / kg and 3 mg / kg.
Although not shown as data, in this experimental model, neutrophils infiltrate into the abdominal cavity 1 to 2 days after thioglycolate stimulation. In this model, administration of SK-818 on the day of thioglycolate stimulation and 1 day later did not affect neutrophil infiltration after 2 days.
[0027]
[Table 5]
[0028]
Test example 4
Effect of SK-818 on acute pancreatitis in mice treated with cerulein In mice treated with cerulein, monocyte infiltration is involved in the development of the disease state, and MCP-1 is expressed in the pancreas 60 minutes after administration of cerulein and is known to increase as the disease state progresses. Yes.
(1) Experimental method 6-week-old male ICR mice were used. Cerulein (Sigma) was dissolved in PBS and administered intraperitoneally 7 times every 1 hour at 50 μg / kg. SK-818 was orally administered at 1 mg / kg and 10 mg / kg immediately after the final serulein administration. Blood was collected 12 hours after the initial administration of serulin, and serum amylase activity was measured using an amylase measurement kit (Wako Pure Chemical Industries). In addition, pancreatic weight was measured.
(2) Results and discussion Table 6 shows the results. SK-818 significantly suppressed pancreatic hypertrophy (weight increase) and amylase activity increase due to serulein administration.
[0029]
[Table 6]
[0030]
Test Example 5
Effect of SK-818 on collagen arthritis mice (1) Experimental method
DBA / 1J male mice were used. Type II collagen dissolved in 0.05M acetic acid (bovine, Collagen Technology Research Group) and Freund's complete adjuvant (Difco) and emulsion were prepared, and 200 μg was injected into the mouse tail base skin. After 21 and 35 days, 200 μg / mouse collagen was intraperitoneally boosted. On day 46, 1.0 μg of LPS (0111: B4, Difco) was intraperitoneally administered. SK-818 was orally administered once daily for 60 days after the initial collagen sensitization until the end of the experiment. For arthritis, the swelling of the limbs was scored in 4 stages, and the total score of each limb was defined as the arthritis score.
(2) The results and discussion results are shown in Table 7. Limb swelling increased rapidly after LPS administration and then gradually decreased. SK-818 significantly suppressed limb swelling over time. The control drug D-penicillamine was ineffective.
[0031]
[Table 7]
[0032]
Test Example 6
Pain suppression effect of SK-818 (1) Experimental method
SD rats were used. 0.15 ml of Freund's Complete Adjuvant (CALBIOCHEM) was injected subcutaneously into the right hind footpad, and 4 days later, the pain threshold of the hind paw was measured with a pressure gauge (analgesy-meter, Ugo Measured using Busic). SK-818 was administered 3 hours prior to pain threshold measurement. For the pain threshold measurement, the average value of three times is calculated for the left and right hind limbs, the pain threshold value for the left hind limb (non-inflamed foot) of the same individual is taken as 100, and the ratio of the pain threshold value for the right hind limb (inflamed foot) Asked.
(2) Results and discussion Table 8 shows the results. SK-818 increased the pain pressure threshold in the inflamed foot. In non-inflamed paw, SK-818 did not change the pain threshold.
[0033]
[Table 8]
[0034]
The results shown in Test Examples 1 to 6 show that the substance of the present invention suppresses chemotaxis of CCR2-expressing inflammatory cells (such as monocytes) induced by MCP-1 in vivo and in vitro. And some action on the cells. This indicates that the substance of the present invention exerts an effect on inflammatory diseases and organ disorders in which MCP-1 is involved by a mechanism such as suppressing tissue infiltration of the inflammatory cells.
[0035]
【The invention's effect】
The present invention relates to an organogermanium compound, preferably 3-oxygermylpropionic acid, particularly an 8-membered structure, which has an MCP-1 receptor antagonism, for example, CCR2-expressing inflammatory cells induced by MCP-1 ( It shows that chemotaxis of monocytes and the like is remarkably suppressed. This compound is an effective prophylactic or therapeutic agent for inflammatory diseases and organ disorders in which MCP-1 is involved, that is, inflammatory diseases and organ disorders caused by infiltration of the inflammatory cells.

Claims (4)

以下の式
［(O_1/2)₃Ge-A-CO₂H]_n
（式中、ｎは１以上の数、Aは低級アルキル基）で表される有機ゲルマニウム化合物を有効成分とする膵炎の発症予防または治療剤。The following formula [(O _1/2 ) ₃ Ge-A-CO ₂ H] _n
An agent for preventing or treating the onset of pancreatitis comprising an organic germanium compound represented by the formula (wherein n is a number of 1 or more and A is a lower alkyl group). Aが炭素数１から３の低級アルキル基である、請求項１に記載の膵炎の発症予防または治療剤。 The agent for preventing or treating pancreatitis according to claim 1, wherein A is a lower alkyl group having 1 to 3 carbon atoms . 有機ゲルマニウム化合物が、以下の立体構造式
(式中、Rは−CH₂CH₂COOH、ｍはプロパゲルマニウムプロピルエステルの重量平均分子量から換算した重量平均重合度であり、１３７±８４［平均値±標準誤差（3σ）］を示す。）、
最小構成単位 (O_1/2)₃GeCH₂CH₂COOH、及び実験式 C₆H₁₀Ge₂O₇にて示される3ーオキシゲルミルプロピオン酸８員性構造体である、請求項１または２に記載の膵炎の発症予防または治療剤。The organic germanium compound has the following three-dimensional structural formula
(In the formula, R is —CH ₂ CH ₂ COOH, m is the weight average degree of polymerization converted from the weight average molecular weight of propagermanium propyl ester, and indicates 137 ± 84 [average value ± standard error (3σ)].) ,
The minimum structural unit (O _1/2 ) ₃ GeCH ₂ CH ₂ COOH and _3- oxygermylpropionic acid 8-membered structure represented by empirical formula C ₆ H ₁₀ Ge ₂ O ₇ 2. An agent for preventing or treating pancreatitis according to 2. 膵炎が急性膵炎である、請求項１〜３のいずれかに記載の膵炎の発症予防または治療剤。The onset preventive or therapeutic agent for pancreatitis according to any one of claims 1 to 3, wherein the pancreatitis is acute pancreatitis.