JP4380362B2 - 車両の転舵装置 - Google Patents

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本発明は、転舵輪を転舵するための動力をそれぞれ発生する電動モータを備えた車両の転舵装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、転舵輪の転舵制御に冗長性をもたせるために3つの電動モータを備え、同3つの電動モータの発生動力を用いて転舵輪を転舵する車両の転舵装置は知られている。
特開2003−200840号公報
そして、上記のように複数の電動モータを使用する場合、複数の電動モータの同時故障を避けるために、複数種類の電動モータを用いることが一般的である。また、この種の電動モータにおいては、各電動モータの作動による過熱時に各電動モータの作動を停止させて各電動モータを過熱から保護することが通常である。しかし、電動モータの種類が異なると、各電動モータの発熱特性が異なる。具体的には、電動モータを通電駆動すると、電動モータの内部抵抗により電動モータの温度が上昇する。この温度は、駆動電流および周波数(励磁周波数)にほぼ比例して上昇する。つまり、電動モータの種類が異なると、電動モータの内部抵抗も異なることから同一電流値でも温度上昇率が異なる。以降、発熱特性が異なるとは電動モータの内部抵抗による温度上昇率が異なることを意味し、さらには、発熱特性が高いということは、電動モータの内部抵抗による温度上昇率が高いことを意味する。このような発熱特性の違いから、各電動モータを的確に過熱から保護することが難しく、この的確な加熱保護が従来から望まれていた。特に、複数の電動モータが過熱保護のために同時に停止するような事態を回避する必要がある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、本発明の特徴は、転舵輪を転舵するための動力をそれぞれ発生するとともに発熱特性の異なる少なくとも2種類の電動モータを含む3つ以上の電動モータと、各電動モータの作動による過熱時に各電動モータの作動を停止させて各電動モータを過熱から保護する過熱保護装置とを備えた車両の転舵装置において、加熱保護装置は、3つ以上の電動モータのうちで発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性と各電動モータの作動状態から計算した各電動モータの温度に基づいて、各電動モータの作動状態に対する過熱保護を行うようにしたことにある。
この場合、過熱保護装置を、例えば、各電動モータの作動状態をそれぞれ検出する作動状態検出手段と、前記検出された各電動モータの作動状態に対して発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性を適用し、各電動モータに対して発熱特性の最も高い電動モータ相当の温度をそれぞれ計算する温度計算手段と、前記計算された温度のうちのいずれかの温度が所定の閾値よりも高いとき、前記所定の閾値よりも高い温度に対応した電動モータの作動を停止させる停止制御手段とで構成するとよい。そして、この電動モータの作動状態は、例えば、電動モータの発生動力に対応するもので、電動モータに流れている駆動電流の大きさによって規定されるものである。
上記のように構成した本発明においては、発熱特性の低い電動モータまたはその制御装置に異常が発生した場合には、同電動モータをその発熱特性に従った過熱保護によって停止させる前に停止させることができ、同電動モータの異常動作または停止による他の電動モータ、特に発熱特性の最も高い電動モータへの影響を最小限に抑えることができて、複数の電動モータを同時に停止させる事態を未然に防止できる。具体的には、発熱特性の低い電動モータまたはその制御装置に異常が発生して同電動モータに異常な電流が流れている場合、各電動モータの発熱特性に従って電動モータの作動を停止制御すると、異常な電流が流れている電動モータにおいては低い発熱特性のためにその作動停止が遅れる。例えば反対方向に駆動電流が流れている電動モータが過熱保護によって停止するような状態では、同電動モータの異常動作による影響が他の電動モータ、特に発熱特性の最も高い電動モータに現れがちである。そして、前記異常な駆動電流が流れている電動モータに加えて、他の電動モータが過熱保護のために停止すると、複数の電動モータが同時に停止制御される事態が発生することになる。これに対して、本発明においては、加熱保護装置が、各電動モータの作動状態に対して発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性を適用し、各電動モータに対して発熱特性の最も高い電動モータ相当の温度をそれぞれ計算し、この計算された温度のうちのいずれかの温度が所定の閾値よりも高いとき、所定の閾値よりも高い温度に対応した電動モータの作動を停止させるので、異常動作している電動モータを早めに停止させることができる。その結果、異常動作していない電動モータに対する影響を回避して、複数の電動モータの同時停止を回避できる可能性が高まる。
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明すると、図1は、本発明に係る車両の転舵装置の全体概略図である。
この車両の転舵装置は、操舵ハンドル11に上端を一体回転するように接続したステアリングシャフト12を備え、同シャフト12の下端にはピニオンギヤ13が一体回転するように接続されている。ピニオンギヤ13は、ラックバー14に形成されたラック歯と噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。ラックバー14の両端には左右前輪FW1,FW2が転舵可能に接続されており、左右前輪FW1,FW2はステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位に応じて左右に転舵される。
ラックバー14は転舵アシスト用の第1および第2電動モータ21,22によって軸線方向に駆動され、またステアリングシャフト12は転舵アシスト用の第3電動モータ23によって軸線回りに駆動されるようになっている。第1および第2電動モータ21,22の回転は、ねじ送り機構24,25によって減速されるとともにラックバー14の直線運動に変換される。第3電動モータ23の回転は、複数のギヤからなる減速機構26によって減速されてステアリングシャフト12に伝達される。この場合、第1および第2電動モータ21,22は同一に構成され、それらの発熱特性は第3電動モータ23の発熱特性よりも高い。具体的には、第1電動モータ21,22と第3電動モータ23とにラックバー14に対して同じ軸力を発生させた場合、構造的な発熱特性の差または流れる駆動電流の大きさが異なるために、図2に示すように、第1および第2電動モータ21,22の温度は第3電動モータ23の温度よりも速く上昇する。なお、図2中の破線は、後述する処理により、第1ないし第3電動モータ21〜23の作動を加熱保護のために停止させる閾値としての限界温度Tthを示している。
第1ないし第3電動モータ21〜23の作動および停止は、アシスト用電子制御ユニット31〜33(以下、単にアシストECU31〜33という)によってそれぞれ独立に制御されるようになっている。アシストECU31〜33は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするもので、図3に示すアシスト制御プログラムをそれぞれ実行することにより第1ないし第3電動モータ21〜23の作動を制御するとともに、図4〜6の第1ないし第3加熱保護プログラムをそれぞれ実行することにより第1ないし第3電動モータ21〜23の加熱保護を図る。そして、これらのアシストECU31〜33は、第1ないし第3電動モータ21〜23の加熱保護を図るために、本発明の過熱保護装置を構成する。
この第1ないし第3電動モータ21〜23の制御のために、アシストECU31〜33と第1ないし第3電動モータ21〜23との各間には駆動回路34〜36がそれぞれ介装されている。駆動回路34〜36は、アシストECU31〜33からの指示に従って第1ないし第3電動モータ21〜23に駆動電流を流す。駆動回路34〜36は、第1ないし第3電動モータ21〜23に流れる駆動電流I1〜I3を検出してアシストECU31〜33にそれぞれ供給する駆動電流センサ34a〜36aを内蔵している。
また、アシストECU31〜33には、ハンドル操舵角センサ37および車速センサ38もそれぞれ接続されている。ハンドル操舵角センサ37は、ステアリングシャフト12の基準位置からの軸線回りの回転角を検出して、同回転角をハンドル操舵角θとして出力する。なお、このハンドル操舵角θは、正負によって左右のハンドル操舵角を表す。車速センサ38は、車速Vを検出する。
次に、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。アシストECU31〜33は、図3のアシスト制御プログラムをそれぞれ所定の短時間ごとに実行する。このアシスト制御プログラムは、ステップS10にて開始され、ステップS11にてハンドル操舵角θをハンドル操舵角センサ37から入力するとともに、車速Vを車速センサ38から入力する。そして、ステップS12にてROM内に記憶されているアシストトルクテーブルを参照して、ハンドル操舵角θおよび車速Vに応じた目標アシストトルクTr*を計算する。アシストトルクテーブルは、図7に示すように、ハンドル操舵角θの増加に従って増加するとともに、車速Vが小さくなる従って絶対値の増加する目標アシストトルクTr*を記憶している。なお、このアシストトルクテーブルを利用するのに代えて、ハンドル操舵角θおよび車速Vと目標アシストトルクTr*との関係を示す関数を予め用意しておき、同関数を利用して目標アシストトルクTr*を計算するようにしてもよい。また、ハンドル操舵角θおよび車速Vに応じて目標アシストトルクTr*を計算するのに代えまたは加えて、操舵トルク(転舵トルク)、ヨーレートなどを検出して、目標アシストトルクTr*を計算するようにしてもよい。
目標アシストトルクTr*の計算後、アシストECU31〜33は、ステップS13にて、駆動回路34〜36を介して第1ないし第3電動モータ21〜23を駆動制御して、ステップS14にてアシスト制御プログラムの実行をそれぞれ一旦終了する。この駆動制御においては、アシストECU31〜33は、駆動電流センサ34a〜36aによって検出された駆動電流I1〜I3をそれぞれ入力して、第1ないし第3電動モータ21〜23が目標アシストトルクTr*を発生するように駆動回路34〜36を制御する。これらの制御のもとに、駆動回路34〜36は、第1ないし第3電動モータ21〜23に目標アシストトルクTr*に対応した駆動電流I1〜I3をそれぞれ流して、第1ないし第3電動モータ21〜23を駆動する。なお、この場合、第1および第2電動モータ21,22は第3電動モータ23とは異なるので、アシストECU31,32による第1および第2電動モータ21,22の駆動制御と、アシストECU33による第3電動モータ23の駆動制御とは駆動電流の大きさなどの点で異なる。
このような第1ないし第3電動モータ21〜23の駆動制御により、第1および第2電動モータ21,22は、ねじ送り機構24,25を介してラックバー14に動力を伝達してラックバー14をその軸線方向に直線駆動する。また、第3電動モータ23は、減速機構26を介してステアリングシャフト12に動力を伝達してステアリングシャフト12を軸線回りに回転駆動する。これにより、運転者が操舵ハンドル11を回動操作して左右前輪FW1,FW2を転舵しようとすると、第1ないし第3電動モータ21〜23により前記運転者による操舵ハンドル11の回動操作がアシストされ、運転者は小さな操舵力で左右前輪FW1,FW2を転舵することができる。
次に、第1ないし第3電動モータ21〜23の過熱保護について説明する。アシストECU31〜33は、前記図3のアシスト制御プログラムと並行して、図4〜6の第1ないし第3過熱保護プログラムを所定の短時間ごとにそれぞれ実行している。第1過熱保護プログラムの実行は図4のステップS20にて開始され、アシストECU31は、ステップS21にて駆動電流センサ34aから第1駆動電流I1を入力する。そして、ステップS22にて駆動電流I1を用いて時間経過に従って変化する第1電動モータ21の温度T1を計算する。この温度T1の計算について若干の説明を加えると、温度T1は、第1電動モータ21の駆動電流I1の通電による発熱量と、外気による冷却とのバランスによって決まる。前記発熱量は駆動電流I1の2乗値に比例するものであるので、第1電動モータ21の温度T1は、駆動電流I1の2乗値を、第1電動モータ21の発熱特性を表すパラメータを用いたローパスフィルタ処理、または1次遅れ演算処理もしくは2次遅れ演算処理(一種のローパスフィルタ処理)などの演算の実行によって計算される。
前記第1電動モータ21に関する駆動電流I1に対応した温度T1の計算後、ステップS23にて温度T1が予め決められた限界温度Tthよりも高いかを判定する。温度T1が限界温度Tth以下であれば、ステップS23にて「No」と判定して、ステップS25にてこの第1加熱保護プログラムの実行を一旦終了する。したがって、この場合には、第1電動モータ21は作動し続け、操舵ハンドル11の回動操作は第1電動モータ21によりアシストされる。
一方、温度T1が限界温度Tthよりも高い場合には、ステップS23にて「Yes」と判定して、ステップS24に進む。ステップS24においては、駆動回路34を制御して第1電動モータ21の作動を停止させる。これにより、過熱された第1電動モータ21は外気により冷却され、同第1電動モータ21はその過熱から保護される。
また、アシストECU32は、図5の第2過熱保護プログラムを所定の短時間ごとに実行し続けている。この第2過熱保護プログラムは、図4の第1過熱保護プログラムのステップS20〜S25と同様なステップS30〜S35からなり、第2電動モータ22の発熱特性(第1電動モータ21の発熱特性に等しい)に従い、駆動電流センサ35aにより検出された駆動電流I2に対応した第2電動モータ22に関する温度T2を計算する点、および温度T2に基づいて第2電動モータ22の作動停止を制御する点を除けば、第1過熱保護プログラムと同じである。したがって、この第2過熱保護プログラムの実行により、第2電動モータ22はその過熱から保護される。
また、アシストECU33は、図6の第3過熱保護プログラムを所定の短時間ごとに実行し続けている。この第3過熱保護プログラムにおいては、ステップS40の実行開始後、ステップS41にて駆動電流センサ36aから第3電動モータ23に流れる駆動電流I3を入力する。そして、ステップS42にて、第1ないし第3電動モータ21〜23のうちで発熱特性の最も高い第1電動モータ21の発熱特性を表すパラメータを用いたローパスフィルタ処理、または1次遅れ演算処理もしくは2次遅れ演算処理(一種のローパスフィルタ処理)などの演算の実行により、駆動電流I3に対し第1電動モータ21相当の第3電動モータ23に関する温度T3’を計算する。なお、この温度T3’は、発熱特性の最も高い第1電動モータ21に、第3電動モータ23に流れている駆動電流I3が流れた場合を想定して、第1電動モータ21の温度を推定しているとみることもできる。また、第1および第2電動モータ21,22の発熱特性は同じであるので、第2電動モータ22の発熱特性を表すパラメータを用いたローパスフィルタ処理、または1次遅れ演算処理もしくは2次遅れ演算処理(一種のローパスフィルタ処理)などの演算の実行によって第3電動モータ23に関する前記温度T3’を計算しても同じである。
そして、ステップS43にて、温度T3’が限界温度Tthよりも高いかを判定する。温度T3’が限界温度Tth以下であれば、ステップS43にて「No」と判定してステップS45にてこの第3過熱保護プログラムの実行を終了するので、第3電動モータ23による転舵アシストが続行される。しかし、温度T3’が限界温度Tthよりも高い場合には、ステップS43にて「Yes」と判定して、ステップS44の処理により第3電動モータ23の作動を停止する。
このような第3過熱保護プログラムの実行により、発熱特性の低い第3電動モータ21またはその制御装置に異常が発生した場合には、第3電動モータ23の発熱特性に従った過熱保護ではなく、発熱特性の最も高い第1電動モータ21(または第2電動モータ22)の発熱特性に従って第3電動モータ23の異常作動を停止させることができる。この第3電動モータ23の作動停止は、第3電動モータ23の発熱特性に従った過熱保護よりも早めに実行されるので、第3電動モータ23の異常作動による第1および第2電動モータ21,22への影響を最小限に抑えることができて、複数の電動モータを同時に停止させる事態を未然に防止できる。
具体的には、発熱特性の低い第3電動モータ23または駆動回路36に異常が発生して第3電動モータ23に異常な電流が流れた場合、第1ないし第3電動モータ21〜23の各発熱特性に従って第1ないし第3電動モータ21〜23の作動をそれぞれ停止制御すると、異常な電流が流れている第3電動モータは低い発熱特性のためにその作動停止が遅れる。例えば反対方向に駆動電流が流れている第3電動モータ23が過熱保護によって停止するような状態では、第3電動モータ23の異常動作による影響が発熱特性の高い第1および第2電動モータ21,22に現れがちである。そして、前記異常な駆動電流が流れている第3電動モータ23に加えて、第1または第2電動モータ21,22が過熱保護のために停止すると、複数の電動モータが同時に停止制御される事態が発生することになる。これに対して、上記第1実施形態によれば、第3過熱保護プログラムにより、第3電動モータ23に関する温度T3’が限界温度Tthよりも高くなると、異常動作している第3電動モータ23を早めに停止させる。その結果、異常動作していない第1および第2電動モータ21,22に対する影響を回避して、複数の電動モータの同時停止を回避できる可能性が高まる。
b.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図8は、この第2実施形態に係る車両の転舵装置の全体概略図である。この転舵装置においては、上記第1実施形態の第2電動モータ22およびねじ送り機構25に代えて、第2電動モータ41、複数のギヤからなる減速機構42、減速機構42の出力軸に固定したピニオンギヤ43、およびラックバー14に設けられて同ピニオンギヤ43に噛み合ったラック歯44からなる機構を用いている。この第2電動モータ41は上記第1実施形態の第1および第3電動モータ21,23と異なり、その発熱特性は、図9に示すように、第1電動モータ21の発熱特性と第3電動モータ23の発熱特性の間に設定されている。その他の構成は上記第1実施形態の場合と同様であるので、同一部分に関して上記第1実施形態と同じ符号を用いて、それらの説明を省略する。
そして、この第2実施形態においても、アシストECU31〜33は、上記第1実施形態と同様な図3のアシスト制御プログラムの実行により、駆動回路34〜36を介して第1電動モータ21、第2電動モータ41および第3電動モータ23を駆動制御する。したがって、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、運転者の操舵操作がアシストされる。
また、前記アシスト制御プログラムの実行と並行して、アシストECU31,33は、上記第1実施形態と同様な図4の第1過熱保護プログラムおよび図6の第3過熱保護プログラムを実行して、第1電動モータ21および第3電動モータ23の過熱保護を実行する。一方、アシストECU32は、図10の第2過熱保護プログラムを実行する。この第2過熱保護プログラムは、図5のステップS32,S33の処理をステップS32’,S33’の処理に変更した以外は上記上記第1実施形態の場合と同様である。
ステップS32’においては、第1ないし第3電動モータ21〜23のうちで発熱特性の最も高い第1電動モータ21の発熱特性を表すパラメータを用いたローパスフィルタ処理、または1次遅れ演算処理もしくは2次遅れ演算処理(一種のローパスフィルタ処理)などの演算の実行により、駆動電流I2に対し第1電動モータ21相当の第2電動モータ41に関する温度T2’を計算する。なお、この温度T2’は、発熱特性の最も高い第1電動モータ21に、第2電動モータ41に流れている駆動電流I2が流れた場合を想定して、第1電動モータ21の温度を推定しているとみることもできる。
そして、ステップS33’にて、温度T2’が限界温度Tthよりも高いかを判定する。温度T2’が限界温度Tth以下であれば、ステップS33’にて「No」と判定してステップS35にてこの第2過熱保護プログラムの実行を終了するので、第2電動モータ41による転舵アシストが続行される。しかし、温度T2’が限界温度Tthよりも高い場合には、ステップS33’にて「Yes」と判定して、ステップS34の処理により第2電動モータ41の作動を停止する。
このように動作する第2実施形態においては、第2電動モータ41または駆動回路35に異常が発生した場合には、第2電動モータ41の発熱特性に従った過熱保護ではなく、発熱特性の最も高い第1電動モータ21の発熱特性に従って第2電動モータ41の異常作動を停止させることができる。また、第3電動モータ23に関しても、上記第1実施形態の場合と同様に、第3電動モータ23または駆動回路36に異常が発生した場合には、第3電動モータ23の発熱特性に従った過熱保護ではなく、発熱特性の最も高い第1電動モータ21の発熱特性に従って第3電動モータ23の異常作動を停止させることができる。したがって、この第2実施形態においても、第2または第3電動モータ41,23の作動異常時には、第2または第3電動モータ41,23の作動停止が、第2または第3電動モータ41,23の発熱特性に従った過熱保護よりも早めに実行されるので、第2または第3電動モータ41,23の異常作動による第1および第3電動モータ21,23または第1および第2電動モータ21,41への影響を最小限に抑えることができて、複数の電動モータを同時に停止させる事態を未然に防止できる。
さらに、本発明は上記第1および第2実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、上記第1および第2実施形態では、3つの電動モータ21〜23(または21,41,23)を備えた車両の転舵装置に本発明を適用したが、4つ以上の電動モータを備えた車両の転舵装置にも本発明は適用できる。この場合、全ての電動モータの駆動電流(作動状態)をそれぞれ検出し、この検出した各駆動電流に対して発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性をそれぞれ適用し、各電動モータに対して発熱特性の最も高い電動モータ相当の温度をそれぞれ計算し、前記計算した温度のうちのいずれかの温度が所定の閾値よりも高いとき、同所定の閾値よりも高い温度に対応した電動モータの作動を停止させるようにすればよい。
また、上記第1および第2実施形態においては、車両の操舵ハンドル11の回動操作に対してアシストトルクを付与するための電動モータに本発明を適用した。しかし、本発明は、ステヤバイワイヤ方式の転舵装置において車輪を転舵する電動モータにも適用できる。また、操舵ハンドル11においても、回動操作されるもの以外、例えばジョイスティックなどのように直線的な操作により転舵輪を転舵する車両の転舵装置にも本発明は適用される。
本発明の第1実施形態に係る車両の転舵装置の全体概略図である。 図1の第1ないし第3電動モータの発熱特性を示すグラフである。 図1および図8の各アシストECUによりそれぞれ実行されるアシスト制御プログラムのフローチャートである。 図1および図8の第1電動モータのためのアシストECUにより実行される第1加熱保護プログラムのフローチャートである。 図1の第2電動モータのためのアシストECUにより実行される第2加熱保護プログラムのフローチャートである。 図1および図8の第3電動モータのためのアシストECUにより実行される第3加熱保護プログラムのフローチャートである。 ハンドル操舵角および車速と目標アシストトルクとの関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る車両の転舵装置の全体概略図である。 図8の第1ないし第3電動モータの発熱特性を示すグラフである。 図8の第2電動モータのためのアシストECUにて実行される第2加熱保護プログラムのフローチャートである。
符号の説明
11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、13…ピニオンギヤ、14…ラックバー、21〜23,41…電動モータ、31〜33…アシストECU、34a〜36a…駆動電流センサ、37…ハンドル操舵角センサ、38…車速センサ。

Claims (3)

  1. 転舵輪を転舵するための動力をそれぞれ発生するとともに発熱特性の異なる少なくとも2種類の電動モータを含む3つ以上の電動モータと、各電動モータの作動による過熱時に各電動モータの作動を停止させて各電動モータを過熱から保護する過熱保護装置とを備えた車両の転舵装置において、
    前記加熱保護装置は、前記3つ以上の電動モータのうちで発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性と各電動モータの作動状態から計算した各電動モータの温度に基づいて、各電動モータの作動状態に対する前記過熱保護を行うようにしたことを特徴とする車両の転舵装置。
  2. 前記過熱保護装置を、
    前記各電動モータの作動状態をそれぞれ検出する作動状態検出手段と、
    前記検出された各電動モータの作動状態に対して発熱特性の最も高い電動モータの発熱特性を適用し、各電動モータに対して発熱特性の最も高い電動モータ相当の温度をそれぞれ計算する温度計算手段と、
    前記計算された温度のうちのいずれかの温度が所定の閾値よりも高いとき、前記所定の閾値よりも高い温度に対応した電動モータの作動を停止させる停止制御手段とで構成した請求項1に記載の車両の転舵装置。
  3. 前記各電動モータの作動状態は、同各電動モータに流れている駆動電流の大きさによって規定されるものである請求項1または請求項2に記載の車両の転舵装置。
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