JP4379164B2 - 筒内直接噴射式エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、筒内直接噴射式エンジンに関するものである。
燃料を燃焼室の内部に直接噴射する筒内直接噴射式エンジンは、成層燃焼運転と均質燃焼運転とを切り替えて運転することで燃費を向上させることができる。成層燃焼運転において混合気を確実に燃焼させるためには、成層化した混合気を点火プラグ近傍に局所的に形成することを必要とする。そこで特許文献1には、ピストンの上面に設けたキャビティに向けて燃料を噴射し、反射させることで着火部周辺に濃い混合気を形成する技術が記載されている。
特開平10−131757号公報
しかし、上記の発明では、燃料を噴射してから点火するまでの間に成層化した混合気を形成する時間を比較的長く必要とするので、機関の回転速度が速い場合には、混合気の形成が不十分となって安定した燃焼を得られない。よって、確実に成層燃焼運転を行える負荷条件の範囲が狭いという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、広い負荷条件範囲で安定した成層燃焼運転を行うことのできる筒内直接噴射式エンジンを提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明に係るエンジンは、シリンダヘッド(1)とシリンダブロック(2)とピストン(3)とによって画成される燃焼室(14)と、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁(4)と、燃料に点火する点火プラグ(5)と、燃料噴射弁(4)から噴射された燃料噴霧を受け止めるようにピストン冠面に設けられたキャビティ(12)とを有している。燃料噴射弁(4)と点火プラグ(5)の配設位置、キャビティ(12)の大きさ及び形状、燃料噴射弁(4)の燃料噴射形状及び燃料噴射時期の各種条件は、燃料噴射弁(4)から噴射されて前記キャビティ(12)へ向かう燃料噴霧が点火プラグ近傍を通過し、かつキャビティ(12)に衝突して反射した燃料噴霧が点火プラグ近傍へ到達するように設定する。さらに、エンジンの負荷が所定の低負荷より低く、かつエンジンの回転速度が所定の高回転より高いとき、点火プラグ(5)は、燃料噴射弁(4)から噴射されてキャビティ(12)へ向かう燃料噴霧の先端が点火プラグ(5)の近傍に到達した後で、当該燃料噴霧の末端が点火プラグ(5)の近傍を通過する前に点火を行い、かつキャビティ(12)の内面に衝突して反射した当該燃料噴霧の先端が点火プラグ(5)の近傍に到達した後に前記点火とは別の点火を行う。
本発明によれば、燃料噴射弁から噴射されてキャビティへ向かう燃料噴霧が点火プラグを通過するときと、キャビティに衝突して反射した燃料噴霧が点火プラグを通過するときとの両方の場合において点火することができるので、エンジンの負荷及び回転速度によって決定される成層燃焼可能領域を拡大することができる。また、エンジンの負荷が所定の低負荷より低く、かつエンジンの回転速度が所定の高回転より高いとき、燃料噴射弁から噴射されてキャビティへ向かう燃料噴霧の先端が点火プラグの近傍に到達した後で、当該燃料噴霧の末端が点火プラグの近傍を通過する前に点火を行い、かつキャビティの内面に衝突して反射した当該燃料噴霧の先端が点火プラグの近傍に到達した後に前記点火とは別の点火を行うので、いずれか一方が失火しても燃焼させることができ、着火性を向上させることができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明による筒内直接噴射式エンジンの第1実施形態を示す構成図であり、図1(a)はエンジンを吸気側から見た図であり、図1(b)は図1(a)のエンジンを水平方向に90度回転して見た図である。
エンジンは、シリンダヘッド1と、シリンダブロック2と、ピストン3と、燃料噴射弁4と、点火プラグ5とを備え、シリンダヘッド1と、シリンダブロック2と、ピストン3とによって燃焼室14を画成している。
シリンダヘッド1は、燃焼室14の上部を構成しており吸気ポート6及び排気ポート7などを有している。吸気ポート6は吸気弁8を介して燃焼室14と連通しており、吸気弁8は吸気弁用カム9によって開閉駆動される。排気ポート7は排気弁10を介して燃焼室14と連通しており、排気弁10は排気弁用カム11によって開閉駆動される。シリンダブロック2は、燃焼室14の側面を構成している。
ピストン3は、燃焼室14の底面を構成している。ピストン3の冠面には略円筒状にキャビティ12が形成されており、燃料噴射弁4から噴射された燃料噴霧を適切に反射させるように大きさ及び形状が決定される。
燃料噴射弁4は、燃焼室内の上部略中心にその先端が突出するように装着されており、燃焼室内に燃料を微粒化して所定の圧力で噴射している。本実施形態では燃料噴射弁4の先端に複数の噴孔を有する多噴孔式燃料噴射弁を使用しており燃料は略中空円錐形状に噴射される。燃料の噴射時期及び噴射量はエンジンコントロールユニット(ECU)13からの信号に基づいて適切に制御される。
点火プラグ5は、燃焼室内の上部略中心にその先端のギャップが突出し、さらに燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧と接触可能な位置に配設されており、燃焼室内の混合気を点火して燃焼に導いている。点火時期はECU13からの信号に基づいて適切に制御される。
ピストン3の圧縮上死点近傍で燃料噴射弁4から略中空円錐形状に噴射された燃料噴霧は、点火プラグ5の近傍を通過してキャビティ12へと向かう。その後、ピストン冠面に設けられたキャビティ12に受け止められて反射することで混合気を成層化する。このときの燃料噴霧の流れとしては2通りある。1つは、燃料噴霧がキャビティ側面に衝突し、キャビティ12の内周面にガイドされながらキャビティ12の下方へ進行し、キャビティ12の側面と底面との間にある曲面によって進行方向が曲げられ、キャビティ底面にガイドされながらキャビティ12の半径方向内向きに進行し、キャビティ底面の中央で全方向からの流れが衝突し、キャビティ12の上方へ流れる場合である。もう1つは、燃料噴霧がキャビティ底面に衝突し、上記流れとは逆向きに進行してキャビティ側面から上方へ流れる場合である。この2通りの流動パターンは、燃料噴射時のキャビティ12の位置(ピストンの位置)によって決定される。
また、キャビティ12から上方へ流れた燃料噴霧は点火プラグ近傍で成層化した混合気となり、点火されて燃焼する。この燃焼形態には各モードが選択可能に設定されており、エンジンの負荷及び回転速度に基づいてECM13によって制御される。
以下、各燃焼モードについて説明する。本実施形態のエンジンは、吸気行程中に燃料噴射を行い燃料と空気とを十分に混合した状態で燃焼して運転する均質燃焼モードと、圧縮行程中に燃料噴射を行うことで希薄な空燃比で運転する成層燃焼モードとを有している。エンジンの運転条件が高負荷及び高回転のときは、均質燃焼モードを選択して高出力を発生させ、低負荷及び低回転のときは成層燃焼モードを選択して燃料消費量を低下させる。
さらに成層燃焼モードの中で、スプレーガイドモードとウォールガイドモードとを選択することができる。ここで、理解を容易にするために図2及び図3を用いて各モードについて説明する。
図2(a)はスプレーガイドモードの点火時期における混合気分布を、図2(b)はウォールガイドモードの点火時期における混合気分布をそれぞれ示している。スプレーガイドモードとは、図2(a)に示すように燃料噴射弁4から噴射された燃料噴霧の先端が点火プラグ5を通過してからキャビティ12に衝突するまでの間に点火して燃焼させる燃焼形態である。このモードにおいて燃料噴射時期は遅角側に設定する。ウォールガイドモードとは、図2(b)に示すようにキャビティ12で反射した燃料噴霧の先端が点火プラグ5に到達した後に点火して燃焼させる燃焼形態である。このモードにおいて燃料噴射時期は進角側に設定する。
図3は本実施形態の各運転モードの領域を示した領域図である。図3に示すように、成層燃焼モード領域において比較的低負荷のときはスプレーガイドモードを選択して、比較的高負荷のときはウォールガイドモードを選択する。成層燃焼モード領域より高負荷及び高回転のときは均質燃焼モードを選択する。
各モードの選択はECU13によって行われており、ECU13では選択されたモードに要求される燃料の噴射時期及び噴射量ならびに点火時期を制御している。
以下、本実施形態におけるECU13の具体的な制御方法について図4のフローチャートに沿って説明するとともに本実施形態の作用について説明する。なお、図4に示すフローチャートは微小時間毎(例えば10ms毎)に演算を繰り返している。
ステップS101では、エンジンの冷却水温度を読み込んでステップS102へ進む。
ステップS102では、ステップS101で読み込んだエンジンの冷却水温度が所定の低温度以下であるか否かを判定する。所定の低温度とは、エンジンの暖機完了前の冷却水の温度である。エンジンの冷却水温度が所定の低温度以下であればステップS103へ進み、所定の低温度を超えていればステップS104へ進む。
ステップS103では、ECUによって燃焼モードを冷機モードに設定して処理を終了する。冷機モードとは、前記燃料噴射弁4から噴射されて前記キャビティ12へ向かう燃料噴霧の先端が前記点火プラグ5の近傍に到達した後で、かつ当該燃料噴霧の末端が前記点火プラグ5の近傍を通過する前で、かつ当該燃料噴霧の先端がキャビティ12に衝突する前に点火する燃焼形態である。
エンジン冷却水温度が所定の低温度以下のときは、ピストン冠面の温度も低いのでピストン冠面に付着した燃料が未燃焼となりやすい。そこで、エンジン冷機時は燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の先端がキャビティ12に衝突する前に点火を行うように制御する。これにより、低温のピストン冠面に衝突する燃料噴霧の量を少なくして、未燃燃料を減少させることができる。
ステップS104では、エンジン回転速度とエンジントルクとを読み込んでステップS105へ進む。ここで、エンジントルクはECU13において演算されている目標エンジントルクを用いる。また、エンジンの負荷をトルクによって判断しているが、これに代えて燃料噴射量やアクセル操作量を用いてもよい。
ステップS105では、ステップS104によって読み込まれたエンジンの回転速度及びトルクに基づいて、図3に示す領域図を参照して成層燃焼運転を実施することができる領域であるか否かを判定する。成層燃焼運転可能な領域であればステップS106へ進み、成層燃焼運転不可能な領域であればステップS109へ進む。
ステップS106では、ステップS104で読み込んだエンジントルクに基づいて図3に示す領域図を参照してスプレーガイドモード可能な領域か否かを判定する。スプレーガイドモード可能な領域であればステップS107へ進み、スプレーガイドモード不可能な領域であればステップS108へ進む。
ステップS107では、ECU13によって燃焼モードをスプレーガイドモードに設定して処理を終了する。本実施形態の点火プラグ5の先端は、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧と接触可能な位置に配設されているので、燃料を噴射してから点火するまでの間に燃料噴霧があまり拡散されず、確実に成層化した状態で点火される。よって、筒内全体での空燃比は非常に希薄な状態で運転されていることになり、燃費が向上する。
ステップS108では、ECUによって燃焼モードをウォールガイドモードに設定して処理を終了する。ウォールガイドモードでは、燃料噴射を開始してから点火するまでの間に燃料噴霧がよく拡散されており、また燃料噴射時期を進角側に設定しているので、燃料噴射量の多い高負荷時に局所的な過濃混合気を防ぐことができる。
ステップS109では、ECUによって燃焼モードを均質燃焼モードに設定して処理を終了する。均質燃焼モードでは、吸気行程中に燃料噴射を行い燃料と空気とを十分に混合した状態で燃焼するので高出力を発生することができる。
本実施形態によれば、キャビティ12の円筒形状をシリンダ側に延長して形成される領域、言い換えればキャビティ12の底面を底面に垂直に上方へ延長して形成される領域内又はその近傍に点火プラグ5を配設したので、キャビティ12で反射した燃料噴霧は確実に点火プラグ近傍へと到達する。これにより、燃料噴霧をキャビティ12に受け止めることが可能な燃料噴射時期を拡張することが可能になる。よって、遅角側で燃料噴射を行うスプレーガイドモードにおいては点火から火炎が拡がるまでの間に燃料噴霧はキャビティ12に受け止められ、進角側で燃料噴射を行うウォールガイドモードにおいてはキャビティ12で受け止められた燃料が効率良く点火プラグ付近まで流れていく。これにより、混合気の過剰な拡散を抑制することができるので、燃料を急速に燃焼させて熱効率を向上させることができ、また未燃燃料の排出量を低減させることができる。
また、燃料噴射弁4による燃料噴霧が中空円錐形状を形成するので、燃料噴霧の中空円錐形状の内部に空気を含み、燃料噴霧に直接点火するスプレーガイドモードにおいて点火プラグ付近に燃料が集中しにくくなり、過濃燃焼によるスモークの発生を抑制することができる。
さらに、エンジンが低温のときには燃焼モードを冷機モードに設定して、ピストン冠面に衝突する燃料噴霧の量を減少させるように制御することで、ピストン冠面に付着して未燃となる燃料を減少させることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明による筒内直接噴射式エンジンの第2実施形態を示す構成図であり、図5(a)はエンジンを吸気側から見た図であり、図5(b)は図5(a)のエンジンを水平方向に90度回転して見た図である。なお以下に示す各実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
本実施形態では、キャビティ12の円筒形状をシリンダ側に延長して形成される領域、すなわちキャビティ12の底面を底面に垂直に上方へ延長して形成される領域の外周部近傍に点火プラグ5が配設される。
燃料噴射時期を決定する方法を図6及び図7を用いて詳しく説明する。図6は点火プラグ付近の混合気濃度の変化を点火プラグ5とキャビティ12との距離別に示した比較図である。図7(a)はキャビティ12から点火プラグ5までの距離と希薄期間との関係を示した関係図であり、図7(b)はキャビティ12から点火プラグ5までの距離と着火性・スモーク発生量との関係を示した関係図である。
ここで、点火プラグ5は燃焼室上面に配設され、キャビティ12はピストン3の冠面に設けられるので、点火プラグ5とキャビティ12との距離はピストン3の位置によって変化する。よって、図7(a)、(b)の横軸は燃料噴射時期と読み替えることができて、その場合、横軸は右へ行くほど進角であり、左へ行くほど遅角である。
図6に示すように、点火プラグ5とキャビティ12との間の距離を小さくするほど、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧が点火プラグ5を通過した後の点火プラグ付近の空燃比は希薄になりにくくなる。
また図7(a)に示すように、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の末端が点火プラグ5を通過してから、キャビティ12で反射して再び点火プラグ5に戻ってくるまでの時間は、点火プラグ5とキャビティ12との距離を小さくするほど短くなる。よって、点火プラグ5付近が希薄になる期間も、点火プラグ5とキャビティ12との距離を小さくするほど短くなる。点火プラグ付近の空燃比が希薄になる期間が短くなると点火プラグ付近に可燃混合気が存在する期間が長くなるので着火性は向上する。点火プラグ5とキャビティ12との距離がL以下では、点火プラグ付近の空燃費が希薄になる期間が無くなり常に可燃混合気が存在することになる。
ここで、図7(a)のAの範囲では、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の末端が点火プラグ5を通過してから、キャビティ12で反射して戻ってくる燃料噴霧の先端が点火プラグ5に到達する。Bの範囲では、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の末端が点火プラグ5を通過する前に、キャビティ12で反射して戻ってくる燃料噴霧の先端が点火プラグ5に到達する。よって、Bの範囲では常に可燃混合気が点火プラグ付近に存在することになる。Cでは、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の末端が点火プラグ5を通過する時に、キャビティ12で反射して戻ってくる燃料噴霧の先端が点火プラグ5に到達する。
前記Bの範囲になるように点火プラグ5とキャビティ12との間の距離をLよりさらに小さくすると、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧とキャビティ12で反射した燃料噴霧とが点火プラグ付近で重なり、点火プラグ付近の混合気は濃くなるので、図7(b)に示すようにスモークの発生量が多くなる。よって、この着火性とスモークの発生量とを勘案して点火プラグ5とキャビティ12との距離、すなわち燃料噴射時期を決定する。
燃料噴射時期はエンジンの運転状態によって異なる。高回転のときは、点火時期を進角側に設定する必要があるので燃料噴射時期も進角側に設定することとなる。このとき、図7(a)に示すように燃料噴射時の点火プラグ5とキャビティ12との間の距離が長くなるので、燃料噴霧が点火プラグ付近を通過した後に点火プラグ付近が希薄になる期間は長くなる。また高負荷のときは、燃料噴射量を多く必要とするので燃料を噴射している時間が長くなる。よって、燃料噴霧が点火プラグ付近を通過した後に点火プラグ付近が希薄になる期間は短くなる。
本実施形態では前記した傾向に基づいて、成層燃焼モードの領域内で複合モードと、2度点火モードと、ウォールガイドモードとを選択することができる。ここで、理解を容易にするために図8〜図12を用いて各モードについて説明する。なお、ウォールガイドモードについては前記した第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
図8は複合モードにおける点火時期の混合気分布を示している。図9は複合モードにおける噴射時期及び点火時期に対する燃焼安定領域を示している。
複合モードとは、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧とキャビティ12で反射した燃料噴霧との少なくとも一方が点火プラグ付近に存在するときに点火して燃焼する燃焼形態である。図8では、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧とキャビティ12で反射した燃料噴霧とが点火プラグ付近に併存している状態を示している。複合モードでは図9に示すように、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧に点火するときの点火可能範囲と、キャビティ12で反射した燃料噴霧に点火するときの点火可能範囲との少なくとも一方の範囲内であれば点火することができる。例えば、図9で噴射時期を一定にすると前記した二つの範囲のうち一方の範囲内でしか点火できない場合に比べて、より進角側又は遅角側においても点火することができるようになる。よって、点火可能時期を拡大して安定した燃焼を行うことができる。
図10(a)は2度点火モードにおける1度目の点火時期の混合気分布を示している。図10(b)は2度点火モードにおける2度目の点火時期の混合気分布を示している。図11は2度点火モードにおける噴射時期及び点火時期に対する燃焼安定領域を示している。
2度点火モードとは、図10(a)に示すように燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧に対して1度目の点火を行い、図10(b)に示すようにキャビティ12で反射した燃料噴霧に対して2度目の点火を行う燃焼形態である。2度点火モードでは図11に示すように、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の点火可能範囲内で1度目の点火を行い、キャビティ12で反射した燃料噴霧の点火可能範囲内で2度目の点火を行う。よって、いずれか一方で失火しても燃焼させることができるので、着火性を向上させることができる。ここで、燃料噴射量が多く1度目及び2度目の点火可能範囲が重なる状況において、1度目と2度目の点火時期が時間的に逆転しても作用に何ら問題はない。
図12は本実施形態の各運転モードの領域を示した領域図である。図12に示すように、成層燃焼モード領域において低回転のときは複合モードを選択し、高回転及び低負荷のときは2度点火モードを選択し、高回転及び高負荷のきはウォールガイドモードを選択する。成層燃焼モード領域より高負荷及び高回転のときは均質燃焼モードを選択する。
各モードの選択はECU13によって行われており、ECU13では選択されたモードに要求される燃料の噴射時期及び噴射量ならびに点火時期を制御している。
以下、本実施形態におけるECU13の具体的な制御方法について図13のフローチャートに沿って説明するとともに本実施形態の作用について説明する。なお、図4に示すフローチャートは微小時間毎(例えば10ms毎)に演算を繰り返している。
ステップS201では、エンジンの冷却水温度を読み込んでステップS202へ進む。
ステップS202では、ステップS201で読み込んだエンジンの冷却水温度が所定の低温度以下であるか否かを判定する。所定の低温度以下であればステップS203へ進み、所定の低温度を超えていればステップS204へ進む。
ステップS203では、ECU13によって燃焼モードを冷機モードに設定して処理を終了する。エンジン冷機時に低温のピストン冠面に接触する燃料噴霧の量を減少させることで未燃燃料の発生量を減らすことができる。
ステップS204では、エンジン回転速度とエンジントルクとを読み込んでステップS205へ進む。ここで、エンジントルクはECU13において演算されている目標エンジントルクを用いる。また、エンジンの負荷をトルクによって判断しているが、これに代えて燃料噴射量やアクセル操作量を用いてもよい。
ステップS205では、ステップS204によって読み込まれたエンジンの回転速度及びトルクに基づいて、図3に示す領域図を参照して成層燃焼運転を実施することができる領域であるか否かを判定する。成層燃焼運転可能な領域であればステップS206へ進み、成層燃焼運転不可能な領域であればステップS211へ進む。
ステップS206では、ステップS204で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて複合モード可能な領域か否かを判定する。複合モード可能な領域であればステップS207へ進み、複合モード不可能な領域であればステップS208へ進む。
ステップS207では、ECU13によって燃焼モードを複合モードに設定して処理を終了する。複合モードでは、ある噴射時期に対する点火可能時期の範囲を拡大して、より進角側及び遅角側でも点火することができるので、混合気を確実に点火して燃焼させることができる。
ステップS208では、ステップS204で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて2度点火モード可能な領域か否かを判定する。2度点火モード可能な領域であればステップS209へ進み、2度点火モード不可能な領域であればステップS210へ進む。
ステップS209では、ECU13によって燃焼モードを2度点火モードに設定して処理を終了する。低負荷及び高回転時には、燃料噴射量が少なくかつ燃料噴射時期が進角側に設定されるので混合気に点火できる範囲が小さくなる。そこで、2度点火モードに設定して燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧に対して1度目の点火を行い、キャビティ12で反射した燃料噴霧に対して2度目の点火を行うことで点火可能範囲が小さくても着火性を向上させることができる。
ステップS210では、ECUによって燃焼モードをウォールガイドモードに設定して処理を終了する。エンジン高負荷時には燃料噴射量が多いので、燃料噴霧をよく混合してから点火することで過濃燃焼によるスモークの発生を抑制することができる。
ステップS211では、ECUによって燃焼モードを均質燃焼モードに設定して処理を終了する。高負荷及び高回転時は、吸気行程中に燃料噴射を行い燃料と空気とを十分に混合した状態で燃焼することで高出力を発生することができる。
本実施形態によれば、点火プラグ5をキャビティ12の底面を底面に垂直に上方へ延長して形成される領域の外周部近傍に配設したので、キャビティ12に衝突して反射した燃料噴霧の先端が迅速に点火プラグ5に到達する。これにより、燃料を噴射してから点火できるまでの期間を短くすることでき、特に、ピストン速度が速い高回転のときにより安定した燃焼が可能となる。
低回転のときは、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧とキャビティ12で反射した燃料噴霧との少なくとも一方が点火プラグ付近に存在するときに点火して燃焼することができる。すなわち、噴射時期を一定にしたとき、燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧とキャビティ12で反射した燃料噴霧のうち一方の燃料噴霧にしか点火できない場合に比べて、より進角側又は遅角側においても点火することができるようになる。よって、点火可能時期を拡大して安定した燃焼を行うことができる。
高回転及び低負荷のときは、燃料噴射量が少ないうえに燃料噴射時期を進角にしなければならないので燃料噴射弁4から噴射されてキャビティ12へ向かう燃料噴霧の点火可能範囲内で1度目の点火を行い、キャビティ12で反射した燃料噴霧の点火可能範囲内で2度目の点火を行う。よって、いずれか一方で失火しても燃焼させることができるので、着火性を向上させることができる。
高回転及び高負荷のときは燃料噴射量が多いので、燃料噴霧の先端がキャビティ12で反射して点火プラグ近傍に到達した後に点火を行うことにより、燃料噴霧を拡散させるための期間が長くなり、過濃燃焼によるスモークの発生量を抑制することができる。
(第3実施形態)
図14は、本発明による筒内直接噴射式エンジンの第3実施形態を示す構成図であり、図14(a)はエンジンを吸気側から見た図であり、図14(b)は図14(a)のエンジンを水平方向に90度回転して見た図である。なお以下に示す各実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
本実施形態では、第2実施形態のキャビティ(第1キャビティ)12の外周部を取り囲むようにさらにキャビティ(第2キャビティ)15を設けている。
また、成層燃焼モードの領域内で複合モードと、2度点火モードと、ウォールガイドモードと2度噴射+複合モードと、2度噴射+ウォールガイドモードとを選択することができる。ここで、理解を容易にするために図15及び図16を用いて各モードについて説明する。なお、2度噴射+複合モードと、2度噴射+ウォールガイドモードとを総称して2度噴射モードと呼ぶ。また、複合モードと、2度点火モードと、ウォールガイドモードとについては第2実施形態と同じであるので説明を省略する。
図15は2度噴射モードにおける点火時期の混合気分布を示している。
2度噴射モードとは、燃料噴射弁4からの燃料噴射を2度に分けて行い、1度目の燃料噴霧を第2キャビティ15で反射させ、2度目の燃料噴霧を第1キャビティ12で反射させて混合気を燃焼させる燃焼形態である。2度噴射モード+複合モードは、2度目の燃料噴霧に対して第2実施形態で説明した複合モードを適用する。すなわち、燃料噴射弁4から噴射されて第1キャビティ12へ向かう2度目の燃料噴霧と第1キャビティ12で反射した燃料噴霧との少なくとも一方が点火プラグ付近に存在するときに点火して燃焼させる。2度噴射+ウォールガイドモードは、2度目の燃料噴霧に対して第1実施形態で説明したウォールガイドモードを適用する。すなわち、第1キャビティ12で反射した2度目の燃料噴霧の先端が点火プラグ5に到達した後に点火して燃焼させる。
燃料噴射弁4から進角側で噴射された燃料噴霧ほどピストン冠面のより外周側で衝突する。よって、第1キャビティ12より外側に第2キャビティ15を設けることで、第2実施形態における燃料噴射時期よりも進角側での燃料噴霧を受け止めて混合気を保持し、より多くの燃料を成層化させることができる。これにより、第2実施形態における成層燃焼モードの領域を主に高負荷側に拡大させることができる。
図16は本実施形態の各運転モードの領域を示した領域図である。図12に示すように、成層燃焼モード領域において低回転のときは複合モードを選択する。複合モードの中でも高負荷側においては燃料噴射量が多くなるので2度噴射モード+複合モードを選択する。高回転及び低負荷のときは2度点火モードを選択する。高回転及び高負荷のきはウォールガイドモードを選択する。ウォールガイドモードの中でも高負荷側においては燃料噴射量が多くなるので2度噴射+ウォールガイドモードを選択する。成層燃焼モード領域より高負荷及び高回転のときは均質燃焼モードを選択する。
各モードの選択はECU13によって行われており、ECU13では選択されたモードに要求される燃料の噴射時期及び噴射量ならびに点火時期を制御している。
以下、本実施形態におけるECU13の具体的な制御方法について図17のフローチャートに沿って説明するとともに本実施形態の作用について説明する。なお、図4に示すフローチャートは微小時間毎(例えば10ms毎)に演算を繰り返している。
ステップS301では、エンジンの冷却水温度を読み込んでステップS302へ進む。
ステップS302では、ステップS301で読み込んだエンジンの冷却水温度が所定の低温度以下であるか否かを判定する。所定の低温度以下であればステップS303へ進み、所定の低温度を超えていればステップS304へ進む。
ステップS303では、ECU13によって燃焼モードを冷機モードに設定して処理を終了する。エンジン冷機時に低温のピストン冠面に接触する燃料噴霧の量を減少させることで未燃燃料の発生量を減らすことができる。
ステップS304では、エンジン回転速度とエンジントルクとを読み込んでステップS305へ進む。ここで、エンジントルクはECU13において演算されている目標エンジントルクを用いる。また、エンジンの負荷をトルクによって判断しているが、これに代えて燃料噴射量やアクセル操作量を用いてもよい。
ステップS305では、ステップS304によって読み込まれたエンジンの回転速度及びトルクに基づいて、成層燃焼運転を実施することができる領域であるか否かを判定する。成層燃焼運転可能な領域であればステップS306へ進み、成層燃焼運転不可能な領域であればステップS315へ進む。
ステップS306では、ステップS304で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて複合モード可能な領域か否かを判定する。複合モード可能な領域であればステップS307へ進み、複合モード不可能な領域であればステップS310へ進む。
ステップS307では、ステップS304で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて2度噴射を必要とする領域か否かを判定する。2度噴射を必要とする領域であればステップS308へ進み、2度噴射を必要としない領域であればステップS309へ進む。
ステップS308では、ECU13によって燃焼モードを複合モードに設定して処理を終了する。複合モードでは、点火可能時期の範囲を拡大して、より進角側及び遅角側でも点火することができるので、混合気を確実に点火して燃焼させることができる。
ステップS309では、ECU13によって燃焼モードを2度噴射+複合モードに設定して処理を終了する。2度噴射+複合モードでは、2度に分けて噴射された燃料噴霧を2つのキャビティ12、15で確実に受け止めて成層化した混合気を形成するので、多くの燃料を必要とする高負荷時においても成層燃焼運転を行うことができる。また、2度目に噴射された燃料噴霧については、第2実施形態の複合モードと同様に第1キャビティ12へ向かう燃料噴霧と第1キャビティ12で反射した燃料噴霧との少なくとも一方が点火プラグ付近に存在するときに点火して燃焼するので、混合気を確実に点火して燃焼させることができる。
ステップS310では、ステップS304で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて2度点火モード可能な領域か否かを判定する。2度点火モード可能な領域であればステップS311へ進み、2度点火モード不可能な領域であればステップS312へ進む。
ステップS311では、ECU13によって燃焼モードを2度点火モードに設定して処理を終了する。低負荷及び高回転時には、燃料噴射量が少なくかつ燃料噴射時期が進角側に設定されるので点火可能範囲が小さくなるが、2度点火を行うことで点火可能範囲が小さくても着火性を向上させることができる。
ステップS312では、ステップS304で読み込んだエンジンの回転速度とトルクとに基づいて2度噴射を必要とする領域か否かを判定する。2度噴射を必要とする領域であればステップS313へ進み、2度噴射を必要としない領域であればステップS314へ進む。
ステップS313では、ECU13によって燃焼モードをウォールガイドモードに設定して処理を終了する。燃料噴射量の多いエンジン高負荷時に、燃料噴霧をよく混合してから点火することで過濃燃焼によるスモークの発生を抑制することができる。
ステップS314では、ECU13によって燃焼モードを2度噴射+ウォールガイドモードモードに設定して処理を終了する。2度噴射+ウォールガイドモードでは、2度に分けて噴射された燃料噴霧を2つのキャビティ12、15で確実に受け止めて成層化した混合気を形成するので、多くの燃料を必要とする高負荷時においても成層燃焼運転を行うことができる。また、2度目に噴射された燃料噴霧は、第2実施形態のウォールガイドモードモードと同様に第1キャビティ12で反射して点火プラグ近傍へと到達するので、燃料噴射量の多い高負荷時に局所的な過濃混合気を防ぐことができる。
ステップS315では、ECU13によって燃焼モードを均質燃焼モードに設定して処理を終了する。高負荷及び高回転時は、吸気行程中に燃料噴射を行い燃料と空気とを十分に混合した状態で点火して燃焼させることで高出力を発生することができる。
本実施形態によれば、燃料を2度に分けて噴射することにより噴射可能な燃料の量を増加させることができるので、幅広い回転速度域において第2実施形態に比べてより高負荷側でも確実に混合気を成層化して燃焼させることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば、第2実施形態において1度目の点火と2度目の点火とは運転条件に応じて点火の順番が逆転してもよい。
また、第3実施形態において第1キャビティ12の外周部を取り囲むように第2キャビティ15を設けているが、第1キャビティ12の外側にあればいかなる形態でもよい。
さらに、第3実施形態において第2キャビティ15を追加して燃料噴射を2度に分けて行っているが、キャビティ12、15を2つ以上設けて燃料噴射も2回以上の多段噴射にしてもよい。
第1実施形態の構成図である。 第1実施形態の各モードにおける点火時期の混合気の分布図である。 第1実施形態の各モードの領域図である。 第1実施形態の制御フローである。 第2実施形態の構成図である。 点火プラグ付近の混合気濃度の変化図である。 キャビティから点火プラグまでの距離と希薄期間及び着火性・スモーク発生量との関係図である。 第2実施形態の複合モードにおける点火時期の混合気の分布図である。 第2実施形態の複合モードにおける噴射時期・点火時期に対する燃焼安定領域図である。 第2実施形態の2度点火モードにおける点火時期の混合気の分布図である。 第2実施形態の2度点火モードにおける噴射時期・点火時期に対する燃焼安定領域図である。 第2実施形態の各モードの領域図である。 第2実施形態の制御フローである。 第3実施形態の構成図である。 第3実施形態の2度噴射モードにおける点火時期の混合気の分布図である。 第3実施形態の各モードの領域図である。 第3実施形態の制御フローである。
符号の説明
1 シリンダヘッド
2 シリンダブロック
3 ピストン
4 燃料噴射弁
5 点火プラグ
6 吸気ポート
7 排気ポート
8 吸気弁
9 吸気弁用カム
10 排気弁
11 排気弁用カム
12 キャビティ(第1キャビティ)
13 エンジンコントロールユニット(ECU)
14 燃焼室
15 キャビティ(第2キャビティ)

Claims (11)

  1. シリンダヘッドとシリンダブロックとピストンとによって画成される燃焼室と、
    前記燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料に点火する点火プラグと、
    前記燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧を反射させるようにピストン冠面に設けられたキャビティと、
    を有する筒内直接噴射式エンジンにおいて、
    前記燃料噴射弁から噴射されて前記キャビティへ向かう燃料噴霧が前記点火プラグ近傍を通過し、かつ前記キャビティに衝突して反射した燃料噴霧が前記点火プラグ近傍へ到達するように、前記燃料噴射弁と前記点火プラグの配設位置、前記キャビティの大きさ及び形状、前記燃料噴射弁の燃料噴射形状及び燃料噴射時期が設定され、
    前記エンジンの負荷が所定の低負荷より低く、かつ前記エンジンの回転速度が所定の高回転より高いとき、前記点火プラグは、前記燃料噴射弁から噴射されて前記キャビティへ向かう燃料噴霧の先端が前記点火プラグの近傍に到達した後で、当該燃料噴霧の末端が前記点火プラグの近傍を通過する前に点火を行い、かつ前記キャビティの内面に衝突して反射した当該燃料噴霧の先端が前記点火プラグの近傍に到達した後に前記点火とは別の点火を行う、
    ことを特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  2. 前記燃料噴射弁から噴射されて前記キャビティへ向かう燃料噴霧の末端が前記点火プラグの近傍を通過した後に、前記キャビティの内面に衝突して反射した当該燃料噴霧の先端が前記点火プラグの近傍に到達する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  3. 前記キャビティの外側に第2のキャビティを備え、
    前記エンジンの負荷が所定の第2の高負荷より高いとき、
    前記燃料噴射弁は、前記キャビティへ燃料を噴射する前に前記第2のキャビティへ燃料を噴射する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  4. 前記エンジンの冷機時に、前記点火プラグは、前記燃料噴射弁から噴射されて前記キャビティへ向かう燃料噴霧の先端がキャビティに衝突する前に点火を行う、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  5. 前記燃料噴射弁を前記燃焼室の上部中央に配設し、
    前記キャビティを前記ピストンの冠面に円筒状に凹設し、
    前記キャビティの底面を底面に垂直に上方へ延長して形成される領域内又はその近傍に前記点火プラグを配設した、
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  6. 前記燃料噴射弁を前記燃焼室の上部中央に配設し、
    前記キャビティを前記ピストンの冠面に円筒状に凹設し、
    前記キャビティの底面を底面に垂直に上方へ延長して形成される領域の外周部近傍に前記点火プラグを配設した、
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  7. 前記燃料噴射弁は中空円錐状に燃料を噴射することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  8. 前記燃料噴射弁は、先端に複数の噴孔を持つ多噴孔式燃料噴射弁であり、
    前記点火プラグを、前記多噴孔式燃料噴射弁の各噴口の中心軸の延長線によって形成される円錐状の包絡面近傍に配設した、
    ことを特徴とする請求項7に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  9. 前記燃料噴射弁は、燃料をエンジンの圧縮行程中に噴射する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  10. エンジンの回転速度及び負荷に応じて前記燃料噴射弁の噴射時期及び噴射回数を設定することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
  11. エンジンの回転速度及び負荷に応じて前記点火プラグの点火時期及び点火回数を設定することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の筒内直接噴射式エンジン。
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