JP4378860B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯水等の水と冷媒とを熱交換する熱交換器であって、高圧側の圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルにて給湯水を加熱する超臨界ヒートポンプ式給湯器(以下、給湯器と略す。)に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
給湯器用の熱交換器は、水道水等の給湯用の水が流通する水チューブと冷媒が流通する冷媒チューブとを有して、水と冷媒とを熱交換して水を加熱するものである。
【0003】
本発明は、小型、かつ、熱交換効率が高い給湯用の熱交換器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ヒートポンプサイクルにて給湯用の水を加熱する超臨界ヒートポンプ式給湯器に適用され、水と冷媒とを熱交換する熱交換器であって、冷媒が流通する冷媒チューブ(221)、及び冷媒チューブ(221)に接触し、かつ、水を冷媒の流れに対して交差するように蛇行させて流通させる水チューブ(223)を有して構成された複数個の熱交換コア(Ca)を備え、
冷媒チューブ(221)は、その内部に、互いに平行に配された複数の冷媒通路(221a)を有し、
1つの熱交換コア(Ca)では、冷媒は冷媒チューブ(221)内を冷媒チューブ(221)の長手方向の一端側から他端側に流通し、水は水チューブ(223)内を冷媒チューブ(221)の長手方向の他端側から一端側に向けて流通することで、冷媒と水とが対向して流れるようになっており、
複数個の熱交換コア(Ca)は、冷媒チューブ(221)及び水チューブ(223)に対して略直交する方向に重なるように並んでおり、冷媒チューブ(221)のうち水チューブ(223)と接触している部位とは反対側は、断熱用の空間(224)が設けられていることを特徴とする。
【0005】
これにより、給湯水流れと冷媒流れとが交差かつ対向流れとなるので、給湯水と冷媒とを効率良く熱交換することができる。
【0006】
また、複数個の熱交換コア(Ca)は、冷媒チューブ(221)及び水チューブ(223)に対して略直交する方向に重なるように並んでいるので、熱交換器の体格を大きくすることなく、水と冷媒との熱交換面積を増大させることができる。
【0007】
したがって、本発明によれば、熱交換器の小型化を図りつつ、熱交換効率の高めることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、高圧側の圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルにて給湯用の水を加熱する超臨界ヒートポンプ式給湯器に適用され、水と冷媒とを熱交換する熱交換器であって、冷媒が流通する冷媒チューブ(221)と、前記水が流通する水チューブ(223)とを備え、前記冷媒チューブ(221)は、その内部に、互いに平行に配された複数の冷媒通路(221a)を有し、前記水チューブ(223)は、前記冷媒チューブ(221)の長手方向全域に渡って、長手方向が前記冷媒チューブ(221)の長手方向に対して直交するように前記冷媒チューブ(221)と接触した状態で配設された複数本の水チューブ本体(223a)、及び前記水チューブ本体(223a)の長手方向端部にて隣り合う前記水チューブ本体(223a)を接続して前記水の流通方向を180°転向させる水チューブヘッダ(223b)を有して構成され、
前記冷媒は前記冷媒チューブ(221)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の一端側から他端側に流通し、前記水は前記水チューブ(223)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の前記他端側から前記一端側に向けて流通することで、前記冷媒と前記水とが対向して流れるようになっており、
さらに、前記冷媒チューブ(221)は、前記水チューブヘッダ(223b)の長手方向に蛇行しながら、水チューブヘッダ(223b)の長手方向及び前記水チューブ本体(223a)の長手方向と直交する方向に延びており、
前記冷媒チューブ(221)のうち前記水チューブ(223)と接触している部位とは反対側は、断熱用の空間(224)が設けられていることを特徴とする。
【0009】
これにより、給湯水流れと冷媒流れとが直交対向流れとなるので、給湯水と冷媒とを効率良く熱交換することができる。
【0010】
また、冷媒チューブ(221)及び水チューブ(223)は、共に蛇行した形状となるので、熱交換器の体格を大きくすることなく、給湯水と冷媒との熱交換面積を増大させることができる。
【0011】
したがって、本発明によれば、熱交換器の小型化を図りつつ、熱交換効率の高めることができる。
【0012】
ところで、水の中(特に、水道水)には、カルシウム(Ca)が含まれているため、加熱されて水の温度が上昇すると、カルシウムの溶解度が低下して水に溶けていたカルシウムが析出する。そして、析出したカルシウムが水チューブの内壁に付着すると、水チューブが詰まってしまい、熱交換器が機能しなくなる。
【0013】
これに対して、付着(析出)するカルシウム量を見込んで水チューブの通路断面積を大きく設定すると、水チューブ内を流通する水の流速が小さくなり、水の流通状態が層流状態となるので、水と水チューブとの熱伝達率が小さくなり、熱交換効率が低下する。
【0014】
これに対して、請求項3に記載の発明では、水チューブ(223)内には、複数枚の板状のセグメント(223g)を千鳥状にオフセット配置したオフセット型のインナーフィン(223f)が配設されていることを特徴とするもので、水と水チューブ(223)との間における伝熱面積が増大するとともに、水チューブ(223)内を流通する水がインナーフィン(223f)により乱されて乱流状態となり、水と水チューブ(223)との熱伝達率が大きくなる。
【0015】
このため、水チューブ(223)の通路断面積を大きく設定しても、熱交換効率が大きく低下することがないので、付着(析出)するカルシウム量を見込んで水チューブ(223)の通路断面積を大きく設定することができる。したがって、付着(析出)したカルシウムにより水チューブ(223)が詰まってしまうことを防止しつつ、熱交換効率を向上させることができる。
【0016】
ところで、水チューブ(223)の通路断面積をカルシウム量を見込んで大きくしているものの、水チューブ(223)内にインナーフィン223fを配設しているので、このインナーフィン(223f)の存在により実質的な通路断面積が縮小してしまうおそれがある。
【0017】
そこで、請求項4に記載の発明では、セグメント(223g)間の寸法のうち、水チューブ(223)内を流通する水流れに対して略直交する方向に測ったピッチ寸法(P)を、水チューブ(223)の入口側と出口側とで相違させるとともに、水チューブ(223)の出口側におけるピッチ寸法(P)を、水チューブ(223)の入口側におけるピッチ寸法(P)より大きくしている。
【0018】
これにより、給湯水温度が高くカルシウムが析出し易い給湯水出口側におけるピッチ寸法Pを、給湯水出口側に比べて給湯水温度が低く比較的カルシウムが析出し難い給湯水入口側におけるピッチ寸法Pより大きくなるので、実質的な通路断面積が縮小してしまうことを防止しつつ、カルシウムの析出による水チューブ(223)の詰まりを防止できる。
【0019】
ところで、ピッチ寸法Pを大きくすると、給湯水流れが層流域に近づき、インナーフィン(223f)と給湯水との熱伝達率αが小さくなり、熱交換効率が低下するおそれがある。
【0020】
そこで、請求項5に記載の発明では、インナーフィン(223f)に、セグメント(223g)の板面(223e)が水チューブ(223)内を流通する水流れに対して略直交するように配設された直交セグメント部位(223k)を設け、さらに、直交セグメント部位(223k)を水チューブ(223)の出口側に設けている。
【0021】
これにより、インナーフィン(223f)のピッチ寸法Pが大きくなる水チューブ(223)の給湯水出口側において、セグメント(223g)の板面(223h)が給湯水流れに対して略直交しているので、セグメント(223g)の板面223(h)に給湯水が衝突することにより給湯水流れを乱すことができ、熱伝達率αが小さくなることを防止できる。
【0022】
ところで、冷媒チューブ(221)を構成する材料の融点と水チューブ(223)を構成する材料の融点とが大きく相違する場合において、両チューブ(221、223)を直接に接触させた状態でろう付けすると、ろう付け時に両チューブ(221、223)間に低融点化合物が発生してしまい、ろう付け不良を招いてしまうおそれがある。
【0023】
そこで、請求項6に記載の発明では、水チューブ(223)と冷媒チューブ(221)との間に挟まれた鉄製の金属部材(246)の表面に被覆されたアルミニウム材とその間に挿入したろう材により両チューブ(221、223)を接合している。
【0024】
これにより、両チューブ(221、223)が直接に接触しないので、ろう付け時に低融点化合物が発生してしまうことを防止でき、ろう付け不良が発生することを未然に防止することができる。
【0027】
ところで、冷媒チューブ(221)を構成する材料の線膨張率と水チューブ(223)を構成する材料の線膨張率とが大きく相違すると、ろう付け時(加熱時)に両チューブ(221、223)の線膨張率の相違により、両チューブ(221、223)がバイメタルのごとく撓み変形してしまう。
【0028】
これに対して、請求項7に記載の発明では、冷媒チューブ(221)のうち水チューブ(223)と接触している部位とは反対側に、冷媒チューブ(221)の曲げ剛性を増大させる補強手段(228)を設けているので、ろう付け時(加熱時)に両チューブ221、223が撓み変形してしまうことを未然に防止できる。
【0029】
なお、請求項8に記載の発明のごとく、水チューブ(223)間の距離を保持固定するための保持ブラケット(247)を設けてもよい。
【0030】
また、請求項9に記載の発明のごとく、上方側に水チューブ(223)内の空気を抜く空気抜き手段(223m)を設け、下方側に水チューブ(223)内の水を抜くための水抜き手段(223n)を設けることが望ましい。
【0031】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る熱交換器を家庭用給湯器に適用したものであって、図1は給湯器100の外観図であり、図2は給湯器100の模式図である。
【0033】
図2中、200(2点鎖線で囲まれたもの)は、給湯水を加熱し高温(本実施形態では約85℃)の温水を生成する超臨界ヒートポンプ式給湯器(以下、ヒートポンプと略す。)である。
【0034】
なお、超臨界ヒートポンプとは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルを言い、例えば二酸化炭素、エチレン、エタン、酸化窒素等を冷媒とするヒートポンプサイクルである。
【0035】
また、300はヒートポンプ200にて加熱された温水を保温貯蔵する複数個の保温タンクであり、各保温タンク300は、温水(給湯水)流れに対して並列となるように配設されている。
【0036】
図2中、210は冷媒(本実施形態では二酸化炭素)を吸入圧縮する圧縮機であり、この圧縮機210は、冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(図示せず)及び圧縮機構を駆動する電動モータ(図示せず)が一体となった電動圧縮機である。
【0037】
220は本実施形態に係る熱交換器であり、圧縮機210から吐出する冷媒と給湯水とを熱交換する水熱交換器(放熱器)である。なお、詳細は後述する。
【0038】
230は水熱交換器220から流出する冷媒を減圧する電気式膨張弁(減圧器)であり、240は、電気式膨張弁230(以下、膨張弁230と略す。)から流出する冷媒を蒸発させて大気中の熱を冷媒に吸収させるとともに、後述するアキュムレータ250(圧縮機210の吸入側)に向けて冷媒を流出する蒸発器である。
【0039】
250は、蒸発器240から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機210の吸入側に流出するとともに、ヒートポンプ200中の余剰冷媒を蓄えるアキュムレータである。
【0040】
260は蒸発器240に空気(外気)を送風するとともにその送風量を調節することができる送風機(送風量調節手段)であり、この送風機260、圧縮機210及び膨張弁230は、後述する各センサの検出信号に基づいて電子制御装置(ECU)270により制御されている。
【0041】
そして、271は水熱交換器220から流出する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ(冷媒温度検出手段)であり、272は水熱交換器に流入する給湯水の温度を検出する第1温水温度センサ(第1温水温度検出手段)である。
【0042】
273は水熱交換器220から流出する冷媒の圧力(高圧側の冷媒圧力)を検出する冷媒圧力センサ(冷媒圧力検出手段)であり、274は水熱交換器220から流出する給湯水の温度を検出する第2温水温度センサ(第2温水温度検出手段)である。そして、各センサ271〜274の検出信号は、ECU270に入力されている。
【0043】
ここで、高圧側の冷媒圧力とは、圧縮機210の吐出側から膨張弁230の流入側に至る冷媒通路に存在する冷媒の圧力を言い、その圧力は、圧縮機210の吐出圧(水熱交換器220の内圧)に略等しい。一方、低圧側の冷媒圧力とは、膨張弁230の流出側から圧縮機210の吸入側に至る冷媒通路に存在する冷媒の圧力を言い、その圧力は、圧縮機210の吸入圧(蒸発器240の内圧)に略等しい。
【0044】
また、400は、水熱交換器220に給湯水を供給する(循環させる)と共に、その給湯水量を調節する電動ウォータポンプ(以下、ポンプと略す。)であり、410は水道管(図示せず)から給水される水道水が水熱交換器220に流入することを防止する閉止弁である。そして、ポンプ400及び閉止弁410もECU270により制御されている。
【0045】
次に、水熱交換器220について述べる。
【0046】
図3は水熱交換器220の正面図であり、図4は図3の側面図である。図3、4中、221は冷媒が流通する断面形状が扁平に形成された冷媒チューブであり、この冷媒チューブ221は、図4に示すように、上下方向に蛇行しながら紙面左右方向に延びている。
【0047】
なお、冷媒チューブ221はアルミニウム材を押し出し加工又は引く抜き加工にて成形したものであり、この冷媒チューブ221は、図5に示すように、1本の冷媒チューブ221内に複数本の冷媒通路221aを有する多穴構造とすることで耐圧強度を高めたものである。
【0048】
そして、図3中、222a、222bは冷媒チューブ221の冷媒流通方向両端側に配設されて複数本の冷媒通路221aに連通する冷媒チューブヘッダであり、冷媒チューブヘッダ222aは各冷媒通路221aに冷媒を分配供給するもので、冷媒チューブヘッダ222bは給湯水と熱交換を終えた冷媒を集合回収するものである。
【0049】
また、223は給湯水が流通する水チューブであり、この水チューブ223は、冷媒チューブ221の長手方向(上下方向)全域に渡って、長手方向が冷媒チューブ221の長手方向(冷媒の流通方向)に対して直交するようにして冷媒チューブ221に接触した状態で配設された複数本の水チューブ本体223a、及び水チューブ本体223aの長手方向端部にて隣り合う水チューブ本体223aを接続して給湯水の流通方向を180°転向させる水チューブヘッダ223b等から構成されたものである。
【0050】
一方、冷媒チューブ221は、図4に示すように、水チューブヘッダ223bの長手方向(上下方向)に3回屈曲するように蛇行しながら、水チューブヘッダ223b及び水チューブ本体223aの長手方向と直交する方向(紙面左右方向)に延びている。
【0051】
このため、水熱交換器220は、図4に示すように、冷媒チューブ221、及びこの冷媒チューブ221に接触し、かつ、給湯水を冷媒の流れに対して交差するように蛇行させて流通させる水チューブ223からなる4個の熱交換コアCaを、冷媒チューブ221及び水チューブ223に対して略直交する方向(紙面左右方向)に重ねた構成となる。
【0052】
このとき、図6に示すように、隣り合う熱交換コアCa間には空間(隙間)224が設けられているので、冷媒チューブ221のうち水チューブ223と接触している部位と反対側は、空間224により隣接する熱交換コアCaから断熱された状態となる。
【0053】
また、各熱交換コアCaにおいては、図3に示すように、水チューブ223内を流通する給湯水は、冷媒の流れに対して直交(交差)するように蛇行しながら冷媒チューブ221の長手他端側から一端側に向けて流通するので、冷媒流れと給湯水流れとは直交対向流れとなる。
【0054】
ところで、水チューブ223(水チューブ本体223a)は、図6に示すように、断面形状がバスタブ状(弓なり)となるようにプレス成形された第1、2プレート223c、223dをろう付け接合したもので、内部(水通路223e内)にオフセット型のインナーフィン223fが配設されている。なお、第1、2プレート223c、223d及びインナーフィン223fは、銅等の耐食性に優れた金属製である。
【0055】
因みに、オフセット型のフィン(マルチエントリ型フィン)とは、熱交換器設計ハンドブック(工学図書株式会社発行)や第19回・日本伝熱シンポジウム講演論文集等に記載されているように、複数枚の板状のセグメント223gを千鳥状にオフセット配置したものである。
【0056】
ところで、インナーフィン223fは、水チューブ223の給湯水入口側と給湯水出口側とで(本実施形態では、給湯水入口側から数えて2個の熱交換コアCaと給湯水出口側から数えて2個の熱交換コアCaとで)、その仕様(セグメント間のピッチピッチ寸法やセグメントの向き等)が相違している。
【0057】
具体的には、水チューブ223の給湯水入口側(給湯水入口側から数えて2個の熱交換コアCa)では、図7に示すように、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略平行となるように配設され、一方、水チューブ223の給湯水出口側(給湯水出口側から数えて2個の熱交換コアCa)では、図8に示すように、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略直交するように配設されている。
【0058】
以下、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略平行な部位を平行セグメント部位223jと呼び、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略直交する部位を直交セグメント部位223kと呼ぶ。
【0059】
そしてさらに、本実施形態では、セグメント223g間の寸法のうち、水チューブ223内を流通する給湯水流れに対して略直交する方向に測ったピッチ寸法P(図7、8参照)を平行セグメント部位223jと直交セグメント部位223kとで(水チューブ223の入口側と出口側とで)相違させている。
【0060】
具体的には、図6に示すように、直交セグメント部位223k(水チューブ223の出口側)におけるピッチ寸法Pを平行セグメント部位223j(水チューブ223の入口側)におけるピッチ寸法Pより大きくしている。
【0061】
なお、図3、4に示すように、水熱交換器220の上方側には、水チューブ223内の空気を抜く空気抜き用配管(空気抜き手段)223mが設けられ、下方側には、水チューブ223内の給湯水を抜くための水抜き用配管(水抜き手段)223nが設けられている。
【0062】
また、245は水熱交換器220を固定するための固定用ブラケットであり、この固定用ブラケット245は水チューブ223(水チューブ本体223a)にろう付け接合されている。
【0063】
次に、本実施形態に係る水熱交換器220の製造方法の概略について述べる。
【0064】
先ず、所定形状(バスタブ形状)にプレス成形された第1、2プレート223c、223dのうち両プレート223c、223dの接触面、及びインナーフィン223fのうち両プレート223c、223dとの接触面にフラックス及びろう材(本実施形態では、リンと銅との合金)を塗布し(ろう材塗布工程)、両プレート223c、223d及びインナーフィン223fを図6に示すように組み立てて、ワイヤー等の治具により組み立てた状態を保持する(第1仮組工程)。
【0065】
次に、第1ろう付け工程で製造されたチューブ223と冷媒チューブ221との間に、図9に示すように、ろう材(本実施形態では、冷媒チューブ221より融点の低いアルミニウム材)が被覆(クラッド)された接合プレート(ろう付け用分離プレート)246を挟んだ状態で、ワイヤー等の治具にて両チューブ221、223を図6に示すように固定する(第2仮組工程)。
【0066】
ここで、接合用プレート246は、鉄系金属を母材としてその表裏両面にアルミニウムを被覆(メッキ)するとともに、そのアルミニウム被覆層(メッキ層)の表面にろう材を被覆(クラッド)又は挿入したものである。
【0067】
そして、接合用プレート246の端部は、図9に示すように、アルミニウム製の冷媒チューブ221と銅製の水チューブ223(水チューブ本体223a及び水チューブヘッダ223b)とが、ろう付け時に接触してしまうことを確実に防止するためにL字状に屈曲している。
【0068】
次に、第2仮組工程を終了したものを炉内で加熱して両チューブ221、223をろう付け接合する(ろう付け工程)。
【0069】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0070】
本実施形態によれば、給湯水流れと冷媒流れとが直交対向流れとなっているので、給湯水と冷媒とを効率良く熱交換することができる。
【0071】
また、冷媒チューブ221及び水チューブ223は、共に蛇行してサーペンタイン状となっているので、水熱交換器220の体格を大きくすることなく、給湯水と冷媒との熱交換面積を増大させることができる。
【0072】
したがって、本実施形態によれば、水熱交換器220の小型化を図りつつ、熱交換効率の高めることができる。
【0073】
ところで、水の中(特に、水道水)には、カルシウム(Ca)が含まれているため、加熱されて水の温度が上昇すると、カルシウムの溶解度が低下して水に溶けていたカルシウムが析出する。そして、析出したカルシウムが水チューブの内壁に付着すると、水チューブが詰まってしまい、熱交換器が機能しなくなる。
【0074】
これに対して、付着(析出)するカルシウム量を見込んで水チューブの通路断面積を大きく設定すると、水チューブ内を流通する水の流速が小さくなり、水の流通状態が層流状態となるので、水と水チューブとの熱伝達率が小さくなり、熱交換効率が低下する。
【0075】
これに対して、本実施形態では、水チューブ223内にインナーフィン223fを配設しているので、給湯水と水チューブ223との間における伝熱面積が増大するとともに、水チューブ223内を流通する給湯水がインナーフィン223fにより乱されて乱流状態となり、水と水チューブ223との熱伝達率が大きくなる。
【0076】
このため、水チューブ223の通路断面積を大きく設定しても、熱交換効率が大きく低下することがないので、付着(析出)するカルシウム量を見込んで水チューブ223の通路断面積を大きく設定することができる。したがって、付着(析出)したカルシウムにより水チューブ223が詰まってしまうことを防止しつつ、熱交換効率を向上させることができる。
【0077】
ところで、仮に、水チューブ223を単純な直線状のもとし、給湯水を冷媒流れに対して蛇行させることなく冷媒流れと反対向きに流通させた(対向流流れとした)場合には、水チューブ223と冷媒チューブ221との伝熱面積(接触面積)を確保すべく、水チューブ223の長径寸法(幅寸法)と冷媒チューブ221の長径寸法(幅寸法)とを等しくせざるを得ない。
【0078】
ここで、チューブの長径寸法(幅寸法)とは、チューブのうち長手方向と直交する方向と平行な部位の寸法を言うものである。
【0079】
しかし、水チューブ223の長径寸法を冷媒チューブ221の長径寸法と等しくすると、水チューブ223(水通路223e)の幅が大きくなるので、水チューブ223(水通路223e)の長径方向全域に渡って給湯水を均一に流通させることが難しい。このため、水チューブ223のうち流量が小さい部位では、熱交換能力が低下するので、水熱交換器220の熱交換能力が低下してしまう。
【0080】
これに対して、本実施形態では、図3に示すように、冷媒チューブ221の長手方向全域に渡って、水チューブ本体223を冷媒チューブ221に対して直交するように配設して直交対向型の熱交換器を構成しているので、水チューブ223と冷媒チューブ221との伝熱面積(接触面積)を確保しつつ、水チューブ23の長径寸法(幅寸法)を小さくすることができるので、水チューブ223(水通路223e)の長径方向全域に渡って給湯水を均一に流通させることが可能となり、水熱交換器220の熱交換能力を向上させることができる。
【0081】
ところで、水チューブ223の通路断面積をカルシウム量を見込んで大きくしているものの、水チューブ223(水チューブ本体223a)内にインナーフィン223fを配設しているので、このインナーフィン223fの存在により実質的な通路断面積が縮小してしまうおそれがある。
【0082】
これに対して、本実施形態では、給湯水温度が高くカルシウムが析出し易い給湯水出口側(直交セグメント部位223k)におけるピッチ寸法Pを、給湯水出口側に比べて給湯水温度が低く比較的カルシウムが析出し難い給湯水入口側(平行セグメント部位223j)におけるピッチ寸法Pより大きくしているので、実質的な通路断面積が縮小してしまうことを防止しつつ、カルシウムの析出による水チューブ223の詰まりを防止できる。
【0083】
因みに、本実施形態では、直交セグメント部位223kにおけるピッチ寸法Pを10mmとし、平行セグメント部位223jにおけるピッチ寸法Pを4mmとしている。
【0084】
ところで、ピッチ寸法Pを大きくすると、給湯水流れが層流域に近づき、インナーフィン223fと給湯水との熱伝達率αが小さくなり、熱交換効率が低下するおそれがある。
【0085】
しかし、本実施形態では、インナーフィン223fのピッチ寸法Pが大きくなる水チューブ223の給湯水出口側において、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略直交しているので、セグメント223gの板面223hに給湯水が衝突することにより給湯水流れを乱すことができ、熱伝達率αが小さくなることを防止できる。
【0086】
因みに、図10は直交セグメント部位223kにおける熱伝達率αと平行セグメント部位223jにおける熱伝達率αとを示す試験結果であり、直交セグメント部位223kにおける熱伝達率αが平行セグメント部位223jにおける熱伝達率αより大きくなっていることが判る。
【0087】
なお、直交セグメント部位223kでは、セグメント223gの板面223hが給湯水流れに対して略直交させているので、図11に示すように、給湯水が流通する際の圧力損失ΔPが大きくなるが、直交セグメント部位223kは水チューブ223の給湯水出口側に比べて給湯水の流速が低下しているので、直交セグメント部位223kにおいて、実際の圧力損失ΔPは小さくなる。したがって、水チューブ223の給湯水出口側を直交セグメント部位223kとしても、実用上、大きな問題はない。
【0088】
ところで、冷媒チューブ221を構成する材料(本実施形態では、アルミニウム)の融点と水チューブ223を構成する材料(本実施形態では、銅)の融点とが大きく相違するので、両チューブ221、223を直接に接触させた状態でろう付けすると、ろう付け時にアルミニウムと銅との低融点化合物が発生してしまい、ろう付け不良を招いてしまう。
【0089】
これに対して、本実施形態では、両チューブ221、223間に接合プレート246が配設された状態でろう付け接合されているので、両チューブ221、223が直接に接触しない。したがって、ろう付け時にアルミニウムと銅との低融点化合物が発生してしまうことを防止できるので、ろう付け不良が発生することを未然に防止することができる。
【0090】
なお、両チューブ221、223間に接合プレート246が配設しないでろう付けする場合には、水チューブ223のみをろう付け接合した後、ろう付けが完了した水チューブ223と冷媒チューブ221とをろう付けするといったように、ろう付け工程を2回以上に分ける必要があるが、本実施形態によれば、両チューブ221、223が直接に接触しないので、両チューブ221、223を一回のろう付け工程にて接合することができる。
【0091】
また、本実施形態では、隣り合う熱交換コアCa間には空間224が設けられて、冷媒チューブ221のうち水チューブ223と接触している部位と反対側は、空間224により隣接する熱交換コアCaから断熱された状態となっているので、温度の相違する隣り合う熱交換コアCa間において熱交換してしまうことを防止できる。
【0092】
したがっって、水熱交換器220をより理想的な直交対向流型の熱交換器(例えば、コンパクト熱交換器(日刊工業新聞社)等参照)とすることができるので、熱交換効率を高めることができる。
【0093】
(第2実施形態)
本実施形態は、図12に示すように、隣り合う熱交換コアCa(水チューブ223)間の距離(位置)を保持固定するための保持ブラケット247を設けたものである。
【0094】
なお、この保持ブラケット247は、図13に示すように、バネ鋼鋼材からなる略コの字のクリップであり、コの字の開口部を広げるようにして、隣り合う熱交換コアCaの水チューブヘッダ223bに固定されている。
【0095】
因みに、図12においては、隣り合う熱交換コアCaの水チューブヘッダ223bが接触しているが、給湯水間で熱移動があっても、冷媒と給湯水との間における熱移動量には影響がないので、実質的な熱交換効率は変化しない。
【0096】
(第3実施形態)
ところで、冷媒チューブ221を構成する材料(本実施形態では、アルミニウム)の線膨張率と水チューブ223を構成する材料(本実施形態では、銅)の線膨張率とが大きく相違するので、ろう付け時(加熱時)に両チューブ221、223の線膨張率の相違により、両チューブ221、223がバイメタルのごとく撓み変形してしまう。
【0097】
そこで、本実施形態では、図14に示すように、両チューブ221、223のうち線膨張率が大きく、かつ、曲げ剛性EIが小さい方のチューブ(本実施形態では、冷媒チューブ221)であって、他方側のチューブ(本実施形態では、水チューブ223)と接触してい部位(接合プレート246)と反対側(空間224側)に、線膨張率が大きく、かつ、曲げ剛性EIが小さい方のチューブ(本実施形態では、冷媒チューブ221)の曲げ剛性EIを増大させる補強プレート(補強手段)248を接合配設したものである。
【0098】
これにより、ろう付け時(加熱時)に両チューブ221、223が撓み変形してしまうことを未然に防止できる。
【0099】
(第4実施形態)
上述の実施形態では、隣り合う熱交換コアCa間には空間224が設けられて、冷媒チューブ221のうち水チューブ223と接触している部位と反対側は空間224であったが、本実施形態は、図15に示すように、冷媒チューブ221が両側の扁平面にて水チューブ223と接触するようにしたものである。
【0100】
これにより、冷媒チューブ224と水チューブ223との接触面積を増大させるできるので、給湯水と冷媒との熱交換量を増大させることができる。
【0101】
なお、本実施形態では、冷媒チューブ221が両側の扁平面にて水チューブ223と接触するようにしたが、これとは逆に、水チューブ223が両側の扁平面にて冷媒チューブ221と接触するようにしてもよい。
【0102】
(第5実施形態)
上述の実施形態では、水チューブ223の給湯水出口側におけるセグメント223gの板面223gが給湯水流れに対して略直交するようにしたが、図16に示すように、板面223gが給湯水流れに対して鋭角的に交差するようにしてもよい。
【0103】
(第6実施形態)
上述の実施形態における平行セグメント部位では、図17に示すように、2枚のセグメント223gを1組として、各セグメント223を千鳥状に配置したが、本実施形態は、図17に示すように、3枚のセグメント223gを1組として、各セグメント223を千鳥状に配置したものである。
【0104】
なお、図19は本実施形態に係るインナーフィン223fを給湯水流れ上流側から見た正面図であり、図20は本実施形態に係るインナーフィン223fの上面図である。
【0105】
(第7実施形態)
本実施形態は、図21、22に示すように、空気抜き用配管223m及び水抜き用配管223nを廃止したものである。
【0106】
(第8実施形態)
本実施形態は、図23に示すように、冷媒チューブ221及び水チューブ223と配管Pとの接続部jに、耐圧試験用治具(図示せず。)を接続することができるようにネジ部jsを設けたものである。
【0107】
なお、耐圧試験の完了後は、図24に示すように、配管Pを接続部j内に挿入した状態でろう付け等の接合手段により配管Pを接続部jに接合する。
【0108】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、水チューブ223の給湯水入口側と出口側とのインナーフィンの仕様を相違させたが、給湯水入口側から出口側まで全域、同じ仕様のインナーフィン223としてもよい。
【0109】
また、上述の実施形態では、水チューブ223の給湯水入口側と出口側とで板面223eの傾きを給湯水流れに対して変えたが、給湯水入口側から出口側まで全域、同じ傾きとし、ピッチ寸法のみ相違させてもよい。なお、この場合に使用するインナーフィン223fは、図7、8、16、19に示すインナーフィン又はその他のインナーフィンのいずれであってもよい。
【0110】
また、上述の実施形態では、水チューブ223の給湯水入口側と出口側とでピッチ寸法が異なるインナーフィンであったが、給湯水入口側から出口側まで全域、同じピッチ寸法とし、板面223eの傾きを給湯水流れに対して変えてもよい。
【0111】
また、上述の実施形態では、水チューブ223の給湯水入口側と出口側とを区別するにあたって、熱交換コアCaを一単位として区別したが、本発明はこれに限定されるものではなく、給湯水温度が略65℃未満となる部位と、略65℃以上(〜90℃程度)となる部位とで区別してもよい。
【0112】
また、上述の実施形態では、超臨界ヒートポンプ式給湯器に本発明に係る熱交換器を適用したが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、臨界圧力未満で稼働するヒートポンプ式給湯器等のその他のヒートポンプにも適用することができる。
【0113】
なお、本発明により給湯される温水は、飲料用、暖房用、加熱用等のその用途は限定されるものではない。また、冷媒は二酸化炭素に限定されるものではなく、水やアルコール等のその他のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る給湯器の外観図である。
【図2】本発明の実施形態に係る給湯器の模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の正面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の冷媒チューブの断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る熱交換器のチューブ部分における断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の水平セグメント部位を示す模式図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の垂直セグメント部位を示す模式図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の水チューブヘッダの拡大断面図である。
【図10】熱伝導率と流速との関係を示すグラフである。
【図11】圧両損失と流速との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の第2実施形態に係る熱交換器の水チューブヘッダの拡大断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る熱交換器の保持ブラケットの拡大図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る熱交換器のチューブ部分における断面図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係る熱交換器の側面図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る熱交換器のセグメントを示す模式図である。
【図17】一般的なオフセットフィンのセグメントを示す模式図である。
【図18】本発明の第6実施形態に係るオフセットフィンのセグメントを示す模式図である。
【図19】第6実施形態に係るインナーフィンを給湯水流れ上流側から見た正面図である。
【図20】第6実施形態に係るインナーフィンの上面図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係る熱交換器の側面図である。
【図22】本発明の第7実施形態に係る熱交換器の側面図である。
【図23】本発明の第8実施形態に係る熱交換器の接続部の拡大図である。
【図24】本発明の第8実施形態に係る熱交換器の接続部の拡大図である。
【符号の説明】
221…冷媒チューブ、222a、222b…冷媒チューブヘッダ、
223…水チューブ、223a…水チューブ本体、
223b…水チューブヘッダ
Claims (9)
- 水と冷媒とを熱交換する熱交換器であって、
前記冷媒が流通する冷媒チューブ(221)、及び前記冷媒チューブ(221)に接触し、かつ、前記水を前記冷媒の流れに対して交差するように蛇行させて流通させる水チューブ(223)を有して構成された複数個の熱交換コア(Ca)を備え、
前記冷媒チューブ(221)は、その内部に、互いに平行に配された複数の冷媒通路(221a)を有し、
1つの前記熱交換コア(Ca)では、前記冷媒は前記冷媒チューブ(221)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の一端側から他端側に流通し、前記水は前記水チューブ(223)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の前記他端側から前記一端側に向けて流通することで、前記冷媒と前記水とが対向して流れるようになっており、
前記複数個の熱交換コア(Ca)は、前記冷媒チューブ(221)及び前記水チューブ(223)に対して略直交する方向に重なるように並んでおり、
前記冷媒チューブ(221)のうち前記水チューブ(223)と接触している部位とは反対側は、断熱用の空間(224)が設けられていることを特徴とする熱交換器。 - 水と冷媒とを熱交換する熱交換器であって、
前記冷媒が流通する冷媒チューブ(221)と、
前記水が流通する水チューブ(223)とを備え、
前記冷媒チューブ(221)は、その内部に、互いに平行に配された複数の冷媒通路(221a)を有し、
前記水チューブ(223)は、前記冷媒チューブ(221)の長手方向全域に渡って、長手方向が前記冷媒チューブ(221)の長手方向に対して直交するように前記冷媒チューブ(221)と接触した状態で配設された複数本の水チューブ本体(223a)、及び前記水チューブ本体(223a)の長手方向端部にて隣り合う前記水チューブ本体(223a)を接続して前記水の流通方向を180°転向させる水チューブヘッダ(223b)を有して構成され、
前記冷媒は前記冷媒チューブ(221)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の一端側から他端側に流通し、前記水は前記水チューブ(223)内を前記冷媒チューブ(221)の長手方向の前記他端側から前記一端側に向けて流通することで、前記冷媒と前記水とが対向して流れるようになっており、
さらに、前記冷媒チューブ(221)は、前記水チューブヘッダ(223b)の長手方向に蛇行しながら、前記水チューブヘッダ(223b)の長手方向及び前記水チューブ本体(223a)の長手方向と直交する方向に延びており、
前記冷媒チューブ(221)のうち前記水チューブ(223)と接触している部位とは反対側は、断熱用の空間(224)が設けられていることを特徴とする熱交換器。 - 前記水チューブ(223)内には、複数枚の板状のセグメント(223g)を千鳥状にオフセット配置したオフセット型のインナーフィン(223f)が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
- 前記セグメント(223g)間の寸法のうち、前記水チューブ(223)内を流通する前記水流れに対して略直交する方向に測ったピッチ寸法(P)は、前記水チューブ(223)の入口側と出口側とで相違しており、
さらに、前記水チューブ(223)の出口側における前記ピッチ寸法(P)は、前記水チューブ(223)の入口側における前記ピッチ寸法(P)より大きいことを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。 - 前記インナーフィン(223f)には、前記セグメント(223g)の板面(223e)が前記水チューブ(223)内を流通する前記水流れに対して略直交するように配設された直交セグメント部位(223k)が設けられており、
さらに、前記直交セグメント部位(223k)は、前記水チューブ(223)の出口側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。 - 前記水チューブ(223)は銅またはステンレス製であり、前記冷媒チューブ(221)はアルミニウム製であり、
さらに、前記水チューブ(223)と前記冷媒チューブ(221)とは、前記水チューブ(223)と前記冷媒チューブ(221)との間に挟まれた鉄製の金属部材(246)の表面に被覆されたアルミニウム材とその間に挿入したろう材により接合されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱交換器。 - 前記冷媒チューブ(221)のうち前記水チューブ(223)と接触している部位とは反対側には、前記冷媒チューブ(221)の曲げ剛性を増大させる補強手段(228)が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の熱交換器。
- 前記水チューブ(223)間の距離を保持固定するための保持ブラケット(247)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の熱交換器。
- 上方側には、前記水チューブ(223)内の空気を抜く空気抜き手段(223m)が設けられ、
下方側には、前記水チューブ(223)内の水を抜くための水抜き手段(223n)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の熱交換器。
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