JP4378018B2 - 補助具 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば血糖値の測定の際に用いられる補助具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病患者等に対しては、定期的に血糖値の測定が行なわれる。患者が自宅や職場等で、自分自身で血糖値の測定を行なう場合には、血糖測定装置(血糖自動測定装置)が使用されている。
【0003】
この血糖測定装置による血糖値の測定は、次のようにして行われる。
内部に試験紙が設置されたチップを血糖測定装置の先端部に装着するとともに、別途用意された穿刺器具の穿刺針により自己の指等を穿刺し、この穿刺により出血した血液をチップの先端から毛細管現象により吸引し、試験紙上に展開する。この試験紙の呈色の度合いを血糖測定装置により光学的に測色し、その測色結果に基づいて血糖値を数値化し、血糖測定装置の表示部に表示する。
【0004】
ところで、糖尿病患者には、高齢者が多く、手指が不自由であったり、手が震えたりする者や、視力が弱い者がいる。また、糖尿病の合併症で、手指が不自由になったり、失明したりする者も少なくない。
【0005】
このような患者にとっては、穿刺器具の先端を指先(目的部位)に当て、穿刺針により穿刺する操作や、血糖測定装置に装着されたチップの先端を出血した血液(目的部位)に接触させる操作を容易、迅速、正確に行なうことが困難な場合が少なくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、血液成分等の成分測定やそれに伴う操作を容易かつ確実に行なうことができる補助具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0008】
(1) 成分測定に用いる装置または器具を使用する際に、それを目的部位へ案内するための補助具であって、
前記装置または器具が当接する案内面を有する案内部材を有し、
前記案内部材は、凹面を有するまたは一対のリブを有する板片で構成され、成分測定装置と穿刺器具の双方に対し兼用することができるものであることを特徴とする補助具。
【0011】
(2) 指に固定する固定部材を有する上記(1)に記載の補助具。
【0012】
(3) 前記固定部材は、リング状の部材で構成されている上記(2)に記載の補助具。
【0013】
(4) 前記案内部材は、その両端にそれぞれ指当て部を有する上記(1)に記載の補助具。
【0014】
(5) 前記案内部材の前記案内面側に、前記装置または器具の横方向の位置決めを行なう位置決め機構が設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の補助具。
【0015】
(6) 前記一対のリブは、それらの間隙距離が前記目的部位側へ向かって漸減する部分であり、前記位置決め機構として機能する上記(5)に記載の補助具。
【0016】
(7) 前記装置または器具の前記目的部位への接近限界を規定する機構を有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の補助具。
【0017】
(8) 前記装置または器具の前記目的部位への接近限界を規定する機構は、前記装置または器具に当接するストッパである上記(7)に記載の補助具。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の補助具を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の補助具の第1実施形態を示す斜視図、図2は、本発明の補助具の第2実施形態を示す斜視図、図3は、穿刺器具の構成を示す斜視図、図4は、血糖測定装置の先端部およびそこに装着されるチップの構成を示す断面側面図、図5は、第1実施形態の補助具を用いて穿刺器具により指先を穿刺している状態を示す図、図6は、第1実施形態の補助具を用いて血糖測定装置により血液を吸引しようとしている状態を示す図、図7は、第2実施形態の補助具を用いて穿刺器具により指先を穿刺している状態を示す図、図8は、第2実施形態の補助具を用いて血糖測定装置により血液を吸引しようとしている状態を示す図である。なお、図2〜図8中の上側を「基端」、下側を「先端」として説明する。
【0021】
まず、本発明の補助具を説明する前に、血糖測定装置(成分測定装置)および穿刺器具について説明する。
【0022】
図4、図6および図8に示すように、血糖測定装置7は、その先端部にチップ装着部71を有し、このチップ装着部71に血糖測定用のチップ8を装着して使用される。
【0023】
チップ8は、有底筒状のチップ本体81と、該チップ本体81の底部から先端方向に突出した突出部82と、チップ本体81の底部内側に設置された試験紙84とで構成されている。突出部82内には、細い流路83が形成され、突出部82の先端から導入された血液は、毛細管現象により流路83を通って上昇し、試験紙84の中心部へ供給され、放射状に展開される。
【0024】
試験紙84には、試薬が担持されている。この試薬としては、血糖値測定用の場合、グルコースオキシターゼ(GOD)と、ペルオキシターゼ(POD)と、例えば4−アミノアンチピリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジンのような発色剤(発色試薬)とが挙げられ、その他、測定成分に応じて、例えばアスコルビン酸オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ等の血液成分と反応するものと、前記と同様の発色剤(発色試薬)とが挙げられる。
【0025】
また、チップ本体81の基端外周部には、フランジ85が形成されている。
このようなチップ8は、未使用の状態では、カップ状のチップケース(図示せず)に収納されている。この場合、チップケースの基端開口は、フィルムにより封止されている。
【0026】
血糖測定装置7のチップ装着部71の基端側外周部には、チップ装着部71より大きい外径を有する肩部75が形成されている。
【0027】
肩部75付近の内部には、発光素子(発光ダイオード)と、受光素子(フォトダイオード)とを有する測光部(図示せず)が設けられている。発光素子は、例えば所定の時間間隔でパルス光を発する。
【0028】
血糖測定装置7の内部には、マイクロコンピュータで構成される制御手段(図示せず)が設置されている。この制御手段には、前記測光部からの信号に基づいてブドウ糖量(測定する成分)を算出する演算部が内蔵されている。
【0029】
また、血糖測定装置7は、求められた血糖値や、その他の情報を表示する表示部72を有している。この表示部72は、液晶表示素子(LCD)で構成されている。
【0030】
また、チップ装着部71の基端部近傍には、チップ装着部71に装着されたチップ8を先端方向に押圧して取り外す棒状のピン73が設置されている。血糖測定装置7の側部に設けられたスライドレバー74を先端方向にスライドさせると、ピン73が同方向に突出し、チップ8のフランジ85付近を押圧し、チップ装着部71からチップ8を離脱させる。
【0031】
図3、図5および図7に示すように、穿刺器具9は、器具本体91と、穿刺針(穿刺針組立体)94と、キャップ97とで構成されている。
【0032】
穿刺針94は、針ケース内に針体(図示せず)が収納された構造であり、その先端開口95から前記針体の針先が突出可能となっている。この穿刺針94の先端部には、先端開口95を覆うようにキャップ97が装着される。
【0033】
穿刺針94は、その基端部が器具本体91の先端開口92に嵌合することにより器具本体91に装着される。このとき、器具本体91内に設置されたバネ(図示せず)が圧縮される。
【0034】
器具本体91に穿刺針94が装着され、内部のバネが圧縮された状態で、器具本体91の基端に設置されたボタン93を押すと、バネの圧縮が解除され、その付勢力(弾性力)によって、穿刺針94の先端開口95から針体の針先が突出する。
【0035】
穿刺針94の途中には、フランジ96が形成されている。穿刺針94は、このフランジ96の部分において、最大外径をなしている。
【0036】
また、キャップ97の先端には、フランジ98が形成されている。キャップ97は、このフランジ98の部分において、最大外径をなしている。
【0037】
次に、本発明の補助具1a、1bについて説明する。補助具1a、1bは、穿刺器具9および/または血糖測定装置7を使用する際に、それを目的部位へ案内するためのものである。以下、第1実施形態の補助具1aおよび第2実施形態の補助具1bについて、順次説明する。
【0038】
図1に示すように、補助具1aは、湾曲板状(板片)の案内部材2と、リング状(環状)の固定部材3とで構成されている。
【0039】
案内部材2の一方の面には、凹面(湾曲凹面)よりなる案内面21が形成されている。この案内面21に、穿刺器具9および血糖測定装置7が当接し、それらが所定位置へ案内される。
【0040】
案内面21が凹面であるため、穿刺器具9および血糖測定装置7を案内する際、それらの横方向の位置もある程度規制(位置決め)され、好ましい。
【0041】
湾曲凹面よりなる案内面21の曲率は、特に限定されず、例えば、曲率半径が0.5〜20cm程度である案内面21とすることができる。
【0042】
なお、図示の実施形態では、案内面21は、略円弧状に湾曲した凹面であるが、これに限らず、例えば、コ字状やV字状の凹面であってもよい。
【0043】
この案内部材2の裏面側(案内面21と反対側)には、固定部材3の外周部が固着されている。この固定部材3は、内部に測定者の指(特に親指14)を入れ、補助具1aを支持、固定するためのものである(図5、図6参照)。
【0044】
案内部材2と固定部材3との固着方法は、特に限定されず、例えば、融着(熱融着、超音波融着等)、接着剤による接着、嵌合、カシメ、ネジ止め等が挙げられる。また、案内部材2と固定部材3とは、一体的に形成されていてもよい。
【0045】
図示の構成では、固定部材3は、板片をリング状に成形したものであるが、固定部3を構成する部材は、これに限らず、例えば、メッシュ(網状体)、枠部材、ベルト(バンド)、紐等であってもよい。
【0046】
また、固定部材3の形状は、図示のようなリング状のものに限らず、指に固定し得るものであれば、いかなるものでもよい。例えばC字状のものや、その他、クリップ等でもよい。
【0047】
このような補助具1aは、穿刺器具9および血糖測定装置7の双方に対し兼用で用いることができる。これにより、穿刺器具9で指を穿刺してから血糖測定装置7で血液16を吸引するまでの操作を、同一の補助具1aを用いて行なうことができ、特に、補助具1aをそれが固定される指から取り外したり、交換したりすることなく操作を行うことができるので、操作が極めて容易となる。
【0048】
なお、本発明では、穿刺器具9と血糖測定装置7のそれぞれに対する専用の補助具1aを用意し、使用することを妨げるものではない。
【0049】
図2に示すように、補助具1bは、平板状(帯状板片)の案内部材4を備えている。
【0050】
案内部材4の一方の面(上面)には、平面よりなる案内面41が形成されている。この案内面41に、穿刺器具9および血糖測定装置7が当接し、それらが所定位置へ案内される。
【0051】
なお、図示の実施形態では、案内面41は、平面であるが、湾曲凹面のような湾曲面や、V字状に折り曲げられた屈曲面であってもよい。
【0052】
この案内部材4の基端42および先端43は、それぞれ、指を当てる指当て部を構成している。図7および図8に示すように、案内部材4の基端42に親指、案内部材4の先端43に人差指を当て、これらの指で案内部材4を挟むようにして把持する。
【0053】
案内部材4の先端側の案内面41上には、穿刺器具9および血糖測定装置7を案内する際、それらの横方向(案内部材4の幅方向)の位置を規制(位置決め)する位置決め機構として、一対のリブ(凸条)5が設置されている。
【0054】
両リブ5は、案内面41上にほぼ対象に配置されている。両リブ5は、それらの間隙距離が先端方向(目的部位側)へ向かって漸減するようにテーパ状(ハの字状)に配置されている。穿刺器具9および血糖測定装置7を案内面41上で基端側から先端方向に向かって移動させたとき、穿刺器具9および血糖測定装置7がいずれかのリブ5のテーパ面51に当接しつつ摺動し、その横方向の位置が自動的に修正される。これにより、穿刺器具9および血糖測定装置7の先端部が目的位置(穿刺部位、出血した血液16)に接近するころには、穿刺器具9および血糖測定装置7の先端部は、案内部材4の幅方向のほぼ中央部に位置決めされていることとなる。
【0055】
両リブ5の先端部には、それぞれ、爪(ストッパ)6が形成されている。この爪(ストッパ)6は、血糖測定装置7の肩部75に当接して、血糖測定装置7の目的部位(出血した血液16)への接近限界を規定する機能を有するものである。
【0056】
すなわち、血糖測定装置7を案内部材4に沿って先端方向へ移動すると、血糖測定装置7は、案内面41に案内され、両リブ5により横方向の位置をも修正される。血糖測定装置7をさらに先端方向へ移動すると、その肩部75が両リブ5の爪6に当接(係合)し、それ以上先端方向へ移動することができなくなる。このとき、血糖測定装置7に装着されたチップ8の突出部82の先端は、目的部位に到達し、すなわち血液16と接触する。このように爪6を設けることにより、血糖測定装置7が目的部位に到達した後、必要以上にさらに移動することが防止される。
【0057】
なお、穿刺器具9に対して、同様な機能を発揮するストッパ(穿刺針94の先端が指を必要以上に押圧しないような機構)を設けてもよい。
【0058】
また、このようなストッパは、前述した補助具1aに対して設けられていてもよい。
【0059】
リブ5の案内部材4に対する固着方法は、特に限定されず、例えば、融着(熱融着、超音波融着等)、接着剤による接着、ネジ止め等が挙げられる。また、案内部材4とリブ5とは、一体的に形成されていてもよい。
【0060】
このような補助具1bは、穿刺器具9および血糖測定装置7の双方に対し兼用で用いることができる。これにより、穿刺器具9で指を穿刺してから血糖測定装置7で血液16を吸引するまでの操作を、同一の補助具1bを用いて行なうことができ、特に、1つの補助具1bを同じ手の親指14と他の指(人差指)15とで把持したまま、穿刺器具9による指15の穿刺と血糖測定装置7による血液16の吸引とを行なうことができるので、両操作を容易、迅速に行なえる。しかも、補助具1bを手から一旦離さないで両操作を行なえるので、穿刺針94による指15の穿刺部位とそこから出血した血液16の、案内部材4に対する相対位置がそれぞれ同じ位置となる。そのため、血液16の吸引に際し、血液16に対するチップ8の突出部82の先端の位置をより正確に定めることができる。
【0061】
なお、本発明では、穿刺器具9と血糖測定装置7のそれぞれに対する専用の補助具1bを用意し、使用することを妨げるものではない。
【0062】
補助具1a、1bの構成材料としては、特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアセタール等の各種樹脂材料や、アルミニウム、ステンレス鋼等の各種金属材料、その他、ガラス材料や各種セラミックス材料が挙げられる。
【0063】
また、固定部材3については、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料、各種熱可塑性エラストマー、ポリウレタン等の弾性材料や、織布、不織布、紙材等を用いることもできる。
【0064】
また、補助具1a、1bは、1回の使用で捨てられる、いわゆる使い捨てのものでも、複数回使用されるものでもよい。
【0065】
次に、補助具1aの使用方法の一例について説明する。
[1A] チップケースを開封して未使用のチップ8を取り出し、このチップ8を血糖測定装置7のチップ装着部71に嵌合・装着する(図4参照)。
【0066】
[2A] キャップ97付きの穿刺針94を器具本体91の先端開口92に嵌合する(図3参照)。このとき、器具本体91内に設置されたバネ(図示せず)が圧縮される。
【0067】
[3A] 片方の手(例えば左手)の親指14を補助具1aの固定部材3内に挿入し、案内面21がほぼ上方へ向くように補助具1aを親指14に固定する(図5参照)。
【0068】
[4A] 穿刺針94からキャップ97を取り外し、図示しない他方の手(例えば右手)で器具本体91を把持しつつ、穿刺器具9を補助具1aの案内面21に沿って先端方向へ移動させる。すると、穿刺針94の先端が、片方の手(補助具1aが装着されている手)の他の指(人差指)15の表面に接近し、やがて当接する(図5参照)。これにより、穿刺器具9の先端方向への移動が停止する。
【0069】
血糖測定を必要とする患者、特に、手指が不自由な患者、握力が弱い患者、手が震える患者、視力が衰えた患者等が自分自身で穿刺器具9を把持し、穿刺器具9による穿刺部位(目的部位)の位置決めを行なう場合でも、補助具1aを用いることにより、その操作を容易、迅速に、しかも正確な位置で行なうことができる。
【0070】
[5A] 穿刺器具9を把持している手の指でボタン93を押す。これにより、器具本体91内に設置されたバネの圧縮が解除され、その付勢力(弾性力)によって、穿刺針94の先端開口95から針体の針先が突出し、指15が穿刺される。この穿刺部位(目的部位)からは、出血する。
【0071】
[6A] チップ8が装着されている血糖測定装置7を他方の手で把持しつつ、血糖測定装置7を補助具1aの案内面21に沿って先端方向へ移動させる。すると、チップ8の突出部82の先端が、目的部位、すなわち指15の穿刺部位から出血した血液(検体)16に徐々に接近し、やがて接触する(図6参照)。
【0072】
血糖測定を必要とする患者、特に、手指が不自由な患者、握力が弱い患者、手が震える患者、視力が衰えた患者等が自分自身で血糖測定装置7を把持し、チップ8の突出部82の先端を血液16に接触させ、吸引する操作を行なう場合でも、補助具1aを用いることにより、その操作を容易、迅速に、しかも正確な位置で行なうことができる。
【0073】
チップ8の突出部82の先端が血液16に接触すると、血液16は、毛細管現象により流路83内に吸引され、流路83を基端方向へ向かって流れ、試験紙84の中心部へ供給され、さらに、試験紙84上を放射状に展開される。
【0074】
試験紙84上への血液16の供給、展開に伴い、血液中のブドウ糖(目的成分)と試験紙84に担持された試薬とが反応し、試験紙4はブドウ糖量に応じて呈色する。
【0075】
[7A] 血糖測定装置7は、試験紙84の呈色強度を前述した測光部にて光学的に測定し、演算処理することにより、血糖値が求まる。求められた血糖値は、表示部72に表示される。
【0076】
[8A] キャップ97を使用済みの穿刺針94に装着し、さらに、この穿刺針94を器具本体91から抜き取る。このキャップ97付きの穿刺針94は、廃棄される。
【0077】
[9A] 血糖測定装置7のスライドレバー74を先端方向にスライドさせる。これにより、ピン73が先端方向に突出し、チップ8のフランジ85付近を押圧し、チップ装着部71から使用済みのチップ8が離脱する。離脱したチップ8は、再びチップケース内に戻され、廃棄される。
【0078】
[10A] 片方の手の親指14から補助具1aを取り外す。
以上のような[1A]〜[10A]の一連の操作により、1回の血糖値の測定が終了する。
【0079】
次に、補助具1bの使用方法の一例について説明する。
[1B] チップケースを開封して未使用のチップ8を取り出し、このチップ8を血糖測定装置7のチップ装着部71に嵌合・装着する(図4参照)。
【0080】
[2B] キャップ97付きの穿刺針94を器具本体91の先端開口92に嵌合する(図3参照)。このとき、器具本体91内に設置されたバネ(図示せず)が圧縮される。
【0081】
[3B] 片方の手(例えば左手)の親指14と他の指(人差指)15とで、補助具1bの基端42および先端43を挟持する(図7参照)。
【0082】
[4B] 穿刺針94からキャップ97を取り外し、図示しない他方の手(例えば右手)で器具本体91を把持しつつ、穿刺器具9を補助具1bの案内面41に沿って先端方向へ移動させる。すると、穿刺針94が一対のリブ5のテーパ面51に当接しつつ摺動して横方向の位置が修正されつつ、穿刺針94の先端が片方の手の指(人差指)15の表面に接近し、やがて当接する(図7参照)。これにより、穿刺器具9の先端方向への移動が停止する。
【0083】
血糖測定を必要とする患者、特に、手指が不自由な患者、握力が弱い患者、手が震える患者、視力が衰えた患者等が自分自身で穿刺器具9を把持し、穿刺器具9による穿刺部位(目的部位)の位置決めを行なう場合でも、補助具1bを用いることにより、その操作を容易、迅速に、しかも正確な位置で行なうことができる。
【0084】
[5B] 穿刺器具9を把持している手の指でボタン93を押す。これにより、器具本体91内に設置されたバネの圧縮が解除され、その付勢力(弾性力)によって、穿刺針94の先端開口95から針体の針先が突出し、指15が穿刺される。この穿刺部位(目的部位)からは、出血する。
【0085】
[6B] チップ8が装着されている血糖測定装置7を他方の手で把持しつつ、血糖測定装置7を補助具1bの案内面41に沿って先端方向へ移動させる。すると、血糖測定装置7の肩部75付近が一対のリブ5のテーパ面51に当接しつつ摺動して横方向の位置が修正されつつ、チップ8の突出部82の先端が、目的部位、すなわち指15の穿刺部位から出血した血液(検体)16に徐々に接近し、やがて接触する(図8参照)。
【0086】
また、これとほぼ同じに、血糖測定装置7の肩部75が両リブ5の爪6に当接(係合)し、それ以上先端方向へ移動することができなくなる。これにより、チップ8の突出部82の先端が血液16に接触した後、突出部82の先端が必要以上に指15に押し付けられることが防止される。
【0087】
血糖測定を必要とする患者、特に、手指が不自由な患者、握力が弱い患者、手が震える患者、視力が衰えた患者等が自分自身で血糖測定装置7を把持し、チップ8の突出部82の先端を血液16に接触させ、吸引する操作を行なう場合でも、補助具1bを用いることにより、その操作を容易、迅速に、しかも正確な位置で行なうことができる。
【0088】
チップ8の突出部82の先端が血液16に接触すると、血液16は、毛細管現象により流路83内に吸引され、流路83を基端方向へ向かって流れ、試験紙84の中心部へ供給され、さらに、試験紙84上を放射状に展開される。
【0089】
試験紙84上への血液16の供給、展開に伴い、血液中のブドウ糖(目的成分)と試験紙84に担持された試薬とが反応し、試験紙84はブドウ糖量に応じて呈色する。
【0090】
[7B] 血糖測定装置7は、試験紙84の呈色強度を前述した測光部にて光学的に測定し、演算処理することにより、血糖値が求まる。求められた血糖値は、表示部72に表示される。
【0091】
[8B] 片方の手の親指14と指(人差指)15とを開き、把持している補助具1bを離す。
【0092】
[9B] キャップ97を使用済みの穿刺針94に装着し、さらに、この穿刺針94を器具本体91から抜き取る。このキャップ97付きの穿刺針94は、廃棄される。
【0093】
[10B] 血糖測定装置7のスライドレバー74を先端方向にスライドさせる。これにより、ピン73が先端方向に突出し、チップ8のフランジ85付近を押圧し、チップ装着部71から使用済みのチップ8が離脱する。離脱したチップ8は、再びチップケース内に戻され、廃棄される。
【0094】
以上のような[1B]〜[10B]の一連の操作により、1回の血糖値の測定が終了する。
【0095】
以上、本発明の補助具を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0096】
また、本発明において、測定目的とする成分は、ブドウ糖(血糖値)に限らず、例えば、タンパク、コレステロール、尿酸、クレアチニン、アルコール、ナトリウム等の無機イオン、ヘモグロビン(潜血)等であってもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の補助具を用いることにより、例えば穿刺操作や血液の採取操作のような、血液成分等の成分測定やそれに伴う諸操作を容易、迅速に、しかも正確な位置で行なうことができる。
【0098】
特に、手指が不自由な患者、握力が弱い患者、手が震える患者、視力が弱い患者等でも、上述したような操作を容易、迅速、確実に行なうことができ、患者自身による自己測定の普及に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補助具の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の補助具の第2実施形態を示す斜視図である。
【図3】穿刺器具の構成を示す斜視図である。
【図4】血糖測定装置の先端部およびそこに装着されるチップの構成を示す断面側面図である。
【図5】第1実施形態の補助具を用いて穿刺器具により指先を穿刺している状態を示す図である。
【図6】第1実施形態の補助具を用いて血糖測定装置により血液を吸引しようとしている状態を示す図である。
【図7】第2実施形態の補助具を用いて穿刺器具により指先を穿刺している状態を示す図である。
【図8】第2実施形態の補助具を用いて血糖測定装置により血液を吸引しようとしている状態を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b 補助具
2 案内部材
21 案内面
3 固定部材
4 案内部材
41 案内面
42 基端
43 先端
5 リブ
51 テーパ面
6 爪(ストッパ)
7 血糖測定装置
71 チップ装着部
72 表示部
73 ピン
74 スライドレバー
75 肩部
8 チップ
81 チップ本体
82 突出部
83 流路
84 試験紙
85 フランジ
9 穿刺器具
91 器具本体
92 先端開口
93 ボタン
94 穿刺針
95 先端開口
96 フランジ
97 キャップ
98 フランジ
14 親指
15 指(人差指)
16 血液
Claims (8)
- 成分測定に用いる装置または器具を使用する際に、それを目的部位へ案内するための補助具であって、
前記装置または器具が当接する案内面を有する案内部材を有し、
前記案内部材は、凹面を有するまたは一対のリブを有する板片で構成され、成分測定装置と穿刺器具の双方に対し兼用することができるものであることを特徴とする補助具。 - 指に固定する固定部材を有する請求項1に記載の補助具。
- 前記固定部材は、リング状の部材で構成されている請求項2に記載の補助具。
- 前記案内部材は、その両端にそれぞれ指当て部を有する請求項1に記載の補助具。
- 前記案内部材の前記案内面側に、前記装置または器具の横方向の位置決めを行なう位置決め機構が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の補助具。
- 前記一対のリブは、それらの間隙距離が前記目的部位側へ向かって漸減する部分であり、前記位置決め機構として機能する請求項5に記載の補助具。
- 前記装置または器具の前記目的部位への接近限界を規定する機構を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の補助具。
- 前記装置または器具の前記目的部位への接近限界を規定する機構は、前記装置または器具に当接するストッパである請求項7に記載の補助具。
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