JP4377631B2 - 半透過型液晶表示装置及びそれを備えた電子機器 - Google Patents

半透過型液晶表示装置及びそれを備えた電子機器 Download PDF

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本発明は、外光反射を利用しての反射表示とバックライトを利用しての透過表示の両方を行うことができる半透過型液晶表示装置に係わり、詳しくは反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプの半透過型液晶表示装置とそれを備えた電子機器に用いて好適な構造に関する。
表示デバイスの分野では、高表示品質の得られるアクティブマトリクス型の表示装置が広く用いられている。この表示装置では、多数の画素電極の一つ一つにスイッチング素子が設けられており、画素電極毎の確実なスイッチングにより大型化、高精細化等の特性を容易に得ることができるようになっている。
近年、消費電力の低減が強く要求されており、画素の領域をできるだけ大きくして表示の明るさを向上することが求められている。このため、アクティブマトリクス基板全面に厚膜の絶縁膜を形成し、この絶縁膜の上に反射型の画素電極を形成したものが実用化されている。このように絶縁膜上に画素電極を上置きする構造のものでは、絶縁膜下層に配された走査線や信号線等と上層に配された画素電極との間で電気的な短絡を生じない構成を採用できるため、これら配線上にオーバーラップさせるように広い面積で画素電極を形成することが可能となる。これにより、薄膜トランジスタ(Thin Film Trangistor : 以下にTFTと略記する)等のスイッチング素子や走査線,信号線の形成された領域を含めてほとんど全てを表示に寄与する画素領域とすることができ、開口率を高めて明るい表示を得ることができる。
また、反射型の画素電極を用いた液晶表示形態のみでは暗所での使用ができないため、液晶表示装置にバックライトを併設し、反射型液晶表示装置を部分的に透過表示可能な構成とした半透過型の液晶表示装置も広く使用されている。(特許文献1、2参照)
特願2000−171794号公報 特許第3235102号公報
図14は、この種の半透過型の液晶表示装置の一従来例を示す(特許文献1参照)ものであり、この例の液晶表示装置においては、透明の基板110上の表示領域に薄膜トランジスタ111が多数整列形成され、これらの薄膜トランジスタ111が絶縁膜112で覆われ、絶縁膜112上の各画素形成位置にアルミニウム電極膜からなる光反射性の画素電極113が形成され、この画素電極113の凹凸面形成部分が反射部とされている。また、これらの画素電極113の下側の絶縁膜112に凹部116が形成されるとともに、これら凹部116の底部に下側から順に位置するように透明なゲート絶縁膜118と透明なドレイン電極119とを延出形成した構成とされ、凹部116内のドレイン電極119の形成部分を透過部aとされている。更に、絶縁膜112及び画素電極113と凹部116を覆うように配向膜122が形成されている。
一方、先の基板110に対する側には基板120が設けられ、これらの基板110、120間には液晶層109が挟持されている。基板120の液晶層109側には透明な対向電極(共通電極)121と配向膜123が形成されている。
更に、図14では基板110の裏面側に設けられるバックライトについては記載を略している。
図14に示す構造の半透過型液晶表示装置にあっては、基板間に存在する液晶層109に対して光反射性の画素電極113とソース電極119から電界を印加して液晶の配向制御を行って表示を行うようになっている。詳しくは、薄膜トランジスタ111が光反射性の画素電極113に通電することで液晶の配向制御を行い、液晶の透過率を制御し、画素電極113の凹凸面形成領域は基板120側からの入射光を反射して反射表示を行う反射表示領域として作用するようになっている。また、薄膜トランジスタ111は画素電極113に加えて透明のソース電極119にも電圧を印加するが、凹部116内のソース電極119の形成領域は、バックライトの光を透過させて透過表示を行う透過表示領域として作用するようになっている。即ち、図18に示すこれらによって先の光反射性の画素電極113による反射表示形態と、バックライト及び透明電極119を用いた透過表示形態の両方を実現できる半透過型の液晶表示装置が実現される。
また、半透過液晶表示装置では液晶表示装置に対する入射光が反射光となって観察者に到達するまでの間に、反射表示形態では光が2回液晶層を通過するのに比べて透過表示形態では1回のみ液晶層を通過するので、表示形態によっては表示に余計な色が付く、あるいは表示の色味が異なるなどの問題が生じるため、この点に対し図14に示す構造においては、反射部上では液晶層の厚さdを薄くし、絶縁膜112に形成した凹部116の部分の深さを利用して透過部a上の液晶層の厚さdを増加した構造(反射表示領域と透過表示領域とでセルギャップが異なるデュアルギャップ構造)とし、反射表示形態で光が液晶層を2回通過する際の液晶層の厚さ(光路)と、透過表示形態で光が1回液晶層を通過する際の液晶層の厚さ(光路)を均一化することで両表示形態での光路差に起因する表示の色付きや色味のバラツキを防止するようにしている。
しかしながら図14に示す構成の半透過型液晶表示装置では、上記のように透過部a上の液晶層(透過表示領域の液晶層ということもある)の厚さdは反射部上の液晶層(反射表示領域の液晶層ということもある)の厚さdの2倍の大きさとされているために両表示領域での液晶層の厚みの差が大きいため、透過表示領域の液晶層や反射表示領域の液晶層では駆動電圧印加時の閾値や飽和電圧等が大きく異なってしまい、同一画素において透過表示形態と反射表示形態とで大幅に見栄えが変わるという問題があった。
また、図14に示す構成の半透過型液晶表示装置では、両表示領域での液晶層の厚みの差が大きいために、特許文献2に記載されているように半透過型液晶表示装置の上下に設ける偏光板等の光学基板の光学条件を種々設計しても、透過表示領域と反射表示領域の電圧に対する変化を補償することは困難で、即ち、非電圧印加時の光学条件を例え合わせ込んでも、駆動電圧印加時の閾値や飽和電圧等が違いすぎる為、反射表示形態と透過表示形態のときでコントラストが異なってしまう。
なお、半透過型液晶表示装置では透過表示形態と反射表示形態のいずれの場合も基板間に同じ大きさの駆動電圧を印加するのが一般的である。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプ(マルチギャップタイプ)の半透過型液晶表示装置において、駆動電圧印加時の透過部上の液晶層と反射部上の液晶層の電圧依存性を揃えることにより、透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善し、いずれの表示状態でも良好な表示品質が得られる半透過型液晶表置を提供することを目的とする。
第1の発明の半透過型液晶表示装置は、対向配置された基板間に液晶が封入され、上記一方の基板の液晶層側の面に共通電極が形成され、さらに該共通電極上に配向膜が形成され、上記他方の基板の液晶層側に複数のスイッチング素子が形成され、これらのスイッチング素子が絶縁膜に覆われ、該絶縁膜上に上記スイッチング素子と電気的に接続された光反射性の画素電極が複数形成される一方、上記画素電極の少なくとも一部に透孔が形成され、該透孔の下に位置する上記絶縁膜に窪部が形成され、該窪部の底部側に少なくとも位置するとともに上記スイッチング素子に電気的に接続された透明電極が、上記基板上に直接位置するように形成され、上記窪部内に上記基板間に存在する液晶が導入され、上記窪部形成部分が上記他方の基板側からの入射光を透過する透過部とされ、上記画素電極の非透孔部が上記一方の基板側からの入射光を反射する反射部とされ、上記透過部上の液晶層厚と上記反射部上の液晶層厚が異なる値とされ、上記反射部及び透過部の液晶層側の面に配向膜が形成され、上記反射部の液晶層側の面に形成された配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成された配向膜は液晶層の厚さに応じてプレティルト角が変更されてなり、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなることを特徴とする。
反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプ(マルチギャップタイプ)のアクティブマトリックス方式の半透過型液晶表示装置において、液晶層の厚さ(セルギャップ)に応じて上記反射部の液晶層側の面に形成する配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成する配向膜のプレティルト角変更することで、透過表示形態と反射表示形態のいずれの表示状態においても基板間に同じ大きさの駆動電圧を印加した場合、同一画素領域内で透過部上の液晶層(透過表示領域の液晶層)と反射部上の液晶層(反射表示領域の液晶層)の駆動電圧印加時の電圧依存性(光学的閾値、飽和電圧、急峻性等)を略同じに揃えることができ、透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善し、いずれの表示状態でも良好な表示品質が得られる。
透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜を形成し、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜を形成してなる構成とすることで、セルギャップが異なる上記透過部上の液晶層と反射部上の液晶層の電圧印加時の電気光学的閾値を略同じにすることができる。
また、第2の発明の半透過型液晶表示装置は、対向配置された基板間に液晶が封入され、上記一方の基板の液晶層側の面に複数の透明電極が形成され、これら透明電極の液晶層側の面に配向膜が形成され、上記他方の基板の液晶層側に絶縁膜が形成され、該絶縁膜上に光反射性の電極が複数形成され、上記光反射性の電極の少なくとも一部に透孔が形成され、該透孔の下に位置する上記絶縁膜に窪部が形成され、上記窪部内に上記基板間に存在する液晶が導入され、上記窪部形成部分が上記他方の基板側からの入射光を透過する透過部とされ、上記光透過性の電極の非透孔部が上記一方の基板側からの入射光を反射する反射部とされ、上記透過部上の液晶層厚と上記反射部上の液晶層厚が異なる値とされ、上記反射部及び透過部の液晶層側の面に配向膜が形成され、上記反射部の液晶層側の面に形成された配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成された配向膜は液晶層の厚さに応じてプレティルト角が変更されてなり、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなることを特徴とする。
単純マトリクス方式の液晶表示装置ではマルチプレクス駆動される為、駆動電圧を印加したときの上記透過部上の液晶層と上記反射部上の液晶層の閾値の差がより鋭敏に表示特性に表れ易いため、単純マトリクス方式の半透過型液晶表示装置においても液晶層の厚さ(セルギャップ)に応じて上記反射部の液晶層側の面に形成する配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成する配向膜のプレティルト角変更することで、本発明の効果が大きい。更に、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなり、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなる。
本発明は上記第1又は第2の発明において、上記透過部上の液晶層厚は上記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、上記透過部の液晶層側の面に液晶との相互作用が弱い配向膜が形成され、上記反射部の液晶層側の面に液晶との相互作用が強い配向膜が形成されていることを特徴とする。
このような構成とすることで、セルギャップが異なる上記透過部上の液晶層と反射部上の液晶層の電圧印加時の電気光学的閾値を略同じにすることができる。
本発明は上記第1又は第2の発明において、上記透過部上の液晶層厚は上記反射部上の液晶層厚の2倍の値とされていることを特徴とする。
このような構成とすることで、反射表示形態で光が液晶層を2回通過する際の光路と、透過表示形態で光が1回液晶層を通過する際の光路を均一化することで両表示形態での光路差に起因する表示の色付きやコントラスト、色味のバラツキを防止できる。
第3の発明の電子機器は、上記のいずれかの構成の本発明の半透過型液晶表示装置を表示部に備えたことを特徴とする。
かかる構成の電子機器であるならば、透過表示状態での優れた表示と反射表示状態での優れた表示の両方を兼ね備えることができ、外光を利用した反射表示形態の場合とバックライトを点灯した透過表示形態の両方において、いずれも優れた表示状態を得ることができる。
以上、詳述したように本発明によれば、透反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプの半透過型液晶表示装置において、透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜を形成し、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜を形成し、駆動電圧印加時の透過部上の液晶層と反射部上の液晶層の電圧依存性を揃えることにより、透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善でき、いずれの表示状態でも良好な表示品質が得られるアクティブマトリクス方式あるいは単純マトリクス方式の半透過型液晶表置を提供できる。

以下、図面により本発明の一実施形態としての半透過型液晶表示装置について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせて示してある。
図1乃至図9は本発明に係る半透過型液晶表示装置の第1の実施形態を示すもので、この第1実施形態の半透過型液晶表示装置Aは、図2に示すように、本体である液晶パネル1と、この液晶パネル1の背面側に配されたバックライト4とを備えて構成されている。
液晶パネル1は、図2に示すように、スイッチング素子が形成された側のアクティブマトリクス基板(他方の基板)2と、それに対向して設けられた対向基板(一方の基板)3と、基板2、3の間に保持されている光変調層としての液晶層5とを備えて構成されている。
アクティブマトリクス基板2は、図1、図3または図4に示すように、ガラスやプラスチック等からなる透明の基板本体6上に、それぞれ行方向(図3、図4のx方向)と列方向(図3、図4のy方向)に複数の走査線7と信号線8が電気的に絶縁されて形成され、各走査線7、信号線8の交差部の近傍にTFT(スイッチング素子)10が形成されている。
上記基板本体6上において、画素電極11が形成される領域、TFT10が形成される領域、走査線7及び信号8が形成される領域を、それぞれ画素領域、素子領域、配線領域と呼称することができる。
本実施形態のTFT10は逆スタガ型の構造を有し、本体となる基板本体6の最下層部から順にゲート電極13、ゲート絶縁膜15、i型半導体層14、ソース電極17及びドレイン電極18が形成され、i型半導体層14の上であってソース電極17とドレイン電極18との間にはエッチングストッパ層9が形成されている。
即ち、走査線7の一部が延出されてゲート電極13が形成され、これを覆ったゲート絶縁膜15上にゲート電極13を平面視で跨るようにアイランド状の半導体層14が形成され、このi型半導体層14の両端側の一方にn型半導体層16を介してソース電極17、他方にn型半導体層16を介してドレイン電極18がそれぞれ形成されている。
また、走査線7と信号線8とが囲む矩形状の各領域の中央部側にITOなどの透明電極材料からなる透明電極19が、基板本体6上に直接位置するように形成されている。従ってこれらの透明電極19は先のゲート電極13と同一面位置に形成されている。これらの透明電極19はその一端19aに乗り上がる形で接続された先のソース電極17の一端の接続部17aに直に接続されるとともに平面視短冊状に形成されている。この透明電極19は、図3に示すように走査線7と信号線8とが囲む矩形状の領域の縦幅より若干短く、先の矩形状の領域の横幅の数分の1程度の大きさに形成されている。
基板本体6はガラスの他、合成樹脂等の絶縁性透明基板からなる。ゲート電極13は導電性の金属材料からなり、図3に示すように行方向に配設される走査線7と一体に形成されている。ゲート絶縁膜15は酸化シリコン(SiOx)や窒化シリコン(SiNy)等のシリコン系の絶縁膜からなり、走査線7及びゲート電極13を覆うように、かつ、先の透明電極19を覆わないようにして基板上に形成されている。なおここで、ゲート絶縁膜15を形成する位置は、少なくとも透明電極19とソース電極17の接続部分を除く位置とする必要があるので、この実施形態では透明電極19上にゲート絶縁膜15を形成していないが、透明電極19においてソース電極17との接続部分のみを除くように透明電極19上にゲート絶縁層15を形成しても差し支えない。
半導体層14は、アモルファスシリコン(a−Si)等からなり、ゲート絶縁膜15を介してゲート電極13と対向する領域がチャネル領域として構成される。ソース電17及びドレイン電極18は導電材料からなり、半導体層14上に、チャネル領域を挟むように対向して形成されている。また、ドレイン電極18は列方向に配設される信号線8から個々に延出されて形成されている。
なお、i型半導体層14とソース電極17及びドレイン電極18との間で良好なオーミック接触を得るために、半導体層14と各電極17、18との間には、リン(P)等のV族元素を高濃度にドープしたn型半導体層(オーミックコンタクト層)16が設けられている。
また、基板本体6上には有機材料からなる絶縁膜20が積層され、この絶縁膜20上にAlやAg等の高反射率の金属材料からなる光拡散反射性画素電極(光反射性の画素電極)11が形成されている。
画素電極11は、先の走査線7と信号線8とが囲む矩形状の領域よりも若干小さくなるような平面視矩形状になるように絶縁膜20上に形成され、図4に示すように平面視した場合に上下左右に並ぶ画素電極11どうしが短絡しないように所定の間隔をあけてマトリクス状に配置されている。即ち、これらの画素電極11は、それらの端辺がそれらの下に位置する走査線7及び信号線8に沿うように配置されており、走査線7と信号線8が区画する領域のほぼ全域を画素領域とするように形成されている。なお、この画素領域が液晶パネル1での表示領域に相当する。
絶縁膜20は、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ベンゾシクロブテンポリマ(BCB)等からなる有機絶縁膜とされており、TFT10の保護機能を強化するようになっている。この絶縁膜20は基板本体6上に比較的厚く積層され、画素電極11とTFT10及び各種配線との絶縁を確実にし、画素電極11との間に大きな寄生容量が発生するのを防止するとともに、厚膜の絶縁膜20によりTFT10や各種配線によって形成された基板本体6上の段差構造が平坦化されるようになっている。
次に、絶縁膜20において先の各ソース電極17の一端部17aに達するようにコンタクトホール21が形成されるとともに、先の各透明電極19の上に位置するように窪部22が形成され、この窪部22の位置に相当する部分の画素電極11には窪部22の開口部22aに合致するような平面形状の透孔23が形成されている。これらの窪部22は絶縁膜20をその深さ方向に大部分除去してその底部22b側に一部分のみを被覆層20aとして残すように形成されるとともに、窪部22の平面形状は先の透明電極19の平面形状に対応するように透明電極19よりも若干短い短冊状に形成されている。
各画素領域において、窪部形成部分が基板2側からの入射光(バックライト4から出射された光)を透過する透過部30とされており、画素電極11の非透孔部(透孔23が形成されていない部分)が基板3側からの入射光を反射する反射部35とされている。
また、先の画素電極11の1つが、ほぼ1つの画素領域に対応し、透孔23の面積が透過表示の際の光通過領域に対応するので、先の画素電極11の面積に占める透孔23の面積割合を20〜50%の範囲、例えば40%とすることが好ましい。更に、この実施形態では画素電極11に透孔23を1つのみ形成したが、画素電極11に複数の透孔を形成しても良い。その場合に複数の透孔を合わせた総面積を画素電極11の面積の20〜50%の範囲とする。勿論その場合に複数の透孔の形成位置に合わせて各透孔の下にそれぞれ凹部を設けることとなる。
コンタクトホール21には導電材料からなる導電部25が形成され、この導通部25を介して、先の画素電極11と、絶縁膜20の下層側に配置されたソース電極17とが電気的に接続されている。従ってソース電極17は画素電極11と透明電極19の両方に電気的に接続されている。
ところで、絶縁膜20の表面には画素領域に対応する位置に、転写型を絶縁膜20の表面に圧着する等して形成された複数の凹部26が設けられている。この絶縁膜20の表面に形成された複数の凹部26は、図5に示すように画素電極11に所定の表面凹部形状28を付与し、画素電極11に形成された複数の凹部27によって液晶パネルに入射した光は一部散乱され、より広い観察範囲でより明るい表示が得られるような拡散反射機能が付与されている。また、図5に示すように各凹部27は左右に隣接したものが互いにそれらの開口部側の内面の一部を連続させて隣接するように密接配置されている。
これらの凹部27の内面は、この実施形態では球面状に形成され、画素電極11に所定角度(例えば30°)で入射した光の拡散反射光の輝度分布がその正反射角度を中心として広い範囲で略対称となるようになっている。具体的には、図6に示すように凹部27の内面の傾斜角θgは、例えば−18°〜+18°の範囲に設定されている。また、隣接する凹部27のピッチはランダムとなるように配置されており、凹部27の配列に起因するモアレの発生を防止できるようになっている。
また、製造の容易性から凹部27の直径は5μm〜100μmに設定されている。さらに、凹部27の深さは0.1μm〜3μmの範囲に形成されている。
なお、図4に示す画素電極11の平面形状では図面の簡略化のために画素電極11上の凹部27を略しているが、画素電極11は通常の液晶パネルでは縦100〜200μm程度、横幅30〜90μm程度の大きさであるので、先の凹部27の画素電極11に対する相対的な大きさの一例を図4の1つの画素上に鎖線で示しておく。
ここで、「凹部27の深さ」とは凹部27が形成されていない部分の画素電極11の表面から凹部27の底部までの距離をいい、「隣接する凹部27のピッチ」とは平面視したときに円形形状を有する凹部27の中心間距離をいう。また、「凹部27の内面の傾斜角」とは、図6に示すように、凹部27の内面の任意の箇所において0.5μm幅の微小な範囲をとったときに、その微小範囲内における斜面の水平面(基板本体6の表面)に対する角度θgのことである。この角度θgの正負は、凹部27が形成されていない部分の画素電極11の表面に立てた法線に対し、例えば図6における右側の斜面を正、左側の斜面を負と定義する。 そして、上述のように構成された基板本体6上には、更に画素電極11及び絶縁層20と窪部22と凹部27を覆うようにラビング等の所定の配向処理が施されたポリイミド等からなる下基板側配向膜29が形成されている。この下基板側配向膜29は、透過部30上に形成する部分と、反射部35上に形成する部分とで異なる配向処理が施されたもので、透過部30の液晶層側の面に形成された透過部配向膜29aと、反射部35の液晶層側の面に形成された反射部配向膜29bとから構成されている。
一方、対向基板3はカラーフィルタアレイ基板として構成され、ガラスやプラスチック等からなる透光性の基板本体41の液晶層5側の面に、図1に示すようなカラーフィルタ層42が形成されている。
これら構成のカラーフィルタ層42は、図7に例示するように、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の波長の光を透過するカラーフィルタ42R、42G、42Bが周期的に配列された構成とされており、各カラーフィルタ42R、42G、42Bは各画素電極11に対向する位置に設けられている。
また、カラーフィルタ層42において、カラーフィルタ42R、42G,42Bが形成されていない領域には、ブラックマトリクス等の遮光層42S、42Tが格子状になるように形成されている。
そして、上述のカラーフィルタ層42の液晶層側には、ITO等の透明な対向電極(共通電極)43と上基板側配向膜44が形成されている。上基板側配向膜44は、ラビング等の所定の配向処理が施されたポリイミド等からなるものである。
そして、上述のように構成された基板2、3は、スペーサ(図示略)によって互いに一定に離間された状態で保持されるとともに、図2に示すように基板周辺部に矩形枠状に塗布された熱硬化性のシール材45によって接着一体化されている。そして、基板2、3及びシール材45によって密閉された空間に液晶が封入されて光変調層としての液晶層5が形成され、液晶パネル1が構成されている。 なお、図2においては図面の簡略化のために、基板2の液晶側の種々の層と配線並びに基板3の液晶側の種々の層を略して記載し、配向膜29、44の位置関係のみを示した。
なお、基板本体41の外面側には図1に示すように偏光板H1、位相差板H2、H3が必要に応じて設けられる。
本実施形態の半透過型液晶表示装置Aでは、上記のように絶縁膜20に凹部画素電極11に形成した透孔23の下に位置する絶縁膜20に窪部22を形成し、この窪部22内にも液晶が導入されることにより、透過部30上の液晶層5(透過表示領域の液晶層と呼ぶこともある。)の厚さdは、反射部35上の液晶層5(反射表示領域の液晶層と呼ぶこともある。)の厚さdより大きい値とされており、好ましくは透過部30上の液晶層5の厚さdは、反射部35上の液晶層5の厚さdの2倍の値とされている。
上記のように透過部30上の液晶層5の厚さdと、反射部35上の液晶層5の厚さdは、異なる値であるので、透過部30上に形成される透過部配向膜29aと反射部35上に形成される反射部配向膜29bは液晶層5の厚さに応じてプレティルト角が変更されている。本実施形態のように透過部30上の液晶層5の厚さdは反射部35上の液晶層5の厚さdより大きい値とされている場合、透過部30上に形成される透過部配向膜29aとしては液晶との相互作用が弱い配向膜が形成され、反射部35上に形成される反射部配向膜29bとしては液晶との相互作用が強い配向膜が形成され、あるいは透過部配向膜29aとしてプレティルト角が大きい配向膜が形成され、反射部配向膜29bとしてプレティルト角が小さい配向膜が形成されていてもよい。
最も単純な構成としては、例えば、“主鎖型”の配向膜では、ラビングのかかり具合が強いと液晶プレティルト角が小さくなるものがあり、この様な配向膜を用いると実現できる。
透過部配向膜29aと反射部配向膜29bを備えた下基板側配向膜29の形成方法としては、例えば、ポリイミドや、ポリアミド等の配向膜材料からなる膜にラビング処理して配向膜とし、ついでこの配向膜に選択的に光ビームを照射すると、光ビームが照射された部分の配向力は、UV光等の光ビームが照射されない部分の配向力と異ならせることができ、光ビームが照射された部分と非照射部とでプレティルト角が異なる配向膜を形成することが可能である。
また、光ビームとしてレーザー光なども利用可能である。即ち、配向膜材料は有機化合物であり、赤外域の光の吸収を有することから、光エネルギーを制御することにより、配向膜材料からなる膜を部分的に変性することができる。
予めラビング処理された配向膜は、ラビング布パイルによる剪断力によりミクロ的にラビング方向に延伸され、ミクロな結晶領域が配向しているので、レーザービームを選択的に照射することにより、このミクロ配向領域が熱運動で部分的に緩和され照射エネルギーの量に応じて配向力が変化する。
本実施形態では、例えば、透過部30上の配向膜にエネルギーを制御したレーザービームを照射することにより、配向膜の配向規制力(又はプレティルト角)を調整している。そのレーザービームのエネルギーは、セルギャップが実質的に異なっている反射部上の液晶層(反射表示領域の上下の基板間)と透過部上の液晶層(透過表示領域の上下の基板間)とで、電気光学的しきい値等の電圧特性がが略同一になるように制御される必要がある。
図10は、上下の配向膜共に同様の配向処理が施され、また、下側配向膜において反射部上の部分と透過部上の部分は同じ配向処理が施されたマルチギャップタイプの液晶パネル(試験片1)のセルギャップあるいは液晶層厚dに対する電気光学的閾値(V10、V50)の変化を模式的に示したものである。例えば、ノーマリホワイトモードでは、V10は輝度が最高値から10%低下するときの電圧値、V50は輝度が最高値から50%低下するときの電圧である。
図10に示す結果からV10、V50は、セルギャップが大きくなるにつれて増加する傾向があることがわかる。
図11は、下側配向膜において反射部上の部分と透過部上の部分は異なる配向処理が施されたマルチギャップタイプの液晶パネル(試験片2)の透過表示領域の液晶層(セルギャップが大きい部分)と反射表示領域の液晶層(セルギャップが小さい部分)のそれぞれにおいてプレティルト角θpに対する電気光学的閾値(V10、V50)の変化を模式的に示したものである。
いずれのセルギャップにおいても、あるプレティルト角の範囲内では、プレティルト角がある大きさになるまでは低下する傾向がある。プレティルト角が同じ大きさの場合、電気光学的閾値はセルギャップが大きい程大きくなっている。
従って反射部35上に設ける反射部配向膜はプレティルト角θrefを小さくなるようように形成すると閾値を上げることができ、透過部30上に設ける透過部配向膜はプレティルト角θperを大きくなるように設定すると閾値を下げることができ、反射部35と透過部30とで電気光学的閾値を略同じ値に設定可能となる。
この閾値の変化と、光学的な条件設定とを併用することにより、反射表示領域と透過表示領域の電気光学的閾値を略同じにでき、反射及び透過モードでの表示視認性を向上できる。この様な効果は、駆動電圧に対する制約条件の多い単純マトリックス型の液晶表示モードでは特に有効である。
なお、上基板側配向膜44、下基板側配向膜29に用いられる材料としては、上記のような有機材料に限らず、無機配向膜であってもよく、その場合、下基板側配向膜29を構成する透過部配向膜29aと反射部配向膜29bは、液晶層5の厚さに応じてプレティルト角が変更されるか、あるいは液晶層5の厚さに応じて液晶との相互作用が異なるものが用いられる。
この実施形態のバックライト4は、図2に示すように、液晶パネル1の背面側に設けられ、平板状の透明なアクリル樹脂などからなる透明導光板52と光源53と拡散性反射体55と保持部材58とから概略構成されている。バックライト4において、光源53は、導光板52に光を導入する端面52a側に配設されており、拡散性反射体55は導光板52の出射面(上面、一方の面)52b側と反対側の面(下面、他方の面)に空気層56を介して設けられている。
導光板52は、液晶パネル1の背面側に配置されて光源53から出射された光を液晶パネル1側に照射するものである。図2に示すように光源53から出射される光は端面52aを介して導光板52の内部に導入され、導光板52の出射面52bから液晶パネル1側に出射されるようになっている。
また、導光板52の出射面52bと反対側の面52cには段部を形成することで、光源53から離れるにしたがって漸次厚みが減少するようにされており、すなわち光源53に遠い側の方が光源53に近い側よりも薄くされている。
光源53は、長尺の冷陰極管53aと、この冷陰極管53aの周囲に設けられた反射板53bから構成されている。拡散性反射体55は、例えば先の液晶パネル1において適用されていた絶縁膜20とその上に形成されていた複数の凹部27と画素電極11と同等の拡散反射構造が適用されている。
即ち、基板59の上に有機膜60が形成され、該有機膜60の表面に微小凹部が複数形成され、その上に光反射性を有するAlやAgなどの金属製の反射膜61が形成されてこの反射膜61の表面に複数の微小凹部61dが形成され、先に図5を基に説明した構造と同様に広い角度範囲で明るい拡散反射性能を発揮し得るものである。
このような構成のバックライト4であるならば、光源53からの光を導光板52によって液晶パネル1側に導いて液晶パネル1を裏面側から照明できるとともに、光の進行方向により、導光板52の背面側からの漏れた光を反射膜61で再度効率よく反射させて導光板52側に反射し、導光板52を介して液晶パネル1側に反射できるので、より明るいバックライト4を得ることができる。
以上説明のごとく構成されたバックライト4を備えた液晶パネル1は、明るい屋外や照明が施された明るい室内において使用する場合は、反射表示形態の液晶パネルとしてバックライト4を点灯することなく利用する。ここで液晶パネル1に入射された外光は基板3側の各層を通過して液晶層5を通過し、光拡散反射性の複数の画素電極11(反射部35)により反射され、再度液晶層5を通過して基板3側の各層を通過し、観察者の目に到達する。そして、この間に各画素領域毎の画素電極11に薄膜トランジスタ10から通電して画素電極11上の液晶分子の配向制御を行い、各画素領域毎の表示状態を制御して表示を行うことができる。
また、暗い場所において透過表示形態で使用するには、バックライト4の光源53を点灯し、光源53から導光板52の内部に導かれた光を出射面52bから液晶パネル1側に出射する。ここでバックライト4から液晶パネル1側に出射された光は、窪部22(透過部30)を透過し、さらにこの窪部22に対応して設けられている透孔11aを介して透過し、液晶層5を通過し、基板3側の各層を透過して観察者に至る。これにより透過表示状態を得ることができる。
先の反射表示状態で使用する場合、液晶パネル1に入射されて反射される外光は2度液晶層5を通過する。ここで画素電極11が形成されている領域におけるΔn・d(リタデーション)の値は200〜250nmの範囲に設定されているので、反射表示状態として好ましい範囲である。また、先の透過表示状態で使用する場合、バックライト4から液晶パネル1に入射されて観察者に至る光は液晶層5を1度のみ通過する。ここで絶縁膜に20に窪部22を形成した領域はΔn・d(リタデーション)の値を400〜450nmの範囲に設定しているので、反射部と共通の光学条件の設定によって透過表示状態の表示も優れさせることができる。
よって本実施形態の構造を採用するならば、表示状態に応じて色みや色合いの異なる表示状態とはならず、しかも同一画素領域内で透過部30上の液晶層と反射部35上の液晶層の駆動電圧印加時の電圧依存性(光学的閾値、飽和電圧、急峻性等)を略同じに揃えることができるので、透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善できるという特徴を有する。
次に、本発明に係る半透過型液晶表示装置に適用される光反射性の画素電極に形成する凹部形状の第2の例について、図8〜図9を用いて説明する。
図8はこの例に係る画素電極上の一つの凹部を示す斜視図、図9は該凹部のy方向断面図である。
本変形例に係る凹部70は、先の第1実施形態の液晶パネル1における画素電極11の凹部27の内面の球面形状を一部変形したものであり、画素電極11に所定角度(例えば30°)で入射した光の拡散反射光の輝度分布がその正反射角度を中心として非対称となるように構成されている。
具体的には、本凹部70は曲率の小さい第1曲面と曲率の大きい第2曲面とから構成され、第1曲面及び第2曲面はそれぞれ図9に示すY方向断面において凹部70の一方の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線A1と、第1曲線A1になだらかに連続して凹部70の最深点Dから他方の周辺部S2に至る第2曲線B1とで示される形状を有している。
この最深点Dは凹部70の中心Oからy方向側にずれた位置にあり、基板6の水平面に対する第1曲線A1の傾斜角及び第2曲線B1の傾斜角の絶対値の平均値はそれぞれ1°〜89°、0.5°〜88°の各範囲で不規則にばらついて設定され、第1曲線A1の傾斜角の平均値は第2曲線B1のものに比べて大きくなっている。また、最大傾斜角を示す第1曲線A1の周辺部S1における傾斜角δaは凹部70において概ね4°〜35°の範囲内で不規則にばらついている。これにより、各凹部70の深さdは0.25μm〜3μmの範囲内で不規則にばらついて構成されている。
したがって、光反射性の画素電極に形成する凹部形状を図8〜図9に示した凹部70にした半透過反射型液晶表示装置においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、画素電極の凹部を構成する第1曲面と第2曲面とを最深点Dに関して非対称に構成し反射光に指向性を持たせているため、特定の観察方向の表示の明るさを更に高めて反射光を有効利用することができる。
図12は本発明に係る先の実施形態の液晶表示装置を備えた携帯電話機器(電子機器)の一例を示すもので、この例の携帯電話機器Kは偏平型のケース体90の上部正面側中央に形成した窓部91から液晶表示装置Aの液晶パネル1の表示面が露出するように液晶パネル1が設けられ、ケース体90の下部表面側に操作ボタン92が複数配列形成されている。
この構成の携帯電話機器は、明るい室内や屋外では反射表示形態で使用し、暗い室内や夜間ではバックライトを点灯して透過表示状態で使用することができる。また、先の実施形態の液晶表示装置Aを備えているので、反射表示状態と透過表示状態で色合いや色味が異なることがなく、しかも透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善でき、いずれの表示状態でも表示品質の高い液晶表示が得られる。
図13は本発明に係る先の実施形態の液晶表示装置を備えた携帯型情報端末機器(電子機器)の一例を示すもので、この例の携帯型情報端末機器Jは偏平型のケース体95、96が折り畳み自在にヒンジ結合され、一方のケース体95に形成された窓部97から液晶表示装置Aの液晶パネル1の表示面が露出するように設けられ、他方のケース体96にキーボードスイッチ98が設けられて構成されてなる。
この構成の携帯型情報端末機器Jは、明るい室内や屋外では反射表示形態で使用し、暗い室内や夜間ではバックライトを点灯して透過表示状態で使用できる。また、先の実施形態の液晶表示装置Aを備えているので、反射表示状態と透過表示状態で色合いや色味が異なることがなく、しかも透過表示形態と反射表示形態とで表示の視認性が異なるのを改善でき、いずれの表示状態でも表示品質の高い液晶表示が得られる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記のTFT10は逆スタガ型の構造に限定されず、正スタガ型のTFTであってもよい。また、スイッチング素子はTFTに限定されず、メタル層間に絶縁層を挟んでなるMIM(Metal Insulator Metal)構造の薄膜ダイオードであってもよい。このMIM構造の場合、対向基板側には短冊状の共通電極が複数形成されるので、共通電極は複数設けられる。
また、カラーフィルタ層42の形成される基板は対向基板3側に限定されず、基板2側にカラーフィルタ層42を設けてもよい。これに伴って、遮光層42Sは基板2と対向基板3のいずれかに形成されることになる。勿論、カラーフィルタ42R、42G、42Bと遮光層42Sとを別々の基板に設けてもよい。
さらに、上述の実施形態では遮光層42Sをストライプ状に形成しているが、カラーフィルタ42R、42G、42Bの周囲を囲むように格子状に形成しても良い。更にまた、画素電極11に形成する透孔23の形状は、長方形状に限らず円形状や楕円状あるいはその他の形状でも差し支えなく、その大きさや個数も特に制限されるものではない。
上記実施形態においてはアクティブマトリクス方式の半透過型液晶表示装置において反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプの場合に本発明を適用した場合について説明したが、単純マトリクス方式の半透過型液晶表示装置において反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプの場合にも適用できる。
この単純マトリクス方式の半透過型液晶表示装置としては、対向配置された基板間に液晶が封入され、上記一方の基板の液晶層側の面に複数の透明電極が形成され、これら透明電極の液晶層側の面に配向膜が形成され、上記他方の基板の液晶層側に絶縁膜が形成され、該絶縁膜上に光反射性の電極が複数形成され、上記光反射性の電極の少なくとも一部に透孔が形成され、該透孔の下に位置する上記絶縁膜に窪部が形成され、上記窪部内に上記基板間に存在する液晶が導入され、上記窪部形成部分が上記他方の基板側からの入射光を透過する透過部とされ、上記光透過性の電極の非透孔部が上記一方の基板側からの入射光を反射する反射部とされ、上記透過部上の液晶層厚と上記反射部上の液晶層厚が異なる値とされ、 上記反射部及び透過部の液晶層側の面に配向膜が形成され、上記反射部の液晶層側の面に形成された配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成された配向膜は液晶層の厚さに応じてプレティルト角が変更された構成とすることができる。
単純マトリクス方式の液晶表示装置では、マルチプレクス駆動される為、駆動電圧を印加したときの透過部上の液晶層と上記反射部上の液晶層の閾値の差がより鋭敏に表示特性に表れ易いため、単純マトリクス方式の半透過型液晶表示装置においても液晶層の厚さ(セルギャップ)に応じて上記反射部の液晶層側の面に形成する配向膜と上記透過部の液晶層側の面に形成する配向膜のプレティルト角が変更することで、本発明の効果が大きい。
アクティブマトリクス方式又は単純マトリクス方式の半透過型液晶表示装置において反射部上と透過部上とで液晶層の厚みが異なるデュアルギャップタイプに適用でき、また、このようような半透過型液晶表示装置を備えた携帯電話機器や携帯型情報端末機器等の電子機器に適用できる。
図1は本発明に係る液晶表示装置に適用される液晶パネルの第1実施形態の要部断面図。 図2は液晶パネルとバックライトを備えた本発明に係る液晶表示装置の第1実施形態の断面略図。 図3は同液晶パネルの薄膜トランジスタ部分と透明電極の配置構成の一例を示す平面略図。 図4は同液晶パネルの画素電極部分を示す平面略図である。 図5は同液晶パネルの画素電極部分に形成されている窪部の形状を示す斜視図。 図6は同液晶パネルの画素電極部分に形成されている窪部の断面形状を示す説明図。 図7は同液晶パネルに備えられるカラーフィルタの一例を示す説明図。 図8は同液晶パネルの画素電極部分に形成される凹部の第2の形状例を示す斜視図。 図9は図8に示す凹部の断面形状を示す説明図。 図10は、液晶パネルのセルギャップあるいは液晶層厚に対する電気光学的閾値の変化を模式的に示す図。 図11は、液晶パネルのセルギャップが大きい部分と小さい部分のそれぞれにおいてプレティルト角に対する電気光学的閾値の変化を模式的に示す図。 図12は本発明に係る液晶表示装置を備えた携帯電話装置の一例を示す斜視図。 図13は本発明に係る液晶表示装置を備えた携帯型情報端末機器の他の例を示す斜視図。 図14は従来の半透過型液晶表示装置の例を示す要部断面図。
符号の説明
A・・・半透過型液晶表示装置、1・・・液晶パネル、2、3・・・基板、4・・・バックライト、5・・・液晶層、6・・・基板本体、7・・・走査線、8・・・信号線、10・・・薄膜トランジスタ、13・・・ゲート電極、15・・・ゲート絶縁膜、16・・・半導体層、17・・・ソース電極、18・・・ドレイン電極、19・・・透明電極、20・・・絶縁膜、20a・・・被覆層、21・・・コンタクトホール、22・・・窪部、22b・・・底部、23・・・透孔、25・・・導電部、26・・・凹部、27・・・凹部、29・・・下基板側配向膜、29a・・・透過部配向膜、29b・・・反射部配向膜、30・・・透過部、35・・・反射部、41・・・対向基板、42・・・カラーフィルタ、43・・・共通電極、44・・・上基板側配向膜、45・・・シール材(封止剤)、52・・・導光板、53・・・光源、d・・・透過表示領域の液晶層の厚さ、d・・・反射表示領域の液晶層の厚さ。

Claims (5)

  1. 対向配置された基板間に液晶が封入され、前記一方の基板の液晶層側の面に共通電極が形成され、さらに該共通電極上に配向膜が形成され、前記他方の基板の液晶層側に複数のスイッチング素子が形成され、これらのスイッチング素子が絶縁膜に覆われ、該絶縁膜上に前記スイッチング素子と電気的に接続された光反射性の画素電極が複数形成される一方、前記画素電極の少なくとも一部に透孔が形成され、該透孔の下に位置する前記絶縁膜に窪部が形成され、該窪部の底部側に少なくとも位置するとともに前記スイッチング素子に電気的に接続された透明電極が、前記基板上に直接位置するように形成され、前記窪部内に前記基板間に存在する液晶が導入され、前記窪部形成部分が前記他方の基板側からの入射光を透過する透過部とされ、前記画素電極の非透孔部が前記一方の基板側からの入射光を反射する反射部とされ、前記透過部上の液晶層厚と前記反射部上の液晶層厚が異なる値とされ、
    前記反射部及び透過部の液晶層側の面に配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面に形成された配向膜と前記透過部の液晶層側の面に形成された配向膜は液晶層の厚さに応じてプレティルト角が変更されてなり、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  2. 対向配置された基板間に液晶が封入され、前記一方の基板の液晶層側の面に複数の透明電極が形成され、これら透明電極の液晶層側の面に配向膜が形成され、前記他方の基板の液晶層側に絶縁膜が形成され、該絶縁膜上に光反射性の電極が複数形成され、前記光反射性の電極の少なくとも一部に透孔が形成され、該透孔の下に位置する前記絶縁膜に窪部が形成され、前記窪部内に前記基板間に存在する液晶が導入され、前記窪部形成部分が前記他方の基板側からの入射光を透過する透過部とされ、前記光透過性の電極の非透孔部が前記一方の基板側からの入射光を反射する反射部とされ、前記透過部上の液晶層厚と前記反射部上の液晶層厚が異なる値とされ、
    前記反射部及び透過部の液晶層側の面に配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面に形成された配向膜と前記透過部の液晶層側の面に形成された配向膜は液晶層の厚さに応じてプレティルト角が変更されてなり、前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面にプレティルト角が大きい配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面にプレティルト角が小さい配向膜が形成されてなることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  3. 前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚より大きい値とされ、前記透過部の液晶層側の面に液晶との相互作用が弱い配向膜が形成され、前記反射部の液晶層側の面に液晶との相互作用が強い配向膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半透過型液晶表示装置。
  4. 前記透過部上の液晶層厚は前記反射部上の液晶層厚の2倍の値とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半透過型液晶表示装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の半透過型液晶表示装置を表示部に備えたことを特徴とする電子機器。
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