JP4375308B2 - 隆線方向抽出装置、隆線方向抽出方法、隆線方向抽出プログラム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に示される従来技術では、縞模様画像のある画素における縞の方向は、縞と同一方向において濃淡の変動が小さく、縞と直交する方向において変動が大きいことを利用して、予め定められた複数の量子化方向に対して濃淡の変動量の極値を求め、この極値から縞の方向を決定している。
また、特許文献2では、隆線方向を定める画素において、勾配ベクトルを算出して画素毎の隆線方向を決定している。
また、特許文献3では、隆線方向を定める局所領域において二次元フーリエ変換を施し、その結果得られたフーリエ変換面のピークを解析することで、その局所領域の隆線方向を決定している。
計算量削減のため、全画素で隆線方向を計算するのではなく、8x8画素程度の小領域(ゾーン)単位で隆線方向を抽出することも多い。
しかし、隆線方向の平滑化処理は、隆線方向抽出処理で局所的に抽出された隆線方向やその方向確信度データに依存しているため、平滑化後の隆線方向においてもその精度には限界があった。例えば、広い領域で皺などのノイズの影響で広い領域で誤った隆線方向を抽出されると、平滑化処理で正しく修正することはできなかった。また、隆線曲率が大きいため隆線方向が急激に変化している中心点(コア)や三角州(デルタ)近傍の領域では、平滑化処理は効果がないことがわかっている。ここでは、方向が比較的広い領域で安定している領域を方向安定領域、中心点や三角州の近傍領域のように方向が急激に変化する領域を方向不安定領域と定義する。
これを解決するために、特許文献5では、隆線の連続性を評価することで、全体の隆線方向との整合性を向上させた隆線方向抽出方式が開示されている。
この例を説明するために、図16(a)の指紋画像に対して、特許文献5に開示されている従来技術を用いて隆線方向を抽出し、それを濃淡画像上に重畳して表示したものを図16(b)に示す。図16(a)の中心点上部の方向不安定領域では、符号51に示すように誤った方向が抽出されている。
図17(a)と(b)は、符号51に示す領域に関して方向の決定過程を示したものである。図17(a)と(b)において、ハッチを付されたゾーン(例えば、F7やF8)は高確信度ゾーンであり、白地に方向が示されたゾーン(例えば、図17(a)のE7やE8)は、連続性評価で方向が決定されたゾーンである。
この従来技術においては、隣接ゾーンの方向のみとの連続性を用いて、該当ゾーンの方向を決定されるため、図17(a)のE7やE8などでは、F7やF8などが影響を強く受けることになって、誤った方向が決定されてしまっている。また、次のステップでは、E7やE8など、誤った決定された方向が参照されるため、誤抽出ゾーンが拡大することになる。この例として、図17(b)のゾーンD5、D6、D7に示すような方向誤抽出ゾーンになってしまっている。
伝播ゾーン方向抽出手段は、各伝播ゾーンの方向期待度に基づいてゾーン方向抽出手段により算出された方向確信度を再計算し、この再計算された方向確信度に基づいて伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する(請求項1)。
そのため、方向不安定領域においても、隣接している高確信度領域の隆線方向と連続性が高く、かつ、実際の隆線方向との乖離も少ない、より正確な隆線方向を抽出することがきる。
また、方向期待度計算手段が伝播候補ゾーンの方向期待度を算出するときに、伝播候補ゾーンと隣接するゾーンの隆線方向だけではなく、複数の方向にサーチした複数の参照ゾーンの隆線方向を用いている。
そのため、隣接している高確信度領域の方向との連続性だけではなく、隣接していない高確信度領域の隆線方向との連続性も良い隆線方向を抽出することができる。
このようにすれば、通常行と列で表現されるゾーンをサーチしやすくなる。
このようにすれば、サーチ方向と交差する角度が大きい参照ゾーンの隆線方向に対して大きな加重を与えることができ、そのため、ループ状隆線が存在する中心点やデルタ付近の領域に対しても、正確な隆線方向を抽出することができる。
このようにすれば、再計算後の方向確信度と再計算前の方向確信度のずれを小さく抑えることができる。
このようにすれば、曲率の大きい中心点やデルタ付近のゾーンに対しても、正確な方向を抽出することができる。
そのため、方向不安定領域においても、隣接している高確信度領域の隆線方向と連続性が高く、かつ、実際の隆線方向との乖離も少ないより正確な隆線方向を抽出することがきる。
また、方向期待度を算出するときに、伝播候補ゾーンと隣接するゾーンの隆線方向だけではなく、複数の方向にサーチした複数の参照ゾーンの隆線方向を用いている。
そのため、伝播候補ゾーンと隣接している高確信度領域の方向との連続性だけではなく、隣接していない高確信度領域の隆線方向との連続性も良い隆線方向を抽出することができる。
そのため、コンピュータを隆線方向抽出装置として動作させ、方向不安定領域においても、隣接している高確信度領域の隆線方向と連続性が高く、かつ、実際の隆線方向との乖離も少ないより正確な隆線方向を抽出することがきる。
また、伝播候補ゾーンと隣接するゾーンの隆線方向だけではなく、複数の方向にサーチした複数の参照ゾーンの隆線方向を用いて方向期待度を算出することができる。
そのため、隣接している高確信度領域の方向との連続性だけではなく、隣接していない高確信度領域の隆線方向との連続性もの良い隆線方向を抽出することができる。
そのため、方向不安定領域においても、隣接している高確信度領域の隆線方向と連続性が高く、かつ、実際の隆線方向との乖離も少ないより正確な隆線方向を抽出することがきる。
また、伝播候補ゾーンと隣接するゾーンの隆線方向だけではなく、複数の方向にサーチした複数の参照ゾーンの隆線方向を用いて方向期待度を算出する。
そのため、隣接している高確信度領域の方向との連続性だけではなく、隣接していない高確信度領域の隆線方向との連続性も良い隆線方向を抽出することができる。
(特徴点抽出装置10の構成)
図1は、特徴点抽出装置10の構成を示す機能ブロック図である。
特徴点抽出装置10は、たとえばパーソナルコンピュータであり、指紋画像入力手段11と方向抽出手段12と特徴点抽出手段14と特徴点出力手段15とを備えている。
指紋画像入力手段11は、たとえばセンサやスキャナで読み取られた指紋の画像をディジタル化して入力する。また、既にディジタル化された指紋画像をファイルとして入力するようにしても良い。
方向抽出手段12は、指紋画像入力手段11で入力された指紋画像から隆線方向を抽出する機能を備えている。
隆線抽出手段13は、隆線方向抽出手段12で抽出された方向データを用いて、指紋画像から指紋隆線を抽出する機能を備えている。
特徴点抽出手段14は、隆線抽出手段13で抽出された隆線から特徴点を抽出する機能を備えている。
特徴点出力手段15は、前記特徴点抽出手段14で抽出された特徴点データを出力する機能を備えている。
方向抽出手段12は、データ処理制御手段21とデータ記憶手段(記憶装置)22とゾーン方向抽出手段23と高確信度ゾーン領域決定手段24と方向期待度計算手段25と伝播ゾーン方向抽出手段26とを備えている。
データ処理制御手段21は、方向抽出手段12を構成する前記の各手段の間で行われるデータとメッセージの授受の制御を行う。
データ記憶手段22は、たとえばRAM(Random Access Memory)により構成され、方向抽出手段12を構成する前記の各手段が作業領域として使用する。また、各手段が算出した情報を一時的に格納するためにも使用される。さらに、指紋画像入力手段11および隆線抽出手段13と方向抽出手段12との間で授受されるデータを格納するためにも使用される。
高確信度ゾーン領域決定手段24は、方向確信度が閾値以下であるゾーンの中で高確信度最大ゾーン領域に隣接するゾーンを抽出し、これらのゾーンを伝播候補ゾーンとしてマークする。
図3は、方向抽出手段12全体及び指紋画像入力手段11の動作を示すフローチャートである。
図3のステップS101において、図2の指紋画像入力手段11は、指紋画像を入力する。これは、たとえば、スキャナで読み取られた画像をディジタル化して入力する。また、既にディジタル化された指紋画像ファイルを入力する実施例も考えられる。
次に、図3のステップS102において、図2のゾーン方向抽出手段23は、入力された指紋画像をゾーンに分割する。ゾーンのサイズを小さくすると方向抽出の精度は向上するが、処理時間が多くかかるようになる。そのため、ゾーンのサイズは所要の精度とコンピュータの処理能力を勘案して適宜定める。
方向は、たとえば、図5(a)に示した16方向や、図5(b)に示した8方向に量子化されてコード化されることが多い。
図5(a)の例では、水平方向を基準に反時計回りにπ/16ラジアンずつ加算された16の方向で稜線方向を示すようにしている。図5(b)の例では、方向0は水平方向を表し、方向1から順にπ/8ラジアンずつ反時計回りに加算された方向を表している。
方向の分割数を増加させると精度が向上する半面処理時間が多くかかるようになる。そのため、方向の分割数は、所要の処理精度とコンピュータの処理能力を勘案して適宜定めればよい。
以下の説明では、図5(b)に示した方法で方向を表現することにする。
図6の画像は、図16(a)の中心点上部の領域を切り出したもので、方向抽出手段12の動作を説明するために用いる。また、図7等で各ゾーンに表示した方向パタンは、図6の画像に対応している。
図6の画像ではゾーンを9行6列に区画化している。列をAからF、行を1から9で表すことで、各ゾーンを表現する。
図7から図17の方向パタンは、図6の画像に対して、図5(b)に図示したような8方向で表現したものである。
1)高確信度ゾーン領域が1つしか存在しないときは、それを高確信度最大ゾーン領域とする。
2)高確信度ゾーン領域が2つ以上存在するときは、最も、面積が大きいものを高確信度最大ゾーン領域とする。あるいは、中心点に最も近い高確信度ゾーン領域を高確信度最大ゾーン領域としてもよい。
もし、このような重複押捺がないことが判明している場合には、ステップS105において、高確信度最大ゾーン領域を一つに定めずに、複数の信頼度ゾーン領域について以下に説明するステップS106ないしステップステップS112の処理をそれぞれ行うようにしてもよい。このようにすれば、高確信度ゾーン領域が分離している場合でも、広い領域で方向抽出をすることができる。
図7は、指紋画像の解析状態を示す図である。方向確信度が高いゾーンにはハッチを付してあり、確定した方向が図5(b)に対応する直線で示してある。たとえば、ゾーンA1の方向は、図5(b)の方向1である。方向確信度の高いゾーンの方向パタンは、図6の指紋画像の方向を正しく抽出できている。方向確信度の高いゾーンが連接した高確信度ゾーン領域が、参照ゾーン領域となる。
サーチの結果、サーチ方向0についてはゾーンE2が、サーチ方向1についてはゾーンE1が、サーチ方向2についてはゾーンD1が、サーチ方向3についてはゾーンC1が、サーチ方向4についてはゾーンB2が、サーチ方向5についてはゾーンA5が、サーチ方向6についてはゾーンD9が、サーチ方向7についてはゾーンF4が参照ゾーンとして選択される。
たとえば、サーチ方向1(π/4)と参照ゾーンE1の方向(7π/8)との差(内角)は3π/8であるから参照ゾーンE1の内角加重は5となる。
図11は、伝播候補ゾーンC2の方向期待度の算出過程を示す図である。図11(a)の方向加重寄与を算出するまでの過程は、上記の伝播候補ゾーンD2の場合と同様である。図11(a)では、方向が1である参照ゾーンは、C1、B1、B2の3個あり、方向1の方向加重寄与の合計は13.0(5.0+5.0+3.0)である。しかし、伝播候補ゾーンC2は、追加方向加重寄与ゾーンがあるので追加の方向加重として3.0((4.0+2.0)/2)が加算される。その結果、図11(b)に示すように方向1の方向加重寄与の合計は16.0(13.0+3.0)となる。
本実施例では、方向期待度は、方向加重寄与平均値に対する増減比率で計算している。例えば、方向0のスムーズ化後の方向加重寄与7.6は、方向加重寄与平均値(3.125)に対して144%大きいことを示している。
図12に、伝播候補ゾーンD2に対する各方向の方向確信度と、方向期待度と、調整後の方向確信度を示す。各方向の方向確信度は、ゾーン方向抽出手段23が抽出した方向確信度である。この方向確信度においては、強いピーク方向がない、つまり、最大確信度が他の方向の方向確信度に対して大きくないので、ここで、最大確信度を持つ方向6が仮決定されても、方向確信度は小さかった。
調整後方向確信度は、前記方向確信度に対して方向期待度を増加分比率として計算したものである。例えば、方向0については、調整前の方向確信度は40、方向期待度は144%であるから、調整後の方向確信度は97.6(40×(1+1.44))と計算される。
このようにして、伝播候補ゾーンD2の方向と確信度が決定される。この結果、伝播候補ゾーンD2の方向は0に決定されたわけだが、これは、隆線方向を正しく抽出している(図6参照)。また、この方向0の方向確信度97.6を、そのまま新しいゾーン方向確信度として用いても、初期の方向6の方向確信度60に比べて大きな値になるので、高確信度ゾーンとなり得る可能性が大きい。
方向期待度の分散の大小の判断基準としては、たとえば、正の値を取る方向期待度の最大差がπ/4よりも大きい場合に分散が大きいとする。角度差が大きいということは、方向にピークがないことを示している。
参照サイズを小さくして再度ゾーン方向を抽出することで、曲率の大きい中心点付近の隆線に対しても、適切な方向を抽出することができる。
次に、図3のステップS111において、データ制御部21は、新たに方向決定された伝播候補ゾーンがあるか否か判定し、ない場合には、方向抽出処理を終了する。新たに方向決定された伝播候補ゾーンがある場合には、ステップS112に進む。
図14で、ハッチを付してあるゾーンは1回目の伝播処理で決定されたゾーンを加えた参照ゾーン領域である。この伝播候補ゾーンに対して、ステップS108及びステップS109を実施した結果が、図14の白抜きのゾーンである。
同様に、3回目の伝播処理の結果を図15に示す。図15で(?)マークの付いたゾーンD7は、隣接参照ゾーンの方向が大きく変動しているので方向決定できなかったことを示している。
通常の方向確信度しきい値で方向決定できなくなったら、方向確信度しきい値を下げることで、伝播候補ゾーンの方向を決定することも可能である。
そのため、隣接している高確信度領域の方向と連続性が高く、かつ、実際の隆線方向との乖離も少ない、より正確な方向を抽出することがきる。
そのため、隣接している高確信度領域の方向との連続性だけではなく、隣接していない高確信度領域の方向との連続性も良い方向を抽出することができる。
そのため、ループ状隆線が存在する中心点やデルタ付近の領域に対しても、正確な方向を抽出することができる。
そのため、次の伝播処理時により正確な方向を抽出することができ、実際の隆線方向との乖離も少ない、より正確な方向を抽出できる。
そのため、方向不安定領域内の曲率の大きな隆線でも適切に方向抽出することがきる。すなわち、隆線曲率の大きい中心点やデルタ付近の領域に対しても、正確な方向を抽出することができる。
そのため、曲率の大きい中心点やデルタ付近のゾーンに対しても、正確な方向を抽出することができる。
11 指紋画像入力手段
12 方向抽出手段
13 隆線抽出手段
14 特徴点抽出手段
15 特徴点出力手段
22 データ記憶手段(記憶装置)
23 ゾーン方向抽出手段
24 高確信度ゾーン領域決定手段
25 方向期待度計算手段
26 伝播ゾーン方向抽出手段
Claims (9)
- 複数のゾーンに分割された指紋画像を解析し前記各ゾーンの隆線の方向を抽出する隆線方向抽出装置において、
前記各ゾーンの隆線方向とこの隆線方向の方向確信度を算出するゾーン方向抽出手段と、
前記方向確信度が所定の閾値以上である高確信度ゾーンの集合である高確信度ゾーン領域を決定する高確信度ゾーン領域決定手段と、
今回の方向抽出の対象となるゾーンである伝播候補ゾーンとして前記高確信度ゾーン領域に隣接するゾーンを選択する機能と、今回の方向抽出処理において参照される参照ゾーンとして前記高確信度ゾーンに属するゾーンの中から前記伝播候補ゾーンからのサーチ方向に沿った距離が最も短いゾーンを複数の前記サーチ方向についてそれぞれ選択する機能と、前記参照ゾーンの隆線方向と前記距離とに基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向の期待度を算出する機能とを備えた方向期待度計算手段と、
前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算しこの再計算された前記方向確信度に基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する伝播ゾーン方向抽出手段とを備えたことを特徴とした隆線方向抽出装置。 - 前記サーチ方向は8方向からなり、一つの方向とそれと隣接する方向の間の角度がπ/4ラジアンであることを特徴とした請求項1に記載の隆線方向抽出装置。
- 前記方向期待度計算手段は、前記サーチ方向とこのサーチ方向に対応する前記参照ゾーンの隆線方向の差に基づいて内角加重を算出する機能と、この内角荷重を前記距離で除して方向加重寄与を算出する機能と、この方向加重寄与を前記参照ゾーンの隆線方向毎に合計して隆線方向別方向加重寄与を算出する機能と、この隆線方向別方向加重寄与の平均値である平均方向別加重寄与を算出する機能と、前記隆線方向別加重寄与と前記平均方向加重寄与の比に基づいて前記方向期待度を算出する機能とを備えたことを特徴とした請求項1または請求項2に記載の隆線方向抽出装置。
- 前記方向期待度計算手段は、前記隆線方向別加重寄与をスムーズ化する機能と、この機能によりスムーズ化された前記隆線方向別加重寄与と前記平均方向別加重寄与の比に基づいて前記方向期待度を算出する機能とを備えたことを特徴とした請求項3に記載の隆線方向抽出装置。
- 前記参照ゾーンにサーチ方向がπラジアン異なり、かつ、隆線方向の差がπ/4ラジアン以下で前記伝播候補ゾーンに隣接する二つのゾーンが含まれる場合に、この二つのゾーンの隆線方向の方向加重寄与の平均を、前記二つのゾーンの隆線方向の中間の隆線方向の隆線方向別加重寄与に加算する機能を備えたことを特徴とした請求項3に記載の隆線方向抽出装置。
- 複数のゾーンに分割された指紋画像を解析し前記各ゾーンの隆線の方向を抽出する隆線方向抽出方法において、
前記各ゾーンの隆線方向とこの隆線方向の方向確信度を算出し前記隆線方向と前記方向確信度を記憶装置に格納するゾーン方向抽出工程と、
前記方向確信度が所定の閾値以上である高確信度ゾーンの集合である高確信度ゾーン領域を決定する高確信度ゾーン領域決定工程と、
前記高確信度ゾーンに属するゾーンの中から前記高確信度ゾーン領域に隣接するゾーンである伝播候補ゾーンからのサーチ方向に沿った距離が最も短いゾーンである参照ゾーンを複数の前記サーチ方向についてそれぞれ選択する参照ゾーン選択工程と、
前記参照ゾーンの隆線方向と前記距離とに基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向の方向期待度を算出する方向期待度計算工程と、
前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を前記記憶装置から読み出してこの情報と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する方向確信度再計算工程と、
この方向確信度再計算工程により再計算された前記方向確信度に基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する伝播ゾーン方向抽出工程とを備えたことを特徴とした隆線方向抽出方法。 - 複数のゾーンに分割された指紋画像を解析し前記各ゾーンの隆線の方向を抽出する隆線方向抽出方法において、
前記各ゾーンの隆線方向とこの隆線方向の方向確信度を算出し前記隆線方向と前記方向確信度を記憶装置に格納するゾーン方向抽出工程と、
前記方向確信度が所定の閾値以上である高確信度ゾーンの集合である高確信度ゾーン領域を決定する高確信度ゾーン領域決定工程と、
前記高確信度ゾーンに属するゾーンの中から前記高確信度ゾーン領域に隣接するゾーンである伝播候補ゾーンからのサーチ方向に沿った距離が最も短いゾーンである参照ゾーンを複数の前記サーチ方向についてそれぞれ選択する参照ゾーン選択工程と、
前記参照ゾーンの隆線方向と前記距離とに基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向の方向期待度を算出する方向期待度計算工程と、
前記方向期待度の分散が大きいか否かを判断する分散判定工程と、
前記分散判定工程において前記分散が大きくないと判断された場合に作動し、前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を前記記憶装置から読み出してこの情報と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する第1の方向確信度再計算工程と、
前記分散判定工程において前記分散が大きいと判断された場合に作動し、前記ゾーン方向抽出工程で用いたものよりも小さい参照サイズを用いて前記指紋画像から前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を算出し、この方向確信度と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する第2の方向確信度再計算工程と、
前記第1の方向確信度再計算工程または前記第2の方向確信度再計算工程で再計算された前記方向確信度に基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する伝播ゾーン方向抽出工程とを備えたことを特徴とした隆線方向抽出方法。 - 複数のゾーンに分割された指紋画像を解析し前記各ゾーンの隆線の方向を抽出する隆線方向抽出プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記各ゾーンの隆線方向とこの隆線方向の方向確信度を算出し前記隆線方向と前記方向確信度を記憶装置に格納するゾーン方向抽出機能と、
前記方向確信度が所定の閾値以上である高確信度ゾーンの集合である高確信度ゾーン領域を決定する高確信度ゾーン領域決定機能と、
前記高確信度ゾーンに属するゾーンの中から前記高確信度ゾーン領域に隣接するゾーンである伝播候補ゾーンからのサーチ方向に沿った距離が最も短いゾーンである参照ゾーンを複数の前記サーチ方向についてそれぞれ選択する参照ゾーン選択機能と、
前記参照ゾーンの隆線方向と前記距離とに基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向の方向期待度を算出する方向期待度計算機能と、
前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を前記記憶装置から読み出してこの情報と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する方向確信度再計算機能と、
この方向確信度再計算工程により再計算された前記方向確信度に基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する伝播ゾーン方向抽出機能とを実行させることを特徴とした隆線方向抽出プログラム。 - 複数のゾーンに分割された指紋画像を解析し前記各ゾーンの隆線の方向を抽出する隆線方向抽出プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記各ゾーンの隆線方向とこの隆線方向の方向確信度を算出し前記隆線方向と前記方向確信度を記憶装置に格納するゾーン方向抽出機能と、
前記方向確信度が所定の閾値以上である高確信度ゾーンの集合である高確信度ゾーン領域を決定する高確信度ゾーン領域決定機能と、
前記高確信度ゾーンに属するゾーンの中から前記高確信度ゾーン領域に隣接するゾーンである伝播候補ゾーンからのサーチ方向に沿った距離が最も短いゾーンである参照ゾーンを複数の前記サーチ方向についてそれぞれ選択する参照ゾーン選択機能と、
前記参照ゾーンの隆線方向と前記距離とに基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向の方向期待度を算出する方向期待度計算機能と、
前記方向期待度の分散が大きいか否かを判断する分散判定機能と、
前記分散判定機能により前記分散が大きくないと判断された場合に作動し、前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を前記記憶装置から読み出してこの情報と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する第1の方向確信度再計算機能と、
前記分散判定機能により前記分散が大きいと判断された場合に作動し、前記ゾーン方向抽出機能を実行させる際に用いたものよりも小さい参照サイズを用いて前記指紋画像から前記伝播候補ゾーンの前記方向確信度を算出し、この方向確信度と前記方向期待度に基づいて前記方向確信度を再計算する第2の方向確信度再計算機能と、
前記第1の方向確信度再計算機能または前記第2の方向確信度再計算機能により再計算された前記方向確信度に基づいて前記伝播候補ゾーンの隆線方向を抽出する伝播ゾーン方向抽出機能とを実行させることを特徴とした隆線方向抽出プログラム。
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