JP4374314B2 - 拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管とその製造方法 - Google Patents

拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、油井・ガス井内で油井管を拡管して作井する油井管拡管技術(Expandable Tubular Technology)として油井に適用する鋼管として好適な、拡管後の耐圧潰特性の低下が小さく、さらに拡管後、約100℃での低温時効により圧潰特性が向上する油井用鋼管とその製造方法に関する。
従来、油井用鋼管は井戸内に挿入してそのまま使用されていたが、近年、井戸内で10〜20%拡管して使用する技術が開発され、油井・ガス井開発コスト低減に大きく寄与するようになってきた。しかし、拡管によって周方向に引張塑性歪みが導入されると、外圧による周方向への圧縮応力に対する降伏強度(以下、圧縮降伏強度)が低下し、鋼管が外圧で潰れる圧力(以下、圧潰圧力)が低下する。これは、バウシンガー効果として良く知られているように、塑性変形後、塑性歪みを加えた方向とは反対方向に応力を加えると、塑性変形前よりも低い応力で降伏が生じる現象である。
バウシンガー効果は塑性歪みによって生じるため、低下した圧縮降伏強度を熱処理によって回復させる方法が、特開平9−3545号公報及び特開平9−49025号公報に開示されており、また、多くの研究論文に報告されている。しかし、井戸内で拡管すると、その後、井戸中で高温の熱処理を施すことはできないため、拡管後の圧潰圧力の低下が小さい鋼管が要求されていた。
本発明は、油井管内で拡管した後、バウシンガー効果による圧潰圧力の低下率が小さい耐圧潰特性に優れた油井用鋼管、さらには油井内で実施可能な約100℃近傍での低温時効により圧潰圧力が向上する耐圧潰特性に優れた油井用鋼管とその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、バウシンガー効果及びその回復挙動を発現させる鋼管とその製造方法、特に鋼管の特性に影響を及ぼす時効等の熱処理や熱延の条件について詳細に検討した。その結果、熱延後、冷却して300℃以下の低温で巻取って得られた低温変態生成相を含む組織を有する鋼は、500〜700℃で巻取り、焼入れ・焼戻し処理した鋼と比較して、バウシンガー効果による圧縮降伏強度の低下率が小さく、さらに約100℃近傍での時効により圧縮降伏強度が回復することを見出した。また、このように製造された鋼板を曲げ、溶接して鋼管を製造した場合、拡管後に低温時効することにより、圧潰強度の優れた鋼管が得られることも見い出した。さらに、熱延後の巻取り温度に関わらず、鋼をオーステナイト域から急冷すると、C等の元素を過飽和に固溶したベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるミクロ組織となり、圧縮降伏強度の低下率が小さく、時効により圧縮降伏強度が回復することを見出した。
本発明は以上の知見をもとに、実験を繰り返して成したものであり、その要旨は次のとおりである。
(1)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比がa/b:0.85〜1.0未満の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
ただし、a:10〜20%拡管した後の圧潰圧力[MPa]、b:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
(2)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、さらに、
Ni:1%以下、
Mo:0.6%以下、
Cr:1%以下、
Cu:1%以下、
V :0.3%以下、
B :0.0003〜0.003%、
Ca:0.01%以下、
REM:0.02%以下、
の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比:a/bが0.85〜1.0未満の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
ただし、a:10〜20%拡管した後の圧潰圧力[MPa]、b:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
(3)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管及び時効処理後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比:c/dが1〜1.2の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
ただし、c:10〜20%拡管し、80〜200℃で時効処理した後の圧潰圧力[MPa]、d:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
(4)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、さらに、
Ni:1%以下、
Mo:0.6%以下、
Cr:1%以下、
Cu:1%以下、
V :0.3%以下、
B :0.0003〜0.003%、
Ca:0.01%以下、
REM:0.02%以下、
の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管及び時効処理後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比:c/dが1〜1.2の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
ただし、c:10〜20%拡管し、80〜200℃で時効処理した後の圧潰圧力[MPa]、d:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
)地中に掘られた油井中で拡管して使用することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
)地中に掘られた油井中で拡管し、拡管後80〜200℃の液体を井戸内に循環させて使用することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
(7)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼片を熱間圧延し、300℃以下で巻き取り、熱間圧延鋼帯をそのまま管状に成形し、突合せ部を溶接して得られた鋼管をAc 点[℃]以上、1150℃以下の温度に加熱し、その後、400〜800℃の範囲を5〜25℃/秒で冷却し、ベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなる組織とすることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
)質量で、
C :0.03〜0.3%、
Si:0.8%以下、
Mn:0.3〜2.5%、
P :0.03%以下、
S :0.01%以下、
Nb:0.01〜0.3%、
Ti:0.005〜0.03%、
Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.01%
を含有し、さらに、
Ni:1%以下、
Mo:0.6%以下、
Cr:1%以下、
Cu:1%以下、
V :0.3%以下、
B :0.0003〜0.003%、
Ca:0.01%以下、
REM:0.02%以下、
の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼片を熱間圧延し、300℃以下で巻き取り、熱間圧延鋼帯をそのまま管状に成形し、突合せ部を溶接して得られた鋼管をAc 点[℃]以上、1150℃以下の温度に加熱し、その後、400〜800℃の範囲を5〜25℃/秒で冷却し、ベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなる組織とすることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
)鋼管内径よりも大きな径のプラグを引き抜いて拡管することを特徴とする(または8)に記載の拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
本発明者らは、鋼管の圧潰強度の向上に応用するためにバウシンガー効果及びその回復挙動に及ぼす鋼の製造方法、組織、化学成分の影響、添加元素の固溶状態について詳細に検討し、特に熱延、冷却後の巻取り温度に着目した。種々の化学成分からなる鋼片をオーステナイト域に加熱し、粗圧延、仕上げ圧延を行った後、冷却して300〜700℃の温度範囲で巻取った。その後、造管し、拡管後のバウシンガー効果による圧潰圧力に及ぼす巻取り温度の影響について詳細に検討を行い、拡管後の鋼管の圧潰圧力と拡管前の鋼管の圧潰圧力との比として評価した。なお、圧潰圧力は鋼管の寸法の影響を受けるため、拡管前の鋼管の圧潰圧力は、拡管後と同一寸法の未拡管の鋼管の圧潰圧力として測定した。
その結果、熱延後、500〜700℃の温度範囲で巻取って製造した鋼は、拡管後、バウシンガー効果によって拡管前の圧潰圧力が約30%も低下してしまうことがわかった。また、拡管により低下した圧潰圧力は、100℃程度での低温時効では向上しないが、300℃以上の温度で熱処理を行うと拡管前の圧潰圧力と同等に回復した。
これに対して、巻取り温度を300℃以下とした鋼の圧潰圧力の低下は、拡管前の圧潰圧力のせいぜい15%であることがわかった。さらに、バウシンガー効果によって低下した圧縮降伏強度が、100℃程度での低温時効によって上昇し、拡管前の圧潰値以上に達し、未拡管材の20%増しの圧潰圧力になる場合もあった。この程度の低温での時効は、油井中の自然な温度を利用することが可能であり、人工的に実現することも容易である。従って、100℃程度の低温時効により圧縮降伏強度が回復することは、井戸中で拡管した鋼管の圧潰圧力を高めるためには特に重要である。
この300℃以下で巻取った鋼のミクロ組織を調査した結果、上部ベイナイトなどの低温変態生成相を含む組織を有していることがわかった。このような低温変態生成相が、バウシンガー効果による圧縮降伏強度の低下を抑制すると考えられる。さらに、拡管後の圧縮降伏応力が、100℃程度での低温時効によって、拡管前の圧縮降伏強度と同等以上に上昇する理由は、バウシンガー効果を引き起こす転位周りの応力場が容易に変化することと、C等の固溶状態で存在している元素が転位に固着するためと推定している。従って、熱延鋼板を巻取り後、熱処理を施すことなく、そのまま造管して鋼管を製造することが極めて重要である。
このように鋼管の製造は、原理的にはシームレス圧延でも実施可能であるが、シームレス鋼管では仕上げ圧延に相当する温度での大加工ができない。そのため、圧延ままでのシームレス鋼管は結晶粒径が大きく、材料の降伏強度が低いために圧潰圧力が低く、さらに、偏肉が大きいために拡管時に曲がり易いという欠点もある。
次に、熱延、冷却後の巻取り温度を通常の条件として製造した鋼管を、オーステナイト域に加熱後、急冷、焼入れ・焼戻し等の熱処理を行い、拡管後の圧潰圧力を測定した。その結果、焼入れ・焼戻しを施して得られた、ミクロ組織が焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイト組織からなる鋼は、拡管後、バウシンガー効果によって拡管前の圧潰圧力が約30%も低下してしまうことがわかった。また、拡管により低下した圧潰圧力は、100℃程度での低温時効では向上しないが、300℃以上の温度で熱処理を行うと拡管前の圧潰圧力と同等に回復した。
これに対して、オーステナイト域に加熱後、急冷ままで、ミクロ組織をベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種とした鋼の圧潰圧力の低下は、拡管前の圧潰圧力のせいぜい15%であることがわかった。さらに、バウシンガー効果によって低下した圧縮降伏強度は、100℃程度での低温時効によって上昇し、拡管前の圧潰圧力以上に達し、未拡管材の20%増しの圧潰圧力になる場合もあった。
ベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種のような低温変態生成相は、上部ベイナイトなどの低温変態生成相を含む組織と同様に、バウシンガー効果による圧縮降伏強度の低下を抑制すると考えられる。また、拡管後の圧縮降伏応力が、100℃程度での低温時効によって回復する理由は、熱延、冷却後、300℃以下で巻取った鋼と同様であり、オーステナイト域から急冷後、焼戻しを行わないことが極めて重要である。このような鋼管の製造方法は特に規定する必要がなく、シームレス鋼管でも溶接鋼管でも可能である。
次に本発明による油井用鋼管に含有される化学成分とその限定理由について述べる。基本的には前記の製造条件で油井用鋼管に要求される550MPa〜900MPaの厚さ7mm〜20mmの高強度鋼板で、且つ良好な靭性、特に、拡管及び時効による低温靭性の低下の小さい化学成分範囲に限定した。
Cは焼入れ性を高め、鋼の強度向上に必須の元素であり、目標とする強度を得るために必要な下限は、0.03%である。しかし、C量が多過ぎると、本発明でのプロセスでは高強度になり過ぎ、さらに低温靱性の著しい劣化を招くので、その上限を0.30%とした。
Siは脱酸や強度向上のために添加する元素であるが、多く添加すると低温靭性を著しく劣化させるので、上限を0.8%とした。鋼の脱酸はAlでもTiでも十分可能であり、Siは必ずしも添加する必要はない。従って、下限は規定しないが、通常、不純物として0.1%以上含まれる。
Mnは焼入れ性を高め高強度を確保する上で不可欠な元素である。その下限は0.3%である。しかし、Mnが多過ぎると、マルテンサイトを多量に生成して高強度になり過ぎるため、上限を2.5%とした。
さらに、本発明鋼では、必須の元素としてNb及びTiを含有する。
Nbは圧延時にオーステナイトの再結晶を抑制して組織を微細化するだけでなく、焼入れ性増大にも寄与し、鋼を強靱化する。さらに、時効によるバウシンガー効果の回復に寄与する。Nb添加量は、0.01%未満では効果が小さいため0.01%を下限とし、0.3%よりも多過ぎると、低温靭性に悪影響をもたらすので、その上限を0.3%とした。
Tiは微細なTiNを形成し、スラブ再加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制してミクロ組織を微細化し、低温靱性を改善する。また、Al量が例えば0.005%以下と低い場合には、Tiは酸化物を形成し脱酸効果も有する。このようなTiNの効果を発現させるためには、最低0.005%のTi添加が必要である。しかし、Ti量が多過ぎると、TiNの粗大化やTiCによる析出硬化が生じ、低温靱性を劣化させるので、その上限を0.03%に限定した。
Alは通常脱酸材として鋼に含まれる元素であり、組織の微細化にも効果を有する。しかし、Al量が0.1%を越えるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度を害するので、上限を0.1%とした。しかし、脱酸はTiあるいはSiでも可能であり、Alは必ずしも添加する必要はない。従って、下限は限定しないが、通常、不純物として0.001%以上含まれる。
NはTiNを形成し、スラブ再加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制して母材の低温靱性を向上させる。このために必要な最小量は0.001%である。しかしN量が多過ぎるとTiNが粗大化して、表面疵、靭性劣化等の弊害が生じるので、その上限は0.01%に抑える必要がある。
さらに、本発明では、不純物元素であるP、S量をそれぞれ0.03%以下、0.01%以下とする。この主たる理由は母材の低温靱性をより一層向上させ、溶接部の靭性を改善するためである。P量の低減は連続鋳造スラブの中心偏析を軽減するとともに、粒界破壊を防止して低温靱性を向上させる。また、S量の低減は熱間圧延で延伸化するMnSを低減して延靱性を向上させる効果がある。P、Sは、両者共、少ない程望ましいが、特性とコストのバランスで決定する必要があり、Pは0.01%以上、Sは0.003%以上含まれる。
次に、選択元素であるNi、Mo、Cr、Cu、V、B、Ca、REMを添加する目的について説明する。これらの元素を添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なうことなく、強度・靱性の一層の向上や製造可能な鋼材サイズの拡大を図るためである。
Niを添加する目的は低温靱性の劣化を抑制することである。Ni添加はMnやCr、Mo添加に比較して圧延組織中、特に連続鋳造鋼片の中心偏析帯中に低温靱性に有害な硬化組織を形成することが少ない。このような効果はNiが0.1%より少ないと十分でないことがあり、0.1%以上添加されることが望ましい。一方、添加量が多過ぎると、マルテンサイトを多量に生成して高強度になり過ぎるため、その上限を1%とした。
Moは鋼の焼入れ性を向上させ、高強度を得るために添加する。さらに、100℃程度での低温時効によるバウシンガー効果の回復を促進する働きもある。また、MoはNbと共存して制御圧延時にオーステナイトの再結晶を抑制し、オーステナイト組織の微細化にも効果がある。この効果を発現させるためにはMoは0.05%以上添加されることが好ましい。一方、過剰なMo添加はマルテンサイトを多量に生成して高強度になり過ぎるため、その上限を0.6%とした。
Crは母材、溶接部の強度を増加させるが、この効果を発現させるためにはCrは0.1%以上添加されることが好ましい。一方、Cr量が多過ぎるとマルテンサイトを多量に生成して高強度になり過ぎるため、上限は1%とした。
VはNbとほぼ同様の効果を有するが、その効果はNbに比較して弱いが、十分な効果を発揮させるためには0.01%以上添加されることが好ましい。一方、添加量が多過ぎると低温靭性を劣化させるので上限を0.3%とした。
Ca及びREMは硫化物(MnSなど)の形態を制御し、低温靱性を向上させる。これらの効果を発現させるためにはCaが0.001%以上、REMが0.002%以上添加されることが好ましい。一方、Ca量0.01%、REMが0.02%を越えて添加するとCaO−CaS又はREM−CaSが大量に生成して大型クラスター、大型介在物となり、鋼の清浄度を害する。このためCa添加量の上限を0.01%またはREM添加量の上限を0.02%に制限した。なお、Ca添加量の好ましい上限は、0.006%である。
次に上記成分を含有する油井用鋼管の製造条件について説明する。
本発明は、熱延、冷却後の巻取り温度を300℃以下に限定した。これは、上部ベイナイトなどの低温変態組織を生成し、固溶元素を残存させるために必須な条件である。これにより、強度及び靭性に優れ、拡管後の圧潰圧力の低下が小さく、更に時効によって圧潰圧力が向上する鋼管が得られる。
巻取り温度が300℃より高温になるとフェライト主体の組織となり、析出も進み、所望の効果が得られなくなる。すなわち、拡管後のバウシンガー効果による圧潰圧力低下が大きくなり、低下した圧潰圧力は低温時効によっても向上しなくなる。一方、巻取り温度の下限は、特性上特には制限がないが、製造設備の巻取り能力で制限される場合がある。現状の技術では、50〜150℃の範囲が通常の製造で可能な下限である。
このように、300℃以下で巻取って製造した熱延鋼板を、そのまま筒状に成形して突合せ部を溶接した鋼管は、拡管後の圧潰圧力の低下が小さい。10〜20%拡管後の鋼管の圧潰圧力aと、aと成分及び寸法が同一で未拡管の銅管の圧潰圧力bの比、a/bは0.85〜1未満を満足する。
なお、一般に、溶接部及び熱影響部は硬くなり、低温靭性が低くなるので、必要に応じて溶接部にオーステナイト域に加熱して放冷(焼準処理)、又は焼入れ・焼戻し処理を行うことができる。焼準、焼入れの加熱温度は900〜1000℃が望ましい。900℃以下ではオーステナイト化が不十分になる場合があり、1000℃を超えると結晶粒が粗大化する。焼戻しは500〜700℃が望ましい。500℃以下では焼戻し効果が十分でなく、700℃以上ではオーステナイトへの変態が生じる。通常、このような処理は造管直後に誘導加熱装置で行うので、保持時間は数十秒程度である。
鋼管の成形方法は、一般的に使用されている鋼管成形法としてプレス成形及びロール成形で良い。また、突合せ部の溶接方法は、レーザー溶接、アーク溶接及び電縫溶接が適用できるが、特に電縫管工程では生産性が高く、溶接熱影響部も小さいので本発明の油井用鋼管の製造に適している。
また、前記()および()の発明は、通常の条件で製造した鋼管を、オーステナイト域に加熱して、急冷するものである。この鋼管は、溶接鋼管でも良く、シームレス鋼管でも良い。これは、鋼管のミクロ組織を、ベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるものとし、C等の元素を過飽和に固溶させるためである。これにより、強度及び靭性に優れ、拡管後の圧潰圧力の低下が小さく、更に時効によって圧潰圧力が向上する鋼管が得られる。
加熱温度がAc点[℃]以下ではフェライトが残存して高い降伏強度が得られない。Ac点[℃]は、成分量から計算しても良く、加熱時の線膨張係数の変化によって実験的に求めても良い。また、1150℃を超えた高温に加熱すると結晶粒の粗大化が顕著になり、低温靭性が著しく低下するとともにベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるミクロ組織が得られ難くなる。
Ac点[℃]を、成分量から計算する際の計算式として、例えば次の式が使用できる。
Ac=910−203[%C]+44.7[%Si]−30[%Mn]
ここで、[%C]、[%Si]、[%Mn]は、それぞれ質量%で表したC、Si、Mnの含有量を無次元化した数値である。C、Si、Mnの係数は、各元素の1質量%がAc点に及ぼす影響を示しており、計算式の単位は[℃]である。
均質なベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるミクロ組織を得るためには、冷却前のオーステナイト粒が細粒であることが好ましい。なお、ベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるミクロ組織とは、光学顕微鏡による組織観察を行った際、ベイニティックフェライト若しくはベイナイト又は、ベイニティックフェライトとベイナイトの混合組織の面積率が100%であることを意味する。
加熱後の冷却は、水冷、ミスト冷却によって行い、冷却速度を、5〜50℃/秒の範囲とする。冷却速度は、鋼管の肉厚中心部に熱電対を取り付け、温度の時間変化を求め、800℃から400℃までの温度差である400℃を冷却に要した時間で除して求めることができる。予め、鋼管の肉厚、外径、冷却条件を変化させて、冷却時の温度−時間の曲線を求め、肉厚、外径、冷却条件から冷却速度を推定しても良い。冷却時の温度−時間の曲線から、熱伝導式のパラメータを決定し、計算によって求めても良い。
これは、鋼管のミクロ組織を、過飽和のCを固溶するベイニティックフェライト、ベイナイトの1種又は2種からなるものとするために極めて重要である。特に、400〜800℃の範囲の冷却速度を制御することが必要である。冷却速度が5℃/秒未満では、Cの固溶量が減少し、冷却速度が50℃/秒を超えると、マルテンサイトが生じて強度が上昇し、靭性が低下する。また、成分によってはマルテンサイトが生じ易くなるため、冷却速度の好ましい上限は30℃/秒である。なお、成分によって好ましい冷却速度は変化するため、予め冷却速度による鋼の組織の変化を確認する予備試験を行い、最適な冷却速度を求めることが好ましい。冷却速度の上限は、本発明の実施例に基づき25℃/秒とする。
また、冷却の停止温度は、400℃以下であれば良く、その後は放冷する。なお、冷却の停止温度は、300℃以下とすることが好ましく、室温まで冷却しても良い。400℃まで冷却すると、本願発明鋼では変態がほぼ完全に終了しており、組織は決定される。さらに、その後の冷却中の析出を抑制し固溶C量を低減させないためには300℃以下まで冷却することが望ましい。
通常の条件で製造し、加熱温度がAc点[℃]以上1150℃以下、冷却速度が5〜50℃/秒とした鋼管は、拡管後の圧潰圧力の低下が小さく、10〜20%拡管後の鋼管の圧潰圧力aと、aと成分及び寸法が同一で未拡管の鋼管の圧潰圧力bの比、a/bは0.85〜1未満を満足する。
また、拡管後、時効処理すると、圧潰圧力が拡管前と同等以上に回復する。10〜20%拡管した後、80〜200℃で時効処理を施した鋼管の圧潰圧力cと、cと成分及び寸法が同一で未拡管の鋼管の圧潰圧力dとの比c/dは1〜1.2の範囲となる。時効処理温度範囲を80〜200℃としたのは、油井中で自然時効が可能な温度範囲であることが理由である。時効処理温度は約100℃でも十分に効果的であり、温度上昇とともに時効後の低温靭性がやや低下する。従って、時効処理の温度範囲は、80〜150℃未満であることが好ましい。また、保持時間は、圧潰圧力を向上させるためには、30分程度は必要である。低温時効による圧潰圧力の上昇の効果は、24時間の保持で飽和するが、自然の油井中の温度を使用する場合は、24時間より長時間になるが特に問題はなく、長時間処理を除外するものではない。
このようにして製造した油井用鋼管を、10〜20%程度の目標とする拡管率まで拡管する。なお、拡管率とは鋼管外径の拡管前後の変化率である、この拡管は、鋼管内径よりも大きく拡管後の内径に相当する径を有するプラグを入れておき、このプラグより下部の水圧、又は上部に引揚げるワイヤー等の駆動力により、挿入した油井用鋼管中を下部から上部へプラグを引き抜くことにより拡管することができる。
このような拡管は、ドリルパイプで掘削した地中の井戸、又は既に他の油井管が設置されている井戸内に挿入して行うことができる。井戸は数千メートルの深さに達する場合もある。一般に、地中は深くなる程温度が上昇し、100℃以上の温度である場合も多い。本発明の鋼管は、このような場合には拡管後、低温時効されて拡管前より圧潰圧力が上昇する。
また、地中の浅い部分では温度が80℃よりも低い場合があり、このような時は人工的に80〜200℃に温度を高め30分〜24時間程度保持する低温時効により、圧潰圧力を大幅に上昇させることができる。なお、低温時効は約100℃で効果があり、温度上昇とともに低温靭性がやや低下する。また、経済性を考慮すると、時効温度範囲は80〜150℃未満であることが好ましい。また、保持時間は、圧潰圧力を向上させるためには、30分程度は必要である。また、24時間では効果が飽和するが、それ以上の時間保持しても特に問題はない。このような低温時効は、例えば、作井中は圧潰を抑制し、切削くずを回収する目的で井戸中には液体(泥水)が満たされているので、この泥水を80〜200℃に加熱して循環させることによって施すことができる。
参考例
表1に示した化学成分を含有する鋼を転炉で溶製し、連続鋳造で鋼片とした後、連続熱間圧延機で12.7mm厚の熱延鋼板とした。熱間圧延は、950℃で圧延を終了し、その後、冷却して表2に示す巻取り温度で巻取った。この熱延鋼板を用いて、電縫管工程で外径193.7mmの鋼管を製造した。一部については、造管ライン上に設置された高周波電源で、溶接部に焼入れ・焼戻し処理又は焼準処理を行った。焼入れ・焼戻し処理は、960℃で60秒加熱後、外面から水冷し、その後、680℃で60秒加熱後、放冷という条件で行った。また、焼準として、960℃で60秒加熱後、放冷した。
その後、外周の変化が20%となる拡管をプラグ挿入で行い、外径232.4mmの鋼管とした。一部については表2に示す温度で2時間の時効処理も行った。また、拡管による圧潰圧力の変化を評価する比較材として、同一の熱延鋼板から外径232.4mmの鋼管を製造し、拡管することなく、一部については表2に示す温度で2時間の時効処理を行った。
このようにして製造した鋼管を用いて、圧潰試験とシャルピー試験を実施した。圧潰試験は管径の10倍の長さの管を試験体とし、管軸方向の応力が発生しないオープンエンドの条件で行った。圧力媒体には水を使用して加圧し、圧力低下が起きた時の水圧を圧潰圧力とした。シャルピー試験はJIS Z 2202に従って、Vノッチ試験片を用いて−60℃〜室温の温度範囲で行った。
結果を表2に示す。圧潰圧力に及び拡管、時効処理の効果は、拡管することなく製造した比較材の圧潰圧力との比、a/b、c/dで示した
Figure 0004374314
Figure 0004374314
(実施例
表1に示した化学成分を含有する鋼を転炉で溶製し、連続鋳造で鋼片とした。鋼片を加熱し、連続熱間圧延機で熱間圧延し、得られた熱延板を筒状に成形して突合せ部を電縫溶接し、外径193.7mm、肉厚12.7mmの電縫鋼管を製造した。これらの鋼管を表3に示した条件で熱処理を実施した。一部の鋼管は、焼戻しを行った。焼戻しを行わなかった鋼管は、表3の焼戻しの欄に「−」と記載した。
表3の冷却速度は、鋼管の肉厚中心部に熱電対を取り付け、得られた温度の時間変化から求めた。即ち、800℃から400℃までの温度差である400℃を、冷却に要した時間で除した冷却速度である。冷却停止温度は、表3に示した温度であり、それ以下の温度範囲は放冷とした。なお、表3に示したAc点は、鋼管から採取した小片を加熱して熱膨張挙動を調査し、線膨張率の変化から得られた測定値である。
熱処理後、プラグを挿入して引き抜き、外周の変化が20%となる拡管を行い、外径232.4mmの鋼管とした。一部については表3に示す温度で2時間の時効処理を行った。
また、拡管による圧潰圧力の変化を評価するための比較材として、同一鋼板を用いて外径232.4mmの電縫鋼管を製造し、外径193.7mmの鋼管と同一条件の熱処理を実施し、拡管することなく、一部については、表3に示す温度で時効処理を行った。
このようにして製造した鋼管を用いて、実施例1と同様にして圧潰試験とシャルピー試験を実施した。結果を表3に示す。圧潰圧力に及ぶ拡管、時効処理の効果は、拡管することなく製造した比較材の圧潰圧力との比、a/b、c/dで示した。シャルピー吸収エネルギーは油井用鋼管として十分と考えられる、−20℃で80J以上を目安とした。No.18〜29は本発明例の範囲であり、圧潰圧力の比a/bは0.9以上、特に時効処理を行うとc/dは1.0以上になっている。
一方、No.30は焼戻しが行われており、c/dが低い。No.31はc/dが1.0以上であるが、この場合の時効温度は350℃であり、本発明外の油井内で実現し得ない温度である。No.32は冷却速度が本発明の範囲よりも速く、ミクロ組織がマルテンサイトとベイナイトの混合組織であり、強度が高くなり、20%の拡管が行えず、シャルピー吸収エネルギーも低下した。また、No.33はNb量が本発明の範囲より少ないため、c/dが低く、No.34及び35はそれぞれ、Mn及びCが本発明の範囲より多いため、c/dが低く、シャルピー吸収エネルギーが低下している。
なお、表1に示した成分からなり、通常の条件によって製造したシームレス鋼管に、表3に示した加熱、冷却、拡管、時効を施したものについて、a/b、c/d、シャルピー吸収エネルギーを調べた結果は、表3とほぼ同等のものであった。
Figure 0004374314
本発明によれば、油井管内で拡管した後、耐圧潰特性に優れた油井用鋼管を提供することができる。特に、油井内で実施可能な100℃程度での低温時効により圧潰圧力が回復するため、井戸中で使用する油井用鋼管として最適である。

Claims (9)

  1. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比がa/b:0.85〜1.0未満の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
    ただし、a:10〜20%拡管した後の圧潰圧力[MPa]、b:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
  2. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、さらに、
    Ni:1%以下、
    Mo:0.6%以下、
    Cr:1%以下、
    Cu:1%以下、
    V :0.3%以下、
    B :0.0003〜0.003%、
    Ca:0.01%以下、
    REM:0.02%以下、
    の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比:a/bが0.85〜1.0未満の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
    ただし、a:10〜20%拡管した後の圧潰圧力[MPa]、b:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
  3. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管及び時効処理後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比がc/d:1〜1.2の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
    ただし、c:10〜20%拡管し、80〜200℃で時効処理した後の圧潰圧力[MPa]、d:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
  4. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、さらに、
    Ni:1%以下、
    Mo:0.6%以下、
    Cr:1%以下、
    Cu:1%以下、
    V :0.3%以下、
    B :0.0003〜0.003%、
    Ca:0.01%以下、
    REM:0.02%以下、
    の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、組織がベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなり、拡管及び時効処理後の圧潰圧力と拡管前の圧潰圧力との比:c/dが1〜1.2の範囲であることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
    ただし、c:10〜20%拡管し、80〜200℃で時効処理した後の圧潰圧力[MPa]、d:aを測定した鋼管と同一寸法の未拡管鋼管の圧潰圧力[MPa]
  5. 地中に掘られた油井中で拡管して使用することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
  6. 地中に掘られた油井中で拡管し、拡管後80〜200℃の液体を井戸内に循環させて使用することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管。
  7. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼片を熱間圧延し、300℃以下で巻き取り、熱間圧延鋼帯をそのまま管状に成形し、突合せ部を溶接して得られた鋼管をAc点[℃]以上、1150℃以下の温度に加熱し、その後、400〜800℃の範囲を5〜25℃/秒で冷却し、ベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなる組織とすることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
  8. 質量で、
    C :0.03〜0.3%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.3〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.3%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.01%
    を含有し、さらに、
    Ni:1%以下、
    Mo:0.6%以下、
    Cr:1%以下、
    Cu:1%以下、
    V :0.3%以下、
    B :0.0003〜0.003%、
    Ca:0.01%以下、
    REM:0.02%以下、
    の1種または2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼片を熱間圧延し、300℃以下で巻き取り、熱間圧延鋼帯をそのまま管状に成形し、突合せ部を溶接して得られた鋼管をAc 点[℃]以上、1150℃以下の温度に加熱し、その後、400〜800℃の範囲を5〜25℃/秒で冷却し、ベイニティックフェライト、ベイナイトの一方又は双方からなる組織とすることを特徴とする拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
  9. 鋼管内径よりも大きな径のプラグを引き抜いて拡管することを特徴とする請求項7または8に記載の拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管の製造方法。
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