JP4369764B2 - 金型クリーニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体チップを樹脂材料で封止成形するための半導体製造封止金型のクリーニングに適したレーザクリーニング装置に関する。
LSIを封止する封止金型の母材は、たとえば粉末ハイス鋼(SKH)やダイス鋼(SKD)と呼ばれる合金で作られている。その上層には、厚さ2μmほどの、たとえばクロムメッキが施されている。クロムをメッキすることで、耐磨耗性を向上させることができる。また、製品の離型性をよくすることができる。クロムは多くの材料に対して良好な密着性を示し、表面に腐食に強い酸化皮膜を形成するためコーティング膜の材料として適している。
半導体製造封止金型によるLSIの封止処理では、金型に、たとえば、エポキシ樹脂を充填し、硬化させて処理を行う。そのたびに、金型表面には、徐々にエポキシ樹脂が、残渣として付着していく。付着する残渣の厚みが増すと、封止されたLSI製品外面に残渣の模様が転写されてしまうため、封止されたLSI製品は、性能に問題がなくとも、不良と判断されることがある。また、残渣が厚くなることで、封止後の製品が金型から剥がれにくくなる。このため、半導体製造封止用の金型は、定期的にクリーニングを行う必要がある。
エポキシ樹脂の代わりに、メラニン樹脂で複数回、封止と同一の工程を行うことにより、徐々にメラニン樹脂にエポキシ樹脂を吸着させる金型クリーニング方法が知られている。このクリーニング方法においては、封止金型を分解し、エポキシ樹脂の残渣皮膜を剥ぎ取り、その後、金型を再び組み立てる場合もある。しかし、金型への残渣皮膜の密着性が高いため、このクリーニング方法は、手間を要する。通常、1回当たり約5時間以内のクリーニング時間で、週に1回ほど行われることが多い。近年、半導体封止処理に用いる樹脂の組成や添加剤の特殊化に伴い、数日に1回くらいまでクリーニング回数が増える傾向にある。
半導体製造封止用の金型のクリーニングにレーザビームを用いる方法も提案されている。
KrFエキシマレーザを好ましく用い、半導体パッケージングツールで用いられるモールド表面の汚染物を高速、完全で比較的安全にクリーニングするプロセス及びシステムの発明が開示されている。(たとえば、特許文献1参照。)
このシステムはロボットアームに取り付けられたミラーを有する。ロボットアームはミラーを任意の角度に正確に回転させることができ、かつ、ミラーをモールド表面に平行な面における任意の位置に正確に移動させることができる。ロボットアームはXYテーブルに取り付けられている。ミラーは他の一連のミラーを介して方向付けられたレーザビームを受ける。ミラー群に反射されたレーザビームは、角度付けをされてモールド表面に照射される。モールド表面の同一位置には少なくとも2回のパルスが照射される。
なお、このプロセス及びシステムにおいては、Nd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)と2倍高調波(波長532nm)を用いた場合、望ましくない結果が得られたとされている。
また、モールド表面の汚染物にレーザビームを照射して、汚染物を炭化した後剥離し、モールド表面をクリーニングする方法も開示されている。(たとえば、特許文献2参照。)
更に、近時、従来のアブレーション加工とは異なるレーザ加工方法が、本願発明者らによって、発明され、公開された。たとえば金属層上に積層された樹脂被覆層に、パルスレーザビーム、たとえばNd:YLFレーザの基本波(波長1047nm)を1ショット入射させる。樹脂被覆層は、Nd:YLFレーザの基本波に対して、ほぼ透明な樹脂材料で形成され、金属層は、Nd:YLFレーザの基本波の多くを反射する金属材料で形成される。レーザビームの多くは、樹脂被覆層を透過し、樹脂被覆層と金属層との界面で反射する。樹脂被覆層のうち、レーザビームの入射した部分が、金属層から剥離して、樹脂被覆層に穴が開く。
このレーザ加工方法により1ショットのパルスレーザビームで樹脂被覆層に形成される穴は、従来のアブレーション加工と比較して穴径が大きく、また金属層にほとんど損傷を与えることがない。なお、Nd:YLFレーザのかわりにNd:YAGレーザを使用することもきる。(たとえば、特許文献3参照。)
特許文献3に記載されたレーザ加工方法において、樹脂被覆層の金属層からの剥離は、レーザビームが樹脂被覆層と金属層との界面で樹脂の熱分解を起こし、その圧力により樹脂被覆層の剥離を誘起した結果、生じたものと考えられる。樹脂被覆層と金属層との界面が高圧力状態になり、この圧力によって上層の樹脂被覆層の一部が剥離する現象を「リフティング現象」と呼ぶこととする。また、「リフティング現象」を利用した加工を、「リフティング加工」と呼ぶこととする。
特表2002−508249号公報 特開平1−12241号公報 特開2002−044970号公報
本発明の目的は、リフティング現象を利用して、金型に付着した樹脂の残渣を、高速、簡便に、また、金型にほとんど損傷を与えないで、除去するのに適した金型クリーニング装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、レーザビームを金型に入射させる光学系が簡易な構造を有する金型クリーニング装置を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、良好な取り扱い性を有する金型クリーニング装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、金型から剥離した残渣物によるクリーニング性能の低下を防止しつつ、残渣物を排出する金型クリーニング装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、リフティング現象を生じさせる性質を有する、波長500nm〜1.1μm、パルス幅10ns〜100nsのパルスレーザビームを、仮想平面に沿う方向に出射するレーザ光源であって、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器を出射したパルスレーザビームのビームサイズを調整するビームサイズ調整器とを含むレーザ光源と、前記レーザ光源を、前記仮想平面に平行で、かつパルスレーザビームの出射方向と交差する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、前記レーザ光源を、前記仮想平面と交差する第2の方向に移動させるか、またはパルスレーザビームの出射方向が第2の方向に振れるように該レーザ光源の姿勢を変化させる第2の移動装置と、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが入射する第1の面と第2の面とを有し、前記第2の移動装置で前記レーザ光源を移動させるか、または姿勢制御を行うことにより、パルスレーザビームを該第1の面と第2の面とのいずれかに選択的に入射させることができ、該第1の面に入射したパルスレーザビームと該第2の面に入射したパルスレーザビームとは、前記仮想平面に関して相互に反対側に偏向されるように配置された偏向器と、前記偏向器を、前記仮想平面に平行で、前記レーザ光源に近づく向き及び該レーザ光源から遠ざかる向きに移動させる第3の移動装置と、前記偏向器で偏向されたパルスレーザビームがクリーニング対象物に入射する入射角に応じて、前記クリーニング対象物表面でのフルエンスが所定範囲に入るように、前記ビームサイズ調整器を制御する制御装置とを有するレーザクリーニング装置が提供される。
このレーザクリーニング装置は、リフティング現象を利用して、金型に付着した樹脂の残渣を、高速、簡便に、また、金型にほとんど損傷を与えないで、除去することができる。
また、本発明の他の観点によれば、リフティング現象を生じさせる性質を有する、波長500nm〜1.1μm、パルス幅10ns〜100nsのパルスレーザビームを、仮想平面に沿う方向に出射するレーザ光源であって、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器を出射したパルスレーザビームのビームサイズを調整するビームサイズ調整器とを含むレーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームを、前記仮想平面で区分される2つの空間の一方に選択的に入射させ走査することのできるビーム走査装置と、前記ビーム走査装置に気体を吹き付ける気体噴出手段と、前記気体噴出手段から噴出された気体が、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが通過する空間内を流れた後、該気体を該空間の外に排出する気体排出手段と、前記ビーム走査装置を出射したパルスレーザビームがクリーニング対象物に入射する入射角に応じて、前記クリーニング対象物表面でのフルエンスが所定範囲に入るように、前記ビームサイズ調整器を制御する制御装置とを有するレーザクリーニング装置が提供される。
このクリーニング装置は、金型から剥離した残渣物によるクリーニング性能の低下を防止しつつ、残渣物を排出することが可能な金型クリーニング装置である。
本発明によれば、リフティング現象を利用して、金型に付着した樹脂の残渣を、高速、簡便に、また、金型にほとんど損傷を与えないで、除去するのに適した金型クリーニング装置を提供することができる。
また、本発明によれば、レーザビームを金型に入射させる光学系が簡易な構造を有する金型クリーニング装置を提供することができる。
更に、本発明によれば、良好な取り扱い性を有する金型クリーニング装置を提供することができる。
また、本発明によれば、金型から剥離した残渣物によるクリーニング性能の低下を防止しつつ、残渣物を排出する金型クリーニング装置を提供することができる。
本願発明者らは、先の提案(特願2003−022970号)において、リフティング現象を利用した金型クリーニング方法及び装置を開示した。本願においては、リフティング現象を用いた金型クリーニング装置であって、レーザビームを金型に入射させる光学系が簡易な構造を有する金型クリーニング装置、良好な取り扱い性を有する金型クリーニング装置、残渣物によるクリーニング機能の低下を防止しつつ残渣物を排出する金型クリーニング装置を提案する。
以下、封止金型クリーニング装置について、ビルトイン型装置とスタンドアロン型装置の2種類に分けて説明する。ビルトイン型装置とは、半導体封止作業を行う装置部分と金型クリーニングを行う装置の一部とが一体化されている装置であり、スタンドアロン型装置とは、金型クリーニングを行う装置部分が封止装置から分離されているレーザクリーニング装置である。
図1(A)及び(B)は、それぞれ第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の概略を示す平面図及び正面図である。ただし、図1(A)においては、説明の便宜のため、封入プレス部100の上部を除いた構成を示してある。なお、図1(A)における右方向をX方向、上方向をY方向、紙面手前方向をZ方向と定める。Z方向は、当該装置を通常の使用状態に設置したとき、鉛直上向きとなる方向である。
図1(A)を参照する。1モジュールレーザクリーニングビルトイン型封入装置は、半導体封止作業及び半導体封止金型のクリーニング作業が行われる封入プレス部100、クリーニング作業に用いられるパルスレーザビームを出射するレーザ発振器ユニット71、及び封入プレス部100の3方を囲むように配置されるリードフレーム供給部63、供給搬送部64、リードフレーム搬送部65、収納搬送部66、カルブレイク部67及びリードフレーム収納部68を含んで構成される。
リードフレーム供給部63は、供給トレイ69を含む。リードフレーム搬送部65にはチャック65aが備えられている。また、リードフレーム収納部68は、収納トレイ70を含む。封入プレス部100内を移動可能に、内部にレーザビームを偏向することのできる偏向器を備える偏向ユニット50が配置されている。偏向ユニット50内の偏向器にはレーザ発振器ユニット71からたとえばY方向に出射されたパルスレーザビーム72が入射し偏向されて、半導体封止金型上に照射される。
リードフレーム供給部63の供給トレイ69には、たとえばパターニングされた銅板であるリードフレームが段積みされている。リードフレームは、リードフレーム供給部63から供給搬送部64を経て、リードフレーム搬送部65に搬送される。リードフレームはリードフレーム搬送部65のチャック65aに吸着されて封入プレス部100に運ばれ、封入プレス部100でたとえばエポキシ樹脂による封止作業が行われる。封止されたリードフレームは、再びチャック65aに吸着されてリードフレーム搬送部65に戻され、収納搬送部66を経て、カルブレイク部67に搬送される。カルブレイク部67において、封止されたリードフレームから不要な樹脂が除かれる。カルブレイク部67における処理が終了した後、封止されたリードフレームは再度収納搬送部66を経て、リードフレーム収納部68の収納トレイ70に収納される。なお、封入金型下型59については後に詳述する。
図1(B)を参照する。リードフレームの封止は、たとえばエポキシ樹脂を打ち込み、封入金型上型57及び封入金型下型59により上下からリードフレームをプレスすることで行われる。
クリーニングは封止されたリードフレームを封入プレス部100から取り除いた後に行われる。クリーニングは、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72が、偏向ユニット50内の偏向器でたとえばZ軸正方向またはZ軸負方向に偏向されて、選択的に封入金型上型57または封入金型下型59に照射されることで行われる。レーザ発振器ユニット71については、後に詳述する。
図2(A)及び(B)は、それぞれ図1に示した封入プレス部100の平面図及び正面図である。ただし、図2(A)においても、図1(A)と同様、説明の便宜のため、上部を除いた構成を示してある。なお、図1(A)と対応させ、図2(A)においても、右方向をX方向、上方向をY方向、紙面手前方向をZ方向と定める。
図2(A)を参照する。封入金型下型59には、封入キャビティ部54及びポット部55が設けられており、これらは封止作業の便に供せられる。1つの封入キャビティ部54において、1つの封止体が製造される。封入プレス部100をブラッシングするための回転ブラシ28は、Y方向移動装置52により、回転ブラシガイド51に沿ってY軸正方向及びY軸負方向(レーザ発振器ユニット71から遠ざかる向き及び近づく向き)に移動されることができる。
Y方向移動装置52(による回転ブラシ28の移動)の制御は、制御装置99により行われる。なお、制御装置99は、後述のX方向移動装置、Z方向移動装置の制御も行う。また、これらの移動装置のうちのいくつかの制御を同期させて行うことも可能である。
回転ブラシ28のフードには、回転ブラシ28の機能を損なわないように、偏向器、たとえばミラーを内部に備えた偏向ユニット50が取り付けられている。偏向ユニット50については、後に詳述する。
図2(B)を参照する。封入金型上型57は上側保持器61に保持され、封入金型下型59は下側保持器62に保持されている。両保持器は、その間に設けられたプレス部タイバ58によって相互に支持しあっている。プレス部タイバ58は、上側保持器61及び下側保持器62の少なくとも一方を両者の間隔が変動する方向に移動させ、両者を隔離させた状態で向かい合うように保持することができる。プレス部タイバ58は、たとえばZ方向に伸縮が可能であり、封入金型上型57(上側保持器61)と封入金型下型59(下側保持器62)とを相対的に移動させ、両者の間隔を調整する。
偏向ユニット50は、回転ブラシ28のフードに取り付けられているため、封入金型上型57と封入金型下型59との間を、Y方向移動装置52により、回転ブラシ28とともに回転ブラシガイド51に沿って、Y軸正方向及びY軸負方向に移動されることが可能である。
前述のように偏向ユニット50には、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビームが入射する。偏向ユニット50に入射したパルスレーザビームは偏向されて封入金型上型57または封入金型下型59に選択的に入射する。
なお、第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置においては、回転ブラシ28とその移動機構の利用の観点から、偏向器を内部に備え、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72を偏向させて金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に入射させる偏向ユニット50を、Y方向に移動可能な回転ブラシ28に取り付けたが、偏向ユニット50をY方向に移動させる移動機構を、これとは別に設けてもよい。
図3は、レーザ発振器ユニット71の概略を示す斜視図である。レーザ発振器10は、波長がおよそ500nm〜1.1μmのパルスレーザビームを、10ns〜100ns程度のパルス幅で出射することのできるレーザ発振器、または当該レーザ発振器の内部もしくは外部に波長変換装置を装着したものである。レーザ発振器として、Nd:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザなどを用いることができる。レーザ発振器10からは、これらレーザの基本波や2倍高調波が出射される。たとえばNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)が出射される。なお、レーザ発振器10が出射する500nm〜1.1μmのレーザビームは、樹脂残渣に吸収されにくい波長の光である。
レーザ発振器10から出射されたNd:YAGレーザの基本波は、カプラ11を用いて光ファイバ12に導入され、射出口13から出射される。
射出口13から射出したパルスレーザビームは、ある広がり角をもっているため、光学的な処理を施さなければ、パルスレーザビームのビーム径は、ビームが進行するにしたがって徐々に広がってゆく。射出口13の直後のレーザビームの光路上に設置されたコリメートレンズ18が、パルスレーザビームを平行光とする。コリメートレンズ18の代わりに、同様の効果を奏する複数枚のレンズ群を使用してもよい。コリメートレンズ18で平行光とされたパルスレーザビームは、可変式ビームエクスパンダ20に入射し、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)のクリーニングに必要なフルエンスとなるように、射出されたパルスレーザビームのビームサイズを調整される。制御装置99は、金型へのビームの入射角に応じて、ビームサイズが適切になるように可変式ビームエクスパンダ20を制御する。これについては後述する。
なお、コリメートレンズ18と可変式ビームエクスパンダ20の双方の機能を併せ持つように設計されたレンズ群により、コリメートレンズ18及び可変式ビームエクスパンダ20の代わりとしてもよい。また、コリメートレンズ18や可変式ビームエクスパンダ20を使用する代わりに、射出口13近傍のクラッド・コアに適切な加工を施し、射出口13から射出されたパルスレーザビームが、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)表面において適当なビームプロファイルやビームサイズとなるような機能をもたせてもよい。更に、レーザ発振器10においてエネルギ調整が可能な場合は、ビームエクスパンダ20を用いる必要はない。また、ビームエクスパンダ20に加えて、その直後の光路上に、減衰量が可変であるNDフィルタ、または1/4波長板と偏光板を配置し、NDフィルタまたは1/4波長板を調整することでエネルギ調節を行ってもよい。
可変式ビームエクスパンダ20を出射したパルスレーザビームは、貫通孔を有するマスク21でビーム形状を整えられる。マスク21の貫通孔の形状は円形状や、長方形等の多角形状が望ましく、とりわけ正方形、正六角形等の正多角形状であることが好ましい。
射出口13、コリメートレンズ18、可変式ビームエクスパンダ20、及びマスク21を含んで構成される出射ユニット22は、X方向移動装置23及びZ方向移動装置24により、それぞれX方向(パルスレーザビームの出射方向と交差する第1の方向)及びZ方向(パルスレーザビームの出射方向及び前記第1の方向と交差する方向)に移動可能である。また、Z方向移動装置24により、出射ユニット22をZ方向に振れるように動かし(出射ユニット22の姿勢を変化させ)、パルスレーザビームの出射方向がZ方向に振れるようにしてもよい。
制御装置99は、X方向移動装置23及びZ方向移動装置24(による出射ユニット22の移動または姿勢変化)を制御する。なお、前述のように、制御装置99は、Y方向移動装置52(図2(A)参照)の制御、及びこれらの移動装置のうちのいくつかを同期させる制御も可能である。
ここでマスク21の貫通孔の形状が円形状または正多角形状であることが好ましい理由について説明する。実施例によるレーザクリーニング装置を用いて行うレーザクリーニングは、樹脂残渣の付着した金型に照射する1パルスで、レーザ照射位置の樹脂残渣を除去することができるという特徴を有している。また、金型表面をコーティングしているクロム膜等に対して損傷を与えにくいという特徴を備えている。そのためX方向移動装置23、Y方向移動装置52、Z方向移動装置24のいずれかまたはそれらの組み合わせを用いて、当パルスと次パルスで一部分だけ金型上のビーム照射領域が重なるように、ビームの照射位置を変更しながら、ビームを金型(封入金型上型57または封入金型下型59)に入射させてクリーニングを行うことが適当である。ビーム照射領域の重ね合わせ部分を小さくして、クリーニング効率を上げるため、マスク21の貫通孔の形状(金型に入射するレーザビームのビームスポットの形状)は円形状や、長方形等の多角形状が望ましく、とりわけ正方形、正六角形等の正多角形状が好適である。
図4(A)及び(B)は、それぞれ偏向ユニット50内部に設置する偏向器を構成するミラー30の概略を示す斜視図及び断面図であり、図4(C)は、ミラー30の配置された偏向ユニット50の斜視図である。
図4(A)を参照する。ミラー30は、相互に交差、たとえば直交する2つの反射面30a、30bを含んで構成される。2つの反射面30a、30bは、たとえば平面である。図示したミラー30の場合、その全体の形状は三角柱である。
図4(B)は、図4(A)の2つの反射面30a、30bの双方に直交する平面に沿った断面図である。断面はたとえば直角二等辺三角形状である。レーザ発振器ユニット71からたとえばY方向に出射されたパルスレーザビーム72は、仮想平面31に平行な方向に伝搬し、ミラー30の反射面30a、30bのいずれかに入射し、入射光はそれぞれたとえばZ軸正または負方向に反射される。反射面30aでZ軸正方向に反射されたパルスレーザビーム72は封入金型上型57に、反射面30bでZ軸負方向に反射されたパルスレーザビーム72は封入金型下型59に照射される。
なお、ここでは偏向器として、相互に交差する2枚の反射平面である反射面30a、30bを含むミラー30を例としてあげたが、パルスレーザビーム72を偏向して金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に照射可能なものであればよい。たとえば2枚の反射面30a、30bを交差させず、レーザビームが入射される位置にのみ反射面を配置してもよい。また、反射面30a、30bは平面にも限定されない。更に、ミラー30に代えてプリズムを用いることも可能である。
偏向器としては、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72が入射する2つの面を備え、Z方向移動装置24でレーザ発振器ユニット71の出射ユニット22の移動または姿勢制御を行うことにより、パルスレーザビーム72を2面のいずれかに選択的に入射させることができ、それぞれの面に入射したパルスレーザビームが仮想平面31に関して相互に反対側に偏向されるように配置された偏向器を用いることができる。
なお、図4(A)及び(B)に示したミラー30は、レーザ発振器ユニット71の出射ユニット22をX方向に移動させたとき、仮想平面31からパルスレーザビーム72の偏向位置までの距離が変化しないような形状を有している。
図4(C)を参照する。偏向ユニット50は、たとえば直方体状の容器とその中に配置されるミラー30を含んで構成される。ミラー30を容器に収納せず使用することも可能であるが、好ましくは容器に収納して用いる。金型クリーニング時における金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)の温度は約180℃であり、このためミラー30の環境温度は室温よりはるかに高いからである。更に、金型から除去した樹脂残渣物や熱分解されガス化した樹脂成分によるミラー30の汚染を防止するためである。
容器には、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72を透過させ、ミラー30に入射させるレーザ光入射口50cが設けられている。レーザ光入射口50cは、パルスレーザビーム72に対する反射防止のコーティングが施された石英またはガラス等の透明材料で形成される。
ミラー30の反射面30a、30bで反射されたパルスレーザビーム72は、それぞれ容器の上面50a、下面50bから出射して、封入金型上型57及び封入金型下型59に入射する。すなわちクリーニング作業時において、上面50a及び下面50bは、それぞれ封入金型上型57及び封入金型下面59に対向している。上面50a及び下面50bも、反射防止のコーティングのなされた石英またはガラス等の透明材料で形成される。
容器のその他の部分(透明材料で形成される以外の部分)は、パルスレーザビーム72が漏れないように、波長500nm〜1.1μmの光に対して不透明で、かつ耐熱性を有する材料で形成される。
なお、上面50a及び下面50bの全面を透明材料で形成しなくても、それらの一部に透明材料で形成されたウィンドウを設けることも可能である。その場合、ミラー30で反射されたパルスレーザビーム72は、それらウィンドウを透過して金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に照射される。
図5は、金型(封入金型下型59)に入射するパルスレーザビーム72の走査軌跡の一例を示す概略的な平面図である。
X方向移動装置23またはZ方向移動装置24によるパルスレーザビーム72のX方向またはZ方向への出射位置もしくは出射方向の変化、及びY方向移動装置52による偏向装置(偏向ユニット50)のY方向への移動を、制御装置99で制御することで、パルスレーザビーム72で金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)の表面を走査し、封止工程で金型に付着した樹脂の残渣を金型から剥離させて除去し、金型のクリーニングを行う。
図に矢印で示したのは、たとえば偏向ユニット50がY軸負方向に移動される場合における、封入金型下型59に入射するパルスレーザビーム72の走査軌跡である。偏向ユニット50を静止させて出射ユニット22をX軸正方向へ移動することで、パルスレーザビーム72をX軸正方向に少しずつ入射位置を変えながら封入金型下型59に入射させ、当該方向に沿って、金型の一方の端部から他方の端部まで樹脂残渣を除去する。その後、出射ユニット22を静止させて偏向ユニット50をY軸負方向に移動することで、わずかに(金型上におけるビーム照射領域が重なりをもつ範囲で)Y軸負方向にパルスレーザビーム72の入射位置を移動させる。続いて偏向ユニット50を静止させて出射ユニット22をX軸負方向へ移動することで、パルスレーザビーム72の入射位置をX軸負方向に向かって移動させながら、封入金型下型59に入射させて、クリーニングを行う。同様の走査を繰り返し、Y軸方向と平行な方向に沿う一方の端部から他方の端部まで封入金型下型59にパルスレーザビーム72を照射して樹脂残渣を金型から剥離し、除去する。パルスレーザビーム72の照射は、たとえば金型表面に対して満遍なく行う。
前述したように、パルスレーザビーム72の走査は、当パルスと次パルスで一部分だけ金型上のビーム照射領域が重なるように、各移動装置を制御して行う。
図にビームの走査軌跡を矢印で示したようなクリーニング(偏向ユニット50をY軸負方向に移動させて行う封入金型下型59のクリーニング)が終了した後は、Z方向移動装置24によりパルスレーザビーム72をミラー30の上面30aに入射させることによって封入金型上型57に照射し、封入金型上型57のクリーニングを行う。
封入金型上型57のクリーニングは、封入金型下型59のクリーニングに続けて、たとえば偏向ユニット50をY軸正方向に移動しながら行う。その場合の金型上のパルスレーザビームの走査軌跡は、たとえば図示の矢印と逆方向の矢印に沿うこととなる。
上述の金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)のクリーニングは、たとえば1枚のリードフレームを封止するたびに行ってもよいし、数枚のリードフレームを封止するごとに1回行ってもよい。
リフティング現象を利用したレーザクリーニングであるため、金型に付着した樹脂の残渣を、高速、簡便に、また金型にほとんど損傷を与えないで除去することができる。
第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置は、偏向ユニット50内部にミラー30を備えていた。レーザビームを金型に入射させる光学系が簡易な構造であるため、製造及び使用時に不具合が生じにくい。
図6は、第2の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の概略を示す平面図である。第1の実施例によるそれの図1(A)に相当する図であり、図1(A)と同様に、封入プレス部100の上部を除いた構成を示してある。右方向をX方向、上方向をY方向、紙面手前方向をZ方向と定めることも図1(A)と同様である。
第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置と異なる点は、偏向ユニット50の内部にミラー30ではなくガルバノミラーが配置されている点、偏向ユニット50をX軸方向に移動させる移動装置であるX軸用モータ56及びX軸用ボールネジ53が設けられている点、それに付随してLMガイド60が備えられている点である。なお、レーザ発振器ユニット71において出射ユニット22をZ軸方向に移動させるZ方向移動装置24は備えられていなくてもよい。この点は、以下の実施例においても、ガルバノミラーを用いるクリーニング装置に共通する。
X軸用ボールネジ53及びX軸用モータ56は、たとえば回転ブラシ28のフードに支持されている。また、偏向ユニット50は、LMガイド60を介して、回転ブラシ28のフードに並進移動可能に取り付けられている。偏向ユニット50は、X軸用モータ56でX軸用ボールネジ53を回転させることにより、LMガイド60に沿ってX軸方向への移動(並進移動)が可能である。制御装置99は、X軸用モータ56及びX軸用ボールネジ53による偏向ユニット50のX軸方向への移動を制御する。
なお、制御装置99は、Y方向移動装置52による回転ブラシ28と偏向ユニット50のY方向への移動、及びレーザ発振器ユニット71におけるX方向移動装置23による出射ユニット22のX方向への移動も制御する。更に、後述するように、偏向ユニット50内部のガルバノミラーを含む光学系を制御して、金型に照射するパルスレーザビーム72の出射方向及び出射位置を制御する。
第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置と同様に、レーザ発振器ユニット71から出射したパルスレーザビーム72は、偏向ユニット50に入射して偏向され、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に照射されて、金型に付着した樹脂残渣を金型から剥離させる。
レーザ発振器ユニット71から出射したパルスレーザビーム72が偏向ユニット50に入射するように、レーザ発振器ユニット71の出射ユニット22と偏向ユニット50とは、同期してX方向に移動される。
図7は、ガルバノミラーを含む光学系の配置された偏向ユニット50の斜視図である。
偏向ユニット50は、容器、及びその容器内に配置されたガルバノミラーを含む。図4(C)に示したものと同様、容器には、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72を透過させ、偏向ユニット50内に導入するレーザ光入射口50cが設けられている。レーザ光入射口50cは、パルスレーザビーム72に対する反射防止のコーティングが施された石英またはガラス等の透明材料で形成される。
レーザ入射口50cから入射したパルスレーザビーム72は、ミラー14a、14bで反射され、ガルバノ光学系17に入射する。ガルバノ光学系17は、2枚の揺動可能なミラー16a、16bを含んで構成される。各ミラー16a、16bは、それぞれガルバノモータ15a、15bにより揺動される。前述のように、制御装置99は、ガルバノモータ15a、15bによるミラー16a、16bの揺動を制御し、パルスレーザビーム72の出射方向を制御する。
ガルバノ光学系17を出射したパルスレーザビーム72は、偏向ユニット50の上面50aまたは下面50bから出射して、封入金型上型57または封入金型下型59に選択的に入射する。図4(C)に示した偏向ユニット50と同様に、容器の上面50a及び下面50bも、反射防止のコーティングのなされた石英またはガラス等の透明材料で形成される。容器のその他の部分(透明材料で形成される以外の部分)を形成する材料、及び上面50a及び下面50bの一部に透明材料で形成されたウィンドウを設けてもよいことも図4(C)に示した偏向ユニット50の場合と同じである。
パルスレーザビーム72の走査によるクリーニング時には、偏向ユニット50の動作がたとえば図5の矢印に沿って為されるように制御される。
ミラー30の代わりにガルバノ光学系17を用いてパルスレーザビーム72を偏向し、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に入射させることによって、パルスレーザビーム72を金型に対して適切な方向や入射角となるように照射することが可能である。
金型に入射させるパルスレーザビーム72の入射角について補足する。
リフティング現象を利用した金型レーザクリーニングでは、クリーニングに最適なフルエンスの範囲が存在する。フルエンスは単位面積、1パルス当たりの照射エネルギで規定される。すなわち、パルスエネルギと照射面積を調整することでフルエンスを最適な値に保つことが可能である。金型上の樹脂残渣をレーザビームの照射で剥離させるこのクリーニング方法では、金型に斜めからビームを照射してもフルエンスのしきい値(樹脂残渣を除去することが可能なフルエンスの下限値)さえ越えていれば、照射領域の残渣が除去される。すなわち照射されるレーザビームの入射角はあくまで照射面積の変化としてフルエンスに対して影響するだけで、入射角が大きくなり照射面積が広くなってもパルスエネルギを増加させることにより同じ効果のレーザクリーニングを行うことができる。
一般的なLSI用の金型の封入キャビティ部54のうち、大きいもののサイズは40mm角であり、テーパ角(金型上面の法線と封入キャビティ部54の側面の法線のなす角)は約80°である。このような大きな封入キャビティ部54であればテーパ面に対して垂直にレーザビームを照射することができる。ところが、小さな封入キャビティ部54のサイズは0.1〜0.5mm角、深さ1mm程度である。このような小さな封入キャビティ部54のテーパ面にレーザビームを垂直に入射させようとすると、レーザビームが封入キャビティ部54の縁で遮られてしまうため、テーパ面に垂直にレーザビームを照射することは困難である。この場合は、斜め方向からレーザビームを照射し、金型表面でのフルエンスが最適値の範囲に入るようにビーム径やパルスエネルギを調整する必要がある。
たとえば可変式ビームエクスパンダ20でビーム径の調節を行い、マスク21でレーザビームの一部を遮って、貫通孔を通過するエネルギを変化させる。ビームの拡大率を小さくすれば通過するレーザビームのパルスエネルギが大きくなり、拡大率を大きくすれば通過するレーザビームのパルスエネルギは小さくなる。クリーニング面に対して斜めから照射する場合は照射領域が大きくなるため、ビームの拡大率を小さくすることで通過するレーザビームのパルスエネルギを大きくし、実効的なフルエンスを最適の範囲に入るように調整する。
なお、大きなサイズの封入キャビティ部54のテーパ面のクリーニングの場合であっても、可変式ビームエクスパンダ20によるビーム径の調整を行ってもよい。
たとえば、上記の40mm角の封入キャビティ部54のクリーニングにおいては、真上方向からキャビティ面に対して照射を行った後に、4つのテーパ面を金型の上面の法線方向に対して80°傾けて、すなわちテーパ面に対して垂直にレーザビームを照射してクリーニングを行ってもよいし、また、たとえば、可変式ビームエクスパンダ20でビーム径の調節を行った上で、テーパ面の法線方向に対して40°傾けてレーザビームを照射し、クリーニングを行ってもよい。この場合、対キャビティの底面、対テーパ面ともに40°入射となり、キャビティ底面とテーパ面で可変式ビームエクスパンダ20でビーム径を調整する必要がない。
あらかじめ金型の3次元形状(たとえば3次元CAD図)を記憶装置に記憶させ、それに従って適切にパルスレーザビームを金型に入射させることもできる。
図8(A)及び(B)は、それぞれ第3の実施例による2モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の概略を示す平面図及び正面図である。
2モジュールの装置においては、1モジュールのそれとは異なり、封入プレス部100が2つある。
レーザ発振器ユニット71から出射したパルスレーザビーム72が、偏向ユニット50で偏向されて金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に入射する過程は、第2の実施例においてした説明と同様である。
一方の封入プレス部100のクリーニングを終え、他方のクリーニングを行うに当たっては、レーザ発振器ユニット71の移動、またはレーザ発振器ユニット71の出射ユニット22の移動によってパルスレーザビーム72の出射位置を変更する。
一方の封入プレス部100において封止作業を行っている間、他方の封入プレス部100のクリーニングを行うことができる。このため作業効率を高めることが可能である。
図8(A)及び(B)では、2モジュールの装置を示したが、2モジュールに限らず多数モジュールの装置であってもよい。
図9(A)及び(B)は、それぞれ半導体封止装置に結合された第4の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置の一部の概略を示す平面図及び正面図である。レーザクリーニングスタンドアロン型装置は、可動式のクリーニング装置であり、半導体封止装置と結合させて用いる。図9(A)においては、説明の便宜のため、半導体封止装置の上部を除いた構成を示してある。
図9(A)を参照する。スタンドアロン型のクリーニング装置は、レーザ発振器ユニット71を含んで構成され、たとえば結合棒6によって半導体封止装置に結合される。第4の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置は、結合棒6によって、たとえば半導体封止装置の回転ブラシガイド51に装着され(たとえば結合棒6は、回転ブラシガイド51に対して嵌め合う構成になっている。)、その結果、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に対して平行となる基準面(XY平面と平行な平面)が画定される。なお、金型に対し平行な基準面が画定されれば、結合棒6の取り付け対象は回転ブラシガイド51に限らない。
図9(B)を参照する。第4の実施例によるレーザクリーニング装置は、偏向器、たとえばガルバノ光学系を内部に備えた偏向ユニット50を含む。クリーニング時、偏向ユニット50は、上下の金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)間に挿入される。レーザ発振器ユニット71から出射したパルスレーザビーム72は、偏向ユニット50で偏向され金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に照射されて金型のクリーニングが行われる。
図10(A)及び(B)は、それぞれスタンドアロン型レーザクリーニング装置の一部を挿入した状態の封入プレス部100の平面図及び正面図である。ただし、図10(A)においても、図9(A)と同様、説明の便宜のため、上部を除いた構成を示してある。
図10(A)を参照する。偏向ユニット50は移動機構を伴い、結合棒6によるクリーニング装置の装着によって画定された基準面を移動可能に配置される。移動機構については後述する。
図10(B)を参照する。第4の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置においても、パルスレーザビーム72の走査によるクリーニングの際には、偏向ユニット50の動作はたとえば図5の矢印に沿って為される。また、パルスレーザビーム72は、金型に付着する樹脂残渣を有効に、剥離、除去できるような角度で金型に照射される。
図11は、偏向ユニット50及び偏向ユニット50の移動機構を備えたレーザクリーニングスタンドアロン型装置の概略を示す斜視図である。レーザ発振器ユニット71を中心に表した。図3に示したレーザ発振器ユニット71と比較すると、出射ユニット22が、射出口13、コリメートレンズ18、可変式ビームエクスパンダ20、マスク21に加えて、たとえばY方向に伸びる一対の平行なY方向ガイド4を備えている点に特徴を有する。射出口13から出射され、コリメートレンズ18、可変式ビームエクスパンダ20、及びマスク21を経たパルスレーザビーム72が、一対のY方向ガイド4の間を、Y方向ガイド4と平行な方向(Y方向)に向かって進行するように、各要素は配置される。図11に示す出射ユニット22も、図3に示したそれと同様に、X方向移動装置23により、各構成要素の位置関係が一定に保たれたまま、X方向に移動されうる。X方向への移動はX方向ガイド5に沿って行われる。
Y方向ガイド4には、偏向ユニット50がY方向に移動可能に取り付けられている。偏向ユニット50のY方向への移動は、Y方向移動装置52により行われる。
X方向移動装置23による出射ユニット22のX方向への移動、及びY方向移動装置52による偏向ユニット50のY方向への移動は、ともに制御装置99により制御される。
偏向ユニット50は、たとえば図7に示したものと同様のものである。Y方向ガイド4間をY方向に進行してきたパルスレーザビーム72が、レーザ光入射口50cから偏向ユニット50内に導入され、ガルバノ光学系17で走査されて金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に選択的に入射する。なお、偏向ユニット50内のガルバノミラーの揺動も制御装置99で制御される。
図7に示した偏向ユニット50内のガルバノ光学系17には、ガルバノミラーが2枚含まれていた。図11に示す出射ユニット22及び偏向ユニット50の場合は、出射ユニット22中に回転機構、たとえば2本のY方向ガイド4の中央線となる部分を中心軸とした回転機構を設けてもよい。このような回転機構を設けることにより、回転機構による回転円周の接線方向の入射角(ビームの金型への入射角)を制御することが可能となる。この場合は、ガルバノ光学系17は、この接線方向に垂直な方向にのみ揺動させればよいため、1枚のガルバノミラーを含むことで足りる。
図12は、偏向ユニット50及び偏向ユニット50の移動機構を備えたレーザクリーニングスタンドアロン型装置の他の例の概略を示す斜視図である。図11と同様に、レーザ発振器ユニット71を中心に表した。
図11に示したそれと異なるところは、まず、一対の平行なX方向ガイド5がX軸と平行な方向に設けられている点である。X方向ガイド5には、ミラー33及びX軸方向に移動可能に偏向ユニット50が取り付けられている。偏向ユニット50は、ガルバノミラーを含む光学系を内部に備えている。偏向ユニット50のX軸方向への移動はX方向移動装置23によって行われる。また、ミラー33は、X方向ガイド5に対して相対的に移動しない。
X方向ガイド5に取り付けられたミラー33及び偏向ユニット50は、Y方向移動装置52により、X方向ガイド5ごとY方向に移動可能である。Y方向への移動は、Y方向ガイド4に沿って行われる。
偏向ユニット50及びミラー33のY方向移動装置52による移動は、制御装置99により制御される。
また、図11に示したレーザ発振器ユニット71とは、射出口13、コリメートレンズ18、可変式ビームエクスパンダ20及びマスク21からなる出射ユニット22が移動せず、ビームの出射位置及び出射方向が一定であるという点においても異なる。
図12に示したレーザ発振器ユニット71においては、出射ユニット22から出射したパルスレーザビーム72が、ミラー33で反射されて偏向ユニット50に導入される。偏向ユニット50に入射したパルスレーザビーム72は偏向され、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に選択的に照射されて、金型に付着した樹脂残渣を金型から剥離させる。
図13は、図12に示したミラー33及び偏向ユニット50の概略を示す斜視図である。
偏向ユニット50は、図7に示したものと類似しているが、レーザ発振器ユニット71から出射されミラー33で反射されたパルスレーザビーム72を偏向ユニット50内に導入するレーザ光入射口50cが、ミラー33に対向する面(レーザ発振器ユニット71の出射ユニット22に対しては側面)に設けられている点が異なっている。また、偏向ユニット50内部にミラー14a、14bが備えられていない点も相違する。
ミラー33で反射され、レーザ入射口50cから偏向ユニット50内に導入されたパルスレーザビーム72は、ガルバノ光学系17に入射する。その後のパルスレーザビーム72の走査の制御について、また容器の上面50a、下面50b、レーザ入射口50c、及び容器のその他の部分を形成する材料についても、図7に示した偏向ユニット50の場合と同様である。更に、上面50a及び下面50bの一部に透明材料で形成されたウィンドウを設けてもよいことも同様である。
ガルバノ光学系17を用いてパルスレーザビーム72を偏向し、金型(封入金型上型57及び封入金型下型59)に入射させることによって、パルスレーザビーム72を金型に対して適切な方向や入射角となるように照射することが可能である。また、図13に示したミラー33及び偏向ユニット50を用いた場合、図7に示した偏向ユニット50を用いた場合に比べて、レーザ発振器ユニット71の出射ユニット22の位置を固定することができるため、偏向ユニット50へのビーム導入の制御が容易である。
図14は、第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置の概略を示す斜視図である。
図示のスタンドアロン型装置は、金型結合ブロック45を用いて、半導体封止装置の封止金型と位置決めされ、結合される。
第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置は、たとえばNd:YAGレーザの基本波(波長1064nm)を出射可能なレーザ発振器10、レーザ発振器10から出射されたパルスレーザビームを光ファイバ12に導入するカプラ11、カプラ11を用いて導入されたパルスレーザビームを金型付近まで伝送する光ファイバ12、光ファイバ12によって伝送されたパルスレーザビームのビームサイズ及び形状を調整し、平行化して出射する出射ユニット22を有する。出射ユニット22は、射出口13、可変式ビームエクスパンダ20、コリメートレンズ18、及び貫通孔を有するマスク21を含んで構成される。これらは、これまでの実施例において説明したのと同様の機能、効果を有する。
X方向移動装置23は、出射ユニット22をX軸方向へ移動させることができる。また、Z方向移動装置24は、出射ユニット22をZ軸方向へ移動、または姿勢制御することができ、出射ユニット22から出射されるパルスレーザビーム72の出射方向を、Z軸方向に沿って変化させることが可能である。
ミラー30が備えられ、第1の実施例と同様に、出射ユニット22を出射したビームは、ミラー30で反射されて上下の金型に選択的に入射する。
図には、ミラー30が剥き出しになっている場合を示したが、ミラー30を、第1の実施例(図4(C)参照。)のように容器の内部に設置してもよい。
Y方向移動装置52は、ミラー30をY方向ガイド46に沿って移動させ得る。
X方向移動装置23による出射ユニット22のX方向への移動、Z方向移動装置24による出射ユニット22のZ方向への移動または姿勢制御、及びY方向移動装置52によるミラー30のY方向への移動は、制御装置99により制御される。
出射ユニット22を出射したパルスレーザビーム72が、ミラー30で反射されて金型に入射し、クリーニングを行う動作は、たとえば第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の場合と同様である。
また、第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置は、ミラーエアブロ43、集塵ダクト42、及び集塵器41を備えることに特徴を有する。
ミラーエアブロ43は、Y方向移動装置52によりY方向ガイド46に沿って、ミラー30とともにY方向に移動可能であり、ミラー30に気体を吹き付けることができる。
ミラー30の移動可能領域には、金型のレーザクリーニングによって金型から剥離した樹脂の残渣が飛散している。ミラー30に樹脂残渣物が付着した場合、パルスレーザビーム72の反射に不具合を生じることがあるため、ミラーエアブロ43からの気体の吹き付けによって、付着した樹脂残渣物をミラー30から除去する。
ミラーエアブロ43から噴出された気体は、レーザ発振器ユニット71から出射されたパルスレーザビーム72が通過する空間を流れた後、集塵ダクト42から吸い込まれ、集塵器41に集められる。ミラーエアブロ43は、樹脂残渣をクリーニング領域から除去するための気体の導入口としても機能する。
なお、金型から剥離され除去された樹脂の残渣物は薄膜の形で存在している。このため、回転ブラシ28と共同させて吸い取ることが効果的である。更に、図示の場合のように、ミラー30がミラーエアブロ43と集塵ダクト42の間に配置されているときには、集塵効果を向上させるために、集塵ダクト42と対向する位置にミラーエアブロ43や回転ブラシ28を取り付けることが好ましい。
ミラー30が、偏向ユニット50の内部に収められている場合、ミラーエアブロ43による気体の吹き付けは、偏向ユニット50の上面50a、下面50bまたはレーザ光入射口50cに向けて行われる。吹き付け位置の樹脂残渣を除去し、レーザビームの透過における不具合を防止することが可能である。
なお、ミラーエアブロ43からの気体の吹き付けは、ミラー30または偏向ユニット50の空冷という効果も有する。
第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置は、金型から剥離した残渣物によるクリーニング性能の低下を防止しつつ、残渣物を排出させる金型クリーニング装置であるといえる。
第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置においては、更に、X方向移動装置23による出射ユニット22のX方向への移動、及びY方向移動装置52によるミラー30のY方向への移動が独立に行われ、上下の金型間に挿入し金型に向けてレーザビームを出射する部分(ミラー30の移動可能領域を含む部分。ミラー30及びY方向移動装置52が取り付けられた部分。)が折り畳み可能であるという特徴も有する。
クリーニング作業時には当該部分を保持している折り畳み式アーム44を折り畳むことにより、当該部分はX軸に平行な折り畳み回転軸47を中心としてその周囲に回転し折り畳むことが可能である。このため、第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置は、良好な収納性、取り扱い性を有している。
なお、レーザビームの発振及び停止等、第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置の操作は、操作盤40を用い人手にて行う。
図15(A)及び(B)は、それぞれレーザクリーニングスタンドアロン型装置の結合された2モジュール半導体封止装置の概略を示す平面図及び正面図である。
図15(A)及び(B)に示した2モジュール(多数モジュール)半導体封止装置に対しても、実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置を使用することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは当業者に自明であろう。
クリーニング対象物にレーザビームを照射して付着物を剥離し、除去するクリーニング装置として利用することができる。
(A)及び(B)は、それぞれ第1の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の概略を示す平面図及び正面図である。 (A)及び(B)は、それぞれ図1に示した封入プレス部100の平面図及び正面図である。 レーザ発振器ユニット71の概略を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、それぞれ偏向ユニット50内部に設置する偏向器を構成するミラー30の概略を示す斜視図及び断面図であり、(C)は、ミラー30の配置された偏向ユニット50の斜視図である。 金型(封入金型下型59)に入射するパルスレーザビーム72の走査軌跡の一例を示す概略的な平面図である。 第2の実施例による1モジュールレーザクリーニングビルトイン型封入装置の概略を示す平面図である。 ガルバノミラーを含む光学系の配置された偏向ユニット50の斜視図である。 (A)及び(B)は、それぞれ第3の実施例による2モジュールレーザクリーニングビルトイン型装置の概略を示す平面図及び正面図である。 (A)及び(B)は、それぞれ半導体封止装置に結合された第4の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置の一部の概略を示す平面図及び正面図である。 (A)及び(B)は、それぞれスタンドアロン型レーザクリーニング装置の一部を挿入した状態の封入プレス部100の平面図及び正面図である。 偏向ユニット50及び偏向ユニット50の移動機構を備えたレーザクリーニングスタンドアロン型装置の概略を示す斜視図である。 偏向ユニット50及び偏向ユニット50の移動機構を備えたレーザクリーニングスタンドアロン型装置の他の例の概略を示す斜視図である。 図12に示したミラー33及び偏向ユニット50の概略を示す斜視図である。 第5の実施例によるレーザクリーニングスタンドアロン型装置の概略を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、それぞれレーザクリーニングスタンドアロン型装置の結合された2モジュール半導体封止装置の概略を示す平面図及び正面図である。
符号の説明
4 Y方向ガイド
5 X方向ガイド
6 結合棒
10 レーザ発振器
11 カプラ
12 光ファイバ
13 射出口
14a、14b ミラー
15a、15b ガルバノモータ
16a、16b ガルバノミラー
17 ガルバノ光学系
18 コリメートレンズ
20 可変式ビームエクスパンダ
21 マスク
22 出射ユニット
23 X方向移動装置
24 Z方向移動装置
28 回転ブラシ
30 ミラー
30a、30b 反射面
31 仮想平面
33 ミラー
40 操作盤
41 集塵器
42 集塵ダクト
43 ミラーエアブロ
44 折り畳み式アーム
45 金型結合ブロック
46 Y方向ガイド
47 折り畳み回転軸
50 偏向ユニット
50a 上面
50b 下面
50c レーザ光入射口
51 回転ブラシガイド
52 Y方向移動装置
53 X軸用ボールネジ
54 封入キャビティ部
55 ポット部
56 X軸用モータ
57 封入金型上型
58 プレス部タイバ
59 封入金型下型
60 LMガイド
61 上側保持器
62 下側保持器
63 リードフレーム供給部
64 供給搬送部
65 リードフレーム搬送部
65a チャック
66 収納搬送部
67 カルブレイク部
68 リードフレーム収納部
69 供給トレイ
70 収納トレイ
71 レーザ発振器ユニット
72 パルスレーザビーム
99 制御装置
100 封入プレス部

Claims (12)

  1. リフティング現象を生じさせる性質を有する、波長500nm〜1.1μm、パルス幅10ns〜100nsのパルスレーザビームを、仮想平面に沿う方向に出射するレーザ光源であって、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器を出射したパルスレーザビームのビームサイズを調整するビームサイズ調整器とを含むレーザ光源と、
    前記レーザ光源を、前記仮想平面に平行で、かつパルスレーザビームの出射方向と交差する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、
    前記レーザ光源を、前記仮想平面と交差する第2の方向に移動させるか、またはパルスレーザビームの出射方向が第2の方向に振れるように該レーザ光源の姿勢を変化させる第2の移動装置と、
    前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが入射する第1の面と第2の面とを有し、前記第2の移動装置で前記レーザ光源を移動させるか、または姿勢制御を行うことにより、パルスレーザビームを該第1の面と第2の面とのいずれかに選択的に入射させることができ、該第1の面に入射したパルスレーザビームと該第2の面に入射したパルスレーザビームとは、前記仮想平面に関して相互に反対側に偏向されるように配置された偏向器と、
    前記偏向器を、前記仮想平面に平行で、前記レーザ光源に近づく向き及び該レーザ光源から遠ざかる向きに移動させる第3の移動装置と、
    前記偏向器で偏向されたパルスレーザビームがクリーニング対象物に入射する入射角に応じて、前記クリーニング対象物表面でのフルエンスが所定範囲に入るように、前記ビームサイズ調整器を制御する制御装置と
    を有するレーザクリーニング装置。
  2. 前記偏向器は、前記レーザ光源を前記第1の方向に移動させたとき、前記仮想平面からレーザビームの偏向位置までの距離が変化しないような形状を有する請求項1に記載のレーザクリーニング装置。
  3. 前記第2の方向が前記仮想平面に直交する請求項1または2に記載のレーザクリーニング装置。
  4. 前記第1の方向と前記第2の方向とが相互に直交する請求項1〜3のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
  5. さらに、前記レーザ光源、前記第1の移動装置、及び前記第2の移動装置が取り付けられた本体と、
    前記偏向器及び前記第3の移動装置が取り付けられた折り畳み部と、
    前記折り畳み部を、前記本体に、前記第1の方向に平行な方向の軸を中心として折り畳み可能に保持する折り畳み機構と
    を有する請求項1〜4のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
  6. さらに、
    金型の下型を保持する下側保持手段と
    前記金型の上型を保持する上側保持手段と、
    前記上側保持手段及び下側保持手段の少なくとも一方を、両者の間隔が変動する方向に移動させ、両者を離隔させた状態で、両者が前記仮想平面を挟んで向かい合うように保持する昇降機構と
    を有する請求項1〜4のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
  7. さらに、
    前記偏向器に気体を吹き付ける気体噴出手段と、
    前記気体噴出手段から噴出された気体が、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが通過する空間内を流れた後、該気体を該空間の外に排出する気体排出手段と
    を有する請求項1〜6のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
  8. リフティング現象を生じさせる性質を有する、波長500nm〜1.1μm、パルス幅10ns〜100nsのパルスレーザビームを、仮想平面に沿う方向に出射するレーザ光源であって、パルスレーザビームを出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器を出射したパルスレーザビームのビームサイズを調整するビームサイズ調整器とを含むレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームを、前記仮想平面で区分される2つの空間の一方に選択的に入射させ走査することのできるビーム走査装置と、
    前記ビーム走査装置に気体を吹き付ける気体噴出手段と、
    前記気体噴出手段から噴出された気体が、前記レーザ光源から出射されたパルスレーザビームが通過する空間内を流れた後、該気体を該空間の外に排出する気体排出手段と、
    前記ビーム走査装置を出射したパルスレーザビームがクリーニング対象物に入射する入射角に応じて、前記クリーニング対象物表面でのフルエンスが所定範囲に入るように、前記ビームサイズ調整器を制御する制御装置と
    を有するレーザクリーニング装置。
  9. さらに、
    前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームを偏向し、前記ビーム走査装置に入射させる偏向器を有する請求項8に記載のレーザクリーニング装置。
  10. さらに、
    前記ビーム走査装置及び前記偏向器を、パルスレーザビームの出射方向と平行な第1の方向に移動させる第1の移動装置を有する請求項8または9に記載のレーザクリーニング装置。
  11. さらに、
    前記ビーム走査装置を、前記仮想平面に平行で、かつ前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置を有する請求項8〜10のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
  12. 前記第1の方向と前記第2の方向とが直交する方向である請求項8〜11のいずれかに記載のレーザクリーニング装置。
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